説明

携帯電子機器

【課題】防水性が阻害されにくい携帯電子機器を提供する。
【解決手段】内部が気密性を有し、且つ表面の一部に光を透過する透過窓が設けられた筐体11と、当該筐体の内部に搭載され、前記透過窓から光を放射する放射部42xと、前記筐体の内部に搭載され、前記透過窓からの光を受光する受光部42yと、前記筐体に対して前記透過窓を覆う状態及び覆わない状態を取り得るように、前記筐体に取り付けられ、前記放射部からの光を前記受光部側へと反射する第1状態と反射しない第2状態とを取りうる反射部43と、前記受光部における受光の有無により、所定の動作を行うか否かを判定する判定部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防犯用ブザーを備えた携帯電話機などの携帯電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から携帯電話機などの携帯電子機器において、防犯用のブザーが設けられている。このような防犯ブザーは、危険を察知したときに、筐体の一部を構成するカバー部材を、ユーザーが引っ張ることにより、防犯ブザーの機械的スイッチが作動して、鳴動するようになっていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した技術を、例えば防水機能を有する携帯電話機に搭載しようとした場合、カバー部材を引っ張ったことにより露出するスイッチ機構および当該スイッチ機構の周囲の電気回路等が配置された空間の防水性を保つことは困難であった。
【0004】
従って、本発明は防水性が阻害されにくい携帯電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、内部が気密性を有し、且つ表面の一部に光を透過する透過窓が設けられた筐体と、当該筐体の内部に搭載され、前記透過窓から光を放射する放射部と、前記筐体の内部に搭載され、前記透過窓から光を受光する受光部と、前記筐体に対して前記透過窓を覆う状態及び覆わない状態を取り得るように、前記筐体に取り付けられ、前記放射部からの光を前記受光部側へと反射する状態と反射しない状態とを取り得る反射部と、前記放射部が放射した光の受光部における受光の有無により、所定の動作を行うか否かを判定する制御部と、を備える。
【0006】
また、前記制御部は、前記放射部が光を放射したとの情報と、前記受光部が光を受光したとの情報から、所定の動作を行うか否かを判定するとよい。
【0007】
また、少なくとも第1のモードと第2のモードとを備え、前記制御部は、前記モードごとに、所定の動作の内容を変更するとよい。
【0008】
また、レシーバをさらに備え、前記第1のモードは防犯モードであり、前記第1のモードにおける所定の動作は、レシーバによるブザー音放出動作であるとよい。
【0009】
また、前記制御部は、前記第1のモード以外のモードのときには、前記受光部における受光の有無にかかわらず、レシーバによるブザー音放出動作をおこなわないように制御するとよい。
【0010】
また、通信部をさらに備え、前記第2のモードは通信モードであり、前記第2のモードにおける所定の動作は、光通信動作であるとよい。
【0011】
また、前記制御部は、ユーザーが前記第2のモードを選択したときには、前記受光部により他端末からの通信にかかる光信号を受信し、或いは前記放射部により他端末への通信にかかる光信号を発信するとよい。
【0012】
また、前記制御部は、ユーザーが前記第2のモードを選択したときには、前記反射部を移動させて、前記透過窓を覆わない状態にするように、ユーザーに報知するとよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、筐体の内部の気密性を維持したまま、例えばブザーの鳴動を制御することができることから、防水性を高めた携帯電子機器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、携帯電子機器の一実施形態の概略構成を示す斜視図である。
【図2】図2は、図1に示す携帯電子機器の概略構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、図1に示す携帯電子機器の断面図である。
【図4】図4は、携帯電子機器の動作の一例を示すフロー図である。
【図5】図5は、携帯電子機器の動作の他の例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明により本発明が限定されるものではない。また、以下の説明における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。以下においては、携帯電子機器として携帯電話機を例として説明するが、本発明の適用対象は携帯電話機に限定されるものではなく、例えば、PHS(Personal Handyphone System)、ゲーム機等に対しても本発明は適用できる。
【0016】
まず、携帯電子機器の外観の構成を説明する。図1は、携帯電子機器の一実施形態の概略構成を示す斜視図である。携帯電子機器10は、無線通信機能を備えた携帯電話機である。携帯電子機器10は、1つの箱型形状の筐体11の内部に各部が収納されたストレート形状の携帯電話機である。なお、本実施形態では、筐体11を1つの箱型形状としたが、ヒンジで連結された2つの部材で構成した折りたたみ可能な筐体や、2つの部材をスライドさせる筐体としてもよい。また、3つ以上の部材を連結した筐体も用いることができる。
【0017】
筐体11には、表示部として、図1に示すディスプレイ12が設けられる。ディスプレイ12は、所定の画像として、携帯電子機器10が受信を待機している状態のときに待ち受け画像を表示したり、携帯電子機器10の操作を補助するために用いられるメニュー画像を表示したりする。
【0018】
筐体11には、通話相手の電話番号や、メール作成時等に文字を入力するための操作キー13が複数設けられている。なお、操作キー13は、携帯電子機器10の操作部を構成する。また、筐体11には、携帯電子機器10の通話時に音声を受け取るマイク15、携帯電子機器10の通話時に音声を発したり、緊急時にブザーとして機能したりするレシーバ16が設けられる。
【0019】
また、筐体11の上面には、画像を投影するプロジェクタ34の射出部34aやカメラ38の撮像部38aが設けられている。
【0020】
また、気密性を有する筐体11の内部には、赤外線センサ42の放射部42x及び受光部42yが設けられている。そして、赤外線センサ42の放射部42x及び受光部42yは、筐体11の開口に嵌め込まれた光透過性の透過窓44により覆われ、当該光透過性の透過窓44も、気密空間を構成している。そして、透過窓44を覆うように、内面に反射部43を備えたカバー部材14が、筐体11に対して相対的に可動な状態で取り付けられている。
【0021】
図2は、図1に示す携帯電子機器の機能の概略構成を示すブロック図である。図2に示すように携帯電子機器10は、制御部22と、記憶部24と、送受信部26と、操作部28と、音声処理部30と、表示部32と、プロジェクタ34と、カメラ38と、赤外線センサ42と、を有する。
【0022】
制御部22は、CPU(Central Processing Unit)等の携帯電子機器10の全体的な動作を統括的に制御する処理部である。すなわち、携帯電子機器10の各種の処理が、操作部28の操作や携帯電子機器10の記憶部24に保存されるソフトウェアに応じて適切な手順で実行されるように、送受信部26や、音声処理部30や、表示部32等の動作を制御する。携帯電子機器10の各種の処理としては、例えば、回線交換網を介して行われる音声通話、電子メールの作成及び送受信、インターネットのWeb(World Wide Web)サイトの閲覧等がある。また、送受信部26、音声処理部30、表示部32等の動作としては、例えば、送受信部26による信号の送受信、音声処理部30による音声の入出力、表示部32による画像の表示等がある。
【0023】
制御部22は、記憶部24に保存されているプログラム(例えば、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。制御部22は、例えば、マイクロプロセッサユニット(MPU:Micro Processor Unit)で構成され、前記ソフトウェアで指示された手順にしたがって上述した携帯電子機器10の各種の処理を実行する。すなわち、制御部22は、記憶部24に保存されるオペレーティングシステムプログラムやアプリケーションプログラム等から命令コードを順次読み込んで処理を実行する。
【0024】
制御部22は、複数のアプリケーションプログラムを実行する機能を有する。制御部22が実行するアプリケーションプログラムとしては、例えば、プロジェクタの駆動を制御するアプリケーションプログラムや、各種ゲームを作動させるゲームアプリケーションプログラム等の複数のアプリケーションプログラムがある。
【0025】
記憶部24には、制御部22での処理に利用されるソフトウェアやデータが保存されており、上述した、プロジェクタの駆動を制御するアプリケーションプログラムを作動させるタスクや、各種ゲームアプリケーションプログラムを作動させるタスクが保存されている。
【0026】
また、記憶部24には、これらのタスク以外にも、例えば、通信、ダウンロードされた音声データ、あるいは記憶部24に対する制御に制御部22が用いるソフトウェア、通信相手の電話番号やメールアドレス等を保存し、管理するアドレス帳、発信音や着信音等の音声ファイル、ソフトウェアの処理過程で用いられる一時的なデータ等が保存されている。なお、ソフトウェアの処理過程で用いられるコンピュータプログラムや一時的なデータは、制御部22によって記憶部24に割り当てられた作業領域へ一時的に保存される。記憶部24は、例えば、不揮発性の記憶デバイス(ROM:Read Only Memory等の不揮発性半導体メモリ、ハードディスク装置等)や、読み書き可能な記憶デバイス(例えば、SRAM:Static Random Access Memory、DRAM:Dynamic Random Access Memory)等で構成される。
【0027】
送受信部26は、アンテナ26aを有し、基地局によって割り当てられるチャネルを介し、基地局との間でCDMA方式などによる無線信号回線を確立し、基地局との間で電話通信及び情報通信を行う。
【0028】
操作部28は、例えば、電源キー、通話キー、数字キー、文字キー、方向キー、決定キー、発信キーなど、各種の機能が割り当てられた操作キー13と専用キー14とで構成され、これらのキーがユーザの操作により入力されると、その操作内容に対応する信号を発生させる。そして、発生した信号は、ユーザの指示として制御部22へ入力される。
【0029】
音声処理部30は、マイク15に入力される音声信号やレシーバ16から出力される音声信号の処理を実行する。すなわち、音声処理部30は、マイク15から入力される音声を増幅し、AD変換(Analog Digital変換)を実行した後さらに符号化等の信号処理を施して、ディジタルの音声データに変換して制御部22へ出力する。また、制御部22から送られる音声データに対して復号化、DA変換(Digital Analog変換)、増幅等の処理を施してアナログの音声信号に変換してから、レシーバ16へ出力する。
【0030】
表示部32は、液晶ディスプレイ(LCD、Liquid Crystal Monitor)や、有機EL(Organic Electro−Luminescence)パネルなどで構成された表示パネル(上述したディスプレイ12等)を備え、制御部22から供給される映像データに応じた映像、画像データに応じた画像を表示パネルに表示させる。なお、表示部32は、ディスプレイ12に加え、例えば、筐体を閉じた状態でも外部に露出している位置にサブディスプレイを設けてもよい。
【0031】
プロジェクタ34は、画像を投影する画像投影機構であり、上述したように、筐体11の上面に投影する画像を射出部34aが設けられている。携帯電子機器10は、プロジェクタ34の射出部34aから画像を投影する、つまり画像を構成する光を射出することで、筐体11の上面に対向する面にある壁面、スクリーン等のうち、一定の領域(投影領域)に画像を投影することができる。なお、プロジェクタ34は、制御部22により動作が制御され、制御部22から送られる種々の映像、例えば映画、プレゼンテーション資料を投影し、投影領域に表示させる。
【0032】
カメラ38は、筐体11の上面に設けられた撮影部38aにより投影領域を含む領域の画像を取得する撮像機構である。
【0033】
赤外線センサ42は、赤外光Rの受発光を行う。赤外線センサ42の放射部42xは、例えばLEDや赤外線レーザ等により赤外光Rを発光する。受光部42yは、フォトダイオード等を用い受光した赤外光Rを電圧に変換し、変換した電圧値により光の強度を検出する検出器や、光の強度により抵抗が変化するフォトレジスタや光依存性抵抗(LDR)を用いて光の強度を検出する検出器を用いることができる。
なお、受光部42yが検出可能な光は、放射部42xからの放射光や、他端末からの赤外線通信用の光信号等である。
【0034】
光を透過する透過窓44は、赤外線センサ42の放射部42x及び受光部42yの上部に配置されている。透過窓44は、筐体11の開口を塞ぐように配置され、筐体11の開口と透過窓44の間には、パッキン45が配置される。これにより、後述するカバー部材14の開閉に関わらず、容易に内部の空間の気密性・防水性を維持できる。透過窓44は、例えば透明な樹脂製板状態やガラス等が用いられる。
【0035】
カバー部材14は、透過窓の上方且つ筐体の一角に、筐体11に対して相対位置が変化可能に取り付けられている。このカバー部材14の一端には、ストラップ35が取り付けられ、ユーザーがストラップ35を引っ張ることにより、カバー部材14がスライドして筐体11に対するカバー部材14の相対位置が変化する。また、カバー部材14の内面には、反射部43が形成されている。この反射部43は、カバー部材14の内面に、例えば金属のメッキや白色顔料を被着させることにより形成される。なお、ミラー等の反射部材を別途配置してもよい。カバー部材14は、例えば樹脂成型により所望の形状に成型され、筐体11に設けられた溝に沿って図1に示す矢印の方向にスライド可能に構成されている。カバー部材14をスライドさせることにより、反射部43も相対位置が変化することとなる。
そして、カバー部材14がユーザーにより引っ張られていないときには、赤外線センサ42の放射部42xから放射された赤外光Rは、透過窓44を透過し、カバー部材14の反射部43により反射され、再び透過窓44を透過して、受光部42yにより受光される。
一方、カバー部材14がユーザーにより引っ張られたときには、赤外線センサ42の放射部42xから放射された赤外光Rは、透過窓44を透過し、カバー部材14の反射部43により反射されることなく、外部に放射される。このとき、放射部42xからの赤外光Rは、通常、受光部42yにより受光されることはない。このような構造により、赤外光Rは、防水性を有する内部の空間から、防水性を阻害することなく外部の空間へと伝播し、また、反射部43が配置されている外部の空間から、防水性を阻害することなく、防水性を維持する内部の空間へ伝播することかできる。
【0036】
制御部の中の判定部(図示せず)は、放射部42xの光の照射の有無及び受光部42yの光の受光の有無の情報から、カバー部材14の開閉状態を判定する。制御部は、携帯電話のモードが、後述する赤外線通信モードに設定されているか、防犯モードに設定されているかにより、開閉状態の判定後の動作を変化させる。
【0037】
具体的には、赤外線通信モードの場合は、カバー部材43が開状態のときには赤外線通信を行い、ブザー音は放出されない。一方、防犯モードの場合は、カバー部材43が開状態の時には、ブザー音が放出される。このように、赤外線センサを通信用途以外にも、防犯用のセンサとしても用いることができる。
【0038】
次に、赤外線センサ42の制御の一例について、図4,5を用いて説明する。
赤外線センサ42は、防犯モードと通信モードのいずれかが選択される。
【0039】
図4に示すように、防犯モードの場合は、まず放射部42xからの赤外光Rの照射が定期的に行われる(S1)。
そして、放射部42xから放射された赤外光Rを受光部42yが検出したかどうかが判定される(S2)。
赤外光Rの検出があったときには、制御部22の判定部は、カバー部材14が開状態にあると判定する(S3)。
制御部はブザー音をレシーバ16から放出させる(S4)。
このブザー音の放出は、その後のカバー部材14の開閉状態の変化に関わらず、放出が持続されるようにするとよい。ブザー鳴動中に、操作部の操作キー13から所定の暗証番号が入力されたか否かを検出する(S5)。
正しい暗証番号が入力された場合に限って、ブザー音の放出を停止し(S6)、カバー部材14を閉状態(元の状態)にするようユーザーに報知して(S7)、制御は、S1に戻ることとなる。
暗証番号の入力がされない或いは誤った暗証番号が入力された場合は、ブザー音の放出を停止せず、制御はS4に戻ることとなる。
なお、暗証番号設定時に、暗証番号の入力をユーザーに促すように表示することはあるが、防犯モード動作時において、暗証番号の入力をユーザーに促すように表示することはない。これにより、暗証番号を入力しないとブザー音が停止することを知らない人物から、当該暗証番号の自白を強要されにくくすることができる。
一方、赤外光Rの検出がないときには、判定部は、カバー部材14が閉状態にあると判定する(S8)。このとき、制御部はブザー音をレシーバ16から放出させることはなく(S9)、制御は、S1に戻ることとなる。
【0040】
赤外線センサ42による通信モードの場合は、まず放射部42xからの赤外光Rの照射が行われる(S1)。
そして、放射部42xから照射された赤外光Rを受光部42yが検出したかどうかが判定される(S2)。
赤外光Rの検出があったときには、判定部は、カバー部材14が閉状態にあると判定する(S3)。
制御部はカバー部材を閉状態から開状態にするように、ユーザーに報知し、開状態を検出するまでS1に戻る制御を繰り返す(S4)。
一方、赤外光Rの検出がなかったときには、判定部は、カバー部材14が開状態にあると判定する(S5)。
そして、ユーザーが送信モードを選択したか受信モードを選択したかにより制御を異ならせる。
送信モードの場合は、データ等の送信を実行し(S6)、送信が完了すると、通信モードを終了し、防犯モードに移る。
受信モードの場合は、データの受信を実行し(S7)、受信が完了すると、通信モードを終了し(S8)、防犯モードに移る。
ここでは図示しないが、通信の相手方が見つからない等により、送信或いは受信のそれぞれが完了しない場合は、送信或いは受信を所定回数(通常3回)繰り返し、その後通信の失敗をユーザーにディスプレイ12により通知し、通信モードを終了し、防犯モードに移行する。
【0041】
なお、上述では、赤外線センサを用いて、防犯モードと赤外線通信モードとでカバー部材14の開閉検出を行うようにしたが、これに限られない。例えば、光センサを用いてカバー部材14の開閉検出を行ってもよい。具体的には、撮影モードと防犯モードとでカバー部材14の開閉検出を行い、撮影モードでは、カバー部材が開状態のときに、光センサにより撮影時の周囲の明るさを測り、防犯モードの時には、上述と同様に、ブザー音放出のスイッチとしてもよい。
また、上述の防犯モードではカバー部材14が開状態のときにブザー音を放出するが、それに加えて、特定の信号、緊急信号等を赤外光Rにより発信してもよい。
また、上述の実施例では、赤外光Rが検出されないときに、ブザー音を放出する設定としたが、赤外光Rが検出されたときに、ブザー音を放出する設定としてもよい。
また、上述の実施例では、通信モードとして、送受信の双方を行う場合について述べたが、通信モードとして、リモコン機能のように送信のみを行う場合であってもよい。
【符号の説明】
【0042】
10 携帯電話機
11 筐体
12 ディスプレイ
13 操作キー
14 カバー部材
15 マイク
16 レシーバ
22 制御部
24 記憶部
26 送受信部
26a アンテナ
28 操作部
30 音声処理部
32 表示部
34 プロジェクタ
35 ストラップ
38 カメラ
38a 撮像部
42 赤外線センサ
43 反射部
44 透過窓
45 パッキン
R 赤外光

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部が気密性を有し、且つ表面の一部に光を透過する透過窓が設けられた筐体と、
当該筐体の内部に搭載され、前記透過窓から光を放射する放射部と、
前記筐体の内部に搭載され、前記透過窓から光を受光する受光部と、
前記筐体に対して前記透過窓を覆う状態及び覆わない状態を取り得るように、前記筐体に取り付けられ、前記放射部からの光を前記受光部側へと反射する状態と反射しない状態とを取り得る反射部と、
前記放射部が放射した光の受光部における受光の有無により、所定の動作を行うか否かを判定する制御部と、を備えた携帯電子機器。
【請求項2】
前記制御部は、前記放射部が光を放射したとの情報と、前記受光部が光を受光したとの情報から、所定の動作を行うか否かを判定する請求項1に記載の携帯電子機器。
【請求項3】
少なくとも第1のモードと第2のモードとを備え、前記制御部は、前記モードごとに、所定の動作の内容を変更する請求項1に記載の携帯電子機器。
【請求項4】
レシーバをさらに備え、
前記第1のモードは防犯モードであり、前記第1のモードにおける所定の動作は、レシーバによるブザー音放出動作である請求項3に記載の携帯電子機器。
【請求項5】
前記制御部は、前記第1のモード以外のモードのときには、前記受光部における受光の有無にかかわらず、レシーバによるブザー音放出動作をおこなわないように制御する請求項4に記載の携帯電子機器。
【請求項6】
通信部をさらに備え、
前記第2のモードは通信モードであり、前記第2のモードにおける所定の動作は、光通信動作である請求項4に記載の携帯電子機器。
【請求項7】
前記制御部は、ユーザーが前記第2のモードを選択したときには、前記受光部により他端末からの通信にかかる光信号を受信し、或いは前記放射部により他端末への通信にかかる光信号を発信する請求項6に記載の携帯電子機器。
【請求項8】
前記制御部は、ユーザーが前記第2のモードを選択したときには、前記反射部を移動させて、前記透過窓を覆わない状態にするように、ユーザーに報知する請求項6または請求項7に記載の携帯電子機器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2011−97218(P2011−97218A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−247438(P2009−247438)
【出願日】平成21年10月28日(2009.10.28)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】