説明

携帯電話機とその制御方法

【課題】 指定した日時にメールを送信する機能を備えた携帯電話機を提供する。
【解決手段】 日時を計測する時計部31と、メールを送信するために携帯電話機のユーザが予め設定し、メモリ上に格納したメールの送信日時データ31aと、時計部31の計測する日時データ31bとメモリ上のメールの送信日時データ31aとが一致したことを検出する時刻検出部32と、時刻検出部32が、時計部31の計測する日時データ31bとメモリ上のメールの送信日時データ31aとが一致したことを検出した時、メモリ上の当該時刻31aに送信予約されたメールを所定の相手方に送信するメール送信手段51とで構成したことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話機とその制御方法に関わり、特に、予め作成しておいた文字メッセージや音声メッセージを、メッセージ毎に指定した相手に対して指定された日時に、自動的に送信する機能を備えた携帯電話機とその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の携帯電話機におけるメール送信は、メールを送信したいと思った時に、メッセージ作成から送信までを一度に行うか、或いは、作成したメッセージを一旦保存し、その後、送信しようと思った時に送信するというものであった。
【0003】このため、メールをタイムリーに送信することが出来ず、送信し忘れたり、受信者がメールを受信したことを忘れてしまうという不具合があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記した従来技術の欠点を改良し、特に、予め作成しておいた文字メッセージや音声メッセージを、メッセージ毎に指定の相手に対して指定された日時に自動的に送信する機能を備えた携帯電話機とその制御方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を達成するため、基本的には、以下に記載されたような技術構成を採用するものである。
【0006】即ち、本発明に係わる携帯電話機の第1態様は、メールの送受信が可能な携帯電話機において、日時を計測する時計部と、メールを送信するために前記携帯電話機のユーザが予め設定し、メモリ上に格納したメールの送信日時データと、前記時計部の計測する日時データと前記メモリ上のメールの送信日時データとが一致したことを検出する時刻検出部と、前記時刻検出部が、前記時計部の計測する日時データと前記メモリ上のメールの送信日時データとが一致したことを検出した時、前記メモリ上の当該時刻に送信予約されたメールを所定の相手方に送信するメール送信手段とで構成したことを特徴とするものであり、叉、第2態様は、当該携帯電話機と通信を行うために設置された通信用アンテナからの電界強度を検出する電界強度検出手段を設け、前記メール送信手段が、メールを送信する際、前記電界強度検出手段が、前記通信用アンテナからの電界強度が、予め定めた電界強度以下であることを検出した時、当該メールの送信を中止し、その後、前記電界強度検出手段が、予め定めた電界強度以上の電界強度を検出した時、前記メール送信手段が当該メールを送信するように構成したことを特徴とするものであり、叉、第3態様は、前記時計部と時刻検出部とは、当該携帯電話機の電源がオフ状態の時でも、動作するように構成され、前記時刻検出部が、前記時計部の計測する日時データと前記メールの送信日時データとが一致したことを検出した時、当該携帯電話機の電源をオン状態に制御する電源制御手段を設け、当該携帯電話機の電源がオフ状態の時、前記電源制御手段が、当該携帯電話機の電源をオン状態に制御した後、前記メール送信手段が、当該時刻に送信予約されたメールを所定の相手方に送信することを特徴とするものであり、叉、第4態様は、前記時計部と時刻検出部とを常時動作せしめるための電源装置を備えていることを特徴とするものであり、叉、第5態様は、前記メールは、音声データを含むことを特徴とするものである。
【0007】又、本発明に係わる携帯電話機の制御方法の第1態様は、日時を計測する時計部と、メールを送信するために当該携帯電話機のユーザが予め設定し、メモリ上に格納したメールの送信日時データと、前記時計部の計測する日時データと前記メモリ上のメールの送信日時データとが一致したことを検出する時刻検出部と、当該携帯電話機が、通信可能な圏内にあるか否かを検出するための電界強度検出手段と、前記時刻検出部が、前記時計部の計測する日時データと前記メールの送信日時データとが一致したことを検出した時、当該携帯電話機の電源が、オフ状態であるならば、当該携帯電話機の電源をオン状態に制御する電源制御手段と、前記時刻検出部が、前記時計部の計測する日時データと前記メモリ上のメールの送信日時データとが一致したことを検出した時、前記メモリ上の当該時刻に送信予約されたメールを所定の相手方に送信するメール送信手段とを少なくとも備えた携帯電話機の制御方法であって、前記時刻検出部が、前記時計部の計測する日時データと前記メールの送信日時データとが一致したことを検出する第1の工程と、前記電界強度検出手段が、当該携帯電話機の位置が、通信可能な圏内にあるか否かを検出するための第2の工程と、前記第1の工程で、当該携帯電話機の電源が、オフ状態であるならば、前記電源制御手段が、当該携帯電話機の電源をオン状態に制御せしめる第3の工程と、前記第2の工程において、当該携帯電話機の位置が、通信可能な圏内にあることを検出した時、前記メール送信手段が、前記時刻に送信予約されたメールを所定の相手方に送信する第4の工程と、を含むことを特徴とするものであり、叉、第2態様は、前記第4の工程で、当該時刻のメールを送信後、当該当該携帯電話機の電源を再びオフ状態に制御する第5の工程を更に含むことを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、メールの送受信が可能な携帯電話機において、日時を計測する時計部と、メールを送信するために前記携帯電話機のユーザが予め設定し、メモリ上に格納したメールの送信日時データと、前記時計部の計測する日時データと前記メモリ上のメールの送信日時データとが一致したことを検出する時刻検出部と、前記時刻検出部が、前記時計部の計測する日時データと前記メモリ上のメールの送信日時データとが一致したことを検出した時、前記メモリ上の当該時刻に送信予約されたメールを所定の相手方に送信するメール送信手段とで構成したことを特徴とするものである。
【0009】
【実施例】以下に、本発明に係わる携帯電話機とその制御方法の具体例を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0010】(第1の具体例)図1及び図2は、本発明の第1の具体例を示す図であり、これらの図には、メールの送受信が可能な携帯電話機において、日時を計測する時計部31と、メールを送信するために前記携帯電話機のユーザが予め設定し、メモリ上に格納したメールの送信日時データ31aと、前記時計部31の計測する日時データ31bと前記メモリ上のメールの送信日時データ31aとが一致したことを検出する時刻検出部32と、前記時刻検出部32が、前記時計部31の計測する日時データ31bと前記メモリ上のメールの送信日時データ31aとが一致したことを検出した時、前記メモリ上の当該時刻31aに送信予約されたメールを所定の相手方に送信するメール送信手段51とで構成したことを特徴とする携帯電話機が示され、又、当該携帯電話機と通信を行うために設置された通信用アンテナからの電界強度を検出する電界強度検出手段8を設け、前記メール送信手段51が、メールを送信する際、前記電界強度検出手段52が、前記通信用アンテナからの電界強度が、予め定めた電界強度以下であることを検出した時、当該メールの送信を中止し、その後、前記電界強度検出手段52が、予め定めた電界強度以上の電界強度を検出した時、前記メール送信手段51が当該メールを送信するように構成したことを特徴とする携帯電話機が示され、又、前記時計部31と時刻検出部32とは、当該携帯電話機の電源がオフ状態の時でも、動作するように構成され、前記時刻検出部32が、前記時計部31の計測する日時データ31bと前記メールの送信日時データ31aとが一致したことを検出した時、当該携帯電話機の電源をオン状態に制御する電源制御手段11を設け、当該携帯電話機の電源がオフ状態の時、この電源制御手段11が、当該携帯電話機の電源をオン状態にした後、前記メール送信手段51が、当該時刻に送信予約されたメールを所定の相手方に送信することを特徴とする携帯電話機が示されている。
【0011】以下に、第1の具体例を更に詳細に説明する。
【0012】図1は、本発明の構成を示すブロック図である。以下に、第1の具体例の構成について説明する。
【0013】まず、メモリ部2には、携帯電話機を動作させるための各種プログラムやID情報、及び、電話番号・メールアドレス等の携帯電話固有の情報が記録されており、任意に書き込み・読み出しが可能であるものとする。
【0014】キー操作部4は、文字や数字等の入力手段であり、メール等の文字メッセージの作成やメール送信先のアドレス、及び、送信予約日時の入力が行われる。また、送信先アドレスが、予めメモリ部2に登録されている場合は、キー操作部4の操作により送信先アドレスを選択することが出来る。なお、指定日時にメール送信を行う場合には、ここで作成された文字メッセージや送信先アドレス等の情報をメモリ部2に保存する。
【0015】表示部6は、キー操作部4から入力された文字メッセージや送信先の表示、及び、電池残量や日付・時刻等の各種情報の表示を行う。
【0016】時計制御部3は、時計制御やタイマー制御、及び、メール送信の予約を行った場合の送信予約日時の設定(記録)を行う。また、送信予約日時の繰り返し設定機能も有しており、これにより、例えば、毎週月曜日の正午、毎年1月1日の午前0時といったような送信予約設定も可能となる。又、時計制御部3は、送信予約日時になったことを検出すると、制御部1に対して割り込み信号を送出する。この割り込み信号を受けた制御部1は、無線部5の電界強度検出手段52で受信した電界レベル情報から通信圏内/圏外判定を行う。判定の結果が通信圏内であれば、制御部1は、予めメモリ部2に保存されている文字メッセージを無線データに変換し、無線部5から無線データとして指定送信先に送信される。一方、判定の結果が、通信圏外であった場合は、表示部6へメール送信保留表示をすると共に送信待機状態となり、圏外から通信圏内に復帰した時点で、文字メッセージの無線データへの変換、及び、無線部5からの無線データ送信が行われる。
【0017】なお、制御部1は、前述した各種データの無線データへの変換処理や、無線部5で受信した電界レベル情報からの通信圏内/圏外判定処理以外にも、携帯電話機の電源ON/OFF制御や上記各ブロックの制御も行っている。
【0018】また、制御部1と時計制御部3においては、通常のバッテリーからの電源供給以外にも、2次電源7からの電源供給も受けているため、携帯電話機の電源がOFFの状態においても動作可能な状態となっている。したがって、送信指定日時に携帯電話機の電 源がOFFとなっていた場合においても、時計制御部3が、送信指定日時になったことを検出して、制御部1に対して割り込み信号を送信し、制御部1はその割り込み信号を受けて携帯電話機の電源をONさせることで、指定日時にメールの送信処理を行うことができる。
【0019】次に、上記のように構成した携帯電話機を用いて、文字メッセージ作成し、指定日時にメールを送信フローについて、図2に基づいて説明する。
【0020】まず、携帯電話機の使用者(以下、ユーザ)は、文字メッセージの作成、及び、送信先アドレスを入力する。送信先アドレスが、予めメモリ部2に登録されている場合であれば、登録されているアドレスの中から選択する(ステップS11)。次に、メールを指定した日時に送信するか、または、直ちに送信するかの選択を行う(ステップS12)。ステップS12において、指定日時にメール送信する方を選択した場合、送信したい日時の入力を行い(ステップS13)、送信を予約する(ステップS14)。この時、メールの文字メッセージ、送信先アドレスはメモリ部2に保存され、送信指定日時については、時計制御部3に記録される(ステップS14)。時計制御部3は、送信指定日時になったことを検出すると、制御部1に対して割り込み信号を送出し(ステップS15)、この割り込み信号を受けた制御部1は、携帯電話機の電源がONしているかどうかの判定を行う(ステップS16)。ステップS16において、携帯電話機の電源がONしていれば、次の通信圏内/圏外の判定を行うステップに移行し(ステップS18)、電源がOFFであれば、制御部1は、携帯電話機の電源をONしてから(ステップS17)、通信圏内/圏外の判定を行うステップに移行する(ステップS18)。ステップ18において、通信圏内の場合であれば、メールの送信処理が行われ(ステップS20)、逆に、通信圏外の場合であれば、送信待機状態となり(ステップS19)、圏外から通信圏内に復帰した時点で、メールの送信処理が行われる(ステップS20)。一方、ステップS12において、直ちにメール送信を行う方を選択した場合は、文字メッセージ作成と送信先アドレスの入力が完了し次第、ユーザが自らメール送信を行う(ステップS21)。
【0021】なお、この具体例では、送信日時データ31aを時計制御部3のメモリ上に格納するように構成したが、勿論、メモリ2上に格納するように構成しても良い。
【0022】また、上記具体例では、電源7を設けたが、上記したような電源制御が可能であれば、必ずしも、電源7を備えなくても良い。
【0023】(第2の具体例)図3〜図5は、本発明の第2の具体例を示す図ある。
【0024】初めに、第2の具体例の構成について図3を用いて説明する。
【0025】まず、メモリ部2には携帯電話機を動作させるための各種プログラムやID情報、及び、電話番号・メールアドレス等の携帯電話固有の情報が記録されており、任意に書き込み・読み出しが可能であるものとする。
【0026】キー操作部4は、文字や数字等の入力手段であり、音声メッセージを送信したい相手の電話番号、及び、音声メッセージの送信予約日時の入力が行われる。
【0027】また、送信先の電話番号が、予めメモリ部2に登録されている場合は、キー操作部4の操作により送信先電話番号を選択する。ここで入力された送信先電話番号は、メモリ部2に、又、送信指定日時は後述する時計制御部3に記録される。
【0028】また、音声メッセージは、マイク8から入力され、制御部1によりA/D変換された後、メモリ部2に録音される。
【0029】表示部6は、上述したキー操作部4から入力された文字や数字の表示、及び、電池残量や日付・時刻等の各種情報の表示を行う。
【0030】時計制御部3は、時計制御やタイマー制御、及び、発呼予約を行った場合の送信予約日時の設定(記録)を行う。また、送信予約日時の繰り返し設定機能も有しており、これにより、例えば、毎週月曜日の正午、毎年1月1日の午前0時といったような送信予約設定も可能となる。時計制御部3は、送信予約日時になったことを検出すると、制御部1に対して割り込み信号を送出する。
【0031】この割り込み信号を受けた制御部1は、無線部5の電界強度検出手段52で受信した電界レベル情報から圏内/圏外判定を行う。判定の結果が通信圏内であれば、制御部1は、送信指定先に対して発呼を行う。そして、相手が電話を受け通話状態になったら、予めメモリ部2に保存されている音声メッセージを無線データに変換し、無線部5から無線データとして指定送信先に送信する。一方、判定の結果が通信圏外であった場合は、表示部6へメッセージ送信保留の表示をすると共に、発呼待機状態となり、圏外から通信圏内に復帰した時点で送信指定先に対して発呼を行う。そして、相手が電話を受け通話状態になったら、音声メッセージの無線データへの変換、及び、無線部5からの無線データ送信が行われる。
【0032】また、発呼予約による発呼状態から通話状態に移行すると、自動的に無線部5で受信した無線データを制御部1により音声データに変換し、メモリ部2に記録する機能を有しているので、送信した音声メッセージに対する相手の返答も録音することが可能となる。
【0033】なお、制御部1は、前述した各種データの無線データへの変換処理や、無線部5で受信した電界レベル情報からの通信圏内/圏外判定処理等以外にも、携帯電話機の電源ON/OFF制御や上記各ブロックの制御も行っている。
【0034】また、制御部1と時計制御部3は、通常のバッテリーからの電源供給以外にも、2次電源7からの電源供給も受けているため、携帯電話機の電源がOFFの状態においても動作可能な状態となっている。したがって、送信指定日時に携帯電話機の電源がOFFとなっていた場合においても、時計制御部3が、送信指定日時になったことを検出して、制御部1に対して割り込み信号を送信し、制御部1は、その割り込み信号を受けて携帯電話機の電源をONさせることで、指定日時に音声メッセージの送信処理を行うことができる。
【0035】次に、本実施例における動作について、図4R>4に基づいて説明する。図4は、音声メッセージを指定日時に送信するためのフローを示したものである。
【0036】図4を参照すると、まず、ユーザは、音声メッセージの送信先の電話番号を入力する。送信先の電話番号が、予めメモリ部2に登録されている場合であれば、登録されている電話番号の中から選択する(ステップS31)。次に、音声メッセージを送信したい日時の入力を行い(ステップS32)、音声メッセージの録音を行い(ステップS33)、送信を予約する(ステップS34)。この時、音声メッセージや送信先電話番号は、メモリ部2に保存され、送信指定日時は、時計制御部3に記録される(ステップS34)。そして、時計制御部3は、送信指定日時になったことを検出すると、制御部1に対して割り込み信号を送出し(ステップS35)、この割り込み信号を受けた制御部1は、携帯電話機の電源がONしているかどうかの判定を行う(ステップS36)。このステップS36において、携帯電話機の電源がONしていれば、次の通信圏内/圏外の判定を行うステップに移行し(ステップS38)、電源がOFFであれば、制御部1は、携帯電話機の電源をONしてから(ステップS37)、通信圏内/圏外の判定を行うステップに移行する(ステップS38)。ステップS38において、通信圏内の場合であれば、音声メッセージ送信先に対して発呼処理が行われ(ステップ40)、逆に圏外の場合であれば発呼待機状態となり(ステップS39)、通信圏外から通信圏内に復帰した時点で発呼処理が行われる(ステップ40)。そして、相手が電話を受けて通話状態になると、予め録音されていた音声メッセージの再生を行う(ステップ41)。なお、ステップS37で、電源をオン状態にした場合は、メール送信後、電源をオフにするように制御する。
【0037】次に、実際のメールや音声メッセージの送信予約設定例を、図5のタイムチャートを用いて説明する。
【0038】まず、日時”T0”の時点で、メール(1)とメール(2)と音声メッセージの送信予約を設定する。ここで、各設定について簡単に説明する。まず、メール(1)設定は、ユーザが深夜に作成した打ち合わせ開催メールをAさんの携帯電話機に送信したいが、深夜に送信すると迷惑がかかるため、翌朝(=日時”T1”)に送信を予約したものである。メール(2)設定は、Bさんのパソコンアドレスへの同窓会開催メールを、日時”T2”に送信予約したものである。そして、音声メッセージ設定は、Bさんの携帯電話への「パソコンアドレスにメール送りました。」という内容の音声メッセージを、日時”T2”に送信予約したものである。
【0039】各設定が完了し、メール送信予約日時”T1”になると、メール(1)設定に従い、Aさんの携帯電話機に打ち合わせ開催メールが送信される。この時、メール(2)と音声メッセージとは、送信予約日時になっていないため、送信待機状態となっている。更に、時間が経過して、次のメール送信予約日時”T2”になると、メール(2)設定に従い、Bさんのパソコンに同窓会開催メールが送信され、さらに、音声メッセージ設定に従い、Bさんの携帯電話機に「パソコンアドレスにメール送りました。」という音声メッセージが送信される。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の携帯電話機によれば、予めメッセージを作成しておき、メール毎に送信日時と送信先を指定しておくことで、指定した日時に自動的にメールを送信することができるため、例えば、数ヶ月後が対象となるような内容を記載したようなメッセージであっても、適切な時期にメールを送信することができ、また、メールの送信忘れも防止することができるという優れた効果がある。
【0041】また、メール送信指定日時に、携帯電話機の電源がOFF状態であったとしても自動的に電源をONし、更に、送信設定した日時において、ユーザのいる場所が、通信圏外であったとしても、通信圏外から通信圏内に復帰したのを検出し、自動的にメールを送信する機能を備えるように構成したため、確実に相手にメールを送信することができる等、優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる携帯電話機の第1の具体例の構成を示すブロック図である。
【図2】第1の具体例のフローチャートである。
【図3】本発明の第2の具体例の構成を示すブロック図である。
【図4】第2の具体例のフローチャートである。図である。
【図5】メールや音声メッセージの送信予約設定例を示す図である。
【符号の説明】
1 制御部
2 メモリ部
3 時計制御部
31 時計部
31a メールの送信日時データ
31b 日時データ
32 時刻検出部
4 キー操作部
5 無線部
51 メール送信手段
52 電界強度検出手段
6 表示部
7 2次電源
11 電源制御手段
12 マイク

【特許請求の範囲】
【請求項1】 メールの送受信が可能な携帯電話機において、日時を計測する時計部と、メールを送信するために前記携帯電話機のユーザが予め設定し、メモリ上に格納したメールの送信日時データと、前記時計部の計測する日時データと前記メモリ上のメールの送信日時データとが一致したことを検出する時刻検出部と、前記時刻検出部が、前記時計部の計測する日時データと前記メモリ上のメールの送信日時データとが一致したことを検出した時、前記メモリ上の当該時刻に送信予約されたメールを所定の相手方に送信するメール送信手段とで構成したことを特徴とする携帯電話機。
【請求項2】 当該携帯電話機と通信を行うために設置された通信用アンテナからの電界強度を検出する電界強度検出手段を設け、前記メール送信手段が、メールを送信する際、前記電界強度検出手段が、前記通信用アンテナからの電界強度が、予め定めた電界強度以下であることを検出した時、当該メールの送信を中止し、その後、前記電界強度検出手段が、予め定めた電界強度以上の電界強度を検出した時、前記メール送信手段が当該メールを送信するように構成したことを特徴とする請求項1記載の携帯電話機。
【請求項3】 前記時計部と時刻検出部とは、当該携帯電話機の電源がオフ状態の時でも、動作するように構成され、前記時刻検出部が、前記時計部の計測する日時データと前記メールの送信日時データとが一致したことを検出した時、当該携帯電話機の電源をオン状態に制御する電源制御手段を設け、当該携帯電話機の電源がオフ状態の時、前記電源制御手段が、当該携帯電話機の電源をオン状態に制御した後、前記メール送信手段が、当該時刻に送信予約されたメールを所定の相手方に送信することを特徴とする請求項1又は2記載の携帯電話機。
【請求項4】 前記時計部と時刻検出部とを常時動作せしめるための電源装置を備えていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の携帯電話機。
【請求項5】 前記メールは、音声データを含むことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の携帯電話機。
【請求項6】 日時を計測する時計部と、メールを送信するために当該携帯電話機のユーザが予め設定し、メモリ上に格納したメールの送信日時データと、前記時計部の計測する日時データと前記メモリ上のメールの送信日時データとが一致したことを検出する時刻検出部と、当該携帯電話機が、通信可能な圏内にあるか否かを検出するための電界強度検出手段と、前記時刻検出部が、前記時計部の計測する日時データと前記メールの送信日時データとが一致したことを検出した時、当該携帯電話機の電源が、オフ状態であるならば、当該携帯電話機の電源をオン状態に制御する電源制御手段と、前記時刻検出部が、前記時計部の計測する日時データと前記メモリ上のメールの送信日時データとが一致したことを検出した時、前記メモリ上の当該時刻に送信予約されたメールを所定の相手方に送信するメール送信手段とを少なくとも備えた携帯電話機の制御方法であって、前記時刻検出部が、前記時計部の計測する日時データと前記メールの送信日時データとが一致したことを検出する第1の工程と、前記電界強度検出手段が、当該携帯電話機の位置が、通信可能な圏内にあるか否かを検出するための第2の工程と、前記第1の工程で、当該携帯電話機の電源が、オフ状態であるならば、前記電源制御手段が、当該携帯電話機の電源をオン状態に制御せしめる第3の工程と、前記第2の工程において、当該携帯電話機の位置が、通信可能な圏内にあることを検出した時、前記メール送信手段が、前記時刻に送信予約されたメールを所定の相手方に送信する第4の工程と、を含むことを特徴とする携帯電話機の制御方法。
【請求項7】 前記第4の工程で、当該時刻のメールを送信後、当該当該携帯電話機の電源を再びオフ状態に制御する第5の工程を更に含むことを特徴とする請求項6記載の携帯電話機の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2003−163963(P2003−163963A)
【公開日】平成15年6月6日(2003.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−358415(P2001−358415)
【出願日】平成13年11月22日(2001.11.22)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】