説明

携帯式電源装置

【課題】携帯式電源装置の防水仕様を実現し、また懐中電灯等にも兼用できるようにする。
【解決手段】本体ケース10の一端面において表出される受電端子43と、受電端子43を設けた面と同じ面に設けられる、外部の電気機器に電力を供給するための給電端子42と、メイン基板38と、受電端子43及び給電端子42を実装したサブ基板41と、二次電池31及びメイン基板38を防水状態に収納する防水袋50と、本体ケース10の、受電端子43及び給電端子42を設けた面を被覆するキャップ部とを備え、キャップ部は、本体ケース10に装着した状態で、受電端子43及び給電端子42を設けた面を防水状態に被覆すると共に、本体ケース10に装着した状態で、給電端子42に挿入されるよう配置されたキャップコネクタ21を突出させており、さらにキャップコネクタ21を給電端子42に挿入することで二次電池31から電力を給電されて駆動する負荷を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外装ケースに充電可能な二次電池を内蔵した携帯式電源装置に関し、特に外部に接続される電気機器に電力を供給する携帯式の電源として利用可能な携帯式電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
内部に一対の円筒形電池を内蔵する携帯式電源装置は開発されている(特許文献1参照)。この携帯式電源装置は、図14の分解斜視図に示すように電気機器の携帯式の電源として使用されるものであり、一対の円筒形電池101の間に絶縁ホルダー103を配置して、この絶縁ホルダー103でもって円筒形電池101と回路基板104とを定位置に配置して電池組立109とし、この電池組立109を外装ケース102に収納している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−131089号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この携帯式電源装置は図15の前方からみた斜視図及び図16の背面から見た斜視図に示すように、前面にUSBのAタイプの出力コネクタ110を設け、背面にはUSBのBタイプの入力コネクタ111を設けている。これにより、前後から給電を行うことが可能となる。また、上面にはスイッチを設けている。
【0005】
この携帯式電源装置は、防水されていないため、屋外の使用が困難であった。特に、水がかかるような状況では、スイッチの周囲の隙間や、USB端子の開口から浸水して、内部の電子部品が短絡したり錆びるおそれがある。
【0006】
本発明は、このような背景に鑑みてなされたものである。本発明の主な目的は、防水仕様とすることが可能な携帯式電源装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0007】
上記の目的を達成するため、本発明の第1の側面に係る携帯式電源装置は、
一方向に細長く延長された本体ケース10と、前記本体ケース10内部に収納される充電可能な一以上の二次電池31と、前記本体ケース10の一端面において表出される、前記二次電池31を充電するための電力を外部から受けるための受電端子43と、前記受電端子43を設けた面と同じ面に設けられる、外部の電気機器に電力を供給するための給電端子42と、前記二次電池31の電力を前記給電端子42から供給する出力電力に変換する変換回路を実装し、前記二次電池31と略平行な姿勢にて、前記本体ケース10内部に収納されるメイン基板38と、受電端子43及び給電端子42を実装したサブ基板41と、前記本体ケース10の、前記受電端子43及び給電端子42を設けた面を被覆するキャップ部と、を備えており、前記二次電池31及び前記メイン基板38は防水構造として本体ケース10に収納され、前記キャップ部は、前記本体ケース10に装着した状態で、前記受電端子43及び給電端子42を設けた面を防水状態に被覆すると共に、前記本体ケース10に装着した状態で、前記給電端子42に挿入されるよう配置されたキャップコネクタ21を突出させており、さらに前記キャップコネクタ21を前記給電端子42に挿入することで前記二次電池31から電力を給電されて駆動する負荷を備えることができる。これにより、キャップで受電端子や給電端子等をカバーして防水機能を実現すると共に、キャップ自体に給電して電気機器として利用することも可能となる。特に、受電端子及び給電端子を実装したサブ基板をメイン基板と分離することで、変換回路を実装したメイン基板を防水袋で絶縁しつつ、端子類を表出させる構造を実現している。
【0008】
また第2の側面に係る携帯式電源装置は、前記キャップ部が、それぞれが異なる負荷を備えた複数種類が用意され、選択的に前記本体ケース10に装着することができる。これにより、キャップ部を変更することで、携帯式電源装置自体を異なる種類の電気機器として利用できる。
【0009】
さらに第3の側面に係る携帯式電源装置は、前記負荷を発光ダイオードLEDとできる。これによって、携帯式電源装置を防水型の懐中電灯としても利用できる。
【0010】
さらにまた第4の側面に係る携帯式電源装置は、前記キャップ部が、前記本体ケース10と嵌合されるキャップ本体23と、前記発光ダイオードLEDを実装するキャップ基板25と、を備えており、前記キャップ本体23が、弾性体60をインサート成形してなり、前記キャップ本体23と前記本体ケース10との接合面、及び前記キャップ本体23と前記基板との接合面に、それぞれ前記弾性体60を表出させ、かつ各接合面において前記弾性体60を弾性変形させて防水構造を実現できる。これにより、キャップ部を装着した本体ケースの防水性能を確実に発揮できる構造が実現される。
【0011】
さらにまた第5の側面に係る携帯式電源装置は、さらに前記二次電池31及び前記メイン基板38の防水構造として、前記二次電池31及びメイン基板38を防水状態に収納する防水袋50を備えることができる。これにより、防水袋で容易に二次電池とメイン基板の防水構造を達成でき、安価な構成で安全性を高めることができる。
【0012】
さらにまた第6の側面に係る携帯式電源装置は、前記受電端子43と給電端子42とは、互いに異なる形状の端子に構成できる。これにより、受電端子と給電端子とを確実に区別でき、また誤挿入を物理的に阻止して安全性を高める効果も得られる。
【0013】
さらにまた第7の側面に係る携帯式電源装置は、前記受電端子43及び/又は給電端子42を、規格化された端子とできる。これにより、USB端子や携帯電話の充電端子のような、規格化あるいは標準化された端子に接続可能な端子を備えた、普及型の電気機器に給電できる。
【0014】
さらにまた第8の側面に係る携帯式電源装置は、前記受電端子43及び/又は給電端子42が、USB端子とできる。これにより、広く普及しているUSB端子で給電可能な電気機器に給電できる。
【0015】
さらにまた第9の側面に係る携帯式電源装置は、前記給電端子42が、USB規格のA端子であり、前記受電端子43をUSB規格のマイクロ端子とできる。これにより、給電端子と受電端子とを物理的に区別できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】実施例1に係る携帯式電源装置を斜め上方から見た斜視図である。
【図2】図1の携帯式電源装置の分解斜視図である。
【図3】図2のさらに分解斜視図である。
【図4】図1の携帯式電源装置を背面から見た斜視図である。
【図5】図1の携帯式電源装置にストラップをかける状態を示す斜視図である。
【図6】図3のコアパックの分解斜視図である。
【図7】図3のコアパックを斜め下方から見た斜視図である。
【図8】図7のコアパックを示す平面図である。
【図9】キャップ部を前方から見た斜視図である。
【図10】図9のキャップ部を背面から見た斜視図である。
【図11】図9のキャップ部の分解斜視図である。
【図12】図9のキャップ部の断面図である。
【図13】実施例2に係る携帯式電源装置を示す斜視図である。
【図14】従来の携帯式電源装置を示す分解斜視図である。
【図15】図14の携帯式電源装置を前方から見た斜視図である。
【図16】図14の携帯式電源装置を背面から見た斜視図である。
【図17】図17(a)は実施例1に係る携帯式電源装置で電気機器を充電する様子を示す模式図、図17(b)は電気機器を充電する様子を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための携帯式電源装置を例示するものであって、本発明は携帯式電源装置を以下のものに特定しない。なお、特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部材の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。また、一部の実施例、実施形態において説明された内容は、他の実施例、実施形態等に利用可能なものもある。
(実施例1)
【0018】
図1〜図5に、本発明の実施例1に係る携帯式電源装置100を示す。これらの図において、図1は実施例1に係る携帯式電源装置100を斜め上方から見た斜視図、図2は図1の携帯式電源装置100の分解斜視図、図3は図2のさらに分解斜視図、図4は図1の携帯式電源装置100を背面から見た斜視図、図5は図1の携帯式電源装置100にストラップSTをかける状態を示す斜視図を、それぞれ示している。
【0019】
これらの図に示す携帯式電源装置100は、本体ケース10と、キャップ部20で構成される。本体ケース10は中空の有底箱形であり、二次電池31やメイン基板38、サブ基板41等を収納し、開口端を本体カバー12で閉塞する。本体カバー12には、受電端子43と給電端子42が設けられる。またキャップ部20が、本体カバー12を閉塞するよう、本体ケース10に嵌合して連結される。キャップ部20は水密に本体ケース10に装着されて受電端子43と給電端子42を保護する防水キャップとして機能する。この状態で携帯式電源装置100は防水され、屋外での使用に適した充電用の電源として利用できる。また、キャップ部20にはキャップコネクタ21と、キャップコネクタ21で電力を受けて点灯される発光ダイオードLEDを設けている。キャップ部20を本体ケース10に装着した状態で、キャップコネクタ21が給電端子42に挿入されて、ここから本体ケース10の二次電池31の電力供給を受けて発光ダイオードLEDを点灯できる。これによって携帯式電源装置100を懐中電灯として利用できる。キャップ部20は、発光ダイオードLEDを設けたサブ基板41も防水構造としており、防水の懐中電灯が実現される。
【0020】
この携帯式電源装置100は、携行に便利なストラップや肩紐をかけるための構造を設けている。図1及び図5の例では、キャップ部20の上面にU字状の紐挿入部22を設け、また本体ケース10の底面近傍に紐スリット11を開口している。これにより、紐挿入部22と紐スリット11にストラップSTを通すことができ、ストラップSTでもって携帯式電源装置100を携行し易くできる。加えて、ストラップSTをキャップ部20と本体ケース10に通すことにより、キャップ部20を本体ケース10から外した状態でもストラップSTに連通されるため、キャップ部20を紛失する事態も回避できる。図1等の例では、紐挿入部22はキャップ部20の底面近傍に一体成形で設けている。また紐スリット11は、図4に示すように本体ケース10の底面近傍で上面から底面にかけて断面視斜めに開口している。
【0021】
本体ケース10の端面には、図2に示すように給電端子42と受電端子43を設けている。また本体ケース10の側面には給電スイッチ13を設けている。外部接続する電気機器への給電を行う際には、図17(a)に示すようにキャップ部20を本体ケース10から外して給電端子42を表出させ、給電端子42に、給電したい電気機器ED(例えば携帯電話)のプラグPGを接続し、給電スイッチ13をONすることで、電気機器EDへの給電が開始される。これにより、電気機器EDを駆動したり電気機器EDに内蔵される二次電池を充電することが可能となる。一方で、携帯式電源装置100に内蔵する二次電池31を充電する際には、図17(b)に示すように同じくキャップ部20を外して受電端子43を表出させ、受電端子43に、電力供給機器PS(例えば商用電源に接続されたACアダプタ)のプラグPGを接続することで、二次電池31への充電が開始される。これにより、本体ケース10に内蔵する二次電池31を充電でき、携帯式電源装置100を充電器として繰り返し利用できる。以下、携帯式電源装置100を構成する各部材の詳細を順次説明する。
(本体ケース10)
【0022】
本体ケース10は、一方向に延長された細長い形状としている。図3の分解斜視図に示す本体ケース10は、有底箱形に形成され、上面を本体カバー12で被覆し、内部にコアパック30とサブ基板41を収納している。コアパック30は、図6の分解斜視図に示すように、二次電池31と、電池ホルダ32と、メイン基板38と、スイッチプレート39で構成され、これらを防水袋50に収納して密封している。このように防水袋50で二次電池31のコアパック30を覆って防水構造とすることで、本体ケース10の内部に侵入する水から二次電池31を保護できる。また、このコアパック30は、防水袋50をクッション材に使用することで、本体ケース10に加わる外力の衝撃を吸収して、耐衝撃強度を向上できる。防水袋50には、十分な強度と耐水性を有する材質が使用でき、透明な樹脂製とすることが好ましい。図3の例ではポリエチレン製としている。また本体ケース10の側面には、図3に示すように給電スイッチ13を表出させるための円形のスイッチ開口窓14を設けている。
(二次電池31)
【0023】
図3の例では、コアパック30は二次電池31として1本の円筒形電池を備えている。この円筒形電池は、充電可能な二次電池31とすることで、充電によって繰り返し使用できる。例えばリチウムイオン二次電池31が、単位体積あたりの容量が大きく、好適に利用できる。ただ、ニッケル水素電池等、他の二次電池も利用できる。図3の例では、円筒形電池として1本の18650型リチウムイオン二次電池を使用している。ただ、円筒形電池を2本以上使用することもでき、また円筒形電池に限らず角形電池を使用することもできる。
(電池ホルダ32)
【0024】
電池ホルダ32は、円筒形電池を1本収納する電池収納部33を形成している。図3の例では、電池収納部33として円筒形電池の湾曲側面に沿った形状で二次電池31の側面を保持し、更に両端面を保持板34で保持するコ字状の開口を有している。この電池ホルダ32は、絶縁性と耐熱性に優れた樹脂製とする。
(メイン基板38)
【0025】
メイン基板38は、二次電池31とほぼ平行な姿勢で、電池ホルダ32に固定される。図3の例では、電池ホルダ32の電池収納部33を設けた面と反対面に、メイン基板38を固定している。このように配置することで、二次電池31とメイン基板38とを離間させ、さらにメイン基板38と電池ホルダ32の断熱性によって、メイン基板38に実装された半導体素子の発熱で二次電池31が加熱される事態を回避している。
【0026】
また電池ホルダ32の底面側には、リード板36が固定される。図3の例では、電池ホルダ32の保持板34にはリード板36を挿入するリード用スリット35が開口されており、このリード用スリット35を通じて、電池ホルダ32の裏面側からリード板36が電池収納部33側に挿入され、二次電池31とメイン基板35との電気接続が得られる。
【0027】
メイン基板38は平板状のガラスエポキシ基板であり、円筒形電池の電圧を変換するための電圧変換回路等の電子部品を、表面や裏面に実装している。電圧変換回路は、円筒形電池の出力電圧を安定化して出力するDC/DCコンバータが好適に利用できる。
【0028】
さらにメイン基板38は、二次電池31の放電のみならず、放電後の二次電池31を充電して再度使用可能とするための充電回路も実装している。充電回路は、受電端子43を介して外部から供給される電力を充電に必要な電圧に変換する変換回路を備えている。またメイン基板38には、放電を開始するための放電スイッチも設けられている。放電スイッチはプッシュスイッチであり、メイン基板38の表面側に設けられた放電スイッチカバー37を押下して操作される。
(スイッチプレート39)
【0029】
ユーザは、本体ケース10に表出された給電スイッチ13で放電スイッチを押すように操作する。この際、給電スイッチ13で放電スイッチカバー37を操作し易いよう、本体ケース10の内部には、放電スイッチカバー37と給電スイッチ13との間にスイッチプレート39が介在される。スイッチプレート39は、防水袋50の外面から、メイン基板38の上面に重ねて配置され、放電スイッチを操作するための中間部材として機能する。上述の通り、本体ケース10の側面には、給電スイッチ13を表出させるための円形のスイッチ開口窓14を設けており、このスイッチ開口窓14に表出されるスイッチプレート39の給電スイッチ13を押圧することで、放電スイッチカバー37を介して間接的に放電スイッチが操作されて、放電が開始される。このように放電スイッチをプッシュスイッチとすることで、スライドスイッチ等に比べてスイッチ開口窓14の隙間を小さくでき、浸水の可能性を低減できる。
【0030】
なおスイッチプレートから防水袋を介して直接、メイン基板38上の放電スイッチを押下することができれば、放電スイッチカバーを省略することもできる。ただ、この場合はスイッチプレートから放電スイッチまで突出させる突起を高くする必要があるところ、筒状の外装ケースに、防水袋で保護されたメイン基板及び二次電池を挿入する際に、スイッチプレートの突起が高くなると挿入し難くなる。このため、図7〜図8の例では放電スイッチカバー37を設けて、スイッチプレート39の突出量を抑えている。
(防水袋50)
【0031】
本体ケース10は、スイッチ開口窓14の部分で給電スイッチ13との間に隙間が生じるため、ここから本体ケース10内部への浸水を阻止することが困難である。内部に浸水した水は、メイン基板38を腐食したり二次電池31をショートさせる等の問題を生じる可能性がある。そこで、防水対策を行う必要がある。この例では、二次電池31のコアパック30は、防水袋50に収納されて、その開口部を水密に閉塞して、本体ケース10に収納される。この携帯式電源装置100は、二次電池31にメイン基板38を接続しているコアパック30を防水袋50に収納するので、二次電池31に加えてメイン基板38も一緒に防水構造として本体ケース10に収納できる。とくに、この構造は、二次電池31とメイン基板38に加えて、二次電池31とメイン基板38の接続部を含むコアパック30全体を防水袋50に収納できる。このため、理想的な状態で、二次電池31とメイン基板38の両方を防水構造として本体ケース10に収納できる。この構造によると、二次電池31とメイン基板38との接続部も防水袋50に収納できるので、この部分を防水構造とするためにシール材を塗布する等の手間を必要としない。また、シール材が劣化して防水構造に保持できない弊害も発生しない。この構造の携帯式電源装置100は、防水袋50からリード線55のみを引き出す極めて簡単な構造となる。このため、リード線55のみを防水袋50の開口部から防水構造で引き出して、二次電池31とメイン基板38の全体を防水構造として本体ケース10に収納できる。
【0032】
防水袋50は、図6に示すように、可撓性シートを袋状に成形したものである。防水袋50の可撓性シートには、プラスチックシートが使用できる。プラスチックシートには、ポリエチレン、ポリイミド(PI)、ポリエチレンイミド(PEI)、ペット(PET)等が使用できる。これらのプラスチックシートは、可撓性と耐熱性に優れている特長がある。また、二次電池31の安全弁が開弁されたときに排出される電解液によって、溶融されたり化学反応を起こすこともない。ただ、可撓性シートには、他のプラスチックシートも使用できる。
【0033】
図6に示す防水袋50は、二次電池31のコアパック30を収納する収納部を備えており、リード線55を引き出すために一部を開口している。防水袋50は、収納部に二次電池31のコアパック30を収納すると共に、コアパック30から引き出されたリード線55を開口部から外部に引き出している。防水袋50の収納部は、二次電池31のコアパック30を収納できる形状と大きさに成形している。防水袋50は、収納される二次電池31のコアパック30の外形に沿う袋状、例えばコアパック30を無理なく収納できるように、コアパック30の外形よりも多少大きな直方体形状や角筒状とすることができる。ただ、防水袋は、円筒状や楕円筒状とすることもできる。
【0034】
防水袋50は、図6〜図8に示すように、収納部を、二次電池31のコアパック30を収納できる袋状として、この部分に二次電池31のコアパック30を収納すると共に、リード線55を引き出す部分である開口部を細く絞ってリード引出部52としている。図に示す防水袋50は、開口部と収納部を同じ太さの筒状としている。この防水袋50は、プラスチックを筒状にインフレーション成形したものを、所定の長さに切断して、能率よく安価に多量生産できる。図に示す防水袋50は、筒状に成形された可撓性シートの一端を溶着又は接着して、他端を開口部とする袋状に成形している。さらに、袋状に成形された防水袋50の収納部に二次電池31のコアパック30を挿入し、開口部からリード線55を引き出すと共に、この部分を細く絞ってリード引出部52としている。
【0035】
防水袋50は、細く絞られたリード引出部52を、閉塞具(図示せず)で閉塞して、二次電池31のコアパック30を防水構造で収納できる。閉塞具は、例えばリード引出部52を外部から結束する結束バンド等の結束具が利用できる。また結束具には線材や粘着テープも利用できる。さらに閉塞具は、例えば防水袋50から引き出されるリード線55と開口部との隙間に接着剤やシール剤を充填する状態として、その外側から結束する等の構造で防水袋50の開口部を確実に閉塞できる。
【0036】
さらに、防水袋は、図示しないが、リード引出部52をコードブッシュで閉塞することもできる。コードブッシュは、例えばゴムや軟質プラスチック等のゴム状弾性体で成形して、リード線を水密に挿通させると共に、外周面に沿って防水袋の可撓性シートを水密に結束して水密に閉塞できる。このように、ゴム状弾性体でのコードブッシュは、リード線や防水袋の可撓性シートを弾性的に挟着して、防水構造に密閉しながらリード線を引き出すことができる。ゴム状弾性体であるコードブッシュは、リード線をインサート成形して、リード線を水密に挿通することも、リード線を貫通孔に圧入する状態で挿通して水密に挿通することもできる。以上のコードブッシュは、リード線と防水袋とを別々に密閉するので、リード線と防水袋の両方を確実に防水構造で閉塞できる特徴がある。ただ、閉塞具は、リード線と可撓性シートとの両方を水密に挟着して、リード線を防水構造で防水袋から引き出すこともできる。
【0037】
以上のように、リード引出部52が防水構造で閉塞される防水袋50は、外部から水分が浸入するのを有効に防止して、内部に収納されるコアパック30を確実に防水する。さらに、防水構造で閉塞される防水袋50は、収納される二次電池31の安全弁が開弁されたときに排出される電解液が防水袋50の外側に漏れるのを有効に防止できる特長もある。
【0038】
防水袋50からリード線55を引き出したリード引出部52は、図8に示すように、コアパック30の端部において折り返されて、電池ホルダ32の下方に設けた引出スペースに配置される。ただ防水袋は、以上の構造に特定しない。防水袋は、二次電池のコアパックを防水構造で収納しながら、二次電池のコアパックに接続されたリード線を外部に引き出しできる他の全ての構造が採用できる。
【0039】
以上のようにして、コアパック30が防水袋50に収納され、メイン基板38から引き出されたリード線55は、リード引出部52において、防水構造で防水袋50から引き出される。リード引出部52を閉塞具やシール剤で閉塞する防水袋50は、好ましくは、閉塞部分において気密に閉塞して、本体ケース10に収納することができる。防水袋50を気密に閉塞して本体ケース10に収納する携帯式電源装置100は、防水袋50内の空気温度が変化して膨張し、あるいは収縮するとき、可撓性シートの防水袋50が変形し、防水袋50から空気が排気されたり、防水袋50に空気が吸入されることがない。したがって、温度変化で防水袋50の内部に外気が侵入するのを理想的な状態で阻止して、結露水に起因する二次電池31やリード板36の腐食を確実に阻止できる。さらに、気密に閉塞される防水袋50は、内部に残存する気体を、乾燥された空気や不活性ガスとして、結露等を有効に防止することもできる。
【0040】
ただし、本明細書において、防水袋を気密に閉塞するとは、空気の出入りを完全に遮断して防水袋の開口筒部を閉塞する状態のみを意味するのではなく、防水袋内の空気を外部に排気できる状態、例えば防水袋を外部から押圧して、圧力をかけた状態で防水袋の内部の空気を排気できるように閉塞する状態を含む広い意味で使用する。この状態は、外部から圧力が作用しない通常の状態では、防水袋への空気の出入りは生じない。したがって、温度変化で防水袋の内部に外気が侵入することもない。ただ、本発明の携帯式電源装置は、必ずしも防水袋を気密に閉塞する必要はない。
【0041】
さらに、リード引出部52を閉塞具やシール剤で閉塞する防水袋50は、好ましくは、内部の空気を排気した状態で閉塞し、あるいは、開口部を閉塞した後、内部の空気を排気する。それは、防水袋50の内部に空気が満たされた状態では、風船のように膨れた状態となって容積が大きくなり、外装ケースに収納し難くなると共に、外装ケースへの収納時や衝撃等を受けたときに、可撓性シートが破損しやすくなるからである。内部の空気を排気した状態、いいかえると、袋全体をしぼませた状態の防水袋50は、容積を小さくして外装ケースに収納しやすくできると共に、収納時や衝撃を受けたときの破損を極減できる。
【0042】
防水袋50は、リード引出部52を閉塞具で閉塞した後、防水袋50を外側から押圧して袋内の圧力を高くして、閉塞部分から空気を外部に排気することができる。また、防水袋50は、内部の空気を吸引しながら、すなわち、内部を減圧する状態でリード引出部52を閉塞して、内部の空気を排気することもできる。防水袋50は、例えば防水袋50内の空気をリード引出部52から排気して、防水袋50の内部を減圧してコアパック30の表面に密着させることができる。この防水袋50は、リード引出部52に吸引ノズルを差し込んで内部の空気を吸引して内部を減圧することができる。この防水袋50は、内部の空気を排気した後、リード引出部52をシリコーン樹脂等のシール剤で閉塞して気密に閉塞することができる。
【0043】
さらに、携帯式電源装置は、図示しないが、二次電池のコアパックを収納する防水袋の外側を、収縮チューブで被覆し、あるいは、防水袋の外側に粘着テープを付着して、防水袋をコアパックの表面に沿わせることもできる。収縮チューブは、熱収縮チューブ又はゴム状弾性体である。熱収縮チューブには、塩化ビニル系又はポリオレフィン系のシート材を筒状に成形したものが使用できる。ゴム状弾性体には、難燃性シリコーンが使用できる。これらの収縮チューブは、収縮する状態で、コアパックを収納している防水袋の表面に密着して、これを被覆する大きさと形状とすることができる。粘着テープには、例えばポリプロピレンテープが使用できる。
【0044】
以上のように、防水袋50の外周を収縮チューブや粘着テープで被覆する構造は、可撓性のシートである防水袋50をコアパックの外周面に密着できるので、防水袋50が嵩張るのを有効に防止して、簡単に外装ケースに収納して能率よく組み立てできる特長がある。さらに、防水袋50の外周を被覆する収縮チューブや粘着テープで、外装ケース内面との接触面を被覆できるので、防水袋50の可撓性シートがコアパックと外装ケースで挟まれて破損するのを有効に防止できる特長がある。
【0045】
なお、上記の例では二次電池31とメイン基板38の防水構造として、これらを防水袋50に収納する構成を採用したが、防水構造はこの構成に限定されず、例えば樹脂によって二次電池とメイン基板の周囲を被覆したり、ポッティング等により隙間を埋めたり、ケースをパッキンやシール材などで密封する構造なども適宜利用できる。
(サブ基板41)
【0046】
このようにしてコアパック30は防水され、また防水されたコアパック30から引き出されたリード線55は、図7に示すようにサブ基板41に接続される。サブ基板41には、給電端子42と受電端子43とが設けられる。給電端子42は、外部の電気機器に電力を供給するための端子である。一方受電端子43は、二次電池31を充電するための電力を外部から受けるための端子である。これら給電端子42と受電端子43は、本体ケース10の同一の端面において表出される。図3の例では、本体カバー12から表出される。このため給電端子42と受電端子43は、サブ基板41上で、サブ基板41の端縁に並ぶように実装されている。なお、これらの給電端子42と受電端子43は、外部機器と接続する都合上、表出させる必要があり、構造上防水袋で防水できない。このため、これらの端子を実装するサブ基板41は防水袋50の外に置かれており、サブ基板41はメイン基板38とは個別の防水構造によって防水が図られている。ここでは、サブ基板41の給電端子42や受電端子43のコネクタ部品の半田部分に、シリコンボンドを塗布して防水を図っている。このように、受電端子43及び給電端子42を実装したサブ基板41をメイン基板38と分離することで、変換回路を実装したメイン基板38を防水袋50で絶縁して安全性を高めつつ、端子類を表出させる構造を実現している。
【0047】
受電端子43と給電端子42とは、端子形状を互いに異なる形状とすることで、両者を形状で区別でき、また誤挿入を物理的に阻止して安全性を高める。またこれら受電端子43や給電端子42は、規格化又は標準化された端子とする。特にUSB端子とすることで、広く普及しているUSB端子で給電可能な電子機器に給電でき、汎用性が高められる。図3等の例では、給電端子42をUSB規格のA端子とし、一方受電端子43をUSB規格のマイクロ端子としている。これにより、汎用性の高い携帯式電源装置として利用できる。
【0048】
以上のように、外部に表出させる必要のある給電端子42と受電端子43をキャップ部20で被覆することで、防水仕様の携帯式電源装置を実現している。防水仕様を実現するには、端子類のすべてにキャップを設ける必要があるところ、複数の端子を有する場合は、防水すべき箇所が複数にわたり、構造が複雑化するという問題があった。そこで、実施例1に係る携帯式電源装置100では、給電端子42と受電端子43を一箇所に纏めて、一のキャップ部20でこれらを被覆する構造として、簡素化を図っている。加えて、キャップ部20に負荷を設けて、キャップ部20自体を電気機器の一として利用可能とする形態において、キャップ部20の天面での防水構造も、同一の弾性体60を用いることで、防水構造も共通化でき、一層の構成の簡素化と低コスト化が実現できる。また、同一面に給電端子42と受電端子43を設ける際に、各端子の物理的な形状が異ならせることで、これらを取り違える事態を回避して安全性を高めている。
(本体カバー12)
【0049】
本体カバー12には、給電端子42と受電端子43とを表出させるための矩形状の開口窓がそれぞれ開口される。このように、同一面に給電端子42と受電端子43を設けることで、開口部分を一箇所に纏め、防水対策を講じ易くしている。すなわち、給電端子42と受電端子43を設けた面のみを、キャップ部20で覆うことで防水性を達成できる。
(キャップ部20)
【0050】
次にキャップ部20を前方から見た外形を図9の斜視図に、背面から見た斜視図を図10に、分解斜視図を図11に、断面図を図12に、それぞれ示す。これらの図に示すようにキャップ部20は、本体ケース10と嵌合されるキャップ本体23と、キャップ本体23の前面を被覆するキャップカバー24と、キャップカバー24とキャップ本体23で狭持されて、負荷として発光ダイオードLEDを実装するキャップ基板25と、キャップ基板25を覆う保護カバー26とを備えている。
(キャップ本体23)
【0051】
キャップ本体23は、上面を開口し、底面には後述するキャップコネクタ21を設けている。上面開口部には、図11に示すようにキャップ基板25やキャップカバー24が嵌入される。また本体ケース10を連結する下面には、キャップコネクタ21を突出させている。図12の断面図に示すように、下面は本体ケース10の本体カバー12の端面外周を囲むように、端縁から接合リブ27を突出させ、開口面としている。また本体カバー12の端面は、図3に示すように接合リブ27を嵌合できるように周縁に段差部15を形成している。ここでキャップ本体23及び本体カバー12は、それぞれ樹脂等、絶縁性に優れた部材で成形される。この際、接合面を水密に閉塞するために、弾性体60を介在させている。
(弾性体60)
【0052】
弾性体60は、キャップ本体23下面の開口面の内面に設けられる。キャップ部20を本体ケース10に嵌合させる際は、接合リブ27と段差部15の間に介在された弾性体60が弾性変形して隙間を無くし、接合部分の防水構造が達成される。弾性体60は、エラストマー等が好適に利用できる。
【0053】
一方で、キャップ本体23の上面においても、開口部をキャップカバー24を閉塞する部分において防水構造が発揮されるよう、同様に開口部の内面とキャップカバー24との接合面に弾性体60が配置される。ここで、キャップ本体23の上面と下面で開口部分を水密とする弾性体60を共通化すべく、図12に示すように樹脂製のキャップ本体23の形成に際して、エラストマーをインサート成形している。エラストマーは、上面と下面の開口面内面に表出するように配置される。これによって、キャップ本体23上下面の水密構造を容易に達成できる。このように、本体ケース10にキャップ部20を装着した状態で、受電端子43及び給電端子42を設けた面を防水状態に被覆すると共に、キャップ部20の上面においても防水性が達成され、屋外使用可能な防水構造の携帯式電源装置が実現される。
(キャップ基板25)
【0054】
キャップ基板25には、キャップコネクタ21を介して本体ケース10から給電される電力で駆動される負荷が実装される。図11の例では、キャップ基板25には負荷として、発光ダイオードLEDが3個実装されている。ここでは3つの白色LEDを使用しているが、RGBのLEDを使用すれば、フルカラー発光が可能なカラー光源として利用できる。さらにキャップ基板25には、LEDの点灯スイッチ28が設けられている。
(キャップカバー24)
【0055】
キャップカバー24は、レンズである。レンズでキャップ基板25を覆うことにより、LEDの発光を適度に集光又は拡散させることが可能となる。またLEDの点灯のON/OFFを切り替えるための作動スイッチ29を天面に設けている。この作動スイッチ29は、キャップカバー24の表面を弾性的に押圧して、キャップ基板25に実装された点灯スイッチ28を操作させる。すなわち作動スイッチ29の上面にメンブレンシートを貼付し、このメンブレンシートの粘着材(両面テープ)によって浸水を防止する。この構成であれば、キャップカバー24に開口窓を設ける必要が無く、防水性が維持される。
(保護カバー26)
【0056】
さらに図11の例では、LED及びキャップ基板25を保護するため、キャップカバー24の内面に更に保護カバー26を介在させている。保護カバー26は、LEDを挿入する貫通孔26Bが開口されている。さらに、キャップカバー24でLEDの作動スイッチ29を操作できるよう、プッシュスイッチ26Cが設けられている。プッシュスイッチ26Cは、キャップカバー24に設けられた作動スイッチ29に加えられる力を、キャップ基板25に実装された点灯スイッチ28に伝達する。
(キャップコネクタ21)
【0057】
一方でキャップ本体23は、底面側において、本体ケース10に装着した状態で、給電端子42に挿入されるよう配置されたキャップコネクタ21を突出させている。好ましくは、キャップコネクタ21はキャップ本体23と一体的に設けられる。図10の例では、キャップコネクタ21はキャップ本体23と一体成形で形成されている。これによってキャップコネクタ21とキャップ本体23との接続強度を増し、信頼性が高められる。このキャップ部20は、キャップコネクタ21を給電端子42に挿入することで二次電池31から電力を給電されて、LEDを点灯でき、懐中電灯や非常ライトとして利用できる。このキャップコネクタは、USB規格のA端子と同型のプラグに形成されている。またキャップコネクタ21を給電端子42に挿入することで、キャップ部20と本体ケース10との機械的な連結構造を強化できる利点も得られる。
【0058】
このように、キャップで受電端子43や給電端子42等をカバーして防水機能を実現すると共に、キャップ自体に給電して電気機器として利用することも可能となり、単なる給電用の電池パックとしてでなく、必要に応じてそれ自体を電気機器として利用できるという、極めて利用範囲の広い機器として活用できる。
(実施例2)
【0059】
また上記の例では、キャップ部として、負荷にLEDを用いて懐中電灯として利用可能な形態を説明したが、キャップ部はこの構成に限られるものでない。すなわち、図13の実施例2に示す携帯式電源装置200のように、他の負荷を用いたキャップ部20B〜20Eを用意し、用途に応じて交換式とすることで、ユーザの利用用途や目的に応じて携帯式電源装置を様々な形態で利用できるようになって、利便線を一層高めることができる。例えば負荷として、キャップ部20Bでは電気カミソリ、キャップ部20Cでは電動歯ブラシを使用しており、アウトドアや旅行等に便利なグッズとして利用できる。また、電動ボウルやハンドミキサー等、料理関係の電動機器に利用することもできる。あるいはキャップ部20Dでは負荷をラジオとしており、キャップ部20Eでは非常ブザーとしている。この他ワンセグメント放送が受信可能なTVや非常信号発信器等とすれば、災害時の非常持ち出し用の機器としても活用できる。このように、キャップ部をアタッチメントとして交換自在とし、用途に応じて変更することで、複数の機器を持ち歩くことなく、機能を変更できる。特に、このような携帯型の機器が嵩張る原因として、電池の部分が大きく重くなる傾向にあるところ、電源部分を共通化して、非駆動機器のみを交換式とすることで、小型化に有利となる。また電源部分が防水構造であることから、水洗いが可能で、屋外使用や清潔に保ちたい電気機器に適用できる利点が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明に係る携帯式電源装置は、携帯電話や携帯型音楽プレーヤ用を充電する緊急充電器、あるいは緊急充電器を充電するための充電器として、好適に利用できる。
【符号の説明】
【0061】
100、200…携帯式電源装置
10…本体ケース
11…紐スリット
12…本体カバー
13…給電スイッチ
14…スイッチ開口窓
15…段差部
20、20B、20C、20D、20E…キャップ部
21…キャップコネクタ
22…紐挿入部
23…キャップ本体
24…キャップカバー
25…キャップ基板
26…保護カバー;26B…貫通孔;26C…プッシュスイッチ
27…接合リブ
28…点灯スイッチ
29…作動スイッチ
30…コアパック
31…二次電池
32…電池ホルダ
33…電池収納部
34…保持板
35…リード用スリット
36…リード板
37…放電スイッチカバー
38…メイン基板
39…スイッチプレート
41…サブ基板
42…給電端子
43…受電端子
50…防水袋
52…リード引出部
55…リード線
60…弾性体
101…円筒形電池
102…外装ケース
103…絶縁ホルダー
104…回路基板
109…電池組立
110…出力コネクタ
111…入力コネクタ
ED…電気機器
PS…電力供給機器
PG…プラグ
LED…発光ダイオード
ST…ストラップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方向に細長く延長された本体ケース(10)と、
前記本体ケース(10)内部に収納される充電可能な一以上の二次電池(31)と、
前記本体ケース(10)の一端面において表出される、前記二次電池(31)を充電するための電力を外部から受けるための受電端子(43)と、
前記受電端子(43)を設けた面と同じ面に設けられる、外部の電気機器に電力を供給するための給電端子(42)と、
前記二次電池(31)の電力を前記給電端子(42)から供給する出力電力に変換する変換回路を実装し、前記二次電池(31)と略平行な姿勢にて、前記本体ケース(10)内部に収納されるメイン基板(38)と、
受電端子(43)及び給電端子(42)を実装したサブ基板(41)と、
前記本体ケース(10)の、前記受電端子(43)及び給電端子(42)を設けた面を被覆するキャップ部と、
を備えており、
前記二次電池(31)及び前記メイン基板(38)は防水構造として本体ケース(10)に収納され、
前記キャップ部は、
前記本体ケース(10)に装着した状態で、前記受電端子(43)及び給電端子(42)を設けた面を防水状態に被覆すると共に、
前記本体ケース(10)に装着した状態で、前記給電端子(42)に挿入されるよう配置されたキャップコネクタ(21)を突出させており、
さらに前記キャップコネクタ(21)を前記給電端子(42)に挿入することで前記二次電池(31)から電力を給電されて駆動する負荷を備えてなることを特徴とする携帯式電源装置。
【請求項2】
請求項1に記載の携帯式電源装置であって、
前記キャップ部が、それぞれが異なる負荷を備えた複数種類が用意され、選択的に前記本体ケース(10)に装着されてなることを特徴とする携帯式電源装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の携帯式電源装置であって、
前記負荷が、発光ダイオード(LED)であることを特徴とする携帯式電源装置。
【請求項4】
請求項3に記載の携帯式電源装置であって、
前記キャップ部が、
前記本体ケース(10)と嵌合されるキャップ本体(23)と、
前記発光ダイオード(LED)を実装するキャップ基板(25)と、
を備えており、
前記キャップ本体(23)が、弾性体(60)をインサート成形してなり、
前記キャップ本体(23)と前記本体ケース(10)との接合面、及び前記キャップ本体(23)と前記基板との接合面に、それぞれ前記弾性体(60)を表出させ、かつ各接合面において前記弾性体(60)を弾性変形させて防水構造を実現してなることを特徴とする携帯式電気機器。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一に記載の携帯式電源装置であって、さらに、
前記二次電池(31)及び前記メイン基板(38)の防水構造として、前記二次電池(31)及びメイン基板(38)を防水状態に収納する防水袋(50)を備えることを特徴とする携帯式電気機器。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一に記載の携帯式電源装置であって、
前記受電端子(43)と給電端子(42)とは、互いに異なる形状の端子に構成されてなることを特徴とする携帯式電源装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一に記載の携帯式電源装置であって、
前記受電端子(43)及び/又は給電端子(42)が、規格化された端子であることを特徴とする携帯式電源装置。
【請求項8】
請求項7に記載の携帯式電源装置であって、
前記受電端子(43)及び/又は給電端子(42)が、USB端子であることを特徴とする携帯式電源装置。
【請求項9】
請求項8に記載の携帯式電源装置であって、
前記給電端子(42)が、USB規格のA端子であり、
前記受電端子(43)が、USB規格のマイクロ端子であることを特徴とする携帯式電源装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−205371(P2012−205371A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−66773(P2011−66773)
【出願日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】