説明

携帯表示装置及び携帯表示装置の表示方法

【課題】時刻表情報等を利用した到着の警告処理を確実に行なう携帯表示装置及び携帯表示装置の表示方法を提供する。
【解決手段】インタフェース部(26)を介して外部装置と通信を行ない時刻表情報を記憶領域に格納する記憶部(15)と、現在時刻を計時する計時部(22)と、画像表示のための画像情報を生成する生成部24と、生成部からの画像情報を受け、これに応じて画面表示するディスプレイ部(18)と、時刻表情報から一つの乗車駅と一つの下車駅を選択信号に応じて特定し、計時部の計時した現在時刻と時刻表情報の時刻とを比較し、到着時刻よりも所定時間だけ前の時刻となると、警告のための画像情報を生成部に生成させるか、音声情報を生成して出力する制御部(13)をもつ携帯表示装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、時刻表情報を扱う携帯表示装置及び携帯表示装置の表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、デジタル映像技術が非常に一般化してきており、文書情報や音声情報、映像情報等のデジタル情報一般を扱う携帯表示装置が製造され普及してきつつある。このような携帯表示装置においては、電車等の時刻表情報も処理の対象とすることが知られている。
【0003】
特許文献1は、携帯装置の記憶部に鉄道網の情報を記憶し、入力された出発地及び目的地にいたる経路を探索し、GPSにより現在位置を検出して、乗換駅及び目的地への到着を利用者に警告することが開示されている。
【特許文献1】特開平9−44754号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の従来技術は、いわゆるGPS(Global Positioning System)を用いて電車等の移動を認識する技術が開示されているが、時刻表情報等や装置内部の計時部等が到着の警告に十分活用されていないという問題がある。
【0005】
本発明は、時刻表情報等を利用した到着の警告処理を確実に行なう携帯表示装置及び携帯表示装置の表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
課題を解決するための一実施形態は、
外部装置と通信を行うインタフェース部(26)と、
前記インタフェース部を介して時刻表情報を記憶領域に格納する記憶部(15)と、
現在時刻を計時する計時部(22)と、
画像表示のための画像情報を生成する生成部(24)と、
前記生成部からの画像情報を受け、これに応じて画面表示するディスプレイ部(18)と、
前記時刻表情報から一つの乗車駅と一つの下車駅を選択信号に応じて特定し、前記計時部の計時した現在時刻と前記時刻表情報の時刻とを比較し、到着時刻よりも所定時間だけ前の時刻となると、警告のための画像情報を前記生成部に生成させるか、音声情報を生成して出力する制御部(13)と、
を具備することを特徴とする携帯表示装置である。
【発明の効果】
【0007】
時刻表情報と内部の計時部(タイマー部)に基づく乗換や到着の警告を行なうと共に、GPSも利用した電車の遅れを警告することで、携帯表示装置を用いた電車の移動状況及び遅滞状況等のユーザへの告知を確実に行なうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る携帯表示装置の構成の一例を示すブロック図である。図2は、同じく携帯表示装置の外観の一例を示す外観図である。
【0009】
<本発明の一実施形態に係る携帯表示装置>
(構成)
初めに、本発明の一実施形態に係る携帯表示装置の一例を図1を用いて詳細に説明する。本発明の一実施形態に係る携帯表示装置10は、図1において、全体の動作を制御すると共に後述するように時刻表情報を処理する制御部13と、例えば地上波デジタル放送等の放送波を受信し復調して、例えばTS(Transport Stream)形式のストリームであるデジタルデータを出力するチューナ部11と、プログラム可能な複合論理デバイスで、チューナ部11から入力されたストリームデータを解釈して、不要なデータの除去やPCR(Program Clock Reference)取得処理などを行うストリーム処理部12と、上記のストリームデータをオーディオ、ビデオのデータに分離してデコードする例えばMPEGデコーダ等のデコーダ部16と、デコーダ部16で得られた映像イメージやグラフィックデータを合成して表示装置に出力するグラフィックコントローラ部17を有している。
【0010】
更に、本発明の一実施形態に係る携帯表示装置10は、図1において、制御部である制御部13にインタフェース等を介して接続され、プログラムデータやビデオ・オーディオデータを保存するSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)等の内部記憶部15と、デコーダ部16からの映像音声信号をDA変換するDAコンバータ19を有している。
【0011】
更に、携帯表示装置10は、図1において、日時情報を計時する計時部22と、衛星からの電波を受信し、この受信波に基づき装置の緯度情報及び経度情報を出力するGPS(Global Positioning System)検出部23と、振動子を振動させることにより音声等を出さずに振動でユーザに警告することができるバイブレータ28を有する。更に、携帯表示装置10は、スピーカやヘッドフォン等に音声信号を出力する音声出力部20と、グラフィックコントローラ部17からの映像信号を画面表示するLCD(Liquid Crystal Display)等の表示部18と、パワースイッチやボリューム、選択キー等の操作部21と、上述した各部に電源を供給するバッテリ部25と、USB(Universal serial bus)等のI/F部26を有している。
【0012】
(基本動作)
このような構成をもつ本発明の一実施形態に係る携帯表示装置10は、例えば、制御部13の制御下において、地上波デジタル放送を受信したチューナ部11からストリーム信号がストリーム処理部12等に供給され、これに応じたMPEGのパケット信号等がデコーダ部16でデコードされ、これに応じた映像音声信号がグラフィックコントローラ部17を介して表示部18に供給される。これにより、地上波デジタル放送に応じた映像が表示部18に表示される。同様に、地上波デジタル放送に応じた音声信号がDAコンバータ19、音声出力部20等を介して、スピーカやヘッドフォンに供給される。
【0013】
更に、例えば、USB(Universal Serial Bus)や無線LAN(Local Area Network)等のI/F部26を介して外部PC等から供給され、内部記憶部15等に格納された映像ファイルまたは音声ファイルが、同様に、制御部13の制御下において、デコーダ部16でデコードされ、グラフィックコントローラ部17を介して表示部18に供給される。これにより、映像ファイルに応じた映像が表示部18に表示される。同様に、映像ファイルまたは音声ファイルに応じた音声信号がDAコンバータ19、音声出力部20等を介して、スピーカやヘッドフォンに供給される。
【0014】
<時刻表情報を扱う警告処理及び表示処理>
次に、上述した携帯表示装置10による時刻表情報を扱う警告処理及び表示処理について、図面を用いて以下に詳細に説明する。図3は、本発明の一実施形態に係る携帯表示装置とPC装置とネットワーク上のサーバ装置との接続の一例を示す説明図である。
【0015】
(外部接続)
ここで、図3に示すように、上述した携帯表示装置10は、列車や電車等の時刻表情報の処理を行なうために、例えば、外部装置であるPC装置100や、ネットワーク上のサーバ装置SにI/F部26または通信部27を介してそれぞれ接続される。
【0016】
ここで、図3において、ネットワーク上のサーバ装置Sは、例えば、電車や飛行機の時刻表情報を扱うサイトであり、記憶領域部111は、例えば、時刻表情報として、各路線の発車時刻や到着時刻、最新の運行情報や乗換時刻等を含む時刻表情報、駅の緯度・経度情報を含む駅データ、路線図データ、駅周辺の店舗や観光情報等を含む地域情報データ等を格納している。
【0017】
また、PC装置100等は、PCアプリケーション101が図示しない制御部にプログラム等として動作可能に設けられている。PCアプリケーション101は、電車や飛行機などの運行状況や乗り換え情報を調べられるソフトウェア等による機能である。乗車駅と下車駅をキーボード等から入力することで、その区間の乗り換え案内を検索する。また、乗り換え案内の他に、終電情報や、下車駅近隣の地図やオススメのお店情報などをPC画面等に表示する。
【0018】
このPC装置100において、PCアプリケーション101が扱う時刻表情報等は、各路線の発車時刻や到着時刻、乗換時刻等を含む時刻表情報、駅の緯度・経度情報を含む駅データ、路線図データ、駅周辺の店舗や観光情報等を含む地域情報データ等である。このような時刻表情報等は、上述したインターネット等を介して通信可能なネットワーク上のサーバ装置Sから与えられ、PC装置100のハードディスクドライブ等の記録媒体102に記録されて保存される。
【0019】
更に、このPC装置100において、上述した記録媒体102等に格納された時刻表情報等は、上述した携帯表示装置10等で処理可能なように変換機能103で例えばCSV(Comma Separated Value)ファイル等に変換されて、携帯表示装置10のI/F部26等を介して供給される。変換機能103は、PC装置100の制御部等で動作しているアプリケーションソフトであることが好適であり、OS(Operation System)上に常駐することにより、携帯表示装置10をPC装置100に接続すると自動的に検索結果データを変換して携帯表示装置10に転送を行うことが好適である。転送の結果、ユーザは、出先において携帯表示装置10のみで時刻表情報の現在位置表示処理や警告表示が可能となる。
【0020】
また、携帯表示装置10が備えている日時機能は、PC装置100に接続することで、日時調整され、常に正確な値に保たれる。
【0021】
携帯表示装置10は、図3において、更に、一例として、制御部13及び内部記憶部15に格納されたプログラムにより実現するアプリケーション15−1と、内部記憶部15に格納された時刻表情報等と、内部記憶部15に格納された地図データ15−3を有している。また、携帯表示装置10は、図3において、通信部27等を介して、直接、インターネット上に設けられているサーバ装置Sにアクセスして、時刻表情報等をダウンロードすることも好適である。
【0022】
(時刻表情報と計時部による現在位置表示処理及び警告処理)
このような接続をもった携帯表示装置10は、乗換駅または下車駅の警告処理を以下のように行なう。図4は、本発明の一実施形態に係る携帯表示装置における警告処理の一例を示すフローチャートである。また、図5は、同じく携帯表示装置(またはPC装置)における乗車駅、下車駅、時刻情報を入力する画面の一例を示す説明図であり、図6は、同じく携帯表示装置(またはPC装置)における選択された複数の経路を表示する画面の一例を示す説明図である。
【0023】
なお、以下の図4、図9及び図11のフローチャートの各ステップは、回路ブロックに置き換えることができ、従って、各フローチャートのステップは、全てブロックに定義しなおすことが可能である。
【0024】
すなわち、携帯表示装置10は、一例として、図4のフローチャートに示すように、PC装置100に接続された状態でPC装置100から時刻表情報等をダウンロードして、以下の警告処理等を行なう。
【0025】
ユーザは、PC装置100に対して操作することで、インターネット上のサーバ装置Sにアクセスし、図5に示すような入力画面を表示して、乗車駅、下車駅、時刻情報(例えば、東京駅、三鷹駅、2008年1月1日12時00分)を入力する。この結果、サーバ装置Sからは、図6のような選択された複数の経路を表示する情報がPC装置100に供給される。この結果、PC装置100は、画面に図6のような選択された複数の経路の表示画面を表示する(ステップS11)。
【0026】
更に、ユーザは、PC装置100に対して操作することで、図6の複数の経路から一つの経路を選択する選択情報を供給する (ステップS11)。この結果、PC装置100は、例えば図6の経路4の時刻表情報等を特定する。
【0027】
その後、ユーザは、PC装置100に対して操作することで、この選択された例えば図6の経路4の時刻表情報等を、変換機能103を用いることで、携帯表示装置10に表示等の処理が可能なデータ形式に変換されて、I/F部26等を介して供給される(ステップS13)。
【0028】
なお、ここで、図6の複数の経路の一つを選択することなく、経路情報の全てを変換機能103で変換して、携帯表示装置10に供給することも好適である。
【0029】
また、ここでのPC装置100のサーバ装置Sへのアクセス処理、乗車駅等の入力処理、時刻表情報等のダウンロード処理等を通信部27やアプリケーション15−1等を用いて全て携帯表示装置10で行なうことも好適である。
【0030】
次に、携帯表示装置10においては、このようにして取得した時刻表情報等が内部記憶部15に格納される。この状態で、携帯表示装置10の制御部13は、更に、時刻表情報等から、特定の乗車駅、下車駅、経路情報、日時情報等が入力され、更に、現在位置表示及び警告動作を行なうべく操作指示を受けると、現在位置表示及び警告処理を行なう。
【0031】
すなわち、携帯表示装置10の制御部13は、これらの入力及び操作指示を受けると、特定された時刻表情報の選択された路線、乗車駅、下車駅、日時情報と現在の計時部22からの時刻情報に応じて、比較処理を行なう(ステップS14)。
【0032】
その結果、例えば、図6の経路4において、計時部22からの時刻情報に応じて、現在の経路上の電車の位置が画面表示される。ここで、図7は、計時部の算出に基づく現在位置と残り時間を示す画面の一例を示す外観図である。すなわち、図7に示すように、
乗車駅『東京駅』12:08
現在位置12:33
乗換駅『荻窪』12:44
到着駅『三鷹駅』12:54
のような画面として現在位置の表示動作が行なわれる(ステップS15)。なお、表示は文字のみとは限らず、アイコン情報であったりアニメーションを用いてユーザに知らせることも好適である。
【0033】
更に、携帯表示装置10の制御部13は、特定された時刻表情報の選択された路線、乗車駅、下車駅、日時情報と現在の計時部22からの時刻情報に応じて、比較処理を行なう(ステップS16)。そして、例えば、計時部22からの時刻情報が、到着(乗換)時刻12:44よりも所定時間(例えば、2分、これは、10分、5分、3分、1分等、ユーザが任意に設定可能である)前であれば、図8に示すような警告画面を表示する(ステップS17)。図8は、乗り換えまたは到着の警告画面の一例を示す外観図である。これにより、ユーザは、現在、あと2分で乗換(到着)駅の『荻窪駅』に到着することを知る。
【0034】
なお、この警告方法については、単に、図8のような画面表示に限定されるものではない。この警告方法については、例えば、バイブレータ28による警告、MPEGデコーダ16及びDAコンバータ19及び音声出力部20による音声情報の再生処理における音声の停止による警告、または再生音量を一定値以下に低減することによる警告、また、特定の警告音声を音声出力部20に出力することによる警告等、また、これらの警告方法を適宜組み合わせることが、また、その他の警告方法がそれぞれ好適である。
【0035】
このような方法により、携帯表示装置10において、ユーザは容易に経路における現在位置を知ることができる。更に、携帯表示装置10において、ユーザは容易に乗換駅や下車駅が近づいたことを知ることができ、乗り過ごし等を回避することが可能となる。
【0036】
(時刻表情報と計時部とGPS検出部による現在位置表示処理及び警告処理)
次に、携帯表示装置10において、時刻表情報と計時部に加えて、GPS検出部23からの緯度経度情報を用いた警告処理の一例を以下に図面を用いて説明する。図9は、本発明の一実施形態に係る携帯表示装置においてGPS検出部を用いた警告処理の一例を示すフローチャートである。
【0037】
なお、図9のフローチャートはステップS11乃至ステップS14及びステップS16にて図4のフローチャートとほぼ同等であり共通する記載は説明を省略し、相違する個所だけを説明する。
【0038】
すなわち、携帯表示装置10の制御部13は、ステップS11乃至ステップS14において、サーバ装置S等から時刻表情報等を取得して内部記憶部15へと結果的に格納する。次に、携帯表示装置10の制御部13は、計時部22からの現在時刻情報、時刻表情報等に加えてGPS検出部23からの緯度経度情報を用いて、現在位置表示や警告表示を行なう。すなわち、携帯表示装置10の制御部13は、特定された時刻表情報の選択された路線、乗車駅、下車駅、日時情報と現在の計時部22からの時刻情報に応じて、比較処理を行なう(ステップS14)。その後、例えば、図6の経路4において、計時部22からの時刻情報に応じて、現在の経路上の電車の位置が画面表示される。
【0039】
すなわち、制御部13は、計時部22からの時刻情報に対応する時刻表情報の中の時刻情報から対応する位置情報を求める。すなわち、計時部22による位置情報として、
乗車駅『東京駅』12:08
現在位置12:33
乗換駅到着までの残り時間が『あと11分』
乗換駅『荻窪』12:44
到着駅『三鷹駅』12:54
が示される。
【0040】
一方、制御部13は、GPS検出部23からの緯度経度情報を読み取り、現在位置(GPS)を評価する。すなわち、制御部13は、内部記憶部15内の時刻表情報等に含まれる路線図データ、駅データの緯度経度情報から、
東京駅の緯度経度情報
荻窪駅の緯度経度情報
を読み出し、この二つの緯度経度情報とGPS検出部23からの緯度経度情報を比較して、位置表示画面18のどの位置になるかを算出して配置する(ステップS21)。
【0041】
この結果、例えば、図10の位置表示画面18における現在位置(GPS)が示される。ここでは、現在位置(GPS)が、計時部22の現在時刻情報から定まった現在位置(時計)よりも東京駅寄りに示されており、電車が時刻表よりも遅れていることがわかる。
【0042】
ここで、制御部13は、現在位置(GPS)が全体の工程の何%の位置にあるかを算出し、残りの工程%に全体の所要時間を掛けることで、例えば、乗り換えまでの残り時間が『あと16分』であることを知り、これを表示するべく、画像生成部24に残り時間の画像情報を画像生成させる。
【0043】
この結果、ユーザは、時刻上では電車は乗換駅の荻窪駅到着の11分前を走っているはずだが、実際の電車は乗換駅の荻窪駅到着の16分前を走っており、電車が5分遅れていることを認識できるものである。
【0044】
その後、制御部13は、警告すべき時間に到達したら図8に示すような警告画面で警告し、その際は、上述したような警告方法が可能である。
【0045】
更に、制御部13は、警告すべき時間に達した際に、GPS検出部23からの位置情報が、計時部22の時刻情報と時刻表情報とが示す位置情報と一致しているか、どの程度の遅延があるかどうかを判断する(ステップS22)。制御部13は、この遅延が所定値(例えば約10分相当)未満であれば、一致していると見なして、図8に示すような警告画面や上述したような警告方法により警告処理を行なう。
【0046】
しかし、制御部13は、この遅延が所定値(例えば約10分相当)以上であれば、一致していないと見なして、図11のフローチャートに示すように、本体に内蔵された通信部27を介してインターネット上のサーバ装置Sへのアクセス処理を行なう(ステップS31)。そして、制御部13は、サーバ装置Sから、遅延があった経路に関する遅れ情報、事故情報、関連の時刻情報等を内部記憶部15等にダウンロードする(ステップS32)。次に、制御部13は、内部記憶部15内の遅延があった経路に関する遅れ情報、事故情報(『阿佐ヶ谷駅で人身事故があり10分の遅れです等』)、関連の時刻情報等を図12に示すように、画面表示する(ステップS33)。
【0047】
この時点で、ユーザの操作部21の操作により、『関連時刻表』のアイコンの指示があれば、関連時刻表を画面表示することで、ユーザは、電車の遅れを挽回するための時刻情報を閲覧することが可能となる。
【0048】
なお、ステップS22の一定の遅延があった際にサーバ装置Sにアクセスする処理のタイミングは、ステップS16の警告すべき時刻に達したか否かを判断するタイミングよりも前で行なうことも好適である。これにより、制御部13は、常に電車の遅延を監視しており、一定時間以上の遅延が発生すればサーバ装置Sへのアクセスを開始することとなる。
【0049】
以上、説明したように、携帯表示装置10において、時刻表情報と計時部に加えて、GPS検出部23からの緯度経度情報を用いた警告処理が好適である。この処理を行なう携帯表示装置10により、ユーザは、現在時刻による経路上の位置とGPS検出部23による緯度経度情報から、電車の遅れ時間を知ることができる。更に、電車遅延の原因等の情報を得ることが可能となり、関連の時刻情報を閲覧することで、その遅延を挽回する方法を知ることが可能となる。
【0050】
以上記載した様々な実施形態により、当業者は本発明を実現することができるが、更にこれらの実施形態の様々な変形例を思いつくことが当業者によって容易であり、発明的な能力をもたなくとも様々な実施形態へと適用することが可能である。従って、本発明は、開示された原理と新規な特徴に矛盾しない広範な範囲に及ぶものであり、上述した実施形態に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の一実施形態に係る携帯表示装置の構成の一例を示すブロック図。
【図2】本発明の一実施形態に係る携帯表示装置の外観の一例を示す外観図。
【図3】本発明の一実施形態に係る携帯表示装置とPC装置とネットワーク上のサーバ装置との接続の一例を示す説明図。
【図4】本発明の一実施形態に係る携帯表示装置において警告処理の一例を示すフローチャート。
【図5】本発明の一実施形態に係る携帯表示装置(またはPC装置)において乗車駅、下車駅、時刻情報を入力する画面の一例を示す説明図。
【図6】本発明の一実施形態に係る携帯表示装置(またはPC装置)において選択された複数の経路を表示する画面の一例を示す説明図。
【図7】本発明の一実施形態に係る携帯表示装置において計時部の算出に基づく現在位置と残り時間を示す画面の一例を示す外観図。
【図8】本発明の一実施形態に係る携帯表示装置において乗り換えまたは到着の警告画面の一例を示す外観図。
【図9】本発明の一実施形態に係る携帯表示装置においてGPS検出部を用いた警告処理の一例を示すフローチャート。
【図10】本発明の一実施形態に係る携帯表示装置において計時部及びGPS検出部の算出に基づく現在位置と残り時間を示す画面の一例を示す外観図。
【図11】本発明の一実施形態に係る携帯表示装置においてGPS検出部により遅れを検出した際の処理の一例を示すフローチャート。
【図12】本発明の一実施形態に係る携帯表示装置において遅延情報及び事故情報を示す画面の一例を示す外観図。
【符号の説明】
【0052】
10…携帯表示装置、11…チューナ部、12…ストリーム処理部、13…制御部(時刻表情報処理部)、15…内部記憶部、16…デコーダ部、17…グラフィックコントローラ部、18…表示部、19…DAコンバータ、20…音声出力部、21…操作部、22…計時部、23…GPS検出部、24…画像生成部、25…バッテリ部、26…I/F部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部装置と通信を行うインタフェース部と、
前記インタフェース部を介して時刻表情報を記憶領域に格納する記憶部と、
現在時刻を計時する計時部と、
画像表示のための画像情報を生成する生成部と、
前記生成部からの画像情報を受け、これに応じて画面表示するディスプレイ部と、
前記時刻表情報から一つの乗車駅と一つの下車駅を選択信号に応じて特定し、前記計時部の計時した現在時刻と前記時刻表情報の時刻とを比較し、到着時刻よりも所定時間だけ前の時刻となると、警告のための画像情報を前記生成部に生成させるか、警告のための音声情報を生成して出力する制御部を具備することを特徴とする携帯表示装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記計時部の計時した現在時刻と前記時刻表情報の時刻とを比較し、路線上の乗車駅と下車駅の間の現在位置を示す画像情報を前記生成部に生成させることを特徴とする請求項1記載の携帯表示装置。
【請求項3】
衛星と通信を行うことで現在の緯度経度情報を検出するGPS検出部と、
前記制御部は、前記時刻表情報から一つの乗車駅と一つの下車駅を選択信号に応じて特定し、前記計時部の計時した現在時刻と前記時刻表情報の時刻とを比較して、前記路線上の現在位置を算出し、前記時刻表情報に含まれる前記乗車駅と前記下車駅の緯度経度情報に基づき、現在の緯度経度情報を算出し、前記算出した緯度経度情報と前記GPS検出部が検出した緯度経度情報とを比較することを特徴とする請求項1記載の携帯表示装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記時刻表情報及び計時部により求めた緯度経度情報と、前記GPS検出部が検出した緯度経度情報との差を求めて画面表示するための画像情報を生成することを特徴とする請求項3載の携帯表示装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記時刻表情報及び計時部による緯度経度情報に基づく到着までの時間と、前記GPS検出部が検出した緯度経度情報に基づく到着までの時間を求めて、それぞれを画面表示するための画像情報を生成することを特徴とする請求項3載の携帯表示装置。
【請求項6】
インターネットを経由して外部のサーバから情報をダウンロードする通信部と、
前記制御部は、前記時刻表情報及び計時部により求めた緯度経度情報と、前記GPS検出部が検出した緯度経度情報との差を求めて、この差が所定値よりも大きくなった場合、前記通信部を介してインターネット上の前記サーバから情報をダウンロードして画面表示するための画像情報を生成することを特徴とする請求項3載の携帯表示装置。
【請求項7】
インターネットを経由して外部のサーバから情報をダウンロードする通信部を更に有しており、
前記制御部は、前記通信部を介して前記外部のサーバから前記時刻表情報をダウンロードして前記記憶部に格納することを特徴とする請求項1載の携帯表示装置。
【請求項8】
前記制御部は、乗車駅情報、下車駅情報、時刻情報を受けると、これらに基づき前記時刻表情報を検索して複数の経路を検出し、この複数の経路情報を表示するための画像情報を前記生成部に生成させることを特徴とする請求項1載の携帯表示装置。
【請求項9】
前記メモリ部に格納された音声情報を再生する再生部と、
前記制御部は、到着時刻よりも所定時間だけ前の時刻において警告する際に、前記音声情報の再生を中断するか、前記音声情報の再生音の音量を所定値以下とすることを特徴とする請求項1載の携帯表示装置。
【請求項10】
外部装置と通信を行なって時刻表情報を携帯表示装置の記憶領域に格納し、
前記時刻表情報から一つの乗車駅と一つの下車駅を選択信号に応じて特定し、
前記携帯表示装置に内蔵された計時部の計時した現在時刻と前記時刻表情報の時刻とを比較して、到着時刻よりも所定時間だけ前の時刻となると、警告のための画面を前記携帯表示装置に表示させるか、警告のための音声を携帯表示装置に出力させることを特徴とする携帯表示装置の表示方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2009−154820(P2009−154820A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−338204(P2007−338204)
【出願日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】