説明

操作表示装置

【課題】本発明は、操作感覚を得ることのできる機能ボタンを見やすい状態で表示する操作表示装置に関する。
【解決手段】操作表示装置1は、操作感を付与しつつ操作の有無を検出するメカニカルスイッチ22aが所定の配置状態で複数配置されているスイッチ部22の全面を覆う状態で、少なくともメカニカルスイッチ22aと対応する位置に機能ボタン25を表示する所定の柔軟性を有するフィルム状のディスプレイ部23が重ねて配置されている。したがって、広いディスプレイ部23に機能ボタン25を表示するので、視認性を向上させることができるとともに、機能ボタンの操作感を向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作表示装置に関し、詳細には、操作感覚を得ることのできる機能ボタンを見やすい状態で表示する操作表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複合装置、複写装置、プリンタ装置等の画像処理装置やその他の電子機器においては、機能の向上、多様化が進み、操作部で操作する操作内容も複雑化・多様化してきている。このような入力操作の複雑化・多様化に対応するために、近年、図13に示すように、操作部として、ユーザが視覚的に操作を行うことのできる液晶タッチパネルを用いるとともに、使用する機能によって、表示画面を切り替えるとともに、該表示画面に該機能に応じた機能ボタンを表示してタッチ操作でボタン操作を行ったり、ユーザによるメンテナンスの容易性を向上させるために動画を表示するようになってきている。
【0003】
また、従来、入力キーの表示を表示モードに従って可変にするために、入力キーのキートップに文字、記号を表示する電子ペーパを設けて該文字、記号を可変にして、1つの入力キーに複数の機能を割り当てる技術が提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2005−352987号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来技術にあっては、適切な操作感覚を得ることができかつ操作内容の視認性をより一層向上させる上で、改良の必要があった。
【0006】
すなわち、従来の液晶タッチパネルは、一般的に、電極の形成された2枚のガラス基板で液晶を挟んで、このガラス基板の両側に偏光板、位相差板及び反射板(透過型の場合は、バックライト)等の部材を張り合わせたLCD(Liquid Crystal Display)の該ガラス基板上に、タッチパネルを積層したものであり、該LCDに機能ボタンを表示させて、該機能ボタンに対応する位置のタッチパネルへのタッチ操作を、該タッチパネルをX軸方向及びY軸方向に区切って検出するタッチ検出回路で検出している。したがって、タッチパネル方式の操作部にあっては、タッチパネルが該タッチパネルの面に対して鉛直方向に移動しないため、機能ボタンの操作に対して操作感(クリック感等)を得ることができず、操作確認上で利用性が悪いという問題があった。
【0007】
また、上記特許文献記載の従来技術にあっては、ハードキーのキートップに電子ペーパを設けて1つのハードキーに複数の機能を割り当て、機能の多様化にある程度対応するとともに、ハードキーの操作による操作感(クリック感)を得ることはできるが、ハードキーの配置、数、大きさが固定されており、汎用性に欠けるとともに、表示部分がキートップ毎に区切られていて、ディスプレイ全体を使用した動画表示を行うことができない等の表示領域に制限があり、表示内容に対する視認性が悪く、利用性が悪いという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、視認性が良好で操作感の良好な操作表示装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記目的を達成するために、操作感を付与しつつ操作の有無を検出するハードウェア構成のスイッチ機構が所定の配置状態で複数配置されているスイッチ手段の全面を覆う状態で、少なくとも該スイッチ機構と対応する位置に機能ボタンを表示する所定の柔軟性を有するフィルム状の表示手段を重ねて配置することにより、上記目的を達成している。
【0010】
また、本発明は、前記表示手段が、前記機能ボタンをその種類を種々変更するとともに、前記スイッチ機構に対応する位置であって、その表示位置及び表示数を種々変更して表示することを特徴としてもよい。
【0011】
さらに、本発明は、前記スイッチ手段が、メカニカルスイッチを前記スイッチ機構として有することを特徴としてもよい。
【0012】
また、本発明は、前記スイッチ手段が、シート状の小さいスイッチが所定の配置状態で複数配置されているスイッチシートであり、前記表示手段が、複数の該スイッチをスイッチ対象として含む状態で前記機能ボタンを表示することを特徴としてもよい。
【0013】
さらに、本発明は、前記表示手段が、前記機能ボタンとして、前記スイッチ機構の形状に合わせて任意の画像、動画、文字または/及び記号を表示することを特徴としてもよい。
【0014】
また、本発明は、前記表示手段が、電子ペーパであって、操作表示装置の電源切断時に該電源切断前の表示内容をそのまま表示、または、特定の文字、画像、記号等に切り替えて表示、あるいは、ネットワークから送られてくる文字、画像、記号等に変更して表示することを特徴としてもよい。
【0015】
さらに、本発明は、前記操作表示装置の方向を検知する方向センサの検出する方向に応じて前記表示手段への表示の向きを変更させることを特徴としてもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明の操作表示装置によれば、視認性を向上させつつ、操作感を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な実施例であるので、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明によって不当に限定されるものではなく、また、本実施の形態で説明される構成の全てが本発明の必須の構成要件ではない。
【実施例1】
【0018】
図1〜図12は、本発明の操作表示装置の一実施例を示す図であり、図1は、本発明の操作表示装置の一実施例を適用した操作表示装置1の平面図である。
【0019】
図1において、操作表示装置1は、筐体2の表面側に複数のハードキー10が配設されているとともに、操作表示部20が設けられており、ハードキー10としては、テンキー11、スタートキー12、クリア/ストップキー13等の複数のキーが設けられている。
【0020】
操作表示部20は、図2及び図3に示すように、基板21上に、ハード構成のスイッチ機構としてのメカニカルスイッチ22aが主副(XY)方向にそれぞれ複数列状に配置されているスイッチ部(スイッチ手段)22が配設されており、このスイッチ部22上の全面を覆う状態で、ディスプレイ部(表示手段)23が重ねて配設されている。ディスプレイ部23は、図3に示すように、フレーム24に支持されている。
【0021】
ディスプレイ部23は、本実施例では、電力の供給がない状態で表示状態を維持し表示内容を切り替えるときにのみ電力を消費する電子ペーパが用いられているが、電子ペーパに限るものではなく、該ディスプレイ部23を押すことで、下に配設されているスイッチ部22のメカニカルスイッチ22aの押下が可能であって、該メカニカルスイッチ22aを押下した操作感を得ることのできる柔軟性を有する素材で表示機能を発揮するものであれば、どのようなものであってもよく、例えば、有機EL(Organic Electro-Luminescence:有機エレクトロルミネッセンス)ディスプレイや有機発光ダイオードディスプレイ等であってもよい。
【0022】
なお、ディスプレイ部23として、電子ペーパを用いると、電子ペーパ特有の機能による効果、すなわち、入力信号に応じて表示内容が変化して、表示内容の書き替え時にのみ電力を消費し、電力を供給し続けることなく表示内容を維持する機能による消費電力の削減効果を発揮させることができる。
【0023】
また、電子ペーパは、薄く、柔軟性に富んでおり、メカニカルスイッチ22aに対する適切な操作感を得ることができるとともに、湾曲した状態でも利用することができる。
【0024】
ディスプレイ部23は、各種情報を表示するとともに、図4に示すように、スイッチ部22の任意のメカニカルスイッチ22aに対応する位置に、機能ボタン25を表示し、ディスプレイ部23の該機能ボタン25部分が押下されることで、柔軟性を有するディスプレイ部23が機能ボタン25に対応する位置のメカニカルスイッチ22aを押下操作する。
【0025】
基板21は、図示しないが、スイッチ部22の各メカニカルスイッチ22aの操作状態を検出する操作検出回路を搭載している。
【0026】
そして、操作表示装置1は、例えば、図5に示すように、プリンタ装置、複写装置、複合装置等の画像形成装置30の操作表示装置1として適用され、画像形成装置30は、マイクロCPU(Central Processing Unit )31、ROM(Read Only Memory)32、RAM(Random Access Memory)33、不揮発性RAM34、入出力ポート35及びシリアル通信制御ユニット36等を備えているとともに、図示しないが、画像形成装置30が複合装置の場合、プリンタ部、スキャナ部、ファクシミリ通信部等を備えている。
【0027】
ROM32は、画像形成装置1の基本プログラムや操作表示装置1の制御プログラム及び必要なシステムデータ等を記憶している。CPU31は、ROM32内のプログラムに基づいてRAM33をワークメモリとして利用しつつ、操作表示装置1への各種情報や機能ボタン25の表示処理、機能ボタン25やハードキー10の操作検出処理を行って、該操作内容に応じて、画像形成装置1の各部を制御し、画像形成装置1としての処理を実行する。
【0028】
不揮発性RAM34は、画像形成装置30の電源がオフの場合にも記憶しておく必要のあるデータ、例えば、画像形成装置30の機番、ファクシミリ番号等がCPU31の制御下で記憶され、また、CPU31によって読み出される。
【0029】
入出力ポート35は、スキャナ部、プリンタ部及びファクシミリ通信部のモータ、ソレノイド、クラッチ等及びセンサ等が接続され、これらとマイクロCPU31との間の信号の授受を行う。
【0030】
シリアル通信制御ユニット36には、操作表示装置1及びその他のシリアル制御の対象となる各部が接続され、シリアル通信制御ユニット36は、特に、操作表示装置1とマイクロCPU31との間の信号の授受を行う。
【0031】
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例の操作表示装置1は、操作表示部20がそのディスプレイ部23に各種情報を表示するとともに、機能ボタン25を表示し、該ディスプレイ部23のボタン操作の操作感を確保しつつ、機能ボタン25を適宜変更して表示する。
【0032】
すなわち、操作表示部20は、図2及び図3に示したように、下部から、基板21、スイッチ部22及びディスプレイ部23が順次積層されており、ディスプレイ部23として、電子ペーパ等の柔軟性に富んだフィルム状のディスプレイが用いられている。特に、ディスプレイ部23として電子ペーパを用いると、表示情報の書き替え時にのみ、電力を供給することで、次の書き替え時まで電力を必要としない。
【0033】
そして、ディスプレイ部23には、操作表示装置1の適用される機器、例えば、図5に示した画像形成装置30のマイクロCPU31からの表示情報に基づいて、各種情報を表示するとともに、図4に示したように、機能ボタン25をスイッチ部22に設けられているメカニカルスイッチ22aの真上の位置にメカニカルスイッチ22aの形状と大きさに合わせた形状と大きさで表示し、該機能ボタン25に対して押下操作が行われると、ディスプレイ部23が柔軟性に富んだフィルム状に形成されているため、該機能ボタン25の押下によって、ディスプレイ部23が該押下された機能ボタン25に対応する位置の真下に配設されているメカニカルスイッチ22aを確実に押下することができる。したがって、このメカニカルスイッチ22aの押下操作の操作感覚を、ディスプレイ部23の機能ボタン25を操作するユーザに、ボタン操作の操作感として伝達することができ、機能ボタン25の操作に対して適切な操作感を与えることができる。
【0034】
このように、本実施例の操作表示装置1は、操作感を付与しつつ操作の有無を検出するハードウェア構成のメカニカルスイッチ22aが所定の配置状態で複数配置されているスイッチ部22全面を覆う状態で、少なくともメカニカルスイッチ22aと対応する位置に機能ボタン25を表示する所定の柔軟性を有するフィルム状のディスプレイ部23が重ねて配置されている。
【0035】
したがって、広いディスプレイ部23に機能ボタン25を表示するので、視認性を向上させることができるとともに、機能ボタンのボタン操作の操作感を向上させることができる。
【0036】
また、本実施例の操作表示装置1は、ディスプレイ部23として、電子ペーパを用いているので、表示内容を電力供給することなく、半永久的に保持することができ、消費電力を削減することができる。
【0037】
さらに、操作表示装置1は、ディスプレイ部23として、電子ペーパを用いているので、その電源切断時、例えば、操作表示装置1の適用されている画像形成装置30の電源切断時に、ディスプレイ部23の表示内容を切り替えたり、削除することを行わないようにすると、電源切断前の表示内容を表示させ続けることができ、電源切断前の状態を確認することができる。
【0038】
また、操作表示装置1は、その電源、例えば、操作表示装置1の適用されている画像形成装置30の電源切断時に、ディスプレイ部23の表示内容を、会社のロゴマーク等の特定の文字、画像、記号等に変更して、該特定の文字、画像、記号等を表示させるようにしてもよい。この場合、例えば、操作表示装置1の適用される画像形成装置30の初期設定として、該表示させる特定の文字、画像、記号等を設定することで、画像形成装置30から操作表示装置1の表示内容を、特定の文字、画像、記号等に切り替えさせ、電源切断時に電力を消費することなく、特定の文字、画像、記号等を表示させることができる。
【0039】
さらに、画像形成装置30が、LAN(Local Area Network)等のネットワークに接続されていると、該ネットワークに接続されているコンピュータ等から電源切断時に表示させる特定の文字、画像、記号等を画像形成装置30に送信して、該特定の文字、画像、記号等として設定することで、画像形成装置30から操作表示装置1の表示内容を、特定の文字、画像、記号等に切り替えさせ、電源切断時に電力を消費することなく、特定の文字、画像、記号等を表示させることができる。
【0040】
また、操作表示装置1は、その電源切断時のディスプレイ部23の表示状態を選択する選択ボタンを、例えば、機能ボタン25として表示して、該選択ボタンによって電源切断時に特定の文字、画像、記号等を表示させるか否かを選択設定できるようにしてもよい。
【0041】
このようにすると、電源切断時における特定の文字、画像、記号等の表示を、操作表示装置1の利用状況等に応じて、選択することができ、操作表示装置1の利用性を向上させることができる。
【0042】
さらに、操作表示装置1は、その側面等の適当な位置に、ディスプレイ部23の表示濃度を調整する濃度調整ダイヤルや濃度調整スイッチを設けたり、ディスプレイ部23に濃度調整機能ボタンを表示し、該濃度調整ダイヤルや濃度調整スイッチが操作されることで、または、濃度調整機能ボタンが操作されることで、ディスプレイ部23の表示濃度を調整するようにしてもよい。
【0043】
このようにすると、ディスプレイ部23の表示濃度を利用者が見やすい濃度にすることができ、利用性を向上させることができる。
【0044】
さらに、操作表示装置1は、例えば、基板21の絶縁部等の適当な部分にバックライトを設けてもよい。
【0045】
このようにバックライトを設けると、ディスプレイ部23の表示輝度を向上させることができ、ディスプレイ部23に表示される機能ボタン25の操作を、暗い場所でも容易に行えるようにすることができる。
【0046】
また、図1では、操作表示装置1は、操作表示部20の他に、テンキー11やスタート機12等のハードキー10が別に設けられているが、ハードキーを極力少なくし、例えば、図6に操作表示装置40の操作表示部41の平面図を示すように、操作表示装置40の全面を、操作表示部41として構成してもよい。操作表示部41は、図示しないが、上記操作表示部20と同様に、基板21上に、ハード構成スイッチとしてのメカニカルスイッチ22a及びディスプレイ部23が積層された構成となっており、ディスプレイ部23としては、例えば、上記同様に、電子ペーパが用いられている。
【0047】
操作表示部41は、図6では、操作表示装置40の適用される機器の動作モードを選択する機能ボタンとしてのモード選択ボタン42、動作モードに応じた機能ボタンを種々変更して表示するモード対応ボタン43、機能ボタンとしてのテンキー44及びスタートキー45等を表示する。
【0048】
そして、図6の操作表示装置40は、例えば、図5に示した画像形成装置30に適用されている場合、マイクロCPU31の制御下で、例えば、図7に示すように、図7(a)のコピーモードでは、その操作表示部41のモード対応ボタン43に、A3、A4、B3、B4等のコピー操作に必要な機能ボタンを表示しており、テンキー44として、1部、2部等のコピー部数を選択操作する機能ボタンを表示している。この状態で、図8に示すように、モード選択ボタン42のボタン操作、例えば、FAXボタンの押下操作が行われると(ステップS101)、マイクロCPU31は、該選択操作されたモードに応じた表示画像を操作表示装置40に送って、操作表示部41が、例えば、図7(b)に示すようなFAXモードの画面表示を行う(ステップS102)。この図7(b)のFAXモードでは、その操作表示部41のモード対応ボタン43に、宛先、電話帳、送信、履歴等のファクシミリ通信操作に必要な機能ボタンを表示しており、テンキー44として、1、2・・・等の宛先のファクシミリ番号を入力操作する機能ボタンを表示している。
【0049】
なお、このモードに対応した表示内容の画面表示においては、選択されたモードに応じて表示内容を変化させるが、表示する機能ボタン25のボタン領域を各モードで同じにすると、モードの切り替えが行われても、操作表示部41に表示されるボタン領域とメカニカルスイッチ22aが上下で対応した位置関係を各モードで維持させることができ、操作表示部41の表示を切り変えたときに、ボタン領域のどの部分が押下されても、該押下をメカニカルスイッチ22aで正確に検出することができる。
【0050】
また、機能ボタン25として使うボタン領域以外のディスプレイ部23の表示領域は、メカニカルスイッチ22aと同じ形状を表示する必要はなく、メッセージや操作状況を自由に表示することができる。
【0051】
なお、上記説明では、操作表示装置1の操作表示部20または操作表示装置40の操作表示部41は、基板21、ハード構成スイッチのメカニカルスイッチ22a及びディスプレイ部23が順次積層された構成となっているが、ハード構成スイッチとしては、メカニカルスイッチ22aに限るものではなく、例えば、図9及び図10に示すように、スイッチシート50を用いてもよい。スイッチシート50は、メカニカルスイッチ22aよりも小さいスイッチ50aをxy方向に多数配列したシート状のスイッチであり、図10に示すように、スイッチシート50のスイッチ50aを中心として、ディスプレイ部23に機能ボタン25を表示する。そして、この機能ボタン25の表示領域と該機能ボタン25の表示領域に対応する位置に配置されているスイッチシート50の複数のスイッチ50aとを対応させて認識することで、スイッチ50aによって確実に機能ボタン25の操作を検出することができる。
【0052】
このように、スイッチシート50は、メカニカルスイッチ22aとは異なり、スイッチ50aの形状と機能ボタン25の形状を合わせる必要がなく、より自由な形状の機能ボタン25を表示することができ、利用性を向上させることができる。
【0053】
また、操作表示装置1、40、特に操作表示部20、41に、操作表示部20、41の方向を検知する方向センサを設け、該方向センサの方向検知結果に基づいて、例えば、図11に示すように、操作表示部20、41の方向に応じて表示内容を変更するようにしてもよい。図11では、図11(a)に示すように、横方向に位置していた操作表示部20、41が縦方向に方向が変更されたことを方向センサが検知すると、図11(b)に示すように、縦方向に適した表示内容に表示を変更する。この表示内容の変更は、例えば、操作表示装置1、40が適用される機器、例えば、図5に示した画像形成装置30のマイクロCPU31が制御してもよいし、操作表示装置1、40の制御部が制御してもよい。
【0054】
このようにすると、操作表示装置1、40の設置方向に応じて表示の向きを自動的に適切な向きに制御することができ、利用性を向上させることができる。
【0055】
さらに、操作表示部20、41は、ディスプレイ部23として、ディスプレイ部23の下部に配設されているスイッチ部22のメカニカルスイッチ22aやスイッチシート50のスイッチ50a等のハード構成スイッチを押下可能であって、該ハード構成スイッチを押下した操作感を得ることのできる柔軟性を有する表示機能を有するものが用いられている。特に、電子ペーパは、薄く、柔軟性に富んでおり、メカニカルスイッチ22aやスイッチ50a等に対する適切な操作感を得ることができるとともに、湾曲した状態でも利用することができる。したがって、例えば、図12に示すように、操作表示部20、41が所定の湾曲した形状を有する場合にも、適切に適用することができ、汎用性を向上させることができる。
【0056】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例で説明したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は、操作感覚を得ることのできる機能ボタンを表示する、複合装置、プリンタ装置、複写装置、スキャナ装置等の各種操作を必要とする機器に適用される操作表示装置に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の一実施例を適用した操作表示装置の平面図。
【図2】図1の操作表示部の分解斜視図。
【図3】図1の操作表示部の正面断面図。
【図4】図1の操作表示部の部分拡大分解斜視図。
【図5】図1の操作表示装置の適用される画像形成装置の要部ブロック構成図。
【図6】操作面全面が操作表示部で構成されている操作表示装置の平面図。
【図7】動作モードで表示内容を変更する操作表示装置の一例を示す平面図。
【図8】動作モードに応じた表示内容の表示切り替え処理を示すフローチャート。
【図9】スイッチシートを用いた操作表示部の分解斜視図。
【図10】図9の操作表示部の拡大分解斜視図。
【図11】操作表示部の方向に応じて表示の向きを制御する場合の説明図。
【図12】湾曲した操作表示部を有する操作表示装置の斜視図。
【図13】従来の操作部液晶タッチパネルの一例を示す図。
【符号の説明】
【0059】
1 操作表示装置
2 筐体
10 ハードキー
11 テンキー
12 スタートキー
13 クリア/ストップキー
20 操作表示部
21 基板
22 スイッチ部
22a メカニカルスイッチ
23 ディスプレイ部
24 フレーム
25 機能ボタン
30 画像形成装置
31 マイクロCPU
32 ROM
33 RAM
34 不揮発性RAM
35 入出力ポート
36 シリアル通信制御ユニット
40 操作表示装置
41 操作表示部
42 モード選択ボタン
43 モード対応ボタン
44 テンキー
45 スタートキー
50 スイッチシート
50a スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作感を付与しつつ操作の有無を検出するハードウェア構成のスイッチ機構が所定の配置状態で複数配置されているスイッチ手段と、該スイッチ手段に重ねて配置され少なくとも該スイッチ機構と対応する位置に機能ボタンを表示し所定の柔軟性を有するフィルム状の表示手段と、を備えていることを特徴とする操作表示装置。
【請求項2】
前記表示手段は、前記機能ボタンをその種類を種々変更するとともに、前記スイッチ機構に対応する位置であって、その表示位置及び表示数を種々変更して表示することを特徴とする請求項1記載の操作表示装置。
【請求項3】
前記スイッチ手段は、メカニカルスイッチを前記スイッチ機構として有することを特徴とする請求項1または請求項2記載の操作表示装置。
【請求項4】
前記スイッチ手段は、シート状の小さいスイッチが所定の配置状態で複数配置されているスイッチシートであり、前記表示手段は、複数の該スイッチをスイッチ対象として含む状態で前記機能ボタンを表示することを特徴とする請求項1または請求項2記載の操作表示装置。
【請求項5】
前記表示手段は、前記機能ボタンとして、前記スイッチ機構の形状に合わせて任意の画像、動画、文字または/及び記号を表示することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の操作表示装置。
【請求項6】
前記表示手段は、電力の供給がない状態で表示状態を維持し表示内容を切り替えるときのみ電力を消費する電子ペーパであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の操作表示装置。
【請求項7】
前記操作表示装置は、その電源切断時に前記電子ペーパに該電源切断前の表示内容をそのまま表示させることを特徴とする請求項6記載の操作表示装置。
【請求項8】
前記操作表示装置は、その電源切断時に前記電子ペーパの表示を特定の文字、画像、記号等に切り替えて表示させることを特徴とする請求項6記載の操作表示装置。
【請求項9】
前記操作表示装置は、所定のネットワークに接続され、前記電源切断時に前記電子ペーパに表示させる特定の文字、画像、記号等を該ネットワークから送られてくる文字、画像、記号等に変更することを特徴とする請求項8記載の操作表示装置。
【請求項10】
前記操作表示装置は、前記電源切断時に特定の文字、画像、記号等に切り替えて前記電子ペーパに表示させるか否かを選択する選択手段を備え、該選択手段の選択に応じて該電子ペーパの表示を制御することを特徴とする請求項7から請求項9のいずれかに記載の操作表示装置。
【請求項11】
前記表示手段は、有機エレクトロルミネッセンスまたは有機発光ダイオードを用いられていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の操作表示装置。
【請求項12】
前記操作表示装置は、その方向を検知する方向センサを備えており、該方向センサの検出する方向に応じて前記表示手段への表示の向きを変更させることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれかに記載の操作表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−39595(P2010−39595A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−199154(P2008−199154)
【出願日】平成20年8月1日(2008.8.1)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】