説明

携帯電話機の着信報知手段制御装置

【課題】 バイブレータ等の振動手段の専用制御信号をなくして制御回路規模を小さくし、ソフトウエア制御が容易となる携帯電話機の着信報知手段制御装置を得る。
【解決手段】 着信時に制御信号を出力する着信報知手段制御回路10、この着信報知手段制御回路の制御信号によって駆動され、PWM変調された出力信号を導出する発音ユニット駆動回路11と、この発音ユニット駆動回路の出力信号にもとづいて駆動され携帯電話機における着呼を聴覚的に知らせる発音ユニット13を具備した発音手段18、この発音手段における前記発音ユニット駆動回路からの出力信号にもとづいて駆動され、携帯電話機における着呼を触覚的に知らせる振動手段19を備え、前記発音手段における発音ユニット駆動回路の出力信号を、前記発音手段と振動手段の駆動制御信号として併用するよう構成したもの。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、携帯電話機の着信報知手段制御装置に関し、特に、ディジタルオーディオアンプを有する携帯電話機において、アンプの出力信号を、触覚的あるいは視覚的報知手段の駆動制御信号に使用するようにした携帯電話機の着信報知手段制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の携帯電話機の着信報知手段制御装置としては、例えば、特開平4−137929号公報(特許文献1)に示されるように、着信時に着信信号の判別できる制御回路と、この制御回路からの起動制御信号により駆動され、その着信を知らせる発音手段とを備えた携帯電話機において、着信動作モードを選択して前記制御回路に与えるモード選択手段と、起動制御信号により機械振動を与える振動手段とを備え、前記制御回路はモード選択手段により選択された着信動作モードに応じて発音手段または振動手段に起動制御信号を与える構成としたものが知られている。
【0003】
【特許文献1】特開平4−137929号広報(第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この特許文献1に示されるように、従来の携帯電話機における着信報知手段制御装置は、着信を聴覚的に知らせる発音手段と、機械振動を与える振動手段とを駆動するための制御信号を別々にもつ必要があるため、それぞれ専用の制御信号が必要で、制御回路規模が大きくなるという問題点があった。
また、発音手段によって出力される着信音と、振動手段によって振動される振動ユニットとを連動させる場合、個別に制御を行う必要があるため、ソフトウエア制御が複雑になるという問題点があった。
【0005】
この発明は、上記のような従来装置の問題点を解消するためになされたもので、報知手段専用の制御信号を共有することで制御回路規模を小さくし、かつソフトウエア制御が容易となる携帯電話機の着信報知手段制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る携帯電話機の着信報知手段制御装置は、着信時に制御信号を出力する着信報知手段制御回路、この着信報知手段制御回路の制御信号によって駆動され、PWM変調された出力信号を導出する発音ユニット駆動回路と、この発音ユニット駆動回路の出力信号にもとづいて駆動され携帯電話機における着呼を聴覚的に知らせる発音ユニットを具備した発音手段、この発音手段における前記発音ユニット駆動回路からの出力信号にもとづいて駆動され、携帯電話機における着呼を触覚的に知らせる振動手段を備え、前記発音手段における発音ユニット駆動回路の出力信号を、前記発音手段と振動手段の駆動制御信号として併用するよう構成したものである。
【0007】
また、前記振動手段の代わりに、あるいは、振動手段に加えて、携帯電話機における着呼を視覚的に知らせる表示手段を備え、前記発音手段における発音ユニット駆動回路の出力信号を、該表示手段の駆動制御信号として併用するよう構成したものである。
【0008】
また、この発明に係る携帯電話機の着信報知手段制御装置は、前記発音手段と、前記振動手段、および/または、前記表示手段を備えたものにおいて、
前記発音ユニット駆動回路の出力信号の、前記発音ユニットと、前記振動手段、および/または、前記表示手段への入力回路中に、前記着信報知手段制御回路によって制御される切替手段を設け、前記切替手段の切替操作により、前記発音ユニット、振動手段、および、表示手段の少なくとも一方を選択して動作させるよう構成したものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、発音ユニット駆動回路のPWM変調された出力信号を、触覚的報知手段あるいは視覚的報知手段の制御信号に併用する構成としたので、触覚的報知手段あるいは視覚的報知手段専用の制御信号が不要となり、制御回路規模を小さくすることが可能となる。
【0010】
また、発音ユニット駆動回路(ディジタルオーディオアンプ)の出力信号の信号レベルに連動して振動手段あるいは表示手段が動作する構成としたので、発音ユニット駆動回路を駆動させるための制御信号のみで、発音手段によって出力される着信音と、振動手段によって振動される振動ユニット、あるいは、表示手段によって表示される着信LEDユニットとを連動させることが可能となり、ソフトウエア制御が容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
実施の形態1.
この発明の実施の形態1における携帯電話機の着信報知手段制御装置を図1〜図2に基づいて説明する。図1は、実施の形態1の携帯電話機の全体構成を示すブロック図、図2は、この発明の主要部をなす着信報知手段制御装置の構成を示すブロック図であり、図中、同一符号は、同一部分を示す。
【0012】
図1において、1は携帯電話機、2はアンテナ、3は無線部、4は音声処理部、5は制御部、6は送話部、7は受話部、8は表示部、9は操作部、10は着信報知手段制御回路、11は発音ユニット駆動回路で、例えば、ディジタルオーディオアンプによって構成されている。12は低域通過フィルタ、13は発音ユニット、14は制御信号補正回路、15は振動ユニット駆動回路、16は振動ユニット、17は着信報知手段制御装置、18は発音手段、19は振動手段である。
【0013】
アンテナ2で受信した高周波信号は、無線部3の受信部で復調等の処理が施された後、音声処理部4で音声信号として処理され、受話部7に出力される。送話部6から入力される音声信号は、音声処理部4で音声処理された後、無線部3の送信部で変調等の処理が施され、アンテナ2から送信される。
【0014】
発信の場合、操作部9でのダイヤル操作によって、ダイヤル番号等を表示部8に表示し、制御部5が発信操作を行い、無線部3、アンテナ2から相手先への呼び出し信号が送信される。着信の場合、無線部3より出力される信号により、制御部5が着信を認知し、後述のように、着信報知手段制御装置17において、各種報知手段により着呼状態をユーザーに通知し、ユーザーにより着信操作が行われる。
【0015】
つぎに、着信報知手段制御装置17の動作内容を図2に基づいて説明する。
図2において、着信時に着信報知手段制御回路10からの制御信号が発音手段18の発音ユニット駆動回路(ディジタルオーディオアンプ)11に入力され、発音ユニット駆動回路11が動作状態となり、オーディオ信号が増幅され、PWM変調された信号を出力する。
この出力信号が低域通過フィルタ12および制御信号補正回路14に入力される。
低域通過フィルタ12では、PWM変調された信号のうち、高調波成分がカットされ、発音ユニット13へ入力され、発音ユニット13(例えば、スピーカ、ブザー)により着信音が出力される。
【0016】
また、制御信号補正回路14では、PWM変調された信号波形を鈍らせる積分回路、または、「ハイレベル」の信号が入力されるとカウントアップされ、一定カウント毎に信号レベルを「ハイレベル」、「ローレベル」に変化させながら出力されるカウンタ回路等で構成され、振動手段19の振動ユニット駆動回路15の制御信号として適切な制御信号になるよう補正を行う。
振動ユニット駆動回路15では、制御信号補正回路14からの信号が、振動ユニットを駆動するかどうかの制御信号となり、制御信号が「ハイレベル」である場合、振動ユニット16(例えば、バイブレータ)が振動し、「ローレベル」である場合、振動ユニット16(例えば、バイブレータ)の振動は停止する。
【0017】
以上のように、この発明の実施の形態1によれば、発音手段として、ディジタルオーディオアンプのような発音ユニット駆動回路11を有する携帯電話機1において、発音ユニット駆動回路11の出力信号(PWM変調信号)を、振動手段19の振動ユニット駆動回路15の制御信号として適切な制御信号になるよう補正を行い、振動ユニット駆動回路15の制御信号に使用することで、振動手段19専用の制御信号が不要となり、制御回路規模を小さくすることができる。
また、発音ユニット駆動回路11の出力信号に連動して振動ユニット16が動作する構成としたので、発音ユニット駆動回路への制御信号を動作状態にすることのみで、着信音とバイブレータ等の振動ユニットを連動させることができ、ソフトウエア制御が容易となる。
【0018】
なお、上記実施の形態1では、発音ユニット駆動回路11の出力信号であるPWM変調信号の高調波成分がカットされたオーディオ信号を発音ユニット13に入力するために、低域通過フィルタ12を挿入した構成を示したが、この低域通過フィルタ12がない構成としてもよい。
【0019】
なおまた、上記実施の形態1では、発音ユニット駆動回路11の出力信号であるPWM変調信号を振動ユニット駆動回路の制御信号として適切な制御信号となるようにするために、制御信号補正回路14を挿入した構成を示したが、この制御信号補正回路14がない構成としてもよい。
【0020】
実施の形態2.
図3はこの発明の実施の形態2の着信報知手段制御装置の構成を示すブロック図である。
なお、図中、図1、図2との同一符号は、同一または相当部分を示すもので、詳細説明は省略する。
図3において、20は着信LEDユニット、21は表示手段である。なお、携帯電話機の構成は、図1と同様のものである。
【0021】
次に、着信報知手段制御装置の動作内容を図3に基づいて説明する。
図3において、着信時に着信報知手段制御回路10からの制御信号が発音手段18の発音ユニット駆動回路(ディジタルオーディオアンプ)11に入力され、発音ユニット駆動回路11が動作状態となり、オーディオ信号が増幅され、PWM変調された信号を出力する。
この出力信号が低域通過フィルタ12および制御信号補正回路14に入力される。
低域通過フィルタ12では、PWM変調された信号のうち、高調波成分がカットされ、発音ユニット13へ入力され、発音ユニット13(例えば、スピーカ、ブザー)により着信音が出力される。
【0022】
また、制御信号補正回路14では、PWM変調された信号波形を鈍らせる積分回路、または、「ハイレベル」の信号が入力されるとカウントアップされ、一定カウント毎に信号レベルを「ハイレベル」、「ローレベル」に変化させながら出力されるカウンタ回路等で構成され、表示手段21の着信LEDユニット20の制御信号として適切な制御信号になるよう補正を行う。この制御信号補正回路14からの出力信号が着信LEDユニット20に入力され、着信LEDが発光する。
【0023】
以上のように、この発明の実施の形態2によれば、発音手段として、ディジタルオーディオアンプのような発音ユニット駆動回路11を有する携帯電話機1において、発音ユニット駆動回路11の出力信号(PWM変調信号)を表示手段21の着信LEDユニット20の制御信号として適切な制御信号になるよう補正を行い、着信LEDユニット20の制御信号とすることで、表示手段専用の制御信号および着信LED駆動回路が不要となり、回路規模を小さくすることができる。
また、発音ユニット駆動回路11の出力信号に連動して着信LEDユニット20が動作する構成としたので、発音ユニット駆動回路への制御信号を動作状態にすることのみで、着信音と着信LEDユニットを連動させることができ、ソフトウエア制御が容易となる。
【0024】
実施の形態3.
図4はこの発明の実施の形態3の着信報知手段制御装置の構成を示すブロック図である。なお、図中、図1〜図3との同一符号は、同一または相当部分を示すもので、詳細説明は省略する。また、携帯電話機の構成は、図1と同様のものである。
【0025】
実施の形態3の着信報知手段制御装置の動作内容を図4に基づいて説明する。
図4において、着信時に着信報知手段制御回路10からの制御信号が発音ユニット駆動回路(ディジタルオーディオアンプ)11に入力され、発音ユニット駆動回路11が動作状態となり、オーディオ信号が増幅され、PWM変調された信号を出力する。
この出力信号が低域通過フィルタ12および制御信号補正回路14に入力される。
低域通過フィルタ12では、PWM変調された信号のうち、高調波成分がカットされ、発音ユニット13へ入力され、発音ユニット13(例えば、スピーカ、ブザー)により着信音が出力される。
【0026】
また、制御信号補正回路14では、PWM変調された信号波形を鈍らせる積分回路、または、「ハイレベル」の信号が入力されるとカウントアップされ、一定カウント毎に信号レベルを「ハイレベル」、「ローレベル」に変化させながら出力されるカウンタ回路等で構成され、振動手段19の振動ユニット駆動回路15の制御信号および、表示手段21の着信LEDユニット20の制御信号として適切な制御信号になるよう補正を行う。
振動ユニット駆動回路15では、制御信号補正回路14からの出力信号が、振動ユニット16を駆動するかどうかの制御信号となり、制御信号が「ハイレベル」である場合、振動ユニット16(例えば、バイブレータ)が振動し、「ローレベル」である場合、振動ユニット16(例えば、バイブレータ)の振動は停止する。
また、制御信号補正回路14からの出力信号が着信LEDユニット20に入力され、着信LEDが発光する。
【0027】
以上のように、この発明の実施の形態3によれば、発音手段として、ディジタルオーディオアンプのような発音ユニット駆動回路11を有する携帯電話機において、発音ユニット駆動回路11の出力信号(PWM変調信号)を、振動ユニット駆動回路15の制御信号および着信LEDユニット20の制御信号として適切な制御信号になるよう補正を行い、振動ユニット駆動回路15の制御信号および着信LEDユニット20の制御信号に使用することで、振動手段および表示手段専用の制御信号、および着信LED駆動回路が不要となり、回路規模を小さくすることができる。
また、発音ユニット駆動回路11の出力信号に連動して、振動ユニット16および着信LEDユニット20が動作する構成としたので、発音ユニット駆動回路への制御信号を動作状態にすることのみで、着信音とバイブレータ等の振動ユニットおよび着信LEDユニットを連動させることができ、ソフトウエア制御が容易となる。
【0028】
実施の形態4.
図5はこの発明の実施の形態4の着信報知手段制御装置の構成を示すブロック図である。
なお、図中、図1〜図4との同一符号は、同一または相当部分を示すもので、詳細説明は省略する。また、携帯電話機の構成は、図1と同様のものである。
【0029】
図5において、22、23はスイッチ、24は切替手段である。その他の構成は、実施の形態1と同様であり、ここでは説明を省略する。
すなわち、この実施の形態4が実施の形態1と異なる点は、発音ユニット駆動回路(ディジタルオーディオアンプ)11からの出力パスの切替を行うためのスイッチ22、23が挿入されており、着信報知手段制御回路10から各スイッチの制御を行う構成となっている点である。
【0030】
次に、実施の形態4の着信報知手段制御装置の動作内容を図5に基づいて説明する。
図5において、着信報知手段制御回路10、スイッチ22、23以外の動作は実施の形態1と同様であり、ここでは説明を省略する。着信報知手段制御回路10では、スイッチ22、23を使って、着信音(発音ユニット13)とバイブレータ等の振動ユニット16を個別に動作させるか、両者を連動させるかの制御を行う。各場合とスイッチの状態との関係を以下で説明する。
着信音(発音ユニット13)のみを動作させる場合は、スイッチ22を閉じて、スイッチ23を開く。バイブレータ等の振動ユニット16のみを動作させる場合は、スイッチ22を開き、スイッチ23を閉じる。着信音とバイブレータ等の振動ユニットを連動させる場合は、スイッチ22、23をともに閉じる。
【0031】
以上のように、この発明の実施の形態4によれば、ディジタルオーディオアンプのような発音ユニット駆動回路11を有する携帯電話機において、発音ユニット駆動回路11の出力信号(PWM変調信号)パスをスイッチにより切り替える手段24を設けることで、着信音出力と振動ユニットの動作を選択して動作させることができる。
また、スイッチ22、23をともに閉じた場合、発音ユニット駆動回路11の出力信号に連動して着信音と振動ユニットが動作する構成となることから、実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0032】
実施の形態5.
図6はこの発明の実施の形態5の着信報知手段制御装置の構成を示すブロック図である。
なお、図中、図1〜図5との同一符号は、同一または相当部分を示すもので、詳細説明は省略する。また、携帯電話機の構成は、図1と同様のものである。
【0033】
図6において、22、25はスイッチ、26は切替手段である。その他の構成は、実施の形態2と同様であり、ここでは説明を省略する。
すなわち、実施の形態5が実施の形態2と異なる点は、発音ユニット駆動回路(ディジタルオーディオアンプ)11からの出力パスの切替を行うためのスイッチ22、25が挿入されており、着信報知手段制御回路10から各スイッチの制御を行う構成となっている点である。
【0034】
この実施の形態5の着信報知手段制御装置の動作内容を図6に基づいて説明する。
図6において、着信報知手段制御回路10、スイッチ22、25以外の動作は実施の形態2と同様であり、ここでは説明を省略する。着信報知手段制御回路10では、スイッチ22、25を使って、着信音(発音ユニット13)と着信LEDユニット20を個別に動作させるか、両者を連動させるかの制御を行う。各場合とスイッチの状態との関係を以下で説明する。
着信音(発音ユニット13)のみを動作させる場合は、スイッチ22を閉じて、スイッチ25を開く。着信LEDユニット20のみを動作させる場合は、スイッチ22を開き、スイッチ25を閉じる。着信音と着信LEDユニットを連動させる場合は、スイッチ22、25をともに閉じる。
【0035】
以上のように、この発明の実施の形態5によれば、ディジタルオーディオアンプのような発音ユニット駆動回路11を有する携帯電話機において、発音ユニット駆動回路11の出力信号(PWM変調信号)パスをスイッチにより切り替える手段26を設けることで、着信音出力と着信LEDユニットの動作を選択して動作させることができる。
また、スイッチ22、25をともに閉じた場合、発音ユニット駆動回路11の出力信号に連動して着信音と着信LEDユニットが動作する構成となることから、実施の形態2と同様の効果が得られる。
【0036】
実施の形態6.
図7はこの発明の実施の形態6の着信報知手段制御装置の構成を示すブロック図である。
なお、図中、図1〜図6との同一符号は、同一または相当部分を示すもので、詳細説明は省略する。また、携帯電話機の構成は、図1と同様のものである。
【0037】
図7において、22、23、25はスイッチ、27は切替手段である。その他の構成は、実施の形態3と同様であり、ここでは説明を省略する。
すなわち、実施の形態6が実施の形態3と異なる点は、発音ユニット駆動回路(ディジタルオーディオアンプ)11からの出力パスの切替を行うためのスイッチ22、23、25が挿入されており、着信報知手段制御回路10から各スイッチの制御を行う構成となっている点である。
【0038】
この実施の形態6の着信報知手段制御装置の動作内容を図7に基づいて説明する。
図7において、着信報知手段制御回路10、スイッチ22、23、25以外の動作は実施の形態3と同様であり、ここでは説明を省略する。着信報知手段制御回路10では、スイッチ22、23、25を使って、着信音(発音ユニット13)とバイブレータ等の振動ユニット16および着信LEDユニット20を個別に動作させるか、各々を連動させるかの制御を行う。各場合とスイッチの状態との関係を以下で説明する。
着信音(発音ユニット13)のみを動作させる場合は、スイッチ22を閉じて、スイッチ23、25を開く。バイブレータ等の振動ユニット16のみを動作させる場合は、スイッチ23を閉じて、スイッチ22、25を開く。着信LEDユニット20のみを動作させる場合は、スイッチ25を閉じ、スイッチ22、23を開く。
着信音(発音ユニット13)とバイブレータ等の振動ユニット16を連動させる場合は、スイッチ22、23を閉じ、スイッチ25を開く。着信音と着信LEDユニット20を連動させる場合は、スイッチ22、25を閉じ、スイッチ23を開く。着信音とバイブレータ等の振動ユニット16および着信LEDユニット20を連動させる場合は、スイッチ22、23、25をすべて閉じる。
【0039】
以上のように、この発明の実施の形態6によれば、ディジタルオーディオアンプのような発音ユニット駆動回路11を有する携帯電話機において、発音ユニット駆動回路11の
出力信号(PWM変調信号)パスをスイッチにより切り替える手段27を設けることで、着信音出力とバイブレータ等の振動ユニット16および着信LEDユニット20の動作を選択して動作させることができる。また、スイッチ22、23、25をすべて閉じた場合、発音ユニット駆動回路11の出力信号に連動して着信音と振動ユニット16および着信LEDユニット20が動作する構成となることから、実施の形態3と同様の効果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0040】
この発明の活用例として、ディジタルオーディオアンプを有した携帯電話機等の形態端末装置に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】この発明の実施の形態1における携帯電話機の全体構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1における携帯電話機の着信報知手段制御装置のブロック図である。
【図3】この発明の実施の形態2における携帯電話機の着信報知手段制御装置のブロック図である。
【図4】この発明の実施の形態3における携帯電話機の着信報知手段制御装置のブロック図である。
【図5】この発明の実施の形態4における携帯電話機の着信報知手段制御装置のブロック図である。
【図6】この発明の実施の形態5における携帯電話機の着信報知手段制御装置のブロック図である。
【図7】この発明の実施の形態6における携帯電話機の着信報知手段制御装置のブロック図である。
【符号の説明】
【0042】
1 携帯電話機
2 アンテナ
3 無線部
4 音声処理部
5 制御部
6 送話部
7 受話部
8 表示部
9 入力部
10 着信報知手段制御回路部
11 発音ユニット駆動回路
12 低域通過フィルタ
13 発音ユニット
14 制御信号補正回路
15 振動ユニット駆動回路
16 振動ユニット
17 着信報知手段制御装置
18 発音手段
19 振動手段
20 着信LEDユニット
21 表示手段
22、23、25 スイッチ
24、26、27 切替手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
着信時に制御信号を出力する着信報知手段制御回路、この着信報知手段制御回路の制御信号によって駆動され、PWM変調された出力信号を導出する発音ユニット駆動回路と、この発音ユニット駆動回路の出力信号にもとづいて駆動され携帯電話機における着呼を聴覚的に知らせる発音ユニットを具備した発音手段、この発音手段における前記発音ユニット駆動回路からの出力信号にもとづいて駆動され、携帯電話機における着呼を触覚的に知らせる振動手段を備え、前記発音手段における発音ユニット駆動回路の出力信号を、前記発音手段と振動手段の駆動制御信号として併用するよう構成したことを特徴とする携帯電話機の着信報知手段制御装置。
【請求項2】
前記発音ユニット駆動回路はディジタルオーディオアンプによって構成され、このディジタルオーディオアンプの出力信号を、前記振動手段の制御信号に適した信号に補正する制御信号補正回路を備えたことを特徴とする請求項1に記載の携帯電話機の着信報知手段制御装置。
【請求項3】
前記発音ユニット駆動回路の出力信号の、前記発音ユニットおよび前記振動手段への入力回路中に、前記着信報知手段制御回路によって制御される切替手段を設け、前記切替手段の切替操作により、前記発音ユニットおよび振動手段の少なくとも一方を選択して動作させるようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の携帯電話機の着信報知手段制御装置。
【請求項4】
着信時に制御信号を出力する着信報知手段制御回路、この着信報知手段制御回路の制御信号によって駆動され、PWM変調された出力信号を導出する発音ユニット駆動回路と、この発音ユニット駆動回路の出力信号にもとづいて駆動され携帯電話機における着呼を聴覚的に知らせる発音ユニットを具備した発音手段、この発音手段における前記発音ユニット駆動回路からの出力信号にもとづいて駆動され、携帯電話機における着呼を視覚的に知らせる表示手段を備え、前記発音手段における発音ユニット駆動回路の出力信号を、前記発音手段と表示手段の駆動制御信号として併用するよう構成したことを特徴とする携帯電話機の着信報知手段制御装置。
【請求項5】
前記発音ユニット駆動回路はディジタルオーディオアンプによって構成され、このディジタルオーディオアンプの出力信号を、前記表示手段の制御信号に適した信号に補正する制御信号補正回路を備えたことを特徴とする請求項4に記載の携帯電話機の着信報知手段制御装置。
【請求項6】
前記発音ユニット駆動回路の出力信号の、前記発音ユニットおよび前記表示手段への入力回路中に、前記着信報知手段制御回路によって制御される切替手段を設け、前記切替手段の切替操作により、前記発音ユニットおよび表示手段の少なくとも一方を選択して動作させるようにしたことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の携帯電話機の着信報知手段制御装置。
【請求項7】
着信時に制御信号を出力する着信報知手段制御回路、この着信報知手段制御回路の制御信号によって駆動され、PWM変調された出力信号を導出する発音ユニット駆動回路と、この発音ユニット駆動回路の出力信号にもとづいて駆動され携帯電話機における着呼を聴覚的に知らせる発音ユニットを具備した発音手段、この発音手段における前記発音ユニット駆動回路からの出力信号にもとづいて駆動され、携帯電話機における着呼を、触覚的に知らせる振動手段、および、視覚的に知らせる表示手段を備え、前記発音手段における発音ユニット駆動回路の出力信号を、前記発音手段と、振動手段、および、表示手段の駆動制御信号として併用するよう構成したことを特徴とする携帯電話機の着信報知手段制御装置。
【請求項8】
前記発音ユニット駆動回路はディジタルオーディオアンプによって構成され、このディジタルオーディオアンプの出力信号を、前記振動手段および表示手段の制御信号に適した信号に補正する制御信号補正回路を備えたことを特徴とする請求項7に記載の携帯電話機の着信報知手段制御装置。
【請求項9】
前記発音ユニット駆動回路の出力信号の、前記発音ユニット、前記振動手段、および、前記表示手段への入力回路中に、前記着信報知手段制御回路によって制御される切替手段を設け、前記切替手段の切替操作により、前記発音ユニット、振動手段、および、表示手段の少なくとも一方を選択して動作させるようにしたことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の携帯電話機の着信報知手段制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−115085(P2006−115085A)
【公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−298742(P2004−298742)
【出願日】平成16年10月13日(2004.10.13)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】