撮像装置
【課題】 本発明は、撮影者自身を簡単にパノラマ画像に写し込むことができる撮像装置を提供する。
【解決手段】 撮像装置は、撮像部、回転機構、回転制御部、顔検出部、撮影範囲設定部、位置情報設定部、パノラマ撮影受付部、撮影開始位置設定部、パノラマ撮影制御部及びパノラマ画像生成部を備える。撮像部は、画像を生成する。回転機構は、装置本体を回転させる。回転制御部は、回転機構を制御する。顔検出部は、動画像から顔を検出する。撮影範囲設定部は、撮影範囲を設定する。位置情報設定部は、顔の位置情報を設定する。パノラマ撮影受付部は、パノラマ撮影の開始の指示入力を受け付ける。撮影開始位置設定部は、動画像内の撮影者の顔の位置と、位置情報と、撮影範囲とに基づいて、装置本体を撮影開始位置に設定する。パノラマ撮影制御部は、パノラマ撮影を撮影開始位置から行なう。パノラマ画像生成部は、複数の画像からパノラマ画像を生成する。
【解決手段】 撮像装置は、撮像部、回転機構、回転制御部、顔検出部、撮影範囲設定部、位置情報設定部、パノラマ撮影受付部、撮影開始位置設定部、パノラマ撮影制御部及びパノラマ画像生成部を備える。撮像部は、画像を生成する。回転機構は、装置本体を回転させる。回転制御部は、回転機構を制御する。顔検出部は、動画像から顔を検出する。撮影範囲設定部は、撮影範囲を設定する。位置情報設定部は、顔の位置情報を設定する。パノラマ撮影受付部は、パノラマ撮影の開始の指示入力を受け付ける。撮影開始位置設定部は、動画像内の撮影者の顔の位置と、位置情報と、撮影範囲とに基づいて、装置本体を撮影開始位置に設定する。パノラマ撮影制御部は、パノラマ撮影を撮影開始位置から行なう。パノラマ画像生成部は、複数の画像からパノラマ画像を生成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、被写体をパン動作等により連写撮影した画像に基づいて、パノラマ画像を生成する撮像装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平06−284321号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術の撮像装置では、撮影者のパン動作等により被写体を連写撮影するため、撮影者自身をパノラマ画像に写し込むことが困難である。
【0005】
そこで、本発明は、上記事情に鑑み、撮影者自身を簡単にパノラマ画像に写し込むことができる撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明に係る撮像装置は、撮像部と、回転機構と、回転制御部と、顔検出部と、撮影範囲設定部と、位置情報設定部と、パノラマ撮影受付部と、撮影開始位置設定部と、パノラマ撮影制御部と、パノラマ画像生成部とを備える。撮像部は、撮影光学系により結像された被写体の像を撮像して画像を生成する。回転機構は、連写によるパノラマ撮影を行なうために装置本体を回転させる。回転制御部は、回転機構を制御する。顔検出部は、撮像部が時系列に生成する構図確認用の動画像から顔を検出する。撮影範囲設定部は、パノラマ撮影の撮影範囲を設定する。位置情報設定部は、パノラマ画像内に写し込む撮影者の顔の位置情報を設定する。パノラマ撮影受付部は、パノラマ撮影の開始の指示入力を受け付ける。撮影開始位置設定部は、パノラマ撮影受付部が指示入力を受け付けた場合、顔検出部が回転制御部の制御に応じて検出した動画像内の撮影者の顔の位置と、位置情報と、撮影範囲とに基づいて、回転制御部が回転機構を制御することにより、装置本体を撮影開始位置に設定する。パノラマ撮影制御部は、回転制御部が回転機構を制御することにより、パノラマ撮影を撮影開始位置から行なう。パノラマ画像生成部は、パノラマ撮影により得られた複数の画像からパノラマ画像を生成する。
【0007】
第2の発明に係る撮像装置は、第1の発明において、パノラマ撮影受付部が指示入力を受け付けた場合、回転制御部は、予備動作として、顔検出部が動画像内の中央領域で撮影者の顔を検出するように回転機構を制御する。
【0008】
第3の発明は、第2の発明において、パノラマ撮影受付部が指示入力を受け付けたときに、顔検出部が動画像内の中央領域で撮影者の顔を検出していた場合には、回転制御部は、予備動作を行なわない。
【0009】
第4の発明は、第1から第3の何れか1の発明において、位置情報は、パノラマ画像の長手方向の中央部分を含む。
【0010】
第5の発明は、第1から第4の何れか1の発明において、撮影範囲設定部は、ユーザ入力に基づいて撮影範囲を設定し、位置情報設定部は、ユーザ入力に基づいて位置情報を設定する。
【0011】
第6の発明は、第1から第5の何れか1の発明において、パノラマ撮影受付部は、撮影開始操作から予め指定された設定時間の経過後にパノラマ撮影を開始させるセルフタイマと、無線でパノラマ撮影を開始させるリモコン操作との何れか一方により、指示入力を受け付ける。
【0012】
第7の発明は、第1から第6の何れか1の発明において、選択部をさらに備える。選択部は、撮影者を被写体として撮影開始位置からパノラマ撮影を行なう第1パノラマモードと、装置本体の上下又は左右の移動方向を認識してパノラマ撮影を行なう第2パノラマモードとの何れか一方を選択する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の撮像装置は、撮影者自身を簡単にパノラマ画像に写し込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施形態の電子カメラ1の構成例を説明するブロック図
【図2】電子カメラ1が三脚に装着された状態の一例を示す図
【図3】回転機構25の構成例を示すブロック図
【図4】自分撮りパノラマモードの撮影処理の一例を示すフローチャート
【図5】パノラマ撮影のメニュー画面の一例を示す図
【図6】顔検出処理を説明する図
【図7】撮影開始位置の設定及びパノラマ撮影の処理を説明する図
【図8】パノラマ画像の生成処理の一例を説明する図
【図9】第1変形例を説明する図
【図10】第1変形例で撮影されるパノラマ画像について説明する図
【図11】第2変形例を説明する図
【図12】パノラマ画像の生成処理の一例を説明する図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。ここでは、本発明の撮像装置の一実施形態である電子カメラ1を例に取り上げて説明する。なお、電子カメラ1は、第1パノラマモード(以下「自分撮りパノラマモード」という。)と第2パノラマモード(以下「通常のパノラマモード」という。)とからなる2種類のパノラマモードの機能を備えている。したがって、撮影者は、2種類のパノラマ撮影を用途に応じて選択することができる。
【0016】
自分撮りパノラマモードでは、三脚等に電子カメラ1を取り付けた状態で撮影者自身を被写体としてパノラマ撮影することができる。そして、自分撮りパノラマモードでは、パノラマ撮影において、撮影者自身を指定した位置に写し込むかを設定することができる点を特徴とする。
【0017】
また、通常のパノラマモードでは、電子カメラ1の装置本体の上下又は左右の移動方向を認識してパノラマ撮影することができる。そして、通常のパノラマモードでは、電子カメラ1の装置本体の移動方向に応じて連写された複数の画像を合成し、1枚のパノラマ画像を生成する。なお、通常のパノラマモードは、既に公知技術であるので、具体的な内容の説明を省略する。
【0018】
図1は、本実施形態の電子カメラ1の構成例を説明するブロック図である。電子カメラ1は、図1に示す通り、撮影光学系10と、レンズ駆動部11と、撮像素子12と、AFE13と、画像処理部14と、第1メモリ15と、第2メモリ16と、表示モニタ17と、記録インターフェース部(以下「記録I/F部」という。)18と、操作釦19と、レリーズ釦20と、電源釦21と、セルフタイマ釦22と、赤外線受信部23と、加速度センサ24と、回転機構25と、装置本体支持台26と、CPU(Central Processing Unit)27と、バス28とを備える。
【0019】
ここで、画像処理部14、第1メモリ15、第2メモリ16、表示モニタ17、記録I/F部18及びCPU27は、バス28を介してそれぞれ接続されている。また、レンズ駆動部11、撮像素子12、操作釦19、レリーズ釦20、電源釦21、セルフタイマ釦22、赤外線受信部23、加速度センサ24及び回転機構25は、それぞれCPU27に接続されている。
【0020】
撮影光学系10は、ズームレンズと、フォーカスレンズとを含む複数のレンズ群で構成されている。レンズ駆動部11は、撮影光学系10内でズームレンズやフォーカスレンズのレンズ位置をCPU27の指示に応じて光軸方向に調整する。なお、簡単のため、図1では、撮影光学系10を1枚のレンズとして図示する。
【0021】
撮像素子12は、撮影光学系10により結像された被写体の像を撮像し、アナログの画像信号(画像)を生成する。そして、撮像素子12が出力するアナログの画像信号は、AFE13に入力される。この撮像素子12の撮像面には、R(赤)、G(緑)B(青)の3種類のカラーフィルタが例えばベイヤー配列で配置されている。また、撮像素子12の電荷蓄積時間及び画像信号の読み出しは、タイミングジェネレータ(不図示)によって制御される。また、撮像素子12は、CCD(Charge Coupled Device)型、又は、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)型のイメージセンサである。なお、撮像素子12の出力は、AFE13に接続されている。ただし、CMOS型のイメージセンサの場合、A/D変換等のアナログ信号処理を行なう機能を有しているタイプでは、AFE13は不要となり、撮像素子12の出力は、画像処理部14に直接接続されることになる。ここで、撮影光学系10と撮像素子12とは、撮像部を構成する。
【0022】
AFE13は、アナログ信号処理を行なうアナログフロントエンド回路である。このAFE13は、画像信号のゲイン調整や、A/D変換を行なう。なお、AFE13の出力は、画像処理部14に接続されている。画像処理部14は、必要に応じて各種の画像処理(例えば、色補間処理、輪郭強調処理、ホワイトバランス等)を施す。
【0023】
第1メモリ15は、RAM(Random Access Memory)の機能を有し、例えば、画像処理部14による画像処理の前工程や後工程で画像のデータを一時的に記録するバッファメモリである。
【0024】
第2メモリ16は、フラッシュメモリ等の書き換え可能な不揮発性の半導体メモリである。第2メモリ16は、電子カメラ1の制御を行なうプログラム等を予め記憶している。CPU27は、このプログラムに従い、一例として後述の図4に示すフローチャートの処理(以下「フローの処理」という。)を実行する。
【0025】
表示モニタ17は、例えば液晶表示媒体により構成される。表示モニタ17は、CPU27の指示に応じて各種画像や電子カメラ1の操作メニュー等を表示する。なお、表示モニタ17上には、タッチパネルが配置されている。タッチパネルは、タッチパネル表面に接触した指先等の位置を検出する。そして、タッチパネルは、検出した位置をCPU27に出力することで撮影者からの操作を受け付ける。
【0026】
記録I/F部18には、着脱自在の記録媒体30を接続するためのコネクタ(不図示)が形成されている。そして、記録I/F部18は、そのコネクタに接続された記録媒体30にアクセスして画像の記録処理を行なう。この記録媒体30は、例えば、不揮発性のメモリカードである。図1では、コネクタに接続された後の記録媒体30を示している。
【0027】
操作釦19は、例えば、撮影光学系10の焦点距離を望遠側に変更するための望遠ズーム釦、撮影光学系10の焦点距離を広角側に変更するための広角ズーム釦、電子カメラ1の操作メニューの設定条件を選択若しくは実行するための十字釦等で構成される(不図示)。操作釦19は、ユーザ入力により、自分撮りパノラマモードと通常のパノラマモードとの何れか一方を選択する。
【0028】
レリーズ釦20は、半押し操作の指示入力と全押し操作の指示入力とを受け付ける二段式の釦である。電源釦21は、撮影者の操作により、電子カメラ1の電源起動を行なうための釦である。
【0029】
セルフタイマ釦22は、撮影開始操作から予め指定された設定時間の経過後にパノラマ撮影を開始させるための釦である。
【0030】
赤外線受信部23は、撮影者からのリモコン操作により、パノラマ撮影の開始を示す信号を赤外線で受信する。加速度センサ24は、3次元方向(相互に直交するX軸、Y軸、Z軸の3軸方向)の加速度を計測するセンサである。通常のパノラマモードが設定された場合、CPU27は、加速度センサ24の計測結果に基づいて、電子カメラ1の装置本体の上下又は左右の移動方向を認識する。これにより、CPU27は、通常のパノラマモードにおけるパノラマ撮影を行なうことができる。
【0031】
回転機構25は、連写によるパノラマ撮影を行なうために電子カメラ1の装置本体を回転させる(詳細は後述する)。
【0032】
図2は、電子カメラ1が三脚に装着された状態の一例を示す図である。図2に示す通り、電子カメラ1において、装置本体1aは、後述する動力伝達部25dを介して装置本体支持台26に接続される。ここで、図2では、動力伝達部25d(図3参照)を模式的に描いている。装置本体1aは、図2に示す回転軸を中心として水平方向に回転自在となる。また、電子カメラ1の筐体の正面には、撮影光学系10を備えられている。また、電子カメラ1の筐体の上面には、レリーズ釦20が備えられている。
【0033】
本実施形態では、必要に応じて、電子カメラ1を支持するための支持脚として三脚41が、雲台40を介して、電子カメラ1の下面の装置本体支持台26に取り付けられる。ここで、雲台40と装置本体支持台26とは、ねじ止めにより接続される。なお、支持脚は三脚に限られず、一脚であっても良い。
【0034】
再び、図1の説明に戻り、CPU27は、各種演算及び電子カメラ1の制御を行なうプロセッサである。CPU27は、第2メモリ16に予め格納されたプログラムを実行することにより、電子カメラ1の各部の制御等を行なう。また、CPU27は、時間を計測するタイマ機能を有している。さらに、CPU27は、回転制御部27aと、顔検出部27bと、撮影範囲設定部27cと、位置情報設定部27dと、パノラマ撮影受付部27eと、撮影開始位置設定部27fと、パノラマ撮影制御部27gと、パノラマ画像生成部27hとしても機能する。
【0035】
回転制御部27aは、回転機構25の回転を制御する。図3は、回転機構25の構成例を示すブロック図である。回転機構25は、電子カメラ1の装置本体1aを回転させるため、制御回路25aと、モータ25bと、エンコーダ25cと、動力伝達部25dとを備える。ここで、回転制御部27aは、制御回路25aを統括的に制御する。
【0036】
制御回路25aは、モータ25b、エンコーダ25c及び動力伝達部25dを制御する回路である。また、制御回路25aは、回転制御部27aとの間で、回転機構25を動作させるための制御信号を含むコマンドを送受信する。
【0037】
また、制御回路25aは、回転制御部27aからのコマンドを受信することにより、モータ25bを回転制御する。モータ25bの回転は、歯車等の動力伝達部25dを介して軸支された装置本体支持台26に伝達される。これにより、回転機構25は、装置本体1aを水平方向に回転させることが可能となる。ここで、エンコーダ25cは、モータ25bの回転角度を検出し、回転角度情報として制御回路25aに出力する。制御回路25aは、例えば、パノラマ撮影時において、エンコーダ25cから出力される回転角度情報を取得する。そして、制御回路25aは、装置本体1aが所定の角度分回転する度に撮影を指示するレリーズ開始信号をパノラマ撮影制御部27gに送信する。
【0038】
顔検出部27bは、回転制御部27aの制御に応じて、撮像素子12が時系列に生成する構図確認用の画像(以下「スルー画像」という。)から顔を検出する。顔検出部27bは、一例として、スルー画像の画像信号の輝度分布に基づいて、肌色領域を顔の領域として抽出する。或いは、顔検出部27bは、例えば、特開2001−16573号公報等に記載された特徴点抽出処理によって顔領域を抽出する。上記の特徴点としては、例えば、眉、目、鼻、唇の各端点等が挙げられる。これにより、顔検出部27bは、被写体となる撮影者を人物として認識することができる。そして、顔検出部27bは、顔領域の位置情報を特定する。
【0039】
撮影範囲設定部27cは、パノラマ撮影の撮影範囲を設定する。具体的には、パノラマ撮影の撮影範囲を示す撮影角度情報を設定する。例えば、撮影範囲設定部27cは、初期値として、撮影角度情報を180度に設定する。なお、撮影角度情報は、撮影者からのユーザ入力により設定しても良い。
【0040】
位置情報設定部27dは、パノラマ画像内に写し込む撮影者の顔の位置情報を設定する。一例として、位置情報は、パノラマ画像の長手方向の中央部分を含むことが好ましい。これにより、本実施形態では、撮影者をパノラマ画像の長手方向の中央に写し込むことが容易に可能となる。
【0041】
パノラマ撮影受付部27eは、パノラマ撮影の開始の指示入力を受け付ける。具体的には、セルフタイマ釦22を介してパノラマ撮影の開始の指示入力を受け付ける。或いは、赤外線受信部23を介してパノラマ撮影の開始の指示入力を受け付ける。したがって、撮影者は、パノラマ画像の撮影開始の指示入力を複数の手段のうちから選択することができる。
【0042】
撮影開始位置設定部27fは、パノラマ撮影受付部27eが指示入力を受け付けた場合、顔検出部27bが回転制御部27aの制御に応じて検出したスルー画像内の顔と、位置情報と、撮影範囲とに基づいて、回転制御部27aが回転機構25を制御することにより、装置本体1aを撮影開始位置に設定する。パノラマ撮影制御部27gは、回転制御部27aが回転機構25を制御することにより、パノラマ撮影を撮影開始位置から行なう。パノラマ画像生成部27hは、パノラマ撮影により得られた複数の画像から1枚のパノラマ画像を生成する。
【0043】
次に、電子カメラ1における自分撮りパノラマモードの撮影処理の一例を説明する。なお、説明の便宜上、電子カメラ1は、図2に示すように雲台40を介して三脚41に取り付けられていることとする。また、パノラマ撮影におけるチルト方向の調整は、撮影者が三脚41の高さを調整することにより既になされていることとする。また、撮影者は、パノラマ撮影を赤外線により指示可能なリモコン(不図示)を所持していることとする。つまり、自分撮りパノラマモードでは、先ず、撮影者が例えば撮影範囲の設定と位置情報の設定を行なう。続いて、撮影者は、電子カメラ1の前方に立った後、パノラマ撮影の開始の指示入力をリモコン操作により行なう。これにより、電子カメラ1は、パノラマ撮影を行なう。
【0044】
図4は、自分撮りパノラマモードの撮影処理の一例を示すフローチャートである。図5は、パノラマ撮影のメニュー画面の一例を示す図である。ここで、電子カメラ1の電源釦21がオンされた後、操作釦19を介してパノラマ撮影の選択入力がなされると、CPU27は、表示モニタ17に図5に示すパノラマ撮影のメニュー画面を表示させる。なお、この時点で表示モニタ17には、「撮影範囲の設定」と「自分撮りの位置の設定(位置情報の設定)」の表示はなされていないこととする。続いて、撮影者が自分撮りパノラマモードを選択すると、CPU27は、表示モニタ17に「撮影範囲の設定」と「自分撮りの位置の設定」の表示をさせる。そして、CPU27は、図4に示すフローの処理を開始させる。
【0045】
ステップS101:CPU27の撮影範囲設定部27cは、ユーザ入力により、撮影範囲の設定処理を行なう。具体的には、図5に示すように、撮影者は、メニュー画面を見て撮影範囲(撮影角度情報)の入力を簡単にすることができる。例えば、ユーザ入力により、撮影範囲が180度として入力されると、撮影範囲設定部27cは、パノラマ撮影の撮影範囲を180度として設定する。この際、撮影範囲設定部27cは、180度の設定値を一時的に第1メモリ15に記録する。そして、CPU27は、ステップS102の処理に移行する。
【0046】
ステップS102:CPU27の位置情報設定部27dは、顔の位置情報(自分撮りの位置)の設定処理を行なう。具体的には、図5に示すように、撮影者は、メニュー画面を見て顔の位置情報を簡単に入力することができる。例えば、撮影範囲が180度に設定されると、CPU27は、180度の撮影範囲のパノラマ画像の枠31を表示させる。さらに、CPU27は、枠31内にマークMを表示させる。撮影者は、タッチパネル操作でマークMを指でなぞることにより、所定の位置にマークMを動かすことができる。ここで、撮影者は、枠31の長手方向の中央のライン(図中矢印)をまたぐ位置にマークMを指定したとする。この場合、位置情報設定部27dは、パノラマ画像内に写し込む顔の位置情報として、マークM内の領域を設定する。この際、位置情報設定部27dは、この位置情報を一時的に第1メモリ15に記録する。そして、CPU27は、ステップS103の処理に移行する。
【0047】
ここで、撮影者は、三脚41により設置されている電子カメラ1から離れて、電子カメラ1の前方に移動することとする。そして、撮影者は、リモコン操作によりパノラマ撮影の開始の指示入力を行なう。
【0048】
ステップS103:CPU27のパノラマ撮影受付部27eは、パノラマ撮影の指示入力の有無を判定する。具体的には、パノラマ撮影受付部27eは、赤外線受信部23を介してパノラマ撮影の開始の指示入力を示すパノラマ撮影の開始信号の受信の有無を判定する。パノラマ撮影の開始信号を受信した場合(ステップS103:Yes)、CPU27は、ステップS104の処理に移行する。一方、パノラマ撮影の開始信号を受信していない場合(ステップS103:No)、CPU27は、パノラマ撮影の開始信号を受信するまでステップS103の処理を繰り返す。
【0049】
ステップS104:CPU27の顔検出部27bは、顔検出処理を行なう。具体的には、顔検出部27bは、回転制御部27aの制御に応じて、スルー画像から顔を検出する。ここで、回転制御部27aの制御は、装置本体1aを回転させる制御だけではなく、装置本体1aを回転させない制御も含む。
【0050】
図6は、顔検出処理を説明する図である。先ず、回転制御部27aは、予備動作として、顔検出部27bがスルー画像内の中央領域で撮影者Pの顔を検出するように回転機構25を制御して、装置本体1aを回転させる(図6(a)参照)。これにより、撮影者Pと電子カメラ1の撮影光学系10との位置関係は、正対する位置(以下「正対位置」という。)となる。具体的には、回転制御部27aは、図6(b)に示す通り、顔検出部27bが検出する撮影者Pの顔の位置(枠W内の領域)に対して、枠WのY方向の中心線とスルー画像内のY方向の中心線(図中、点線)が一致するように装置本体1aを回転させる。これにより、回転制御部27aは、パノラマ画像内の指定した位置に撮影者を写し込むための処理をしやすくする。
【0051】
ただし、本実施形態では、パノラマ撮影受付部27eがパノラマ撮影の開始信号を受け付けたときに、撮影者Pと電子カメラ1の撮影光学系10との位置関係が既に正対位置になっている場合がある。そこで、この場合には、回転制御部27aは、予備動作を行なわないこととする。これにより、CPU27は、ステップS104の処理の迅速化を図ることができる。
【0052】
なお、回転制御部27aは、予備動作のバリエーションとして、パノラマ撮影受付部27eがパノラマ撮影の開始信号を受け付けた後、予め設定された角度(例えば、180度)スキャンして、顔検出を行なっても良い。そして、回転制御部27aは、一旦スキャンした後、顔の位置が正対位置になるように回転機構25を制御して装置本体1aを回転させても良い。
【0053】
CPU27は、ステップS104の処理が完了すると、ステップS105の処理に移行する。
【0054】
ステップS105:CPU27の撮影開始位置設定部27fは、撮影開始位置の設定を行なう。具体的には、撮影開始位置設定部27fは、ステップS101の処理で設定した撮影範囲と、ステップS102の処理で設定した顔の位置情報と、ステップS104の処理で検出したスルー画像内の顔の位置とに基づいて、回転制御部27aが回転機構25を制御することにより、装置本体1aを撮影開始位置に設定する。
【0055】
図7は、撮影開始位置の設定及びパノラマ撮影の処理を説明する図である。ここで、ステップS104の処理の終了後において、撮影者Pと電子カメラ1の撮像光学系10との位置関係は、図6(a)に示す通り、正対位置となっている。この状態で、本実施形態では、正対位置より90度回転した位置からパノラマ撮影を開始すればパノラマ撮影画像(撮影範囲180度)の中心に撮影者Pを写り込ませることができる(図7(a)参照)。
【0056】
そこで、回転制御部27aは、回転機構25を制御して、例えば、図6(a)に示す状態から装置本体1aを図中90度時計回りに回転させることにより、撮影開始位置設定部27fは、装置本体1aを撮影開始位置に設定する(図7(b)参照)。つまり、回転制御部27aは、正対位置と判断した位置からパノラマ撮影で設定している角度の1/2の位置(設定が180度の場合は90度)に回転駆動し、撮影開始位置設定部27fは、その位置をパノラマ撮影(本撮影)の撮影開始位置に設定する。そして、CPU27は、ステップS106の処理に移行する。
【0057】
ステップS106:CPU27のパノラマ撮影制御部27gは、パノラマ撮影を行なう。具体的には、パノラマ撮影制御部27gは、先ず、撮影範囲の設定値に基づいて、パノラマ撮影に必要な枚数を算出する。
【0058】
例えば、180度のパノラマ撮影で撮影者自身を中央に配置したい場合について説明する。パノラマ撮影制御部27gは、設定した角度分(例えば、180度)のパノラマ画像の元になる複数の画像を連写撮影する。一例として、複数の画像における各々の画像の撮影範囲が18度であり、画像の重複領域(以下「のりしろ部分」という。)が3度の場合、ステップS107の処理で説明する通り、パノラマ画像生成部27hは、180度の画像を得るためには12枚の画像を合成し、撮影範囲が180度からなる1枚の画像を生成する。この際、パノラマ画像生成部27hは、連写撮影された画像を順番にのりしろ部分でつなぎ合わせて位置を合わせる画像処理を行なう。
【0059】
ここで、パノラマ撮影制御部27gは、最初の1枚目の撮影については回転せずに撮影するため、180度−15度=165度回転すれば合成後に180度分となる12枚の撮影を結果的に行なうことができる。図7(b)では、説明をわかりやすくするため、のりしろ部分を除いた15度の撮影範囲の画像12枚でパノラマ画像(撮影範囲:180度)が合成されることを模式的に表している。
【0060】
そこで、以下に具体的な処理を説明すると、パノラマ撮影制御部27gは、先ず、回転機構25の制御回路25aから、レリーズ開始信号を受信する。続いて、パノラマ撮影制御部27gは、1枚目の画像の撮影を行なう。すなわち、パノラマ撮影制御部27gは、撮像素子12を駆動する。AFE13は、画像信号のゲイン調整やA/D変換等を行なう。このAFE13が出力する画像信号は、第1メモリ15に画像データとして一旦記録される。画像処理部14は、画像データに対してホワイトバランス補正処理等の画像処理を行なう。
【0061】
続いて、回転制御部27aが制御回路25aを介してモータ25cを15度分回転させると、エンコーダ25cは、モータ25bの回転角度を検出し、回転角度情報として制御回路25aに出力する。そして、制御回路25aは、装置本体1aが15度分回転する度に撮影を指示するレリーズ開始信号をパノラマ撮影制御部27gに送信する。
【0062】
パノラマ撮影制御部27gは、レリーズ開始信号を受信する度に、撮像素子12を駆動して撮影を行なう。なお、装置本体1aの回転角度は15度であるが、パノラマ撮影制御部27gは、のりしろ部分(3度)を考慮して18度毎の撮影範囲で撮影を行なっている。そして、12枚の撮影が終了すると、CPU27は、ステップS107の処理に移行する。
【0063】
ステップS107:CPU27のパノラマ画像生成部27hは、パノラマ画像の生成処理を行なう。具体的には、第1メモリ15に記録されている12枚の画像を読み出して、パノラマ画像を生成する。
【0064】
図8は、パノラマ画像の生成処理の一例を説明する図である。パノラマ画像生成部27hは、上述した通り、18度分の撮影範囲で撮影された画像に対して、のりしろ部分を3度とするので、最終的に撮影範囲が180度(15度×12)からなる1枚のパノラマ画像を生成する。
【0065】
以上のステップS107の処理により、図7(a)に示す通り、本実施形態では、撮影者Pを中央に配置したパノラマ画像を簡単に得ることができる。そして、CPU27は、ステップS108に移行する。
【0066】
ステップS108:CPU27は、記録処理を行なう。具体的には、CPU27は、記録I/F部18を介してパノラマ画像のデータを記録媒体30に記録する。そして、CPU27は、図4に示すフローの処理を終了させる。
【0067】
以上より、本実施形態の電子カメラ1は、撮影者自身をパノラマ画像内の指定した位置に写し込めるように撮影開始位置を設定した上で、装置本体1aを回転しながらパノラマ撮影をするため、撮影者自身をパノラマ画像内の指定した位置に簡単に写し込むことができる。
【0068】
(第1変形例)
次に、上記の実施形態の第1変形例について説明する。上記の実施形態では、装置本体1aを水平方向に回転させるパン動作により、パノラマ撮影を行なった。第1変形例では、装置本体1aを垂直方向に回転させるチルト動作により、パノラマ撮影を行なっても良い。これにより、電子カメラ1は、パン動作に限られず、チルト動作によってもパノラマ撮影を行なうことができる。
【0069】
図9は、第1変形例を説明する図である。図9に示す通り、第1変形例では、図2に示す状態から雲台40を90度時計回りに回転させることにより、装置本体1aを垂直方向(チルト方向)に回転させて、パノラマ撮影を行なうことができる。
【0070】
図10は、第1変形例で撮影されるパノラマ画像について説明する図である。図10では、塔100を背景として撮影者Pを自分撮りパノラマモードで撮影する場合について例示している。ここで、第1変形例において、回転制御部27aは、例えば地上から上空に向く方向に装置本体1aを回転させることを特徴とする。これにより、顔検出部27bは、上空から地上に向く方向に回転させるよりも速く、顔を検出(図中、顔枠Wで示す領域)することができる。
【0071】
(第2変形例)
次に、上記の実施形態の第2変形例について説明する。上記の実施形態では、装置本体1aを水平方向に回転させるパン動作により、パノラマ撮影を行なった。ここで、第2変形例では、パン動作とチルト動作とを兼ね備える構成としても良い。
【0072】
図11は、第2変形例を説明する図である。図11では、電子カメラ2の筐体の正面図を示す。従来から、撮像素子を有する撮像部と装置本体とが回転自在に接続してなる撮像装置が知られている(例えば、特開平10−164426号公報参照)。第2変形例の電子カメラ2では、撮像部が装置本体側の制御により回転自在とする点を特徴とする。つまり、第2変形例の電子カメラ2では、電子カメラ1と比較して、撮像部を回転させる第2の回転機構をさらに備える。以下の電子カメラ2の説明において、図1に示す電子カメラ1のブロック図と同様の構成については、図1を流用して同じ符号で説明する。
【0073】
図11において、電子カメラ2は、撮像部51と、装置本体1aと、装置本体支持台26とを備える。電子カメラ2において、撮像部51は、例えば、図1に示す電子カメラ1の撮影光学系10と撮像素子12を含む。そして、電子カメラ2では、撮像部51と装置本体支持台26とを除く部分が装置本体1aとなる。
【0074】
具体的には、電子カメラ2は、撮影光学系からの被写体の像を撮像して画像を生成する撮像部51と、連写によるパノラマ撮影を行なうために装置本体1aを回転させる第1の回転機構52と、連写によるパノラマ撮影を行なうために撮像部51を回転させる第2の回転機構53と、第1の回転機構52と第2の回転機構53を制御する回転制御部27aと、撮像部51が時系列に生成する構図確認用の動画像から顔を検出する顔検出部27bと、パノラマ撮影の撮影範囲を設定する撮影範囲設定部27cと、パノラマ画像内に写し込む撮影者の顔の位置情報を設定する位置情報設定部27dと、パノラマ撮影の開始の指示入力を受け付けるパノラマ撮影受付部27eと、パノラマ撮影受付部27eが指示入力を受け付けた場合、顔検出部27bが回転制御部27aの制御に応じて検出した動画像内の撮影者の顔の位置、位置情報及び撮影範囲に基づいて、回転制御部27aが第1の回転機構52と第2の回転機構53との少なくとも一方を制御することにより、装置本体1aを撮影開始位置に設定する撮影開始位置設定部27fと、回転制御部27aが第1の回転機構52と第2の回転機構53との少なくとも一方を制御することにより、パノラマ撮影を撮影開始位置から行なうパノラマ撮影制御部27gと、パノラマ撮影により得られた複数の画像からパノラマ画像を生成するパノラマ画像生成部27hとを備えることを特徴とする。なお、図11では、第1の回転機構52と第2の回転機構53に加え、動力伝達部54、55を模式的に描いている。動力伝達部54、55は、図3に示す動力伝達部25dと同様である。また、第1の回転機構52と第2の回転機構53とは、図3に示す回転機構25と同様である。
【0075】
以上より、電子カメラ2の顔検出部27bは、パン動作とチルト動作とを組み合わせて、顔検出処理を行なうことが可能となる。また、電子カメラ2のパノラマ撮影制御部27gは、ユーザ入力に応じて、パン動作によるパノラマ撮影又はチルト動作によるパノラマ撮影を簡単に行なうことができる。
【0076】
(実施形態の補足事項)
(1)上記の実施形態では、パノラマ撮影として所定の角度毎に連写撮影したが、以下に示すような手段でパノラマ撮影をしてパノラマ画像を生成しても良い。
【0077】
図12は、パノラマ画像の生成処理の一例を説明する図である。図12(a)において、パノラマ撮影制御部27gは、1枚の撮影画像の撮影範囲を例えば18度よりも広く撮影しても良い。この場合、パノラマ画像生成部27hは、12枚の撮影画像毎に撮影範囲として18度分を切り出した後、3度をのりしろ部分としてパノラマ画像を生成しても良い。これにより、パノラマ画像生成部27hは、図12(b)に示す通り、図7(a)と同様のパノラマ画像を生成することができる。
【0078】
(2)上記の実施形態では、電子カメラ1は、図2に示すように雲台40を介して三脚41に取り付けられていたが、必ずしも三脚41に取り付けられる必要はなく、例えば、テーブルに置いて撮影しても良い。また、装置本体支持台26の形状は、装置本体1aが回転できるのであれば良く、例えば、テーブルに置いたときに安定して装置本体1aを支える円形の形状であっても良い。
【0079】
(3)上記の実施形態では、電子カメラ1に回転機構25を備えたが、他の方式としては、例えば、雲台側に同様の回転機構を備えた電動雲台を採用しても良い。この場合、回転制御部27aは、電動雲台を制御し、電子カメラ1を回転させる。
【符号の説明】
【0080】
1・・・電子カメラ、12・・・撮像素子、25・・・回転機構、27a・・・回転制御部、27b・・・顔検出部、27c・・・撮影範囲設定部、27d・・・位置情報設定部、27e・・・パノラマ撮影受付部、27f・・・撮影開始位置設定部、27g・・・パノラマ撮影制御部、27h・・・パノラマ画像生成部
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、被写体をパン動作等により連写撮影した画像に基づいて、パノラマ画像を生成する撮像装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平06−284321号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術の撮像装置では、撮影者のパン動作等により被写体を連写撮影するため、撮影者自身をパノラマ画像に写し込むことが困難である。
【0005】
そこで、本発明は、上記事情に鑑み、撮影者自身を簡単にパノラマ画像に写し込むことができる撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明に係る撮像装置は、撮像部と、回転機構と、回転制御部と、顔検出部と、撮影範囲設定部と、位置情報設定部と、パノラマ撮影受付部と、撮影開始位置設定部と、パノラマ撮影制御部と、パノラマ画像生成部とを備える。撮像部は、撮影光学系により結像された被写体の像を撮像して画像を生成する。回転機構は、連写によるパノラマ撮影を行なうために装置本体を回転させる。回転制御部は、回転機構を制御する。顔検出部は、撮像部が時系列に生成する構図確認用の動画像から顔を検出する。撮影範囲設定部は、パノラマ撮影の撮影範囲を設定する。位置情報設定部は、パノラマ画像内に写し込む撮影者の顔の位置情報を設定する。パノラマ撮影受付部は、パノラマ撮影の開始の指示入力を受け付ける。撮影開始位置設定部は、パノラマ撮影受付部が指示入力を受け付けた場合、顔検出部が回転制御部の制御に応じて検出した動画像内の撮影者の顔の位置と、位置情報と、撮影範囲とに基づいて、回転制御部が回転機構を制御することにより、装置本体を撮影開始位置に設定する。パノラマ撮影制御部は、回転制御部が回転機構を制御することにより、パノラマ撮影を撮影開始位置から行なう。パノラマ画像生成部は、パノラマ撮影により得られた複数の画像からパノラマ画像を生成する。
【0007】
第2の発明に係る撮像装置は、第1の発明において、パノラマ撮影受付部が指示入力を受け付けた場合、回転制御部は、予備動作として、顔検出部が動画像内の中央領域で撮影者の顔を検出するように回転機構を制御する。
【0008】
第3の発明は、第2の発明において、パノラマ撮影受付部が指示入力を受け付けたときに、顔検出部が動画像内の中央領域で撮影者の顔を検出していた場合には、回転制御部は、予備動作を行なわない。
【0009】
第4の発明は、第1から第3の何れか1の発明において、位置情報は、パノラマ画像の長手方向の中央部分を含む。
【0010】
第5の発明は、第1から第4の何れか1の発明において、撮影範囲設定部は、ユーザ入力に基づいて撮影範囲を設定し、位置情報設定部は、ユーザ入力に基づいて位置情報を設定する。
【0011】
第6の発明は、第1から第5の何れか1の発明において、パノラマ撮影受付部は、撮影開始操作から予め指定された設定時間の経過後にパノラマ撮影を開始させるセルフタイマと、無線でパノラマ撮影を開始させるリモコン操作との何れか一方により、指示入力を受け付ける。
【0012】
第7の発明は、第1から第6の何れか1の発明において、選択部をさらに備える。選択部は、撮影者を被写体として撮影開始位置からパノラマ撮影を行なう第1パノラマモードと、装置本体の上下又は左右の移動方向を認識してパノラマ撮影を行なう第2パノラマモードとの何れか一方を選択する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の撮像装置は、撮影者自身を簡単にパノラマ画像に写し込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施形態の電子カメラ1の構成例を説明するブロック図
【図2】電子カメラ1が三脚に装着された状態の一例を示す図
【図3】回転機構25の構成例を示すブロック図
【図4】自分撮りパノラマモードの撮影処理の一例を示すフローチャート
【図5】パノラマ撮影のメニュー画面の一例を示す図
【図6】顔検出処理を説明する図
【図7】撮影開始位置の設定及びパノラマ撮影の処理を説明する図
【図8】パノラマ画像の生成処理の一例を説明する図
【図9】第1変形例を説明する図
【図10】第1変形例で撮影されるパノラマ画像について説明する図
【図11】第2変形例を説明する図
【図12】パノラマ画像の生成処理の一例を説明する図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。ここでは、本発明の撮像装置の一実施形態である電子カメラ1を例に取り上げて説明する。なお、電子カメラ1は、第1パノラマモード(以下「自分撮りパノラマモード」という。)と第2パノラマモード(以下「通常のパノラマモード」という。)とからなる2種類のパノラマモードの機能を備えている。したがって、撮影者は、2種類のパノラマ撮影を用途に応じて選択することができる。
【0016】
自分撮りパノラマモードでは、三脚等に電子カメラ1を取り付けた状態で撮影者自身を被写体としてパノラマ撮影することができる。そして、自分撮りパノラマモードでは、パノラマ撮影において、撮影者自身を指定した位置に写し込むかを設定することができる点を特徴とする。
【0017】
また、通常のパノラマモードでは、電子カメラ1の装置本体の上下又は左右の移動方向を認識してパノラマ撮影することができる。そして、通常のパノラマモードでは、電子カメラ1の装置本体の移動方向に応じて連写された複数の画像を合成し、1枚のパノラマ画像を生成する。なお、通常のパノラマモードは、既に公知技術であるので、具体的な内容の説明を省略する。
【0018】
図1は、本実施形態の電子カメラ1の構成例を説明するブロック図である。電子カメラ1は、図1に示す通り、撮影光学系10と、レンズ駆動部11と、撮像素子12と、AFE13と、画像処理部14と、第1メモリ15と、第2メモリ16と、表示モニタ17と、記録インターフェース部(以下「記録I/F部」という。)18と、操作釦19と、レリーズ釦20と、電源釦21と、セルフタイマ釦22と、赤外線受信部23と、加速度センサ24と、回転機構25と、装置本体支持台26と、CPU(Central Processing Unit)27と、バス28とを備える。
【0019】
ここで、画像処理部14、第1メモリ15、第2メモリ16、表示モニタ17、記録I/F部18及びCPU27は、バス28を介してそれぞれ接続されている。また、レンズ駆動部11、撮像素子12、操作釦19、レリーズ釦20、電源釦21、セルフタイマ釦22、赤外線受信部23、加速度センサ24及び回転機構25は、それぞれCPU27に接続されている。
【0020】
撮影光学系10は、ズームレンズと、フォーカスレンズとを含む複数のレンズ群で構成されている。レンズ駆動部11は、撮影光学系10内でズームレンズやフォーカスレンズのレンズ位置をCPU27の指示に応じて光軸方向に調整する。なお、簡単のため、図1では、撮影光学系10を1枚のレンズとして図示する。
【0021】
撮像素子12は、撮影光学系10により結像された被写体の像を撮像し、アナログの画像信号(画像)を生成する。そして、撮像素子12が出力するアナログの画像信号は、AFE13に入力される。この撮像素子12の撮像面には、R(赤)、G(緑)B(青)の3種類のカラーフィルタが例えばベイヤー配列で配置されている。また、撮像素子12の電荷蓄積時間及び画像信号の読み出しは、タイミングジェネレータ(不図示)によって制御される。また、撮像素子12は、CCD(Charge Coupled Device)型、又は、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)型のイメージセンサである。なお、撮像素子12の出力は、AFE13に接続されている。ただし、CMOS型のイメージセンサの場合、A/D変換等のアナログ信号処理を行なう機能を有しているタイプでは、AFE13は不要となり、撮像素子12の出力は、画像処理部14に直接接続されることになる。ここで、撮影光学系10と撮像素子12とは、撮像部を構成する。
【0022】
AFE13は、アナログ信号処理を行なうアナログフロントエンド回路である。このAFE13は、画像信号のゲイン調整や、A/D変換を行なう。なお、AFE13の出力は、画像処理部14に接続されている。画像処理部14は、必要に応じて各種の画像処理(例えば、色補間処理、輪郭強調処理、ホワイトバランス等)を施す。
【0023】
第1メモリ15は、RAM(Random Access Memory)の機能を有し、例えば、画像処理部14による画像処理の前工程や後工程で画像のデータを一時的に記録するバッファメモリである。
【0024】
第2メモリ16は、フラッシュメモリ等の書き換え可能な不揮発性の半導体メモリである。第2メモリ16は、電子カメラ1の制御を行なうプログラム等を予め記憶している。CPU27は、このプログラムに従い、一例として後述の図4に示すフローチャートの処理(以下「フローの処理」という。)を実行する。
【0025】
表示モニタ17は、例えば液晶表示媒体により構成される。表示モニタ17は、CPU27の指示に応じて各種画像や電子カメラ1の操作メニュー等を表示する。なお、表示モニタ17上には、タッチパネルが配置されている。タッチパネルは、タッチパネル表面に接触した指先等の位置を検出する。そして、タッチパネルは、検出した位置をCPU27に出力することで撮影者からの操作を受け付ける。
【0026】
記録I/F部18には、着脱自在の記録媒体30を接続するためのコネクタ(不図示)が形成されている。そして、記録I/F部18は、そのコネクタに接続された記録媒体30にアクセスして画像の記録処理を行なう。この記録媒体30は、例えば、不揮発性のメモリカードである。図1では、コネクタに接続された後の記録媒体30を示している。
【0027】
操作釦19は、例えば、撮影光学系10の焦点距離を望遠側に変更するための望遠ズーム釦、撮影光学系10の焦点距離を広角側に変更するための広角ズーム釦、電子カメラ1の操作メニューの設定条件を選択若しくは実行するための十字釦等で構成される(不図示)。操作釦19は、ユーザ入力により、自分撮りパノラマモードと通常のパノラマモードとの何れか一方を選択する。
【0028】
レリーズ釦20は、半押し操作の指示入力と全押し操作の指示入力とを受け付ける二段式の釦である。電源釦21は、撮影者の操作により、電子カメラ1の電源起動を行なうための釦である。
【0029】
セルフタイマ釦22は、撮影開始操作から予め指定された設定時間の経過後にパノラマ撮影を開始させるための釦である。
【0030】
赤外線受信部23は、撮影者からのリモコン操作により、パノラマ撮影の開始を示す信号を赤外線で受信する。加速度センサ24は、3次元方向(相互に直交するX軸、Y軸、Z軸の3軸方向)の加速度を計測するセンサである。通常のパノラマモードが設定された場合、CPU27は、加速度センサ24の計測結果に基づいて、電子カメラ1の装置本体の上下又は左右の移動方向を認識する。これにより、CPU27は、通常のパノラマモードにおけるパノラマ撮影を行なうことができる。
【0031】
回転機構25は、連写によるパノラマ撮影を行なうために電子カメラ1の装置本体を回転させる(詳細は後述する)。
【0032】
図2は、電子カメラ1が三脚に装着された状態の一例を示す図である。図2に示す通り、電子カメラ1において、装置本体1aは、後述する動力伝達部25dを介して装置本体支持台26に接続される。ここで、図2では、動力伝達部25d(図3参照)を模式的に描いている。装置本体1aは、図2に示す回転軸を中心として水平方向に回転自在となる。また、電子カメラ1の筐体の正面には、撮影光学系10を備えられている。また、電子カメラ1の筐体の上面には、レリーズ釦20が備えられている。
【0033】
本実施形態では、必要に応じて、電子カメラ1を支持するための支持脚として三脚41が、雲台40を介して、電子カメラ1の下面の装置本体支持台26に取り付けられる。ここで、雲台40と装置本体支持台26とは、ねじ止めにより接続される。なお、支持脚は三脚に限られず、一脚であっても良い。
【0034】
再び、図1の説明に戻り、CPU27は、各種演算及び電子カメラ1の制御を行なうプロセッサである。CPU27は、第2メモリ16に予め格納されたプログラムを実行することにより、電子カメラ1の各部の制御等を行なう。また、CPU27は、時間を計測するタイマ機能を有している。さらに、CPU27は、回転制御部27aと、顔検出部27bと、撮影範囲設定部27cと、位置情報設定部27dと、パノラマ撮影受付部27eと、撮影開始位置設定部27fと、パノラマ撮影制御部27gと、パノラマ画像生成部27hとしても機能する。
【0035】
回転制御部27aは、回転機構25の回転を制御する。図3は、回転機構25の構成例を示すブロック図である。回転機構25は、電子カメラ1の装置本体1aを回転させるため、制御回路25aと、モータ25bと、エンコーダ25cと、動力伝達部25dとを備える。ここで、回転制御部27aは、制御回路25aを統括的に制御する。
【0036】
制御回路25aは、モータ25b、エンコーダ25c及び動力伝達部25dを制御する回路である。また、制御回路25aは、回転制御部27aとの間で、回転機構25を動作させるための制御信号を含むコマンドを送受信する。
【0037】
また、制御回路25aは、回転制御部27aからのコマンドを受信することにより、モータ25bを回転制御する。モータ25bの回転は、歯車等の動力伝達部25dを介して軸支された装置本体支持台26に伝達される。これにより、回転機構25は、装置本体1aを水平方向に回転させることが可能となる。ここで、エンコーダ25cは、モータ25bの回転角度を検出し、回転角度情報として制御回路25aに出力する。制御回路25aは、例えば、パノラマ撮影時において、エンコーダ25cから出力される回転角度情報を取得する。そして、制御回路25aは、装置本体1aが所定の角度分回転する度に撮影を指示するレリーズ開始信号をパノラマ撮影制御部27gに送信する。
【0038】
顔検出部27bは、回転制御部27aの制御に応じて、撮像素子12が時系列に生成する構図確認用の画像(以下「スルー画像」という。)から顔を検出する。顔検出部27bは、一例として、スルー画像の画像信号の輝度分布に基づいて、肌色領域を顔の領域として抽出する。或いは、顔検出部27bは、例えば、特開2001−16573号公報等に記載された特徴点抽出処理によって顔領域を抽出する。上記の特徴点としては、例えば、眉、目、鼻、唇の各端点等が挙げられる。これにより、顔検出部27bは、被写体となる撮影者を人物として認識することができる。そして、顔検出部27bは、顔領域の位置情報を特定する。
【0039】
撮影範囲設定部27cは、パノラマ撮影の撮影範囲を設定する。具体的には、パノラマ撮影の撮影範囲を示す撮影角度情報を設定する。例えば、撮影範囲設定部27cは、初期値として、撮影角度情報を180度に設定する。なお、撮影角度情報は、撮影者からのユーザ入力により設定しても良い。
【0040】
位置情報設定部27dは、パノラマ画像内に写し込む撮影者の顔の位置情報を設定する。一例として、位置情報は、パノラマ画像の長手方向の中央部分を含むことが好ましい。これにより、本実施形態では、撮影者をパノラマ画像の長手方向の中央に写し込むことが容易に可能となる。
【0041】
パノラマ撮影受付部27eは、パノラマ撮影の開始の指示入力を受け付ける。具体的には、セルフタイマ釦22を介してパノラマ撮影の開始の指示入力を受け付ける。或いは、赤外線受信部23を介してパノラマ撮影の開始の指示入力を受け付ける。したがって、撮影者は、パノラマ画像の撮影開始の指示入力を複数の手段のうちから選択することができる。
【0042】
撮影開始位置設定部27fは、パノラマ撮影受付部27eが指示入力を受け付けた場合、顔検出部27bが回転制御部27aの制御に応じて検出したスルー画像内の顔と、位置情報と、撮影範囲とに基づいて、回転制御部27aが回転機構25を制御することにより、装置本体1aを撮影開始位置に設定する。パノラマ撮影制御部27gは、回転制御部27aが回転機構25を制御することにより、パノラマ撮影を撮影開始位置から行なう。パノラマ画像生成部27hは、パノラマ撮影により得られた複数の画像から1枚のパノラマ画像を生成する。
【0043】
次に、電子カメラ1における自分撮りパノラマモードの撮影処理の一例を説明する。なお、説明の便宜上、電子カメラ1は、図2に示すように雲台40を介して三脚41に取り付けられていることとする。また、パノラマ撮影におけるチルト方向の調整は、撮影者が三脚41の高さを調整することにより既になされていることとする。また、撮影者は、パノラマ撮影を赤外線により指示可能なリモコン(不図示)を所持していることとする。つまり、自分撮りパノラマモードでは、先ず、撮影者が例えば撮影範囲の設定と位置情報の設定を行なう。続いて、撮影者は、電子カメラ1の前方に立った後、パノラマ撮影の開始の指示入力をリモコン操作により行なう。これにより、電子カメラ1は、パノラマ撮影を行なう。
【0044】
図4は、自分撮りパノラマモードの撮影処理の一例を示すフローチャートである。図5は、パノラマ撮影のメニュー画面の一例を示す図である。ここで、電子カメラ1の電源釦21がオンされた後、操作釦19を介してパノラマ撮影の選択入力がなされると、CPU27は、表示モニタ17に図5に示すパノラマ撮影のメニュー画面を表示させる。なお、この時点で表示モニタ17には、「撮影範囲の設定」と「自分撮りの位置の設定(位置情報の設定)」の表示はなされていないこととする。続いて、撮影者が自分撮りパノラマモードを選択すると、CPU27は、表示モニタ17に「撮影範囲の設定」と「自分撮りの位置の設定」の表示をさせる。そして、CPU27は、図4に示すフローの処理を開始させる。
【0045】
ステップS101:CPU27の撮影範囲設定部27cは、ユーザ入力により、撮影範囲の設定処理を行なう。具体的には、図5に示すように、撮影者は、メニュー画面を見て撮影範囲(撮影角度情報)の入力を簡単にすることができる。例えば、ユーザ入力により、撮影範囲が180度として入力されると、撮影範囲設定部27cは、パノラマ撮影の撮影範囲を180度として設定する。この際、撮影範囲設定部27cは、180度の設定値を一時的に第1メモリ15に記録する。そして、CPU27は、ステップS102の処理に移行する。
【0046】
ステップS102:CPU27の位置情報設定部27dは、顔の位置情報(自分撮りの位置)の設定処理を行なう。具体的には、図5に示すように、撮影者は、メニュー画面を見て顔の位置情報を簡単に入力することができる。例えば、撮影範囲が180度に設定されると、CPU27は、180度の撮影範囲のパノラマ画像の枠31を表示させる。さらに、CPU27は、枠31内にマークMを表示させる。撮影者は、タッチパネル操作でマークMを指でなぞることにより、所定の位置にマークMを動かすことができる。ここで、撮影者は、枠31の長手方向の中央のライン(図中矢印)をまたぐ位置にマークMを指定したとする。この場合、位置情報設定部27dは、パノラマ画像内に写し込む顔の位置情報として、マークM内の領域を設定する。この際、位置情報設定部27dは、この位置情報を一時的に第1メモリ15に記録する。そして、CPU27は、ステップS103の処理に移行する。
【0047】
ここで、撮影者は、三脚41により設置されている電子カメラ1から離れて、電子カメラ1の前方に移動することとする。そして、撮影者は、リモコン操作によりパノラマ撮影の開始の指示入力を行なう。
【0048】
ステップS103:CPU27のパノラマ撮影受付部27eは、パノラマ撮影の指示入力の有無を判定する。具体的には、パノラマ撮影受付部27eは、赤外線受信部23を介してパノラマ撮影の開始の指示入力を示すパノラマ撮影の開始信号の受信の有無を判定する。パノラマ撮影の開始信号を受信した場合(ステップS103:Yes)、CPU27は、ステップS104の処理に移行する。一方、パノラマ撮影の開始信号を受信していない場合(ステップS103:No)、CPU27は、パノラマ撮影の開始信号を受信するまでステップS103の処理を繰り返す。
【0049】
ステップS104:CPU27の顔検出部27bは、顔検出処理を行なう。具体的には、顔検出部27bは、回転制御部27aの制御に応じて、スルー画像から顔を検出する。ここで、回転制御部27aの制御は、装置本体1aを回転させる制御だけではなく、装置本体1aを回転させない制御も含む。
【0050】
図6は、顔検出処理を説明する図である。先ず、回転制御部27aは、予備動作として、顔検出部27bがスルー画像内の中央領域で撮影者Pの顔を検出するように回転機構25を制御して、装置本体1aを回転させる(図6(a)参照)。これにより、撮影者Pと電子カメラ1の撮影光学系10との位置関係は、正対する位置(以下「正対位置」という。)となる。具体的には、回転制御部27aは、図6(b)に示す通り、顔検出部27bが検出する撮影者Pの顔の位置(枠W内の領域)に対して、枠WのY方向の中心線とスルー画像内のY方向の中心線(図中、点線)が一致するように装置本体1aを回転させる。これにより、回転制御部27aは、パノラマ画像内の指定した位置に撮影者を写し込むための処理をしやすくする。
【0051】
ただし、本実施形態では、パノラマ撮影受付部27eがパノラマ撮影の開始信号を受け付けたときに、撮影者Pと電子カメラ1の撮影光学系10との位置関係が既に正対位置になっている場合がある。そこで、この場合には、回転制御部27aは、予備動作を行なわないこととする。これにより、CPU27は、ステップS104の処理の迅速化を図ることができる。
【0052】
なお、回転制御部27aは、予備動作のバリエーションとして、パノラマ撮影受付部27eがパノラマ撮影の開始信号を受け付けた後、予め設定された角度(例えば、180度)スキャンして、顔検出を行なっても良い。そして、回転制御部27aは、一旦スキャンした後、顔の位置が正対位置になるように回転機構25を制御して装置本体1aを回転させても良い。
【0053】
CPU27は、ステップS104の処理が完了すると、ステップS105の処理に移行する。
【0054】
ステップS105:CPU27の撮影開始位置設定部27fは、撮影開始位置の設定を行なう。具体的には、撮影開始位置設定部27fは、ステップS101の処理で設定した撮影範囲と、ステップS102の処理で設定した顔の位置情報と、ステップS104の処理で検出したスルー画像内の顔の位置とに基づいて、回転制御部27aが回転機構25を制御することにより、装置本体1aを撮影開始位置に設定する。
【0055】
図7は、撮影開始位置の設定及びパノラマ撮影の処理を説明する図である。ここで、ステップS104の処理の終了後において、撮影者Pと電子カメラ1の撮像光学系10との位置関係は、図6(a)に示す通り、正対位置となっている。この状態で、本実施形態では、正対位置より90度回転した位置からパノラマ撮影を開始すればパノラマ撮影画像(撮影範囲180度)の中心に撮影者Pを写り込ませることができる(図7(a)参照)。
【0056】
そこで、回転制御部27aは、回転機構25を制御して、例えば、図6(a)に示す状態から装置本体1aを図中90度時計回りに回転させることにより、撮影開始位置設定部27fは、装置本体1aを撮影開始位置に設定する(図7(b)参照)。つまり、回転制御部27aは、正対位置と判断した位置からパノラマ撮影で設定している角度の1/2の位置(設定が180度の場合は90度)に回転駆動し、撮影開始位置設定部27fは、その位置をパノラマ撮影(本撮影)の撮影開始位置に設定する。そして、CPU27は、ステップS106の処理に移行する。
【0057】
ステップS106:CPU27のパノラマ撮影制御部27gは、パノラマ撮影を行なう。具体的には、パノラマ撮影制御部27gは、先ず、撮影範囲の設定値に基づいて、パノラマ撮影に必要な枚数を算出する。
【0058】
例えば、180度のパノラマ撮影で撮影者自身を中央に配置したい場合について説明する。パノラマ撮影制御部27gは、設定した角度分(例えば、180度)のパノラマ画像の元になる複数の画像を連写撮影する。一例として、複数の画像における各々の画像の撮影範囲が18度であり、画像の重複領域(以下「のりしろ部分」という。)が3度の場合、ステップS107の処理で説明する通り、パノラマ画像生成部27hは、180度の画像を得るためには12枚の画像を合成し、撮影範囲が180度からなる1枚の画像を生成する。この際、パノラマ画像生成部27hは、連写撮影された画像を順番にのりしろ部分でつなぎ合わせて位置を合わせる画像処理を行なう。
【0059】
ここで、パノラマ撮影制御部27gは、最初の1枚目の撮影については回転せずに撮影するため、180度−15度=165度回転すれば合成後に180度分となる12枚の撮影を結果的に行なうことができる。図7(b)では、説明をわかりやすくするため、のりしろ部分を除いた15度の撮影範囲の画像12枚でパノラマ画像(撮影範囲:180度)が合成されることを模式的に表している。
【0060】
そこで、以下に具体的な処理を説明すると、パノラマ撮影制御部27gは、先ず、回転機構25の制御回路25aから、レリーズ開始信号を受信する。続いて、パノラマ撮影制御部27gは、1枚目の画像の撮影を行なう。すなわち、パノラマ撮影制御部27gは、撮像素子12を駆動する。AFE13は、画像信号のゲイン調整やA/D変換等を行なう。このAFE13が出力する画像信号は、第1メモリ15に画像データとして一旦記録される。画像処理部14は、画像データに対してホワイトバランス補正処理等の画像処理を行なう。
【0061】
続いて、回転制御部27aが制御回路25aを介してモータ25cを15度分回転させると、エンコーダ25cは、モータ25bの回転角度を検出し、回転角度情報として制御回路25aに出力する。そして、制御回路25aは、装置本体1aが15度分回転する度に撮影を指示するレリーズ開始信号をパノラマ撮影制御部27gに送信する。
【0062】
パノラマ撮影制御部27gは、レリーズ開始信号を受信する度に、撮像素子12を駆動して撮影を行なう。なお、装置本体1aの回転角度は15度であるが、パノラマ撮影制御部27gは、のりしろ部分(3度)を考慮して18度毎の撮影範囲で撮影を行なっている。そして、12枚の撮影が終了すると、CPU27は、ステップS107の処理に移行する。
【0063】
ステップS107:CPU27のパノラマ画像生成部27hは、パノラマ画像の生成処理を行なう。具体的には、第1メモリ15に記録されている12枚の画像を読み出して、パノラマ画像を生成する。
【0064】
図8は、パノラマ画像の生成処理の一例を説明する図である。パノラマ画像生成部27hは、上述した通り、18度分の撮影範囲で撮影された画像に対して、のりしろ部分を3度とするので、最終的に撮影範囲が180度(15度×12)からなる1枚のパノラマ画像を生成する。
【0065】
以上のステップS107の処理により、図7(a)に示す通り、本実施形態では、撮影者Pを中央に配置したパノラマ画像を簡単に得ることができる。そして、CPU27は、ステップS108に移行する。
【0066】
ステップS108:CPU27は、記録処理を行なう。具体的には、CPU27は、記録I/F部18を介してパノラマ画像のデータを記録媒体30に記録する。そして、CPU27は、図4に示すフローの処理を終了させる。
【0067】
以上より、本実施形態の電子カメラ1は、撮影者自身をパノラマ画像内の指定した位置に写し込めるように撮影開始位置を設定した上で、装置本体1aを回転しながらパノラマ撮影をするため、撮影者自身をパノラマ画像内の指定した位置に簡単に写し込むことができる。
【0068】
(第1変形例)
次に、上記の実施形態の第1変形例について説明する。上記の実施形態では、装置本体1aを水平方向に回転させるパン動作により、パノラマ撮影を行なった。第1変形例では、装置本体1aを垂直方向に回転させるチルト動作により、パノラマ撮影を行なっても良い。これにより、電子カメラ1は、パン動作に限られず、チルト動作によってもパノラマ撮影を行なうことができる。
【0069】
図9は、第1変形例を説明する図である。図9に示す通り、第1変形例では、図2に示す状態から雲台40を90度時計回りに回転させることにより、装置本体1aを垂直方向(チルト方向)に回転させて、パノラマ撮影を行なうことができる。
【0070】
図10は、第1変形例で撮影されるパノラマ画像について説明する図である。図10では、塔100を背景として撮影者Pを自分撮りパノラマモードで撮影する場合について例示している。ここで、第1変形例において、回転制御部27aは、例えば地上から上空に向く方向に装置本体1aを回転させることを特徴とする。これにより、顔検出部27bは、上空から地上に向く方向に回転させるよりも速く、顔を検出(図中、顔枠Wで示す領域)することができる。
【0071】
(第2変形例)
次に、上記の実施形態の第2変形例について説明する。上記の実施形態では、装置本体1aを水平方向に回転させるパン動作により、パノラマ撮影を行なった。ここで、第2変形例では、パン動作とチルト動作とを兼ね備える構成としても良い。
【0072】
図11は、第2変形例を説明する図である。図11では、電子カメラ2の筐体の正面図を示す。従来から、撮像素子を有する撮像部と装置本体とが回転自在に接続してなる撮像装置が知られている(例えば、特開平10−164426号公報参照)。第2変形例の電子カメラ2では、撮像部が装置本体側の制御により回転自在とする点を特徴とする。つまり、第2変形例の電子カメラ2では、電子カメラ1と比較して、撮像部を回転させる第2の回転機構をさらに備える。以下の電子カメラ2の説明において、図1に示す電子カメラ1のブロック図と同様の構成については、図1を流用して同じ符号で説明する。
【0073】
図11において、電子カメラ2は、撮像部51と、装置本体1aと、装置本体支持台26とを備える。電子カメラ2において、撮像部51は、例えば、図1に示す電子カメラ1の撮影光学系10と撮像素子12を含む。そして、電子カメラ2では、撮像部51と装置本体支持台26とを除く部分が装置本体1aとなる。
【0074】
具体的には、電子カメラ2は、撮影光学系からの被写体の像を撮像して画像を生成する撮像部51と、連写によるパノラマ撮影を行なうために装置本体1aを回転させる第1の回転機構52と、連写によるパノラマ撮影を行なうために撮像部51を回転させる第2の回転機構53と、第1の回転機構52と第2の回転機構53を制御する回転制御部27aと、撮像部51が時系列に生成する構図確認用の動画像から顔を検出する顔検出部27bと、パノラマ撮影の撮影範囲を設定する撮影範囲設定部27cと、パノラマ画像内に写し込む撮影者の顔の位置情報を設定する位置情報設定部27dと、パノラマ撮影の開始の指示入力を受け付けるパノラマ撮影受付部27eと、パノラマ撮影受付部27eが指示入力を受け付けた場合、顔検出部27bが回転制御部27aの制御に応じて検出した動画像内の撮影者の顔の位置、位置情報及び撮影範囲に基づいて、回転制御部27aが第1の回転機構52と第2の回転機構53との少なくとも一方を制御することにより、装置本体1aを撮影開始位置に設定する撮影開始位置設定部27fと、回転制御部27aが第1の回転機構52と第2の回転機構53との少なくとも一方を制御することにより、パノラマ撮影を撮影開始位置から行なうパノラマ撮影制御部27gと、パノラマ撮影により得られた複数の画像からパノラマ画像を生成するパノラマ画像生成部27hとを備えることを特徴とする。なお、図11では、第1の回転機構52と第2の回転機構53に加え、動力伝達部54、55を模式的に描いている。動力伝達部54、55は、図3に示す動力伝達部25dと同様である。また、第1の回転機構52と第2の回転機構53とは、図3に示す回転機構25と同様である。
【0075】
以上より、電子カメラ2の顔検出部27bは、パン動作とチルト動作とを組み合わせて、顔検出処理を行なうことが可能となる。また、電子カメラ2のパノラマ撮影制御部27gは、ユーザ入力に応じて、パン動作によるパノラマ撮影又はチルト動作によるパノラマ撮影を簡単に行なうことができる。
【0076】
(実施形態の補足事項)
(1)上記の実施形態では、パノラマ撮影として所定の角度毎に連写撮影したが、以下に示すような手段でパノラマ撮影をしてパノラマ画像を生成しても良い。
【0077】
図12は、パノラマ画像の生成処理の一例を説明する図である。図12(a)において、パノラマ撮影制御部27gは、1枚の撮影画像の撮影範囲を例えば18度よりも広く撮影しても良い。この場合、パノラマ画像生成部27hは、12枚の撮影画像毎に撮影範囲として18度分を切り出した後、3度をのりしろ部分としてパノラマ画像を生成しても良い。これにより、パノラマ画像生成部27hは、図12(b)に示す通り、図7(a)と同様のパノラマ画像を生成することができる。
【0078】
(2)上記の実施形態では、電子カメラ1は、図2に示すように雲台40を介して三脚41に取り付けられていたが、必ずしも三脚41に取り付けられる必要はなく、例えば、テーブルに置いて撮影しても良い。また、装置本体支持台26の形状は、装置本体1aが回転できるのであれば良く、例えば、テーブルに置いたときに安定して装置本体1aを支える円形の形状であっても良い。
【0079】
(3)上記の実施形態では、電子カメラ1に回転機構25を備えたが、他の方式としては、例えば、雲台側に同様の回転機構を備えた電動雲台を採用しても良い。この場合、回転制御部27aは、電動雲台を制御し、電子カメラ1を回転させる。
【符号の説明】
【0080】
1・・・電子カメラ、12・・・撮像素子、25・・・回転機構、27a・・・回転制御部、27b・・・顔検出部、27c・・・撮影範囲設定部、27d・・・位置情報設定部、27e・・・パノラマ撮影受付部、27f・・・撮影開始位置設定部、27g・・・パノラマ撮影制御部、27h・・・パノラマ画像生成部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影光学系により結像された被写体の像を撮像して画像を生成する撮像部と、
連写によるパノラマ撮影を行なうために装置本体を回転させる回転機構と、
前記回転機構を制御する回転制御部と、
前記撮像部が時系列に生成する構図確認用の動画像から顔を検出する顔検出部と、
前記パノラマ撮影の撮影範囲を設定する撮影範囲設定部と、
パノラマ画像内に写し込む撮影者の顔の位置情報を設定する位置情報設定部と、
前記パノラマ撮影の開始の指示入力を受け付けるパノラマ撮影受付部と、
前記パノラマ撮影受付部が前記指示入力を受け付けた場合、前記顔検出部が前記回転制御部の制御に応じて検出した動画像内の前記撮影者の顔の位置と、前記位置情報と、前記撮影範囲とに基づいて、前記回転制御部が前記回転機構を制御することにより、前記装置本体を撮影開始位置に設定する撮影開始位置設定部と、
前記回転制御部が前記回転機構を制御することにより、前記パノラマ撮影を前記撮影開始位置から行なうパノラマ撮影制御部と、
前記パノラマ撮影により得られた複数の画像からパノラマ画像を生成するパノラマ画像生成部と、
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
請求項1に記載の撮像装置において、
前記パノラマ撮影受付部が前記指示入力を受け付けた場合、前記回転制御部は、予備動作として、前記顔検出部が前記動画像内の中央領域で前記撮影者の顔を検出するように前記回転機構を制御することを特徴とする撮像装置。
【請求項3】
請求項2に記載の撮像装置において、
前記パノラマ撮影受付部が前記指示入力を受け付けたときに、前記顔検出部が前記動画像内の中央領域で前記撮影者の顔を検出していた場合には、前記回転制御部は、前記予備動作を行なわないことを特徴とする撮像装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の撮像装置において、
前記位置情報は、前記パノラマ画像の長手方向の中央部分を含むことを特徴とする撮像装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4の何れか1項に記載の撮像装置において、
前記撮影範囲設定部は、ユーザ入力に基づいて前記撮影範囲を設定し、
前記位置情報設定部は、ユーザ入力に基づいて前記位置情報を設定することを特徴とする撮像装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5の何れか1項に記載の撮像装置において、
前記パノラマ撮影受付部は、撮影開始操作から予め指定された設定時間の経過後に前記パノラマ撮影を開始させるセルフタイマと、無線で前記パノラマ撮影を開始させるリモコン操作との何れか一方により、前記指示入力を受け付けることを特徴とする撮像装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6の何れか1項に記載の撮像装置において、
前記撮影者を前記被写体として前記撮影開始位置からパノラマ撮影を行なう第1パノラマモードと、前記装置本体の上下又は左右の移動方向を認識してパノラマ撮影を行なう第2パノラマモードとの何れか一方を選択する選択部をさらに備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項1】
撮影光学系により結像された被写体の像を撮像して画像を生成する撮像部と、
連写によるパノラマ撮影を行なうために装置本体を回転させる回転機構と、
前記回転機構を制御する回転制御部と、
前記撮像部が時系列に生成する構図確認用の動画像から顔を検出する顔検出部と、
前記パノラマ撮影の撮影範囲を設定する撮影範囲設定部と、
パノラマ画像内に写し込む撮影者の顔の位置情報を設定する位置情報設定部と、
前記パノラマ撮影の開始の指示入力を受け付けるパノラマ撮影受付部と、
前記パノラマ撮影受付部が前記指示入力を受け付けた場合、前記顔検出部が前記回転制御部の制御に応じて検出した動画像内の前記撮影者の顔の位置と、前記位置情報と、前記撮影範囲とに基づいて、前記回転制御部が前記回転機構を制御することにより、前記装置本体を撮影開始位置に設定する撮影開始位置設定部と、
前記回転制御部が前記回転機構を制御することにより、前記パノラマ撮影を前記撮影開始位置から行なうパノラマ撮影制御部と、
前記パノラマ撮影により得られた複数の画像からパノラマ画像を生成するパノラマ画像生成部と、
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
請求項1に記載の撮像装置において、
前記パノラマ撮影受付部が前記指示入力を受け付けた場合、前記回転制御部は、予備動作として、前記顔検出部が前記動画像内の中央領域で前記撮影者の顔を検出するように前記回転機構を制御することを特徴とする撮像装置。
【請求項3】
請求項2に記載の撮像装置において、
前記パノラマ撮影受付部が前記指示入力を受け付けたときに、前記顔検出部が前記動画像内の中央領域で前記撮影者の顔を検出していた場合には、前記回転制御部は、前記予備動作を行なわないことを特徴とする撮像装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の撮像装置において、
前記位置情報は、前記パノラマ画像の長手方向の中央部分を含むことを特徴とする撮像装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4の何れか1項に記載の撮像装置において、
前記撮影範囲設定部は、ユーザ入力に基づいて前記撮影範囲を設定し、
前記位置情報設定部は、ユーザ入力に基づいて前記位置情報を設定することを特徴とする撮像装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5の何れか1項に記載の撮像装置において、
前記パノラマ撮影受付部は、撮影開始操作から予め指定された設定時間の経過後に前記パノラマ撮影を開始させるセルフタイマと、無線で前記パノラマ撮影を開始させるリモコン操作との何れか一方により、前記指示入力を受け付けることを特徴とする撮像装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6の何れか1項に記載の撮像装置において、
前記撮影者を前記被写体として前記撮影開始位置からパノラマ撮影を行なう第1パノラマモードと、前記装置本体の上下又は左右の移動方向を認識してパノラマ撮影を行なう第2パノラマモードとの何れか一方を選択する選択部をさらに備えることを特徴とする撮像装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−34158(P2013−34158A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−170098(P2011−170098)
【出願日】平成23年8月3日(2011.8.3)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月3日(2011.8.3)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]