撮像装置
【課題】
GPSによる位置計測を確保する。
【解決手段】
撮像装置本体(10)の上面側かつ背面側に配置されるカラービューファインダ部(CVF部)(18)の上側に重ねるように、GPS受信部(20)を配置する。GPS受信部(20)とレンズ部(12)との間に、アクセサリ取付け部(16)を配置する。
GPSによる位置計測を確保する。
【解決手段】
撮像装置本体(10)の上面側かつ背面側に配置されるカラービューファインダ部(CVF部)(18)の上側に重ねるように、GPS受信部(20)を配置する。GPS受信部(20)とレンズ部(12)との間に、アクセサリ取付け部(16)を配置する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、GPS(Global Positioning System)受信器を有する撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−228527号公報
【0004】
近年、撮像装置にGPS(Global Positioning System )受信器を接続又は内蔵し、撮影画像に測位情報を埋め込んで記録媒体に記録することが行われている。GPS受信器は、受信性能を確保する為にも天空に向ける必要がある。GPS受信器の上面側が電波を遮蔽しやすいものに遮られると、著しく受信性能が低下する。そのため、GPS受信器は、撮像装置の通常使用時に天空を向く位置で、かつその上面側が遮蔽物に覆われない位置に配置するのが望ましい。
【0005】
特許文献1には、撮像装置のショルダーベルトの肩当てにGPS受信器を配置することが記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の配置では、通常使用時、GPS受信器が天空を向き、人体の影響を受けることも少ないが、ショルダーベルトを外すとGPS機能が使えない。また、フレキシブルなショルダーベルトの肩当てまで、GPS受信器と撮像装置本体との間の電気的接続を確保するのが難しいという問題がある。
【0007】
本発明は、このような不都合を解決する撮像装置を提示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る撮像装置は、撮像レンズと、撮像装置本体の上面側かつ背面側に配置され撮像画像を表示できるビューファインダ部と、前記ビューファインダ部の筐体内の上方に配置されたGPS受信部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、上記のようにGPS受信部を配置することで、通常使用時に良好な受信感度を得ることができる。GPS受信を妨げる要素がGPS受信器上を覆うことを防止し、GPSの受信感度の低下を減ずることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1実施例の上面図である。
【図2】第1実施例の背面側から見た斜視図である。
【図3】第1実施例の背面図である。
【図4】第1実施例の右側面図(外部マイク装着)である。
【図5】第1実施例の外部マイクと把持する手により隠蔽される範囲を説明する上面図である。
【図6】CVF部とGPS受信部の位置関係を説明する側面図である。
【図7】第2実施例の上面図である。
【図8】第2実施例の背面図である。
【図9】第2実施例の把持する手により隠蔽される範囲を説明する上面図である。
【図10】第2実施例の背面側から見た斜視図(CVF部引き出し状態)である。
【図11】第2実施例の上面図(CVF部引き出し状態)である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【実施例1】
【0012】
図1は本発明の一実施例の上面図を示し、図2は、背面側から見た斜視図を示す。なお、本実施例では、被写体側からレンズ部12を見た面を正面とする。そして、正面から見て右側の面を右側面、正面からみて左側の面を左側面、正面から見て上側の面を上面、正面から見て下側の面を底面、正面と対向する面を背面とする。
【0013】
10は、本実施例に係る撮像装置本体である。12は、被写体を撮像するための撮像レンズを有するレンズ部である。14は、多数のマイクエレメントを平面状に並べ立体的に音声を集音するサラウンドマイクを構成するマイクである。16は、外部マイクや外部ビデオライトなどのアクセサリを取り付けるアクセサリ取付け部である。18は、撮像した画像を表示し、ユーザが接眼部を覗き込むことで撮像画像を視認可能なカラービューファインダ部(CVF部)である。20は、CVF部18の筐体内上面側に配置されGPS衛星から位置情報を取得するGPS受信部である。22は撮像した画像などを記録媒体に記録する記録部である。24は撮像された画像を表示するLCD部である。26は撮像装置本体10とLCD部24とを離間可能に接続するヒンジ部である。28は撮像装置本体10に電源を供給するバッテリである。
【0014】
レンズ部12の光軸後方に設置された撮像素子に被写体の光学像が結像する。撮像素子は、撮像面上の光学像に対応する画像信号を出力し、撮像装置本体10内部の図示しない画像処理回路等によりデジタル変換およびデータ圧縮され、記録部22により記録媒体(HDD等)に記録される。画像処理回路で処理された画像信号は、CVF部18またはLCD部24により画像として表示される。
【0015】
LCD部24は、ヒンジ部26によって撮像装置本体10に対して離間自在に連結されている。すなわち、撮影中はLCD部24を撮像装置本体10に対して離間させ、ユーザが撮影内容を視認しやすい位置までLCD部24を移動させることができる。
【0016】
図3は、撮像装置本体10をユーザが把持した状態の背面図を示す。撮像装置本体10を把持するユーザの手を破線で図示してある。図4は、アクセサリの一例として外部マイク30をアクセサリ取付け部16に装着した状態の側面図を示す。図5は、撮像装置本体の上面図を示す。図5では、ユーザの手で覆われる把持範囲32と外部マイク30により覆われる範囲34をそれぞれ破線で図示してある。
【0017】
図3に示すように、ユーザは、撮影に際して、右手で左側面側に配置された記録部22側を把持する。記録部22は、レンズ部12を含む鏡筒上面部よりも上面方向へ突出しているので、把持範囲32(図5)は、撮像装置本体10の上面部の左半分程度におさまる。記録部22と対向する右側面側にはLCD部24が配置される。このような配置により、ユーザは、撮影時、把持する手を気にすることなく、LCD部24に表示される撮像画像を良好に視認できる。
【0018】
把持範囲32を避けた撮像装置本体10の上面側には、正面側からマイク14、アクセサリ取付け部16およびCVF部18が光軸方向に並んで配置される。これらの撮像装置構成要素14,16,18を、把持範囲32とLCD部24との間に配置することによって、撮影時、撮影の邪魔にならず良好に各要素の機能を発揮することが可能となる。さらに、これらの撮像装置構成要素14、16、18の配置は、撮像装置本体10を三脚や机の上などに据え置いて撮影する状況を考慮すると、底面側より上面側への配置が好ましいことは明らかである。マイク14は、被写体の音声を良好に集音できるように、被写体に近い正面側に配置される。また、CVF部18は、撮影者が覗き込むことによって表示画像を視認する目的のものであるので、被写体側と対向する面である背面側に配置される。アクセサリ取付け部16は、マイク14とCVF部18の間配置される。
【0019】
外部アクセサリには外部マイク、ビデオライト及び外部ストロボなどがあり、これらは、被写体に対して作用するものであるので、装着状態で装着位置から被写体側に向けて突出する場合が多い。図5に範囲34として図示したように、外部アクセサリの装着時にはアクセサリ取付け部16より前方が、一般に外部アクササリによって覆われる。そこで、GPS受信部20をアクセサリ取付け部16の後方に配置することで、GPS受信部20の上側が外部アクセサリなどの遮蔽物で覆われる可能性を低減できる。ただし、GPS受信部20はそれを構成する要素(アンテナや駆動IC)の物理的な制約により、ある程度の配置面積を必要とする。単純にGPS受信部20とCVF部18を光軸方向に並べてしまったのでは、撮像装置本体10の長手方向(光軸方向)の最大寸法が大きくなってしまう。そこで、本実施例では、GPS受信部20をCVF部18の筐体の上方に配置した。この位置に配置することで、GPS受信部20は、図5に示すような把持範囲32及び外部マイク投影範囲34を避け、さらに、撮像装置本体10の長手方向の最大寸法も抑えることができる。機能的にもスペース的にも効率の良いGPS受信部20のレイアウトを実現できる。
【0020】
図6は、CVF部18及びGPS受信部20の位置関係を示す側面図を示す。18aは撮影者が撮像画像を視認する際に覗き込む接眼部である。18bは、CVF部18の上面側を覆うCVF上カバーである。18cは、CVF部18の底面側を覆うCVF下カバーである。18dは、図示しないCVF表示装置を駆動するICおよびCVF表示装置に光を照射するLED等を擁するCVF基板である。18eは、CVF基板18dと図示しない撮像装置本体10内部に配置された本体基板とを電気的に接続するCVFフレキシブルケーブルである。20aは、CVF部18の筐体内の上面側に配置されたGPS基板である。20bはGPS基板20aの上面側の面に配置され上空のGPS衛星からの位置情報信号を受信可能なGPSアンテナである。20cは内部にGPSを駆動させるICや電源供給用のコンバーターなどを含むGPSモジュールである。20dはGPS基板20aとCVF基板18dを電気的に接続するGPSフレキシブルケーブルを示す。
【0021】
CVF基板18dの背面側に、図示しないCVF表示装置が配置される。CVF表示装置は、図示しないフレキシブルケーブルによってCVF基板18dに電気的に接続し、図示しない本体基板からの画像信号を画像表示する。GPS基板20aは、CVF下カバー18cの上面側にビス二箇所で固定される。GPS基板20aの上面側の面にはGPSアンテナ20bが実装され、GPS衛星からの信号を受信する。この位置に配置することにより、通常の撮影姿勢ではGPSアンテナ20bが常に上面側を向くこととなり、GPS衛星からの信号を常に良好に受信できる。GPS基板20aおよびGPSアンテナ20bは、CVF上カバー18bにより覆われる。CVF上カバー18bをGPS信号の受信に影響の無いまたは少ないモールド部材で構成し、信号受信に影響のない塗料による塗装を行うことによって、GPS信号の受信が良好になる。
【0022】
GPSアンテナ20bで受信された信号は、GPSモジュール20cによって変換・加工され、GPSフレキシブルケーブル20dによってCVF基板18dに送られる。CVF基板18dは、GPSモジュール20cからの信号をCVFフレキシブルケーブル18eを介して図示しない本体内基板に送る。GPS受信部20により計測される位置情報は、記録部22により撮影画像と共に記録媒体に記録される。
【実施例2】
【0023】
図7乃至図11を参照して、本発明の第2実施例を説明する。図7は、第2実施例の上面図を示し、図8は、把持状態での背面図を示す。
【0024】
110は、本実施例に係る撮像装置本体である。112は、被写体を撮像するための撮像レンズを有するレンズ部である。114は、多数のマイクエレメントを平面状に並べ立体的に音声を集音するサラウンドマイクを構成するマイクである。116は、外部マイクや外部ビデオライトなどのアクセサリを取り付けるアクセサリ取付け部である。118は、撮像した画像を表示し、ユーザが接眼部を覗き込むことで撮像画像を視認可能なカラービューファインダ部(CVF部)である。120は、CVF部18の筐体内上面側に配置されGPS衛星から位置情報を取得するGPS受信部である。128は撮像装置本体110に電源を供給するバッテリである。
【0025】
撮像を行うための内部構成は第1実施例と同様であるので、詳細な説明を省略する。また、CVF部118及びGPS受信部120の構成も、第1実施例と同様であるので、詳細な説明を省略する。
【0026】
撮像装置本体110は、把持部となりうる記録部が左側部に配置されず、例えば、レンズ部112の底面側に配置される。図9は、撮像装置110をユーザが把持した際の把持範囲を示す。図9に示すように、把持範囲132は、撮像装置本体110の上面のほぼ全体にわたる。従って、GPS受信部120もユーザの手で覆われしまい、この状態で撮影を行うとGPS衛星からの信号受信感度が著しく低下する。
【0027】
これを避けるため、本実施例では、図10に示すように、GPS受信部120とCVF部118を背面方向に一体に移動可能とした。図10は、CVF部18を背面側に引き出した状態の背面側からの斜視図を示す。図11は、CVF部118を背面側に引き出した状態での上面図を示す。
【0028】
図11に示すように、CVF部118を引き出した状態では、GPS受信部120は把持範囲132を避けた位置まで移動する。このように構成することで、撮影時にCVF部118を引き出した状態で撮影を行えば、GPS信号の受信感度を損なうことなくなる。
【0029】
高容量バッテリ128は、バッテリ28よりも高容量であり、バッテリ28より背面方向のサイズが大きく設定されている。この高容量バッテリ128を使用して撮影を行う場合、ユーザにCVF部118の引き出しを無意識に促すことになる。
【0030】
尚、本発明は上述した実施例に限定されないことは明らかであり、GPS機能を有する撮像装置に適応可能である。
【符号の説明】
【0031】
10:撮像装置本体
12:レンズ部
14:マイク
16:アクセサリ取付け部
18:カラービューファインダ部(CVF部)
20:GPS受信部
22:記録部
24:LCD部
28:バッテリ
【技術分野】
【0001】
本発明は、GPS(Global Positioning System)受信器を有する撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−228527号公報
【0004】
近年、撮像装置にGPS(Global Positioning System )受信器を接続又は内蔵し、撮影画像に測位情報を埋め込んで記録媒体に記録することが行われている。GPS受信器は、受信性能を確保する為にも天空に向ける必要がある。GPS受信器の上面側が電波を遮蔽しやすいものに遮られると、著しく受信性能が低下する。そのため、GPS受信器は、撮像装置の通常使用時に天空を向く位置で、かつその上面側が遮蔽物に覆われない位置に配置するのが望ましい。
【0005】
特許文献1には、撮像装置のショルダーベルトの肩当てにGPS受信器を配置することが記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の配置では、通常使用時、GPS受信器が天空を向き、人体の影響を受けることも少ないが、ショルダーベルトを外すとGPS機能が使えない。また、フレキシブルなショルダーベルトの肩当てまで、GPS受信器と撮像装置本体との間の電気的接続を確保するのが難しいという問題がある。
【0007】
本発明は、このような不都合を解決する撮像装置を提示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る撮像装置は、撮像レンズと、撮像装置本体の上面側かつ背面側に配置され撮像画像を表示できるビューファインダ部と、前記ビューファインダ部の筐体内の上方に配置されたGPS受信部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、上記のようにGPS受信部を配置することで、通常使用時に良好な受信感度を得ることができる。GPS受信を妨げる要素がGPS受信器上を覆うことを防止し、GPSの受信感度の低下を減ずることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1実施例の上面図である。
【図2】第1実施例の背面側から見た斜視図である。
【図3】第1実施例の背面図である。
【図4】第1実施例の右側面図(外部マイク装着)である。
【図5】第1実施例の外部マイクと把持する手により隠蔽される範囲を説明する上面図である。
【図6】CVF部とGPS受信部の位置関係を説明する側面図である。
【図7】第2実施例の上面図である。
【図8】第2実施例の背面図である。
【図9】第2実施例の把持する手により隠蔽される範囲を説明する上面図である。
【図10】第2実施例の背面側から見た斜視図(CVF部引き出し状態)である。
【図11】第2実施例の上面図(CVF部引き出し状態)である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【実施例1】
【0012】
図1は本発明の一実施例の上面図を示し、図2は、背面側から見た斜視図を示す。なお、本実施例では、被写体側からレンズ部12を見た面を正面とする。そして、正面から見て右側の面を右側面、正面からみて左側の面を左側面、正面から見て上側の面を上面、正面から見て下側の面を底面、正面と対向する面を背面とする。
【0013】
10は、本実施例に係る撮像装置本体である。12は、被写体を撮像するための撮像レンズを有するレンズ部である。14は、多数のマイクエレメントを平面状に並べ立体的に音声を集音するサラウンドマイクを構成するマイクである。16は、外部マイクや外部ビデオライトなどのアクセサリを取り付けるアクセサリ取付け部である。18は、撮像した画像を表示し、ユーザが接眼部を覗き込むことで撮像画像を視認可能なカラービューファインダ部(CVF部)である。20は、CVF部18の筐体内上面側に配置されGPS衛星から位置情報を取得するGPS受信部である。22は撮像した画像などを記録媒体に記録する記録部である。24は撮像された画像を表示するLCD部である。26は撮像装置本体10とLCD部24とを離間可能に接続するヒンジ部である。28は撮像装置本体10に電源を供給するバッテリである。
【0014】
レンズ部12の光軸後方に設置された撮像素子に被写体の光学像が結像する。撮像素子は、撮像面上の光学像に対応する画像信号を出力し、撮像装置本体10内部の図示しない画像処理回路等によりデジタル変換およびデータ圧縮され、記録部22により記録媒体(HDD等)に記録される。画像処理回路で処理された画像信号は、CVF部18またはLCD部24により画像として表示される。
【0015】
LCD部24は、ヒンジ部26によって撮像装置本体10に対して離間自在に連結されている。すなわち、撮影中はLCD部24を撮像装置本体10に対して離間させ、ユーザが撮影内容を視認しやすい位置までLCD部24を移動させることができる。
【0016】
図3は、撮像装置本体10をユーザが把持した状態の背面図を示す。撮像装置本体10を把持するユーザの手を破線で図示してある。図4は、アクセサリの一例として外部マイク30をアクセサリ取付け部16に装着した状態の側面図を示す。図5は、撮像装置本体の上面図を示す。図5では、ユーザの手で覆われる把持範囲32と外部マイク30により覆われる範囲34をそれぞれ破線で図示してある。
【0017】
図3に示すように、ユーザは、撮影に際して、右手で左側面側に配置された記録部22側を把持する。記録部22は、レンズ部12を含む鏡筒上面部よりも上面方向へ突出しているので、把持範囲32(図5)は、撮像装置本体10の上面部の左半分程度におさまる。記録部22と対向する右側面側にはLCD部24が配置される。このような配置により、ユーザは、撮影時、把持する手を気にすることなく、LCD部24に表示される撮像画像を良好に視認できる。
【0018】
把持範囲32を避けた撮像装置本体10の上面側には、正面側からマイク14、アクセサリ取付け部16およびCVF部18が光軸方向に並んで配置される。これらの撮像装置構成要素14,16,18を、把持範囲32とLCD部24との間に配置することによって、撮影時、撮影の邪魔にならず良好に各要素の機能を発揮することが可能となる。さらに、これらの撮像装置構成要素14、16、18の配置は、撮像装置本体10を三脚や机の上などに据え置いて撮影する状況を考慮すると、底面側より上面側への配置が好ましいことは明らかである。マイク14は、被写体の音声を良好に集音できるように、被写体に近い正面側に配置される。また、CVF部18は、撮影者が覗き込むことによって表示画像を視認する目的のものであるので、被写体側と対向する面である背面側に配置される。アクセサリ取付け部16は、マイク14とCVF部18の間配置される。
【0019】
外部アクセサリには外部マイク、ビデオライト及び外部ストロボなどがあり、これらは、被写体に対して作用するものであるので、装着状態で装着位置から被写体側に向けて突出する場合が多い。図5に範囲34として図示したように、外部アクセサリの装着時にはアクセサリ取付け部16より前方が、一般に外部アクササリによって覆われる。そこで、GPS受信部20をアクセサリ取付け部16の後方に配置することで、GPS受信部20の上側が外部アクセサリなどの遮蔽物で覆われる可能性を低減できる。ただし、GPS受信部20はそれを構成する要素(アンテナや駆動IC)の物理的な制約により、ある程度の配置面積を必要とする。単純にGPS受信部20とCVF部18を光軸方向に並べてしまったのでは、撮像装置本体10の長手方向(光軸方向)の最大寸法が大きくなってしまう。そこで、本実施例では、GPS受信部20をCVF部18の筐体の上方に配置した。この位置に配置することで、GPS受信部20は、図5に示すような把持範囲32及び外部マイク投影範囲34を避け、さらに、撮像装置本体10の長手方向の最大寸法も抑えることができる。機能的にもスペース的にも効率の良いGPS受信部20のレイアウトを実現できる。
【0020】
図6は、CVF部18及びGPS受信部20の位置関係を示す側面図を示す。18aは撮影者が撮像画像を視認する際に覗き込む接眼部である。18bは、CVF部18の上面側を覆うCVF上カバーである。18cは、CVF部18の底面側を覆うCVF下カバーである。18dは、図示しないCVF表示装置を駆動するICおよびCVF表示装置に光を照射するLED等を擁するCVF基板である。18eは、CVF基板18dと図示しない撮像装置本体10内部に配置された本体基板とを電気的に接続するCVFフレキシブルケーブルである。20aは、CVF部18の筐体内の上面側に配置されたGPS基板である。20bはGPS基板20aの上面側の面に配置され上空のGPS衛星からの位置情報信号を受信可能なGPSアンテナである。20cは内部にGPSを駆動させるICや電源供給用のコンバーターなどを含むGPSモジュールである。20dはGPS基板20aとCVF基板18dを電気的に接続するGPSフレキシブルケーブルを示す。
【0021】
CVF基板18dの背面側に、図示しないCVF表示装置が配置される。CVF表示装置は、図示しないフレキシブルケーブルによってCVF基板18dに電気的に接続し、図示しない本体基板からの画像信号を画像表示する。GPS基板20aは、CVF下カバー18cの上面側にビス二箇所で固定される。GPS基板20aの上面側の面にはGPSアンテナ20bが実装され、GPS衛星からの信号を受信する。この位置に配置することにより、通常の撮影姿勢ではGPSアンテナ20bが常に上面側を向くこととなり、GPS衛星からの信号を常に良好に受信できる。GPS基板20aおよびGPSアンテナ20bは、CVF上カバー18bにより覆われる。CVF上カバー18bをGPS信号の受信に影響の無いまたは少ないモールド部材で構成し、信号受信に影響のない塗料による塗装を行うことによって、GPS信号の受信が良好になる。
【0022】
GPSアンテナ20bで受信された信号は、GPSモジュール20cによって変換・加工され、GPSフレキシブルケーブル20dによってCVF基板18dに送られる。CVF基板18dは、GPSモジュール20cからの信号をCVFフレキシブルケーブル18eを介して図示しない本体内基板に送る。GPS受信部20により計測される位置情報は、記録部22により撮影画像と共に記録媒体に記録される。
【実施例2】
【0023】
図7乃至図11を参照して、本発明の第2実施例を説明する。図7は、第2実施例の上面図を示し、図8は、把持状態での背面図を示す。
【0024】
110は、本実施例に係る撮像装置本体である。112は、被写体を撮像するための撮像レンズを有するレンズ部である。114は、多数のマイクエレメントを平面状に並べ立体的に音声を集音するサラウンドマイクを構成するマイクである。116は、外部マイクや外部ビデオライトなどのアクセサリを取り付けるアクセサリ取付け部である。118は、撮像した画像を表示し、ユーザが接眼部を覗き込むことで撮像画像を視認可能なカラービューファインダ部(CVF部)である。120は、CVF部18の筐体内上面側に配置されGPS衛星から位置情報を取得するGPS受信部である。128は撮像装置本体110に電源を供給するバッテリである。
【0025】
撮像を行うための内部構成は第1実施例と同様であるので、詳細な説明を省略する。また、CVF部118及びGPS受信部120の構成も、第1実施例と同様であるので、詳細な説明を省略する。
【0026】
撮像装置本体110は、把持部となりうる記録部が左側部に配置されず、例えば、レンズ部112の底面側に配置される。図9は、撮像装置110をユーザが把持した際の把持範囲を示す。図9に示すように、把持範囲132は、撮像装置本体110の上面のほぼ全体にわたる。従って、GPS受信部120もユーザの手で覆われしまい、この状態で撮影を行うとGPS衛星からの信号受信感度が著しく低下する。
【0027】
これを避けるため、本実施例では、図10に示すように、GPS受信部120とCVF部118を背面方向に一体に移動可能とした。図10は、CVF部18を背面側に引き出した状態の背面側からの斜視図を示す。図11は、CVF部118を背面側に引き出した状態での上面図を示す。
【0028】
図11に示すように、CVF部118を引き出した状態では、GPS受信部120は把持範囲132を避けた位置まで移動する。このように構成することで、撮影時にCVF部118を引き出した状態で撮影を行えば、GPS信号の受信感度を損なうことなくなる。
【0029】
高容量バッテリ128は、バッテリ28よりも高容量であり、バッテリ28より背面方向のサイズが大きく設定されている。この高容量バッテリ128を使用して撮影を行う場合、ユーザにCVF部118の引き出しを無意識に促すことになる。
【0030】
尚、本発明は上述した実施例に限定されないことは明らかであり、GPS機能を有する撮像装置に適応可能である。
【符号の説明】
【0031】
10:撮像装置本体
12:レンズ部
14:マイク
16:アクセサリ取付け部
18:カラービューファインダ部(CVF部)
20:GPS受信部
22:記録部
24:LCD部
28:バッテリ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像レンズと、
撮像装置本体の上面側かつ背面側に配置され撮像画像を表示できるビューファインダ部と、
前記ビューファインダ部の筐体内の上方に配置されたGPS受信部
とを有することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記撮像レンズの側面側に配置される把持部をさらに備え、撮影者が前記把持部を把持した際にも前記GPS受信部の上方がGPS衛星からの信号に対して隠ぺいされないことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記撮像レンズと前記ビューファインダ部との間にアクセサリ取付け部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記ビューファインダ部は、前記撮像装置本体に対して背面方向に移動可能であることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項1】
撮像レンズと、
撮像装置本体の上面側かつ背面側に配置され撮像画像を表示できるビューファインダ部と、
前記ビューファインダ部の筐体内の上方に配置されたGPS受信部
とを有することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記撮像レンズの側面側に配置される把持部をさらに備え、撮影者が前記把持部を把持した際にも前記GPS受信部の上方がGPS衛星からの信号に対して隠ぺいされないことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記撮像レンズと前記ビューファインダ部との間にアクセサリ取付け部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記ビューファインダ部は、前記撮像装置本体に対して背面方向に移動可能であることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
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【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−245764(P2010−245764A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−91232(P2009−91232)
【出願日】平成21年4月3日(2009.4.3)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月3日(2009.4.3)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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