説明

摂取可能なイベントマーカの高生産性製造

高生産性の摂取可能なイベントマーカ製造システムが提供される。システムは製品を製造するために摂取可能なイベントマーカをキャリアに安定的に組み込むように構成された組立装置を含む。摂取可能なイベントマーカをキャリアに安定的に組み込むように構成された組立装置により摂取可能なイベントマーカを組み立てることを含む、このような製品を製造する製造方法がさらに提供される。前記組立装置は摂取可能なイベントマーカを予め作られたキャリアに安定的に組み込むように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、米国仮特許出願番号第61/142,849号(2009年1月6日出願)である、名称「High−Throughput Production of Ingestible Event Markers」の利益を主張するものであり、本本願における全ての目的のために参照により組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
摂取可能なイベントマーカは、標的体内生理学的部位に接触すると検出可能な信号を発する摂取可能装置を含む。摂取可能なイベントマーカに関する構造は異なる場合があるが、場合によっては、摂取可能なイベントマーカは、錠剤またはカプセルなどのキャリアに安定的に組み込まれた1つ以上の摂取可能なイベントマーカを含む。摂取可能なイベントマーカは異なる場合があり、場合によっては、集積回路部品および2本の電極などの2つの異種材料を含む。さらに、部品は、場合によってはフレームワークに組み込まれてもよい、例えば電流路拡張装置および/または種々の他の部品を含む。(特定の態様では「摂取可能なイベントマーカ識別子」または「識別子」として本明細書に参照される場合もある)摂取可能なイベントマーカが体内標的部位で胃液などの流体に接触すると、集積回路部品に通信用を提供するための電力を供給するように電源が完成される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
摂取可能なイベントマーカは種々の異なる用途で用いられることが大いに期待される。関心のある用途の一つに、処方される薬剤の治療規制を患者が固守する方法のモニタリングがある。これらの用途ではマーカのキャリア部品が所望に応じて関連のある医薬品有効成分または偽薬を含んでもよい場合には、摂取可能なイベントマーカは治療規制の薬剤の投与となる。摂取可能なイベントマーカに関連する電流路などの通信をモニタリングすることにより、処方される薬剤の治療規制に対する患者の順守に関する正確な情報が得られる。認可された薬剤を処方された患者と治験に参加している患者との両方において、摂取可能なイベントマーカを用いて得られる患者の順守データは大いに期待される。
【0004】
摂取可能なイベントマーカは薬学的活性剤の投与を伴わないプロトコルにも期待される。例えば、摂取可能なイベントマーカは例えば食事時間、症状などの関心事の発生をモニタするのに用いられてもよい。このように、摂取可能なイベントマーカを使用できる用途には、食餌療法、関心のある生理学的症状に関する患者のモニタリングなどが含まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
高生産性の摂取可能なイベントマーカ製造システムが提供される。システムは製品を製造するために、摂取可能なイベントマーカをキャリアに安定的に組み込むように構成された組立装置を含む。製品を製造するための製造方法がさらに提供される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1A】本発明の一態様に従った、信号増幅要素を備えた摂取可能なイベントマーカを別々に示す図である。
【図1B】本発明の一態様に従った、信号増幅要素を備えた摂取可能なイベントマーカを別々に示す図である。
【図1C】保護用被覆物を含む摂取可能なイベントマーカを示す図である。
【図1D】保護用被覆物を含む摂取可能なイベントマーカを示す図である。
【図1E】保護用被覆物を含む摂取可能なイベントマーカを示す図である。
【図1F】保護用被覆物を含む摂取可能なイベントマーカを示す図である。
【図1G】保護用被覆物を含む摂取可能なイベントマーカを示す図である。
【図2】本発明の一態様に従った錠剤組立装置を示す概略図である。
【図3】本発明の別の態様に従った錠剤組立装置を示す概略図である。
【図4】本発明の一態様に従った、錠剤原料粉を用いるように構成された錠剤組立装置を示す概略図である。
【図5A】本発明に従った、予め作られた錠剤前駆体から製造された錠剤構造を示す図である。
【図5B】本発明に従った、予め作られた錠剤前駆体から製造された錠剤構造を示す図である。
【図5C】本発明に従った、予め作られた錠剤前駆体から製造された錠剤構造を示す図である。
【図6】本発明の一態様に従った、穴開け器を含む錠剤組立装置を示す概略図である。
【図7】ドーナツ型の錠剤中に存在する摂取可能なイベントマーカを示す断面図である。
【図8】本発明の一態様に従ったカプセル組立装置を示す概略図である。
【図9A】2つの等角のカプセル半片間に挟まれた摂取可能なイベントマーカを示す図である。
【図9B】輪ゴムによりカプセルの外面に安定的に組み込む摂取可能なイベントマーカを示す図である。
【図10】摂取可能なイベントマーカの種々の構造を示す図である。
【図11】錠剤の製造過程における種々の態様を示す図である。
【図12】摂取可能なイベントマーカを予め作られた錠剤の表面に有する、摂取可能なイベントマーカを製造するためのプロセスフロー図である。
【図13】錠剤の内側に摂取可能なイベントマーカを有する、摂取可能なイベントマーカを製造するためのプロセスフロー図である。
【図14】カプセルの内側に摂取可能なイベントマーカを有する、摂取可能なイベントマーカを製造するためのプロセスフロー図である。
【図15】本発明の一態様に従った摂取可能なイベントマーカ製造システムを示す概略図である。
【図16】摂取可能なイベントマーカの検査機能を有する、摂取可能なイベントマーカを製造するためのシステムにおけるプロセスフロー図である。
【図17】摂取可能なイベントマーカのプログラミング機能を有する、摂取可能なイベントマーカを製造するためのシステムにおけるプロセスフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
高生産性の摂取可能なイベントマーカ製造システムが提供される。システムは固有の電流署名を生成可能な製品を製造するために、摂取可能なイベントマーカ(イオン放射モジュールまたは識別子としても公知であり、「IEM」と称される)をキャリアに安定的に組み込むように構成された組立装置を含む。摂取可能なイベントマーカを製造する本発明のシステムを用いた方法がさらに提供される。
【0008】
上に要約したように、摂取可能なイベントマーカの高生産性製造のための自動システムが提供される。「高生産性」は、1時間当たり千個以上の摂取可能なイベントマーカを含む、1時間当たり5百個以上の摂取可能なイベントマーカなどの1時間当たり百個以上の摂取可能なイベントマーカ、特定の態様では1時間当たり5万個以上、10万個以上、25万個以上、40万個以上の摂取可能なイベントマーカを製造するように構成されたシステムを意味する。システムが自動化されると、システムの少なくとも一部の装置、すなわち下位部分は、人の制御に基づいた操作ではなく自動で運転する。それ故、システムの1つ以上の装置は、人による操作または制御ではなく、自動で操作または制御する。システムは(例えば、コンピュータを用いて実行されるような)電子制御などの任意の都合のよい種類の自動制御が用いられてもよい。本発明のシステムの態様は、薬理学的特性が要求されるパラメータ内であるような、摂取可能なイベントマーカの組み込みが製剤の有効性に影響を与えない摂取可能なイベントマーカの製造を含む。さらに、本発明のシステムにより製造された製品である摂取可能なイベントマーカは優れた患者の承諾を享受する、というのは、これらは使い勝手がよく患者に魅力的だからである。高生産性の本発明のシステムは、摂取可能なイベントマーカを低コスト生産できる商業規模のシステムを含む。本発明のシステムにより製造された摂取可能なイベントマーカは、高い検出率および高い収率の形態の所望の性能を示す。所望の場合には、本発明のシステムは一体化された摂取可能なイベントマーカの検査およびプログラミング機能を含む。製造された摂取可能なイベントマーカは適切な貯蔵寿命を示す。
【0009】
本発明のシステムの態様は摂取可能なイベントマーカを製造するために、1つ以上の摂取可能なイベントマーカを錠剤またはカプセルなどのキャリアに安定的に組み込むように構成された組立装置を含む。摂取可能なイベントマーカは種々の異なる構造を有してもよい。関心のある構成は図10に示す種々の構造を含むが、それらに限定されない。
【0010】
例えば「錠剤中のIEM識別子」1002では、IEM1006は、例えば、2つの異種材料および制御装置などの装置1008を有し、電流路拡張装置(「スカート」)1012は例えば、錠剤加圧成形または配置中の組み込みにより、錠剤1004の内部の、2つの錠剤半片により提供されたキャビティ内に存在する。
【0011】
「錠剤上のIEM識別子」1014では、IEM1006は2つの異種材料および制御装置などの装置1008を有し、電流路拡張装置(「スカート」)1012は錠剤1004に通信可能に組み込まれる。一部の形状を示した被覆物1016は、IEM1005を部分的または完全に包み、錠剤1004などのキャリアの少なくとも一部を保護する場合がある。
【0012】
「キャリアとしてのIEM識別子」1018では、IEM1006は2つの異種材料および制御装置などの装置1008を有し、電流路拡張装置(「スカート」)1012はカプセル1020と通信可能に組み込まれ、例えばその内部に挿入される。
【0013】
「二重錠剤」1022では、IEM1006は2つの異種材料および制御装置などの装置1008を有し、電流路拡張装置(「スカート」)1012は、2つの錠剤半片である各々1004aおよび1004bと通信可能に、組み込まれ、例えばその内部に配置される。
【0014】
「カプセル上」1026では、IEM1006は装置1008を有し、カプセル1020と通信可能に組み込まれ、例えばその外側に取り付けられる。
【0015】
「キャリアとしてのIEM識別子」1028では、IEM1006構造は錠剤であるか、薬剤容器母材として機能する。例えば、電流路拡張装置(「スカート」)が薬剤母材として機能する場合には、摂取可能なイベントマーカは一体化されたキャリア構造を含む。「安定的に組み込む」は、1つ以上のマーカが摂取前の摂取可能なイベントマーカのキャリア部品に物理的に組み込まれることを意味する。所定の摂取可能なイベントマーカは、種々の異なる方法を用いて錠剤またはカプセルなどのキャリアに組み込まれてもよい。例えば、熱硬化性樹脂、溶媒蒸発、または他の種類の接着剤などの生理学的に受け入れ可能な接着剤が用いられてもよい。代替的に、摂取可能なイベントマーカをキャリアに安定的に組み込むために、高エネルギーの刺激(例えばレーザ、超音波源など)により溶融することができるタブまたは他の構造などの溶接要素が用いられてもよい。代替的に、摂取可能なイベントマーカの1つ以上の部品は、(例えば、下により詳細に記載するパルスジェットプロトコルを用いて)摂取可能なイベントマーカがキャリアに安定的に組み込む方法を用いて、キャリアまたはそのキャリア前駆体に形成されてもよい。摂取可能なイベントマーカとキャリアとの所望の安定的な組み込みをもたらすために、キャリアと機械的に相互に作用するように構成された構造(例えば、輪ゴム、圧入構造など)を含む摂取可能なイベントマーカの使用にも関心がある。このような構造は摂取可能なイベントマーカと予め作られたキャリアとの安定的な組み込みを機械的に与える要素である。
【0016】
関心のある摂取可能なイベントマーカはイベントの発生を示す固有の電流署名を生成する構造である。一例では、摂取可能なイベントマーカは標的生理学的位置(単数または複数)に接触すると検出可能な電流署名を送信する。別の例では、胃酸などの導電性流体が異種物質と接触する際に電位差を生じるように、摂取可能なイベントマーカはフレームワークに配置された異種材料を含む。電位差、したがって電圧はフレームワーク内に配置された制御論理の電源投入に用いられる。制御論理は固有の電流署名を生成する。含まれる場合がある他の部品の例には、論理および/またはメモリ要素、エフェクタ、電流路を延長する非導電要素(本明細書では「スカート」と称することもある)、信号伝送要素、レジスタまたはインダクタなどの受動素子がある。
【0017】
摂取可能なイベントマーカは、胃または小腸などの標的生理学的部位に接触すると起動(作動)される限りにおいて構成物の特定の態様および意図する用途に応じて異なる場合がある。このように、摂取可能なイベントマーカは、例えば標的身体部位に接触して標的部位で起動する際に信号を送信する構造でもよい。摂取可能なイベントマーカは起動後に検出可能な信号を提供することが可能な任意の部品または装置であってもよい。本発明の態様に従った摂取可能なイベントマーカは信号発生部品を含む。摂取可能なイベントマーカは生理学的標的部位と接触する構成物に信号を1回送信するように構成されてもよい。態様に応じて、標的生理学的部位または位置は異なる場合があり、代表的な関心のある標的生理学的部位は、例えば口、食道、胃、小腸、大腸などの消化管内の位置を含むが、それらに限定されない。関連する典型的な標的生理学的部位において、摂取可能なイベントマーカは標的部位の特定の構成にかかわらずに、胃液などの標的部位における流体と接触すると起動するように構成される場合がある。所望の場合には、摂取可能なイベントマーカは構成物と標的生理学的部位との接触後に問い合わせにより起動するように構成されてもよい。摂取可能なイベントマーカは特定期間後に到達する標的部位で起動するように構成されてもよい。
【0018】
特定用途における必要性に応じて、摂取可能なイベントマーカから得られた信号は、構成物が標的部位に接触したことを単に識別する信号のような一般的な信号でもよい。代替的に信号は、一団の摂取可能なイベントマーカなどの異なる摂取可能なイベントマーカの群または複数のうちの特定の摂取可能なイベントマーカが標的生理学的部位に接触したことを何らかの方法で固有に識別する信号などの固有の電流署名でもよい。このように、摂取可能なイベントマーカは、その摂取可能なイベントマーカが得られた一団の任意の他の摂取可能なイベントマーカの構成部材の摂取可能なイベントマーカから送信された信号と識別されない信号を送信するものでもよい。代替的に、一団の摂取可能なイベントマーカの摂取可能なイベントマーカの構成部材の各々は、一団の摂取可能なイベントマーカの構成部材の他の全ての摂取可能なイベントマーカに少なくとも関連する固有の電流署名を送信する摂取可能なイベントマーカを有してもよい。摂取可能なイベントマーカは世界的に固有の電流署名を送信してもよい(このような信号はいかなる他人のいかなる他の指紋と区別できる人間の指紋に類似するかもしれず、それ故、世界レベルで個体を固有に識別する)。信号は所与のイベントに関する情報を直接通信するか、または識別コードと構成物とを結び付けるデータベースなどのデータベースからイベントに関する情報を検索するために用いられる場合がある識別コードを提供する場合がある。
【0019】
摂取可能なイベントマーカは、RF信号、磁気信号、導電性(近接場)信号、音響信号などを含むが、それらに限定されない種々の異なる種類の信号を生成する場合がある。摂取可能なイベントマーカの送信時間は異なる場合があり、ある実施例では、1分〜10分を含む、1秒〜4時間、0.1マイクロ秒〜4時間以上、0.1マイクロ秒〜24時間以上などの0.1マイクロ秒〜48時間以上の範囲を含む場合がある。所与の態様に応じて、摂取可能なイベントマーカは、所与の信号を1回送信してもよい。代替的に、別個の同一信号の収集が冗長信号として集合的に参照されてもよい場合には、摂取可能なイベントマーカは同一の情報(同一信号)を有する信号を2回以上送信するように構成されてもよい。
【0020】
摂取可能なイベントマーカは、胃などの標的生理学的部位に接触すると起動する限りにおいて構成物の特定の態様および意図する用途に応じて異なる場合がある。摂取可能なイベントマーカは例えば胃酸により完成される一部の電源のような起動部品、および送信要素を含んでもよい。関心のある異なる種類の摂取可能なイベントマーカの例は、その開示が本明細書に参考として援用される、国際公開第WO/2006/116718号として公開されたPCT出願整理番号第PCT/US2006/016370号、国際公開第WO/2008/052136号として公開されたPCT出願整理番号第PCT/US2007/082563号、国際公開第WO/2008/063626号として公開されたPCT出願整理番号第PCT/US2007/024225号、国際公開第WO/2008/066617号として公開されたPCT出願整理番号第PCT/US2007/022257号、国際公開第WO/2008/095183号として公開されたPCT出願整理番号第PCT/US2008/052845号、国際公開第WO/2008/101107号として公開されたPCT出願整理番号第PCT/US2008/053999号、国際公開第WO/2008/112577号として公開されたPCT出願整理番号第PCT/US2008/056296号、国際公開第WO/2008/112578号として公開されたPCT出願整理番号第PCT/US2008/056299号、およびPCT出願整理番号第PCT/US2008/077753号に記載された摂取可能なイベントマーカを含むが、それらに限定されない。
【0021】
関心のある摂取可能なイベントマーカの一例を図1Aおよび図1Bに示す。図1Aおよび図1Bに示す摂取可能なイベントマーカは、胃液に接触すると集積回路を通って電流が流れ、回路内の1つ以上の機能ブロックに検出可能な信号を送信させるように構成された上部および下部電極に加えて集積回路部品を含む。図1Aおよび図1Bに示すマーカは、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、PCT出願整理番号第PCT/US2008/077753号に詳細に検討された仮想双極子信号増幅素子を含む。
【0022】
図1Aは上部および下部電極の外端部を超えて延在する信号増幅要素(信号伝送要素としても機能する)を有する摂取可能なイベントマーカの態様の図を示す。これにより、信号伝送要素間における実際の双極子よりも長い全長を有する仮想双極子を提供する。図1Aに示すように摂取可能なイベントマーカ10は上部電極14および下部電極16(2つの異なる材料層から構成されてもよい)を有する集積回路部品12を含む。ディスク形の信号増幅要素または非導電性電流路拡張装置(「スカート」)18も示される。
【0023】
図1Bはディスク形の信号増幅要素18の中心に上部電極14が配置された図1Aの摂取可能なイベントマーカの上面図を示す。信号増幅要素の端部が電極の端部を超えて延在し得る距離は異なる場合があり、ある特定の場合では、例えば、該距離は100mmを超えないような例えば10mm以上を含む5.0mm以上、1.0mm以上を含む0.1mm以上などの0.05mm以上である。
【0024】
図1Aおよび図1Bに示された態様に示すように上部および下部電極は平坦電極であり、これらの電極は例えば四角形、円形、三角形、長円形、不規則な形状などの任意の都合のよい形状を有してもよい。ディスク形の信号増幅要素18は信号増幅要素の端部が上部および下部平坦電極の端部を超えて延在する平面ディスク構造である。提示の摂取可能なイベントマーカでは、信号増幅要素の半径は上部および下部電極の半径よりも長く、10mm以上などの例えば1mm以上である。
【0025】
本発明のシステムにより製造された摂取可能なイベントマーカは、種々の異なる形式に構成される場合がある。関心のある形状は錠剤およびカプセルを含むがそれらに限定されない。摂取可能なイベントマーカ自動組立装置は、摂取可能なイベントマーカの特定の形式に応じて異なり得る。特定の構造に応じて所与の組立装置は、供給源(ホッパーなど)などの第1の位置から組立場などの第2の位置まで摂取可能なイベントマーカおよびキャリア部品を移動するように構成された多くの要素を含んでもよい。システム内のある位置から別の位置に摂取可能なイベントマーカ部品(摂取可能なイベントマーカおよびキャリアまたはそのキャリア前駆体など)を移動するように構成された要素は、供給機、噴霧装置、ローラおよびドラム、コンベヤ、特定の位置で小さい物体を取り上げて配置するように構成された位置付けロボット、テープ穿孔機などを含むが、それらに限定されない。
【0026】
摂取可能なイベントマーカは、摂取可能なイベントマーカの製造中に所与のシステムに用いられる1つ以上の加工用特定部品を含んでもよい。加工用特定部品の例には、方向付け部品、操作部品、保護部品などが含まれる。
【0027】
一部の例では、摂取可能なイベントマーカは、組立装置による摂取可能なイベントマーカの製造中に例えばキャリア部品、錠剤プレス機などの基準点に関連して摂取可能なイベントマーカを配置する働きをする加工用特定部品を含んでもよい。例えば、工程中に摂取可能なイベントマーカが組み込まれてもよいキャリア部品に対して一定方向(回路側を上に向ける、などのような)に摂取可能なイベントマーカを確実に常に向かせる重り部品を摂取可能なイベントマーカは含んでもよい。一部の例では、この重り部品は、生理学的に許容できる接着剤などを用いて摂取可能なイベントマーカに接着された小さい錠剤である。
【0028】
一部の例では、本発明の摂取可能なイベントマーカは、システムによる摂取可能なイベントマーカの製造中に、摂取可能なイベントマーカを保護する働きをする加工部品を含んでもよい。このような加工部品の一例には、摂取可能なイベントマーカの1つ以上の面または全ての面を覆う場合がある被覆物があり、これにより摂取可能なイベントマーカは該被覆物によって包まれる。被覆物の保護機能は異なる可能性がある。例えば、被覆物は例えば製造中、保存中、または摂取中さえも摂取可能なイベントマーカまたは集積回路部品、電極部品などのその部品を保護するように構成されてもよい。例えば、摂取後に回路が体液に触れることを望まない人もいるかもしれない。このような例では、不完全な電池および送信アンテナのみが体液に触れ、残りの回路は保護されることが望ましいかもしれない。このような例では、回路部品上の被覆物は、摂取可能であるが、装置が信号送信を完了するまで溶解しないものが供給される場合がある。保存中に摂取可能な回路部品を保護するが、使用中に即座に溶解するように設計された被覆物にも関心がある。例えば、胃液などの水を含む液体に接触すると溶解する被覆物を用いる場合がある。装置の特定部品をさもないと損傷するであろう加工工程を実施可能にするために用いられる保護用の加工被覆物にも関心がある。このような例では、製造中の摂取可能なイベントマーカとの機械的接触または液体接触を防止する、摂取可能なイベントマーカ上の保護用被覆物が用いられてもよい。関心のある被覆物は、摂取可能なイベントマーカの製造中に受ける錠剤圧縮力などの力から摂取可能なイベントマーカを保護する柔軟な被覆物を含む。関心のある被覆物はカプセル中に存在する液体から摂取可能なイベントマーカを保護するが、その後摂取可能なイベントマーカが胃液に接触すると溶解する、pH感受性の被覆物などの環境感受性の被覆物をさらに含む。このような被覆物の例には、摂取可能なイベントマーカのキャリア部品の液体による摂取可能なイベントマーカの回路部品の起動を防止する液体保護用被覆物がある。被覆物の別の目的には装置の起動の制御がある。例えば、電極を保護し、胃液に接触してから5分などの所定時間で溶解する可食性被覆物が用いられてもよい。被覆物はさらに、管理された方法で溶解し、所望の時に装置を起動させる、例えば、温度もしくはpH感受性の被覆物のような環境感受性の被覆物、または他の化学的感受性被覆物とすることができる。胃では生き残るが、腸内で溶解する、例えば、装置が胃を出るまで起動を遅延する被覆物にも関心がある。このような被覆物の一例として、低いpHでは不溶性だが高いpHで溶解性になるポリマが挙げられる。関心のある被覆物は熱溶解する被覆物および糖衣をさらに含む。
【0029】
ある実施例ではヒドロゲル被覆物に関心がある。ヒドロゲル被覆物は99w/wパーセント以上などの95w/wパーセント以上を含む90w/wパーセント以上などの高い水分含有量を有する水和ゲル構造を生成するように水性媒体に接触すると水を吸収する、1つ以上の異なる種類の非水溶解性ポリマから形成されたポリマ被覆物である。関心のあるヒドロゲル構成物がポリエチレンオキシド、酢酸塩などのうちの1つ以上のポリマを含んでもよい場合には、任意の生理学的に許容されるヒドロゲル構成物が被覆物として用いられてもよい。水和ゲル構造状態では被覆物は柔軟性を有してもよく、これにより、例えば、錠剤加圧成形中などに摂取可能なイベントマーカの緩衝材になり、製造中の摂取可能なイベントマーカを保護する。一部の例ではヒドロゲル被覆物は、摂取可能なイベントマーカが標的生理学的部位に到達する際に制御環境(例えば伝導率に関する)を提供する1つ以上の薬剤を含んでもよい。関心のある薬剤として、ナトリウムイオン、塩化物イオン、カリウムイオンおよびカルシウムイオン、マグネシウムイオンなどの生理学的に許容できる電解質塩が挙げられるが、それらに限定されない。関心のある特定の生理学的に適合性のある塩としては、KCl、NaCl、MgClなどが挙げられるが、それらに限定されない。
【0030】
被覆物は、例えば層、スナップ式の予め作られたカプセル部品などの種々の異なる構成をとってもよい。被覆物があると、摂取可能なイベントマーカの一部のみを覆ってもよく、または皮膜全体を包囲してもよい。被覆物は厚さが均一でもよい。厚さが均一の被覆物で包囲された摂取可能なイベントマーカの一例を図1Cに示す。図1Cに提示する摂取可能なイベントマーカ20は、ディスク形の信号増幅要素18に加えて(2つの異なる材料層から形成される場合がある)上部電極14および下部電極16を有する集積回路部品12を含む。均一の被覆物22も示す。
【0031】
代替的に、被覆物は不均一でもよく、例えば、摂取可能なイベントマーカの端部ではなく、摂取可能なイベントマーカの中心に向かって被覆物がより厚くなる。不均一の厚さの被覆物に包囲された摂取可能なイベントマーカの一例を図1Dに示す。図1Dの摂取可能なイベントマーカ30は、ディスク形の信号増幅要素18に加えて(2つの異なる材料層から形成される場合がある)上部電極14および下部電極16を有する集積回路部品12を含む。不均一の被覆物32が電極部品14および16の上方および下方ではより厚く、信号増幅要素18の外端部に向かってより薄くなる、不均一の被覆物32も示す。
【0032】
一部の例では、被覆物は摂取可能なイベントマーカの一部のみを覆う。図1Eは保護キャップ42の形態の被覆物により一表面が覆われた摂取可能なイベントマーカ識別子40を示す。摂取可能なイベントマーカ識別子40および保護キャップ42と共に摂取可能なイベントマーカ46を形成する錠剤形状のキャリア44も図1Eに示す。本発明のシステムに用いられてもよい変形例の摂取可能なイベントマーカ60を図1Gに示す。摂取可能なイベントマーカ60は、集積回路部品12、上部電極14および下部電極16、および信号増幅要素18から形成される。図1Gに示す保護キャップ62は、摂取可能なイベントマーカが錠剤キャリアに接着される前に摂取可能なイベントマーカの上面に事前に取り付けられる。図1Fに示す代替的な構造では、図1Eの保護キャップ42が保護シート48によって取り換えられた構造である。所望に応じて保護シート48は錠剤部品45の上面47と同一の高さで、錠剤部品45の上面47適合できる場合がある。錠剤部品45は保護シート48がキャビティ内に適合される際に上面47とほぼ同じ高さになるように、摂取可能なイベントマーカ40を受容するためのキャビティ(不図示)を画定してもよい。
【0033】
摂取可能なイベントマーカに組み込まれる任意の被覆物は、エンドユーザが摂取可能なイベントマーカのキャリアに組み込まれた摂取可能なイベントマーカを視認しないように不透明でもよい。代替的に被覆物は、キャリアに安定的に組み込まれた摂取可能なイベントマーカを即座に視覚化できるように透明でもよい。
【0034】
このような被覆物の製造に関して、摂取可能なイベントマーカおよび錠剤などのキャリアの複合構造の上に圧入された、摂取可能なイベントマーカまたはカプセル部品の一部の上に接着された、キャップなどの被覆物が予め作られて摂取可能なイベントマーカの上に適合される事例、ならびに例えば流動床、堆積の使用により任意の都合のよいプロトコルを用いて被覆物は摂取可能なイベントマーカに組み込まれてもよい。一部の例では、例えば摂取可能なイベントマーカに前駆被覆流体を分与することにより、前駆被覆流体が所望の被覆物へと固化する場合には、組立装置それ自体が被覆物を摂取可能なイベントマーカに組み込むように構成されてもよい。
【0035】
摂取可能なイベントマーカはマーカが製造中にシステムにより容易に取り扱えるようになるような1つ以上の特性を含んでもよい。例えば、摂取可能なイベントマーカの信号増幅要素は、ハンドルとして用いられるように(例えば、システムの組立装置の操作者につかまれるように構成された固定部品を有することによって)構成されてもよい。
【0036】
本発明のシステムの組立装置は、摂取可能なイベントマーカおよびそのキャリアまたは前駆体から摂取可能なイベントマーカを製造するためのシステムに用いられる製造プロトコルに応じて大いに異なる場合がある。例えば組立装置は、摂取可能なイベントマーカを予め作られた錠剤またはカプセルなどの予め作られたキャリアに安定的に組み込むように構成された装置でもよい。予め作られたキャリアは、提供された、例えば、予め組み立てられて製造され、かつ/または事前に構成された装置などのキャリアを含む。一例に完全に形成されたカプセルまたは錠剤がある。代替的に組立装置は、例えば予め作られた錠剤半片、錠剤原料粉、カプセル半片などの1つ以上のキャリア部品前駆体に摂取可能なイベントマーカを安定的に組み込むように構成された装置でもよい。キャリア部品前駆体は1つ以上の部品、従属部品、およびキャリアのそれらの組み合わせを含む。このような一例には錠剤の製造に用いられる粉末がある。別のこのような例には、カプセル殻またはハウジングの一部、例えばその半分がある。さらに別の例には、摂取可能なイベントマーカに組み込まれた回路の一部などの印刷された摂取可能なイベントマーカ部品がある。さらなる他の態様では組立装置は、組立装置がシステムのパッケージング装置と一体化する場合には、パッケージング中に摂取可能なイベントマーカをキャリアに安定的に組み込まれるように構成される場合がある。
【0037】
本発明のシステムの組立装置は、別の別個の製造システムなどの、別個の供給源から得られた、システムまたは摂取可能なイベントマーカの別の装置により製造された摂取可能なイベントマーカなどの予め作られた摂取可能なイベントマーカを用いるように構成されてもよい。
【0038】
代替的に、本発明のシステムの組立装置は、予め作られたキャリア部品またはその前駆体の一部(表面など)に例えば信号増幅要素、回路部品、電極部品などの、摂取可能なイベントマーカの1つ以上の部品を製造するように構成されても良い。このように、組立装置は予め作られたキャリアの表面に摂取可能なイベントマーカの1つ以上の部品を製造するように構成されてもよい。一部の本発明のシステムでは、システムの組立装置内でキャリアの表面に摂取可能なイベントマーカの1つ以上の部品を堆積させるために(圧電パルスジェットディスペンサおよび熱パルスジェットディスペンサを含んでもよいインクジェット装置としても知られる)パルスジェット装置が用いられる。例えば、その上面における型として機能するように成形された信号増幅要素キャビティを有する予め作られた錠剤は、錠剤の表面に信号増幅要素を製造するためにキャビティ内に多量の信号増幅要素物質を堆積させるパルスジェット装置に相対する関係を受け入れるように配置されてもよい。次に、錠剤キャリアの上面に接着された摂取可能なイベントマーカを有する摂取可能なイベントマーカを製造するように、集積回路部品は信号増幅要素の中心に配置されてもよい。所望の場合には、例えば図1Eに示す摂取可能なイベントマーカ46を製造するために、次にパルスジェット堆積装置を用いて錠剤および摂取可能なイベントマーカの上面に被覆層を堆積させる。一部のシステムでは、例えば電極、伝導配線、他の回路部品などの、摂取可能なイベントマーカの他の部品を製造するためにパルスジェット技術が用いられる。
【0039】
上に要約したように、本発明のシステムにより製造された摂取可能なイベントマーカは、キャリアに安定的に組み込まれる1つ以上の摂取可能なイベントマーカ識別子を含む。例示のキャリアが錠剤、カプセル、個々の摂取可能なイベントマーカを得るために使用時に分離することができる複数投与のテープなどを含むがそれらには限定されない場合には、キャリアは種々の異なる構成を有してもよい。摂取可能なイベントマーカが加工される特定用途に応じて、キャリアは薬学的活性剤を含んでもよく、含まなくてもよい。このように、摂取可能なイベントマーカ内で摂取可能なイベントマーカに組み込まれるキャリア部品は薬学的活性剤を含まなくてもよい。さらなる他の態様では、キャリア部品は1つ以上の活性薬剤を含んでもよい。本明細書に用いられる場合、用語「活性剤」は、人間などの生体に接触して生理学的結果、例えば有益または有用な結果、を生じる任意の合成物を含む。活性剤は例えば増量剤、結合剤、着色剤などの賦形剤成分とは区別される。活性剤は生体内で生物学的過程を調節できる任意の微粒子でもよい。一部の例では、活性剤は、病気の診断、治療もしくは予防に用いられる物質、または薬剤の成分となる物質でもよい。関心のある活性剤の広義のカテゴリは、心血管作動薬、例えば鎮痛剤、麻酔剤、抗炎症薬などの痛み止めの薬、神経活性剤、化学療法剤(抗新生物薬など)などを含むが、それらに限定されない。関心のある活性剤は、その開示が本明細書に参照により組み込まれる、国際公開第WO/2006/116718号として公開されたPCT出願整理番号第US2006/016370号にさらに開示される。
【0040】
前述のように一部の態様は、キャリアに安定的に組み込まれた1つ以上の摂取可能なイベントマーカ識別子を含んでもよい。一部の例では2つ以上の摂取可能なイベントマーカは、例えば信号を確実に複数方向に送信するために、キャリアの異なる面などの同一のキャリアの異なる位置に組み込まれる。このような例では、組立装置は、2つ以上の摂取可能なイベントマーカをキャリアの異なる位置に安定的に組み込むように構成される。本発明のシステムにより製造された摂取可能なイベントマーカは、1つまたは2つ以上の摂取可能なイベントマーカを含んでもよい。摂取可能なイベントマーカはマーカの他の部品に関連して種々の異なる構成で配置されてもよい。マーカが錠剤キャリアを含む場合には、摂取可能なイベントマーカ(単数または複数)は錠剤キャリアの表面または内側に配置されてもよい。一部の例では、マーカはカプセル中に存在する2つ以上の摂取可能なイベントマーカから形成される。例えば複数の摂取可能なイベントマーカは、胃液と接触すると溶解する物質から加工されたカプセル中に存在してもよい。キャリアに組み込まれた摂取可能なイベントマーカは、摂取可能なイベントマーカからの1つ以上の活性剤の制御放出中の特定期間などの異なる時間に信号を送信するように構成されてもよい。例えば第1の摂取可能なイベントマーカが錠剤キャリアの表面に安定的に組み込まれてもよく、第2の摂取可能なイベントマーカが錠剤キャリアの内部領域に安定的に組み込まれてもよい。
【0041】
錠剤およびカプセルを製造するように構成された摂取可能なイベントマーカ自動組立装置をここで下に詳細に検討する。
【0042】
関心のある錠剤組立システムの製造フロー図1102を図11に示す。図11に示すプロセスフロー図1102では、特定のシステムに応じて摂取可能なイベントマーカが製造過程の種々の時点でキャリアに容易に組み込まれる場合がある。例えば操作は、錠剤圧縮1104、錠剤被覆1106、被覆された錠剤にIEMを印刷1108、被覆、印刷された錠剤の大量包装1110、および錠剤の再包装などの1つ以上の工程を含んでも良い。加工装置は、例えば、錠剤1114と、例えば、100〜300kgの1バッチの錠剤1116と、印刷用の錠剤1118と、例えば40kgの大量包装1120と、再包装および輸送用の1バッチの大量包装された錠剤1122とを備えてもよい。機器は例えば、錠剤圧縮用のロールプレス1124と、被覆用のパンコータ、流動床1126と、印刷用のオフセットプリンタインクジェット1128と、大量包装用のドラム1130と、再包装および輸送用のボトル1132とを含んでもよい。処理能力は例えば、錠剤圧縮については30k〜11k/hr(ステーション当たり約1秒)1134、被覆については2〜3時間1106、印刷については100〜400k/hr1138、大量包装については1〜2ヶ月周期1140、再包装および輸送については12ヶ月周期1142を含んでもよい。周囲環境は例えば、錠剤圧縮についての10〜30kN静的力1144と、被覆には25〜60℃の水性または有機湿潤環境1146と、印刷の環境1148と、大量包装の環境1150と、再包装および輸送の環境1152とを含んでもよい。
【0043】
図11に示すシステムは、所望の位置および摂取可能なイベントマーカの追跡における検査に加えて、キャリアに組み込まれた摂取可能なイベントマーカおよび全ての工程段階における高い収率を提供するように適応される場合がある。
【0044】
錠剤に関して、自動化された高生産性の摂取可能なイベントマーカ組立装置は、錠剤構成を有する所望の摂取可能なイベントマーカを製造するために、1つ以上の摂取可能なイベントマーカを錠剤キャリア部品またはその前駆体(予め作られた錠剤部品または粉末など)に安定的に組み込むように構成される。組立装置は所望に応じて摂取可能なイベントマーカが錠剤の内部または表面に存在する摂取可能なイベントマーカを製造するように構成されてもよい。予め作られた錠剤は種々の異なる構成物から製造されてもよい。錠剤構成物は1つ以上の賦形剤成分を含んでもよい。賦形剤部品は、増量剤、結合剤、崩壊剤、着色剤などの1つ以上の構成物質を含んでもよいが、それらに限定されない。関心のある賦形剤成分は、その開示が本明細書に参照により組み込まれる、国際公開第WO/2006/116718号として公開されたPCT出願整理番号第US2006/016370号においてさらに検討される。本発明のキャリア中に存在することができる賦形剤成分のさらなる開示は、Remington‘s Pharmaceutical Sciences, Mace Publishing Company,Philadelphia, Pa., 17th ed.(1985)に記載される。
【0045】
一部の例では、組立装置は摂取可能なイベントマーカを予め作られた錠剤(例えば、錠剤プレス機などのシステムの別の装置、または全く別のシステムにより用意された錠剤)に安定的に組み込むように構成される。これらの種類の組立装置では、事前に形成された錠剤をシステムの供給源から組立場に移動するための移送要素を含む。摂取可能なイベントマーカの供給源から組立場に摂取可能なイベントマーカを移動する移送要素も存在する。関心のある移送要素がホッパーおよび供給源、ロボットによる取り上げおよび設置装置、ローラ、ディスペンサなどを含む場合にはこれらの異なる移送要素は異なる場合がある。組立装置は摂取可能なイベントマーカ(単数または複数)を事前に形成された錠剤に安定的に組み込む機構もまた含む。所望の場合には組立装置は、摂取可能なイベントマーカを予め作られた錠剤に連結する前に、予め作られた錠剤および摂取可能なイベントマーカのいずれかまたは両方に、ある量の接着剤を塗布する接着剤ディスペンサなどの接着剤の供給源および機構を備えてもよい。関心のある接着剤として、セルロース系接着剤、感圧接着剤などが挙げられるがそれらに限定されない場合には、任意の都合のよい接着剤が本発明のシステムに用いられてもよい。予め作られた錠剤を用いるように構成された組立装置は、予め作られた錠剤の上に摂取可能なイベントマーカを製造するための、前述のパルスジェット装置などの1つ以上の構成要素をさらに備えてもよい。
【0046】
このようなシステムに用いられる予め作られた錠剤に関しては、摂取可能なイベントマーカがまさに予め作られた錠剤の中に挿入されるか、または該錠剤に取り付けられる際に、例えば位置の調節を提供するために、より容易に操作できる特定の形状が好ましい。一部の例では、その取り付けまたは挿入、印刷、検査等の間に、システムが摂取可能なイベントマーカを容易に配向できるように、錠剤内部にくぼみ、隆起または穴部などの形状がエンボス加工することができる。所望の場合には、錠剤は前述の被覆物などによって事前に被覆されてもよい。一部の例では被覆物は、胃などの標的生理学的部位に摂取可能なイベントマーカが接触すると錠剤から摂取可能なイベントマーカの解放を容易にするように構成されてもよい。
【0047】
図12は製品を製造するために摂取可能なイベントマーカと予め作られた錠剤とを一体化するシステムに関するプロセスフロー図である。例えば、IEM識別子1206は錠剤1204に取り付けられ、工程1208で追加被覆されて製品1210が製造されてもよい。製品1210は工程1212で被覆され、工程1214で印刷され、工程1216で包装されてもよい。サンプル製品としてその面にロゴが印刷されたカプセル1218、およびその面にバーコード1220aが印刷された錠剤1220を示す。
【0048】
摂取可能なイベントマーカを製造するために摂取可能なイベントマーカを予め作られた錠剤に安定的に組み込むように構成された組立装置の例を図2に示す。図2の組立装置200は予め作られた錠剤210を、接着剤塗布装置215を過ぎて移動させるコンベヤ205を含む。接着剤塗布装置215は、錠剤210が接着剤塗布装置215を過ぎて移動する際に、各予め作られた錠剤210の上面225に既定量の接着剤220を堆積させる。各予め作られた錠剤210の上面225への既定量の接着剤220の配置後に、摂取可能なイベントマーカ供給機235から既定量の接着剤220上に摂取可能なイベントマーカ230を堆積させる。図2に示す組立装置200では、摂取可能なイベントマーカ230が上面225に接着された予め作られた錠剤210は、次にある量の前駆体保護流体245を分与するディスペンサ240を過ぎて移動し、例えば、さらなる加工中に摂取可能なイベントマーカ230を隠して保護する、などのために、ある量の流体245が摂取可能なイベントマーカ230を覆う保護キャップ250内へ固化する。上記で検討したように、例えば摂取可能なイベントマーカ230を製品の消費者から隠すために保護材料は不透明でもよい。組立装置200により製造された完成した摂取可能なイベントマーカ255は、次に例えば検査装置、包装装置などのシステムの他の部分に送られる。
【0049】
本発明の組立装置の別の例を図3に示す。図3の組立装置300では、図2に示す組立装置200の摂取可能なイベントマーカ識別子供給機235が、その外面330に摂取可能なイベントマーカ識別器320を示す回転ディスク310と差し替えられる。摂取可能なイベントマーカ識別子320が位置370で予め作られた錠剤340上面360に配置されるような方法で、コンベヤ350上の予め作られた錠剤340の速度に対応する速度で回転ディスク310は移動する。摂取可能なイベントマーカ識別320の底面395が予め作られた錠剤340の上面360に接触する前に、摂取可能なイベントマーカ識別320の底面395にある量の接着剤390を堆積させる接着剤ディスペンサ380も示される。
【0050】
図2および図3に示す組立装置は、摂取可能なイベントマーカを予め作られた錠剤キャリアに安定的に組み込むために熱硬化性接着剤または溶媒蒸発接着剤などの生理学的に許容できる接着剤を用いる。ただし他の安定的な組み込み方法が本発明の組立装置により用いられてもよい。例えば、摂取可能なイベントマーカ識別子および/または予め作られた錠剤は、摂取可能なイベントマーカ識別子を予め作られた錠剤に接着するために高エネルギー(例えばレーザにより供給される場合がある)を受ける場合があるタブなどの1つ以上の溶接構造を含んでもよい。このような組立装置は例えばレーザ、超音波源などの高エネルギーの供給源を含む。代替的に組立装置は、上に詳細に記載したように、例えば予め作られた錠剤の表面に摂取可能なイベントマーカ識別子を取り付けるための1つ以上のパルスジェット装置を含んでもよい。
【0051】
組立装置による組立で予め作られた錠剤との機械的に安定的な組み込みをもたらすように摂取可能なイベントマーカ識別子が構成される場合の事例にも関心がある。例えば、摂取可能なイベントマーカ識別子は予め作られた錠剤と摂取可能なイベントマーカ識別子とが機械的に安定的な組み込みをもたらすように、スナップ嵌めの部品、バンドまたは半カプセルなどのエラストマ部品、または組立装置により予め作られた錠剤に組み込まれる場合がある類似の機能構造と一体化されてもよい。一部の例では、摂取可能なイベントマーカの部品それ自体が機械的に安定的な組み込みをもたらすように構成される。例えば信号増幅要素が存在する場合には、所望の安定的な組み込みをもたらすために予め作られた錠剤の少なくとも一部の周りにスナップ適合するように構成されてもよい。このような例では、例えば識別子が標的生理学的部位に接触するとキャリアから解放されるような所望の効果をもたらすために、信号増幅要素は流体に接触すると構成を変化するヒドロゲル材料などの材料から加工されてもよい。
【0052】
予め作られた錠剤の内部位置に摂取可能なイベントマーカ識別子を配置する組立装置にも関心がある。このような組立装置は、その構造が摂取可能なイベントマーカ識別子を完全に収容するように構成された、予め作られた錠剤の表面に穴部、キャビティまたは類似構造などのへこみ構造を製造する装置を含んでもよい。関心のある装置がレーザドリル装置、機械式ドリルなどを含むように、組立装置がこのような構造を製造する任意の都合のよい装置を内部に備えてもよい。へこみ構造が形成されると、組立装置はへこみ構造内に摂取可能なイベントマーカを配置してもよい。前述の摂取可能なイベントマーカ識別子ディスペンサなどの任意の都合のよい配置装置が組立装置の中に存在してもよい。一部の例では、例えば摂取可能なイベントマーカ識別子がへこみ構造内に圧入されるように構成される場合には、摂取可能なイベントマーカ識別子はへこみ構造を完全に埋めるように構成されてもよい。他の例では組立装置は、へこみ構造内の摂取可能なイベントマーカ識別子を密閉する固体または液体シール媒体などの都合のよい媒体を用いて任意の隙間を充填する装置をさらに含んでもよい。媒体が粉末である場合には、組立装置は力を圧縮することによりへこみ構造内に摂取可能なイベントマーカ識別子を密閉するプレス機をさらに含んでもよい。
【0053】
さらに本発明の組立装置は摂取可能なイベントマーカを製造するために、錠剤前駆体を用いて作動するように構成されてもよい。
【0054】
図13は摂取可能なイベントマーカ(IEM)1306をAPIおよび賦形剤1304を一体化するシステム、例えばステップ1308におけるIEM識別子の挿入と共に錠剤の圧縮、ステップ1310における被覆のための製品の製造、ステップ1312における印刷、ステップ1314における包装を含むプロセスフロー図1302である。錠剤前駆体は製品を製造するために、組立装置により摂取可能なイベントマーカ識別子と一体化される1つ以上の予め作られた錠剤部品などの粉末でもよい。予め作られた錠剤部品の例では、錠剤部1318および核1320を有する核のある錠剤1316が、ステップ1322における充填1、ステップ1324における核供給、ステップ1326における充填2、工程1328における核押し込みなどの種々の加工により組み立てられてもよい。
【0055】
図4は摂取可能なイベントマーカを製造するために、粉末の錠剤前駆体405構成物と摂取可能なイベントマーカ識別子410とを一体化するように構成された組立装置400の概略図である。図4の組立装置400は錠剤ダイ下半部415を含む。錠剤ダイ下半部415内に摂取可能なイベントマーカ識別子410を分与するホッパー420および供給機425を含む摂取可能なイベントマーカ識別子ディスペンサ430をさらに示す。既定量の錠剤前駆体粉末405が錠剤ダイ下半部415の中に存在する。例えば粉末ディスペンサ(不図示)からの受容の関係において、錠剤ダイ下半部415を配置することにより、錠剤ダイ前駆体は任意の都合のよいプロトコルにより錠剤ダイ下半部415に配置されてもよい。一部の例では、摂取可能なイベントマーカ識別子が錠剤ダイ下半部415に配置され、その後錠剤原料粉405が続き、他の例ではこの順序が逆になるように、錠剤前駆体粉末および摂取可能なイベントマーカ識別子の配置の順序は異なる場合がある。さらに他の例では錠剤前駆体粉末の第1の部分が、錠剤ダイ下半部415に配置されてもよく摂取可能なイベントマーカ識別子410の配置が後に続き、次に錠剤粉末ディスペンサ(不図示)との受容関係へ錠剤ダイ下半部415を移動することにより、錠剤前駆体粉末の第2の部分が配置されてもよい。錠剤ダイ下半部415内への前駆体粉末405および摂取可能なイベントマーカ識別子410の配置後に、摂取可能なイベントマーカ識別子およびそれ故摂取可能なイベントマーカを含む製品錠剤を製造するための十分な圧力を加えるように錠剤ダイ上半部(不図示)が錠剤ダイ下半部415に連結される。所望の場合には、識別子と製品錠剤部品との組み込みを強化するように構成された信号増幅要素を有する摂取可能なイベントマーカ識別子が用いられてもよい。例えば、信号増幅要素は錠剤がその周囲に形成されるようにその中に穴部または切り出しを有してもよく(例えば該穴を通して)、これにより錠剤は製造後に分解しない。
【0056】
摂取可能なイベントマーカが受ける応力を最小限にし、製造される錠剤内により均一な応力分布を作り出す錠剤の形状および/または構成物が用いられてもよい。例えば、円形のまたは傾斜した端部を有する形状の錠剤が製造されてもよい。
【0057】
図4に示すような組立装置では、識別子は錠剤形成中に圧力を受けるように形成される。このような例では、識別子は錠剤形成加工中に識別子の完全性を保護する働きをする保護部品に組み込まれてもよい。このような部品の例が前述のような被覆物を含むように保護部品は異なり得る。一部の例では、保護部品は識別子を包囲し、生理学的に許容される物質から加工される。このような例では保護部品は柔軟性を有しており、圧力により屈曲するため識別子を保護する。ある実施例ではゲル材料に関心がある。
【0058】
粉末の代わりに、錠剤前駆体は摂取可能なイベントマーカを製造する組立装置内で摂取可能なイベントマーカ識別子と一体化する2つ以上の事前に形成された錠剤前駆体でもよい。どのように識別子と2つの錠剤ダイ前駆体が一体化するかの例を図5Aに示す。組立中、2つの分離した供給機は、予め作られた錠剤半片505および510を組立装置の組立場に供給する。予め作られた錠剤半片505および510は、摂取可能なイベントマーカを製造するために、示されるように、摂取可能なイベントマーカ識別子515と一体化するように構成される。別の構造を図5Bに示す。図5Bの予め作られた錠剤半片520および525は、識別子が集積回路部品535および信号増幅要素540を含む摂取可能なイベントマーカ識別子530の周囲に配置されるように構成される。予め作られた錠剤前駆体は図5Cに示す上部および下部の錠剤半片550および555でもよい。図5Cに示す錠剤半片550および555を用いた摂取可能なイベントマーカの製造では、摂取可能なイベントマーカ識別子545が錠剤の内側に配置された最終的な摂取可能なイベントマーカ565を製造するために、組立装置は錠剤半片550の底部の収納空間560に識別子545を配置し、次に錠剤半片550の底部の上面を覆うように上方の錠剤半片555を配置する。前述の各例では、2つの予め作られた錠剤前駆体半片は、前述したような適した接着剤を用いて互いに固定されてもよい。
【0059】
上に要約したように、一部の本発明のシステムは組立装置内に穴開け要素を用いてもよい。このような組立装置の例を図6に示す。図6の組立装置600は摂取可能なイベントマーカ前駆体テープ構成物610が巻かれたリールツーリール式の移送装置605を含む。前駆体テープ構成物610は摂取可能なイベントマーカ識別子の信号増幅要素として用いるのに適した材料から加工されたテープから形成される。摂取可能なイベントマーカ識別子回路部品615は、テープ610の中心軸に沿って均等な間隔を開けて配置される。回路部品615がパンチ620と整列されると、パンチ620は前駆体テープから摂取可能なイベントマーカ識別子640を押し出す。結果として押し出された摂取可能なイベントマーカ識別子640は、錠剤前駆体粉末635が満たされたダイプレス機630の下半部625に入る。錠剤ダイ下半部625内に摂取可能なイベントマーカ識別子640を配置した後に、製品錠剤を製造するのに十分な圧力を加えるように錠剤ダイ上半部(不図示)が錠剤ダイ下半部625に連結される。この製品錠剤は摂取可能なイベントマーカ識別子およびそれ故摂取可能なイベントマーカを含む。
【0060】
図15は回転式の錠剤プレス機システム1504における自動化された摂取可能なイベントマーカ供給機1502を示す。例えばサイクル開始時に、第1の充填が充填位置から始まり、充填カム1508が例えば重量調節カムを介した重量調節、車輪1506を通る事前圧縮、車輪1506を通る主圧縮などの種々の段階を通って移動する。第2の充填では充填位置でIEM挿入を実行してもよく、次に重量調節、引き下ろし、再圧縮および放出が実行され得る。
【0061】
一部の例では、例えば製造後の検査および/またはプログラミングを容易に実行するために、通路または穴部を通じて摂取可能なイベントマーカ識別子にアクセス可能な錠剤構造が製造されてもよい。例えば、組立装置は予め作られた摂取可能なイベントマーカ識別子および錠剤前駆体粉末の周囲における図7に示すドーナツ型の錠剤を製造してもよい。図7は摂取可能なイベントマーカ720の断面図である。図7の摂取可能なイベントマーカ720はドーナツ型の錠剤715の内側に配置された摂取可能なイベントマーカ識別子700から形成される。摂取可能なイベントマーカ識別子700は、集積回路網部品705、上部電極710および下部電極715、並びに信号増幅要素718を含む。このような摂取可能なイベントマーカを製造するために、組立装置は摂取可能なイベントマーカおよび錠剤粉末前駆体を収容するように構成された錠剤プレス機または型を含んでもよい。これにより、最終製品を製造するために信号増幅要素718の外周の周りの粉末前駆体をプレスする。このような組立装置の変形例では、組立装置は予め作られた摂取可能なイベントマーカ識別子の代わりに摂取可能なイベントマーカ識別子前駆体を用いるように構成されてもよい。例えば、組立装置はドーナツ型の錠剤プレス機内の粉末前駆体と共に、集積回路網部品705および信号増幅要素718のみを含む摂取可能なイベントマーカ識別子前駆体と一体化してもよい。プレス後、上部電極710および下部電極715などの最終部品の識別子は、例えば前述したようなパルスジェット装置を用いて製造されてもよい。
【0062】
一部の例では、当業界で現在公知の錠剤プレス機システムが、前述のような摂取可能なイベントマーカ製造装置を有するように変更される。このように変更され得る錠剤プレス機システムとしては、米国特許出願第7,296,987号、第7,060,294号、第6,972,105号、第5,958,467号、第5,838,571号に開示されたものが上げられるが、それらに限定されない。
【0063】
錠剤がプレスされる際に所望の場合には、下流で識別可能な摂取可能なイベントマーカを製造するように、錠剤は特定の形状(くぼみなど)を有するようにエンボス加工されてもよい。これにより、複数の摂取可能なイベントマーカ識別子を備えた錠剤が容易に識別できる。
【0064】
本発明のシステムにより製造された任意の錠剤構成を用いることにより、胃などの標的生理学的部位に接触すると確実に錠剤が崩壊し、識別子が解放される錠剤の厚さなどの錠剤の寸法を所望に選択できる。一部の例では、錠剤の厚さは、1〜5mmなどの1〜10mmの範囲である。
【0065】
錠剤構成の代わりに、摂取可能なイベントマーカはカプセル構成を有してもよい。カプセル構造では第1および第2カプセル部品は、薬学的活性剤構成物または偽薬構成物などの増量剤構成物が配置された内部容積を包囲するように構成される。この内部構成物は、液体、または粉末、錠剤、被覆された粒子状の構成物、ペレット、ビーズおよび小球を含む関心のある固体などの固体でもよい。カプセルの増量剤構成物は異なってもよい。増量剤構成物は1つ以上の賦形剤成分を含んでもよい。賦形剤成分は、増量剤、結合剤、崩壊剤、着色剤などの1つ以上の構成要素を含むが、それらに限定されない。関心のある賦形剤成分は、その開示が本明細書に参照により組み込まれる、国際公開第WO/2006/116718号として公開されたPCT出願整理番号第US2006/016370においてさらに検討される。本発明の構成物中に存在することができる成分のさらなる開示は、Remington‘s Pharmaceutical Sciences, Mace Publishing Company,Philadelphia, Pa., 17th ed.(1985)に見出される。摂取可能なイベントマーカを加工する特定用途に応じて、摂取可能なイベントマーカは、例えば前述のような、薬学的活性剤を含まなくてもよい。
【0066】
第1および第2のカプセル部品は任意の都合のよいプロトコルを用いて任意の都合のよい材料から加工されてもよい。この材料からキャリア部品が加工されてもよい、関心がある材料には、従来の薬学的なカプセル調剤に用いられる生理学的に許容できるポリマ材料が含まれる。この物質は透明でも不透明でもよく、所望に応じて色付けされてもよい。剛体材料および弾性材料の両方にも関心がある。
【0067】
このポリマから本発明のキャリア部品が加工されてもよい、適したポリマとしては、ポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのプルラン、カラギナン、キサンタン、キトサン寒天ガム、およびセルロース系材料を含む天然および合成多糖、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレンオキシド(PEO)、PEGとPEOとの混合体、(EUDRAGIT E(商標)、EUDRAGIT L(商標)、および/またはEUDRAGIT S(商標)メタクリル酸ポリマ)、EUDRAGIT RL(商標)および/またはEUDRAGIT RS(商標)のアンモニウムメタクリル樹脂共重合体などのアクリルおよびメタクリル酸ベースポリマ、ポビドン(ポリビニルピロリドン)、(GELUCIRE 44/14(商標)、GELUCIRE 50/02(商標)、GELUCIRE 50/13(商標)、およびGELUCIRE 53/10(商標)ポリマなどの)ポリ解糖グリセリド、(CARBOPOL(商標)ポリマなどの)カルボキシビニルポリマ、(POLOXAMER188(商標)ポリマなどの)ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン共重合体などが挙げられるが、それらに限定されない。
【0068】
カプセル部品は、成型などを含む任意の適切なプロトコルを用いて加工され得る。関心のある製造プロトコルとしては、米国特許出願第5,705,189号、第4,576,284号、第4,591,475号、第4,655,840号、第4,738,724号、第4,738,817号、および第4,790,881号に記載されるものが挙げられるが、それらに限定されない。代替的に、キャリア部品は、Qualicaps, Inc.、Whitsett, NCなどの商業的供給者から取得することができる。
【0069】
カプセル構成された摂取可能なイベントマーカを形成するように構成された組立装置では、該組立装置は、部品の供給源から組立場に移送するために例えば供給器、コンベヤ、パンチ、ローラなどの移送要素を含んでもよい。さらに、カプセルの増量剤構成物(活性薬剤を含んでも含まなくてもよい)の供給源から組立部位への通信要素をさらに含んでもよい。組立装置はカプセルの摂取可能なイベントマーカを製造するために、1つ以上の摂取可能なイベントマーカ識別子、第1および第2カプセル部品および増量剤構成物を安定的に組み込む機構も含んでもよい。図14は摂取可能なイベントマーカを製造するために摂取可能なイベントマーカとカプセル部品とを一体化するシステムにおけるプロセスフロー図1402を示す。プロセスフロー図1402では、例えばカプセル充填剤などの、APIおよび賦形剤1404が提供され、IEM識別子1406がステップ1408で、例えばカプセルなどの、APIに挿入される。カプセルはステップ1410でブランドを付け、被覆され、そしてステップ1412で包装される。
【0070】
図8はカプセル型の摂取可能なイベントマーカの組立装置800を示す。組立装置800では、コンベヤ805は、摂取可能なイベントマーカ識別子825をカプセルの下半部810に分与する位置である、摂取可能なイベントマーカ識別子のホッパー815および供給機820の分与位置を過ぎるように下部カプセル半片810を移動させる。所望の場合には、例えば適切な接着剤および/またはプレス嵌めを用いて、摂取可能なイベントマーカ識別子825を下半部810の底面に固定してもよい。ディスペンサ830は、既定量の液体カプセル増量剤構成物840(薬学的活性剤を含んでもよく含まなくてもよい)を下半部810内に供給する。ロボットの移送要素845は次に、その内部容積に摂取可能なイベントマーカ識別子825を含む製品カプセル860を製造するために、供給源(不図示)からの上部カプセル半片850を下半部810とのシール関連物に移動させる。カプセル860内に摂取可能なイベントマーカ識別子825が存在するため、カプセル860は摂取可能なイベントマーカとなる。前述の錠剤製造システムと同様に、図8に示すシステム800の種々の部品は変更されてもよい。例えば、摂取可能なイベントマーカ識別子のホッパー815および供給機820は、例えば、図6に示すような穴開け部品、または図2に示すようなディスペンサ(ディスペンサは噴霧装置でもよい)と差し替えられてもよい。
【0071】
図8に示す組立装置の変形例において組立装置800は、その開示が本明細書に参考として援用される、同時係属の米国仮特許出願整理番号第61/142,861号、表題「Pharmaceutical Dosages that Include an Ingestible Event Marker Identifier」に記載された摂取可能なイベントマーカキャップと共に示される上部カプセル半片を差し替えるように変更されてもよい。これらの例では、摂取可能なイベントマーカ識別子の分離された供給源が無くともよい。
【0072】
図8に示す組立装置のさらなる別の変形例では、摂取可能なイベントマーカ識別子の分離された供給源を必要としないように、カプセル半片の1つの中に一体化された摂取可能なイベントマーカを有するカプセルが用いられる。摂取可能なイベントマーカ識別子は、任意の都合のよい方法を用いてカプセル半片に内蔵されてもよい。一体化された摂取可能なイベントマーカを含むカプセル半片を製造するための適切な方法例は、その開示が本明細書に参照により組み込まれる、米国特許出願整理番号第12/238,345号に記載される。
【0073】
さらなる他の態様では組立装置は、2つのカプセル半片間に摂取可能なイベントマーカ識別子を挟むことにより、摂取可能なイベントマーカをカプセルキャリアに安定的に組み込むように構成されてもよい。例えば図9Aは、示すように第2のカプセル半片920と、その内側に適合するように構成された第1のカプセル半片915との間に挟まれた摂取可能なイベントマーカ識別子910を示す。
【0074】
代替的に組立装置は、摂取可能なイベントマーカ識別子をカプセル半片の外面などのカプセル半片の表面に接着させるように、生理学的に許容できる接着剤を用いて摂取可能なイベントマーカ識別子をカプセル半片に安定的に組み込むように構成されてもよい。結果得られたカプセルは最終的な摂取可能なイベントマーカを製造するために、次に所望に応じて充填および密閉されてもよい。予め作られた錠剤がカプセル半片と差し替えられ、次にカプセル半片が図8に示すように充填およびキャップ付けされる場合には、図2に示す組立装置の変形が摂取可能なイベントマーカのこの構成を組み立てるのに用いられてもよい。
【0075】
カプセルの摂取可能なイベントマーカのさらなる別の種類では、摂取可能なイベントマーカ識別子が機械的に安定的な組み込みを提供する構造に組み込むように、摂取可能なイベントマーカはカプセルに機械的に安定的に組み込まれてもよい。このようなカプセルの摂取可能なイベントマーカの例を図9Bに示す。図9Bの摂取可能なイベントマーカ識別子930は、予め作られたカプセル940および輪ゴム960によりカプセル940の外面に固定された摂取可能なイベントマーカ識別子950を含む。組立装置は摂取可能なイベントマーカ930を製造するためにカプセル940の上に輪ゴム960が摺動する場合には、この構造を加工するために、組立装置は、予め作られたカプセル940および輪ゴム(960)により摂取可能なイベントマーカ識別子(950)を用いてもよい。
【0076】
さらに他の例では、組立装置は予め作られたカプセル内部に摂取可能なイベントマーカ識別子を注入するように構成される。例えば組立装置は、予め作られたカプセルの内部に摂取可能なイベントマーカ識別子を注入するエアガンまたは類似の装置を含んでもよい。このような例では組立装置はさらに、注入の結果生じたあらゆる穴を密閉するように構成されてもよい。
【0077】
一部の例では、当業界で現在公知のカプセル製造システムは、前述のような摂取可能なイベントマーカ製造装置を有するように変更される。このように変更される場合があるカプセルプレスシステムとしては、米国特許出願第7,082,738号、第7,025,911号、第6,877,611号、第6,499,279号、第6,245,350号、第6,080,426号、第5,765,342号に開示されたものが挙げられるが、それらに限定されない。
【0078】
一部の例では、組立装置はシステムの包装装置と一体化される。例えば、システムは摂取可能なイベントマーカのブリスター包装を製造するように構成されてもよい。このようなシステムでは、摂取可能なイベントマーカを錠剤またはカプセルなどのキャリアに安定的に組み込まれるように構成された組立部品が、システムのブリスター包装装置と一体化されてもよい。このようなシステムの例には、ブリスター包装装置がカプセルまたは錠剤などの予め作られたキャリアの表面に摂取可能なイベントマーカ識別子を取り付けるための1つ以上の装置を含むシステムがある。包装装置と一体化されてもよい摂取可能なイベントマーカ識別子の組立装置の例には、摂取可能なイベントマーカを製造するのに十分な方法で制御された量の材料を正確な位置に堆積するパルスジェット堆積装置が含まれる。
【0079】
本発明の高生産性の摂取可能なイベントマーカ製造システムは、摂取可能なイベントマーカの組立中に他の機能を実行するさらなる装置を含んでもよい。摂取可能なイベントマーカ組立装置の上流では、例えば摂取可能なイベントマーカ識別子、予め作られた錠剤、錠剤前駆体、カプセル半片、カプセル増量剤構成物、予め作られた錠剤などの摂取可能なイベントマーカの部品を形成するように構成された装置を含んでもよい。摂取可能なイベントマーカ組立装置の下流では、例えばカウンタ装置、分類装置、包装装置などの1つ以上の後続装置を含んでもよい。
【0080】
システムにより製造された摂取可能なイベントマーカの品質を検査し、そしてこれらに限定はされないが例えば形状、色、サイズなどの1つ以上の既定の品質基準を満たさないマーカを不良品とする、カメラなどの1つ以上の品質管理要素がさらに本発明のシステムに含まれてもよい。本発明のシステムに含まれ得る関心のある品質管理要素の例は、米国特許出願第6,741,731号、第6,739,455号、第6,434,911号、第6,079,284号、第5,522,512号に開示されたものを含むが、それらには限定されない。
【0081】
一部の例では品質管理装置は、摂取可能なイベントマーカ内のキャリアに組み込む摂取可能なイベントマーカ識別子を特に検出するように構成された摂取可能なイベントマーカ識別子検出器を含む。関心のある摂取可能なイベントマーカ識別子検出器の一種類に、(摂取可能なイベントマーカ識別子が金属検出器に検出される金属を含む場合に)最終的な摂取可能なイベントマーカ内の摂取可能なイベントマーカ識別子の存在を検出するように構成された金属検出器がある。システムの品質管理装置に含まれる場合がある関心のある他の種類の摂取可能なイベントマーカ識別子検出器は、X線に基づく検出器、近赤外線に基づく検出器などを含むが、それらには限定されない。
【0082】
システムにより製造された摂取可能なイベントマーカの摂取可能なイベントマーカ識別子が操作可能であることを確認するように構成された操作検出器を含む品質管理装置にも関心がある。例えば品質管理装置は、摂取可能なイベントマーカの集積回路部品が操作可能であることを確認するように構成された、近接場RF装置などの無線周波数(RF)装置を含んでもよい。代替的に品質管理装置は、摂取可能なイベントマーカ識別子の回路の操作性を検査するプロービング装置に接続を提供するために、(例えばパルスジェットを用いて)摂取可能なイベントマーカ製品のキャリアに配線を印刷し、次に印刷された配線を用いるように構成されてもよい。
【0083】
製造後に摂取可能なイベントマーカを検査するように構成されたシステムのプロセスフロー図1602を図16に示す。プロセスフロー図1602ではステップ1608で錠剤部品などのAPIおよび賦形剤1506は圧縮されてもよく、IEM識別子1606が挿入される。1510で100パーセントになる。1612で被覆物が塗布されてもよく、ステップ1614でサンプリングされる。ステップ1616で印刷されてもよく、ステップ1618で大量包装が製造される。その後、1620でサンプリングされ、ステップ1622で製品が再包装され、輸送される。
【0084】
一部の例では本発明のシステムは、摂取可能なイベントマーカ製品の摂取可能なイベントマーカ識別子の回路網部品を製造後にプログラムするように構成されたプログラミング装置を含んでもよい。任意の都合のよいプログラミング装置が用いられる場合がある。例えば、前述の操作検出器は操作可能の決定前、その最中、および/またはその後に識別子をプログラムするプログラミング機能をさらに含んでもよい。静電気のプログラミング装置にも関心がある。
【0085】
製造後に摂取可能なイベントマーカをプログラムするように構成されたシステムのプロセスフロー図1702を図17に示す。プロセスフロー図1702では製品を製造するために、ステップ1708で錠剤部品などのAPIおよび賦形剤1604は圧縮される場合があり、IEM識別子1706が挿入される。製品は工程1710で被覆され、ステップ172で印刷され、ステップ1714で大量包装されてもよい。ステップ1716で製品に関連するプログラミングまたは分類が実行されてもよく、ステップ1718で製品の再包装および輸送が実行されてもよい。
【0086】
一部の例では本発明のシステムはさらに、摂取可能なイベントマーカの摂取可能なイベントマーカ識別子を固有に識別するような署名要素を摂取可能なイベントマーカに関連付けるように構成されてもよい。これにより、例えば署名要素装置による読み出しを通じて販売時などの任意の都合のよい時に、(例えば、製造時と販売時点との間のサプライチェーンに生じる場合があるあらゆる偽造活動を検出するために)摂取可能なイベントマーカの信頼性を確かめることができる。この署名要素は所望に応じて、記号、数字、文字、またはその組み合わせの任意の都合のよい集合でもよい。署名要素は所望に応じて、人またはコンピュータに容易に解読または暗号化されるものでもよい。署名要素は任意の都合のよい方法で摂取可能なイベントマーカに組み込まれてもよい。例えば、摂取可能なイベントマーカに印刷されてもよく、例えばブリスターパック、ボトル、箱などのそれに関連する包装物に印刷されてもよい。
【0087】
本発明のシステムは、任意の適切なアーキテクチャが用いられ得る都合のよいコンピュータ制御に基づいてもよい。例えば、割り当てられたアーキテクチャの制御要素間のデータの流れを最適化するようにアーキテクチャが設計された場合には、割り当てられた制御アーキテクチャを含むコンピュータ制御装置にも関心がある。このような制御アーキテクチャの例は、システムの異なる装置、独自のコンピュータ処理装置(CPU)を備える各装置に結合する多数の顧客のインターフェースボードとシリアルインターフェースを通じて通信する制御管理者コンピュータを含んでもよい。例えばコンピュータ制御装置は、本発明のシステムの種々の各装置に結合するCPUと通信する制御管理者コンピュータを含んでもよい。この各装置は存在し得る他の装置に加えて、これらに限定されないが例えば前駆体製造装置、分類装置、品質管理装置、包装装置などの組立装置を含む。コンピュータ制御システムは所望に応じて、ユーザに関する情報を表示する映像表示装置を含む操作者端末を含んでもよい。本発明のシステムの操作に適し得る関連するコンピュータ制御装置の例は、米国特許出願第7,293,672号、第7,082,738号、第6,816,793号、第6,499,279号、第5,522,512号に開示されたものを含むが、それらに限定されない。
【0088】
本発明のシステムは任意の都合のよい電源または電源の組み合わせで実行するように構成されてもよい。このように、本発明のシステムは空気圧、電気的、またはそれらの組み合わせを通じて電源を入れられてもよい。
【0089】
本発明は、説明した特定の態様に限定されず、したがって異なる場合があることを理解されたい。本明細書で使用される用語は、特定の態様を説明することのみを目的としており、限定的となることを意図しないことが理解される。それ故本発明の範囲は、添付の請求項のみによって制限される。
【0090】
値の範囲が提供される場合は、文脈が明確に指示しない限り、下限の単位の10分の1までの各介在値は、その範囲の上限および下限と任意の他の規定値または介在値との間で本発明に含有されることを理解されたい。これらのより狭い範囲の上限および下限は、より狭い範囲に独立して含まれてもよく、また、既定範囲内の任意の特異的に除外された限界に制約されて本発明に含有される。既定範囲が限界の一方または両方を含む場合は、これらの含まれた限界のいずれか一方または両方を除外する範囲も本発明に含まれる。
【0091】
特に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書で説明されるものと同様または同等である任意の方法および材料も、本発明の実践または試験で使用することができるが、代表的な例示的方法および材料をここで説明する。
【0092】
本明細書で引用される全ての公報および特許は、各個別公報または特許が参照により組み込まれることが特異的かつ個別に示されるかのように、本明細書に参照により組み込まれる、かつ引用される公報と関連して方法および/または材料を開示および説明するように本明細書に参照により組み込まれる。任意の公報の引用が出願日以前の開示のためであり、本発明が以前の発明により、そのような公報に先行する権利がないという承認として解釈されるべきではない。さらに、提供された公報の日付は独立して確認される必要があってもよい実際の公開日とは異なってもよい。
【0093】
本明細書および添付の請求項で使用されるような、「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(前記)」という単数形は、文脈が明確に指定しない限り複数形の指示対象を含むことに留意されたい。さらに請求項は、いずれの随意的要素も除外するように起草されてもよいことに留意されたい。そのようなものとして、この記述は請求項の要素の記載と関連した「だけ(solely)」、「のみ(only)」等の排他的用語の使用、または「消極的」限定の使用の根拠としての機能を果たすことを目的とする。
【0094】
ある範囲が「約」という用語に先行されている数値とともに提示されている。「約」という用語は、それが先行する正確な数、並びにこの用語が先行する数に近いか、または近似的である数の文字支援を提供するために本明細書で使用される。数が具体的に記載された数に近いか、または近似的であるかどうかを決定する際に、近い、または近似的な記載されていない数は、それが提示されている文脈において具体的に記載された数の実質的均等物を提供する数であってもよい。
【0095】
本開示を読むことで当業者にとって明白となるように、本明細書で説明および図示される個々の実施形態のそれぞれは、本発明の範囲または精神から逸脱することなく、他のいくつかの実施形態のうちのいずれかの特徴から容易に分離されるか、または組み合わせられてもよい、異なる構成要素および特徴を有する。任意の記載された方法は、記載されたイベントの順番、または論理的に可能な任意の他の順番で実行することができる。
【0096】
前述の発明は、理解を明確にする目的で、例示および一例として、ある程度詳細に説明されているが、本発明の教示を踏まえて、添付の請求項の精神または範囲から逸脱することなく、ある変更および修正が本発明に行われてもよいことが、当業者に容易に理解される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品を製造するために摂取可能なイベントマーカをキャリアに安定的に組み込むように構成された自動組立装置を備えた高生産性システム。
【請求項2】
前記組立装置は摂取可能なイベントマーカを予め作られたキャリアに安定的に組み込むように構成された、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記組立装置は前記摂取可能なイベントマーカを、接着剤を用いて前記予め作られたキャリアに安定的に組み込むように構成された、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記摂取可能なイベントマーカは前記予め作られたキャリアの安定的な組み込みを機械的に提供する要素を含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記組立装置は前記予め作られたキャリアの表面における前記摂取可能なイベントマーカの1つ以上の部品に印刷するように構成された、請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
前記組立装置は摂取可能なイベントマーカおよびキャリア前駆体から製品を製造するように構成された、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記組立装置は被覆物を前記摂取可能なイベントマーカに組み込むように構成された、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記被覆物は不透明であり、前記キャリアに組み込まれた前記摂取可能なイベントマーカを隠すように構成された、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記組立装置は前記システムの包装装置と一体化された、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記システムは、
摂取可能なイベントマーカを製造する摂取可能なイベントマーカ製造装置と、
前記摂取可能なイベントマーカを検査する品質管理検査装置と、
前記製品の前記摂取可能なイベントマーカをプログラムするプログラミング装置と、
前記摂取可能なイベントマーカに署名を関連付ける署名要素装置と、
前記摂取可能なイベントマーカに組み込まれる包装物を製造する包装装置と、からなる群から選択された要素を本質的に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
製品を製造するための高生産性方法であって、
前記製品を製造するために摂取可能なイベントマーカをキャリアに安定的に組み込むように構成された組立装置を用いて摂取可能なイベントマーカを組み立てることを含む方法。
【請求項12】
製品を製造するために摂取可能なイベントマーカをキャリアに安定的に組み込むように構成された組立装置を用いた摂取可能なイベントマーカを前記組み立てることは、前記製品を形成するために、キャリアを前記摂取可能なイベントマーカ内に押し込むことを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記摂取可能なイベントマーカの少なくとも一部を被覆することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記キャリアの少なくとも一部に前記摂取可能なイベントマーカの1つ以上の部品を堆積させて印刷することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記製品を包装することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記摂取可能なイベントマーカの前記包装は、複数の製品を大量包装することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記大量包装製品を再包装することをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
摂取可能なイベントマーカを製造するために摂取可能なイベントマーカ識別子をキャリアに安定的に組み込むように構成された組立装置を用いた摂取可能なイベントマーカを前記組み立てることは、前記摂取可能なイベントマーカを前記キャリアに機械的に付着させることを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記摂取可能なイベントマーカの少なくとも一部に追加被覆することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
摂取可能なイベントマーカを製造するために摂取可能なイベントマーカをキャリアに安定的に組み込むように構成された組立装置を用いた摂取可能なイベントマーカを前記組み立てることは、摂取可能なイベントマーカをキャリア内に挿入することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項21】
医薬品および摂取可能な装置を含む、識別可能な製品を製造するためのプロセスであって、錠剤の形態で前記医薬品を組立装置に提供するステップを含み、前記組立装置は、
接着剤供給装置を用いて接着剤面を持つ錠剤を製造するように、前記錠剤の一表面上に規定量の接着剤を配置することと、
デバイス供給装置を用いて前記識別可能な製品を製造するように、前記摂取可能な装置を前記接着剤面を持つ錠剤に固定することと、を含むステップを通して前記識別可能な製品を製造するプロセス。
【請求項22】
前記組立装置は保護用被覆供給装置を用いて被覆された識別可能な製品を製造するために、前記識別可能な製品に保護用被覆物を配置するステップをさらに実行する、請求項21に記載のプロセス。
【請求項23】
粉末供給装置、圧縮装置、およびデバイス供給装置を含む組立装置を用いて医薬品および摂取可能な装置から識別可能な製品を製造するためのプロセスであって、前記プロセスが、
前記粉末供給装置を用いて前記組立装置の錠剤ダイに、第1の部分の粉末形状の前記医薬品を供給するステップと、
前記デバイス供給装置を用いて前記組立装置の前記錠剤ダイ内に前記摂取可能な装置を配置するステップと、
前記組立装置の前記錠剤ダイに、第2の部分の粉末形状の前記医薬品を供給するステップと、
前記識別可能な製品を形成するために前記圧縮装置を用いて前記錠剤ダイの前記内容物を圧縮するステップと、を含むプロセス。
【請求項24】
第1のカプセル部供給装置、カプセル組立装置、薬剤供給装置、およびデバイス供給装置を含む組立機器を用いた識別可能な製品を製造するためのプロセスであって、前記プロセスが、
前記組立機器の前記第1のカプセル部供給装置を用いて、カプセルの第1の部分を供給するステップと、
前記組立機器の前記薬剤供給装置を用いて、医薬品を前記カプセルの前記第1の部分に充填するステップと、
前記組立機器の前記デバイス供給装置を用いて、前記カプセルの前記第1の部分に摂取可能な装置を配置するステップと、
前記組立機器の前記カプセル組立装置を用いて、前記カプセルの第2の部分と共に前記カプセルの前記第1の部分の前記内容物を密閉するステップと、を含むプロセス。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図1E】
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【図1F】
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【図1G】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公表番号】特表2012−514798(P2012−514798A)
【公表日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−544659(P2011−544659)
【出願日】平成22年1月5日(2010.1.5)
【国際出願番号】PCT/US2010/020142
【国際公開番号】WO2010/080765
【国際公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【出願人】(505222679)プロテウス バイオメディカル インコーポレイテッド (65)
【Fターム(参考)】