搬送用アタッチメント回転装置
【課題】ワークをハンガーにアタッチメントで支持して三次元搬送する際に、アタッチメントの浮き上がりを防止するとともに、アタッチメントが受ける横荷重を吸収する構成を有した搬送用アタッチメント回転装置を提供する。
【解決手段】複数のアタッチメント１２２、１２４が両端に固設されたアタッチメントアーム１２０と、このアタッチメントアームに一端が固設され軸受け１９０によって回動自在に且つ上下動自在に支持された回転軸１３０と、この回転軸の他端に固設されたターンブロック１４０と、このターンブロックに係合させてアタッチメントアーム１２０を上昇及び回動可能なアタッチメント回転昇降機構１４５とを具備し、アタッチメント１２２、１２４の浮き上がりを防止する浮き止め板１１０が、ターンブロック１４０の上方に回動挿入可能に設けられていることにより上記の課題を解決する。
【解決手段】複数のアタッチメント１２２、１２４が両端に固設されたアタッチメントアーム１２０と、このアタッチメントアームに一端が固設され軸受け１９０によって回動自在に且つ上下動自在に支持された回転軸１３０と、この回転軸の他端に固設されたターンブロック１４０と、このターンブロックに係合させてアタッチメントアーム１２０を上昇及び回動可能なアタッチメント回転昇降機構１４５とを具備し、アタッチメント１２２、１２４の浮き上がりを防止する浮き止め板１１０が、ターンブロック１４０の上方に回動挿入可能に設けられていることにより上記の課題を解決する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、搬送用ハンガーでワークを支持しつつ移送する搬送ラインにおいて、搬送用ハンガーに複数種類のワークを選択的に支持するための搬送用アタッチメント回転装置に関し、さらに詳しくは、三次元搬送に適した搬送用アタッチメント回転装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、搬送用ハンガーで自動車ボディなどのワークを支持しつつ移送する搬送ラインであって、同一ラインに複数種類のワークを混流させるような搬送ラインがある。
【０００３】
このような搬送ラインにおいては、複数種類のワークに対応させて、ワークを搬送用ハンガーに固定させるための複数種類のアタッチメントが固着されたアタッチメントアームを搬送用ハンガー側に取り付け、地上側に設けたアタッチメント回転昇降機構でアタッチメントアームを上昇させた状態でを回転させ、所望のアタッチメントを選択した後、アタッチメントアームを降下させた状態でアタッチメントによるワークの支持を行う搬送用アタッチメント回転装置が知られている（例えば、特許文献１参照。）。
【特許文献１】特許第３５５７３３７号公報（第３頁、図６）
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、前述したような従来の搬送用アタッチメント回転装置は、ワークを二次元でのみ、すなわち水平方向でのみ搬送することしか想定していないため搬送ライン途中に傾斜が存在するような三次元搬送においては、次のような課題が存在していた。
【０００５】
すなわち、アタッチメントアームは、地上側に設けたアタッチメント回転昇降機構で上昇させた状態で回転し、所望のアタッチメントを選択した後、ばね力やアタッチメントアームの自重でアタッチメントアームを降下させてアタッチメントアームの浮き上がりを防止していた。
【０００６】
ところが、三次元搬送時においては、アタッチメントアームの昇降動作の軸方向が垂直方向から外れて傾斜するため、搬送時の振動や衝撃でアタッチメントアームが浮き上がり、アタッチメントによるワークの支持が外れてしまうという課題が指摘されていた。
【０００７】
さらに、三次元搬送時においては、アタッチメントに横荷重が加わるため、アタッチメントアームが回転してしまい、アタッチメントによるワークの支持が外れてしまうという課題が指摘されていた。
【０００８】
そこで、本発明が解決しようとする技術的課題、すなわち、本発明の目的は、ワークをハンガーにアタッチメントで支持して三次元搬送する際に、アタッチメントの浮き上がりを防止するとともに、アタッチメントが受ける横荷重を吸収する機構を有した搬送用アタッチメント回転装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
まず、本請求項１に係る発明は、複数種類のワークにそれぞれ対応させた形状を有する複数のアタッチメントと、該アタッチメントが両端に固設されたアタッチメントアームと、該アタッチメントアームに一端が固設され軸受けによって回動自在に且つ上下動自在に支持された回転軸と、該回転軸の他端に固設されたターンブロックと、該ターンブロックに係合させて前記アタッチメントアームを上昇及び回動可能なアタッチメント回転昇降機構とを具備した搬送用アタッチメント回転装置において、前記アタッチメントの浮き上がりを防止する浮き止め板が、前記ターンブロックの上方に回動挿入可能に設けられていることにより、前記課題を解決したものである。
【００１０】
そして、本請求項２に係る発明は、請求項１に係る搬送用アタッチメント回転装置の構成に加えて、前記浮き止め板が、前記アタッチメントアームの上昇防止時に引張りばねの張力により、前記ターンブロックの上方に挿入されるように設けられていることにより、前記課題をさらに解決したものである。
【００１１】
また、本請求項３に係る発明は、請求項１または請求項２に係る搬送用アタッチメント回転装置の構成に加えて、前記浮き止め板が、前記アタッチメントアームの上昇可能時に前記浮き止め板の前記ターンブロックの上方に挿入される側と反対側に軸支されたガイドローラが浮き止め板開放ガイドと当接することにより、前記ターンブロックの上方から退避されるように設けられていることにより、前記課題をさらに解決したものである。
【００１２】
さらに、本請求項４に係る発明は、請求項１乃至請求項３のいずれかに係る搬送用アタッチメント回転装置の構成に加えて、前記アタッチメントアームが上昇したときに開放状態となり降下したときに嵌合状態となる爪部と溝部が、それぞれ前記アタッチメントアームの回転軸近傍と、前記軸受けに設けられていることにより、前記課題をさらに解決したものである。
【発明の効果】
【００１３】
本発明の搬送用アタッチメント回転装置は、複数種類のワークにそれぞれ対応させた形状を有する複数のアタッチメントと、該アタッチメントが両端に固設されたアタッチメントアームと、該アタッチメントアームに一端が固設され軸受けによって回動自在に且つ上下動自在に支持された回転軸と、該回転軸の他端に固設されたターンブロックと、該ターンブロックに係合させて前記アタッチメントアームを上昇及び回動可能なアタッチメント回転昇降機構とを備えていることによって、搬送ラインに複数種類のワークが混流する場合であっても搬送ラインを長時間停止することなくアタッチメントの取替を簡単に行うことができるので、搬送ラインの稼働率を向上させることができるばかりでなく、加えて、本発明に特有の装置構成に対応した以下のような格別の効果を奏することができる。
【００１４】
すなわち、本請求項１に係る搬送用アタッチメント回転装置によれば、浮き止め板が、ターンブロックの上方に回動挿入可能に設けられていることにより、ワークの搬送中にアタッチメントが浮き上がることが防止されるので、ワークの三次元搬送時における安全性が向上する。
【００１５】
そして、本請求項２に係る搬送用アタッチメント回転装置によれば、請求項１に係る搬送用アタッチメント回転装置が奏する効果に加えて、浮き止め板が、アタッチメントアームの上昇防止時に引張りばねの張力により、ターンブロックの上方に挿入されるように設けられていることにより、ターンブロックの上方に位置している浮き止め板が不用意にターンブロックの上方の位置から外れることが防止されるため、ワークの三次元搬送時における安全性が一層向上する。
【００１６】
また、本請求項３に係る搬送用アタッチメント回転装置によれば、請求項１または請求項２に係る搬送用アタッチメント回転装置が奏する効果に加えて、浮き止め板が、アタッチメントアームの上昇可能時に浮き止め板のターンブロックの上方に挿入される側と反対側に軸支されたガイドローラが浮き止め板開放ガイドと当接することにより、ターンブロックの上方から退避されるように設けられていることにより、人手や特別のアクチュエータを用いることなく浮き止め板をターンブロックの上方から退避させることができるので、作業者の負担を軽減するとともに装置の簡略化が実現できる。
【００１７】
さらに、本請求項４に係る搬送用アタッチメント回転装置によれば、請求項１乃至請求項３のいずれかに係る搬送用アタッチメント回転装置が奏する効果に加えて、アタッチメントアームが上昇したときに開放状態となり降下したときに嵌合状態となる爪部と溝部が、それぞれアタッチメントアームの回転軸近傍と、前記軸受けに設けられていることにより、傾斜部で発生するアタッチメントへの横荷重を爪部が吸収するので、ワークの三次元搬送の安全性がより一層向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１８】
本発明の搬送用アタッチメント回転装置は、複数種類のワークにそれぞれ対応させた形状を有する複数のアタッチメントと、このアタッチメントが両端に固設されたアタッチメントアームと、このアタッチメントアームに一端が固設され軸受けによって回動自在に且つ上下動自在に支持された回転軸と、この回転軸の他端に固設されたターンブロックと、このターンブロックに当接させて前記アタッチメントアームを上昇及び回動可能なアタッチメント回転昇降機構とを具備するとともに、前記アタッチメントの浮き上がりを防止する浮き止め板が、前記ターンブロックの上方に回動挿入可能に設けられているものであって、ワークをアタッチメントで支持して三次元搬送する際に、アタッチメントの浮き上がりを防止できるとともに、アタッチメントが受ける横荷重を吸収できるものであれば、その具体的な実施の態様は、如何なるものであっても何ら構わない。
【００１９】
以下、本発明による一実施例である搬送用アタッチメント回転装置を図１乃至図６に基づいて説明する。
【００２０】
ここで、図１は、本発明の実施例である搬送用アタッチメント回転装置を搭載した自動車ボディ搬送用ハンガーの正面図であり、図２は、アタッチメントアームの上昇可能時における搬送用アタッチメント回転装置の一部の部材を省略して示した概略下面図であり、図３は、アタッチメントアームの上昇防止時における搬送用アタッチメント回転装置の一部の部材を省略して示した概略下面図である。また、図４は、図３のIV−IV線における概略側面図であり、図５は、図３のV−V線における概略側面図であり、図６は、図２のVI−VI線における概略側面図である。ここで、下面図とは、装置を下から覗き込んだ状態を示した図を意味しており、すなわち、紙面に対して手前側が垂直方向の下方である。
【００２１】
図１は、本発明の実施例である搬送用アタッチメント回転装置１００を搭載した自動車ボディ搬送用ハンガー２００の正面図である。図１において、円で囲った部分が本発明の実施例である搬送用アタッチメント回転装置１００を示しており、特に左側の円で囲った部分が図４に対応している。
【００２２】
自動車ボディ搬送用ハンガー２００を有する搬送ラインは、複数の自動車ボディ搬送用ハンガー２００が一列に配列されており、各自動車ボディ搬送用ハンガー２００にワークとなる大きさの異なる２種類の自動車ボディを選択的に搭載する供給ステーション、自動車ボディ搬送用ハンガー２００に支持された自動車ボディに所定の作業、例えばＰＶＣ（塩化ビニル）塗装を施す作業ステーション、作業ステーションから排出された自動車ボディ搬送用ハンガー２００から自動車ボディを取り外す脱荷ステーション、供給ステーションで供給される自動車ボディの種類に応じてアタッチメントを切り替える切替ステーションを有している。したがって、搬送ラインには、大きさの異なる２種類の自動車ボディが混流して搬送される。そのため、自動車ボディ搬送用ハンガー２００には、図４に示すように２種類の自動車ボディにそれぞれ対応させた形状を有するアタッチメント１２２、１２４と、これらのアタッチメント１２２、１２４が両端に固設されたアタッチメントアーム１２０と、このアタッチメントアーム１２０に一端が固設され、軸受け１９０によって回動自在に且つ上下動自在に支持された回転軸１３０と、この回転軸１３０の他端に固設されたターンブロック１４０と、アタッチメント１２２、１２４の浮き上がりを防止する浮き止め板１１０とを有するボディ受け機構が設置されている。
【００２３】
一方、供給ステーション、脱荷ステーション、切替ステーションにおいて、ボディ受け機構と相対する地上側には、ボディ受け機構のターンブロック１４０に係合させて、アタッチメントアーム１２０を上昇及び回動させるアタッチメント回転昇降機構１４５が設置されている。アタッチメント回転昇降機構１４５の上部面には、図４に示すように同心円上に等間隔に３本の突起部１４４が垂設されており、一方、ターンブロック１４０の下部面には、突起部１４４と嵌合する挿入穴１４２が設けられている。そして、アタッチメント回転昇降機構１４５が上昇してゆっくり回転するすることにより、突起部１４４と挿入穴１４２が嵌合する位置が見つかり、ターンブロック１４０とアタッチメント回転昇降機構１４５が係合する。また、この地上側に設置されたアタッチメント回転昇降機構１４５が下がることによって、アタッチメントアーム１２０は、自重によって下降し、図４に示すような状態になる。
【００２４】
次に、本発明の主要構成部材の１つである浮き止め板１１０の機構と動作について説明する。浮き止め板１１０は、図２乃至図４に示すように、軸受け１９０に螺設された浮き止め板支持フレーム１９２（図４参照）に浮き止め板回転軸１１５により軸支されている。そして、アタッチメントアーム１２０の上昇防止時、すなわち、自動車ボディの搬送時には、図３に示すように、引張りばね１６０の張力により、浮き止め板１１０が、浮き止め板回転軸１１５を中心として回動し、浮き止め板１１０の一端が、ターンブロック１４０の上方に挿入される。その結果、自動車ボディ搬送用ハンガー２００が傾斜部を通過する場合であっても、ターンブロック１４０の浮き上がりが、浮き止め板１１０により阻止される。したがって、アタッチメントアーム１２０が上昇及び回動してアタッチメント１２２が自動車ボディから外れることない。また、図４に示すようにターンブロック１４０の上部面と浮き止め板１１０の当たり面との間に、若干の隙間Ｇが設けられており、それによって、浮き止め板１１０がスムーズにターンブロック１４０の上方に挿入されるようにしている。
【００２５】
一方、アタッチメントアーム１２０の上昇可能時、すなわち、アタッチメント１２２、１２４の交換時には、図２に示すように、浮き止め板１１０の他端に軸支されたガイドローラ１７０が、搬送ラインの地上側に設置された浮き止め板開放ガイド１８０と当接することにより、浮き止め板１１０が、浮き止め板回転軸１１５を中心として回動し、ターンブロック１４０の上方から退避する。その結果、アタッチメント回転昇降機構１４５により、アタッチメントアーム１２０を上昇させ、後述するアタッチメントアーム１２０の回転軸１３０近傍に設けられた爪部１５０と軸受け１９０に設けられた溝部１９５との嵌合状態を開放し（図６参照）、アタッチメントアーム１２０を回転させてアタッチメント１２２とアタッチメント１２４を交換することができる。
【００２６】
アタッチメント１２２とアタッチメント１２４は、図４に示すように、それぞれ別の車種の自動車ボディのアタッチメント受け部に係合する形状を有するとともに、車幅に対応させて、回転軸１３０からの距離が調整されている。本実施例では、３つの爪部１５０がアタッチメントアーム１２０の回転軸１３０近傍に同心円上に等間隔に、すなわち、中心角が１２０°となるように配設されている。そして、軸受け１９０にこれらの爪部１５０と嵌合する溝部１９５が設けられている。したがって、アタッチメントアーム１２０は、１２０°ずつ回転させることができる。アタッチメントアーム１２０を、図２に示された状態から、時計回りに１２０°回転させることにより、アタッチメント１２２が搬送ライン上から外れ、アタッチメント１２４が、搬送ライン上に位置するようになる。本実施例では、アタッチメントアーム１２０の形状を略へ字状とすることによって２種類の自動車ボディに対応させているが、アタッチメントアーム１２０の形状をアームが中心角をそれぞれ１２０°として三方向に伸びるスター形状として、各アームの先端にアタッチメントを固設することによって、３種類の自動車ボディに対応させることも可能である。なお、図２及び図３においては、ターンブロック１４０とアタッチメントアーム１２０の間に存在する軸受け１９０の描写を省略しており、軸受け１９０に設けた溝部１９５と嵌合する爪部１５０を点線で描写している。
【００２７】
さらに、自動車ボディ搬送用ハンガー２００が傾斜部を通過する際に発生する横荷重を受ける爪部１５０と溝部１９５について、図５及び図６に基づいてその形状と機能について説明する。前述したように、図５は、図３のV−V線における概略側面図であり、図６は、図２のVI−VI線における概略側面図である。なお、図５及び図６は、図３及び図２に記載されていた浮き止め板１１０の記載を省略するとともに、図３及び図２には記載されていない軸受け１９０及びアタッチメント回転昇降機構１４５を記載している。
【００２８】
図５に示すように、アタッチメント回転昇降機構１４５が降下しているとき、アタッチメントアーム１２０は降下し、アタッチメントアーム１２０の回転軸１３０の近傍に固設された爪部１５０は、軸受け１９０に設けられた溝部１９５と嵌合する。爪部１５０は、先端部が平行で、基部が拡径した形状をしている。そして、溝部１９５は、爪部１５０が嵌合する形状を有している。このような形状としたことにより、アタッチメントアーム１２０を降下させたとき、爪部１５０と溝部１９５の位置が多少ずれていても溝部１９５の開口部がすり鉢状に広がっているので、爪部１５０の先端が溝部１９５の開口部のすり鉢状の傾斜面に案内されて、爪部１５０と溝部１９５がスムーズに嵌合する。さらに、爪部１５０の先端部の平行部分の長さ、すなわち、爪部１５０と溝部１９５の係りしろの長さＬ（図５参照）を長くすることによって、搬送中に振動等が加わって浮き止め板１１０とターンブロック１４０の隙間Ｇ（図４参照）分浮いたとしても、爪部１５０と溝部１９５の嵌合状態が開放されることなく、支障なく搬送が行われる。したがって、Ｌ＞Ｇとなるように設定することが特に好ましい。
【００２９】
一方、図６に示すように、アタッチメント回転昇降機構１４５が上昇し、アタッチメント回転昇降機構１４５とターンブロック１４０が係合し、ターンブロック１４０が押し上げられ、回転軸１３０を介してアタッチメントアーム１２０が上昇することによって爪部１５０と溝部１９５との噛み合いが外れ、開放状態となる。この状態でアタッチメント回転昇降機構１４５を回転させることにより、アタッチメント１２２とアタッチメント１２４の交換を行うことができる。アタッチメント回転昇降機構１４５を上下動及び回転させる駆動源は、特に限定されるものではないが、電動モータや油圧シリンダなどを用いることができる。
【００３０】
以上、本実施例の搬送用アタッチメント回転装置１００では、搬送ラインの途中に傾斜部を有するような三次元搬送が行われる場合であっても、アタッチメント１２２、１２４の浮き上がりを浮き止め板１１０が確実に防止するとともに、傾斜部搬送中にアタッチメント１２２、１２４に加わる横荷重を爪部１５０が吸収するので、安全性の高い三次元搬送が簡素かつ簡便に達成できるなど、その効果は甚大である。
【図面の簡単な説明】
【００３１】
【図１】本発明の搬送用アタッチメント回転装置を搭載した自動車ボディ搬送用ハンガーの正面図。
【図２】上昇可能時における搬送用アタッチメント回転装置の概略下面図。
【図３】上昇防止時における搬送用アタッチメント回転装置の概略下面図。
【図４】図３に示した搬送用アタッチメント回転装置のIV−IV線における概略側面図。
【図５】図３に示した搬送用アタッチメント回転装置のV−V線における概略側面図。
【図６】図２に示した搬送用アタッチメント回転装置のVI−VI線における概略側面図。
【符号の説明】
【００３２】
１００ ・・・ 搬送用アタッチメント回転装置
１１０ ・・・ 浮き止め板
１１５ ・・・ 浮き止め板回転軸
１２０ ・・・ アタッチメントアーム
１２２、１２４ ・・・ アタッチメント
１３０ ・・・ 回転軸
１４０ ・・・ ターンブロック
１４２ ・・・ 挿入穴
１４４ ・・・ 突起部
１４５ ・・・ アタッチメント回転昇降機構
１５０ ・・・ 爪部
１６０ ・・・ 引張りばね
１７０ ・・・ ガイドローラ
１８０ ・・・ 浮き止め板開放ガイド
１９０ ・・・ 軸受け
１９２ ・・・ 浮き止め板支持フレーム
１９５ ・・・ 溝部
２００ ・・・ 自動車用ボディ搬送用ハンガー
【技術分野】
【０００１】
本発明は、搬送用ハンガーでワークを支持しつつ移送する搬送ラインにおいて、搬送用ハンガーに複数種類のワークを選択的に支持するための搬送用アタッチメント回転装置に関し、さらに詳しくは、三次元搬送に適した搬送用アタッチメント回転装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、搬送用ハンガーで自動車ボディなどのワークを支持しつつ移送する搬送ラインであって、同一ラインに複数種類のワークを混流させるような搬送ラインがある。
【０００３】
このような搬送ラインにおいては、複数種類のワークに対応させて、ワークを搬送用ハンガーに固定させるための複数種類のアタッチメントが固着されたアタッチメントアームを搬送用ハンガー側に取り付け、地上側に設けたアタッチメント回転昇降機構でアタッチメントアームを上昇させた状態でを回転させ、所望のアタッチメントを選択した後、アタッチメントアームを降下させた状態でアタッチメントによるワークの支持を行う搬送用アタッチメント回転装置が知られている（例えば、特許文献１参照。）。
【特許文献１】特許第３５５７３３７号公報（第３頁、図６）
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、前述したような従来の搬送用アタッチメント回転装置は、ワークを二次元でのみ、すなわち水平方向でのみ搬送することしか想定していないため搬送ライン途中に傾斜が存在するような三次元搬送においては、次のような課題が存在していた。
【０００５】
すなわち、アタッチメントアームは、地上側に設けたアタッチメント回転昇降機構で上昇させた状態で回転し、所望のアタッチメントを選択した後、ばね力やアタッチメントアームの自重でアタッチメントアームを降下させてアタッチメントアームの浮き上がりを防止していた。
【０００６】
ところが、三次元搬送時においては、アタッチメントアームの昇降動作の軸方向が垂直方向から外れて傾斜するため、搬送時の振動や衝撃でアタッチメントアームが浮き上がり、アタッチメントによるワークの支持が外れてしまうという課題が指摘されていた。
【０００７】
さらに、三次元搬送時においては、アタッチメントに横荷重が加わるため、アタッチメントアームが回転してしまい、アタッチメントによるワークの支持が外れてしまうという課題が指摘されていた。
【０００８】
そこで、本発明が解決しようとする技術的課題、すなわち、本発明の目的は、ワークをハンガーにアタッチメントで支持して三次元搬送する際に、アタッチメントの浮き上がりを防止するとともに、アタッチメントが受ける横荷重を吸収する機構を有した搬送用アタッチメント回転装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
まず、本請求項１に係る発明は、複数種類のワークにそれぞれ対応させた形状を有する複数のアタッチメントと、該アタッチメントが両端に固設されたアタッチメントアームと、該アタッチメントアームに一端が固設され軸受けによって回動自在に且つ上下動自在に支持された回転軸と、該回転軸の他端に固設されたターンブロックと、該ターンブロックに係合させて前記アタッチメントアームを上昇及び回動可能なアタッチメント回転昇降機構とを具備した搬送用アタッチメント回転装置において、前記アタッチメントの浮き上がりを防止する浮き止め板が、前記ターンブロックの上方に回動挿入可能に設けられていることにより、前記課題を解決したものである。
【００１０】
そして、本請求項２に係る発明は、請求項１に係る搬送用アタッチメント回転装置の構成に加えて、前記浮き止め板が、前記アタッチメントアームの上昇防止時に引張りばねの張力により、前記ターンブロックの上方に挿入されるように設けられていることにより、前記課題をさらに解決したものである。
【００１１】
また、本請求項３に係る発明は、請求項１または請求項２に係る搬送用アタッチメント回転装置の構成に加えて、前記浮き止め板が、前記アタッチメントアームの上昇可能時に前記浮き止め板の前記ターンブロックの上方に挿入される側と反対側に軸支されたガイドローラが浮き止め板開放ガイドと当接することにより、前記ターンブロックの上方から退避されるように設けられていることにより、前記課題をさらに解決したものである。
【００１２】
さらに、本請求項４に係る発明は、請求項１乃至請求項３のいずれかに係る搬送用アタッチメント回転装置の構成に加えて、前記アタッチメントアームが上昇したときに開放状態となり降下したときに嵌合状態となる爪部と溝部が、それぞれ前記アタッチメントアームの回転軸近傍と、前記軸受けに設けられていることにより、前記課題をさらに解決したものである。
【発明の効果】
【００１３】
本発明の搬送用アタッチメント回転装置は、複数種類のワークにそれぞれ対応させた形状を有する複数のアタッチメントと、該アタッチメントが両端に固設されたアタッチメントアームと、該アタッチメントアームに一端が固設され軸受けによって回動自在に且つ上下動自在に支持された回転軸と、該回転軸の他端に固設されたターンブロックと、該ターンブロックに係合させて前記アタッチメントアームを上昇及び回動可能なアタッチメント回転昇降機構とを備えていることによって、搬送ラインに複数種類のワークが混流する場合であっても搬送ラインを長時間停止することなくアタッチメントの取替を簡単に行うことができるので、搬送ラインの稼働率を向上させることができるばかりでなく、加えて、本発明に特有の装置構成に対応した以下のような格別の効果を奏することができる。
【００１４】
すなわち、本請求項１に係る搬送用アタッチメント回転装置によれば、浮き止め板が、ターンブロックの上方に回動挿入可能に設けられていることにより、ワークの搬送中にアタッチメントが浮き上がることが防止されるので、ワークの三次元搬送時における安全性が向上する。
【００１５】
そして、本請求項２に係る搬送用アタッチメント回転装置によれば、請求項１に係る搬送用アタッチメント回転装置が奏する効果に加えて、浮き止め板が、アタッチメントアームの上昇防止時に引張りばねの張力により、ターンブロックの上方に挿入されるように設けられていることにより、ターンブロックの上方に位置している浮き止め板が不用意にターンブロックの上方の位置から外れることが防止されるため、ワークの三次元搬送時における安全性が一層向上する。
【００１６】
また、本請求項３に係る搬送用アタッチメント回転装置によれば、請求項１または請求項２に係る搬送用アタッチメント回転装置が奏する効果に加えて、浮き止め板が、アタッチメントアームの上昇可能時に浮き止め板のターンブロックの上方に挿入される側と反対側に軸支されたガイドローラが浮き止め板開放ガイドと当接することにより、ターンブロックの上方から退避されるように設けられていることにより、人手や特別のアクチュエータを用いることなく浮き止め板をターンブロックの上方から退避させることができるので、作業者の負担を軽減するとともに装置の簡略化が実現できる。
【００１７】
さらに、本請求項４に係る搬送用アタッチメント回転装置によれば、請求項１乃至請求項３のいずれかに係る搬送用アタッチメント回転装置が奏する効果に加えて、アタッチメントアームが上昇したときに開放状態となり降下したときに嵌合状態となる爪部と溝部が、それぞれアタッチメントアームの回転軸近傍と、前記軸受けに設けられていることにより、傾斜部で発生するアタッチメントへの横荷重を爪部が吸収するので、ワークの三次元搬送の安全性がより一層向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１８】
本発明の搬送用アタッチメント回転装置は、複数種類のワークにそれぞれ対応させた形状を有する複数のアタッチメントと、このアタッチメントが両端に固設されたアタッチメントアームと、このアタッチメントアームに一端が固設され軸受けによって回動自在に且つ上下動自在に支持された回転軸と、この回転軸の他端に固設されたターンブロックと、このターンブロックに当接させて前記アタッチメントアームを上昇及び回動可能なアタッチメント回転昇降機構とを具備するとともに、前記アタッチメントの浮き上がりを防止する浮き止め板が、前記ターンブロックの上方に回動挿入可能に設けられているものであって、ワークをアタッチメントで支持して三次元搬送する際に、アタッチメントの浮き上がりを防止できるとともに、アタッチメントが受ける横荷重を吸収できるものであれば、その具体的な実施の態様は、如何なるものであっても何ら構わない。
【００１９】
以下、本発明による一実施例である搬送用アタッチメント回転装置を図１乃至図６に基づいて説明する。
【００２０】
ここで、図１は、本発明の実施例である搬送用アタッチメント回転装置を搭載した自動車ボディ搬送用ハンガーの正面図であり、図２は、アタッチメントアームの上昇可能時における搬送用アタッチメント回転装置の一部の部材を省略して示した概略下面図であり、図３は、アタッチメントアームの上昇防止時における搬送用アタッチメント回転装置の一部の部材を省略して示した概略下面図である。また、図４は、図３のIV−IV線における概略側面図であり、図５は、図３のV−V線における概略側面図であり、図６は、図２のVI−VI線における概略側面図である。ここで、下面図とは、装置を下から覗き込んだ状態を示した図を意味しており、すなわち、紙面に対して手前側が垂直方向の下方である。
【００２１】
図１は、本発明の実施例である搬送用アタッチメント回転装置１００を搭載した自動車ボディ搬送用ハンガー２００の正面図である。図１において、円で囲った部分が本発明の実施例である搬送用アタッチメント回転装置１００を示しており、特に左側の円で囲った部分が図４に対応している。
【００２２】
自動車ボディ搬送用ハンガー２００を有する搬送ラインは、複数の自動車ボディ搬送用ハンガー２００が一列に配列されており、各自動車ボディ搬送用ハンガー２００にワークとなる大きさの異なる２種類の自動車ボディを選択的に搭載する供給ステーション、自動車ボディ搬送用ハンガー２００に支持された自動車ボディに所定の作業、例えばＰＶＣ（塩化ビニル）塗装を施す作業ステーション、作業ステーションから排出された自動車ボディ搬送用ハンガー２００から自動車ボディを取り外す脱荷ステーション、供給ステーションで供給される自動車ボディの種類に応じてアタッチメントを切り替える切替ステーションを有している。したがって、搬送ラインには、大きさの異なる２種類の自動車ボディが混流して搬送される。そのため、自動車ボディ搬送用ハンガー２００には、図４に示すように２種類の自動車ボディにそれぞれ対応させた形状を有するアタッチメント１２２、１２４と、これらのアタッチメント１２２、１２４が両端に固設されたアタッチメントアーム１２０と、このアタッチメントアーム１２０に一端が固設され、軸受け１９０によって回動自在に且つ上下動自在に支持された回転軸１３０と、この回転軸１３０の他端に固設されたターンブロック１４０と、アタッチメント１２２、１２４の浮き上がりを防止する浮き止め板１１０とを有するボディ受け機構が設置されている。
【００２３】
一方、供給ステーション、脱荷ステーション、切替ステーションにおいて、ボディ受け機構と相対する地上側には、ボディ受け機構のターンブロック１４０に係合させて、アタッチメントアーム１２０を上昇及び回動させるアタッチメント回転昇降機構１４５が設置されている。アタッチメント回転昇降機構１４５の上部面には、図４に示すように同心円上に等間隔に３本の突起部１４４が垂設されており、一方、ターンブロック１４０の下部面には、突起部１４４と嵌合する挿入穴１４２が設けられている。そして、アタッチメント回転昇降機構１４５が上昇してゆっくり回転するすることにより、突起部１４４と挿入穴１４２が嵌合する位置が見つかり、ターンブロック１４０とアタッチメント回転昇降機構１４５が係合する。また、この地上側に設置されたアタッチメント回転昇降機構１４５が下がることによって、アタッチメントアーム１２０は、自重によって下降し、図４に示すような状態になる。
【００２４】
次に、本発明の主要構成部材の１つである浮き止め板１１０の機構と動作について説明する。浮き止め板１１０は、図２乃至図４に示すように、軸受け１９０に螺設された浮き止め板支持フレーム１９２（図４参照）に浮き止め板回転軸１１５により軸支されている。そして、アタッチメントアーム１２０の上昇防止時、すなわち、自動車ボディの搬送時には、図３に示すように、引張りばね１６０の張力により、浮き止め板１１０が、浮き止め板回転軸１１５を中心として回動し、浮き止め板１１０の一端が、ターンブロック１４０の上方に挿入される。その結果、自動車ボディ搬送用ハンガー２００が傾斜部を通過する場合であっても、ターンブロック１４０の浮き上がりが、浮き止め板１１０により阻止される。したがって、アタッチメントアーム１２０が上昇及び回動してアタッチメント１２２が自動車ボディから外れることない。また、図４に示すようにターンブロック１４０の上部面と浮き止め板１１０の当たり面との間に、若干の隙間Ｇが設けられており、それによって、浮き止め板１１０がスムーズにターンブロック１４０の上方に挿入されるようにしている。
【００２５】
一方、アタッチメントアーム１２０の上昇可能時、すなわち、アタッチメント１２２、１２４の交換時には、図２に示すように、浮き止め板１１０の他端に軸支されたガイドローラ１７０が、搬送ラインの地上側に設置された浮き止め板開放ガイド１８０と当接することにより、浮き止め板１１０が、浮き止め板回転軸１１５を中心として回動し、ターンブロック１４０の上方から退避する。その結果、アタッチメント回転昇降機構１４５により、アタッチメントアーム１２０を上昇させ、後述するアタッチメントアーム１２０の回転軸１３０近傍に設けられた爪部１５０と軸受け１９０に設けられた溝部１９５との嵌合状態を開放し（図６参照）、アタッチメントアーム１２０を回転させてアタッチメント１２２とアタッチメント１２４を交換することができる。
【００２６】
アタッチメント１２２とアタッチメント１２４は、図４に示すように、それぞれ別の車種の自動車ボディのアタッチメント受け部に係合する形状を有するとともに、車幅に対応させて、回転軸１３０からの距離が調整されている。本実施例では、３つの爪部１５０がアタッチメントアーム１２０の回転軸１３０近傍に同心円上に等間隔に、すなわち、中心角が１２０°となるように配設されている。そして、軸受け１９０にこれらの爪部１５０と嵌合する溝部１９５が設けられている。したがって、アタッチメントアーム１２０は、１２０°ずつ回転させることができる。アタッチメントアーム１２０を、図２に示された状態から、時計回りに１２０°回転させることにより、アタッチメント１２２が搬送ライン上から外れ、アタッチメント１２４が、搬送ライン上に位置するようになる。本実施例では、アタッチメントアーム１２０の形状を略へ字状とすることによって２種類の自動車ボディに対応させているが、アタッチメントアーム１２０の形状をアームが中心角をそれぞれ１２０°として三方向に伸びるスター形状として、各アームの先端にアタッチメントを固設することによって、３種類の自動車ボディに対応させることも可能である。なお、図２及び図３においては、ターンブロック１４０とアタッチメントアーム１２０の間に存在する軸受け１９０の描写を省略しており、軸受け１９０に設けた溝部１９５と嵌合する爪部１５０を点線で描写している。
【００２７】
さらに、自動車ボディ搬送用ハンガー２００が傾斜部を通過する際に発生する横荷重を受ける爪部１５０と溝部１９５について、図５及び図６に基づいてその形状と機能について説明する。前述したように、図５は、図３のV−V線における概略側面図であり、図６は、図２のVI−VI線における概略側面図である。なお、図５及び図６は、図３及び図２に記載されていた浮き止め板１１０の記載を省略するとともに、図３及び図２には記載されていない軸受け１９０及びアタッチメント回転昇降機構１４５を記載している。
【００２８】
図５に示すように、アタッチメント回転昇降機構１４５が降下しているとき、アタッチメントアーム１２０は降下し、アタッチメントアーム１２０の回転軸１３０の近傍に固設された爪部１５０は、軸受け１９０に設けられた溝部１９５と嵌合する。爪部１５０は、先端部が平行で、基部が拡径した形状をしている。そして、溝部１９５は、爪部１５０が嵌合する形状を有している。このような形状としたことにより、アタッチメントアーム１２０を降下させたとき、爪部１５０と溝部１９５の位置が多少ずれていても溝部１９５の開口部がすり鉢状に広がっているので、爪部１５０の先端が溝部１９５の開口部のすり鉢状の傾斜面に案内されて、爪部１５０と溝部１９５がスムーズに嵌合する。さらに、爪部１５０の先端部の平行部分の長さ、すなわち、爪部１５０と溝部１９５の係りしろの長さＬ（図５参照）を長くすることによって、搬送中に振動等が加わって浮き止め板１１０とターンブロック１４０の隙間Ｇ（図４参照）分浮いたとしても、爪部１５０と溝部１９５の嵌合状態が開放されることなく、支障なく搬送が行われる。したがって、Ｌ＞Ｇとなるように設定することが特に好ましい。
【００２９】
一方、図６に示すように、アタッチメント回転昇降機構１４５が上昇し、アタッチメント回転昇降機構１４５とターンブロック１４０が係合し、ターンブロック１４０が押し上げられ、回転軸１３０を介してアタッチメントアーム１２０が上昇することによって爪部１５０と溝部１９５との噛み合いが外れ、開放状態となる。この状態でアタッチメント回転昇降機構１４５を回転させることにより、アタッチメント１２２とアタッチメント１２４の交換を行うことができる。アタッチメント回転昇降機構１４５を上下動及び回転させる駆動源は、特に限定されるものではないが、電動モータや油圧シリンダなどを用いることができる。
【００３０】
以上、本実施例の搬送用アタッチメント回転装置１００では、搬送ラインの途中に傾斜部を有するような三次元搬送が行われる場合であっても、アタッチメント１２２、１２４の浮き上がりを浮き止め板１１０が確実に防止するとともに、傾斜部搬送中にアタッチメント１２２、１２４に加わる横荷重を爪部１５０が吸収するので、安全性の高い三次元搬送が簡素かつ簡便に達成できるなど、その効果は甚大である。
【図面の簡単な説明】
【００３１】
【図１】本発明の搬送用アタッチメント回転装置を搭載した自動車ボディ搬送用ハンガーの正面図。
【図２】上昇可能時における搬送用アタッチメント回転装置の概略下面図。
【図３】上昇防止時における搬送用アタッチメント回転装置の概略下面図。
【図４】図３に示した搬送用アタッチメント回転装置のIV−IV線における概略側面図。
【図５】図３に示した搬送用アタッチメント回転装置のV−V線における概略側面図。
【図６】図２に示した搬送用アタッチメント回転装置のVI−VI線における概略側面図。
【符号の説明】
【００３２】
１００ ・・・ 搬送用アタッチメント回転装置
１１０ ・・・ 浮き止め板
１１５ ・・・ 浮き止め板回転軸
１２０ ・・・ アタッチメントアーム
１２２、１２４ ・・・ アタッチメント
１３０ ・・・ 回転軸
１４０ ・・・ ターンブロック
１４２ ・・・ 挿入穴
１４４ ・・・ 突起部
１４５ ・・・ アタッチメント回転昇降機構
１５０ ・・・ 爪部
１６０ ・・・ 引張りばね
１７０ ・・・ ガイドローラ
１８０ ・・・ 浮き止め板開放ガイド
１９０ ・・・ 軸受け
１９２ ・・・ 浮き止め板支持フレーム
１９５ ・・・ 溝部
２００ ・・・ 自動車用ボディ搬送用ハンガー
【特許請求の範囲】
【請求項１】
複数種類のワークにそれぞれ対応させた形状を有する複数のアタッチメントと、該アタッチメントが両端に固設されたアタッチメントアームと、該アタッチメントアームに一端が固設され軸受けによって回動自在に且つ上下動自在に支持された回転軸と、該回転軸の他端に固設されたターンブロックと、該ターンブロックに係合させて前記アタッチメントアームを上昇及び回動可能なアタッチメント回転昇降機構とを具備した搬送用アタッチメント回転装置において、
前記アタッチメントの浮き上がりを防止する浮き止め板が、前記ターンブロックの上方に回動挿入可能に設けられていることを特徴とする搬送用アタッチメント回転装置。
【請求項２】
前記浮き止め板が、前記アタッチメントアームの上昇防止時に引張りばねの張力により、前記ターンブロックの上方に挿入されるように設けられていることを特徴とする請求項１記載の搬送用アタッチメント回転装置。
【請求項３】
前記浮き止め板が、前記アタッチメントアームの上昇可能時に前記浮き止め板の前記ターンブロックの上方に挿入される側と反対側に軸支されたガイドローラが浮き止め板開放ガイドと当接することにより、前記ターンブロックの上方から退避されるように設けられていることを特徴とする請求項１または請求項２記載の搬送用アタッチメント回転装置。
【請求項４】
前記アタッチメントアームが上昇したときに開放状態となり降下したときに嵌合状態となる爪部と溝部が、それぞれ前記アタッチメントアームの回転軸近傍と、前記軸受けに設けられていることを特徴とする請求項１乃至請求項３のいずれか記載の搬送用アタッチメント回転装置。
【請求項１】
複数種類のワークにそれぞれ対応させた形状を有する複数のアタッチメントと、該アタッチメントが両端に固設されたアタッチメントアームと、該アタッチメントアームに一端が固設され軸受けによって回動自在に且つ上下動自在に支持された回転軸と、該回転軸の他端に固設されたターンブロックと、該ターンブロックに係合させて前記アタッチメントアームを上昇及び回動可能なアタッチメント回転昇降機構とを具備した搬送用アタッチメント回転装置において、
前記アタッチメントの浮き上がりを防止する浮き止め板が、前記ターンブロックの上方に回動挿入可能に設けられていることを特徴とする搬送用アタッチメント回転装置。
【請求項２】
前記浮き止め板が、前記アタッチメントアームの上昇防止時に引張りばねの張力により、前記ターンブロックの上方に挿入されるように設けられていることを特徴とする請求項１記載の搬送用アタッチメント回転装置。
【請求項３】
前記浮き止め板が、前記アタッチメントアームの上昇可能時に前記浮き止め板の前記ターンブロックの上方に挿入される側と反対側に軸支されたガイドローラが浮き止め板開放ガイドと当接することにより、前記ターンブロックの上方から退避されるように設けられていることを特徴とする請求項１または請求項２記載の搬送用アタッチメント回転装置。
【請求項４】
前記アタッチメントアームが上昇したときに開放状態となり降下したときに嵌合状態となる爪部と溝部が、それぞれ前記アタッチメントアームの回転軸近傍と、前記軸受けに設けられていることを特徴とする請求項１乃至請求項３のいずれか記載の搬送用アタッチメント回転装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【公開番号】特開２００９−５７１１８（Ｐ２００９−５７１１８Ａ）
【公開日】平成２１年３月１９日（２００９．３．１９）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−２２３３３７（Ｐ２００７−２２３３３７）
【出願日】平成１９年８月３０日（２００７．８．３０）
【出願人】（０００００３３５５）株式会社椿本チエイン (861)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２１年３月１９日（２００９．３．１９）
【国際特許分類】
【出願日】平成１９年８月３０日（２００７．８．３０）
【出願人】（０００００３３５５）株式会社椿本チエイン (861)
【Ｆターム（参考）】
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