説明

損傷した生体表層部の回復を促進させる機能剤、及びそれを用いて損傷した生体表層部の回復を促進させる方法

【課題】中性電解水を、損傷した生体表層部の回復を促進させる機能剤として利用する。
【解決手段】損傷した生体表層部の回復を促進させる機能剤であって、振動モータ16dで発生した振動を、振動棒16eを介して、該振動棒に取り付けられた振動羽根16fへと伝達し、該振動羽根を振動させることにより、被処理水14に振動流動攪拌を生じさせるようにしてなる振動攪拌手段を用いて、塩化ナトリウム0.1重量%〜3重量%を含む水からなる前記被処理水14を振動流動攪拌しながら、前記被処理水14を電気分解することで、得られた中性電解水からなり、該中性電解水中の残留塩素濃度が1ppm〜500ppmである、やけどした皮膚、かぶれた皮膚、傷を負った皮膚、潰瘍を生じた皮膚、または歯周病を生じた口腔表層部の回復を促進させる機能剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、損傷した生体表層部の回復を促進させる機能剤及びそれを用いて損傷した生体表層部の回復を促進させる方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、生体の表層部が、やけど、負傷及び潰瘍などにより損傷した場合の対処法としては、整形外科的手術の他には、薬剤塗布により或いは薬剤服用により治療したり、または、損傷の程度が低い場合には、放置により自然治癒を待つこともある。
【0003】
しかし、整形外科的手術は生体の負担が大きく、生体の状況によっては必ずしも好ましくない場合がある。また、薬剤を用いて治療する手法は、高価であったり、副作用があったり、アレルギー症状を引き起こすことがある、などの問題があった。一方、自然治癒を待つ手法は、回復までに長い時間がかかるという問題があった。
【0004】
一方、国際公開WO2006/041001号公報[特許文献1]には、種々の機能性を持つ中性電解水及びその製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開WO2006/041001号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1は、そこに記載された中性電解水が殺菌作用を持つこと、及びこれを塗布することでやけどや傷を受けた皮膚が殺菌され治癒が促進されることを開示している。
【0007】
本発明は、特許文献1に記載された中性電解水を、損傷した生体表層部の回復を促進させる機能剤として利用することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、以上の如き目的を達成するものとして、
損傷した生体表層部の回復を促進させる機能剤であって、
振動発生手段で発生した振動を、振動棒を介して、該振動棒に取り付けられた振動羽根へと伝達し、該振動羽根を振動させることにより、被処理水に振動流動攪拌を生じさせるようにしてなる振動攪拌手段を用いて、塩化ナトリウム0.1重量%〜3重量%を含む水からなる前記被処理水を振動流動攪拌しながら、前記被処理水を電気分解することで、得られた中性電解水(この中性電解水は、特殊な分子構造を持つと考えられる塩素酸[特定塩素化合物]が主成分であることを特長とするものである)からなり、
該中性電解水中の残留塩素濃度が1ppm〜500ppmである(この濃度は数年にわたり低下することがない)ことを特徴とする、
損傷した生体表層部の回復を促進させる機能剤、
が提供される。
【0009】
本発明の一態様においては、前記損傷した生体表層部は、やけどした皮膚、かぶれた皮膚、傷を負った皮膚、潰瘍を生じた皮膚、または歯周病を生じた口腔表層部である。
【0010】
また、本発明によれば、上記の機能剤を前記損傷した生体表層部に塗布することを特徴とする、損傷した生体表層部の回復促進方法、が提供される。
【0011】
本発明の一態様においては、前記機能剤の塗布は、複数回にわたって繰り返し行われる。本発明の一態様においては、前記機能剤の塗布は、スプレー塗布、浸潤塗布または浸漬塗布により行われる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、特定の製法で製造され残留塩素濃度が1ppm〜500ppmである中性電解水を機能剤として使用するので、生体表層部の損傷の程度が高くても、従来の薬剤を使用する場合のように高価であったり、副作用があったり、アレルギー症状を引き起こしたりするようなことなしに、損傷した生体表層部の回復をはかることができる。また、生体表層部の損傷の程度が低くても、従来の自然治癒に任せる場合より著しく速く損傷した生体表層部の回復をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明による機能剤を製造するための装置における振動攪拌手段の一例を示す模式的断面図である。
【図2】振動攪拌手段を用いた機能剤製造装置の一例を示す模式的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0015】
本発明の機能剤は、上記特許文献1に記載の製造方法により製造された中性電解水を使用する。特許文献1に記載の製造方法は、上記特許文献1に記載の製造装置を用いて製造することができる。この製造装置につき、以下、簡単に説明する。
【0016】
図1は、本発明による機能剤を製造するための装置における振動攪拌手段の一例を示す模式的断面図であり、上記特許文献1の図1に記載されているものである。ここでは、基台16aは、振動吸収部材41を介して電解槽10Aの上部に取り付けられた取り付け台40上に固定されている。また、基台16aには、垂直方向に上方へ延びた棒状のガイド部材43が固定され、該ガイド部材43はコイルバネ16b内に位置している。コイルバネ16b上には、ガイド部材43から離隔した振動部材16cが載置されており、該振動部材16c上には振動発生手段を構成する振動モータ16dが固定されている。
【0017】
振動部材16cには、振動棒16eの上端が取り付けられており、該振動棒16eは、取り付け台40に形成された貫通孔を通って、電解槽10A内へと延びている。電解槽10A内には被処理液14が収容される。該被処理液14に浸漬される振動棒16eの部分には、取付けナット16jにより振動羽根16fが複数段にて取り付けられている。
【0018】
振動モータ16dとそれを駆動するための整流器25との間には、振動モータ16dの振動周波数を制御するためのインバータ35が介在している。
【0019】
振動攪拌手段について更に説明する。上述のインバータ35により振動モータ16dを10〜200Hzとくに30〜45Hzで振動させ、この振動を振動棒16eを介して振動羽根16fに伝達し、該振動羽根16fを振動させる。この振動羽根16fは、しなりを生ずるので、その振動は、先端がはためくようなフラッタリングと呼ばれる形態となる。振動羽根16fの振動は、たとえば、先端の振幅が0.01〜5.0mmである。
【0020】
これにより、被処理液14中に強力な流動が発生する。このような流動を振動流動と呼び、これにより被処理液が強力に攪拌される。すなわち、振動攪拌手段は、振動発生手段(振動モータ16d)で発生した振動を、振動棒16eを介して、該振動棒16eに取り付けられた振動羽根16fへと伝達し、該振動羽根を振動させることにより、被処理水14に振動流動攪拌を生じさせる。
【0021】
被処理水14としては、塩化ナトリウム0.1重量%〜3重量%を含む水が用いられる。水としては、水道水、地下水、井戸水、蒸留水、軟水、イオン交換水及び逆浸透膜水などを用いることができる。また、被処理水14としては、塩化ナトリウム濃度を適宜調整した上で海水を用いてもよい。
【0022】
図2は、以上のような振動攪拌手段と実質上同様な機能を有する振動攪拌手段16を用いた機能剤製造装置の一例を示す模式的断面図であり、上記特許文献1の図6に記載されているものである。ここでは、電気分解のための手段を構成する陽極部材83及び陰極部材84は、それぞれ陽極ブスバー80及び陰極ブスバー82に支持され、被処理水14中に浸漬されている。陽極部材83と陰極部材84との間には、不図示の電気分解用電源を用いて、直流又はパルス電流により、1〜30V程度の電圧が印加され、5〜300A/dm程度の電流密度で電気分解が行われる。
【0023】
振動攪拌手段16において、振動棒16eとして、被処理水14の水面より上の位置において絶縁部材16e”を介在させたものが使用されている。これにより、電気分解のための電流が振動モータの方へと流れるのを防止することができる。また、振動棒16e及び振動羽根16fとして導電性を有するものを使用し、これらを通電線127を介して電気分解用電源の一方の電極と接続することで、被処理水14に浸漬された振動棒16eの部分及び振動羽根16fを陽極部材または陰極部材として使用することも可能である。
【0024】
通常、水の電気分解ではHやOがガス状で発生する。しかしながら、本発明では、振動攪拌手段が稼動しているため、発生した活性ガスやHやOが水中に分散し溶解し、ガスとして装置外へ出て行くことが少ない。
【0025】
振動流動下で希薄な食塩水を電気分解すると、発生したガスはナノ・マイクロバブルとなり、その結果、以上のようにして製造される中性電解水の主成分は、次亜塩素酸、亜塩素酸および塩素酸イオンを含有するものとなる。分子構造は明らかではないが、この塩素酸は一般的な塩素酸とは異なり、特定酸化化合物と考えられる。この中性電解水中の残留塩素濃度は、たとえば、1ppm〜5000ppmであるが、本発明では、とくに残留塩素濃度1ppm〜500ppmのものを用いる。中性電解水中の残留塩素濃度は、電気分解を継続するに従って上昇するので、装置の稼働時間を調整することで所要の残留塩素濃度の中性電解水を得ることができる。尚、以上のような装置は、塩濃度、電流密度、電解時間を自由に変更することができ、しかも連続的に中性電解水を製造することができることを特長とする。
【0026】
以上のような中性電解水の水素イオン指数pHは、6.5≦pH≦8.5の範囲内にあることが好ましく、6.5≦pH≦7.5の範囲内にあることがさらに好ましい。
【0027】
この中性電解水は、上記特許文献1に記載されているように、長期間持続する良好な殺菌性を有する。とくに、残留塩素濃度1ppm〜500ppmのものは、機能剤として生体表層部に適用した場合にも、生体表層部に対して過度の悪影響なしに、たとえば肌荒れなどを生ずることなしに、良好な殺菌力を維持して、生体表層部の回復を促進することができる。残留塩素濃度が1ppm未満であると所要の殺菌及び生体表層部組織の回復の作用が小さくなり、残留塩素濃度が500ppmを超えると繰り返し使用により生体表層部が荒れやすくなる。
【0028】
本発明の機能剤は、飲料水及び食品用途にも適するものであるから安全であり、中性であることから各種の容器や器具に対する化学的作用も少なく、効力が長持ちすることから容器に充填しての流通及び携行が可能であり、種々の場所で少しずつ使用することができる。
【0029】
生体表層部の損傷としては、やけど、床ずれ、傷及び糖尿病由来の潰瘍など、さらには歯周病によるただれなどが例示される。すなわち、損傷した生体表層部は、たとえば、やけどした皮膚、かぶれた皮膚、傷を負った皮膚、潰瘍を生じた皮膚、または歯周病を生じた口腔表層部である。
【0030】
本発明による損傷した生体表層部の回復促進方法は、以上のような機能剤を損傷した生体表層部に塗布することにより実施される。機能剤の塗布は、好ましくは複数回にわたって繰り返し行われる。1回の塗布量及び塗布の頻度は、回復促進すべき生体表層部の状態に応じて、適宜定めることができる。塗布は、機能剤をスプレー装置を用いて生体表層部にスプレーすることにより、または機能剤を含浸させたスポンジや布帛を生体表層部に適用して浸潤させることにより、または機能剤中に生体表層部を浸漬することにより行うことができる。うがいは、浸漬塗布の一種である。
【実施例】
【0031】
以下、実施例により、本発明を説明する。
【0032】
[実施例1]
特許文献1に記載の手法に従って、以下のようにして、中性電解水を製造した。製造装置として、α−トリノ水製造装置−1型(30L)(日本テクノ株式会社製)を用いた。この装置の特徴は次の通りであった。
【0033】
振動モータ:75W,200V×3φ。振動羽根:ステンレス(SUS304)板4枚。振動棒:ステンレス(SUS304)丸棒2本。電解槽:耐熱プロピレン樹脂を被覆した容器(30L)500×290×305(単位:mm)。陽極部材:チタンラス網(白金めっき被覆)3枚。陰極部材:ステンレス(SUS304)板4枚。電極部材間距離:20mm。陽極部材と陰極部材とを接近して交互に配置。電極部材の面積は、陽極部材3枚が12dm、陰極部材4枚が16dm。整流器(トランジスター型):(株)中央製作所製PEM11−12V−200。インバータ:富士電機製富士インバータFVR−E9S。
【0034】
被処理水として、東京都水道水に食塩(第1級化学薬品)を溶解し、食塩(NaCl)濃度を5g/L(0.5重量%)としたものを用いた。
【0035】
交流200V×3相を利用し、これを整流器により、電圧12V、電流15Aの直流電流に変換した。インバータにより振動モータの振動数を45Hzに調整し、被処理水を6分間にわたって振動流動させつつ電気分解を行って、中性電解水を得た。この中性電解水における残留塩素濃度は10ppmであった。また、pHは7.4であった。
【0036】
得られた中性電解水を回復促進機能剤として使用して、損傷した生体表層部に塗布することにより、以下の事例に示すように、損傷した生体表層部の回復を促進させることができた。
【0037】
[実施例2]
製造装置として、α−トリノ水製造装置−2型(100L)(日本テクノ株式会社製)を用い、これに合わせて装置の稼働時間を調整したことを除いて、実施例1と同様にして中性電解水を得た。この中性電解水における残留塩素濃度は15ppmであった。また、pHは7.5であった。
【0038】
得られた中性電解水を回復促進機能剤として使用して、損傷した生体表層部に塗布することにより、以下の事例に示すように、損傷した生体表層部の回復を促進させることができた。
【0039】
[実施例3]
製造装置として、振動攪拌手段を構成する振動棒中に絶縁部材を介在させたものを用い、これに合わせて装置の稼働時間を調整したことを除いて、実施例1及び2と同様にして中性電解水を得た。この中性電解水における残留塩素濃度は20ppmであった。また、pHは7.5であった。
【0040】
得られた中性電解水を回復促進機能剤として使用して、損傷した生体表層部に塗布することにより、以下の事例に示すように、損傷した生体表層部の回復を促進させることができた。
【0041】
(事例1:やけどした生体表層部の回復促進)
やけどは、揚げ物の際の油跳ねによるもので、指先に3mm×7mm程度の寸法であり、痛みを伴うものであった。上記実施例1で得られた機能剤をスプレー塗布したところ、痛みが速やかに消えた。数分後、再び痛みを感じたので、再度上記機能剤をスプレー塗布した。再度痛みが消えた。これをさらに2回繰り返したところ、痛みが蒸し返すことはなかった。かくして30分程度で痛みが完全に消失したことから、機能剤の回復促進作用は顕著であることが分かる。尚、やけどによる痛みは、通常、水道水を塗布しても即座には消失しない。3〜4日後、皮膚の赤みが完全に消失した。
【0042】
(事例2:やけどした生体表層部の回復促進)
やけどは、掌の親指の部分で、白みがかっていて、下は火膨れの状態であった。上記実施例2で得られた機能剤を1時間おきに3回スプレー塗布したところ、やけど後4時間程度でうっすらとした外観になり、やけど後7時間で痕が殆ど消え、やけど後19時間後には痛みもなくなった。機能剤の回復促進作用は顕著であることが分かる。
【0043】
(事例3:やけどした生体表層部の回復促進)
やけどは、掌の人差し指の部分で、水疱ができた状態であった。上記実施例3で得られた機能剤をスプレー塗布したところ、30分後に水疱の水分が半分程度吸収され、1時間後に表面が平らになった。12時間後には、周りの部分が少し赤いが水疱のあった部分がやや黄色っぽい外観になった。機能剤の回復促進作用は顕著であることが分かる。
【0044】
(事例4:やけどした生体表層部の回復促進)
遊離塩素20ppmを含有する一般の酸性電解水と上記実施例3で得られた機能剤とを用いて、やけどした生体表層部の回復促進に対する作用の比較を行った。一般の酸性電解水の場合、1日につき数回のスプレー塗布を繰り返したが、5日間経過してもやけどは治癒しなかった。上記実施例3で得られた機能剤の場合、同様な条件でスプレー塗布したところ、30分間経過した時点で痛みがなくなり、5日間経過後やけどは完治した。機能剤の回復促進作用は顕著であることが分かる。
【0045】
(事例5:かぶれた生体表層部の回復促進)
オムツかぶれを繰り返した91歳の老人の臀部に、上記実施例2で得られた機能剤を1日数回繰り返し浸潤塗布したところ、1ケ月後には皮膚のはがれがなくなった。機能剤の回復促進作用は顕著であることが分かる。
【0046】
(事例6:傷を負った生体表層部の回復促進)
転倒して損傷したひざに、上記実施例1で得られた機能剤をスプレー塗布したところ、自然治癒の場合より回復が非常に速かった。機能剤の回復促進作用は顕著であることが分かる。
【0047】
(事例7:傷を負った生体表層部の回復促進)
犬(白毛色ラブラドール)の耳部に生じた掻痒傷は化膿状態であった。1月間、抗生物質投与を継続することで、化膿状態は若干改善したが、痒みが取れずに繰り返し引っ掻くので、地肌が露出した4〜5cmの2箇所の傷口の改善はなかった。そこで、上記実施例1で得られた機能剤を1日数回繰り返しスプレー塗布したところ、痒みが取れて引っ掻かなくなったことから、3日間経過後に傷口にかさぶたが張り薄毛が生えていた。機能剤の回復促進作用は顕著であることが分かる。
【0048】
(事例8:潰瘍を生じた生体表層部の回復促進)
糖尿病患者の右足の下から15cmの領域に、擦過後の皮膚潰瘍が発生した。この潰瘍部分の全体に、上記実施例3で得られた機能剤を1日7〜8回繰り返しスプレー塗布し軽く擦り込んだところ、約4月間で潰瘍部分の皮膚がはがれ、新しい皮膚が再生され、回復した。機能剤の回復促進作用は顕著であることが分かる。
【0049】
(事例9:歯周病を生じた口腔表層部の回復促進)
歯周病を生じた口腔表層部を有する患者をして、上記実施例3で得られた機能剤でうがいをさせた。うがいは、機能剤100ccを口に含み吐き出すことの3度の繰り返しを1回として、1日3回繰り返し行ったところ、約1月間で歯周病の症状が解消した。
【符号の説明】
【0050】
10A:電解槽
14:被処理液
16a:基台
16b:コイルバネ
16c:振動部材
16d:振動モータ
16e:振動棒
16e”:絶縁部材
16f:振動羽根
16j:取付けナット
25:整流器
35:インバータ
40:取り付け台
43:ガイド部材
80:陽極ブスバー
82:陰極ブスバー
83:陽極部材
84:陰極部材
127:通電線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
損傷した生体表層部の回復を促進させる機能剤であって、
振動発生手段で発生した振動を、振動棒を介して、該振動棒に取り付けられた振動羽根へと伝達し、該振動羽根を振動させることにより、被処理水に振動流動攪拌を生じさせるようにしてなる振動攪拌手段を用いて、塩化ナトリウム0.1重量%〜3重量%を含む水からなる前記被処理水を振動流動攪拌しながら、前記被処理水を電気分解することで、得られた中性電解水からなり、
該中性電解水中の残留塩素濃度が1ppm〜500ppmであることを特徴とする、
損傷した生体表層部の回復を促進させる機能剤。
【請求項2】
前記損傷した生体表層部は、やけどした皮膚、かぶれた皮膚、傷を負った皮膚、潰瘍を生じた皮膚、または歯周病を生じた口腔表層部であることを特徴とする、請求項1に記載の損傷した生体表層部の回復を促進させる機能剤。
【請求項3】
請求項1または2に記載の機能剤を前記損傷した生体表層部に塗布することを特徴とする、損傷した生体表層部の回復促進方法。
【請求項4】
前記機能剤の塗布は、複数回にわたって繰り返し行われることを特徴とする、請求項3に記載の損傷した生体表層部の回復促進方法。
【請求項5】
前記機能剤の塗布は、スプレー塗布、浸潤塗布または浸漬塗布により行われることを特徴とする、請求項3または4に記載の損傷した生体表層部の回復促進方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−73989(P2011−73989A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−224364(P2009−224364)
【出願日】平成21年9月29日(2009.9.29)
【出願人】(392026224)日本テクノ株式会社 (8)
【Fターム(参考)】