説明

操作パネルの製造方法及び操作パネル

【課題】 自動車等に用いられる操作パネルの生産コストを低減させる。
【解決手段】 共通の金型を用いて第1のパネル10Aと第2のパネルとを製造する。第1のパネル10Aは、パネル表面と略平行な回動支軸16,17の回りに回動可能となるように回動スイッチノブ30が装着される回動スイッチノブ装着部を有するパネルで、第2のパネルは、パネル奥行き方向にスライド可能となるように押圧スイッチノブが装着される押圧スイッチノブ装着部をもつパネルであり、前記回動スイッチノブ装着部と押圧スイッチノブ装着部の外形を統一することにより両パネルを共通の金型で成形できるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の室内パネルや各種電子機器のスイッチパネル等に用いられる操作パネルを製造する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、前記操作パネルに装着されるスイッチノブとして、例えば特許文献1に記載されるシーソースイッチノブのように少なくとも一方の端部がパネル表面と略平行な軸回りに回動操作される回動スイッチノブと、パネル奥行き方向にスライドするように押圧操作される押圧スイッチノブとが存在する。
【特許文献1】特開平10−294041号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記操作パネルに装着されるスイッチノブの種類は、当該操作パネルが設けられる車両の仕向地(例えば日本と欧州)やグレード、バージョン等に応じて部分的に変更されることがある。例えば、ある種類の車両に設けられるパネルの特定箇所には前記回動スイッチノブを装着し、別の種類の車両に設けられるパネルの前記特定箇所に相当する箇所には前記押圧スイッチノブを装着しなければならない場合等が存在する。
【0004】
ここで従来は、前記特定箇所に装着されるスイッチノブの種類に応じて、全く別の設備、別の工程で別種のパネルの製造が行われており、これが生産コストの低減の大きな妨げとなっている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するための手段として、本発明は、共通の金型を用いて、パネル表面と略平行な軸回りに回動可能となるように回動スイッチノブが装着される回動スイッチノブ装着部をもつ第1のパネルと、前記回動スイッチノブ装着部と共通の外形を有し、パネル奥行き方向にスライド可能となるように押圧スイッチノブが装着される押圧スイッチノブ装着部をもつ第2のパネルとを成形するものである。
【0006】
この方法によれば、第1のパネルにおける回動スイッチノブ装着部の外形と、第2のパネルにおける押圧スイッチノブ装着部の外形とを統一することにより、両パネルを共通の金型を用いて成形することを可能にしているので、両パネルをそれぞれ別の金型で成形する場合に比べ、製造のための設備を大幅に節減することができる。
【0007】
ここで、前記第1のパネルと第2のパネルとは全く同じ形状としてもよいが、一部形状を異ならせるようにしてもよい。この場合も、共通の金型を用いながら、その金型内に挿入する入れ子の形状を変更するだけで、第1のパネルにおける回動スイッチノブ装着部の形状と第2のパネルにおける押圧スイッチノブ装着部の形状とを部分的に異ならせることが可能であり、使用する金型は共通させながら各パネルに好適な形状設定をすることが可能である。
【0008】
例えば、前記金型内に挿入される入れ子の形状を変えることにより、前記回動スイッチノブを回動可能に支持する回動支軸を前記回動スイッチノブ装着部に有する第1のパネルと、前記押圧スイッチノブ装着部に前記回動支軸の少なくとも一部を欠いていてその欠如部分にインジケータ表示用の導光用筒部を有する第2のパネルとを作り分けることも可能であり、この方法によれば、第1のパネルでは回動スイッチノブの回動支持に有効な回動支軸を設ける一方、第2のパネルでは当該押圧スイッチノブの装着に不要な回動支軸の少なくとも一部を欠如させてその欠如部分にインジケータ表示用の導光用筒部を形成することにより、前記回動支軸の配設箇所を有効に活用してインジケータ表示を可能にすることができる。
【0009】
前記第1のパネルに装着される回動スイッチノブは、その一方の端部が回動支持されて他方の端部のみが回動操作されるものでもよいが、その略中央部位が前記第1のパネルに回動可能に支持されてその支点を中心に両端部が揺動操作されるシーソースイッチノブとすれば、より操作性の高いものにできる。その場合において、前記第1のパネルの回動スイッチノブ装着部および第2のパネルの押圧スイッチノブ装着部のいずれにもそのパネル奥行き方向に延びる形状の一対の保持筒部を成形し、これらの保持筒部を、前記回動スイッチノブ装着部では、前記シーソースイッチノブの各揺動端部に加えられる押圧操作力を前記第1のパネルの裏側に配設されたスイッチ接点に伝達するための操作力伝達部材を保持する伝達部材保持部として用い、前記押圧スイッチノブ装着部では、前記押圧スイッチノブの裏面からその押圧スイッチノブのスライド方向と平行な方向に突設された被案内部を保持する案内部として用いるようにするようにすれば、第1のパネルにおける回動スイッチノブ装着部の押圧操作保持部と、第2のパネルにおける押圧スイッチノブ装着部の被案内部とを同じ保持筒部として共通化することにより、両パネルの構造をより簡素化することが可能になる。
【0010】
また、押圧スイッチノブについてはその複数の被案内部が第2のパネル側に案内されることになるため、こじりが少なくなる。さらに、押圧スイッチノブにより操作される接点数とシーソースイッチノブにより操作される接点数とを同一にすることも可能であり、これによって両スイッチノブの操作フィーリングを近似させることが可能になる。
【0011】
また本発明は、スイッチノブ装着部を有し、このスイッチノブ装着部に、パネル表面と略平行な軸回りに回動可能な回動スイッチノブと、パネル奥行き方向にスライド可能な押圧スイッチノブとが選択的に装着可能となるように当該スイッチノブ装着部の形状が設定されている操作パネルである。
【0012】
この操作パネルによれば、前記スイッチノブ装着部に、回動スイッチノブと押圧スイッチノブとが選択的に装着可能であるため、回動スイッチノブ用のパネルにも押圧スイッチノブ用のパネルにも用いることが可能となる。
【0013】
さらに、この操作パネルにおいて、前記回動スイッチノブはその略中央部分が前記操作パネルに回動可能に支持されて両端部が揺動操作されるシーソースイッチノブであり、前記スイッチノブ装着部はパネル奥行き方向に延びる保持筒部を有し、この保持筒部は、前記スイッチノブ装着部に前記シーソースイッチノブが装着されるときには当該シーソースイッチノブの揺動端部に加えられる押圧操作力を前記第1のパネルの裏側に配設されたスイッチ接点に伝達するための操作力伝達部材を保持する伝達部材保持部として機能し、前記スイッチノブ装着部に前記押圧スイッチノブが装着されるときにはその押圧スイッチノブの裏面からその押圧スイッチノブのスライド方向と平行な方向に突設された被案内部を保持する案内部として機能するものとすれば、共通の保持筒部を回動スイッチノブ装着部の押圧操作保持部と、押圧スイッチノブ装着部の被案内部とに兼用することにより、簡素な構造で両スイッチノブの装着を可能にすることができる。
【発明の効果】
【0014】
以上のように、本発明は、回動スイッチノブ装着部をもつパネルと押圧スイッチノブ装着部をもつパネルとを共通の金型を用いて成形することにより、生産コストの低減に寄与することができる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の好ましい実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0016】
この実施の形態は、共通の金型を用いて、図1(a)(b)に示すような第1のパネル10Aと、図2(a)(b)に示すような第2のパネル10Bとを製造するものであり、第1のパネル10Aには図1(c)に示すようなシーソースイッチノブ(回動スイッチノブ)30が装着され、第2のパネル10Bには図2(c)に示すような押圧スイッチノブ40が装着されるようになっている。
【0017】
両パネル10A,10Bに共通する構造として、当該パネル本体には正面視円形状のスイッチ配設用穴が形成され、この穴の内周縁にカバーリング20が固定されている。そして、このカバーリング20の内側に両パネル共通の押圧スイッチノブ22,23,24が設けられるとともに、第1のパネル10Aでは前記回動スイッチノブ30が、第2のパネル10Bでは前記押圧スイッチノブ40が、それぞれ設けられるようになっている。
【0018】
前記各スイッチノブのうち、押圧スイッチノブ22は前記カバーリング20よりも小さい円形状をなし、このカバーリング20により囲まれる円形領域の中心位置に押圧操作可能に設けられている。押圧スイッチノブ23は、前記押圧スイッチノブ22の左右両側にそれぞれ押圧操作可能に設けられ、前記押圧スイッチノブ24は、前記押圧スイッチノブ22,23の下側の略弓形状の領域に押圧操作可能に設けられている。
【0019】
そして、前記押圧スイッチノブ22,23の上側の略弓形状の領域が、第1のパネル10Aではシーソースイッチノブ装着部、第2のパネル10Bでは押圧スイッチノブ装着部とされている。すなわち、これらのスイッチノブ装着部は互いに共通の外形を有するものとなっている。
【0020】
前記パネル10A,10Bの裏側には、ともに、図1(b)及び図2(b)に示すような回路基板26が配設されるようになっている。
【0021】
この回路基板26の表面には、絶縁性の高いゴムシート28が貼着されている。このゴムシート28は、その適所、具体的には前記第1のパネル10Aのシーソースイッチノブ装着部や第2のパネル10Bの押圧スイッチノブ装着部に対応する領域の左右2箇所に可動接点部28bを有している。
【0022】
これらの可動接点部28bは、シート本体から分離され、かつ、当該シート本体に薄肉の連結部28aを介してつながっており、その裏面には導電ゴムや金メッキにより構成された可動接点が設けられている。そして、この可動接点部28bが前記シーソースイッチノブ30や押圧スイッチノブ40の操作に連動して前記薄肉連結部28aの撓み変形を伴いながらシート厚み方向に変位することにより、当該可動接点部28bの可動接点が前記回路基板26上に設けられた固定接点に対して接離するように構成されている。
【0023】
前記第1のパネル10Aのシーソースイッチノブ装着部、第2のパネル10Bの押圧スイッチノブ装着部には共通して、中央の導光用筒部12と、その左右両側の保持筒部14とが形成されている。前記導光用筒部12は、その内側に、図略の夜間照明用光源の光をパネル前方に導くための導光孔11を形成している。
【0024】
第1のパネル10Aの特徴として、その導光用筒部12からは上下に回動支軸16,17が突出している。これらの回動支軸16,17は、前記シーソースイッチノブ30をパネル表面と略平行な上下方向の軸回りに回動可能(揺動可能)に支持するものである。
【0025】
これに対してシーソースイッチノブ30は、図1(c)に示すように、前記回動スイッチノブ装着部に対応する略弓形状の被押圧板32を有し、その裏面の左右方向略中央部位から上下一対の被支持板36が突出するとともに、これらの被支持板36に貫通孔35が設けられている。そして、これらの貫通孔35に前記各回動支軸16,17が内側から嵌め込まれることにより、当該回動支軸16,17を結ぶ直線軸回りに回動可能(揺動可能)となるように前記シーソースイッチノブ30が第1のパネル10Aに支持されるようになっている。
【0026】
従って、このシーソースイッチノブ30は、その左右両端部が揺動端部となっており、これらの揺動端部の裏側部分は図1(b)に示すように前記回路基板26側に突出する押圧操作部34として構成されている。
【0027】
一方、前記第1のパネル10Aにおいては、その保持筒部14の内側の貫通孔13に同図(b)に示すような柱状の操作力伝達部材38がその長手方向(パネル厚み方向)と平行な方向に摺動可能な状態で挿通されている。そして、前記両押圧操作部34のうちのいずれか一方が押圧操作されると、その押圧操作された押圧操作部34が操作力伝達部材38を押して回路基板26側に変位させ、この操作力伝達部材38のパネル裏側端部が前記回路基板26の表面のゴムシート28における可動接点部28bを回路基板26側に押圧して当該回路基板26側の固定接点と前記可動接点部28bの裏面の可動接点とを接触させるようになっている。
【0028】
すなわち、この第1のパネル10Aにおける保持筒部14は、前記押圧操作部34に加えられる押圧操作力をパネル裏側のスイッチ接点に伝達する操作力伝達部材38を保持する伝達部材保持部として機能するようになっている。
【0029】
一方、前記第2のパネル10Bにおける押圧スイッチノブ装着部では、前記回動支軸16,17のうちの上側の回動支軸16が欠如しており、その欠如部分には、図略のインジケータ照明用光源の発する光をパネル前方に導くためのインジケータ表示用の導光用筒部18が形成されている。
【0030】
これに対して押圧スイッチノブ40は、前記押圧スイッチノブ装着部に対応する略弓形状の被押圧板42を有し、その裏面中央からは被案内部44が、またその左右位置からは被案内部46が、それぞれ押圧スイッチノブ40のスライド方向と平行な方向(パネル厚み方向)に突出している。そして、これらの被案内部44,46が前記第2のパネル10Bの導光用筒部12及び保持筒部14にそれぞれ挿入されることにより、当該被案内部44,46が延びる方向と平行な方向にスライド操作(押圧操作)可能となるように前記押圧スイッチノブ40が第2のパネル10Bに支持されるとともに、当該押圧スイッチノブ40の押圧操作に伴って前記両被案内部46が前記ゴムシート28の可動接点部28bを直接押圧するようになっている。
【0031】
すなわち、この第2のパネル10Bにおける保持筒部14は、前記被押圧部46をその長手方向にスライド可能に保持して押圧操作方向に案内する案内部として機能するようになっている。
【0032】
また、前記押圧スイッチノブ40の被押圧板42においては、前記インジケータ導光用筒部18に対応する位置にインジケータ表示窓48が設けられ、前記インジケータ導光用筒部18内に導かれる照明光が前記インジケータ表示窓48からパネル外部に照らされるようになっている。
【0033】
なお、前記スイッチノブ30,40の具体的な用途については適宜設定可能である。例えば、パネル10A,10Bを車両空調用パネルに使用する場合、シーソースイッチノブ30はファン風量調整モード/温度調節モードの切換のためのスイッチとして用い、押圧スイッチノブ40は自動冷房/自動暖房の切換のためのスイッチに用いるといった使い分けも可能である。
【0034】
以上示した第1のパネル10Aのシーソースイッチノブ装着部及び第2のパネル10Bの押圧スイッチノブ装着部は、共通の外形を有しているため、両パネル10A,10Bを共通の金型によって成形することが可能である。従って、両パネル10A,10Bをそれぞれ別々の金型で成形する場合に比べ、製造設備を大幅に節減することが可能であり、生産コストの低減に寄与することができる。
【0035】
また、両パネル10A,10Bを対比すると、第1のパネル10Aは上下に回動支軸16,17を有するのに対し、第2のパネル10Bは上側の回動支軸16を欠く代わりにインジケータ導光用筒部18を有する点で一部形状が相違しているが、このような形状の相違は前記金型内に挿入される入れ子の形状を変えることにより対応が可能である。従って、前記のように使用する金型は共通としながら、各パネル10A,10Bの細部をそのパネルに好適な形状にすることが可能である。
【0036】
逆に、前記図1(a)に示した両回動支軸16,17が図2(c)に示す押圧スイッチノブ40と干渉しないようにパネル設計をし、かつ、インジケータ表示用の導光用筒部18を省略するようにすれば、第1のパネル10Aの形状と第2のパネル10Bの形状を完全に同一にすることも可能である。このようにして両パネル10A,10Bに共用される操作パネルを製造するようにすれば、パネル全体の生産コスト及び製造効率をさらに低減させることが可能になる。
【0037】
なお、図例では、両パネル10A,10Bに共通の保持筒部14を成形し、この保持筒部14を、第1のパネル10Aでは操作力伝達部材38を保持する伝達部材保持部として用い、第2のパネル10Bでは押圧スイッチノブ40の被案内部46を保持する案内部として用いるようにしているが、両パネル10A,10Bに前記伝達部材保持部及び案内部を併設し、これらをパネルの種類に応じて択一的に使用するようにしてもよい。
【0038】
ただし、図例のように前記保持筒部14を前記伝達部材保持部と案内部とに兼用するようにすれば、パネル10A,10Bの構造をより簡素にしながら共通の金型を用いての成形を実現できる利点がある。しかも、押圧スイッチノブ40についてはその複数の被案内部46が第2のパネル10B側に案内されることになるため、こじりが少なくなる。
【0039】
また、押圧スイッチノブ40により操作される接点数とシーソースイッチノブ30により操作される接点数とを同一(図例では2個)にすることにより、両スイッチノブ30,40の操作フィーリングを近似させることも可能となる。その場合には、操作者がスイッチノブを操作した感覚のみで(すなわちスイッチを直接目視しないで)当該操作の認識をするといったことも可能になる。
【0040】
その他、本発明は例えば次のような実施の形態をとることも可能である。
【0041】
・図1(a)〜(c)に示す第1のパネル10Aは、回動スイッチノブとして左右両端部が揺動操作されるシーソースイッチノブ30が装着されるものであるが、本発明に係る第1のパネルに装着される回動スイッチノブは例えばその一方の端部に回動支点が設定されていて他方の端部のみが回動操作されるものであってもよい。
【0042】
・本発明では各スイッチノブの具体的な形状や構造を問わない。例えばスイッチノブ及びその装着部が正面視円形状のものや矩形状のものであってもよい。
【0043】
・本発明では操作パネルの具体的な構造も問わない。例えば薄型パネルとして用いる場合には、前記保持筒部14を省略してシーソースイッチノブ30の押圧操作部34がゴムシート28の可動接点部28bを直接押圧する構造にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】(a)は本発明の実施の形態に係る第1のパネルの正面図、(b)は(a)の1−1線断面図、(c)は前記第1のパネルに装着されるシーソースイッチノブの斜視図である。
【図2】(a)は本発明の実施の形態に係る第2のパネルの正面図、(b)は(a)の2−2線断面図、(c)は前記第2のパネルに装着される押圧スイッチノブの斜視図である。
【符号の説明】
【0045】
10A 第1のパネル
10B 第2のパネル
14 保持筒部
16,17 回動支軸
28B 可動接点部
30 シーソースイッチノブ(回動スイッチノブ)
38 操作力伝達部材
40 押圧スイッチノブ
46 被押圧部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
共通の金型を用いて、パネル表面と略平行な軸回りに回動可能となるように回動スイッチノブが装着される回動スイッチノブ装着部をもつ第1のパネルと、前記回動スイッチノブ装着部と共通の外形を有し、パネル奥行き方向にスライド可能となるように押圧スイッチノブが装着される押圧スイッチノブ装着部をもつ第2のパネルとを成形することを特徴とする操作パネルの製造方法。
【請求項2】
請求項1記載の操作パネルの製造方法において、共通の金型内に挿入する入れ子の形状を変えることにより、前記第1のパネルの回動スイッチノブ装着部の形状と前記第2のパネルの押圧スイッチノブ装着部の形状とを部分的に異ならせることを特徴とする操作パネルの製造方法。
【請求項3】
請求項2記載の操作パネルの製造方法において、前記金型内に挿入される入れ子の形状を変えることにより、前記回動スイッチノブを回動可能に支持する回動支軸を前記回動スイッチノブ装着部に有する第1のパネルと、前記押圧スイッチノブ装着部に前記回動支軸の少なくとも一部を欠いていてその欠如部分にインジケータ表示用の導光用筒部を有する第2のパネルとを作り分けることを特徴とする操作パネルの製造方法。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の操作パネルの製造方法において、前記第1のパネルに装着される回動スイッチノブはその略中央部位が前記第1のパネルに回動可能に支持されてその支点を中心に両端部が揺動操作されるシーソースイッチノブとする一方、前記第1のパネルの回動スイッチノブ装着部および第2のパネルの押圧スイッチノブ装着部のいずれにもそのパネル奥行き方向に延びる形状の一対の保持筒部を成形し、これらの保持筒部を、前記回動スイッチノブ装着部では、前記シーソースイッチノブの各揺動端部に加えられる押圧操作力を前記第1のパネルの裏側に配設されたスイッチ接点に伝達するための操作力伝達部材を保持する伝達部材保持部として用い、前記押圧スイッチノブ装着部では、前記押圧スイッチノブの裏面からその押圧スイッチノブのスライド方向と平行な方向に突設された被案内部を保持する案内部として用いるようにすることを特徴とする操作パネルの製造方法。
【請求項5】
スイッチノブ装着部を有し、このスイッチノブ装着部に、パネル表面と略平行な軸回りに回動可能な回動スイッチノブと、パネル奥行き方向にスライド可能な押圧スイッチノブとが選択的に装着可能となるように当該スイッチノブ装着部の形状が設定されていることを特徴とする操作パネル。
【請求項6】
請求項5記載の操作パネルにおいて、前記回動スイッチノブはその略中央部分が前記操作パネルに回動可能に支持されて両端部が揺動操作されるシーソースイッチノブであり、前記スイッチノブ装着部はパネル奥行き方向に延びる保持筒部を有し、この保持筒部は、前記スイッチノブ装着部に前記シーソースイッチノブが装着されるときには当該シーソースイッチノブの揺動端部に加えられる押圧操作力を前記第1のパネルの裏側に配設されたスイッチ接点に伝達するための操作力伝達部材を保持する伝達部材保持部として機能し、前記スイッチノブ装着部に前記押圧スイッチノブが装着されるときにはその押圧スイッチノブの裏面からその押圧スイッチノブのスライド方向と平行な方向に突設された被案内部を保持する案内部として機能するものであることを特徴とする操作パネル。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2006−216357(P2006−216357A)
【公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−27555(P2005−27555)
【出願日】平成17年2月3日(2005.2.3)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【Fターム(参考)】