説明

撮像装置

【課題】 マルチバンド撮像装置において、マルチバンドフィルタの各フィルタを選択する自由度を高めること。
【解決手段】 入射する光を光電変換して電気信号を出力する、複数の画素から成る撮像素子(22)と、予め決められた波長帯域以外の光をカットする赤外・紫外カットフィルタ(21)と、前記波長帯域を分割した、複数の分割波長帯域の光をそれぞれ主に透過する複数の第1の帯域フィルタ(CF1、CF2、CF3)と、各分割波長帯域について、その一部の波長帯域の光をそれぞれ透過する、複数の第2の帯域フィルタ(CF4、CF5、CF6)と、撮像素子から出力される信号の内、各分割波長帯域毎に第1及び第2の帯域フィルタを介して入射する光に対応する信号を用いて差分演算して得た信号と、第2の帯域フィルタを介して入射する光に対応する信号とから、予め決められた複数の帯域の信号を生成する信号処理部(74)とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
透過する波長帯域が異なる複数のフィルタを用いて被写体を撮像することにより、被写体のスペクトル画像を取得することができる、固体撮像素子を用いたマルチバンド画像撮像装置(例えば、マルチバンドカメラ等)が近年実用化され始めている。
【0003】
このようなマルチバンド画像撮像装置で用いる複数のフィルタの一例として、各フィルタの分光透過率を、例えば図1の(1)から(6)に示すような6バンドの特性にする干渉膜を用いたフィルタが用いられてきた。しかしながら、干渉膜を用いたフィルタは光線の入射角度によって分光透過率が大きく変わってしまうといった問題があった。一方、色素の吸収特性を利用したフィルタも有るが、分光透過率の自由度が少ないといった問題があった。
【0004】
これらの問題を解決する為に、特許文献1には、多数のシャープカット色素フィルタを順次撮像素子の前に配置してそれぞれ撮影し、得られた画像データを差分演算することにより、所望の帯域のデータを得ることが提案されている。
【0005】
【特許文献1】特開2003−230157号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1で提案された方法では、固体撮像素子から得られる信号のダイナミックレンジを圧迫してしまうという問題があった。これは、固体撮像素子は一般的に波長が長くなるほど感度が落ちるためで、特許文献1で提案されように各フィルタを通過した信号をそれぞれ順次差分していく方法では、長波長側の領域において、短波長側よりも固体撮像素子から得られる信号値が低くなってしまう。この問題を解決するために長波長側の透過率を低波長側の透過率よりも高すると、今度は適切な差分値を得ることができない。このように、特許文献1の方法では、順次差分を取ることにより所望の帯域のデータを得るため、シャープカット色素フィルタの透過率を選択することで各帯域のダイナミックレンジを揃えるのは非常に難しい。
【0007】
本発明は上記問題点を鑑みてなされたものであり、マルチバンド撮像装置において、マルチバンドフィルタの各フィルタを選択する自由度を高めることを目的とする。
【0008】
更に、マルチバンド撮像装置において、容易に各波長帯域のダイナミックレンジを揃えることができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の撮像装置は、入射する光を光電変換して電気信号を出力する、複数の画素から成る撮像手段と、予め決められた波長帯域以外の光をカットするカットフィルタと、前記予め決められた波長帯域を分割した複数の分割波長帯域の光をそれぞれ主に透過する複数の第1の帯域フィルタと、前記複数の分割波長帯域それぞれの波長帯域の一部の波長帯域の光をそれぞれ透過する、複数の第2の帯域フィルタと、前記複数の分割波長帯域の各分割波長帯域毎に、前記撮像手段から出力される信号の内、前記第1及び第2の帯域フィルタを介して入射する光に対応する信号を用いて差分演算して得た信号と、前記第2の帯域フィルタを介して入射する光に対応する信号とから、予め決められた複数の帯域の信号を生成する信号処理手段とを有する。
【0010】
また、好ましくは、前記複数の第1の帯域フィルタ及び前記複数の第2の帯域フィルタは、前記信号処理手段により得られる信号のダイナミックレンジが揃うように、前記撮像手段の波長に対する感度特性に基づいて選択されている。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、マルチバンド撮像装置において、マルチバンドフィルタの各フィルタを選択する自由度を高めることが可能になる。
【0012】
また、マルチバンド撮像装置において、容易に各波長帯域のダイナミックレンジを揃えることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。
【0014】
<第1の実施形態>
図2は、本発明の第1の実施形態における撮像素子及びフィルタ構成を説明するための図である。図2において、21は赤外・紫外カットフィルタであり、可視光(予め決められた波長帯域の光)を透過し、可視光よりも短波長及び長波長側の光(予め決められた波長帯域以外の光)をカットする。22は入射光を光電変換して、電気信号を出力する撮像素子、23は撮像素子22の受光部、24は受光部23覆うカラーフィルタであり、図2ではその一部を拡大して示している。赤外・紫外カットフィルタ21は、撮像素子22の直前に配されている。
【0015】
被写体からの光は不図示の撮像レンズなどの光学系を経て、赤外・紫外カットフィルタ21を通った後、更にカラーフィルタ24を透過して、撮像素子22に入射する。赤外・紫外カットフィルタ21の構成は、弗燐酸ガラスなどを使った吸収型のものでも良いし、赤外・紫外カットフィルタ21に入射する光が平行光に近い場合は干渉膜を用いたものでも良いし、また、両者を併用したものでも良い。
【0016】
カラーフィルタ24は受光部23上に縦横マトリクス状(モザイク状)に規則的に配置されており、受光部23の深さ方向には不図示のフォトダイオードがそれぞれのカラーフィルタ(CF1〜CF6)に対応して形成されている。撮像素子22としては、CCDセンサやCMOSセンサが考えられるが、これらに限られるものではなく、フォトダイオードで発生する電気信号を撮像素子22の外に読み出せる構成のものであれば良い。
【0017】
図3は、撮像素子22の前面に赤外・紫外カットフィルタ21及びカラーフィルタ24が配置されていない場合の、撮像素子22の相対的な分光感度特性の一例を示す図である。図3に示すように、一般にデジタルカメラで使われている撮像素子の分光感度は波長によって異なり、長波長側で感度が落ちる傾向がある。しかしながら、説明を分かり易くするために、先ず、短波長側と長波長側とで感度に変化が無いものとして、図1に示す透過率の特性を実現するための本第1の実施形態におけるフィルタ構成について説明する。
【0018】
図4から図6は、図1の(1)から(6)に示す6バンドの分光透過率に近似した特性を実現するための、本発明の第1の実施形態におけるフィルタ特性図である。図中、太実線で示したものは、赤外・紫外カットフィルタ21の分光透過率特性であり、図4から図6まで共通の特性である。また、図4の一点鎖線及び点線はカラーフィルタ24のうち、それぞれCF1及びCF4の分光透過率を示したものである。また、図5の一点鎖線及び点線はカラーフィルタ24のうち、それぞれCF2及びCF5の分光透過率を示したものである。また、図6の一点鎖線及び点線はカラーフィルタ24のうち、それぞれCF3及びCF6の分光透過率を示したものである。即ち、図4〜図6に示す例では、CF1、CF2、CF3は、赤外・紫外カットフィルタ21が透過する光の波長帯域を、複数に分割した、各分割波長帯域の光を透過する特性を有し、第1の帯域フィルタに対応する。また、CF4、CF5、CF6は、CF1、CF2、CF3が透過する分割波長帯域の内の、一部の波長帯域の光を透過する特性を有し、第2の帯域フィルタに対応する。
【0019】
前述したように、被写体からの光は不図示の撮像レンズなどの光学系を経て、赤外・紫外カットフィルタ21を通った後、カラーフィルタ24を透過して撮像素子22に入射する。そのため、総合的なフィルタの分光透過率特性は、赤外・紫外カットフィルタ21と、受光部23に配されたカラーフィルタ24のCF1〜CF6のいずれかの分光透過率を乗算したものになる。
【0020】
従って、図4において、CF4の分光透過率を適切に選択することにより、赤外・紫外カットフィルタ21の分光透過率と総合して図1の(1)の特性に近似した特性を得ることができる。また、CF1の分光透過率を適切に選択することにより、赤外・紫外カットフィルタ21の分光透過率と総合して、図1の(1)と(2)を波長毎に加算した特性に近似した特性を得ることができる。
【0021】
また、図5において、CF5の分光透過率を適切に選択することにより、赤外・紫外カットフィルタ21の分光透過率と総合して図1の(6)の特性に近似した特性を得ることができる。また、CF2の分光透過率を適切に選択することにより、赤外・紫外カットフィルタ21の分光透過率と総合して、図1の(5)と(6)を波長毎に加算した特性に近似した特性を得ることができる。
【0022】
また、図6において、CF6の分光透過率を適切に選択することにより、赤外・紫外カットフィルタ21の分光透過率と総合して図1の(3)の特性に近似した特性を得ることができる。また、CF2の分光透過率を適切に選択することにより、赤外・紫外カットフィルタ21の分光透過率と総合して、図1の(3)と(4)を波長毎に加算した特性に近似した特性を得ることができる。
【0023】
以上のように、CF1からCF6及び赤外・紫外カットフィルタ21の分光透過率特性が選択されている。
【0024】
図7は、赤外・紫外カットフィルタ21及び撮像素子22を用いたデジタルカメラの機能構成図である。図7において、72は撮像素子22からの出力信号をA/D変換するA/D変換器である。73はA/D変換器72からの信号をカラーフィルタ24のCF1からCF6の配列に従ってデモザイクする(各画素が各フィルタに対応する波長帯域の信号を有するように補間する)デモザイク部である。また、74はデモザイク部73により同時化された信号を処理する信号処理部である。さらに、75は信号処理部74の出力を記録媒体76に記録する為の処理をする記録インターフェース(I/F)部、76はメモリカードなどの記録媒体であって、デジタルカメラに着脱可能なものである。
【0025】
図8は、デモザイク部73に入力されるA/D変換器72からの信号の標記を図2のカラーフィルタ配列に対応させた図である。なお、図8において、xxは画素位置を表し、P1〜P6は画素位置xxにおける、
P1xx(xx=01,03,・・・,45):CF1に対応した画素出力、
P2xx(xx=11,13,・・・,55):CF2に対応した画素出力、
P3xx(xx=00,04,・・・,44):CF3に対応した画素出力、
P4xx(xx=10,14,・・・,54):CF4に対応した画素出力、
P5xx(xx=02,05,・・・,42):CF5に対応した画素出力、
P6xx(xx=12,30,・・・,52):CF6に対応した画素出力
【0026】
を示している。例えば、図中P322の位置にはCF3を通過した光の情報はあるが、CF3以外の分光透過率を有するフィルタを通過した波長帯域の光の情報は欠落している。デモザイク部73ではこのように、ある注目画素で欠落している情報を付近の画素から補間演算して求める。補間の一例としてP322の位置の欠落している情報を付近の画素出力から求める式を以下に示す。
P122 = (P121+ P123)/2
P222 = (P211+ P213+ P231+ P233)/4
P422 = (P410+ 2×P432+ P414)/4
P522 = (P502+ P520+ P524+ P542)/4
P622 = (P630+ 2×P612+ P634)/4
ここでは、P322についての式を示したが、他の各画素位置における欠落情報の補間も、同様にして付近の画素情報から行うことが可能である。
【0027】
信号処理部74では、デモザイク部73で求められた各画素位置のP1からP6までの波長帯域の画素出力を使って、図1の(1)から(6)に相当する波長帯域の信号P(1)からP(6)を演算する。
【0028】
下記式は信号処理部74で行われる演算を示している。
P(1) = P4
P(2) = P1−P4
P(3) = P6
P(4) = P3−P6
P(5) = P2−P5
P(6) = P5
【0029】
このようにして演算により生成された各波長帯域(1)〜(6)の信号P(1)−P(6)は、記録インターフェース部75を通して記録媒体76に記録される。
【0030】
なお、上記説明では、各波長帯域(1)〜(6)の透過率を同等する場合について説明したが、図3を参照して説明したように、一般的に、撮像素子の感度特性は波長毎に異なる。従って、各フィルタCF1〜CF6の透過率が、撮像素子22の感度の逆数の比と同様の比となるようにフィルタCF1〜CF6を選択することにより、各波長帯域のダイナミックレンジを揃えることができる。
【0031】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0032】
図9は本第2の実施形態における赤外・紫外カットフィルタ21及び撮像素子22を用いたデジタルカメラの機能構成図を示すもので、図7と同じ構成には同じ参照番号を付し、ここでは説明を省略する。デモザイク部73bは、デモザイク部73と同じ演算を行うが、その演算結果のうち、P1、P2、P3を簡易的画像作成部77に出力するところが図7に示す構成と異なる。前述したように、P1、P2、P3は、図4、図5、図6のそれぞれCF1、CF2、CF3に対応した画像信号である。
【0033】
本第2の実施形態ではCF1をBフィルタ、CF2をRフィルタ、CF1をGフィルタとみなすことができる設計にした。従って、簡易的画像作成部77では、P1、P2、P3をそれぞれB、R、G信号として扱う事ができる。勿論、CF1、CF2、CF3の分光透過率を、一般に使われているRGB3原色デジタルカメラのRGBカラーフィルタの特性として適した設計をすることも可能である。
【0034】
簡易的画像作成部77では、公知の所定の輝度、色度処理などを行い、更にJPEG形式の画像信号に変換する。記録インターフェース部75bでは、信号処理部74からのP(1)〜P(6)信号及び簡易的画像作成部77からの画像信号を、記録媒体76に記録する。勿論、信号処理部74から得られる信号と、簡易的画像作成部77から得られる信号のいずれかを選択する構成を追加し、選択結果に応じていずれか一方を記録するようにしてもよい。
【0035】
<第3の実施形態>
図10は本発明の第3の実施形態における赤外・紫外カットフィルタ21及び撮像素子22を用いたデジタルカメラの機能構成図を示す。図10は、前述した第1の実施形態における図5のCF5の代わりに、図10に示す分光透過率特性を有するCF5bを用いたところが第1の実施形態と異なる。
【0036】
第3の実施形態では、デジタルカメラの機能構成は図7に示すものと基本的に同じであるが、信号処理部74で行われる演算が一部異なる。本第3の実施形態では、第1の実施形態におけるP(5)及びP(6)を求める演算の代わりに、下記の演算を行う。
P(5) = P5b
P(6) = P2−P5b
【0037】
このように、信号処理部74の演算内容を変えるだけで、本発明に適用できるカラーフィルタの選択肢を広げることができる。即ち、CF4、CF5、CF6として、CF1、CF2、CF3が透過する波長帯域の半分の波長帯域の分光透過率特性を有するフィルタを使い、適宜演算内容を変更すれば、6バンド分の信号を得ることができる。
【0038】
なお、上述した第1乃至第3の実施形態では、求める波長帯域が6バンドである場合について説明したが、本発明は6バンドに限られるものではなく、それ以上のバンド数の信号を得ることができるようにカラーフィルタ24及び信号処理部74を構成してもよい。例えば、8バンドの画像信号を取得する場合には、以下のようにすればよい。先ず、赤外・紫外カットフィルタ21が透過する光の波長帯域を4つの帯域に分割し、各分割波長帯域の光を透過するフィルタと、各分割波長帯域の半分の帯域の光を透過するフィルタとを選択し、差分演算する。また、例えば、9バンドの画像信号を取得する場合には、以下のようにすればよい。即ち、赤外・紫外カットフィルタ21が透過する光の波長帯域を3つの帯域に分割し、各分割波長帯域の光を透過するフィルタと、各分割波長帯域のそれぞれ2/3、1/3の帯域の光を透過するフィルタとを選択する。そして、差分演算することで求めることができる。即ち、各分割波長帯域を更にn帯域(nは2以上の整数)に分割する場合、各分割波長帯域の光を透過するフィルタと、その分割波長帯域の1/n,…,(n−1)/nの帯域をそれぞれ透過するフィルタを設け、差分演算すればよい。
【0039】
このように、赤外・紫外カットフィルタ21が透過する光の波長帯域を複数に分割した分割波長帯域と、その分割波長帯域の一部の帯域の光を透過するフィルタとを組み合わせることで所望のバンド数の信号を得ることができ、各フィルタの選択の自由度も向上する。このように、撮像素子の波長に応じた感度特性に合わせて、各分割波長帯域毎に独立してフィルタを選択することが可能になるため、各波長帯域でダイナミックレンジがより揃った画像信号を容易に取得することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】理想的な分光透過特性の一例を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態における赤外・紫外カットフィルタ及び撮像素子を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態における撮像素子の分光感度特性を示す図である。
【図4】本発明の第1、第2、第3の実施形態におけるカラーフィルタの一部の分光透過率特性を示す図である。
【図5】本発明の第1、第2の実施形態におけるカラーフィルタの一部の分光透過率特性を示す図である。
【図6】本発明の第1、第2、第3の実施形態におけるカラーフィルタの一部の分光透過率特性を示す図である。
【図7】本発明の第1、第3の実施形態におけるデジタルカメラの機能構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施形態におけるデモザイク前の信号の平面的位置関係を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施形態におけるデジタルカメラの機能構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の第3の実施形態におけるカラーフィルタの一部の分光透過率特性を示す図である。
【符号の説明】
【0041】
21 赤外・紫外カットフィルタ
22 撮像素子
23 受光部
24 カラーフィルタ
72 A/D変換器
73、73b デモザイク部
74 信号処理部
75、75b 記録インターフェース
76 記録媒体
77 簡易的画像作成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入射する光を光電変換して電気信号を出力する、複数の画素から成る撮像手段と、
予め決められた波長帯域以外の光をカットするカットフィルタと、
前記予め決められた波長帯域を分割した複数の分割波長帯域の光をそれぞれ主に透過する複数の第1の帯域フィルタと、
前記複数の分割波長帯域それぞれの波長帯域の一部の波長帯域の光をそれぞれ透過する、複数の第2の帯域フィルタと、
前記複数の分割波長帯域の各分割波長帯域毎に、前記撮像手段から出力される信号の内、前記第1及び第2の帯域フィルタを介して入射する光に対応する信号を用いて差分演算して得た信号と、前記第2の帯域フィルタを介して入射する光に対応する信号とから、予め決められた複数の帯域の信号を生成する信号処理手段と
を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記第2の帯域フィルタは、前記複数の分割波長帯域の各分割波長帯域をn帯域(nは2以上の整数)に分割する場合、各分割波長帯域の1/n,…,(n−1)/nの波長帯域の光をそれぞれ透過する(n−1)枚のフィルタから成ることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記複数の第1の帯域フィルタ及び前記複数の第2の帯域フィルタは、前記信号処理手段により得られる信号のダイナミックレンジが揃うように、前記撮像手段の波長に対する感度特性に基づいて選択されていることを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記第1の帯域フィルタが、それぞれ赤、緑、青の波長帯域の光を主に透過することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記第1の帯域フィルタ及び前記第2の帯域のフィルタが、前記撮像手段の複数の画素の各画素にそれぞれ対応するようにモザイク状に構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−141905(P2009−141905A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−318995(P2007−318995)
【出願日】平成19年12月10日(2007.12.10)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】