説明

携帯電話機

【課題】本発明は、通話時間やメール送受信件数等の使用量情報を、簡単な操作により、ユーザが常時確認することができる携帯電話機を提供する。
【解決手段】第1の筐体と第2の筐体とからなり、それらの筐体の位置関係が第1の状態、第2の状態の少なくとも2つの状態に遷移可能な携帯電話機であって、通話時間やメール送受信件数を示す使用量情報を記憶する記憶手段と、第1の状態から第2の状態に遷移した際、前記記憶手段により記憶された使用量情報を表示する表示手段と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通話時間やメール送受信件数等の使用量情報を所定のタイミングで表示することができる携帯電話機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、通話時間やメール送受信件数等の使用量を随時カウントしておき、ユーザの指示に基づいて、これらの使用量を表示することができる携帯電話機が普及している。この使用量は、それまでの累積で表示されたり月単位で積算されて表示されたりするが、月単位で積算されて表示される理由としては、携帯電話の料金が月額にて計算されており、毎月の使用量と直結していることに大きく起因すると考えられる。特に通話やパケット通信などについては、一定の通話時間やパケット数を無料とするサービスが運用されているため、ユーザから、通話時間やパケット数が一定量を超えないように、常に使用量を把握することができるシステムが望まれていた。
【0003】
そこで、通話中に通話を中断することなく課金単位時間等の一定時間の経過を通知することができる携帯電話機が提案されている(特許文献1参照)。この携帯電話機は、通話中に通話時間を計測し、所定時間が経過する毎に振動してユーザに対して警告を促すものである。ユーザは、この警告に基づいて通話時間を調整することができる。
【特許文献1】特開2001−274873号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現在普及している携帯電話機には、通話時間やメール送受信件数等の使用量をユーザに通知することができるものが多いが、ユーザがこれらの携帯電話機で使用量を確認するためには、面倒なキー操作を複数回行って、通話時間やメール送受信件数などを表示するための画面を呼び出す必要があった。
【0005】
本発明は、上記課題を鑑みなされてものであり、通話時間やメール送受信件数等の使用量情報を、簡単な操作により、ユーザが確認することができる携帯電話機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る携帯電話機は、第1の筐体と第2の筐体とからなり、それらの筐体の位置関係が第1の状態、第2の状態の少なくとも2つの状態に遷移可能な携帯電話機であって、通話時間やメール送受信件数を示す使用量情報を記憶する記憶手段と、前記第1の状態から第2の状態に遷移した際、前記記憶手段により記憶された使用量情報を表示する表示手段と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る携帯電話機によると、通話時間やメール送受信件数等の使用量情報を、例えばシェルオープン時等の任意のタイミングで表示するようにすることで、簡単な操作により、ユーザが確認することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明に係る携帯電話機の実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。本発明に係る携帯電話機1として、複数の筐体が相互に回転自在なように形成されていて、これらの複数の筐体の位置関係が変化することにより、開状態、閉状態の少なくとも2つの状態に遷移するクラムシェル型の携帯電話機を例にあげて説明する。図1(A)は、携帯電話機1の開状態を示す正面図、図1(B)は、携帯電話機1の開状態を示す側面図である。また、図2(A)は、携帯電話機1の閉状態を示す正面図、図1(B)は、携帯電話機1の閉状態を示す側面図である。
【0009】
携帯電話機1は、図1及び図2に示すように、矩形の板状の上筐体10と、この上筐体10とほぼ同形状をした下筐体11とが、相互に一面を覆うように積層されることにより形成されている。これらの上筐体10及び下筐体11は、ヒンジ部12を挟むようにヒンジ結合されていて、上筐体10は下筐体11に対して、ヒンジ部12を軸にして、図1(A)のX方向に所定角度だけ回転自在なように形成されている。携帯電話機1は、この上筐体10及び下筐体11が相互に一面を覆うように積層された閉状態から、上筐体10を下筐体11に対してヒンジ部12を軸にして回転させることにより、上筐体10及び下筐体11の各面が露出された開状態に遷移する。以下、上筐体10を下筐体11に対して回転させて、携帯電話機1を閉状態から開状態に遷移させることを、シェルをオープンすると言う。
【0010】
上筐体10の内面(下筐体11に対面する側の面)には、文字や画像等を表示するための液晶ディスプレイ13、音声を出力するためのスピーカ14が設けられている。これらの液晶ディスプレイ13やスピーカ14は、携帯電話機1が閉状態のときには、下筐体11により覆われていて外部に露出していないが、上筐体10を下筐体11に対して回転させて開状態に変形させたとき(シェルオープン時)には、外部に露出される。
【0011】
下筐体11の内面(上筐体10に対面する側の面)には、例えば、カーソルや表示画面を上下左右に移動させるための十字キーや、数字を入力するための数字キー、発信処理を行うための発信キー等の操作キー15が設けられている。また下筐体11には、音声を集音するためのマイクロフォン16が設けられている。これらの操作キー15やマイクロフォン16は、携帯電話機1が閉状態のときには、上筐体10により覆われていて外部に露出していないが、上筐体10を下筐体11に対して回転させて開状態に変形させたとき(シェルオープン時)には、外部に露出される。
【0012】
また、上筐体10の外面(下筐体11に対面しない側の面)にはCCDカメラ17が設けられていて、ユーザは、携帯電話機1を開状態また閉状態にした状態で、周囲の風景を撮像することができる。さらに、上筐体10及び下筐体11の所定の位置には磁気センサ18A及び磁気センサ18Bがそれぞれ内蔵されている。これらの磁気センサ18A及び磁気センサ18Bは、携帯電話機の開閉状態(形態)を検出するために使用される。
【0013】
次に、携帯電話機1の機能について、図3に示す機能ブロック図を用いて説明する。携帯電話機1は、図3に示すように、主制御部20、電源回路部21、操作入力制御部22、表示制御部23、カメラ制御部24、音声コーデック25、変復調回路部26、記憶部27、使用量表示制御部28、及び開閉制御部29がバスによって相互に接続されて構成されている。
【0014】
主制御部20は、CPU(Central Processing Unit)を具備し、携帯電話機1の総括的な制御を行うとともに、様々な演算処理や制御処理等を行う。電源回路部21は、ユーザによる操作キー15を介した入力に基づいて電源のオン/オフ状態を切り替え、電源がオン状態の場合に電力供給源(バッテリ等)から各部に対して電力を供給して、携帯電話機1を動作可能にする。
【0015】
操作入力制御部22は操作キー15に対する入力インタフェースを備え、操作キー15を介して入力された信号を主制御部20に伝送する。表示制御部23は液晶ディスプレイ13に対する表示インタフェースを備え、主制御部20や使用量表示制御部28の制御に基づいて、文書データや画像データ等を液晶ディスプレイ13に表示する。カメラ制御部24は、CCDカメラ17により撮像された画像信号を入力して、主制御部20や記憶部27に伝送する。
【0016】
携帯電話機1は、他の携帯電話機や固定電話機に対して、基地局(図示せず)を介して音声通話処理を行う。すなわち音声コーデック25は、主制御部20の制御に基づいて、マイクロフォン16が集音した音声を取得して、この音声のアナログ信号をデジタル信号に変換し、変復調回路部26に伝送する。変復調回路部26は、このデジタル信号をスペクトラム拡散処理して送受信回路部30に伝送する。送受信回路部30は、このデジタル信号をアンテナ31を介して基地局に送信する。
【0017】
また変復調回路部26は、送受信回路部30がアンテナ31を介して基地局から受信したデジタル信号をスペクトラム逆拡散処理して音声コーデック25に伝送する。音声コーデック25は、音声通話の際に、変復調回路部26から取得したデジタル信号をアナログ信号に変換して、この音声をスピーカ14から出力する。
【0018】
また、携帯電話機1は、他の携帯電話機や通信機器に対してデータ通信処理を行う。すなわち携帯電話機1は、電子メールやWeb閲覧データ、画像データ、映像データ等の様々なデータの送受信処理を行う。主制御部20は、データを受信する際、送受信回路部30がアンテナ31を介して基地局から受信した受信信号を変復調回路部26でスペクトラム逆拡散処理して、データを復元する。このデータは、主制御部20の指示により、表示制御部23を介して液晶ディスプレイ13に表示されたり記憶部27に記録されたりする。また主制御部20は、操作入力部22を介して入力されたデータや記憶部27に記憶されたデータを送信する際、変復調回路部26がデータに対してスペクトラム拡散処理を行い、送受信回路部30がアンテナ31を介して基地局に送信する。
【0019】
記憶部27は、主制御部20や使用量表示制御部28が行う処理について、処理プログラムや処理に必要なデータ等を格納するROM(Read Only Memory)やハードディスク、不揮発性メモリ、主制御部20が処理を行う際に使用されるデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)等からなる。また記憶部27は、ユーザにより入力された文書データや撮像された画像データ、デスクトップ画像の画像データ、送受信されたデータ等、様々なデータが記憶されている。また、使用量表示制御部28が後述する使用量表示処理を行う際の処理プログラム、主制御部20が後述する設定処理を行う際の処理プログラムは、例えばROMに記憶されているものとする。
【0020】
また記憶部27は、通話時間や通話料金、電子メール等の送受信件数や通信料金等を示す使用量情報40を記憶するための使用量情報記憶部27aを備えている。使用量情報40は、例えば、機能を示す機能情報41、各機能が行われた時間や件数を示す時間/件数情報42、及び、各機能が行われたことにより発生する料金を示す料金情報43がそれぞれ対応付けられた情報である。使用量情報40は、例えば月毎に積算された情報であり、通話やメール送受信、パケット通信等の処理が行われた際に、随時更新される。
【0021】
例えば、図4に示す使用量情報40では、「通話/送話」の機能情報41に対して、時間/件数情報42に「32分52秒」、料金情報43に「3000円」がそれぞれ対応付けられている。これは、ユーザが通話(送話)を32分52秒行い、それにより3000円の料金が発生していることを示す。同様に、「Eメール/送信」の機能情報41に対して、時間/件数情報42に「58件」、料金情報43に「500円」が、「Eメール/受信」の機能情報41に対して、時間/件数情報42に「50件」、料金情報43に「300円」が、「Cメール/送信」の機能情報41に対して、時間/件数情報42に「49件」、料金情報43に「147円」が、「パケット/受信」の機能情報41に対して、時間/件数情報42に「1000パケット」、料金情報43に「1050円」が、それぞれ対応付けられている。ユーザが、料金が発生する機能の使用量を把握したがっていることを考慮し、通話時間は自己発信した場合のみ、Eメール(電子メール;送信側及び受信側が共に有料となるメールサービス)は送受信件数、Cメール(ショートメッセージサービス;送信側が有料、受信側が無料となるメールサービス)は送信のみの件数を表示する。なお、これらの使用量情報40は、主制御部20によって通話時間、Eメールの送信及び受信、Cメールの送信、パケットの受信料が管理されており、さらに携帯電話機1の主制御部20によって予め決められた計算式によって計算され、図4に示す使用量情報40として記憶される。
【0022】
さらに記憶部27は、ユーザによる各種動作に対する使用量表示機能のON/OFF設定等を示す設定情報50を記憶するための設定情報記憶部27bを備えている。設定情報50は、ユーザによる動作を示す動作情報51、使用量表示を行うか否かを示す使用量表示情報52がそれぞれ対応付けられた情報である。
【0023】
例えば、図5に示す設定情報50では、「シェルオープン時」を示す動作情報51に対して、使用量表示情報52に「ON」が対応付けられている。これは、ユーザがシェルをオープンしたときに、使用量表示を行うことを意味する。また、「アプリ中断時」を示す動作情報51に対して、使用量表示情報52に「OFF」が対応付けられている。これは、ユーザがアプリを中断したときに、使用量表示を行わないことを意味する。同様に、「復帰時」を示す動作情報51に対して、使用量表示情報52に「OFF」が、「メール送信時」を示す動作情報51に対して、使用量表示情報52に「ON」がそれぞれ対応付けられている。
【0024】
使用量表示制御部28は、記憶部27に記憶された使用量情報40や設定情報50に基づいて、使用量をユーザに通知するための使用量表示処理を行う。使用量表示制御部28は、設定情報50に基づいたタイミング(例えばシェルオープン時等)で、使用量情報40に基づいて、通話時間や通話料金、Eメール等の送受信件数や通信料金等を示す使用量を液晶ディスプレイ13に表示させるとともに、表示してから所定時間だけ経過したときに、この表示を終了する。
【0025】
筐体開閉部29は、例えば磁気センサ18A、18Bを用いて磁気を検出することにより、上筐体10及び下筐体11の開閉状態(形態)を判定して、その開閉状態を表す開閉検出信号を主制御部20や使用量表示制御部28に伝送する。
【0026】
携帯電話機1は、上述したように、シェルオープン時等の任意のタイミングで通話時間や通話料金、Eメール等の送受信件数や通信料金等を示す使用量を表示する使用量表示機能を備えていて、例えばユーザによりシェルがオープンされたりメール送信機能が起動されたりした際に、記憶部27に記憶された使用量情報40や設定情報50に基づいて、ユーザに対して使用量を通知するための使用量表示処理を行う。携帯電話機1が、使用量表示処理を行う際の手順について、図6に示すフローチャートに基づいて説明する。以下、例えば「ステップS101」を「S101」のように、「ステップ」の語句を省略して説明する。
【0027】
携帯電話機1は、設定情報50において使用量表示情報52が「ON」に設定されている動作が行われた際に、使用量情報40の表示を行う。ここでは、ユーザによりシェルオープンの動作が行われた場合について説明する。始めに使用量表示制御部28は、ユーザによりシェルがオープンされたか否かを判断する(S101)。この際、使用量表示制御部28は、開閉制御部29から開閉検出信号を取得することにより、携帯電話機1が開状態であるか閉状態であるか、及び、携帯電話機1が閉状態から開状態に遷移したか否かの判断を行う。シェルがオープンされていない場合(S101のNo)は、使用量表示制御部28はそのまま待機する。
【0028】
シェルがオープンされた場合(S101のYes)は、使用量表示制御部28は、記憶部27からデスクトップ画像を取得して、この画像を液晶ディスプレイ13に待ち受け画面61として表示する(S107)。そして使用量表示制御部28は、設定情報50において「シェルオープン時」の使用量表示情報52が「ON」に設定されているか否かを判断する(S109)。使用量表示情報52が「ON」に設定されている場合(S109のYes)は、使用量表示制御部28は、使用量情報記憶部27aから使用量情報40を取得する(S111)。また使用量表示制御部28は、S111にて取得した使用量情報40を液晶ディスプレイ13に表示する(S113)。
【0029】
図7(A)に、液晶ディスプレイ13に使用量情報40を表示した際の表示画面60の一例を示す。表示画面60は、取得してS107にて表示された待ち受け画面61、通話時間表示欄62、Eメール送受信件数表示欄63、Cメール送信件数表示欄64を備えていて、各欄に、使用量情報記憶部27aに記憶されている使用量情報40の時間/件数情報42や料金情報43が表示されている。これらの使用量情報40は例えばその月における使用量を示していて、ユーザはその月の使用量を確認することによって、有料の機能の使用量を調整することができる。なお、この際に表示される内容は図7(A)に表示されている内容に限定されず、通話時間や通話料金、パケット数や通信料金など、任意に設定された情報であって構わない。
【0030】
使用量表示制御部28は、所定時間が経過したか否かを判断する(S115)。この際の所定時間は、例えば「2秒」等であり、予め設定されて使用量表示制御部28または記憶部27に記憶されている。所定時間が経過していない場合(S115のNo)は、使用量表示制御部28は所定時間が経過するまで待機する。所定時間が経過した場合(S115のYes)は、使用量表示制御部28は、S113にて表示した使用量情報40の表示を終了する(S117)。なお、使用量表示情報52が「OFF」に設定されている場合(S109のNo)は、使用量表示制御部28は、使用量情報40を表示する処理(S111乃至S117の処理)を行わずに、待ち受け状態に移行する。
【0031】
図7(B)に、液晶ディスプレイ13において使用量情報40の表示を終了した際の表示画面60の一例を示す。使用量情報40の表示を終了した場合の表示画面60は、予め定められた画面(例えばS107にて表示された待ち受け画面61)が表示されている。
【0032】
すなわち、携帯電話機1において使用量情報40の表示を終了すると、液晶ディスプレイ13には通常通りの待ち受け画面が表示され、通常通りの待機状態に移行する。この待機状態において、ユーザは、使用量の表示を終了するためのキー操作を行わずとも、携帯電話機1を用いて様々な処理を行うことが可能となる。
【0033】
なお、使用量情報40が表示されている間であっても、ユーザは通常通りキー操作を行うことができるものとする。すなわち、使用量情報40を一時的に表示しているだけであって、キー操作としての制約は何も受けないので、シェルオープン後に使用量表示を行っていても、ユーザは目的の操作を行えることができる。
【0034】
また、シェルオープン時における使用量表示処理について説明したが、アプリ中断時、復帰時、メール送信時等、任意の動作に対して、同様の手順で、使用量表示制御部28は使用量表示処理を行うものとする。
【0035】
このようにして携帯電話機1は、シェルオープン時等の任意のタイミングにおいて使用量情報40を表示することで、ユーザに対して使用量を随時通知する。これにより、ユーザが面倒なキー操作を行って使用量表示用の画面を呼び出す際の手間を省略できる。また、携帯電話機1では、使用量を所定時間だけ表示した後、表示を終了して待機状態に移行することで、ユーザは使用量表示用の画面を終了するキー操作を行うことなく、そのまま通常通りの処理を行うことができる。
【0036】
次に、ユーザの指示に従って設定情報50を設定する処理について、図8に示すフローチャートに基づいて説明する。ここでは、シェルオープン時の使用量表示情報52を設定する場合について説明する。始めに主制御部20は、ユーザにより各種設定を行うように指示があった場合に、液晶ディスプレイ13に表示される表示画面60において、図9(A)に示すようなメニュー項目を表示する。メニュー項目は、例えば、待ち受け画面を設定するための「待ち受け画面」、通話中画面を設定するための「通話中画面」、また、シェルオープン時の画面を設定するための「オープン設定」等である。ユーザは、これらのメニュー項目から「オープン設定」を選択することにより、携帯電話機1に対してシェルオープン時の画面の設定を指示する。
【0037】
主制御部20は、シェルオープン時の画面の設定が指示されたか否かを判断する(S201)。シェルオープン時の画面の設定が指示されていない場合(S201のNo)は、主制御部20はそのまま待機する。シェルオープン時の画面の設定が指示された場合(S201のYes)は、主制御部20は、液晶ディスプレイ13に表示される表示画面60において、図9(B)に示すようなオープン設定項目を表示する(S203)。
【0038】
オープン設定項目は、例えば、シェルオープン時の使用量表示情報52をONにするための「シェルオープン時使用量表示ON」、シェルオープン時の使用量表示情報52をOFFにするための「シェルオープン時使用量表示OFF」、アプリ中断時の使用量表示情報52をONにするための「アプリ中断時使用量表示ON」、アプリ中断時の使用量表示情報52をOFFにするための「アプリ中断時使用量表示OFF」等である。
【0039】
主制御部20は、ユーザにより「シェルオープン時使用量表示ON」が選択されたか否かを判断する(S205)。図9(C)に示すように、「シェルオープン時使用量表示ON」が選択された場合(S205のYes)は、主制御部20は、シェルオープン時の使用量表示情報52をONに設定し、これを設定情報記憶部27bに記憶する(S207)。この際、例えば図9(D)に示すように、表示画面60において、シェルオープン時の使用量表示をONに設定した旨を一定時間表示することにより、ユーザに設定内容を通知すると良い。
【0040】
また、主制御部20は、ユーザにより「シェルオープン時使用量表示OFF」が選択されたか否かを判断する(S209)。図9(E)に示すように、「シェルオープン時使用量表示OFF」が選択された場合(S209のYes)は、主制御部20は、シェルオープン時の使用量表示情報52をOFFに設定し、これを設定情報記憶部27bに記憶する(S211)。この際、例えば図9(F)に示すように、表示画面60において、シェルオープン時の使用量表示をOFFに設定した旨を一定時間表示することにより、ユーザに設定内容を通知すると良い。
【0041】
このように、ユーザが各動作毎に使用量表示機能を使用するか否かを設定し、携帯電話機1がその設定情報50に基づいて使用量表示処理を行うことにより、ユーザが所望の動作を行った場合においてのみ、使用量表示を行うができる。
【0042】
なお、使用量を月毎に積算する例について説明したが、これに限定されず、ユーザにより指定された日数毎に積算しても良いし、ユーザが手動でリセットする(「0」にする)ようにしても良い。
【0043】
また、通話時間やEメールの件数、パケット数等について、予め所定値を設定しておくことで、通話料や通信量がこの所定値を超えた場合には、使用量表示の際に色を変えて表示させたり警告音を発生させたりしてユーザに警告を促しても良い。
【0044】
さらに、本発明に係る携帯電話機1としてクラムシェル型の携帯電話機について説明したが、これに限定されず、スライド型の携帯電話機(複数の筐体がスライド自在に積層されてなる携帯電話機)等の任意に構成された携帯電話機において、使用量表示機能を適用させることができる。
【0045】
本発明に係る携帯電話機1によると、例えばシェルオープン時等のタイミングで、通話時間や通話料金、メール送受信件数や通信料金等を示す使用量を表示するようにすることで、ユーザが使用量を確認する際の面倒なキー操作が省略され、ユーザが簡単な操作により使用量を常時確認することが可能となっている。また、使用量を一定時間(数秒間)表示した後、表示を終了することで、ユーザは使用量の表示を終了するための面倒なキー操作を行うことなく、そのまま通常通りの処理を行うことができる。
【0046】
本発明の説明として、携帯電話機1について説明したが、これに限らず、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Digital Assistants)等の任意の通信端末であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】(A)は、本発明に係る携帯電話機の開状態を示す正面図、(B)は、本発明に係る携帯電話機の開状態を示す側面図。
【図2】(A)は、本発明に係る携帯電話機の閉状態を示す正面図、(B)は、本発明に係る携帯電話機の閉状態を示す側面図。
【図3】本発明に係る携帯電話機の機能ブロック図。
【図4】使用量情報を示すデータ構成図。
【図5】設定情報を示すデータ構成図。
【図6】本発明に係る携帯電話機において使用量表示処理を行う際の手順を示すフローチャート。
【図7】(A)は、本発明に係る携帯電話機において使用量表示処理を行う際の表示画面を示す画面図、(B)は、本発明に係る携帯電話機において使用量表示処理を行った後の表示画面を示す画面図。
【図8】本発明に係る携帯電話機において設定処理を行う際の手順を示すフローチャート。
【図9】本発明に係る携帯電話機において設定処理を行う際の画面遷移図。
【符号の説明】
【0048】
1…携帯電話機,10…上筐体,11…下筐体,12…ヒンジ部,13…液晶ディスプレイ,14…スピーカ,15…操作キー,16…マイクロフォン,17…CCDカメラ,18A、18B…磁気センサ,20…主制御部,21…電源回路部,22…操作入力制御部,23…表示制御部,24…カメラ制御部,25…音声コーデック,26…変復調回路部,27…記憶部,27a…使用量情報記憶部,27b…設定情報記憶部,28…使用量表示制御部,29…開閉制御部,30…送受信回路部,31…アンテナ,40…使用量情報,50…設定情報,60…表示画面,61…待ち受け画面,62…通話時間表示欄,63…Eメール送受信件数表示欄,64…Cメール送信件数表示欄。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の筐体と第2の筐体とからなり、それらの筐体の位置関係が第1の状態、第2の状態の少なくとも2つの状態に遷移可能な携帯電話機であって、
通話時間やメール送受信件数を示す使用量情報を記憶する記憶手段と、
前記第1の状態から第2の状態に遷移した際、前記記憶手段により記憶された使用量情報を表示する表示手段と、
を備えたことを特徴とする携帯電話機。
【請求項2】
前記表示手段は、前記使用量情報を表示してから所定時間が経過したときに、この表示を終了することを特徴とする請求項1記載の携帯電話機。
【請求項3】
前記使用量情報は、通話時間やメール送受信件数に対する通話料金や通信料金の情報を含んでいることを特徴とする請求項1記載の携帯電話機。
【請求項4】
前記使用量情報を表示するか否かを示す使用量表示情報を入力する入力手段を備え、
前記記憶手段は、前記入力手段により入力された使用量表示情報を記憶するとともに、
前記表示手段は、前記記憶手段により記憶された使用量表示情報が、前記使用量情報を表示する旨を示す場合、前記使用量情報を表示することを特徴とする請求項1記載の携帯電話機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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