説明

操作装置及び操作方法

【課題】ユーザに、自己の意図に合致し、且つ、トナーの消費を抑える設定値を入力させることが可能な操作部102を提供する。
【解決手段】前記操作画面が表示される際に、前記複合機100のトナーの残量が所定の閾値よりも少ないか否かを判定するトナー残量判定手段403と、前記トナーの残量が前記閾値よりも少ない場合、当該トナーの残量が少ない旨のメッセージ804を、前記操作画面のトナー残量アイコンからバルーン表示形式で、選択可能に表示するトナー残量報知手段404と、前記メッセージ804が選択されると、設定条件を構成する設定項目のうち、設定値を変更するとトナーの消費量が変更されるトナー設定項目806の設定値が入力可能な設定値入力画面1000を表示するトナー設定項目表示受付手段405とを備える操作部102を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作装置及び操作方法に関し、詳しくは、ユーザに、自己の意図に合致し、且つ、トナーの消費を抑える設定値を入力させることが可能な操作装置及び操作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のプリンタ、複写機、複合機などの画像形成装置には、トナー消費量を抑えて印刷処理を行うトナーセーブモードを有するものがある。当該画像形成装置では、自装置が有する操作パネルやプリンタホストを介して、ユーザからトナーセーブモードの設定を受け付ける。そして、ユーザによりトナーセーブモードが設定されている場合、ホストから受信した印刷データが示す濃度を低くした上で、イメージデータを描画して印刷を行う。これにより、トナー残量が所定量以下になった場合に、トナーセーブモードを設定することで、画像形成装置の印刷可能性を高めることが出来る。
【0003】
しかしながら、従来の画像形成装置では、ユーザが、当該画像形成装置にトナーセーブモードが設けられていることを知らないことが多い。そのため、前記画像形成装置にトナーセーブモードを折角設けたとしても、当該トナーセーブモードの機能が十分に利用されないという問題がある。
【0004】
このような問題を解決する技術として、特開2005−189439号公報(特許文献1)には、トナーを用いて印刷を行うプリンタにおいて、用いるトナー量を抑制して印刷を行う省トナーモードでの印刷が可能なプリンタであって、トナー残量が所定量以下であるか否かを検知する手段と、前記トナー残量が所定量以下であることを検知した場合に、省トナーモードで印刷を実行する手段とを有するプリンタが開示されている。これにより、当該プリンタは、トナー残量が所定量以下の場合に自動的に省トナーモードで印刷処理を行なうため、トナー残量が所定量以下になった場合に、操作者に面倒な操作負担をさせることなく、プリンタのトナー消費を抑えることが出来るとしている。
【0005】
又、特開2003−330326号公報(特許文献2)には、画像データを現像剤を用いて記録紙上に可視化し記録する画像出力手段と、前記画像データの中で現像剤により記録される画像データの一部を減らすことにより前記画像出力手段で出力する場合に前記現像剤の消費量を抑える画像データ減少手段と、前記現像剤の残量を検知する手段と、前記画像データ減少手段を使用するか否かを判断する手段を有する画像形成装置が開示されている。当該画像形成装置は、前記現像剤の残量を検知した検知量に従い、前記画像データ減少手段の使用判断手段で前記画像データ減少手段を使用するか否かを判断する。これにより、従来プリント出力が禁止を行っていた場合でも、省トナーモードに移行することにより、画像品位を落としながらも出力することが可能となるとしている。
【0006】
又、特開2005−208339号公報(特許文献3)には、トナーコンテナに含まれるトナー残量が第1の閾値を超えているか否かを検出する第1のトナー残量検出手段と、第1のトナー残量検出手段によりトナー残量が第1の閾値を越えると判断された場合は、通常の設定量のトナーで印刷を行う通常モード印刷に印刷設定をデフォルト設定し、トナー残量が第1の閾値以下であると判断された場合は、トナーの使用量を通常モード印刷より減少させるエコモード印刷に印刷設定をデフォルト設定するモード変更手段とを備えた画像形成装置が開示されている。当該画像形成装置は、更に、前記トナー残量が第1の閾値より大きい第2の閾値を超えているか否かを検出する第2のトナー残量検出手段と、前記第1及び第2のトナー残量検出手段によってトナー残量が第1の閾値を超え、第2の閾値以下である場合は、印刷設定を通常モード印刷からエコモード印刷に変更することを促す第1のメッセージを表示する表示手段とを備える。これにより、ユーザに対しトナーコンテナの交換時期が近いことを予め知らせ、エコモード印刷を促すことによりトナーの節約を促進することが出来るとしている。
【0007】
又、特開2008−145957号公報(特許文献4)には、入力画像に対して、印刷品位を指定し出力部に出力する画像処理方法であって、色材の残量を検出し、表示する工程と、前記色材の残量に基づき色材使用量をコントロールするか否かを選択する工程と、ユーザが色材使用量をコントロールする指示に応じてLUTを切替える工程とを有する画像形成方法が開示されている。これにより、ユーザは簡易にトナー消費量を節約出来るとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2005−189439号公報
【特許文献2】特開2003−330326号公報
【特許文献3】特開2005−208339号公報
【特許文献4】特開2008−145957号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、前記特許文献1−4のいずれに記載の技術でも、管理者等のユーザにより予め設定された省トナーモード等の設定条件を利用してトナーの消費量を低減させるため、当該設定条件が、ユーザにとって所望している設定条件であるか否か不明である。そのため、当該設定条件に基づいて実行されたコピー機能の結果物(印刷物)が、ユーザが意図した印刷物となるか不明であり、当該設定条件を利用した結果、ユーザにとって不本意な印刷物となる可能性があるという問題がある。
【0010】
そこで、本発明は、前記問題を解決するためになされたものであり、ユーザに、自己の意図に合致し、且つ、トナーの消費を抑える設定値を入力させることが可能な操作装置及び操作方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る操作装置は、自装置と接続された画像形成装置のトナーの残量を示すトナー残量アイコンを、操作画面上に表示する操作装置を前提とし、以下の構成を採用する。
【0012】
当該操作装置は、前記操作画面が表示される際に、前記画像形成装置のトナーの残量が所定の閾値よりも少ないか否かを判定するトナー残量判定手段を備える。更に、当該操作装置は、前記トナーの残量が前記閾値よりも少ない場合、当該トナーの残量が少ない旨のメッセージを、前記操作画面のトナー残量アイコンからバルーン表示形式で、選択可能に表示するトナー残量報知手段と、前記メッセージが選択されると、設定条件を構成する設定項目のうち、設定値を変更するとトナーの消費量が変更されるトナー設定項目の設定値が入力可能な設定値入力画面を表示するトナー設定項目表示受付手段とを備える。
【0013】
これにより、前記トナー残量が少ない場合に表示されるメッセージを、ユーザが選択すれば、トナーの消費量に影響を与えるトナー設定項目の設定値を変更することが可能となる。又、ユーザに、前記トナー設定項目の設定値を自由に選択させるよう構成しているため、トナー消費量を低減させる設定値が一律に設定されることなく、ユーザが所望する設定値を入力出来、自己の意図する印刷物を得ることが可能となる。
【0014】
又、前記設定値入力画面の設定値のうち、初期値と比較してトナーの消費量を低減させることが可能な低減設定値を表示する低減設定値表示手段を備えるよう構成することが出来る。
【0015】
又、前記トナー残量報知手段は、前記メッセージを、所定の時間間隔で表示したり非表示にしたりするとともに、前記トナー残量アイコンを点滅させるよう構成することが出来る。
【0016】
又、前記トナー設定項目表示受付手段は、複数のトナー設定項目をトナー設定項目選択画面にリスト上に並べて選択可能に表示し、所定のトナー設定項目が選択されると、当該トナー設定項目に対応する設定値入力画面を表示するよう構成することが出来る。
【0017】
又、前記トナー設定項目表示受付手段は、所定のトナー設定項目に対応する設定値入力画面を介して所定の設定値の入力が完了すると、他のトナー設定項目に対応する他の設定値入力画面を表示することで、各トナー設定項目毎の設定値入力画面を所定の順番で順次表示するよう構成することが出来る。
【0018】
又、前記トナー設定項目表示受付手段は、更に、前記トナー設定項目の設定値を登録するための登録キーと、登録されたトナー設定項目の設定値を呼び出すための登録条件利用キーとを選択可能に表示し、前記登録キーが選択されると、入力されたトナー設定項目の設定値を登録条件として登録条件記憶手段に記憶させ、前記登録条件利用キーが選択されると、前記登録条件記憶手段に記憶された登録条件の入力を受け付けるよう構成することが出来る。
【0019】
又、前記低減設定値表示手段は、前記低減設定値を表示するとともに、所定の低減設定値に対応したトナー消費の低減量を表示するよう構成することが出来る。
【0020】
又、当該操作装置は、画像形成装置に適用することが出来る。
【0021】
尚、本発明は、自装置と接続された画像形成装置のトナーの残量を示すトナー残量アイコンを、操作画面上に表示する操作装置の操作方法として提供することが出来る。即ち、当該操作方法は、前記操作画面が表示される際に、前記画像形成装置のトナーの残量が所定の閾値よりも少ないか否かを判定するトナー残量判定ステップを備える。更に、当該操作装置は、前記トナーの残量が前記閾値よりも少ない場合、当該トナーの残量が少ない旨のメッセージを、前記操作画面のトナー残量アイコンからバルーン表示形式で、選択可能に表示するトナー残量報知ステップと、前記メッセージが選択されると、設定条件を構成する設定項目のうち、設定値を変更するとトナーの消費量が変更されるトナー設定項目の設定値が入力可能な設定値入力画面を表示するトナー設定項目表示受付ステップとを含むことを特徴とする操作方法を提供出来る。当該構成としても、上述と同様の効果を得ることが可能となる。
【0022】
又、本発明は、電気通信回線などを介して個別に流通する、コンピュータに実行させるためのプログラムとして提供することができる。この場合、中央演算処理装置(CPU)が、本発明のプログラムに従ってCPU以外の各回路と協働して制御動作を実現する。又、前記プログラム及びCPUを用いて実現される各手段は、専用のハードウェアを用いて構成することもできる。又、当該プログラムは、CD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された状態で流通させることも可能である。
【発明の効果】
【0023】
本発明の操作装置及び操作方法によれば、ユーザに、自己の意図に合致し、且つ、トナーの消費を抑える設定値を入力させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係る複合機の内部の全体構成を示す概念図である。
【図2】本発明に係る操作部の全体構成を示す概念図である。
【図3】本発明に係る複合機及び操作部の制御系ハードウェアの構成を示す図である。
【図4】本発明の実施形態における複合機及び操作部の機能ブロック図である。
【図5】本発明の実施形態の実行手順を示すための第一のフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態の実行手順を示すための第二のフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態の初期設定条件テーブルの一例を示す図(図7(A))と、本発明の実施形態のタッチパネル上に表示された初期画面の一例を示す図(図7(B))である。
【図8】本発明の実施形態のタッチパネル上に表示されたメッセージが付された初期画面の一例を示す図(図8(A))と、本発明の実施形態のトナー設定項目テーブルの一例を示す図(図8(B))である。
【図9】本発明の実施形態のタッチパネル上に表示されたトナー設定項目選択画面の一例を示す図(図9(A))と、本発明の実施形態の低減設定値テーブルの一例を示す図(図9(B))である。
【図10】本発明の実施形態のタッチパネル上に表示された設定値入力画面の一例を示す図(図10(A))と、本発明の実施形態のタッチパネル上に表示された登録可否画面の一例を示す図(図10(B))である。
【図11】本発明の実施形態の登録条件テーブルの一例を示す図(図11(A))と、本発明の実施形態のタッチパネル上に表示された登録条件選択画面の一例を示す図(図11(B))である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に、添付図面を参照して、本発明の操作装置を備えた画像形成装置の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。尚、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。又、フローチャートにおける数字の前に付されたアルファベット「S」はステップを意味する。
【0026】
<画像形成装置及び操作装置>
以下に、本発明の実施形態に係る操作装置を備えた画像形成装置について説明する。
【0027】
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略模式図である。但し、本発明に直接には関係しない各部の詳細は省略している。尚、本発明の画像形成装置は、例えば、プリンタやスキャナ単体、あるいはプリンタ、コピー、スキャナ、ファックス等を備えた複合機等が該当し、コピー機能、スキャナ機能、ファクシミリ機能、プリンタ機能等を備えた画像形成装置として機能する。以下に、例えば、コピー機能を利用する場合の複合機100(MFP:Multi Function Peripheral)の動作を簡単に説明する。
【0028】
まず、ユーザが複合機100を利用する場合、原稿Pを複合機100の上面に備えられている原稿台101に載置し、コピー機能の設定を操作部102から入力する。当該操作部102には、複合機100が提供するコピー機能に関連する操作画面(初期画面など)が表示され、コピー機能に関連する複数の設定項目キーが選択可能に表示されている。又、前記操作画面には、各機能毎に機能項目キーがタブ形式で選択可能に表示される。ユーザは、前記操作画面を介して、コピー機能に関する設定条件の入力を行う。
【0029】
ユーザが、設定条件の入力を完了すると、操作部102に設けられたスタートキー205を押下して、複合機100にコピー機能の処理を開始させる。
【0030】
複合機100がコピー機能の処理を開始すると、画像読取部103において、光源104から照射された光が、前記原稿台101に置かれた原稿に反射される。反射された光は、ミラー105、106、107によって撮像素子108に導かれる。導かれた光は前記撮像素子108により光電変換されて、基本的な補正処理、画質処理、圧縮処理等を施され、前記原稿に対応する画像データが生成される。
【0031】
さて、前記画像データをトナー像として転写する駆動部が画像形成部109である。前記画像形成部109には感光体ドラム110が備えられている。前記感光体ドラム110は、一定速度で所定の方向に回転し、その周囲には、回転方向の上流側から順に、帯電器111、露光ユニット112、現像器113、転写器114、クリーニングユニット115などが配置されている。
【0032】
前記帯電器111は、前記感光体ドラム110の表面を一様に帯電させる。前記露光ユニット112は、帯電された前記感光体ドラム110の表面に、前記画像データに基づいてレーザーを照射し、静電潜像を形成する。前記現像器113は、搬送された静電潜像に、トナーを付着させてトナー像を形成する。形成されたトナー像は、前記転写器114により、記録媒体(例えば、シート)に転写される。前記クリーニングユニット115は、前記感光体ドラム110の表面に残された余分なトナーを取り除く。これらの一連のプロセスは、前記感光体ドラム110が回転することにより実行される。
【0033】
尚、前記現像器113には、内部のトナー量(トナー残量)を検知するトナー残量検知部113aが設けられており、当該トナー残量検知部113aは、検知したトナー残量を前記操作部102に送信し、当該操作部102は、前記操作画面を介して当該トナー残量をユーザに随時知らせる。
【0034】
前記シートは、前記複合機100に備えられた複数の給紙カセット116から搬送される。搬送される時は、前記シートはピックアップローラ117により何れか1つの前記給紙カセット116から搬送路へ引き出される。前記各給紙カセット116には、それぞれ異なる紙種のシートが収容されており、前記出力条件に関する設定に基づいてシートが給紙される。
【0035】
搬送路に引き出された前記シートは、搬送ローラ118やレジストローラ119により感光体ドラム110と転写器114の間に送り込まれる。送り込まれると、前記シートは前記転写器114により前記トナー像が転写され、定着装置120に搬送される。尚、搬送ローラ118に搬送されるシートは、複合機100に備えられた手差しトレイ121から搬送される場合もある。
【0036】
前記トナー像が転写されたシートが前記定着装置120に備えられた加熱ローラ122と加圧ローラ123の間を通過すると、前記トナー像に熱と圧力が印加されて、可視像がシートに定着される。前記加熱ローラ122の熱量は紙種に応じて最適に設定され、前記定着が適切に行われる。前記可視像がシートに定着されて画像形成が終了し、可視像が定着されたシートは、定着装置120を経て排紙トレイ124に排紙される。
【0037】
前記手順により、複合機100はコピー機能をユーザに提供する。
【0038】
図2は、本発明の実施形態に係る操作部の全体構成を示す概念図である。ユーザは、前記操作部102を用いて、上述のような画像形成についての設定条件を入力したり、入力された設定条件を確認したりする。前記設定条件が入力される場合、前記操作部102に備えられたタッチパネル201(操作パネル)、タッチペン202、操作キー203が用いられる。
【0039】
前記タッチパネル201には、設定条件を入力する機能と当該設定条件を表示する機能が兼ね備えられている。即ち、タッチパネル201上に表示された画面内の項目キーを押下することによって、押下された項目キーに対応する設定条件が入力される。
【0040】
タッチパネル201の背面には、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示部(図示せず)が設けられており、当該表示部が、例えば、前記初期画面等の操作画面を表示する。タッチパネル201の近傍には、タッチペン202が備えられており、ユーザがそのタッチペン202の先をタッチパネル201に接触させると、タッチパネル201下に設けられたセンサーが接触先を検知する。
【0041】
更に、タッチパネル201近傍には、所定数の操作キー203が設けられ、例えば、テンキー204、スタートキー205、クリアキー206、ストップキー207、リセットキー208、電源キー209が備えられている。
【0042】
次に、図3を用いて、複合機100及び操作部102の制御系ハードウェアの構成を説明する。図3は、本発明に係る複合機100及び操作部102の制御系ハードウェアの構成を示す図である。ただし、本発明に直接には関係しない各部の詳細は省略している。
【0043】
複合機100の制御回路は、CPU(Central Processing Unit)301、ROM(Read Only Memory)302、RAM(Random Access Memory)303、HDD(Hard Disk Drive)304、各駆動部に対応するドライバ305を内部バス306によって接続している。前記CPU301は、例えば、RAM303を作業領域として利用し、前記ROM302、HDD304等に記憶されているプログラムを実行し、当該実行結果に基づいて前記ドライバ305と図示しない操作部102からのデータや指示を授受し、前記図1に示した各駆動部の動作を制御する。また、前記駆動部以外の後述する各手段(図4に示す)についても、前記CPU301がプログラムを実行することで当該各手段を実現する。
【0044】
又、制御回路の内部バス306には、内部インターフェイス307も接続されており、当該内部インターフェイス307は、操作部102の制御回路等と複合機100の制御回路とを接続する。
【0045】
又、操作部102の制御回路には、内部バス315に、CPU309、ROM310、RAM311、LCD312、操作キー313(203)、タッチパネル314(201)、内部インターフェイス308を備える。操作キー313やタッチパネル314をユーザが操作すると、CPU309は、内部インターフェイス308を介して、当該操作に基づく命令信号を複合機100の制御回路に送信する。又、CPU309、ROM310、RAM311の機能も上記と同様であり、後述する各手段(図4に示す)についても、前記CPU309がプログラムを実行することで当該各手段を実現する。前記ROM310には、以下に説明する各手段を実現するプログラムやデータが記憶されている。
【0046】
<本発明の実施形態>
次に、図4、図5、図6を参照しながら、本発明の実施形態に係る構成及び実行手順について説明する。図4は、本発明の複合機及び操作部の機能ブロック図である。図5及び図6は、本発明の実行手順を示すためのフローチャートである。
【0047】
まず、ユーザが、複合機100の電源を投入すると、複合機100及び操作部102が起動し、起動した操作部102の表示受付手段401が、所定の初期設定条件メモリに予め記憶されている初期設定条件テーブルを参照する。
【0048】
前記初期設定条件テーブル700には、図7(A)に示すように、コピー機能に関連する設定条件の設定項目701(例えば、「濃度」)と、当該設定項目701に予め設定された初期値702(例えば、「濃度」であれば、「4」)とが関連付けて記憶されている。
【0049】
前記初期設定条件テーブル700を参照した表示受付手段401は、当該初期設定条件テーブル700の各設定項目701毎の初期値702を初期設定条件として取得して、当該初期設定条件を所定の設定条件メモリに記憶させる(図5:S101)。次に、表示受付手段401は、複合機100のトナー残量検知手段402から前記現像器113aの現時点のトナーの残量を取得して、当該トナーの残量を示すトナー残量アイコンを生成し、前記初期設定条件が反映された操作画面(初期画面)をタッチパネル201上に表示するとともに、生成したトナー残量アイコンを前記初期画面に表示する。
【0050】
ここで、前記表示受付手段401が、前記初期画面を表示する際に、その旨をトナー残量判定手段403に通知し、当該通知を受けたトナー残量判定手段403は、前記トナー残量検知手段402から現時点のトナーの残量を取得し、現時点のトナー残量と、予め設定された所定の閾値とを比較して、当該トナー残量が当該閾値よりも少ないか否かを判定する(図5:S102)。
【0051】
当該判定の結果、前記トナー残量が前記閾値以上である場合(図5:S102NO)、前記トナー残量判定手段403は、何もせず、前記表示受付手段401は、前記トナー残量アイコンを含む初期画面を表示する(図5:S103)。
【0052】
前記初期画面703には、図7(B)に示すように、前記初期設定条件テーブル700の設定項目に対応する複数の設定項目キー704が選択可能に表示されるとともに、当該初期画面703の下端部に設けられたインジケータ705(タスクトレイ)に、所定の四角枠の全体を100%のトナー量とし、当該四角枠の左端を0%として、現時点のトナー残量の割合を黒色の四角形で示したトナー残量アイコン706が表示される。尚、図7(B)に示したトナー残量アイコン706は、例えば、トナー残量が60%である場合を示している。この場合は、通常通りに、ユーザから所定の設定条件の入力がなされ(図5:S104)、当該設定条件に基づくコピー機能の実行がなされる(図5:S105)。
【0053】
一方、前記トナー残量判定手段403による判定の結果、前記トナー残量が前記閾値よりも少ない場合(図5:S102YES)、前記トナー残量判定手段403は、その旨をトナー残量報知手段404に通知する。当該通知を受けたトナー残量報知手段404は、前記トナーの残量が少ない旨のメッセージを、前記表示受付手段401が表示する初期画面のトナー残量アイコンからバルーン表示形式で、選択可能に表示する(図5:S106)。
【0054】
前記メッセージが付された初期画面800には、図8(A)に示すように、複数の設定項目キー801が各設定項目毎に選択可能に表示されるとともに、前記インジケータ802に表示された前記トナー残量アイコン803からバルーン表示形式で、前記設定項目キー801よりも前面に、「トナー残量が少なくなりました。トナー消費を抑える設定条件を入力出来ます。」のメッセージ804が表示される。
【0055】
ここで、前記トナー残量報知手段404は、前記メッセージ804を、所定の時間間隔(例えば、1秒、3秒、5秒など)で表示したり非表示にしたりするとともに、前記トナー残量アイコン803を点滅させる。これにより、前記メッセージ804の表示/非表示を周期的に繰り返させることで、ユーザによる設定項目キー802の選択を阻害することなく、トナー残量が少なくなったことを報知することが可能となる。
【0056】
さて、ユーザは、前記メッセージが付された初期画面800を見ながら、スタートキー205を選択することなく(図5:S107NO)、前記メッセージ804を選択すると、前記トナー残量報知手段404が、当該メッセージ804の選択を受け付けて(図5:S108YES)、その旨をトナー設定項目表示受付手段405に通知する。当該通知を受けたトナー設定項目表示受付手段405は、前記設定条件メモリに記憶された設定条件(初期設定条件)を、所定の登録可否メモリに一時記憶させるとともに、トナー設定項目記憶手段406のトナー設定項目テーブルを参照する。
【0057】
前記トナー設定項目テーブル805には、図8(B)に示すように、前記設定条件を構成する設定項目701のうち、設定値を変更するとトナーの消費量が変更されるトナー設定項目806と、当該トナー設定項目806を画像形成の品質で分類した分類名807とが関連付けて記憶される。
【0058】
ここで、前記トナー設定項目806には、画像形成時のトナーの品質に関する分類名807の「トナー関連」に対して「濃度」、「エコプリント」、「シャープネス」が記憶される。又、画像形成時のカラーの品質に関する分類名807の「カラー関連」に対しては、トナー設定項目806として、「カラー設定」、「彩度調整」、「カラーバランス」が記憶され、画像形成された用紙の品質に関する分類名807の「画像形成関連」に対しては、トナー設定項目806として、「裏写り防止」、「枠消し」、「縮小/拡大」、「ページ番号」、「スタンプ機能」が記憶される。これらのトナー設定項目806は、トナーの消費量に直接的に影響を及ぼす設定項目である。
【0059】
さて、前記トナー設定項目テーブル805を参照したトナー設定項目表示受付手段405は、当該トナー設定項目テーブル805のトナー設定項目806と分類名807とを取得し、取得したトナー設定項目806を各分類名807毎にトナー設定項目選択画面に表示する(図5:S109)。
【0060】
前記トナー設定項目選択画面900には、図9(A)に示すように、「トナー消費を抑える設定にしてください。」のメッセージ901と、各分類名毎にリスト上に並べて表示された複数のトナー設定項目キー902と、過去に登録されたトナー設定項目の設定値を呼び出すための登録条件利用キー903と、OKキー904と、キャンセルキー905とが表示される。
【0061】
尚、前記登録条件利用キー903又は前記OKキー904が選択された場合については(図5:S110YES、S111YES)、後述する。
【0062】
さて、ユーザは、前記トナー設定項目選択画面900を見ながら、前記登録条件利用キー903、前記OKキー904を選択することなく(図5:S110NO→S111NO)、所定のトナー設定項目「濃度」キー902aを選択すると、前記トナー設定項目表示受付手段405は、当該「濃度」キー902aの選択を受け付けて(図5:S112YES)、当該トナー設定項目選択画面900から、当該「濃度」の設定値が入力可能な設定値入力画面を表示する(図5:S113)。
【0063】
ここで、前記トナー設定項目表示受付手段405が前記設定値入力画面を表示する際に、その旨を低減設定値表示手段407に通知する。当該通知を受けた低減設定値表示手段407は、前記トナー設定項目表示受付手段405から、前記選択されたトナー設定項目「濃度」を取得するとともに、低減設定値記憶手段408の低減設定値テーブルを参照する。
【0064】
前記低減設定値テーブル906には、図9(B)に示すように、前記トナー設定項目テーブル805と共通するトナー設定項目907と、当該トナー設定項目907の設定値のうち、初期値702と比較してトナーの消費量を抑えることが可能な低減設定値908とが関連付けて記憶されている。
【0065】
ここで、前記低減設定値908は、初期値702と比較してトナーの消費量を抑えることが可能な設定値であれば、どのような設定値でも構わないが、所定の設定値が入力された状態で実行されたコピー機能による印刷物が視認可能となる設定値が記憶されている。
【0066】
例えば、トナー設定項目907が「濃度」であれば、初期値702の「4」と比較してトナー消費を抑えることが可能な設定値「3」、「2」、「1」のうち、前記印刷物が視認可能となる設定値「3」、「2」が低減設定値908として記憶されている。つまり、「濃度」の設定値「1」では、トナー消費を抑えることが出来るものの、当該設定値「1」による印刷物の視認性が劣るため、前記低減設定値908には記憶されない。
【0067】
例えば、トナー設定項目907が「縮小/拡大」であれば、前記低減設定値908は、「90%」、「80%」、「70%」が記憶され、縮小しすぎて印刷物の視認性が劣る「40%」などは記憶されない。このように、前記低減設定値908を限定することで、所定の設定値の変更により、トナー消費の低減量を大きくしたものの、当該設定値による印刷物が、視認出来ずに無意味なものとなることを防止することが可能となる。
【0068】
さて、前記低減設定値テーブル906を参照した低減設定値表示手段407は、前記設定値入力画面のトナー設定項目907に対応する低減設定値908を取得するとともに、当該低減設定値908を、前記トナー設定項目表示受付手段405が表示する設定値入力画面に表示する。
【0069】
前記「濃度」に対応する設定値入力画面1000には、図10(A)に示すように、当該「濃度」の設定値とトナー消費量との関係を示す「濃度を薄くすると、トナーの消費量を抑えることが出来ます。」のメッセージ1001と、現時点での設定値1002(又は初期値)の「4」と、低減設定値1003の「3」及び「2」と、設定値を変更させるための変更キー1004(アップキー、ダウンキー)と、OKキー1005と、キャンセルキー1006とが表示される。これにより、ユーザに、前記低減設定値1003の存在を認識させ、現時点での設定値を前記低減設定値1003に変更するように促し、適切な設定値の変更とトナー消費量の削減との両立を図ることが可能となる。
【0070】
更に、前記低減設定値表示手段407は、図10(A)に示すように、前記低減設定値1003を表示するとともに、当該低減設定値1003を入力することによるトナー消費量削減の効果として、当該低減設定値1003の近傍に、所定の低減設定値に対応したトナー消費の低減量1007を表示する。これにより、ユーザに、前記低減設定値1003の入力の意味を定量的に理解させ、トナー消費量の低減を効果的に実行させることが可能となる。
【0071】
さて、S113において、ユーザが、前記設定値入力画面1000を見ながら、変更キー1004のダウンキーを選択して、現時点での設定値1002の「4」を低減設定値1003の「2」に変更し、OKキー1005を選択すると、前記トナー設定項目表示受付手段405は、当該低減設定値1003の入力と当該OKキー1005の選択を受け付けて(図5:S114YES)、前記設定条件メモリの設定条件のうち、前記トナー設定項目「濃度」に対応する設定値の「4」を、入力された低減設定値の「2」に変更し、当該低減設定値の入力を受け付ける(図5:S115)。そして、S109に戻って、前記トナー設定項目表示受付手段405は、再度、前記トナー設定項目選択画面900を表示する(図5:S109)。これにより、複数存在するトナー設定項目902のうち、一のトナー設定項目902の設定値の入力が完了する。
【0072】
さて、S109において、ユーザが、再度、表示されたトナー設定項目選択画面900を見ながら、「濃度」と異なる他のトナー設定項目902の「縮小/拡大」キー902bを選択すると、前記トナー設定項目表示受付手段405は、当該「縮小/拡大」キー902bの選択を受け付けて(図5:S112YES)、当該「縮小/拡大」902bに対応する設定値入力画面をタッチパネル201上に表示する(図5:S113)。そして、ユーザが、当該「縮小/拡大」に対応する設定値入力画面を見ながら、当該「縮小/拡大」に対応する低減設定値(例えば、「80%」)を入力すると、前記トナー設定項目表示受付手段405は、当該低減設定値(「80%」)の入力を受け付け(図5:S114YES→S115)、S109に戻って、再度、トナー設定項目選択画面900を表示することになる。
【0073】
このように、ユーザに、複数存在するトナー設定項目のうち、自己が設定値を変更してもよいと思うトナー設定項目902を自由に選択させて、設定値を変更させることで、ユーザの意図する設定条件を入力することが出来るとともに、トナー消費量を低減させることが可能となる。尚、他のトナー設定項目902についても、同様であるため、その説明は省略する。
【0074】
さて、S109において、ユーザが、前記トナー設定項目902の設定値の入力を完了し、前記トナー設定項目選択画面900のOKキー904を選択すると、前記トナー設定項目表示受付手段405は、当該OKキー904の選択を受け付けて(図5:S110YES)、前記設定条件メモリの現時点での設定条件と、前記登録可否メモリの設定条件とを比較して、所定のトナー設定項目902の設定値が変更されたか否かを判定する(図5:S116)。
【0075】
ここで、当該判定における設定条件メモリの設定条件は、前記初期画面から前記トナー設定項目選択画面に移行した時点から設定値が変更された設定条件であり、前記登録可否メモリの設定条件は、前記初期画面から前記トナー設定項目選択画面に移行した時点での設定条件である。そのため、両者を比較することで、ユーザが、前記トナー設定項目画面900、前記設定値入力画面1000を介して所定のトナー設定項目902の設定値を変更したか否かを判断することが可能となる。
【0076】
前記判定の結果、両者が一致する場合、つまり、所定のトナー設定項目902の設定値が変更されていない場合(図5:S116NO)、前記トナー設定項目表示受付手段405は、その旨を表示受付手段401に通知し、当該通知を受けた表示受付手段401は、S106に戻り、前記設定条件に基づく前記メッセージ付きの初期画面800をタッチパネル201上に表示する(図5:S106)。この場合は、設定条件を登録する必要がないため、後述する登録可否画面は表示されない。
【0077】
一方、前記判定の結果、両者が不一致の場合、つまり、所定のトナー設定項目902の設定値が変更された場合(図5:S116YES)、前記トナー設定項目表示受付手段405は、不一致であるトナー設定項目902の設定値を取得するとともに、当該トナー設定項目902の設定値を登録するための登録キーを選択可能に表示した登録可否画面をタッチパネル201上に表示する(図5:S117)。
【0078】
前記登録可否画面1007には、図10(B)に示すように、ユーザが入力した設定値を登録条件として登録することを促すメッセージ1008と、変更されたトナー設定項目及びその設定値の表1009と、前記登録キー1010と、キャンセルキー1011とが表示される。
【0079】
ここで、ユーザが、前記登録可否画面1007を見ながら、前記登録キー1010を選択することなく(図5:S118NO)、キャンセルキー1011を選択すると、前記トナー設定項目表示受付手段405は、当該キャンセルキー1011の選択を受け付けて、その旨を表示受付手段401に通知し、当該通知を受けた表示受付手段401は、S106に戻り、前記メッセージ付きの初期画面800をタッチパネル201上に表示する(図5:S106)。この場合は、ユーザが登録する意思がないため、前記登録可否画面1007が初期画面800に移行する。
【0080】
一方、ユーザが、前記登録可否画面1007の前記登録キー1010を選択すると、前記トナー設定項目表示受付手段405は、当該登録キー1010の選択を受け付けて(図5:S118YES)、登録条件記憶手段409に記憶された登録条件テーブルを参照する。
【0081】
前記登録条件テーブル1100には、図11(A)に示すように、過去に登録された登録条件1101と、当該登録条件1101が登録された順番1102とが関連付けて記憶される。
【0082】
前記登録条件テーブル1100を参照したトナー設定項目表示受付手段405は、前記変更されたトナー設定項目の設定値(例えば、「濃度」の「2」、「縮小/拡大」の「80%」)を一の登録条件1101aとして前記登録条件テーブル1100の最下段に記憶させるとともに、当該登録条件テーブル1100の順番1102のうち、最下段の最後の順番(例えば、「2」)の次の順番1102a(「3」)を、当該登録条件1101aに関連付けて記憶させる(図5:S119)。これにより、ユーザが、前記トナー設定項目選択画面900及び設定値入力画面1000を介して入力した設定値を後で活かすことが可能となる。
【0083】
次に、前記登録条件1101aを登録条件テーブル1100に記憶させたトナー設定項目表示受付手段405は、その旨を表示受付手段401に通知し、当該通知を受けた表示受付手段401は、S106に戻り、前記メッセージ付きの初期画面800をタッチパネル201上に表示する(図5:S106)。これにより、上述した登録が完了する。
【0084】
さて、S106において、ユーザは、前記メッセージ付きの初期画面800を見ながら、スタートキー205を選択すると、表示受付手段401は、当該スタートキー205の選択を受け付けて(図5:S107YES)、今まで入力された前記設定条件メモリの設定条件を機能提供手段410に通知する。当該通知を受けた機能提供手段410は、当該設定条件に基づいてコピー機能を実行する(図5:S105)。これにより、ユーザが所望する設定条件でのコピー機能の提供がなされ、且つ、トナー消費量を抑えることが可能となる。
【0085】
ところで、S109において、ユーザが、前記トナー設定項目選択画面900を見ながら、OKキー904を選択することなく(図5:S110NO)、前記登録条件利用キー903を選択すると、前記トナー設定項目表示受付手段405が、当該登録条件利用キー903の選択を受け付けて(図5:S111YES)、前記登録条件記憶手段409の登録条件テーブル1100の登録条件1101及び順番1102を取得するとともに、取得された登録条件1101を選択可能な登録条件選択画面をタッチパネル上に表示する(図6:S201)。
【0086】
前記登録条件選択画面1103には、図11(B)に示すように、ユーザに登録条件を選択することを促すメッセージ1104と、取得された順番及び登録条件の表1105と、OKキー1106と、キャンセルキー1107とが表示される。
【0087】
ユーザが、前記登録条件選択画面1103を見ながら、所定の順番(例えば、最後の順番「3」)に対応する登録条件1105aを選択し、OKキー1106を選択すると、前記トナー設定項目表示受付手段405が、当該登録条件1105a及びOKキー1106の選択を受け付けて(図6:S202YES)、前記設定条件メモリの設定条件のうち、トナー設定項目の設定値を、登録条件1105aの設定値に変更し、登録条件の入力を受け付ける(図6:S203)。そして、S109に戻って、前記トナー設定項目表示受付手段405は、再度、前記トナー設定項目選択画面900を表示する(図5:S109)。これにより、ユーザは、過去の登録条件を有効利用することが可能となる。
【0088】
一方、ユーザが、前記登録条件選択画面1103のキャンセルキー1107を選択すると、前記トナー設定項目表示受付手段405が、当該キャンセルキー1107の選択を受け付けて(図6:S202NO)、S109に戻って、前記トナー設定項目表示受付手段405は、再度、前記トナー設定項目選択画面900を表示することになる(図5:S109)。
【0089】
このように、本発明に係る操作部102は、前記操作画面が表示される際に、前記複合機100のトナーの残量が所定の閾値よりも少ないか否かを判定するトナー残量判定手段403と、前記トナーの残量が前記閾値よりも少ない場合、当該トナーの残量が少ない旨のメッセージ804を、前記操作画面のトナー残量アイコンからバルーン表示形式で、選択可能に表示するトナー残量報知手段404と、前記メッセージ804が選択されると、設定条件を構成する設定項目のうち、設定値を変更するとトナーの消費量が変更されるトナー設定項目806の設定値が入力可能な設定値入力画面1000を表示するトナー設定項目表示受付手段405とを備える。
【0090】
これにより、前記トナー残量が少ない場合に表示されるメッセージ804を、ユーザが選択すれば、トナーの消費量に影響を与えるトナー設定項目806の設定値を変更することが可能となる。又、ユーザに、前記トナー設定項目806の設定値を自由に選択させるよう構成しているため、トナー消費量を低減させる設定値が一律に設定されることなく、ユーザが所望する設定値を入力出来、自己の意図する印刷物を得ることが可能となる。
【0091】
尚、本発明の実施形態に係る操作部102では、前記トナー設定項目表示受付手段405が前記トナー設定項目選択画面900を表示する際に、複数のトナー設定項目を各分類名毎に表示するよう構成したが、例えば、前記トナー設定項目のうち、トナー消費の低減量が多いトナー設定項目を、他のトナー設定項目よりも優先的にユーザに選択されるように、前記トナー設定項目選択画面900の中央部や上部に見やすく表示するよう構成しても構わない。
【0092】
又、本発明の実施形態に係る操作部102では、前記トナー設定項目表示受付手段405が前記トナー設定項目選択画面900を表示して、所定のトナー設定項目の選択をユーザから受け付けるよう構成したが、他の構成でも構わない。例えば、前記トナー設定項目表示受付手段405は、前記メッセージ804が選択されると、先ず、所定のトナー設定項目に対応する設定値入力画面を表示し、当該設定値入力画面を介して所定の設定値の入力が完了すると、他のトナー設定項目に対応する他の設定値入力画面を表示することで、各トナー設定項目毎の設定値入力画面を所定の順番で順次表示(ウィザード形式、ワークフロー形式の表示)するよう構成しても構わない。例えば、前記メッセージ804が選択されると、前記トナー設定項目表示受付手段405は、前記トナー設定項目の「濃度」に対応する設定値入力画面を表示し、当該「濃度」の設定値入力が完了すると、次に、他のトナー設定項目「縮小/倍率」に対応する他の設定値入力画面を表示する。表示する設定値入力画面は、ユーザにより予め登録されたトナー設定項目でもよいし、全てのトナー設定項目でもよい。当該構成とすると、ユーザが各トナー設定項目毎に、対象のトナー設定項目を選択する手間が解消される。尚、前記トナー設定項目表示受付手段405が各トナー設定項目毎の設定値入力画面を所定の順番で順次表示する場合、所定の順番は、例えば、トナー消費量の削減に効果が高いトナー設定項目の順番であると、効果的にトナー消費量を削減することが可能となり、好ましい。尚、トナー設定項目表示受付手段405によるトナー設定項目の表示について、前記トナー設定項目選択画面の表示とするか、前記ウィザード形式の表示とするかは、ユーザの設定により選択するよう構成してもよい。ユーザの設定は、例えば、所定のシステムメニュー画面を介してなされる。
【0093】
又、本発明の実施形態に係る操作部102では、前記トナー設定項目表示受付手段405が前記設定値入力画面1000を表示する際に、現時点での設定値1002を表示し、ユーザの選択により設定値を変更するよう構成したが、例えば、前記トナー設定項目表示受付手段405が、当該設定値入力画面1000を表示する際に、トナー消費の低減量が最も大きい最大低減設定値(低減設定値を含む)の入力を自動的に受け付けて、入力後の設定値をユーザに確認させるよう構成しても構わない。更に、前記トナー設定項目表示受付手段405が前記トナー設定項目選択画面900を表示する際に、各トナー設定項目毎の設定値のうち、前記最大低減設定値の入力を自動的に受け付けて、入力後の設定値をユーザに確認させるよう構成しても構わない。これにより、ユーザの選択の手間を省くことが可能となる。
【0094】
又、本発明の実施形態に係る操作部102では、前記トナー設定項目表示受付手段405が前記登録条件選択画面1103を表示して、所定の登録条件をユーザに選択させるよう構成したが、例えば、前記トナー設定項目表示受付手段405が前記登録条件利用キー903の選択を受け付けた際に、直近の登録条件を自動的に受け付けるよう構成しても構わない。これにより、ユーザの選択の手間を省くことが可能となる。
【0095】
又、本発明の実施形態に係る操作部102では、前記登録条件テーブル1100が、登録条件1101と順番1102とを記憶するよう構成したが、例えば、更に、ユーザIDを関連付けて記憶して、前記トナー設定項目表示受付手段405が、所定のユーザIDの入力を受け付けて、ユーザ毎に登録条件を管理するよう構成しても構わない。
【0096】
又、本発明の実施形態に係る操作部102では、複合機100のコピー機能の処理に関して採用したが、例えば、ファクシミリ送受信機能、プリント機能等に対しても採用できる。更に、本発明の実施形態では、操作部102を複合機100に適用した場合について説明したが、タッチパネル301を有する操作部102(操作装置)を備えた各種画像形成装置、各種画像処理装置、各種画像加工装置、各種画像表示装置等に適用しても、同一の作用効果を奏する。
【0097】
又、本発明の実施形態では、操作部102が各手段を備えるよう構成したが、当該各手段を実現するプログラムを記憶媒体に記憶させ、当該記憶媒体を提供するよう構成しても構わない。当該構成では、前記プログラムを操作部102或いは複合機100に読み出させ、その操作部102或いは複合機100が前記各手段を実現する。その場合、前記記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の作用効果を奏する。さらに、各手段が実行するステップをハードディスクに記憶させる方法として提供することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0098】
以上のように、本発明に係る操作装置及び操作方法は、複合機はもちろん、複写機、プリンタ等に有用であり、ユーザに、自己の意図に合致し、且つ、トナーの消費を抑える設定値を入力させることが可能な操作装置及び操作方法として有効である。
【符号の説明】
【0099】
100 複合機
102 操作部
401 表示受付手段
402 トナー残量検知手段
403 トナー残量判定手段
404 トナー残量報知手段
405 トナー設定項目表示受付手段
406 トナー設定項目記憶手段
407 低減設定値表示手段
408 低減設定値記憶手段
409 登録条件記憶手段
410 機能提供手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自装置と接続された画像形成装置のトナーの残量を示すトナー残量アイコンを、操作画面上に表示する操作装置において、
前記操作画面が表示される際に、前記画像形成装置のトナーの残量が所定の閾値よりも少ないか否かを判定するトナー残量判定手段と、
前記トナーの残量が前記閾値よりも少ない場合、当該トナーの残量が少ない旨のメッセージを、前記操作画面のトナー残量アイコンからバルーン表示形式で、選択可能に表示するトナー残量報知手段と、
前記メッセージが選択されると、設定条件を構成する設定項目のうち、設定値を変更するとトナーの消費量が変更されるトナー設定項目の設定値が入力可能な設定値入力画面を表示するトナー設定項目表示受付手段と
を備えることを特徴とする操作装置。
【請求項2】
更に、前記設定値入力画面の設定値のうち、初期値と比較してトナーの消費量を低減させることが可能な低減設定値を表示する低減設定値表示手段
を備える請求項1に記載の操作装置。
【請求項3】
前記トナー残量報知手段は、前記メッセージを、所定の時間間隔で表示したり非表示にしたりするとともに、前記トナー残量アイコンを点滅させる
請求項1又は2に記載の操作装置。
【請求項4】
前記トナー設定項目表示受付手段は、複数のトナー設定項目をトナー設定項目選択画面にリスト上に並べて選択可能に表示し、所定のトナー設定項目が選択されると、当該トナー設定項目に対応する設定値入力画面を表示する
請求項1−3のいずれか一項に記載の操作装置。
【請求項5】
前記トナー設定項目表示受付手段は、所定のトナー設定項目に対応する設定値入力画面を介して所定の設定値の入力が完了すると、他のトナー設定項目に対応する他の設定値入力画面を表示することで、各トナー設定項目毎の設定値入力画面を所定の順番で順次表示する
請求項1−3のいずれか一項に記載の操作装置。
【請求項6】
前記トナー設定項目表示受付手段は、更に、前記トナー設定項目の設定値を登録するための登録キーと、登録されたトナー設定項目の設定値を呼び出すための登録条件利用キーとを選択可能に表示し、
前記登録キーが選択されると、入力されたトナー設定項目の設定値を登録条件として登録条件記憶手段に記憶させ、
前記登録条件利用キーが選択されると、前記登録条件記憶手段に記憶された登録条件の入力を受け付ける
請求項1−5のいずれか一項に記載の操作装置。
【請求項7】
前記低減設定値表示手段は、前記低減設定値を表示するとともに、所定の低減設定値に対応したトナー消費の低減量を表示する
請求項2−6のいずれか一項に記載の操作装置。
【請求項8】
請求項1−7のいずれか一項に記載の操作装置を備えた画像形成装置。
【請求項9】
自装置と接続された画像形成装置のトナーの残量を示すトナー残量アイコンを、操作画面上に表示する操作装置の操作方法において、
前記操作画面が表示される際に、前記画像形成装置のトナーの残量が所定の閾値よりも少ないか否かを判定するトナー残量判定ステップと、
前記トナーの残量が前記閾値よりも少ない場合、当該トナーの残量が少ない旨のメッセージを、前記操作画面のトナー残量アイコンからバルーン表示形式で、選択可能に表示するトナー残量報知ステップと、
前記メッセージが選択されると、設定条件を構成する設定項目のうち、設定値を変更するとトナーの消費量が変更されるトナー設定項目の設定値が入力可能な設定値入力画面を表示するトナー設定項目表示受付ステップと
を含むことを特徴とする操作方法。
【請求項10】
請求項9に記載の設定条件入力方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項11】
請求項10に記載のプログラムを記憶したコンピュータに読み取り可能な記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−11733(P2013−11733A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−144382(P2011−144382)
【出願日】平成23年6月29日(2011.6.29)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】