説明

携帯電子機器及びその組立方法

【課題】筐体が押出成型によって筒状に形成された携帯電子機器であって、筐体内に配置される内部部品の筐体に対する組立/分解を容易に行うことができる携帯電子機器及びその組立方法を提供する。
【解決手段】レンズユニット20は、筐体12の背面に形成された開口部18を介して筐体12内に配置される。そして、レンズユニット20は、開口部18を介して筐体14内に挿入配置される、LCDの受け板金部材26の付勢力により、筐体12の前内壁面12Aに図2の如く押圧付勢されて組み付けられる。これにより、レンズユニット20を筐体12に容易に組み付けることができ、また、受け板金部材26を筐体12の開口部18から取り外すことによってレンズユニット20を筐体12から容易に分解することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は携帯電子機器及びその組立方法に係り、特に筐体が押出成型によって筒状に形成された携帯電子機器において、筐体内に配置される内部部品の筐体に対する組立/分解を容易に行うことができる携帯電子機器及びその組立方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、押出成型により形成された中空筒状体を、携帯電子機器の筐体として使用する技術が提案されている。この筐体の内壁面は、押出成型の特徴から押し出し方向にフラットな面であるため、押出成型の筐体の内壁面には、内部部品を実装させるための凹凸部が無い。このため、特許文献1には、押出成型により形成した筐体に、部品取付用の孔及び切欠部をプレス打ち抜き加工により形成し、これらの孔及び切欠部を利用して携帯電子機器の内部部品を筐体に取り付けるようにしている。
【0003】
一方、携帯電子機器ではないが、映写機のデジタル音声再生装置部の筐体を押出成型により形成することで、十分な強度で部品群を支持するようにした筐体が特許文献2に開示されている。
【特許文献1】特開2006−185969号公報
【特許文献2】特開平11−112160号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、携帯電子機器の筐体に内部部品をねじ等の固定部材を利用して取り付ける場合、固定部材が別に必要になるので部品点数が増えるという問題があった。また、接着剤を利用して内部部品を筐体に取り付けると、内部部品の分解を容易に行うことができないという問題があった。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、筐体が押出成型によって筒状に形成された携帯電子機器であって、筐体内に配置される内部部品の筐体に対する組立/分解を容易に行うことができる携帯電子機器及びその組立方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の携帯電子機器の発明は、前記目的を達成するために、筐体が押出成型によって筒状に形成された携帯電子機器であって、前記筐体の所定の面には開口部が形成され、該開口部を介して内部部品が筐体内に配置され、該内部部品は、前記開口部を介して筐体内に挿入配置される板金部材の付勢力により、筐体に押圧付勢されて組み付けられることを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、内部部品は、筐体に形成された開口部を介して筐体内に配置される。そして、その開口部を介して筐体内に配置される板金部材の付勢力(弾性力)により、内部部品は筐体に押圧付勢されて組み付けられる。これにより、内部部品を筐体に容易に組み付けることができ、また、板金部材を筐体から取り外すことによって内部部品を筐体から容易に分解することができる。板金部材は、筐体の開口部を介して筐体内に配置されると、その周縁部の一部が、押出成型品の剛体である筐体の開口部の周縁部の一部に係合する。これにより、内部部品を筐体に押圧付勢する付勢力が板金部材に発生する。なお、押出成型品の筐体には、前記開口部とは別に押出型による開放部が両端部に形成される。この開放部から板金部材を筐体内に挿入することもできるが、小型で薄型の筐体には開放部から挿入するスペースが無く、よって、開口部から板金部材を筐体内に挿入する。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記筐体に形成された前記開口部、及び前記板金部材は矩形状に形成され、開口部の対向する2辺の長さaは、板金部材の対向する2辺の長さbよりも長く、開口部の残りの対向する2辺の長さcは、板金部材の残りの対向する2辺の長さdよりも短く設定されていることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、a>bとし、c>dとすることにより、板金部材を開口部から筐体内に挿入することができ、かつ、挿入後、先の挿入方向とは逆方向に板金部材の位置をずらすことにより、板金部材の残りの対向する2辺の縁部が、開口部の残りの対向する2辺の縁部に係合する。これにより、板金部材に付勢力が発生し、板金部材は開口部から脱落しない。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、前記内部部品と前記板金部材との間には、緩衝部材が配置されていることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、内部部品と板金部材との間に緩衝部材を配置したので、内部部品の耐衝撃性が向上する。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項3において、前記緩衝部材は、前記板金部材に一体に形成されていることを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、緩衝部材を板金部材に一体に形成したので、部品点数を削減することができる。例えば、板金部材に切込みを入れ、この部分を折曲して板ばね部材とすることにより、板金部材に一体化された緩衝部材を構成することができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4において、前記筐体の押出成型方向の両端部に形成された開放部には、該開放部を閉塞するパネル部材が取り付けられ、該パネル部材と前記板金部材に、双方を係合させる係合部が形成されていることを特徴とする。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、筐体の押出方向の両端部に形成された開放部は、パネル部材によって閉塞するが、このパネル部材と板金部材に双方を係合させる係合部を形成することにより、パネル部材を開放部に取り付けるための別体の固定部材が不要になる。よって、部品点数を削減できる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5において、前記内部部品はレンズユニットであり、前記板金部材は表示部を支持する受け板金部材であることを特徴とする。
【0017】
請求項6に記載の発明は、携帯電子機器としてデジタルカメラを例示したものである。デジタルカメラは、撮影レンズ、レンズ駆動部、固体撮像素子等を備えたレンズユニットを有しており、このレンズユニットを筐体に組み付けるに際し、筐体の背面に取り付けられるLCD等の表示部を支持する受け板金部材を利用した。すなわち、受け板金部材の付勢力によってレンズユニットを筐体に押圧付勢して組み付けた。受け板金部材は既存のものなので、部品点数を増やすことなくレンズユニットを筐体に組み付けることができ、かつ、分解も容易に行うことができる。
【0018】
請求項7に記載の携帯電子機器の組立方法の発明は、前記目的を達成するために、筐体が押出成型によって筒状に形成されるとともに、該筐体の所定の面に矩形状の開口部が形成された携帯電子機器であって、前記筐体の前記開口部を介して内部部品を筐体内に挿入し、前記筐体の押出成型によって形成された開放部にパネル部材を装着して該開放部を閉塞し、前記筐体の前記開口部を介して板金部材を筐体に挿入するとともにスライドさせて位置決めすることにより、該板金部材の付勢力により前記内部部品を筐体に押圧付勢して組み付けることを特徴とする。
【0019】
請求項7に記載の携帯電子機器の組立方法の発明によれば、まず、筐体の開口部を介して内部部品を筐体内に挿入する。次に、筐体の押出成型によって形成された開放部にパネル部材を装着して開放部を閉塞する。次いで、筐体の開口部を介して板金部材を筐体に挿入するとともにスライドさせて位置決めし、板金部材の付勢力によって内部部品を筐体に押圧付勢して組み付ける。これにより、内部部品を筐体に容易に組み付けることができる。
【0020】
請求項8に記載の携帯電子機器の組立方法の発明は、前記目的を達成するために、筐体が押出成型によって筒状に形成されるとともに、該筐体の所定の面に矩形状の開口部が形成された携帯電子機器であって、前記筐体の前記開口部を介して内部部品を筐体内に挿入し、前記筐体の前記開口部を介して板金部材を挿入するとともにスライドさせて位置決めすることにより、該板金部材の付勢力により前記内部部品を筐体に押圧付勢して組み付け、前記筐体の押出成型によって形成された開放部にパネル部材を装着して該開放部を閉塞することを特徴とする。
【0021】
請求項8に記載の携帯電子機器の組立方法の発明によれば、まず、筐体の開口部を介して内部部品を筐体内に挿入する。次に、筐体の開口部を介して板金部材を挿入するとともにスライドさせて位置決めし、板金部材の付勢力によって内部部品を筐体に押圧付勢して組み付ける。次いで、筐体の押出成型によって形成された開放部にパネル部材を装着して開放部を閉塞する。これにより、内部部品を筐体に容易に組み付けることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る携帯電子機器によれば、筐体に形成された開口部を介して内部部品を筐体内に配置し、その開口部を介して筐体内に配置される板金部材の付勢力によって内部部品を筐体に押圧付勢して組み付けるようにしたので、内部部品を筐体に容易に組み付けることができ、また、板金部材を筐体から取り外すことによって内部部品を筐体から容易に分解することができる。
【0023】
本発明に係る携帯電子機器の組立方法によれば、筐体の開口部を介して内部部品を筐体内に挿入し、筐体の押出成型によって形成された開放部にパネル部材を装着して開放部を閉塞し、筐体の開口部を介して板金部材を筐体に挿入するとともにスライドさせて位置決めし、板金部材の付勢力によって内部部品を筐体に押圧付勢して組み付けるようにしたので、内部部品を筐体に容易に組み付けることができる。
【0024】
また、本発明に係る携帯電子機器の組立方法によれば、筐体の開口部を介して内部部品を筐体内に挿入し、筐体の開口部を介して板金部材を挿入するとともにスライドさせて位置決めし、板金部材の付勢力によって内部部品を筐体に押圧付勢して組み付け、筐体の押出成型によって形成された開放部にパネル部材を装着して開放部を閉塞するようにしたので、内部部品を筐体に容易に組み付けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、添付図面に従って本発明に係る携帯電子機器及びその組立方法の好ましい実施の形態について説明する。
【0026】
図1は、本発明が適用されたデジタルカメラ10を背面側から見た組立斜視図である。なお、以下の実施の形態では、携帯電子機器としてデジタルカメラ10を例示するが、これに限定されるものではなく、携帯ゲーム機、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯電子機器に適用することができる。
【0027】
同図に示すデジタルカメラ10は、いわゆる薄型のコンパクトカメラとして構成されており、そのカメラボディである筐体12は、図1上で上下方向に抜き型を有する押出成型によって扁平な矩形状の中空箱体に形成されている。よって、筐体12の上面には抜き型による開放部13が形成され、下面にも同様に開放部(不図示)が形成されている。上面の開放部13は樹脂製のパネル部材14によって閉塞され、下面の開放部も樹脂製のパネル部材16によって閉塞される。これらのパネル部材14、16については後述する。また、筐体12の背面には、LCD等の表示部を嵌め込むための矩形状開口部18が機械加工により形成されている。
【0028】
被写体の光学像を撮像素子(不図示)の受光面上に結像させるためのレンズユニット(内部部品)20は、筐体12内に実装される。また、このレンズユニット20は、沈胴式のズームレンズで構成されており、カメラの電源をONにすると、そのレンズ鏡筒が筐体12の前面開口部22から前方に繰り出される。そして、カメラの電源をOFFにすると、繰り出されたレンズ鏡胴は筐体12の内側に沈胴し、筐体12の前面がフラットになる。更に、レンズユニット20には、ズームレンズの前玉を保護するためのレンズバリア(不図示)が組み込まれており、レンズ鏡筒の沈胴、繰り出しに応じて自動で開閉される。更にまた、前記撮像素子は、レンズユニット20の後端部にハウジング24を介して取り付けられている。なお、この筐体12内には、レンズユニット20の他、基板等の電子部品、電池等の多数の内部部品が実装される。
【0029】
ところで、図1に示したレンズユニット20は、筐体12の背面に形成された前記開口部18を介して筐体12内に配置される。そして、レンズユニット20は、開口部18を介して筐体12内に挿入配置される、LCDの受け板金部材26の付勢力により、筐体12の前内壁面12Aに図2の如く押圧付勢されて組み付けられる。
【0030】
これにより、レンズユニット20を筐体12に容易に組み付けることができ、また、受け板金部材26を筐体12の開口部18から取り外すことによってレンズユニット20を筐体12から容易に分解することができる。
【0031】
受け板金部材26は、筐体12の開口部18を介して筐体12内に配置されると、その両縦縁部に形成された折曲片26Aが、押出成型品の剛体である筐体12の開口部18の縦縁部の内壁面12Bに係合する。これにより、レンズユニット20を筐体12に押圧付勢する付勢力が受け板金部材26に発生する。なお、押出成型品の筐体12には、開口部18とは別に押出型による開放部13が図1の如く上面、下面に形成され、この開放部13から受け板金部材26を筐体12内に挿入することもできるが、小型で薄型の筐体12には開放部13から受け板金部材26を挿入するスペースが無く、よって、開口部18から受け板金部材26を筐体12内に挿入している。
【0032】
また、筐体12に形成された開口部18、及び受け板金部材26は略矩形状に形成されており、開口部18の対向する両縦辺の長さaは、受け板金部材26の対向する両縦辺の長さbよりも長く、開口部18の対向する両横辺の長さcは、受け板金部材26の対向する両横辺の長さdよりも短く設定されている。
【0033】
このように各辺の長さを設定することにより、図3(A)の如く、受け板金部材26全体を開口部18から筐体12内に斜め水平方向に挿入することができ、挿入後、図3(B)の如く、先の挿入方向とは逆方向に受け板金部材26の位置を水平方向にずらすことにより、図3(C)の如く、受け板金部材26の両縦辺に形成された折曲辺26Aが、開口部18の縦縁部の内壁面12Bに係合する。これにより、受け板金部材26に付勢力が発生し、受け板金部材26は開口部18から脱落しない。
【0034】
更に、図1、図2の如くレンズユニット20と受け板金部材26との間には、ゴム製の緩衝部材28、28、28が配置されている。これらの緩衝部材28は、レンズユニット20のハウジング24の背面に所定の間隔をもって貼着されている。このように、レンズユニット20と受け板金部材26との間に緩衝部材28、28、28を配置することにより、レンズユニット20の耐衝撃性が向上する。
【0035】
また、緩衝部材を受け板金部材26に一体に形成することもできる。すなわち、図4、図5に示すように、受け板金部材26に切込み26Bを入れ、この部分を折曲して板ばね部材27とすることにより、受け板金部材26に一体化された緩衝部材を構成することができる。この板ばね部材27の弾性によって衝撃力を緩衝する。
【0036】
一方、図1、図6、図7に示すように、パネル部材14、16と受け板金部材26には、双方を係合させる係合部30、32が形成されている。係合部30はパネル部材14、16に形成された嵌合孔であり、係合部32は受け板金部材26に折曲形成された爪である。パネル部材14、16を開放部13に押し込むと、開口部28に取り付けられた受け板金部材26の係合部32、32に、パネル部材14、16の係合部30、30の枠部31が乗り上げていき、パネル部材14、16が開放部13に完全に装着されたときに、係合部30、32同士が弾性をもって係合する。これによって、パネル部材14、16の開放部13からの脱落が防止される。したがって、パネル部材14、16と受け板金部材26に双方を係合させる係合部30、32を形成することにより、パネル部材14、16を開放部14に取り付けるための別体の固定部材が不要になるので、部品点数を削減できる。
【0037】
上記の構成により実施の形態のデジタルカメラ10は、レンズユニット20を筐体12に組み付けるに際し、筐体12の背面に取り付けられるLCD等の表示部を支持する受け板金部材26を利用し、受け板金部材26の付勢力(弾性力)によってレンズユニット20を筐体12に押圧付勢して組み付けた。この受け板金部材26は既存のものなので、部品点数を増やすことなくレンズユニット20を筐体12に組み付けることができ、かつ、分解も容易に行うことができる。
【0038】
次に、デジタルカメラ10の組立方法について説明する。
【0039】
第1の組立方法は、まず、筐体12の開口部18を介してレンズユニット20を筐体12内に挿入する(図1参照)。次に、筐体12の押出成型によって形成された開放部13にパネル部材14、16を装着して開放部13を閉塞する。次いで、筐体12の開口部18を介して受け板金部材26を筐体12に挿入するとともにスライドさせて位置決めし、受け板金部材26の付勢力によってレンズユニット20を筐体12の前内壁面12Aに押圧付勢して組み付ける。これにより、内部部品を筐体に容易に組み付けることができる。また、このとき、パネル部材14、16とレンズユニット20の係合部30、32同士が係合するので、パネル部材14、16の開放部13からの脱落が防止される。
【0040】
第2の組立方法は、まず、筐体12の開口部18を介してレンズユニット20を筐体12内に挿入する。次に、筐体12の開口部18を介して受け板金部材26を挿入するとともにスライドさせて位置決めし、受け板金部材の付勢力によってレンズユニット20を筐体12の前内壁面12Aに押圧付勢して組み付ける。次いで、筐体12の押出成型によって形成された開放部13にパネル部材14、16を装着して開放部を閉塞する。これにより、レンズユニット20を筐体12に容易に組み付けることができる。また、このとき、パネル部材14、16とレンズユニット20の係合部30、32同士が係合するので、パネル部材14、16の開放部13からの脱落が防止される。
【0041】
なお、実施の形態では内部部品としてレンズユニット20を例示し、板金部材としてLCDの受け板金部材26を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、携帯電子機器の内部部品であるバッテリ、基板等をばね性のある板金部材によって筐体に組み付けることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】実施の形態のデジタルカメラを背面側から見た組立斜視図
【図2】図1に示したデジタルカメラの横断面図
【図3】図1に示したデジタルカメラの組立方法を説明するための模式図
【図4】受け板金部材に板ばね部材を一体形成したデジタルカメラの背面図
【図5】図4に示したデジタルカメラの横断面図
【図6】図1に示したデジタルカメラの背面図
【図7】図1に示したデジタルカメラの縦断面図
【符号の説明】
【0043】
10…デジタルカメラ、12…筐体、13…開放部、14、16…パネル部材、18…開口部、20…レンズユニット、22…前面開口部、24…ハウジング、26…受け板金部材、28…緩衝部材、30、32…係合部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体が押出成型によって筒状に形成された携帯電子機器であって、
前記筐体の所定の面には開口部が形成され、該開口部を介して内部部品が筐体内に配置され、該内部部品は、前記開口部を介して筐体内に挿入配置される板金部材の付勢力により、筐体に押圧付勢されて組み付けられることを特徴とする携帯電子機器。
【請求項2】
前記筐体に形成された前記開口部、及び前記板金部材は矩形状に形成され、開口部の対向する2辺の長さaは、板金部材の対向する2辺の長さbよりも長く、開口部の残りの対向する2辺の長さcは、板金部材の残りの対向する2辺の長さdよりも短く設定されていることを特徴とする請求項1に記載の携帯電子機器。
【請求項3】
前記内部部品と前記板金部材との間には、緩衝部材が配置されていることを特徴とする請求項1、又は2に記載の携帯電子機器。
【請求項4】
前記緩衝部材は、前記板金部材に一体に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の携帯電子機器。
【請求項5】
前記筐体の押出成型方向の両端部に形成された開放部には、該開放部を閉塞するパネル部材が取り付けられ、該パネル部材と前記板金部材に、双方を係合させる係合部が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれかに記載の携帯電子機器。
【請求項6】
前記内部部品はレンズユニットであり、前記板金部材は表示部を支持する受け板金部材であることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれかに記載の携帯電子機器。
【請求項7】
筐体が押出成型によって筒状に形成されるとともに、該筐体の所定の面に矩形状の開口部が形成された携帯電子機器であって、
前記筐体の前記開口部を介して内部部品を筐体内に挿入し、
前記筐体の押出成型によって形成された開放部にパネルを装着して該開放部を閉塞し、
前記筐体の前記開口部を介して板金部材を筐体に挿入するとともにスライドさせて位置決めすることにより、該板金部材の付勢力により前記内部部品を筐体に押圧付勢して組み付けることを特徴とする携帯電子機器の組立方法。
【請求項8】
筐体が押出成型によって筒状に形成されるとともに、該筐体の所定の面に矩形状の開口部が形成された携帯電子機器であって、
前記筐体の前記開口部を介して内部部品を筐体内に挿入し、
前記筐体の前記開口部を介して板金部材を挿入するとともにスライドさせて位置決めすることにより、該板金部材の付勢力により前記内部部品を筐体に押圧付勢して組み付け、
前記筐体の押出成型によって形成された開放部にパネルを装着して該開放部を閉塞することを特徴とする携帯電子機器の組立方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−104022(P2009−104022A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−277246(P2007−277246)
【出願日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】