説明

携帯通信システム、携帯通信端末および機能制限課金方法

【課題】携帯通信端末の処理によって携帯通信端末の機能の使用を機能単位で制限し、ユーザによる機能の使用を課金額に反映する。
【解決手段】管理サーバ2および課金システム3を備えた携帯通信システムであって、携帯通信端末1は、機能ごとに使用を許可するか否かを示す入力情報を入力する入力部4と、入力情報を基に機能ごとの使用設定を含むドキュメントデータを作成する文書作成部5と、ドキュメントデータに含まれる使用設定に従って使用を許可されない機能に対応するアプリケーションプログラムの起動を制限する起動管理部6と、ドキュメントデータを通信ネットワークを介して管理サーバ2に送信する送信部7とを含み、管理サーバ2は、受信したドキュメントデータに含まれる携帯通信端末1の機能の使用設定を示す情報を格納し、課金システム3は、管理サーバ2に格納された情報を基に携帯通信端末1が使用する機能に応じて課金額を算出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機能単位で機能に対応するアプリケーションプログラムの起動を制限する携帯通信システム、携帯通信端末および機能制限課金方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯通信端末が多機能化や高性能化するとともに、高価格化している。ユーザは、そのような携帯通信端末のすべての機能を使用しているわけではないが、使用する機能を選択できない場合が多い。その結果、ユーザは、そのような携帯通信端末の購入時に、実際には使用しない機能への対価も支払うことになる。
【0003】
特許文献1には、通信端末が有する付加機能を利用可能とするか否かを選択可能な付加機能制御システムが記載されている。特許文献1に記載された付加機能制御システムでは、ユーザは、通信ネットワークへの接続を必要としない付加機能を選択して利用契約を行う。そして、端末付加機能制御装置が通信端末に利用を許可する付加機能情報を与え、通信端末が付加機能情報に従って各付加機能部への電力供給を管理して、付加機能の制御を実現する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−80744号公報(段落0016、段落0021−0025)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載された付加機能制御システムでは、ユーザは端末付加機能制御装置なしに付加機能の使用制御を行うことができない。また、ユーザが使用を希望する機能を変更したい場合に、ユーザは、管理者と契約内容を変更して再契約を行ったり、ウェブサーバを介して変更のための所定の操作を行ったりしなければならず、変更に時間と手間とがかかる可能性がある。
【0006】
そこで、本発明は、携帯通信端末の処理によって携帯通信端末の機能の使用を機能単位で制限し、ユーザによる機能の使用を課金額に反映することができる携帯通信システム、携帯通信端末および機能制限課金方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による携帯通信システムは、携帯通信端末と通信を行う管理サーバと、課金システムとを備えた携帯通信システムであって、携帯通信端末は、機能ごとに使用を許可するか否かを示す入力情報を入力する入力部と、入力部が入力した入力情報を基にして、機能ごとの使用設定を含むドキュメントデータを作成する文書作成部と、文書作成部が作成したドキュメントデータに含まれる使用設定に従って、使用を許可されない機能に対応するアプリケーションプログラムの起動を制限する起動管理部と、文書作成部が作成したドキュメントデータを通信ネットワークを介して管理サーバに送信する送信部とを含み、管理サーバは、携帯通信端末の送信部から通信ネットワークを介して受信したドキュメントデータに含まれる携帯通信端末の機能の使用設定を示す情報を格納し、課金システムは、管理サーバに格納された情報を基に携帯通信端末が使用する機能に応じて課金額を算出することを特徴とする。
【0008】
本発明による携帯通信端末は、使用する機能を制限可能であり、使用する機能に応じて課金額を算出させるためのデータを通信ネットワークを介してサーバに送信する携帯通信端末であって、機能ごとに使用を許可するか否かを示す入力情報を入力する入力部と、入力部が入力した入力情報を基にして、機能ごとの使用設定を含むドキュメントデータを作成する文書作成部と、文書作成部が作成したドキュメントデータに含まれる使用設定に従って、使用を許可されない機能に対応するアプリケーションプログラムの起動を制限する起動管理部と、文書作成部が作成したドキュメントデータをサーバに送信する送信部とを備えたことを特徴とする。
【0009】
本発明による機能制限課金方法は、携帯通信端末の機能を制限し、機能を制限したことを課金額に反映させる機能制限課金方法であって、携帯通信端末の機能ごとに使用を許可するか否かを示す入力情報を入力する入力ステップと、入力ステップで入力した入力情報を基にして、機能ごとの使用設定を含むドキュメントデータを作成するドキュメントデータ作成ステップと、ドキュメントデータ作成ステップで作成したドキュメントデータに含まれる使用設定に従って、使用を許可されない機能に対応するアプリケーションプログラムの起動を制限する起動制限ステップと、ドキュメントデータにもとづいて、携帯通信端末が使用する機能に応じて課金額を算出する課金額算出ステップとを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、携帯通信端末の機能の使用を機能単位で制限し、ユーザによる機能の使用を課金額に反映することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明による携帯通信システムの第1の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】ドキュメントデータの形式の一例を示す説明図である。
【図3】使用機能を設定するための画面の一例を示す説明図である。
【図4】図1に示された携帯通信システムの動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明による携帯通信システムの第2の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明による携帯通信システムの第4の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図7】図6に示された携帯通信システムの動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明による携帯通信システムの主要部を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
実施形態1.
図1は、本発明による携帯通信システムの第1の実施形態(実施形態1)の構成を示すブロック図である。図1を参照して、第1の実施形態の携帯通信システムの構成を説明する。
【0013】
図1に示す携帯通信システムは、ユーザが使用する携帯通信端末10、携帯通信端末10の機能の使用設定情報を管理する管理サーバ20およびユーザに課する課金状況を管理する課金システム30を含む。携帯通信端末10および管理サーバ20は、通信ネットワーク41を介して接続可能である。なお、携帯通信端末10は、例えば、携帯電話機やPHS(Personal Handy−phone System)端末である。
【0014】
携帯通信端末10は、データ管理部11、データ解析部12、データ送受信部13、UI(User Interface)部14およびアプリケーション起動管理部15を含む。
【0015】
データ管理部11は、携帯通信端末10が有する各機能についてそれぞれ使用可否の設定を示す機能の使用設定情報を含むドキュメントデータ16を管理する。各実施形態において「管理する」とは、データや情報を記憶手段(図示せず)に記憶させることである。
【0016】
UI部14は、操作キーなどで構成されてユーザによって入力操作がなされる入力部(図示せず)と、液晶ディスプレイなどで構成され、文字や画像を表示する表示部(図示せず)とを含む。UI部14は、使用機能を設定するための画面として、携帯通信端末10に搭載されている機能とそれぞれの機能の設定内容とを表示部に表示させる。
【0017】
ユーザによって入力部に使用機能の設定を開始する所定の入力操作や、既に設定されている使用機能の設定を変更する所定の設定変更操作が行われた場合には、UI部14は、使用機能を設定するための画面を表示部に表示させる。図3は、使用機能を設定するための画面の一例を示す説明図である。ユーザは、表示されたそれぞれの機能(例えば、図3に示すブラウザ、メール、カメラ、独自機能1および独自機能2)の使用を許可とするか不許可とするかを設定するための入力操作や設定変更操作を入力部に行う。使用機能を設定するための入力操作や設定変更操作が終わると、UI部14は、使用機能の設定でユーザが行った入力操作や設定変更操作に応じた内容を示す情報をデータ解析部12に入力する。なお、「操作が終わる」とは、例えば、ユーザによって所定の決定操作がなされたことをいう。
【0018】
なお、UI部14が使用機能を設定するための画面を表示部に表示させる場合に、データ管理部11が作成済みのドキュメントデータを管理しているときには、UI部14は、作成済みのドキュメントデータに示されている設定内容を表示部に表示させてもよい。
【0019】
図2は、ドキュメントデータの形式の一例を示す説明図である。図2に示されたドキュメントデータ16には、使用設定情報として、使用の許可または不許可が設定される機能、およびその設定内容が記載されている。
【0020】
使用の許可または不許可が設定される機能には、携帯通信端末のメーカにかかわらず携帯通信端末に共通する機能(例えば、ウェブサーバから提供される情報を表示部に表示させる機能(ブラウザ機能:図2および図3においてブラウザと示す)や、電子メールを送受信する機能(電子メール送受信機能:図2および図3においてメールと示す)、カメラで撮影する機能(撮影機能:図2および図3においてカメラと示す)など)と、携帯通信端末のメーカに応じた機能とがある。例えば、図2に示す「ブラウザ」は、ウェブサーバから提供される情報を表示部に表示させる機能を示す。また、例えば、図2に示す「独自機能1」は、撮影機能を活用して撮影した画像や送受信した電子メールなどを表示部に時系列で一覧表示させる機能である。そして、機能ごとに使用の許可(例えば、図2に示す「Allow」に相当)、または使用の不許可(例えば、図2に示す「Deny」に相当)が設定される。
【0021】
データ解析部12は、ドキュメントデータ16の作成、更新および読み込みの処理を行い、例えば、CPUによって実現される。UI部14が使用機能の設定を示す情報を入力すると、データ解析部12は、入力された情報を基に、機能ごとの使用設定を示すドキュメントデータ16を作成する。具体的には、例えば、図2に示された形式のドキュメントデータ16である。データ解析部12は、作成したドキュメントデータ16をデータ管理部11に出力する。このとき、データ管理部11が作成済みのドキュメントデータを管理していた場合には、データ解析部12はドキュメントデータを更新する。また、携帯通信端末10が管理サーバ20と同期処理を行う際は、データ解析部12は、データ管理部11に管理されているドキュメントデータ16を読み込んでデータ送受信部13に出力する。なお、同期処理については後述する。
【0022】
データ送受信部13は、管理サーバ20のサーバデータ送受信部23と通信ネットワーク41を介してデータの送受信を行う。データ送受信部13は、携帯通信端末10が管理サーバ20と同期処理を行う場合に、データ解析部12が入力したドキュメントデータ16を通信ネットワーク41を介してサーバデータ送受信部23に送信する。
【0023】
アプリケーション起動管理部15は、例えば、CPUによって実現され、機能に対応したアプリケーションプログラムを起動するか否かを判断して、アプリケーションプログラムの起動処理を行う。アプリケーション起動管理部15は、ユーザによる操作などによって、ある機能の使用を要求された場合に、データ管理部11に管理されているドキュメントデータ16に示されている設定内容を参照する。データ管理部11に管理されているドキュメントデータ16に示されている設定内容で当該機能の使用が許可されている場合には、アプリケーション起動管理部15は、当該機能に対応したアプリケーションプログラムを起動する。データ管理部11に管理されているドキュメントデータ16に示されている設定内容で当該機能の使用が許可されていない(使用不許可である)場合には、アプリケーション起動管理部15は、当該機能に対応したアプリケーションプログラムを起動しない。その結果、ユーザは、当該機能を使用することができない。なお、使用を要求された機能が使用できない場合(具体的には、アプリケーション起動管理部15が当該機能に応じたアプリケーションプログラムを起動しない場合)には、UI部14が、その旨を表示部に表示させてユーザに通知してもよい。
【0024】
管理サーバ20は、サーバデータ管理部21およびサーバデータ送受信部23を含む。管理サーバ20は、例えば、通信事業者(通信サービス提供者)が管理するサーバである。そして、通信ネットワーク41を介して接続される携帯通信端末の使用設定情報が記憶される記憶手段(図示せず)を含む。
【0025】
サーバデータ管理部21は、管理用ドキュメントデータ26を管理する。管理用ドキュメントデータ26は、管理サーバ20が管理するそれぞれの携帯通信端末の使用機能の設定内容を示す情報を含むデータである。
【0026】
サーバデータ送受信部23は、携帯通信端末10のデータ送受信部13と通信ネットワーク41を介してデータの送受信を行う。サーバデータ送受信部23は、携帯通信端末10が管理サーバ20と同期処理を行う場合に、通信ネットワーク41を介してデータ送受信部13から受信したドキュメントデータ16をサーバデータ管理部21に入力する。
【0027】
サーバデータ管理部21は、サーバデータ送受信部23が携帯通信端末10のドキュメントデータ16をサーバデータ管理部21に入力した場合に、管理用ドキュメントデータ26における携帯通信端末10の使用機能の設定内容をドキュメントデータ16に示されている設定内容に応じた内容に更新する。
【0028】
ここで、同期処理について説明する。同期処理とは、複数箇所(例えば、データ管理部11およびサーバデータ管理部21)で同じ項目の情報(例えば、携帯通信端末10の使用設定情報)を取り扱っている場合に、それぞれの箇所における情報を同様な内容にするための処理である。
【0029】
具体的に、携帯通信端末10および管理サーバ20が行う同期処理について説明する。ユーザによって携帯電話機10における使用機能の設定変更操作が行われると、変更後の設定内容が記載されたドキュメントデータ16を携帯電話機10のデータ管理部11が管理するが、このままでは、管理サーバ20のサーバデータ管理部21は、ドキュメントデータ16の変更後の設定内容を把握することができない。そこで、データ送受信部13が、所定のタイミング(同期タイミング)でデータ解析部12が読み込んだドキュメントデータ16を管理サーバ20のサーバデータ送受信部23に送信する。そして、管理用サーバ20のサーバデータ管理部21が、管理用ドキュメントデータ26の携帯通信端末10のドキュメントデータに示されている設定内容をサーバデータ送受信部23が受信したドキュメントデータ16に示されている設定内容に応じた内容に更新する。その結果、管理用サーバ20における携帯通信端末10の使用機能の設定と携帯通信端末10における使用機能の設定とを同様な内容にすることができる。
【0030】
課金システム30は、サーバ20と通信回線42を介して接続され、携帯通信端末10の機能の使用に対する課金額を算出する。課金額は、例えば、通常の利用料金および割引額にもとづいて算出される。課金システム30の記憶手段(図示せず)には、携帯通信端末ごとの課金額および課金額を算出するための情報などが記憶されている。携帯通信端末10における使用機能の設定の変更に応じて、課金システム30は、携帯通信端末10の使用に対する課金額を算出するための情報を変更し、変更した情報にもとづいて課金額を算出する。なお、課金システム30は、例えば、通信事業者(通信サービス提供者)が管理するサーバによって実現される。
【0031】
使用機能の設定の変更に応じた課金額の変更について説明する。例えば、携帯通信端末10における電子メール送受信機能の使用が不許可に設定にされた場合には、課金システム30は、携帯通信端末10の使用に対する通常の利用料金(例えば、基本料金や通話料金)から電子メール送受信機能を使用しないことに応じた所定の割引額を差し引いて課金額を算出する。
【0032】
携帯通信端末10および管理サーバ20が行う同期処理によって、サーバデータ管理部21が管理する管理用ドキュメントデータ26が更新されると、管理サーバ20は、課金システム30に管理用ドキュメントデータ26が更新されたことを通知する。そして、課金システム30は、更新内容に応じて携帯通信端末10の使用に対する課金額を算出するための情報を変更する。
【0033】
つまり、ドキュメントデータ16に示されている設定内容が更新されて携帯通信端末10および管理サーバ20によって同期処理が行われ、管理用ドキュメントデータ26に示されている設定内容が更新された場合には、管理サーバ20が、管理用ドキュメントデータ26を更新したことを課金システム30に通知する。そして、課金システム30は携帯通信端末10の使用に対する課金額を算出するための情報を変更する。その結果、課金システム30の記憶手段に記憶されている携帯通信端末10の使用に対する課金額を算出するための情報を携帯通信端末10における使用機能の設定に応じた内容にすることができる。
【0034】
なお、課金システム30において携帯通信端末10の使用に対して課金額を算出する方法は、他の方法であってもよい。
【0035】
図4は、図1に示された携帯通信システムの動作を示すフローチャートである。図4を参照して、図1に示された携帯通信システムが、ユーザによる所定の操作を基に機能単位で使用機能の設定を行う処理を説明する。
【0036】
まず、UI部14は、ユーザによって入力部に使用機能を設定するための所定の操作が行われると、使用機能を設定するための画面を表示部に表示させ(ステップS11)、ユーザに機能ごとの使用許可または使用不許可の設定操作を促す。
【0037】
ユーザによって入力部に機能ごとに使用許可または使用不許可を設定するための操作が行われると(ステップS12)、UI部14は、操作に応じた設定内容を示す情報をデータ解析部12に入力する。データ解析部12は、入力された情報を基に所定の形式のドキュメントデータ16を作成する。そして、データ解析部12は、データ管理部11にドキュメントデータ16を格納する(ステップS13)。データ管理部11が作成済みのドキュメントデータを管理していた場合には、データ解析部12はドキュメントデータを更新する。
【0038】
ステップS11〜S13における処理によって、携帯通信端末10の使用機能の設定が終了する。データ管理部11に管理されているドキュメントデータ16において、ある機能の使用が不許可に設定されている場合には、その機能に対応するアプリケーションプログラムの起動が許可されない。
【0039】
ステップS11〜S13の処理が終了すると、携帯通信端末10および管理サーバ20は、同期処理を行う同期タイミングになるまで待つ(ステップS14)。同期タイミングとは、例えば、所定の時刻になったタイミングや、各週における所定の曜日になったタイミング、各月における所定の日になったタイミングであり、携帯通信端末やユーザごとに異なるタイミングであってもよい。
【0040】
同期タイミングになると(ステップS14のY)、携帯通信端末10および管理サーバ20は、同期処理を開始する。すなわち、携帯通信端末10のデータ解析部12は、データ管理部11に管理されているドキュメントデータ16を読み込んで(ステップS15)、データ送受信部13に入力する。データ送受信部13は、データ解析部12が入力したドキュメントデータ16を通信ネットワーク41を介してサーバデータ送受信部23に送信する(ステップS16)。
【0041】
サーバデータ送受信部23は、通信ネットワーク41を介してデータ送受信部13からドキュメントデータ16を受信し(ステップS17)、サーバデータ管理部21に入力する。サーバデータ管理部21は、管理用ドキュメントデータ26における携帯通信端末10の使用機能の設定内容をドキュメントデータ16に示されている設定内容に応じた内容に更新する(ステップS18)。
【0042】
同期処理(ステップS15〜S18に示す処理)によって管理サーバ20のサーバデータ管理部21が管理する管理用ドキュメントデータ26が更新されると、管理サーバ20は、課金システム30に管理用ドキュメントデータ26が更新されたことを通知する。課金システム30は、管理用ドキュメントデータ26に示されている設定内容を取得して携帯通信端末10の使用に対する課金額を算出するための情報を変更し、更新内容に応じた課金額を算出して課金情報を更新する(ステップS19)。
【0043】
以上に述べたように、携帯通信端末10の機能を制限する設定内容の更新を課金システム30における携帯通信端末10の使用に対する課金額を算出するための情報に反映させることで、携帯通信端末10の使用に対する通常の利用料金からユーザが使用を希望しない機能に応じた所定の割引額を減額して課金額を算出することができる。
【0044】
また、異なるメーカ製の携帯通信端末においてもサービス提供者に共通する機能について使用可否を設定することができるので、サービス提供者は課金システム30がまとめて課金管理を行うことができ、合理的である。
【0045】
実施形態2.
図5は、本発明による携帯通信システムの第2の実施形態(実施形態2)の構成を示すブロック図である。図5を参照して、第2の実施形態の携帯通信システムの構成を説明する。
【0046】
図5に示す構成は、携帯通信システムにメールサーバ40が追加された以外は、図1に示す第1の実施形態の携帯通信システムの構成と同様な構成である。メールサーバ40は、通信ネットワーク41を介してデータ送受信部13に、携帯通信端末10宛の電子メールを送信する。
【0047】
次に、図5に示す携帯通信システムが、受信した電子メールに添付された添付データを基に使用機能の設定を行う処理を説明する。
【0048】
まず、データ送受信部13がメールサーバ40から通信ネットワーク41を介して電子メールを受信する。このとき、ユーザによって、UI部14の入力部に使用機能の設定を添付データから取り込むための所定の入力操作が行われると、データ送受信部13は、電子メールの添付データをデータ解析部12に入力する。なお、データ解析部12が、受信した電子メールの添付データをデータ送受信部13から取得するとしてもよい。
【0049】
ここで、受信した電子メールの添付データに、携帯通信端末10が有する機能について、その機能の使用の許可、または使用の不許可の設定が所定の形式で記載されていた場合には、データ解析部12は、添付データの内容に応じてドキュメントデータ16を作成する。そして、データ解析部12は、データ管理部11にドキュメントデータ16を格納する。以降は、図4のステップS14〜S19に示された処理と同じ処理を行う。
【0050】
実施形態3.
本発明による携帯通信システムの第3の実施形態(実施形態3)について説明する。第3の実施形態の携帯通信システムの構成は、図1に示す第1の実施形態の携帯通信システムの構成と同様な構成である。
【0051】
携帯通信端末10のデータ解析部12は、所定の処理でエンコードされた画像データを復号する復号機能を備えている。なお、データ解析部12は、画像データ(例えば、QRコード(登録商標))をデコードすることができるとする。
【0052】
次に、第3の実施形態の携帯通信システムが、QRコードを基に使用機能の設定を行う処理を説明する。
【0053】
撮影部(図示せず)が、ユーザの操作に応じて文字情報がエンコードされたQRコードを撮影し、UI部14の入力部に使用機能の設定をQRコードから取り込むための所定の入力操作が行われると、データ解析部12は、撮影部が撮影したQRコードをデコードし、文字情報を生成する。
【0054】
ここで、データ解析部12が生成した文字情報に、携帯通信端末10が有する機能について、その機能の使用の許可、または使用の不許可の設定が、所定の形式で含まれていた場合には、データ解析部12は、文字情報の内容に応じたドキュメントデータ16を作成する。そして、データ解析部12は、データ管理部11にドキュメントデータ16を格納する。以降は、図4のステップS14〜S19に示された処理と同じ処理が行われる。
【0055】
また、データ解析部12は、例えば、ウェブサーバがインターネットを介して提供するデータをダウンロードし、ダウンロードしたデータを基にドキュメントデータを作成してもよい。この場合には、携帯通信端末10が撮影部を有していなくてもよい。また、例えば、携帯通信端末10は、ウェブサーバがインターネットを介して提供する情報を表示部に表示するためのアプリケーションプログラムを備えていてもよい。
【0056】
実施形態4.
図6は、本発明による携帯通信システムの第4の実施形態(実施形態4)の構成を示すブロック図である。図6を参照して、第4の実施形態の携帯通信システムの構成を説明する。
【0057】
図6に示す構成は、携帯通信システムの携帯通信端末10に位置情報生成部17、位置判定部18および制限データ19が追加された以外は、図1に示す第1の実施形態の携帯通信システムの構成と同様な構成である。
【0058】
位置情報生成部17は、GPS(Global Positioning System)機能を有し、GPS衛星から受信した情報を基に位置情報を生成する。位置判定部18は、位置情報生成部17が生成した位置情報によって示される位置が特定の禁止区域の範囲内であるか否かを判定する。位置判定部18は、判定結果に応じた禁止区域フラグのセットやリセットを行う。制限データ19は、特定の禁止区域に応じた機能の使用を許可しない(不許可)こと設定するデータであって、データ管理部11に予め記憶されている。本説明では、制限データ19は、特定の禁止区域に応じて、カメラによる撮影機能の使用を不許可と設定するデータとする。
【0059】
図7は、図6に示された携帯通信システムの動作を示すフローチャートである。図7を参照して、図6に示された携帯通信システムが、位置情報にもとづいて使用機能の設定を行う動作を説明する。
【0060】
携帯通信端末10の電源がオン状態であるとき、位置情報生成部17は、定期的にGPS衛星から受信する情報を基に携帯通信端末10の位置情報を生成し(ステップS21)、データ解析部12に位置情報を入力する。データ解析部12は、入力された位置情報を位置判定部18に入力する。
【0061】
位置判定部18は、入力された位置情報によって示される位置が特定の禁止区域の範囲内であるか否かを判定する(ステップS22)。ここで、特定の禁止区域とは、所定の機能の使用が禁止される区域を示し、本説明では、撮影が禁止されている区域とする。特定の禁止区域を示す位置情報は、予めデータ管理部11に設定されている。また、位置判定部18は、前回の位置情報におけるステップS22の判定結果を確認するために、禁止区域フラグというフラグを用いる。位置判定部18は、位置情報の判定時に、位置情報によって示される位置が禁止区域の範囲内であった場合に禁止区域フラグをセットする。
【0062】
ステップS22において、位置情報によって示される位置が特定の禁止区域の範囲内である場合には、位置判定部18は、前回の位置情報におけるステップS22の判定結果を確認するために、禁止区域フラグを参照する(ステップS23)。
【0063】
ステップS23において禁止区域フラグがセットされていない場合には、今回のステップS22における判定から禁止区域内に入ったことを意味する。このとき、データ解析部12は、データ管理部11に管理されているドキュメントデータ16を旧ドキュメントデータとして記憶する(ステップS24)。そして、位置判定部18は、禁止区域フラグをセットし(ステップS25)、データ解析部12は、制限データ19に示されている設定内容(カメラによる撮影機能の使用の不許可)に応じてドキュメントデータ16に示されている設定内容を更新し、ドキュメントデータ16をデータ管理部11に格納する(ステップS26)。つまり、ドキュメントデータ16にカメラによる撮影機能の使用の不許可が設定される。ステップS24〜S26における処理によって、撮影が禁止されている区域内(禁止区域内)にいる場合に、撮影機能に対応したアプリケーションプログラムは起動されない。その後は、位置情報生成部17が、次回の位置情報の生成を行う。
【0064】
ステップS23において禁止区域フラグがセットされている場合には、既に禁止区域内にいる場合の処理(ステップS24〜S26における処理に相当)が行われていることを意味するので、位置情報生成部17が、次回の位置情報の生成を行う。
【0065】
ステップS22において位置情報によって示される位置が特定の禁止区域の範囲内に含まれない場合には(ステップS22のN)、位置判定部18は、前回の位置情報におけるステップS22の判定結果を確認するために、禁止区域フラグを参照する(ステップS27)。
【0066】
ステップS27において禁止区域フラグがセットされている場合には、今回のステップS22における判定で禁止区域内から外れたことを意味するので、位置判定部18は、禁止区域フラグをリセットする(ステップS28)。禁止区域内から外れたということは、撮影機能の使用不許可の設定を解除してもよいということである。したがって、データ解析部12は、ドキュメントデータ16の内容をステップS24において旧ドキュメントデータとして記憶したデータの設定内容に戻し、データ管理部11に格納する(ステップS29)。ステップS28〜S29における処理によって、制限データ19によって変更された機能の設定が戻される。その後は、位置情報生成部17が、次回の位置情報の生成を行う。
【0067】
ステップS27において禁止区域フラグがセットされていない場合には、前回も今回も位置情報によって示される位置が禁止区域内から外れていることを意味するので、使用機能の変更を行う必要はなく、位置情報生成部17が、次回の位置情報の生成を行う。
【0068】
ステップS21〜S29における処理によって、携帯通信端末の位置情報によって示される位置が特定の区域に含まれる場合には、ドキュメントデータ16に示されている設定内容が制限データ19に示されている設定内容に応じた内容に更新され、自動的にある機能(例えば、カメラによる撮影機能)の使用が制限される。
【0069】
実施形態5.
本発明による携帯通信システムの第5の実施形態(実施形態5)について説明する。第5の実施形態の携帯通信システムの構成は、機能ごとの使用回数または使用時間をカウントして記録する計測部が携帯通信端末に追加されること以外は、図1に示す第1の実施形態の携帯通信システムの構成と同様な構成である。計測部は、機能に対応するアプリケーションプログラムを起動した回数(使用回数)および起動している時間(使用時間)のうち一方または両方を計測して、機能ごとの使用回数または使用時間を記録する。
【0070】
第5の実施形態の携帯通信システムにおいて、データ管理部11が管理するドキュメントデータ16には、使用の可否が設定される機能およびその設定内容に加えて、当該機能の使用制限回数または使用制限時間が記載される。機能の使用制限回数は、その機能の使用を許可する上限回数である。機能の使用制限時間は、その機能の使用を許可する上限時間である。計測部は、機能の使用回数として、例えば、アプリケーションプログラムの起動回数をカウントする。また、計測部は、機能の使用時間として、例えば、アプリケーションプログラムが起動されてから終了されるまでを計時して積算する。計測部がカウントまたは計時した使用回数および使用時間を示す情報は、ドキュメントデータ16に記載されてもよいし、データ管理部11に記憶させてもよい。また、サーバデータ管理部21が管理する管理用ドキュメントデータ26にも、設定される機能の使用制限回数または使用制限時間の記載が追加される。なお、ドキュメントデータ16および管理用ドキュメントデータ26には、当該機能の使用制限回数および使用制限時間の両方が予め記載されてもよい。
【0071】
UI部14が使用機能を設定するための画面を表示部に表示させた場合に、ユーザによって、使用制限回数や使用制限時間の設定を含む使用機能の設定を決定する所定の入力操作が入力部に行われると、UI部14は、入力された設定内容を示す情報をデータ解析部12に入力する。データ解析部12は、入力された情報を基に所定の形式のドキュメントデータ16を作成し、データ管理部11にドキュメントデータ16を格納する。
【0072】
ユーザによる操作などによって、ある機能の使用が要求された場合に、アプリケーション起動管理部15は、当該機能の使用が許可されているか否かだけでなく、当該機能の使用が許可されている場合でも、当該機能の使用回数が使用制限回数を超えていないか、または、当該機能の使用時間が使用制限時間を超えていないかを確認し、当該機能に対応するアプリケーションプログラムを起動するか否かを判断する。
【0073】
携帯通信端末10および管理サーバ20が行う同期処理は、第1の実施形態の携帯通信システムで説明した処理と同じであるが、使用制限回数、使用制限時間、使用回数および使用時間を示す情報も管理サーバ20や課金システム30に送信される。
【0074】
なお、ドキュメントデータ16は、機能の使用許可または使用不許可の設定が記載されずに、設定される機能と当該機能の使用制限回数または使用制限時間とが記載されていてもよい。
【0075】
このような携帯通信システムでは、機能ごとの使用許可または使用不許可の設定だけでなく、使用回数または使用時間による設定も行うことができるので、機能の使用について詳細な設定を行うことができる。例えば、使用回数または使用時間に応じて料金が変動するような課金体系を採用し、ユーザの使用状況に応じて課金することができる。
【0076】
なお、第1〜第5の実施形態で示したそれぞれの携帯通信システムは、他の実施形態の携帯通信システムの少なくとも1つ以上と組み合わせて実現することが可能である。例えば、第1の実施形態と、第2〜第5の実施形態とを組み合わせて、課金システム30が携帯通信端末10において制限された機能に応じた課金額を算出する。
【0077】
また、第1〜第5の実施形態の携帯通信端末におけるUI部11、データ解析部12およびアプリケーション起動管理部15は、例えば、携帯通信端末に内蔵され、プログラム制御に従って処理を実行するCPUによって実現される。
【0078】
このとき、携帯通信端末10は、機能ごとに機能の使用を許可するか否かを示す入力情報を入力する処理と、入力した入力情報を基にして、機能ごとの使用設定を示すドキュメントデータを作成する処理と、作成したドキュメントデータに示された使用設定に従って、使用を許可されない機能に対応するアプリケーションプログラムの起動を制限する処理とを実行させるための機能制限プログラムを搭載していてもよい。
【0079】
図8は、本発明による携帯通信システムの主要部を示すブロック図である。図8に示すように、携帯通信システムは、携帯通信端末1(例えば、図1に示す携帯通信端末10に相当)と通信を行う管理サーバ2(例えば、図1に示す管理サーバ20に相当)と、課金システム3(例えば、図1に示す課金システム30に相当)とを備えた携帯通信システムであって、携帯通信端末1は、機能ごとに使用を許可するか否かを示す入力情報を入力する入力部4(例えば、図1に示すUI部14に相当)と、入力部4が入力した入力情報を基にして、機能ごとの使用設定を含むドキュメントデータ(例えば、図1に示すドキュメントデータ16に相当)を作成する文書作成部5(例えば、図1に示すデータ解析部12に相当)と、文書作成部5が作成したドキュメントデータに含まれる使用設定に従って、使用を許可されない機能に対応するアプリケーションプログラムの起動を制限する起動管理部6(例えば、図1に示すアプリケーション起動管理部15に相当)と、文書作成部5が作成したドキュメントデータを通信ネットワーク(例えば、図1に示す通信ネットワーク41に相当)を介して管理サーバ2に送信する送信部7(例えば、図1に示すデータ送受信部13に相当)とを含み、管理サーバ2は、携帯通信端末1の送信部7から通信ネットワークを介して受信したドキュメントデータに含まれる携帯通信端末1の機能の使用設定を示す情報を格納し、課金システム3は、管理サーバ2に格納された情報を基に携帯通信端末1が使用する機能に応じて課金額を算出するように構成されている。このように構成された携帯通信システムでは、携帯通信端末1の起動管理部7のドキュメントデータに示された使用設定に従って使用を許可されない機能に対応するアプリケーションプログラムの起動を制限するという処理によって、携帯通信端末1の機能の使用を機能単位で制限し(つまり、携帯通信端末1で使用される機能を制限し)、課金システム3が使用される機能に応じた課金額を算出することができる。
【0080】
また、上記の各実施形態では、以下の(1)〜(7)に示すような携帯通信システムも開示されている。
【0081】
(1)管理サーバは、携帯通信端末の送信部から送信されるドキュメントデータを受信するサーバ受信部(例えば、図1に示すサーバデータ送受信部23に相当)と、携帯通信端末ごとの機能の使用設定を含む管理用ドキュメントデータ(例えば、図1に示す管理用ドキュメントデータ26に相当)を格納するサーバ文書管理部(例えば、図1に示すサーバデータ管理部21に相当)とを含み、サーバ文書管理部は、サーバ受信部が受信したドキュメントデータに含まれている機能の使用設定を基に管理用ドキュメントデータの携帯通信端末に関する機能の使用設定を変更し、課金システムは、変更された管理用ドキュメントデータを基に携帯通信端末の課金額を算出する携帯通信システム(例えば、実施形態1のステップS15〜S19における処理によって実現される。)。そのような携帯通信システムでは、課金システムはサーバ文書管理部が変更した管理用ドキュメントデータを基に携帯通信端末の課金額を算出するので、携帯通信端末に関する機能の使用設定の変更を反映した課金額の算出を行うことができる。
【0082】
(2)携帯通信端末は、当該携帯通信端末の位置を示す位置情報を生成する位置情報生成部(例えば、図6に示す位置情報生成部17に相当)と、位置情報生成部が生成する位置情報によって示された位置が特定の区域内であるか否かを判定する位置判定部(例えば、図6に示す位置判定部18に相当)とを含み、文書作成部は、位置判定部が位置情報によって示された位置が特定の区域内であると判定した場合に、当該区域に応じた機能の使用を許可しない使用設定を含むドキュメントデータを作成する携帯通信システム(例えば、実施形態4のステップS21〜S27における処理によって実現される。)。このような携帯通信システムでは、例えば、撮影禁止区域で撮影機能を制限する他、試験会場で電子メール送受信機能を制限するといった用途が考えられる。これらの場合には、撮影禁止区域や試験会場を特定の区域とし、撮影機能や電子メール送受信機能を使用を許可しない特定の機能とすることによって、文書作成部が特定の機能の使用を許可しない使用設定を示すドキュメントデータを作成することができる。
【0083】
(3)入力部は、ユーザの入力操作に応じた情報を入力情報として入力する携帯通信システム(例えば、実施形態1のステップS11〜S12におけるUI部14の処理によって実現される。)。このような携帯通信システムでは、ユーザによる入力操作に応じてユーザが望む機能の使用設定を実現することができる。
【0084】
(4)携帯通信端末は、データが添付された電子メールを受信する電子メール受信部(例えば、図5に示すデータ送受信部13に相当)を含み、文書作成部は、電子メール受信部が受信した電子メールの添付データにもとづいてドキュメントデータを作成する携帯通信システム(例えば、実施形態2のデータ送受信部13またはデータ解析部12が行う処理によって実現される。)。このような携帯通信システムでは、機能の使用設定が記載された添付データを添付した電子メールを電子メール受信部が受信すれば、文書作成部が電子メール受信部が受信した電子メールの添付データにもとづいてドキュメントデータを作成するので、自動的に機能ごとの使用設定を行うことができる。例えば、グループ内で同じ機能の使用設定を行いたいような場合に、同じ添付データを使って機能の使用設定を行うことで、設定に要する時間を削減し、設定ミスの可能性を低減させることができる。
【0085】
(5)文書作成部は、ウェブサーバからダウンロードした情報にもとづいてドキュメントデータを作成する携帯通信システム(例えば、実施形態3に示された、ウェブブラウザに表示された画面でユーザに選択されてダウンロードした情報を基に、データ解析部12がドキュメントデータを作成する処理によって実現される。)。このような携帯通信システムでは、例えば、ウェブサーバがインターネットを介して機能の使用設定を記載した情報を提供し、その情報を複数のユーザがダウンロードすることによって、複数のユーザが同じ機能の使用設定を確実に行うことができる。
【0086】
(6)携帯通信端末は、文字情報がエンコードされた画像データ(例えば、実施形態3におけるQRコード)を復号する復号部(例えば、実施形態3のデータ解析部12に相当)を含み、文書作成部は、復号部が復号して得られた文字情報にもとづいてドキュメントデータを作成する携帯通信システム(例えば、実施形態3のデータ解析部12が行う処理によって実現される。)。このような携帯通信システムでは、例えば、サービス提供者が機能の使用設定の幾通りかのパターンをテンプレートとして用意してユーザにQRコードで提供する場合に、復号部が、ユーザの好むパターンのQRコードを復号し、文書作成部が、復号部が復号して得られた文字情報にもとづいてドキュメントデータを作成するので、ユーザは簡単に機能の使用設定を行うことができる。
【0087】
(7)起動管理部は、機能の使用時間が所定の使用時間を超えた場合、または機能の使用回数が所定の使用回数を超えた場合に、機能に対応するアプリケーションプログラムの起動を制限する携帯通信システム(例えば、実施形態5の携帯通信システムで実現される。)。このような携帯通信システムでは、機能ごとの使用について詳細な設定を行うことができる。また、機能の使用設定に応じて課金システムで課金額が算出される場合には、ユーザの実際の使用状況に応じた適切な課金額を算出することが期待できる。
【産業上の利用可能性】
【0088】
本発明を、携帯電話機、PHS端末またはPDA(Personal Digital Assistants)などの携帯通信端末に利用可能である。
【符号の説明】
【0089】
1 携帯通信端末
2 管理サーバ
3 課金システム
4 入力部
5 文書作成部
6 起動管理部
7 送信部
10 携帯通信端末
11 データ管理部
12 データ解析部
13 データ送受信部
14 UI部
15 アプリケーション起動管理部
16 ドキュメントデータ
17 位置情報生成部
18 位置判定部
19 制限データ
20 管理サーバ
21 サーバデータ管理部
23 サーバデータ送受信部
26 管理用ドキュメントデータ
30 課金システム
41 通信ネットワーク
42 通信回線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯通信端末と通信を行う管理サーバと、課金システムとを備えた携帯通信システムであって、
前記携帯通信端末は、
機能ごとに使用を許可するか否かを示す入力情報を入力する入力部と、
前記入力部が入力した入力情報を基にして、機能ごとの使用設定を含むドキュメントデータを作成する文書作成部と、
前記文書作成部が作成したドキュメントデータに含まれる使用設定に従って、使用を許可されない機能に対応するアプリケーションプログラムの起動を制限する起動管理部と、
前記文書作成部が作成したドキュメントデータを通信ネットワークを介して前記管理サーバに送信する送信部とを含み、
前記管理サーバは、前記携帯通信端末の送信部から前記通信ネットワークを介して受信した前記ドキュメントデータに含まれる前記携帯通信端末の機能の使用設定を示す情報を格納し、
前記課金システムは、前記管理サーバに格納された情報を基に前記携帯通信端末が使用する機能に応じて課金額を算出する
ことを特徴とする携帯通信システム。
【請求項2】
管理サーバは、
携帯通信端末の送信部から送信されるドキュメントデータを受信するサーバ受信部と、
前記携帯通信端末ごとの機能の使用設定を含む管理用ドキュメントデータを格納するサーバ文書管理部とを含み、
前記サーバ文書管理部は、前記サーバ受信部が受信したドキュメントデータに含まれている機能の使用設定を基に前記管理用ドキュメントデータの前記携帯通信端末に関する機能の使用設定を変更し、
課金システムは、変更された前記管理用ドキュメントデータを基に前記携帯通信端末の課金額を算出する
請求項1記載の携帯通信システム。
【請求項3】
携帯通信端末は、
当該携帯通信端末の位置を示す位置情報を生成する位置情報生成部と、
前記位置情報生成部が生成する位置情報によって示された位置が特定の区域内であるか否かを判定する位置判定部とを含み、
文書作成部は、前記位置判定部が前記位置情報によって示された位置が特定の区域内であると判定した場合に、当該区域に応じた機能の使用を許可しない使用設定を含むドキュメントデータを作成する
請求項1または請求項2記載の携帯通信システム。
【請求項4】
入力部は、ユーザの入力操作に応じた情報を入力情報として入力する
請求項1から請求項3のうちいずれか1項記載の携帯通信システム。
【請求項5】
携帯通信端末は、データが添付された電子メールを受信する電子メール受信部を含み、
文書作成部は、前記電子メール受信部が受信した電子メールの添付データにもとづいてドキュメントデータを作成する
請求項1から請求項4のうちいずれか1項記載の携帯通信システム。
【請求項6】
文書作成部は、ウェブサーバからダウンロードした情報にもとづいてドキュメントデータを作成する
請求項1から請求項5のうちいずれか1項記載の携帯通信システム。
【請求項7】
携帯通信端末は、文字情報がエンコードされた画像データを復号する復号部を含み、
文書作成部は、前記復号部が復号して得られた文字情報にもとづいてドキュメントデータを作成する
請求項1から請求項6のうちいずれか1項記載の携帯通信システム。
【請求項8】
起動管理部は、機能の使用時間が所定の使用時間を超えた場合、または機能の使用回数が所定の使用回数を超えた場合に、機能に対応するアプリケーションプログラムの起動を制限する
請求項1から請求項7のうちいずれか1項記載の携帯通信システム。
【請求項9】
使用する機能を制限可能であり、前記使用する機能に応じて課金額を算出させるためのデータを通信ネットワークを介してサーバに送信する携帯通信端末であって、
機能ごとに使用を許可するか否かを示す入力情報を入力する入力部と、
前記入力部が入力した入力情報を基にして、機能ごとの使用設定を含むドキュメントデータを作成する文書作成部と、
前記文書作成部が作成したドキュメントデータに含まれる使用設定に従って、使用を許可されない機能に対応するアプリケーションプログラムの起動を制限する起動管理部と、
前記文書作成部が作成したドキュメントデータを前記サーバに送信する送信部とを備えた
ことを特徴とする携帯通信端末。
【請求項10】
起動管理部は、機能の使用時間が所定の使用時間を超えた場合、または機能の使用回数が所定の使用回数を超えた場合に、機能に対応するアプリケーションプログラムの起動を制限する
請求項9記載の携帯通信端末。
【請求項11】
携帯通信端末の機能を制限し、前記機能を制限したことを課金額に反映させる機能制限課金方法であって、
前記携帯通信端末の機能ごとに使用を許可するか否かを示す入力情報を入力する入力ステップと、
前記入力ステップで入力した入力情報を基にして、機能ごとの使用設定を含むドキュメントデータを作成するドキュメントデータ作成ステップと、
前記ドキュメントデータ作成ステップで作成したドキュメントデータに含まれる使用設定に従って、使用を許可されない機能に対応するアプリケーションプログラムの起動を制限する起動制限ステップと、
前記ドキュメントデータにもとづいて、前記携帯通信端末が使用する機能に応じて課金額を算出する課金額算出ステップとを備えた
ことを特徴とする機能制限課金方法。
【請求項12】
機能の使用時間が所定の使用時間を超えた場合、または機能の使用回数が所定の使用回数を超えた場合に、起動制限ステップで、機能に対応するアプリケーションプログラムの起動を制限する
請求項11記載の機能制限課金方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−232753(P2010−232753A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−75444(P2009−75444)
【出願日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】