説明

操作装置及び画像形成装置

【課題】ユーザが前記ワークフローを利用する際のユーザの操作性や利便性を向上させる技術を提案する。
【解決手段】1つのワークフローに係る処理項目についての設定値の入力操作が終わっても、引き続き、別の1つのワークフローに係る処理項目についての設定値の入力操作を可能とする、すなわち複数のワークフローに係る処理項目についての設定値の連続的な入力操作を可能とし、それらの入力操作でそれぞれ入力された各処理項目についての設定値を一連の機能を示すものとして受け付けるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置で実行可能な機能についての各設定を画像形成装置に記憶させる際の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、画像形成装置では、コピー動作時に適用する用紙サイズ、倍率、濃度、集約印刷、原稿画質を設定する際などのユーザによる機能実行時の操作性を向上させるために、その表示部にウィザード形式表示(ユーザ対話形式)での機能設定画面(受付画面)を表示させるものが知られている(下記特許文献1参照)。これによれば、ユーザは、表示部に順次切換表示される各画面による案内に従えば、コピー動作に適用する設定の内容をワークフローとして、従来よりも簡単に画像形成装置に登録することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−47708号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ユーザが前記ワークフローを利用する際のユーザの操作性や利便性を向上させる余地があった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ユーザが前記ワークフローを利用する際のユーザの操作性や利便性を向上させる技術を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、
表示部と、
当該操作装置を備える画像形成装置の複数の処理項目のうち予め定められた複数の処理項目の組み合わせにより構成されるワークフローを1又は複数パターン記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されているワークフローの中からワークフローを選択する入力を行うための第1の選択入力部と、
前記各処理項目についての設定値をそれぞれ設定入力するための複数の受付画面を、前記ワークフローごとに予め定められた表示形式で前記表示部に表示させる表示制御部と、
前記第1の選択入力部により選択されたワークフローに係る各受付画面を用いた設定値の設定入力が行われるとその設定値を受け付ける受付部と
を備え、
前記第1の選択入力部により選択されたワークフローに係る受付画面で設定値の設定入力が前記受付部により受け付けられると、引き続き前記第1の選択入力部は、更なるワークフローを選択する入力を受け付け、
前記受付部は、引き続き前記第1の選択入力部を用いたワークフローが選択され、そのワークフローに係る各受付画面を用いた設定値の設定入力が行われると、その設定値を、前記第1の選択入力部を用いて先に選択されたワークフローに係る各受付画面を用いて設定入力された設定値と併せて一連の機能を示すものとして受け付ける操作装置である。
【0007】
この発明によれば、前記第1の選択入力部を用いて選択されたワークフローに係る受付画面で設定値の設定入力が前記受付部により受け付けられると、引き続き前記第1の選択入力部は、更なるワークフローを選択する入力を受け付け、前記受付部は、引き続き前記第1の選択入力部を用いたワークフローが選択され、そのワークフローに係る各受付画面を用いた設定値の設定入力が行われると、その設定値を、前記第1の選択入力部を用いて先に選択されたワークフローに係る各受付画面を用いて設定入力された設定値と併せて一連の機能を示すものとして受け付けるようにしたので、画像形成装置に1つのワークフローに係る処理項目についてしか機能を設定できないものに比して、ユーザが前記ワークフローを利用する際のユーザの操作性や利便性を向上させることができる。
【0008】
前記表示制御部による表示処理として、請求項2に記載の発明のように、前記第1の選択入力部を用いて先に選択された第1のワークフローとその後に選択された第2のワークフローとの間に重複している処理項目が存在するとき、前記第2のワークフローに係る受付画面を前記表示部に表示する際に、重複している前記処理項目についての受付画面を除いて前記表示部に表示させる第1の表示処理が想定される。
【0009】
この発明によれば、受付画面の無駄な表示を省略することができる。
【0010】
また、前記表示制御部による他の表示処理として、請求項3に記載の発明のように、前記表示制御部は、前記第1の選択入力部を用いて先に選択された第1のワークフローとその後に選択された第2のワークフローとの間に重複している処理項目が存在する場合において、その重複している処理項目につき、前記第1のワークフローに係る受付画面で設定された設定値が、前記第2のワークフローにおいて予め設定されている当該処理項目についての設定値と異なるときには、前記第2のワークフローに係る受付画面を、重複している前記処理項目についての受付画面も含めて前記表示部に表示させる第2の表示処理も想定できる。
【0011】
この発明によれば、前記第2のワークフローに係る受付画面を表示する際に、前述の重複している前記処理項目についての受付画面も表示するようにしたので、この重複している処理項目についての設定値の適否をユーザに確認させることができる。
【0012】
ところで、先に選択された第1のワークフローに係る受付画面での設定入力時と、後に選択された第2のワークフローに係る受付画面での設定入力時との間の期間に、他の処理項目についての設定値などとの関係で、前述の重複している処理項目についての設定値の変更の必要性が生じることがあり、先に選択された第1のワークフローに係る受付画面で設定入力された設定値よりも、後に選択された第2のワークフローに係る受付画面で設定入力された設定値の方がユーザの希望する設定値となっていることが多い。
【0013】
そこで、前記表示制御部による他の表示処理として、請求項4に記載に記載の発明のように、前記表示制御部は、前記処理項目についての設定値を設定入力するための複数の受付画面をウィザード形式表示及び一覧形式表示のうちから択一的に選択された表示形式で前記表示部に表示させるものであり、前記記憶部は、更に、前記ワークフロー毎に予め設定された各受付画面の前記表示形式をワークフロー毎に予め記憶しており、前記受付部は、前記第1の選択入力部を用いて先に選択された第1のワークフローと後に選択された第2のワークフローとの間に重複している処理項目が存在する場合において、前記第2のワークフローに係る受付画面の表示形式が前記一覧形式表示に予め設定されているとき、前記重複している処理項目につき、前記第2のワークフローに係る受付画面で設定入力された設定値の方を有効なものとして受け付ける第1の受付処理を実施するようにしてもよい。
【0014】
また、前記表示制御部による他の表示処理として、請求項5に記載の発明のように、前記表示制御部は、前記処理項目についての設定値を設定入力するための複数の受付画面をウィザード形式表示及び一覧形式表示のうちから択一的に選択された表示形式で前記表示部に表示させるものであり、前記記憶部は、更に、前記ワークフロー毎に予め設定された各受付画面の前記表示形式をワークフロー毎に予め記憶しており、前記表示制御部は、前記第1の選択入力部を用いて先に選択された第1のワークフローと後に選択された第2のワークフローとの間に重複している処理項目が存在する場合において、前記第2のワークフローに係る受付画面の表示形式が前記一覧形式表示に予め設定されているとき、前記第2のワークフローに係る受付画面のうち前記重複している処理項目に係る受付画面を前記ウィザード形式表示で前記表示部に表示させる第3の表示処理を行うように構成してもよい。
【0015】
前記一覧形式表示では、複数の処理項目についての各設定値が並べて表示されるため、各処理項目についての設定値を確認する際の注意力がそれほど大きくないものと考えられる。
【0016】
そこで、本発明のように、前記重複している処理項目に係る受付画面を前記ウィザード形式表示で前記表示部に表示させるようにすると、ウィザード形式表示では、受付画面が処理項目毎に表示されるため、その重複している処理項目についての設定値をより大きな注意力で確認させることができる。
【0017】
また、請求項5に記載の発明のように前記重複している処理項目に係る受付画面だけを前記ウィザード形式表示で前記表示部に表示させるのではなく、前記第2のワークフローに係る受付画面全てをウィザード形式表示で前記表示部に表示させるように構成してもよい。
【0018】
請求項7に記載の発明は、前記第1の選択入力部を用いて先に選択された第1のワークフローと後に選択された第2のワークフローとの間に重複している処理項目が存在するとき、前記第2のワークフローに係る受付画面を前記表示部に表示させるか否かを選択するための第2の選択入力部を更に備え、前記表示制御部は、前記第2のワークフローに係る受付画面を前記表示部に表示させる旨の指示が前記第2の選択入力部により選択されると、前記第2のワークフローに係る受付画面を前記表示部に表示させ、前記第2のワークフローに係る受付画面を前記表示部に表示させない旨の指示が前記第2の選択入力部により選択されると、前記第2のワークフローに係る受付画面を前記表示部に表示させない第5の表示処理を行うものである。
【0019】
この発明によれば、前記第1の選択入力部を用いて先に選択された第1のワークフローと後に選択された第2のワークフローとの間に重複している処理項目が存在するとき、前記第2のワークフローに係る受付画面を前記表示部に表示させるか否かを選択するための第2の選択入力部を更に備えたので、前記第1の選択入力部を用いて先に選択された第1のワークフローと後に選択された第2のワークフローとの間に重複している処理項目が存在する場合の、前記第2のワークフローに係る受付画面の表示の有無をユーザが選択することができる。
【0020】
請求項8に記載の発明のように、請求項2に記載の操作装置に係る前記第1の表示処理と、請求項3に記載の操作装置に係る前記第2の表示処理と、請求項4に記載の操作装置に係る前記第1の受付処理と、請求項5に記載の操作装置に係る前記第3の表示処理と、請求項6に記載の操作装置に係る前記第4の表示処理と、請求項7に記載の操作装置に係る前記第5の表示処理とが実行可能に構成され、前記第1乃至第5の表示処理及び前記第1の受付処理の中から実施させる処理を選択するための第3の選択入力部を更に備えるものである。
【0021】
この発明によれば、ユーザが希望する表示処理や受付処理を当該操作装置に行わせることができる。
【0022】
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至8の何れか一項に記載の操作装置と、前記操作装置で設定された各処理項目の設定値に基づいて用紙に画像形成動作を行う画像形成部とを備える画像形成装置である。
【0023】
この発明によれば、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の発明による効果が得られる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、ユーザが前記ワークフローを利用する際のユーザの操作性や利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一構成例を示す側面概略図である。
【図2】操作部の部分拡大図である。
【図3】図1に示す画像形成装置の電気的な構成を示すブロック図である。
【図4】コピー機能についてのワークフロー作成及び登録時の表示部の表示画面の遷移を示す図である。
【図5】コピー機能について、ウィザード形式表示で表示させるワークフロー呼出時の処理を示すフローチャートである。
【図6】コピー機能について、ウィザード形式表示で表示させるワークフロー呼出時の表示画面の遷移を示す図である。
【図7】図4に示すワークフロー画面の「きれいにコピー」及び「節約コピー」の名称が付されたワークフローに係る処理項目を示す図である。
【図8】コピー機能について、一覧形式表示で表示させるワークフロー呼出時の表示画面の遷移を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明に係る画像形成装置について説明する。図1は、本発明に係る画像形成装置の一構成例を示す側面概略図である。図2は、操作部400の部分拡大図である。
【0027】
図1に示す画像形成装置1は、スキャナ機能、ファクシミリ機能、プリンタ機能、コピー機能等を兼ね備えた複合機であり、本体部200と、本体部200の用紙搬出側、例えば左側に配設された用紙後処理部300と、操作者が種々の操作指令等を入力するための操作部400と、本体部200の上部に配設された原稿読取部500と、原稿読取部500の上部に配設された原稿給送部600とから構成される。
【0028】
図2に示すように、操作部400は、LCD(Liquid Crystal Display)等からなる表示部410と、操作者から操作指示が入力される操作キー部430を備える。操作キー部430は、スタートキー432、テンキー433及び機能切換キー部434等を備える。
【0029】
スタートキー432は、コピー動作やスキャン動作等の各動作を開始させる指示を操作者から受け付ける。テンキー433は、コピー部数を指定する指示等を操作者から受け付けるキーである。機能切換キー部434は、スキャナ機能、ファクシミリ機能、プリンタ機能及びコピー機能を相互に切り替える機能切換指示を操作者から受け付けるキーである。
【0030】
表示部410は、LCD(Liquid Crystal Display)等からなり、タッチパネル機能を組み合わせたタッチパネルユニット等を備えている。表示部410は、種々の受付画面を表示すると共に、操作者が表示面(表示されている操作キー)をタッチすることで種々の機能の実行指令を入力することが可能とされている。
【0031】
ワークフローボタン450は、ユーザにより予め設定されている設定内容でコピー動作やスキャン動作等の機能を実行するワークフロー動作や、当該ワークフロー動作を登録、変更又は削除する操作を行うための処理を開始させる指示の入力をユーザから受け付けるボタンである。
【0032】
図1に戻り、原稿給送部600は、原稿載置部601、給紙ローラ602、原稿搬送部603及び原稿排出部604を備え、原稿読取部500は、スキャナ501を備える。給紙ローラ602は、原稿載置部601にセットされた所要枚数分の原稿を一枚ずつ繰り出し、原稿搬送部603は、繰り出される原稿を順次スキャナ501の読み取り位置に搬送する。スキャナ501は、搬送される原稿の画像を順次読み取り、読み取られた原稿は原稿排出部604に排出される。
【0033】
本体部200は、複数の給紙カセット201、複数の給紙ローラ202、画像形成部33、排出口209及び排出トレイ210等を備える。画像形成部33は、転写ローラ203、感光体ドラム204、露光装置206、現像装置207及び定着ローラ208を有する。
【0034】
感光体ドラム204は、矢印方向に回転しながら帯電装置(図示省略)によって一様に帯電される。露光装置206は、原稿読取部500において読み取られた原稿の画像に応じて変調されたレーザ光を感光体ドラム204の表面に走査し、該表面に色毎の静電潜像を形成する。現像装置207は、黒色の現像剤を感光体ドラム204に供給してトナー画像を形成する。
【0035】
一方、給紙ローラ202は、印刷用紙が収納された給紙カセット201から印刷用紙を引き出し、転写ローラ203まで給送する。転写ローラ203は、搬送された印刷用紙に感光体ドラム204の表面に形成されたトナー像を転写させ、定着ローラ208は、転写されたトナー像を加熱して印刷用紙に定着させる。その後、印刷用紙は、本体部200の排出口209から用紙後処理部300に搬入される。また、印刷用紙は、必要に応じて排出トレイ210へも排出される。
【0036】
手差しトレイ220は、画像形成装置1の側面適所に設けられたトレイであり、下端を揺動中心として、前記側面に平行な略直立姿勢となる収納位置と、前記下端が下方にやや傾斜する傾斜姿勢となる給紙位置との間で揺動可能に構成されている。手差しトレイ220が給紙位置に位置するときに、該手差しトレイ220の上面に用紙が積載され、給紙ローラ221により感光体ドラム204に向けて給紙される。
【0037】
用紙後処理部300は、搬入口301、印刷用紙搬送部302、搬出口303及びスタックトレイ304等を備える。印刷用紙搬送部302は、排出口209から搬入口301に搬入された印刷用紙を順次搬送し、最終的に搬出口303からスタックトレイ304へ印刷用紙を排出する。スタックトレイ304は、搬出口303から搬出された印刷用紙の集積枚数に応じて矢印方向に上下動可能に構成されている。
【0038】
図3は、図1に示す画像形成装置1の電気的な構成を示すブロック図である。図3に示すように、画像形成装置1は、原稿読取部500、画像処理部21、プリンタ部31、操作部400、制御部51、ネットワークI/F(インターフェース)部71、HDD(ハードディスクドライブ)74及びファクシミリ通信部75を備える。
【0039】
原稿読取部500は、図1に示すスキャナ501を構成する露光ランプ12及びCCD(電荷結合素子)13を含む。原稿読取部500は、露光ランプ12により原稿を照射し、その反射光をCCD13で受光することにより、原稿から画像を読み取り、読み取った画像に対応する画像を画像処理部21へ出力する。
【0040】
画像処理部21は、読み取られた画像を必要に応じて、読み取られた画像に対してレベル補正、γ補正等の所定の補正処理や、画像の圧縮又は伸張処理、及び、拡大又は縮小処理等の種々の加工処理等を行うものである。画像処理部21によって処理された画像は図略の画像メモリに記憶されたりプリンタ部31に出力されたりする。
【0041】
プリンタ部31は、図1に示す給紙カセット201及び給紙ローラ202等から構成される用紙搬送部32、図1に示す感光体ドラム204、露光装置206、現像装置207転写ローラ203、定着ローラ208等から構成される画像形成部33を含み、用紙搬送部32により記録紙を画像形成部33へ搬送し、原稿読取部500により読み取られた原稿データに基づいて画像形成部33により上記の画像に対応するトナー像を感光体ドラム204に形成し、感光体ドラム204に形成されたトナー像を転写ローラ203により記録紙に転写し、定着ローラ208によりトナー像を記録紙に定着させて画像を形成する。
【0042】
ネットワークI/F部71は、ネットワークインタフェース(10/100Base-TX)等を用い、LANを介して外部装置との間での種々のデータの送受信を制御する。HDD74は、原稿読取部500によって読み取られた画像及び当該画像に設定されている出力形式等を記憶する。
【0043】
操作部400は、図1及び図2に示したように表示部410、操作キー部430を備える。表示部410は、タッチパネル機能により各種指示の入力を受け付ける複数のキーを制御部51による制御の下で表示する。操作キー部430には、図2に示した機能切換キー部434、スタートキー432、テンキー433及びワークフローボタン450等が設けられている。制御部51は、上記表示部410及び操作部400の各キーから、操作者によって入力された指示を受け付ける。
【0044】
ファクシミリ通信部75は、符号化/復号化部(図示省略)、変復調部(図示省略)及びNCU(Network Control Unit;図示省略)を含む。ファクシミリ通信部75は、原稿読取部500によって読み取られた原稿の画像データを、電話回線を介してファクシミリ装置等へ送信したり、ファクシミリ装置等から送信された画像データを受信したりする。符号化/復号化部は、送信する画像データを圧縮・符号化し、受信した画像データを伸長・復号化する。変復調部は、圧縮・符号化された画像データを音声信号に変調し、受信した信号(音声信号)を画像データに復調する。NCUは、送受信先となるファクシミリ装置等との電話回線による接続を制御する。
【0045】
制御部51は、画像形成装置1の動作制御を司るCPUと、データを一時的に保管する機能や作業領域としての機能を有するRAM(Random Access Memory)、プログラムを予め記憶するROM、及び、前記プログラム等をROMから読み出して実行するCPUを備えて構成されており、CPUがROM等に格納されている本実施形態特有の画像処理プログラムを実行することで、表示制御部511と、受付部512と、記憶部513としての機能を有する。
【0046】
表示制御部511は、当該画像形成装置1における各処理項目についての設定値を設定するための受付画面(操作画面)を表示部410にウィザード形式で表示させるものである。
【0047】
受付部512は、前記受付画面を用いた設定値の設定入力が行われるとその設定値の設定入力を受け付ける処理を行うものである。
【0048】
記憶部513は、操作者に対する操作案内を表示するための各種データ(本実施形態では、特に、記憶部513は、コピー動作やスキャン動作等の機能を実行するために登録が必要な設定入力を受け付けるための受付画面を表示部410に表示させるための表示用データを記憶している)や、スキャナ機能、ファクシミリ機能、プリンタ機能、コピー機能等の各機能の動作状況等を表示するための画像データ(画像、文字、記号等の各データを含む)を記憶している。
【0049】
また、記憶部513は、画像形成装置1で実行可能な機能についての各処理項目の組み合わせでなるテンプレート(定型フォーム)を複数記憶する。当該テンプレートは、例えば、コピー動作等の各機能毎に、各機能で適用する部数、用紙サイズ、倍率、濃度、集約印刷、原稿画質、両面分割等の処理項目の組み合わせである。
【0050】
テンプレートは、コピー動作等の機能を実行するために登録が必要な各設定入力をユーザに案内する処理を行うためのワークフロー、又は、コピー動作等の機能を実行する際に適用される各処理項目の設定内容(設定値)を記憶して当該各設定内容でコピー動作等の機能を実行させるワークフローに用いられる。
【0051】
次に、画像形成装置1におけるワークフロー作成及び登録時の処理を説明する。図4は、コピー機能についてのワークフロー作成及び登録時の表示部410の表示画面の遷移を示す図である。
【0052】
図4に示すように、画像形成装置1の主電源がユーザによりオンとされ、例えば、コピーボタンが押下操作されてコピー機能が開始されるとき、表示制御部511は、表示部410に、図略の初期画面を表示させる。
【0053】
この初期画面の表示時に、操作部400のワークフローボタン450がユーザにより押下され、受付部512に、ワークフローの開始指示が受け付けられると、表示制御部511は、ワークフロー画面4101(図4)を表示させる。これにより、ワークフローの作成及び登録、削除の操作の開始が可能となる。表示制御部511は、ワークフロー画面4101に、ユーザからワークフローの新規登録及び削除を受け付けるための新規登録/削除ボタン4101gを表示させる。
【0054】
なお、前記初期画面の表示時に、ワークフローボタン450がユーザにより押下されず、(ワークフローの開始指示が受け付けられず)、前記初期画面においてユーザにより指定された用紙選択や倍率等の設定内容、又は既に設定済みの設定内容で、スタートキー432やテンキー433等の押下操作が行われてコピー動作の実行指示が入力された場合は、当該押下操作に従って、通常通りのコピー動作等が実行される。
【0055】
一方、前記表示制御部511によるワークフロー画面4101の表示中に、ユーザにより新規登録/削除ボタン4101gが押下されると、表示制御部511は、ワークフローの新規登録又は削除のいずれを行うかの選択指示をユーザに対して促すワークフロー登録/削除画面4102(図4)を表示部410に表示させる。
【0056】
ワークフロー登録/削除画面4102には、ユーザからワークフローの新規登録指示を受け付けるための新規登録ボタン4102aと、ユーザからワークフローの削除指示を受け付けるための削除ボタン4102bとが表示される。削除ボタン4102bが押下された場合の処理等の説明については省略する。
【0057】
ワークフロー登録/削除画面4102の表示時に、ユーザにより新規登録ボタン4102aが押下されて、タッチパネル機能により受付部512にワークフローの新規登録指示が受け付けられると、表示制御部511は、表示部410に、ワークフローの作成に用いるテンプレートの選択を促すテンプレート選択画面4104(図4)を表示部410に表示させる。このテンプレート選択画面4104には、ワークフローの作成に用いることが可能な各テンプレートを示す画像T1〜T6が表示される。
【0058】
このテンプレート選択画面4104の表示時に、ユーザにより、テンプレートを示す画像T1〜T6のいずれかが押下されて、タッチパネル機能により、受付部512に、ワークフローの作成に用いるウィザード表示形式用のテンプレートの選択が受け付けられると、表示制御部511は、当該選択されたテンプレートを記憶部513から読み出し、当該読み出したテンプレートが示す機能の各設定(例えば、コピー機能の場合、部数、用紙サイズ、倍率、濃度、集約印刷、原稿画質、両面分割等)についてのそれぞれの受付画面4105をウィザード形式表示により表示部410に順次表示する。
【0059】
表示制御部511は、上記読み出したテンプレートが示す機能についての全ての設定の受付画面を表示し、各受付画面での内容指定を受け付けるまで受付画面の表示処理及び設定内容の受付処理を繰り返し、全ての設定についての受付画面の表示処理及び設定内容の受付処理を完了すると、表示部410に、表示形式選択画面4106(図4)を表示する。
【0060】
表示制御部511は、この表示形式選択画面4106に、上述したウィザード形式表示又は一覧表示のいずれかの表示形式の選択をユーザに促すウィザード形式表示ボタン4106a及び一覧表示ボタン4106bを表示させる。
【0061】
この表示形式選択画面4106の表示時に、ウィザード形式表示ボタン4106a及び一覧表示ボタン4106bのいずれがユーザによって押下され、タッチパネル機能により、受付部512に、いずれかの表示形式の選択指示が受け付けられると、制御部51は、受付部512により受け付けられた上記各設定の内容と表示形式とテンプレートとを関連付ける。すなわち、当該関連付けにより、例えばコピー動作等の機能を実行する際に、受付部512により受け付けられた上記各設定の内容をユーザに対して確認させる表示を、受付部512によって受け付けられた表示形式で行い、当該各設定の内容でコピー動作等の機能を実行させるワークフローが作成される。この受け付けられた表示形式は、後述するワークフローの呼出処理における各設定の受付画面の表示時に適用される。
【0062】
続いて、表示制御部511は、表示部410に、この作成されたワークフローの名称の入力画面4107を表示させる。この入力画面4107には、キーボード画像4107a等が表示され、ユーザが当該キーボード画像を押下することでタッチパネル機能により、ユーザからのワークフロー名の入力が可能とされている。
【0063】
前記入力画面4107の操作により、ユーザからワークフロー名が入力されると、表示制御部511は、前記各受付画面4105で受け付けられた前記処理項目の項目名と前記処理項目についての設定値との関係を並べて一覧表示した画像4108aと、当該一覧表示した各処理項目で登録する指示を受け付けるための登録ボタン4108bと、当該一覧表示した各設定の内容を変更する指示を受け付けるための変更ボタン4108cとを有する確認画面4108を表示部410に表示させる。
【0064】
この確認画面4108の表示時に、ユーザにより登録ボタン4108bが押下され、受付部512に、一覧表示した各設定の内容で登録する指示が受け付けられると、制御部51は、カスタマイズされたテンプレートとを記憶部513に記憶させる。なお、この後、表示制御部511は、表示部410に、登録完了をユーザに対して報知する登録完了画面4109を表示させる。
【0065】
また、前記確認画面4108の表示時に、ユーザにより変更ボタン4108cが押下され、受付部512に、当該一覧表示した各設定の内容を変更する設定変更指示が受け付けられると、表示制御部511は、先の選択が受け付けられたテンプレートが示す機能の各設定(例えば、コピー機能の場合、部数、用紙サイズ、倍率、濃度、集約印刷、原稿画質、両面分割等)についての各受付画面4105を再び表示部410に順次表示する処理に戻る。
【0066】
次に、画像形成装置1におけるワークフロー呼出時の処理を説明する。図5は、コピー機能について、ウィザード形式表示で表示させるワークフロー呼出時の処理を示すフローチャートである。図6は、コピー機能について、ウィザード形式表示で表示させるワークフロー呼出時の表示画面の遷移を示す図である。
【0067】
画像形成装置1の主電源がユーザによりオンとされると(ステップ♯1でYES)、表示制御部511は、表示部410に予め定められた図略の初期画面を表示させる(ステップ♯2)。
【0068】
この初期画面の表示時に、操作部400のワークフローボタン450以外のボタンが押下された場合には(ステップ♯3でNO,♯15でYES)、制御部51は、そのボタンに対応する他の処理を実施し(ステップ♯16)、一方、前記ワークフローボタン450がユーザにより押下され、受付部512に、ワークフローの開始指示が受け付けられた場合には(ステップ♯3でYES)、表示制御部511は、ワークフロー画面4101(図6)を表示させる(ステップ♯4)。ワークフロー画面4101には、記憶部513に記憶(登録)されている各ワークフローを示すワークフロー画像4101a〜4101fが表示される。
【0069】
ワークフロー画面4101の表示時に、ワークフロー画面4101内に表示されているワークフロー画像4101a〜4101fのいずれかがユーザによって押下され、画像形成装置1が備える機能(例えばコピー動作等)の実行について適用するワークフローを選択するワークフロー選択指示がユーザから受け付けられると(ステップ♯5でYES)、表示制御部511は、この選択されたワークフローを記憶部513から読み出す(ステップ♯6)。
【0070】
ここで、表示制御部511は、このワークフローに対応付けられている表示形式がウィザード形式表示である場合には、この読み出したワークフローが示す機能の各設定(例えば、コピー機能の場合、原稿サイズ、部数、用紙サイズ、倍率、濃度、集約印刷、原稿画質、両面分割等)についてのそれぞれの受付画面(例えば、図6に示す受付画面4105)を順次表示部410に表示する(ステップ♯7)。
【0071】
そして、当該受付画面上に表示した操作ボタン又はテンキー433等のユーザによる操作に基づいて、タッチパネル機能により、当該受付画面で案内している処理項目についての内容指定(例えば、前記部数の具体数等)を受け付けた場合は、設定内容をその指示された内容(設定値)に設定する。
【0072】
表示制御部511は、前記読み出したテンプレートが示す機能における全ての処理項目の受付画面を表示するまで、当該受付画面の表示処理及び設定内容の受付処理を繰り返す。そして、該ワークフローに係る全ての処理項目についての受付画面の表示処理及び設定内容の受付処理が完了すると(ステップ♯8でYES)、表示部410に、この時点で受け付けられている設定内容を並べて一覧表示した画像と、当該一覧表示した各設定の内容で機能を実行する機能実行指示を受け付けるための機能実行ボタン(図6の4110b)と、当該一覧表示した各設定の内容を確定する指示を受け付けるための(図6の確定ボタン4110c)とを有する確認画面4110を表示部410に表示させる(ステップ♯9)。
【0073】
ここで、本実施形態では、確定ボタン4110cが押下された場合(ステップ♯10でYES)、前記表示制御部511は、再びワークフロー画面4101を表示部410に表示して(ステップ♯4)、ワークフロー画像4101a〜4101fのいずれかに対する押圧操作を待機し、引き続き、受付部512は、ユーザによる機能の設定入力を受け付けるようになっている。
【0074】
そして、ユーザによる機能の設定入力がなされた場合には、この設定入力された設定値と、前回選択したワークフローに係る処理項目の設定値とを含めた一連の機能として記憶するようになっている。
【0075】
具体的には、図6に示すワークフロー画面4101において、或るユーザが「きれいにコピー」の名称が付されたワークフロー画像4101aが選択され、このワークフロー画像4101aに係るワークフローに係る各受付画面4105の表示形式がウィザード形式表示に設定されているものとする。また、このときの前記各受付画面4105は、図7に示すように、処理項目A〜Eについての受付画面であるものとする。
【0076】
この場合、表示制御部511は、前記処理項目A〜Eについての各受付画面4105をそれぞれウィザード形式表示で表示部410に表示させ、受付部512は、前記処理項目A〜Eについての前記各受付画面4105での設定値の設定入力を受け付ける。そして、表示制御部511は、確認画面4110を表示部410に表示させ、確定ボタン4110cが押下されると、前記表示制御部511は、再びワークフロー画面4101を表示部410に表示する。
【0077】
そして、更にこのワークフロー画面4101において、前記ユーザが「節約コピー」の名称が付されたワークフロー画像4101cが選択されたものとする。このワークフロー画像4101aに係る各受付画面4105の表示形式がウィザード形式表示に設定されており、また、前記各受付画面4105は、図7に示すように、処理項目F〜Hについての受付画面であるものとする。
【0078】
このとき、前記処理項目F〜Hについての前記各受付画面4105での設定値の設定入力を、前記処理項目A〜Eについての前記各受付画面4105での設定値の設定入力と一連の機能として受け付ける。
【0079】
制御部51は、前記確認画面4110において機能実行ボタン4110bが押下されるまで(前記確認画面4110において確定ボタン4110cが押下されている間;ステップ♯11でNO)、以上の処理を繰り返し実施する。
【0080】
その後、前記確認画面4110において機能実行ボタン4110bが押下され、受付部512に、一覧表示した各設定の内容で機能を実行する指示が受け付けられると(ステップ♯11でYES)、表示制御部511は、当該一覧表示されている各設定の内容の登録を完了した旨を報知する登録完了画面4109を表示部410に表示させ(ステップ♯12)、スタートキー432により機能実行指示が入力されるのを待機し(ステップ♯13でNO)、スタートキー432により機能実行指示が入力されると(ステップ♯13でYES)、前記各受付画面で入力された各処理項目の設定値に基づく機能が実行される(ステップ♯14)。
【0081】
図8は、コピー機能について、一覧形式表示で表示させるワークフロー呼出時の表示画面の遷移を示す図である。
【0082】
ワークフロー画面4101の表示時に、ワークフロー画面4101内に表示されているワークフロー画像4101a〜4101fのうちユーザによって押下されたワークフロー画像が示すワークフローに対応付けられている表示形式が一覧形式表示である場合には、図8に示すように、この読み出したワークフローが示す機能の各設定(例えば、コピー機能の場合、原稿サイズ、部数、用紙サイズ、倍率、濃度、集約印刷、原稿画質、両面分割等)についてのそれぞれの受付画面(例えば、図8に示す受付画面)4110を表示部410に表示する。
【0083】
そして、当該受付画面4110上に表示した操作ボタン又はテンキー433等のユーザによる操作に基づいて、タッチパネル機能により、当該受付画面で案内している処理項目についての内容指定(例えば、前記部数の具体数等)を受け付けた場合は、設定内容をその指示された内容(設定値)に設定する。
【0084】
この受付画面4110においても、図6に示す確認画面4110と同様に、表示制御部511は、機能実行ボタン4110bと確定ボタン4110cとが表示され、前記確認画面4110において機能実行ボタン4110bが押下されるまで(前記確認画面4110において確定ボタン4110cが押下されている間)、ワークフロー画面4101を表示部410に表示する。
【0085】
以上のように、本実施形態では、1つのワークフローに係る処理項目についての設定値の入力操作が終わっても、引き続き、別の1つのワークフローに係る処理項目についての設定値の入力操作を可能とする、すなわち複数のワークフローに係る処理項目についての設定値の連続的な入力操作を可能とし、それらの入力操作でそれぞれ入力された各処理項目についての設定値を一連の機能を示すものとして受け付けるようにしたので、1つのワークフローに係る処理項目についての設定値の設定入力が完了すると、他のワークフローに係る処理項目についての設定値の設定入力ができない場合に比して、ユーザが前記ワークフローを利用する際のユーザの操作性や利便性を向上させることができる。
【0086】
なお、本件は、前記実施形態に加えて、又は前記実施形態に代えて次のような実施形態が採用可能である。
【0087】
(1)前記実施形態のように、複数のワークフローに係る処理項目についての設定値の連続的な入力操作を可能とし、それらの入力操作でそれぞれ入力された各処理項目についての設定値を一連の機能を示すものとして受け付けるように構成する場合に、先に選択されたワークフローに係る処理項目と後に選択されたワークフローに係る処理項目とが重複する場合がある。このような場合、次のような処理を行うことが想定できる。
【0088】
例えば、その一致する処理項目に係る受付画面を、後に選択されたワークフローについての設定時には省略する形態(変形形態(1)という)が想定される。例えば、或る処理項目Pが先に選択されたワークフローにも後に選択されたワークフローにも含まれている場合、先に選択されたワークフローについての設定時には、前記処理項目Pについての受付画面を表示するが、後に選択されたワークフローについての設定時にはその受付画面の表示を省略するというものである。
【0089】
この実施形態によれば、受付画面の無駄な表示を省略することができ、同一の処理項目についての設定値の設定入力を複数回実施する作業がユーザに課されるのを回避することができる。
【0090】
また、前記実施形態(1)の他、先に選択されたワークフローとその後に選択されたワークフローとの間に重複している処理項目が存在する場合において、その重複している処理項目につき、前記先に選択されたワークフローに係る受付画面で設定された設定値が、その後に選択されたワークフローにおける当該処理項目についての設定値が前記記憶部513に予め記憶されている場合のその設定値と異なるときには、後に選択されたワークフローに係る受付画面を、重複している前記処理項目についての受付画面も含めて前記表示部410に表示させる形態(変形形態(2)という)も想定できる。
【0091】
例えば、或る処理項目Pが先に選択されたワークフローにも後に選択されたワークフローにも含まれている場合、その重複している処理項目につき、後に選択されたワークフローにおいて設定値が予め設定されていてその設定値がP1であり、前記先に選択されたワークフローに係る受付画面で設定値が前記P1と異なるP2に設定されたとき、後に選択されたワークフローに係る受付画面を表示部410に表示させる際に、重複している当該処理項目Pについての受付画面も含めて前記表示部410に表示させるというものである。
【0092】
この形態は、先に選択されたワークフローに係る受付画面での設定入力時と、後に選択されたワークフローに係る受付画面での設定入力時との間の期間に、他の処理項目の設定値などとの関係でユーザがその設定値の変更を要望することがあり、先に選択されたワークフローに係る受付画面で設定入力された設定値よりも、後に選択されたワークフローに係る受付画面で設定入力された設定値の方が、ユーザが希望する設定値となっていることが多い点を考慮したものであり、前記のような処理を行うことにより、重複している処理項目Pについての設定値の適否をユーザに確認させることができる。
【0093】
また、前記実施形態(1),(2)の他、先に選択された第1のワークフローに係る受付画面での設定入力時と、後に選択された第2のワークフローに係る受付画面での設定入力時との間の期間に、他の処理項目についての設定値などとの関係で、前述の重複している処理項目についての設定値の変更の必要性が生じることがあり、先に選択された第1のワークフローに係る受付画面で設定入力された設定値よりも、後に選択された第2のワークフローに係る受付画面で設定入力された設定値の方がユーザの希望する設定値となっていることが多い点を考慮して、先に選択されたワークフローとその後に選択されたワークフローとの間に重複している処理項目が存在する場合において、先に選択されたワークフローに係る受付画面の表示形式がウィザード形式表示であり、後に選択されたワークフローに係る受付画面の表示形式が一覧形式表示であるとき、先に選択されたワークフローに係る受付画面で設定入力された設定値を無効とし、後に選択されたワークフローに係る受付画面で設定入力された設定値を有効とする形態(変形形態(3)という)も想定される。
【0094】
また、前記変形形態(1)〜(3)の他、次のような変形形態(4)も想定される。すなわち、前記一覧形式表示では、複数の処理項目についての各設定値が並べて表示され、各処理項目についての設定値を確認する際の注意力がそれほど大きくないものと考えられる。そこで、前記重複している処理項目に係る受付画面を前記ウィザード形式表示で前記表示部410に表示させる(変形形態(4)という)ようにすると、ウィザード形式表示では、受付画面が処理項目毎に表示されるため、その重複している処理項目についての設定値をより大きな注意力で確認させることができる。
【0095】
なお、前記重複している処理項目に係る受付画面だけを前記ウィザード形式表示で前記表示部に表示させるのではなく、先に選択されたワークフローと後に選択されたワークフローとにおいて同じ処理項目が存在するときには、後に選択されたワークフローに係る各処理項目の受付画面を全てウィザード形式表示で表示するようにしてもよい(変形形態(5)という)。
【0096】
また、前記変形形態(1)〜(5)の他、先に選択されたワークフローとその後に選択されたワークフローとの間に重複している処理項目が存在する場合の他の構成として、
後に選択されたワークフローにおける前記同一の処理項目についての受付画面を前記表示部410に表示させるか否かを選択するための設定画面や該設定画面を用いて前記選択を行うための入力操作部を備える形態(変形形態(6)という)も想定される。
【0097】
これにより、先に選択されたワークフローと後に選択されたワークフローとの間に重複している処理項目が存在する場合の、後に選択されたワークフローに係る受付画面の表示の有無をユーザが選択することができる。
【0098】
また、前記各変形形態(1)〜(6)にいう動作に対応する表示モードをそれぞれ備えるとともに、前記各表示モードの中から所望の表示モードを選択するためのモード選択画面や該モード選択画面を用いて前記表示モードを選択するためのモード選択入力部を設け、該モード選択入力部により所望の表示モードを選択できるようにしてもよい。
【0099】
なお、本発明は前記実施の形態の構成に限られず種々の変形が可能である。前記図1乃至図8に示した構成及び処理は、本発明に係る実施形態の例示に過ぎず、本発明を前記実施形態に限定する趣旨ではない。
【符号の説明】
【0100】
1 画像形成装置
400 操作部
410 表示部
430 操作キー部
450 ワークフローボタン
51 制御部
511 表示制御部
512 受付部
513 記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
当該操作装置を備える画像形成装置の複数の処理項目のうち予め定められた複数の処理項目の組み合わせにより構成されるワークフローを1又は複数パターン記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されているワークフローの中からワークフローを選択する入力を行うための第1の選択入力部と、
前記各処理項目についての設定値をそれぞれ設定入力するための複数の受付画面を、前記ワークフローごとに予め定められた表示形式で前記表示部に表示させる表示制御部と、
前記第1の選択入力部により選択されたワークフローに係る各受付画面を用いた設定値の設定入力が行われるとその設定値を受け付ける受付部と
を備え、
前記第1の選択入力部により選択されたワークフローに係る受付画面で設定値の設定入力が前記受付部により受け付けられると、引き続き前記第1の選択入力部は、更なるワークフローを選択する入力を受け付け、
前記受付部は、引き続き前記第1の選択入力部を用いたワークフローが選択され、そのワークフローに係る各受付画面を用いた設定値の設定入力が行われると、その設定値を、前記第1の選択入力部を用いて先に選択されたワークフローに係る各受付画面を用いて設定入力された設定値と併せて一連の機能を示すものとして受け付ける操作装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記第1の選択入力部を用いて先に選択された第1のワークフローとその後に選択された第2のワークフローとの間に重複している処理項目が存在するとき、前記第2のワークフローに係る受付画面を前記表示部に表示する際に、重複している前記処理項目についての受付画面を除いて前記表示部に表示させる第1の表示処理を行う請求項1に記載の操作装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記第1の選択入力部を用いて先に選択された第1のワークフローとその後に選択された第2のワークフローとの間に重複している処理項目が存在する場合において、その重複している処理項目につき、前記第1のワークフローに係る受付画面で設定された設定値が、前記第2のワークフローにおいて予め設定されている当該処理項目についての設定値と異なるときには、前記第2のワークフローに係る受付画面を、重複している前記処理項目についての受付画面も含めて前記表示部に表示させる第2の表示処理を行う請求項1に記載の操作装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記処理項目についての設定値を設定入力するための複数の受付画面をウィザード形式表示及び一覧形式表示のうちから択一的に選択された表示形式で前記表示部に表示させるものであり、
前記記憶部は、更に、前記ワークフロー毎に予め設定された各受付画面の前記表示形式をワークフロー毎に予め記憶しており、
前記受付部は、前記第1の選択入力部を用いて先に選択された第1のワークフローと後に選択された第2のワークフローとの間に重複している処理項目が存在する場合において、前記第2のワークフローに係る受付画面の表示形式が前記一覧形式表示に予め設定されているとき、前記重複している処理項目につき、前記第2のワークフローに係る受付画面で設定入力された設定値の方を有効なものとして受け付ける第1の受付処理を行う請求項1に記載の操作装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記処理項目についての設定値を設定入力するための複数の受付画面をウィザード形式表示及び一覧形式表示のうちから択一的に選択された表示形式で前記表示部に表示させるものであり、
前記記憶部は、更に、前記ワークフロー毎に予め設定された各受付画面の前記表示形式をワークフロー毎に予め記憶しており、
前記表示制御部は、前記第1の選択入力部を用いて先に選択された第1のワークフローと後に選択された第2のワークフローとの間に重複している処理項目が存在する場合において、前記第2のワークフローに係る受付画面の表示形式が前記一覧形式表示に予め設定されているとき、前記第2のワークフローに係る受付画面のうち前記重複している処理項目に係る受付画面を前記ウィザード形式表示で前記表示部に表示させる第3の表示処理を行う請求項1に記載の操作装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記処理項目についての設定値を設定入力するための複数の受付画面をウィザード形式表示及び一覧形式表示のうちから択一的に選択された表示形式で前記表示部に表示させるものであり、
前記記憶部は、更に、前記ワークフロー毎に予め設定された各受付画面の前記表示形式をワークフロー毎に予め記憶しており、
前記表示制御部は、前記第1の選択入力部を用いて先に選択された第1のワークフローと後に選択された第2のワークフローとの間に重複している処理項目が存在する場合において、前記第2のワークフローに係る受付画面の表示形式が前記一覧形式表示に予め設定されているとき、前記第2のワークフローに係る受付画面全てをウィザード形式表示で前記表示部に表示させる第4の表示処理を行う請求項1に記載の操作装置。
【請求項7】
前記第1の選択入力部を用いて先に選択された第1のワークフローと後に選択された第2のワークフローとの間に重複している処理項目が存在するとき、前記第2のワークフローに係る受付画面を前記表示部に表示させるか否かを選択するための第2の選択入力部を更に備え、
前記表示制御部は、前記第2のワークフローに係る受付画面を前記表示部に表示させる旨の指示が前記第2の選択入力部により選択されると、前記第2のワークフローに係る受付画面を前記表示部に表示させ、前記第2のワークフローに係る受付画面を前記表示部に表示させない旨の指示が前記第2の選択入力部により選択されると、前記第2のワークフローに係る受付画面を前記表示部に表示させない第5の表示処理を行う請求項1に記載の操作装置。
【請求項8】
請求項2に記載の操作装置に係る前記第1の表示処理と、請求項3に記載の操作装置に係る前記第2の表示処理と、請求項4に記載の操作装置に係る前記第1の受付処理と、請求項5に記載の操作装置に係る前記第3の表示処理と、請求項6に記載の操作装置に係る前記第4の表示処理と、請求項7に記載の操作装置に係る前記第5の表示処理とが実行可能に構成され、
前記第1乃至第5の表示処理及び前記第1の受付処理の中から実施させる処理を選択するための第3の選択入力部を更に備える請求項1に記載の操作装置。
【請求項9】
請求項1乃至8の何れか一項に記載の操作装置と、
前記操作装置で設定された各処理項目の設定値に基づいて用紙に画像形成動作を行う画像形成部と
を備える画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−176600(P2011−176600A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−38958(P2010−38958)
【出願日】平成22年2月24日(2010.2.24)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】