説明

支払処理システム、支払処理方法及び支払処理プログラム

【課題】支払処理において用いる識別情報の入力の簡易化を図ることにより、利用者の利便性を向上するための支払処理システム、支払処理方法及び支払処理プログラムを提供する。
【解決手段】銀行システム10のウェブサーバ11の制御部12は、利用者認証を完了すると、利用者識別子に関連付けた取引履歴データベース14から過去に用いたマルチペイメント識別子の収納企業番号及び収納先を示した画面データを生成し、利用者端末20に出力する。利用者端末20から収納機関番号を取得すると、制御部12は、利用者識別子に関連付けられ、この収納機関番号を含む取引履歴データベース14を抽出し、お客様番号及び確認番号を特定する。制御部12は、特定したお客様番号及び確認番号の各要素を変更可能に表示した入力画面を利用者端末20に出力する。この入力画面を用いて取得したお客様番号及び確認番号を用いて、制御部12は、収納処理を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチペイメントサービスを利用して料金支払に関する処理を行なう支払処理システム、支払処理方法及び支払処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
公共料金等の支払では、銀行の窓口等において、請求書を用いて行なう場合がある。この場合、利用者の窓口において順番待ちしなければならないことがある。また、金融機関においても、窓口処理を行なわなければならず、手間がかかり効率も悪かった。そこで、このような料金支払を効率化できる支払方法が検討されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この特許文献1に記載の発明においては、金融機関センタは、支払先の指定と顧客識別コードと確認コードとを含む支払要求を利用者端末等の通信装置から受け付け、支払要求に応じた照会を、支払先の収納センタに送信する。そして、収納センタから受信した照会結果が適正である場合、金融機関センタは、支払内容を支払人に提示して支払指示を受け付ける。金融機関センタは、利用者の支払指示に応じて、支払人の口座から支払金額の資金移動を行なう。この技術において、利用者は、自分の利用者端末を介して料金支払ができるため、利用者の利便性が向上する。
【0004】
このような支払方法は、現在ではマルチペイメントサービスとして実現されている。このマルチペイメントサービスでは、料金の支払先である収納機関と料金の支払口である金融機関とが専用のネットワークを介して接続される。このネットワークを介して、金融機関における利用者の払込情報が収納機関に即座に伝達される。従って、収納機関においては消込作業を即座に自動で行なうことができる。また、金融機関においても収納事務や送付作業の軽減を図れるというメリットがある。
【特許文献1】特開2002−92323号公報(図1,図5及び図6)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、マルチペイメントサービスを利用する場合、支払を特定するための識別情報(マルチペイメント識別子)が必要である。このマルチペイメント識別子は、料金の支払先を特定する収納機関番号と、収納機関において支払者や支払内容を特定するためのお客様番号及び確認番号とを含んで構成される。ここで、収納機関番号は5桁の番号であり、お客様番号は最大で20桁の番号であり、確認番号は6桁の番号である。
【0006】
このため、マルチペイメントサービスを利用する場合には、最大で31個の数字を入力する必要がある。このように、多くの数字を入力することは、利用者にとって面倒であり、入力間違いの原因にもなる。
【0007】
本発明は、上述した問題に鑑みてなされ、その目的は、支払処理において用いる識別情報の入力の簡易化を図ることにより、利用者の利便性を向上するための支払処理システム、支払処理方法及び支払処理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、利用者を特定する利用者識別子に関連付けてマルチペイメントサービスにおける支払先を特定する収納機関識別子及び支払内容を特定する支払特定コードを含む利用履歴を記録した利用履歴データ記憶手段と
、マルチペイメントサービスを利用して支払を受け付ける制御手段とを備えたシステムであって、前記制御手段が、利用者端末から、マルチペイメントサービスを利用する利用者の利用者識別子及び支払先となる収納機関識別子を取得する支払先情報取得手段と、前記利用履歴データ記憶手段から、前記取得した利用者識別子及び収納機関識別子に関連付けられた利用履歴レコードを取得し、この利用履歴レコードの支払特定コードを構成する要素に分解し、前記要素の少なくとも一部を変更可能なオブジェクトにして前記利用者端末に表示させる出力処理手段と、前記利用者端末から前記オブジェクトを用いて取得した要素を再構成することにより支払特定コードを取得する支払特定コード取得手段と、前記支払特定コードを用いて支払処理を実行し、この支払特定コードを含む利用履歴レコードを前記利用履歴データ記憶手段に記録する支払処理実行手段とを備えたことを要旨とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の支払処理システムにおいて、前記出力処理手段は、前記利用者識別子及び前記収納機関識別子に関連付けられた複数の利用履歴レコードに含まれる支払特定コードにおいて共通する固定要素を特定し、この固定要素以外の可変要素を少なくとも変更可能なオブジェクトにし、前記固定要素と識別して前記利用者端末に表示させることを要旨とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、利用者を特定する利用者識別子に関連付けてマルチペイメントサービスにおける支払先を特定する収納機関識別子及び支払内容を特定する支払特定コードを含む利用履歴を記録した利用履歴データ記憶手段と、前記支払特定コードを構成する要素のうち、利用者識別子及び収納機関識別子において共通して用いられる固定要素が記録されている固定要素データ記憶手段と、マルチペイメントサービスを利用して支払を受け付ける制御手段とを備えたシステムであって、前記制御手段が、利用者端末から、マルチペイメントサービスを利用する利用者の利用者識別子及び支払先となる収納機関識別子を取得する支払先情報取得手段と、前記取得した利用者識別子及び収納機関識別子に関連付けられた固定要素を前記固定要素データ記憶手段から取得し、前記固定要素以外の可変要素を少なくとも変更可能なオブジェクトにして、前記固定要素と識別して前記利用者端末に表示させる出力処理手段と、前記利用者端末から、前記オブジェクトを用いて取得した要素を再構成することにより支払特定コードを取得する支払特定コード取得手段と、前記支払特定コードを用いて支払処理を実行し、この支払特定コードを含む利用履歴レコードを前記利用履歴データ記憶手段に記録する支払処理実行手段と、利用者識別子及び収納機関識別子が共通する利用履歴レコードにおいて、支払特定コードを構成する要素のうちで共通する固定要素を特定し、前記固定要素データ記憶手段に記録する更新手段とを備えたことを要旨とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の支払処理システムにおいて、前記支払先情報取得手段は、利用者端末から取得したデータに基づく利用者認証によって特定した利用者識別子に関連付けられている収納機関識別子を利用履歴データ記憶手段から取得し、取得した前記収納機関識別子を個別に選択できる状態で前記利用者端末に表示させて、前記利用者識別子及び前記収納機関識別子を取得することを要旨とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、利用者を特定する利用者識別子に関連付けてマルチペイメントサービスにおける支払先を特定する収納機関識別子及び支払内容を特定する支払特定コードを含む利用履歴を記録した利用履歴データ記憶手段と、マルチペイメントサービスを利用して支払を受け付ける制御手段とを用いて、支払処理を行なう方法であって、前記制御手段が、利用者端末から、マルチペイメントサービスを利用する利用者の利用者識別子及び支払先となる収納機関識別子を取得する支払先情報取得段階と、前記利用履歴データ記憶手段から、前記取得した利用者識別子及び収納機関識別子に関連付けられた利用履歴レコードを取得し、この利用履歴レコードの支払特定コードを構成する要素に分解し、前記要素の少なくとも一部を変更可能なオブジェクトにして前記利用者端末に表示させる出
力処理段階と、前記利用者端末から前記オブジェクトを用いて取得した要素を再構成することにより支払特定コードを取得する支払特定コード取得段階と、前記支払特定コードを用いて支払処理を実行し、この支払特定コードを含む利用履歴レコードを前記利用履歴データ記憶手段に記録する支払処理実行段階とを実行することを要旨とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、利用者を特定する利用者識別子に関連付けてマルチペイメントサービスにおける支払先を特定する収納機関識別子及び支払内容を特定する支払特定コードを含む利用履歴を記録した利用履歴データ記憶手段と、前記支払特定コードを構成する要素のうち、利用者識別子及び収納機関識別子において共通して用いられる固定要素が記録されている固定要素データ記憶手段と、マルチペイメントサービスを利用して支払を受け付ける制御手段とを用いて、支払処理を行なう方法であって、前記制御手段が、利用者端末から、マルチペイメントサービスを利用する利用者の利用者識別子及び支払先となる収納機関識別子を取得する支払先情報取得段階と、前記取得した利用者識別子及び収納機関識別子に関連付けられた固定要素を前記固定要素データ記憶手段から取得し、前記固定要素以外の可変要素を少なくとも変更可能なオブジェクトにして、前記固定要素と識別して前記利用者端末に表示させる出力処理段階と、前記利用者端末から、前記オブジェクトを用いて取得した要素を再構成することにより支払特定コードを取得する支払特定コード取得段階と、前記支払特定コードを用いて支払処理を実行し、この支払特定コードを含む利用履歴レコードを前記利用履歴データ記憶手段に記録する支払処理実行段階と、利用者識別子及び収納機関識別子が共通する利用履歴レコードにおいて、支払特定コードを構成する要素のうちで共通する固定要素を特定し、前記固定要素データ記憶手段に記録する更新段階とを実行することを要旨とする。
【0014】
請求項7に記載の発明は、利用者を特定する利用者識別子に関連付けてマルチペイメントサービスにおける支払先を特定する収納機関識別子及び支払内容を特定する支払特定コードを含む利用履歴を記録した利用履歴データ記憶手段と、マルチペイメントサービスを利用して支払を受け付ける制御手段とを用いて、支払処理を行なうプログラムであって、前記制御手段を、利用者端末から、マルチペイメントサービスを利用する利用者の利用者識別子及び支払先となる収納機関識別子を取得する支払先情報取得手段、前記利用履歴データ記憶手段から、前記取得した利用者識別子及び収納機関識別子に関連付けられた利用履歴レコードを取得し、この利用履歴レコードの支払特定コードを構成する要素に分解し、前記要素の少なくとも一部を変更可能なオブジェクトにして前記利用者端末に表示させる出力処理手段、前記利用者端末から前記オブジェクトを用いて取得した要素を再構成することにより支払特定コードを取得する支払特定コード取得手段、及び前記支払特定コードを用いて支払処理を実行し、この支払特定コードを含む利用履歴レコードを前記利用履歴データ記憶手段に記録する支払処理実行手段として機能させることを要旨とする。
【0015】
請求項8に記載の発明は、利用者を特定する利用者識別子に関連付けてマルチペイメントサービスにおける支払先を特定する収納機関識別子及び支払内容を特定する支払特定コードを含む利用履歴を記録した利用履歴データ記憶手段と、前記支払特定コードを構成する要素のうち、利用者識別子及び収納機関識別子において共通して用いられる固定要素が記録されている固定要素データ記憶手段と、マルチペイメントサービスを利用して支払を受け付ける制御手段とを用いて、支払処理を行なうプログラムであって、前記制御手段を、利用者端末から、マルチペイメントサービスを利用する利用者の利用者識別子及び支払先となる収納機関識別子を取得する支払先情報取得手段、前記取得した利用者識別子及び収納機関識別子に関連付けられた固定要素を前記固定要素データ記憶手段から取得し、前記固定要素以外の可変要素を少なくとも変更可能なオブジェクトにして、前記固定要素と識別して前記利用者端末に表示させる出力処理手段、前記利用者端末から、前記オブジェクトを用いて取得した要素を再構成することにより支払特定コードを取得する支払特定コード取得手段、前記支払特定コードを用いて支払処理を実行し、この支払特定コードを含
む利用履歴レコードを前記利用履歴データ記憶手段に記録する支払処理実行手段、及び利用者識別子及び収納機関識別子が共通する利用履歴レコードにおいて、支払特定コードを構成する要素のうちで共通する固定要素を特定し、前記固定要素データ記憶手段に記録する更新手段として機能させることを要旨とする。
【0016】
(作用)
請求項1,5又は7に記載の発明によれば、制御手段は、利用者識別子及び収納機関識別子に関連付けられた利用履歴レコードの支払特定コードを構成する要素に分解し、前記要素の少なくとも一部を変更可能なオブジェクトにして前記利用者端末に表示させる。制御手段は、このオブジェクトを用いて取得した要素を再構成することにより支払特定コードを取得する。マルチペイメントサービスを利用した支払においては、支払特定コードは収納機関が決定できる。この場合、収納機関では、同一の利用者に用いる支払特定コードの要素を共通にすることがある。そこで、利用者が過去の支払で用いた支払特定コードを構成する要素の少なくとも一部を変更可能としたオブジェクトを用いることにより、過去の支払特定コードに基づいて今回の支払に用いる支払特定コードを入力することができる。このため、今回の要素が共通している場合には、利用者は共通する要素の入力を省略することができる。従って、最初から入力する場合に比べて支払特定コードの入力を簡易に行なうことができ、利用者の利便性を向上させることができる。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、制御手段は、利用履歴レコードに含まれる支払特定コードにおいて共通する固定要素を特定し、この固定要素以外の可変要素を少なくとも変更可能なオブジェクトにし、前記固定要素と識別して利用者端末に表示させる。このため、利用者は、収納機関が共通に用いていない可変要素を容易に把握することができるので、可変要素の入力を簡易に行なうことができる。また、今回の支払に用いる支払特定コードが固定要素を用いて構成されている場合には、この固定要素の入力を省略することができるので、入力を簡易化することができる。
【0018】
請求項3,6又は8に記載の発明によれば、制御手段は、利用者識別子及び収納機関識別子に関連付けられた固定要素を取得し、前記固定要素以外の可変要素を少なくとも変更可能なオブジェクトにして、前記固定要素と識別して利用者端末に表示させる。制御手段は、このオブジェクトを用いて取得した要素を再構成することにより支払特定コードを取得する。マルチペイメントサービスを利用した支払においては、支払特定コードは収納機関が決定できる。この場合、収納機関では、同一の利用者に用いる支払特定コードの要素を共通にすることがある。そこで、例えば同一の収納機関で同一の利用者に共通して用いられる固定要素を特定し、この固定要素以外の可変要素を少なくとも変更可能なオブジェクトにして、固定要素と識別して表示させる。従って、利用者は、可変要素を把握して入力を行なうことができるので、支払特定コードの入力を簡易に行なうことができ、利用者の利便性を向上させることができる。また、支払特定コードが固定要素を用いて構成されている場合には、この固定要素の入力を省略することができるので、いっそう支払特定コードの入力を簡易に行なうことができる。
【0019】
更に、制御手段は、支払処理に用いた支払特定コードを利用履歴データ記憶手段に記録する。制御手段は、利用者識別子及び収納機関識別子が共通する固定要素を特定し、固定要素データ記憶手段に記録する。このため、実際に使用した支払特定コードから固定要素であるか否かを検証し、固定要素データ記憶手段に記録される固定要素を自動的に更新することができる。従って、更新された固定要素を用いるため、利用者の入力の手間を更に省くことが期待できる。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、制御手段は、利用者認証によって特定した利用者識別子に関連付けられている収納機関識別子を利用履歴データ記憶手段から取得し、取得した
収納機関識別子を個別に選択できる状態で利用者端末に表示させる。このため、過去にマルチペイメントサービスを用いて支払を行った収納機関に対して再び支払を行なう場合には、利用者端末に表示された収納機関識別子を選択するだけでよく、収納機関識別子を入力する必要がない。従って、利用者の入力の手間を省くことができるので、いっそう利便性を向上することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、支払処理において用いる識別情報の入力を簡易化して、利用者の利便性を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した支払処理システムの第1実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。本発明における支払処理は、マルチペイメントサービスを用いた支払処理システムであり、銀行システム10は、マルチペイメントサービスを提供するシステムに接続されている。ここで、マルチペイメントサービスは、収納機関と金融機関との間をネットワークで結ぶことにより、利用者は現金自動預払機、電話及びパソコン等の各種チャンネルを利用して種々の料金の支払ができる公知のサービスである。更に、本実施形態では、銀行のインターネットバンキングのスキームを用いて処理を行なう場合を想定する。
【0023】
本実施形態の銀行システム10は、インターネットN1を介して利用者端末20に接続されている。利用者端末20は、図示しないディスプレイ、ポインティングデバイス及びキーボードを備えたコンピュータである。利用者端末20は、ディスプレイに表示を行ない、ユーザの指示及びデータをポインティングデバイス及びキーボードを介して取得し、銀行システム10とデータの送受信を行なう。
【0024】
一方、銀行システム10は、ウェブサーバ11、勘定系ホストシステム16及びMPN通信サーバ17を備える。
ウェブサーバ11は、インターネットバンキング処理に用いられるサーバであり、利用者端末20に接続されている。このウェブサーバ11は、制御手段としての制御部12、利用者データベース13及び取引履歴データベース14を備える。
【0025】
制御部12は、図示しないCPU、RAM及びROM等を有し、後述する処理(支払先情報取得段階、出力処理段階、支払特定コード取得段階及び支払処理実行段階等を含む処理)を行なう。そして、このための支払処理プログラムを実行することにより、制御部12は、支払先情報取得手段、出力処理手段、支払特定コード取得手段及び支払処理実行手段等として機能する。更に、制御部12は、利用者データベース13及び取引履歴データベース14に接続されており、これらデータベース(13,14)に対してデータの読出及び書込を制御する。
【0026】
利用者データベース13には、図2に示すように、利用者を特定するための利用者レコード130が記録されている。この利用者レコード130は、インターネットバンキングにおける利用者認証に用いられる。この利用者レコード130は、利用者がインターネットバンキングの契約を行なったときに記録される。利用者レコード130は、利用者識別子、ログインパスワード、第1暗証番号及び第2暗証番号に関するデータを含んで構成される。
【0027】
利用者識別子データ領域には、利用者を特定するための識別子に関するデータが記録されている。
ログインパスワードデータ領域には、利用者のログインパスワードに関するデータが記
録されている。
【0028】
第1暗証番号データ領域には、利用者の第1暗証番号に関するデータが記録されている。この第1暗証番号は、ログインパスワードを設定するために用いる暗証番号である。
第2暗証番号データ領域には、利用者の第2暗証番号に関するデータが記録されている。この第2暗証番号は、口座から引落処理を行なうために用いられる暗証番号である。
【0029】
一方、取引履歴データベース14には、図3に示すように、利用者毎にマルチペイメントサービスを利用した支払の取引履歴に関する取引履歴レコード140が記録される。この取引履歴レコード140は、マルチペイメントサービスを利用した支払の処理依頼を利用者端末20から受信すると記録される。この取引履歴レコード140は、利用者識別子に対応する、取引年月日、マルチペイメント識別子及び取引内容に関するデータを含む。
【0030】
利用者識別子データ領域には、マルチペイメントサービスの利用者を特定するための識別子に関するデータが記録される。
取引年月日データ領域には、この利用者が支払を行なった日付(年月日)に関するデータが記録される。
【0031】
マルチペイメント識別子は、マルチペイメントサービスの利用時に支払を特定するための識別子であり、収納機関番号、お客様番号及び確認番号を含んで構成される。なお、国庫金・地方公金の場合は、お客様番号として納付番号が付与される。
【0032】
収納機関番号データ領域には、マルチペイメントサービスを用いた支払の支払先である収納機関を特定するための識別子の番号が記録される。なお、この収納機関番号として5桁の番号が用いられる。
【0033】
お客様番号データ領域には、収納機関が取引内容を特定するためのお客様番号が記録される。このお客様番号として最大で20桁の番号が用いられる。
確認番号データ領域には、収納機関が取引内容を特定するための確認番号が記録される。この確認番号として6桁の番号が用いられる。本実施形態では、この確認番号とお客様番号が支払特定コードを構成することになる。
【0034】
取引内容データは、マルチペイメント識別子に基づいて特定される支払取引の内容であり、支払先、支払内容、支払者名及び金額の各項目に関するデータを含んで構成される。
支払先データ領域には、この支払の支払先である収納機関の名称に関するデータが記録される。
【0035】
支払内容データ領域には、この支払の対象(内容)に関するデータが記録される。この支払内容には、例えば「○月分ガス料金」などがある。
支払者名データ領域には、この支払を行なう義務者の名前に関するデータが記録される。
【0036】
金額データ領域には、この支払の金額に関するデータが記録される。
ウェブサーバ11は、図1に示すように勘定系ホストシステム16に接続されている。この勘定系ホストシステム16は、図示しない預金口座データ記憶部を備えている。この預金口座データ記憶部には、利用者識別子に関連付けられた預金口座に関するレコードが記録される。勘定系ホストシステム16は、この預金口座データ記憶部を用いて利用者の預金口座データの管理を行なうことによりバンキング処理を行なう。
【0037】
更に、この勘定系ホストシステム16は、MPN通信サーバ17に接続されている。こ
のMPN通信サーバ17は、マルチペイメントサービスを利用するときに用いるサーバである。このMPN通信サーバ17は、専用回線であるマルチペイメントネットワークを介して収納機関システム30に接続されている。
【0038】
各収納機関システム30は、マルチペイメントサービスを利用するときに用いるMPN通信サーバ31を備える。このMPN通信サーバ31は、請求データ記憶部(図示せず)を備えている。この請求データ記憶部には、各請求に対して付与したマルチペイメント識別子、取引内容、この請求のステータスに関するデータが関連付けられて記憶されている。このマルチペイメント識別子は、収納機関システム30の基幹システム(図示せず)によって登録される。
【0039】
次に、このシステムを用いてマルチペイメントサービスを利用した支払を行なう処理手順について、図4〜図6を用いて説明する。
マルチペイメントサービスを用いて支払を行なうときには、利用者は、まず支払を特定するためのマルチペイメント識別子が記録された請求書等を手元に用意する。そして、利用者は、利用者端末20を銀行システム10のウェブサーバ11にアクセスさせる。この場合、ウェブサーバ11の制御部12は、ログイン要求を受信する(ステップS1−1)。具体的には、このログイン要求に対して、制御部12は、ログイン画面データを利用者端末20に返信する。利用者端末20は、ログイン画面データに基づいてログイン画面をディスプレイに表示する。このログイン画面には、利用者識別子及びログインパスワードを入力する入力欄と送信ボタンとが含まれる。
【0040】
そこで、利用者は、自分の利用者識別子及びログインパスワードを、キーボードを用いて入力し、ポインティングデバイスを用いて送信ボタンを選択する。これにより、利用者端末20は、入力された利用者識別子及びログインパスワードのデータをウェブサーバ11に送信する。ウェブサーバ11は利用者の利用者識別子及びログインパスワードを取得する。
【0041】
そして、ウェブサーバ11は、利用者認証処理を行なう(ステップS1−2)。具体的には、ウェブサーバ11の制御部12は、利用者端末20から受信した利用者識別子、ログインパスワードと、利用者データベース13に記録されている利用者レコード130とを比較する。そして、比較した結果、利用者端末20から受信した利用者識別子、ログインパスワードが利用者データベース13に記録されている場合には、利用者認証を完了する。
【0042】
利用者認証が完了すると、ウェブサーバ11の制御部12は、バンキングメニュー画面データを利用者端末20に送信する。このバンキングメニュー画面には、マルチペイメント支払の選択ボタンが含まれる。ここで、マルチペイメント支払が選択された場合には、利用者端末20はマルチペイメント支払サービスの利用要求をウェブサーバ11に送信する。
【0043】
このマルチペイメント支払サービスの利用要求を受信したウェブサーバ11は、この利用者の利用履歴の取得処理を実行する(ステップS1−3)。具体的には、制御部12は、利用者認証を完了した利用者識別子を用いて取引履歴レコード140を取引履歴データベース14から抽出する。
【0044】
次に、制御部12は、支払先候補の出力処理を実行する(ステップS1−4)。具体的には、制御部12は、まず、抽出した取引履歴レコード140に含まれる収納機関番号及びこれに対応する支払先に関するデータを取得する。そして、制御部12は、取得したデータを含む収納機関選択画面データを生成し、利用者端末20に送信する。利用者端末2
0は、受信したデータに基づいて、図5に示す収納機関選択画面200をディスプレイに表示する。
【0045】
この収納機関選択画面200には、支払先及び収納機関番号に関する候補表示と、各支払先候補を選択するための選択ボタンと、実行ボタンとが含まれる。この選択ボタンを用いることにより、支払先を個別に選択することができる。更に、この収納機関選択画面200には、「その他」の選択ボタンが含まれる。この「その他」ボタンは、収納機関選択画面200に表示されている支払先候補以外の支払先に支払を行なう場合に用いられる。
【0046】
ここで、支払を行なう支払先が収納機関選択画面200に表示されていない場合には、利用者は「その他」の選択ボタンを選択した後、実行ボタンを選択する。この場合、利用者端末20は、新規支払先要求をウェブサーバ11に送信する。
【0047】
新規支払先要求を受信して支払先特定情報を受信しなかった場合(ステップS1−5において「NO」の場合)、ウェブサーバ11の制御部12は、新規支払先用の入力画面の出力処理を実行する(ステップS1−6)。具体的には、制御部12は、マルチペイメント識別子を入力するための入力画面データを利用者端末20に送信して入力画面を表示する。
【0048】
この入力画面には、収納機関番号、お客様番号及び確認番号のそれぞれを入力する入力欄と送信ボタンとが含まれる。そして、利用者は、キーボードを用いて各入力欄に各数字を入力し、ポインティングデバイスを用いて送信ボタンを選択する。これにより、利用者端末20は、入力欄に入力された収納機関番号、お客様番号及び確認番号を取得して、ウェブサーバ11に送信する。
【0049】
一方、支払を行なう支払先が収納機関選択画面200に表示されている場合には、利用者は、その支払先に対応する選択ボタンを選択した後、実行ボタンを選択する。この場合、利用者端末20は、該当する支払先特定情報である収納機関番号をウェブサーバ11に送信する。支払先特定情報には、選択された収納機関番号に関するデータを含める。
【0050】
支払先特定情報を受信した場合(ステップS1−5において「YES」の場合)、ウェブサーバ11の制御部12は、お客様番号及び確認番号の取得処理を行なう(ステップS1−7)。具体的には、制御部12は、この利用者の利用者識別子に関連付けられている取引履歴レコード140において、受信した収納機関番号を含むレコードを取引履歴データベース14から抽出する。複数の該当する取引履歴レコード140が抽出できた場合には、本実施形態では、制御部12は、取引年月日が最も新しい取引履歴レコード140を特定する。
【0051】
次に、制御部12は、取引履歴を利用して各要素を変更可能に表示した入力画面の出力処理を実行する(ステップS1−8)。具体的には、制御部12は、取得した取引履歴レコード140に含まれるお客様番号及び確認番号を、その構成要素に分解する。そして、これら各構成要素の数字を初期値とするとともに、個別に各構成要素を変更可能なオブジェクトにした画面データを生成し、利用者端末20に送信する。
【0052】
利用者端末20は、受信した画面データに基づいて、図6に示す入力画面210をディスプレイに表示する。この入力画面210には、収納機関番号、お客様番号及び確認番号に関する表示が含まれる。この表示には、お客様番号及び確認番号の構成要素とともに、初期値として各数字を変更可能な状態で表示される。具体的には、お客様番号及び確認番号を構成する各数字を、個別に数を増加させるためのカウントアップボタンと、数を減少させるためのカウントダウンボタンとが対応付けられて表示される。
【0053】
ここで、利用者は、請求書等に記録されているお客様番号及び確認番号になるように、入力画面210のカウントアップボタン及びカウントダウンボタンを操作する。そして、利用者は、請求書等に記録されているお客様番号及び確認番号と、入力画面210に示された番号が同じになるように数字を設定して、送信ボタンを選択する。これにより、利用者端末20は、入力画面210において表示された各要素から構成される収納機関番号、お客様番号及び確認番号をウェブサーバ11に送信する。
【0054】
そして、ステップS1−6,S1−8の入力画面において設定されたお客様番号及び確認番号を取得したウェブサーバ11は、収納処理を実行する(ステップS1−9)。具体的には、ウェブサーバ11の制御部12は、勘定系ホストシステム16にマルチペイメント処理依頼を送信する。このマルチペイメント処理依頼には、マルチペイメント識別子(収納機関番号、お客様番号及び確認番号)に関するデータが含まれる。
【0055】
勘定系ホストシステム16は、公知のマルチペイメント処理と同様に、MPN通信サーバ17を用いて、マルチペイメントサービスにおける照会依頼を送信する。この照会依頼にはマルチペイメント識別子が含まれる。そして、勘定系ホストシステム16は、この照会依頼に対応した照会応答を、収納機関システム30のMPN通信サーバ31から、マルチペイメントネットワーク及びMPN通信サーバ17を介して受信する。この照会応答には、マルチペイメント識別子から特定される取引内容(支払先、支払内容、支払者名及び金額)に関する情報が含まれる。勘定系ホストシステム16は、受信した取引内容情報をウェブサーバ11に送信する。ウェブサーバ11の制御部12は、取引内容情報を含めた支払確認画面データを生成し、インターネットN1を介して利用者端末20に送信する。
【0056】
利用者端末20においては、支払確認画面をディスプレイに表示する。この支払確認画面には、取引内容(支払先、支払内容、支払者名及び金額)に関する情報と、第2暗証番号入力欄と実行ボタンとが含まれる。ここで、利用者は、支払確認画面に表示された取引内容に間違いがないことを確認して、第2暗証番号入力欄に第2暗証番号の番号を入力し、実行ボタンを選択する。この場合、利用者端末20は、確認通知をウェブサーバ11に送信する。
【0057】
確認通知を受信したウェブサーバ11は、勘定系ホストシステム16を用いて口座引落処理を実行する。具体的には、ウェブサーバ11は、利用者識別子に関連付けられている利用者の預金口座のデータを特定し、利用者の口座における引落指示を行なう。この引落指示には、マルチペイメント識別子、利用者の口座特定情報、取引内容における金額に関する情報を含む。この場合、勘定系ホストシステム16は、利用者の口座の残高から、取引内容に含まれる金額を減算し、この金額を新たな残高として記録する。
【0058】
次に、勘定系ホストシステム16は、ウェブサーバ11から取得したマルチペイメント識別子を用いて、MPN通信サーバ17を介して消込依頼を送信する。この消込依頼には、マルチペイメント識別子が含まれる。そして、勘定系ホストシステム16は、収納機関システム30のMPN通信サーバ31から、マルチペイメントネットワーク及びMPN通信サーバ17を介して、消込応答を受信する。勘定系ホストシステム16は、ウェブサーバ11に消込処理が完了した旨を通知する。
【0059】
ウェブサーバ11の制御部12は、収納処理が完了したことを示す支払完了画面データを生成し、インターネットN1を介して利用者端末20に送信する。利用者端末20は、処理完了通知画面を表示する。この処理完了通知画面には、支払処理が完了したことを示す内容と、問い合わせ時に用いる受付番号とが含まれる。
【0060】
そして、ウェブサーバ11の制御部12は、ステップS1−6,S1−8の入力画面において設定されたお客様番号及び確認番号と取引内容(支払先、支払内容、支払者名及び金額)とを、利用者識別子と収納機関番号に関連付けた取引履歴レコード140として、取引履歴データベース14に記録する。以上により、収納処理が終了し、マルチペイメント支払処理が完了する。
【0061】
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1) 本実施形態では、ウェブサーバ11の制御部12は、利用者端末20から収納機関番号を取得すると、取引履歴データベース14から、収納機関番号と利用者識別子とに関連付けられているお客様番号及び確認番号を取得する(ステップS1−7)。制御部12は、取得した取引履歴レコード140のお客様番号及び確認番号を含み、これら番号の各要素を個別に変更できる画面データを生成して、利用者端末20に送信する(ステップS1−8)。利用者端末20に表示されたお客様番号及び確認番号を用いて、利用者は今回の支払で用いるお客様番号及び確認番号を入力し、送信ボタンを選択する。これにより、利用者端末20は、収納機関番号、お客様番号及び確認番号を取得し、ウェブサーバ11に送信する。ウェブサーバ11の制御部12は、取得したお客様番号及び確認番号に基づいてマルチペイメントサービスを用いた収納処理を実行する(ステップS1−9)。マルチペイメントサービスを利用した支払においては、お客様番号及び確認番号は収納機関が決定できる。この場合、収納機関では、同一の利用者に用いるお客様番号及び確認番号の要素を共通に用いることがある。そこで、制御部12は、取得した取引履歴レコード140のお客様番号及び確認番号に基づく数字を利用者端末20に表示させて、今回の支払に用いるお客様番号及び確認番号の入力を促す。このため、入力画面210に含まれるお客様番号及び確認番号の各要素と、利用者が今回の支払に用いるそれぞれの番号の要素とが共通している場合には、利用者は共通する要素の入力を省略することができる。従って、最初から入力する場合に比べてお客様番号及び確認番号の入力を簡易に行なうことができ、利用者の利便性を向上させることができる。
【0062】
(2) 本実施形態では、ウェブサーバ11の制御部12は、受信した収納機関番号を含み、利用者の利用者識別子に関連付けられている取引履歴レコード140を取得する。そして、制御部12は、取得した取引履歴レコード140に含まれるお客様番号及び確認番号の各構成要素の数字を初期値とするとともに、個別に各構成要素を変更可能にした画面データを生成し、利用者端末20に送信する。この場合、支払先の収納機関に対して、過去に1回でも支払を行ったことがあれば、お客様番号及び確認番号の入力を軽減することが期待できる。
【0063】
(3) 本実施形態では、ウェブサーバ11の制御部12は、利用者端末20から取得したデータを用いて利用者認証処理を行ない(ステップS1−2)、この利用者認証が完了すると、この利用者の利用履歴を取得する(ステップS1−3)。そして、制御部12は、取得した利用履歴の取引履歴レコード140に含まれる収納機関番号及びこれに対応する支払先に関するデータを用いて画面データを生成し、利用支払先候補の出力処理を実行する(ステップS1−4)。このため、過去にマルチペイメントサービスを用いて支払を行った収納機関に対して再び支払を行なう場合には、利用者端末20に表示される利用支払先候補を選択するだけでよく、収納機関番号を入力する必要がなく、利便性を向上することができる。
【0064】
(第2実施形態)
次に、本発明を具体化した支払処理システムの第2実施形態を図7及び図8に基づいて説明する。以下の実施形態において、上述の実施形態と同様の部分については、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。本実施形態においては、利用履歴から固定要素と可変要素とを特定し、この固定要素と可変要素とを識別して入力を行なわせる。ここで、
固定要素とは、お客様番号及び確認番号を構成する要素のうち、利用者及び収納機関が同一である場合に共通して用いられる要素をいう。本実施形態では、マルチペイメントサービスを用いた支払を同じ収納機関に利用者が2回以上行なっている場合を想定する。
【0065】
本実施形態においても、上記第1実施形態と同様なシステムを用いる。本実施形態では、ウェブサーバ11の制御部12は、後述する処理(支払先情報取得段階、出力処理段階、支払特定コード取得段階及び支払処理実行段階等を含む処理)を行なう。そして、このための支払処理プログラムを実行することにより、制御部12は、支払先情報取得手段、出力処理手段、支払特定コード取得手段及び支払処理実行手段等として機能する。
【0066】
次に、本実施形態におけるシステムを用いた処理手順について、図7及び図8を用いて説明する。
上記第1実施形態のステップS1−1と同様に、制御部12は、利用者端末20からログイン要求を受信する(ステップS2−1)。そして、ステップS1−2と同様に、利用者識別子及びログインパスワードを取得し、利用者認証処理を行なう(ステップS2−2)。次に、制御部12は、ステップS1−3と同様に、利用者の利用履歴の取得処理を実行する(ステップS2−3)。そして、制御部12は、ステップS1−4と同様に、支払先候補の出力処理を実行する(ステップS2−4)。
【0067】
この出力処理で、支払を行なう支払先が収納機関選択画面200に表示されていない場合には、利用者は「その他」の選択ボタンを選択した後、実行ボタンを選択する。この場合、利用者端末20は、新規支払先要求をウェブサーバ11に送信する。
【0068】
新規支払先要求を受信して支払先特定情報を受信しなかった場合(ステップS2−5において「NO」の場合)、ウェブサーバ11の制御部12は、ステップS1−6と同様に、新規支払先用の入力画面の出力処理を実行する(ステップS2−6)。その後、利用者端末20は、この入力画面に入力された収納機関番号、お客様番号及び確認番号を取得して、ウェブサーバ11に送信する。
【0069】
一方、支払を行なう支払先が収納機関選択画面200に表示されている場合には、利用者は、その支払先に対応する選択ボタンを選択した後、実行ボタンを選択する。この場合、利用者端末20は、該当する支払先特定情報である収納機関番号をウェブサーバ11に送信する。支払先特定情報には、選択された収納機関番号に関するデータを含める。
【0070】
支払先特定情報を受信した場合(ステップS2−5において「YES」の場合)、ウェブサーバ11の制御部12は、お客様番号及び確認番号の取得処理を行なう(ステップS2−7)。具体的には、制御部12は、受信した収納機関番号とこの利用者の利用者識別子とを含む取引履歴レコード140を、取引履歴データベース14から取得する。本実施形態では、該当する取引履歴レコード140が複数ある場合には、制御部12は、該当する取引履歴レコード140をすべて取得する。
【0071】
次に、制御部12は、変化していない構成要素(固定要素)の特定を行なう(ステップS2−8)。ここで、制御部12は、取引履歴レコード140のお客様番号又は確認番号の各要素のデータを比較する。具体的には、お客様番号又は確認番号において、これらを構成する各桁の数字が同じか否かを比較する。比較した結果、お客様番号又は確認番号において同じ桁の数字が共通している場合には、この桁及びこの桁の数字を、変化しない構成要素(固定要素)と特定する。
【0072】
例えば、図8に示すように、2006年7月15日に支払ったマルチペイメント識別子と、同年8月15日に支払ったマルチペイメント識別子とでは、確認番号の右から1桁目
と右から2桁目の数字が異なり、他のお客様番号及び確認番号の他の桁の数字は同じであると仮定する。この場合、制御部12は、お客様番号の各要素及び確認番号の各要素を比較し、同じ桁(位置)にある数字が同じであるか否かを判断する。ここでは、お客様番号のすべてと確認番号の右から3桁目〜6桁目は同じ数字であるので、制御部12はそれぞれが固定要素であると特定する。なお、確認番号の右から1桁目と2桁目は異なる数字であるので、可変要素とする。
【0073】
次に、制御部12は、可変要素を変更可能に表示した入力画面の出力処理を実行する(ステップS2−9)。具体的には、制御部12は、お客様番号及び確認番号の入力欄のうち、固定要素と可変要素とをそれぞれ異なるオブジェクトで表示する入力画面データを生成し、利用者端末20に送信する。
【0074】
利用者端末20は、受信した画面データに基づいて入力画面を表示する。この入力画面には、収納機関番号、お客様番号及び確認番号と送信ボタンとが含まれる。本実施形態の入力画面においては、お客様番号及び確認番号の固定要素の桁には、固定要素の数字がそのまま表示され、可変要素の桁には空欄が表示される。なお、この入力画面に、お客様番号及び確認番号のすべてを入力可能とするオールクリアボタンを含ませてもよい。
【0075】
ここで、利用者は、ポインティングデバイスやキーボードを用いて、空欄を選択し、数字を入力する。そして、すべての空欄に数字を入力して、マルチペイメント識別子の入力を終了すると、利用者は送信ボタンを選択する。これにより、利用者端末20は、入力画面に表示された各要素から構成されるお客様番号及び確認番号を取得して、ウェブサーバ11に送信する。
【0076】
そして、ステップS2−6,S2−9の入力画面において設定されたお客様番号及び確認番号を取得したウェブサーバ11は、上記ステップS1−9と同様に、収納処理を実行する(ステップS2−10)。以上により、本実施形態のマルチペイメント支払処理が終了する。
【0077】
本実施形態によれば、上記(1)及び(3)に記載の効果と同様な効果を得られるとともに、以下のような効果を得ることができる。
(4) 本実施形態では、ウェブサーバ11の制御部12は、お客様番号及び確認番号の取得処理を行なうと(ステップS2−7)、変化していない構成要素の特定を行なう(ステップS2−8)。そして、変化していない構成要素(固定要素)以外の可変要素を変更可能に表示した入力画面の出力処理を実行する(ステップS2−9)。この入力画面では、お客様番号及び確認番号の固定要素の桁には、固定要素の数字がそのまま表示され、可変要素の桁には空欄が表示される。従って、利用者は、入力すべき可変要素を容易に把握することができる。更に、利用者は、過去に用いたお客様番号及び確認番号と共通する固定要素については入力の手間を省くことができる。
【0078】
(第3実施形態)
次に、本発明を具体化した支払処理システムの第3実施形態を図9及び図10に基づいて説明する。本実施形態においては、上記第2実施形態と同様に、固定要素と可変要素とを識別して入力を行なわせるが、上記第2実施形態と異なり、特定した固定要素をデータ記憶部に記録する場合を想定する。
【0079】
本実施形態においては、本実施形態のウェブサーバ11は、更に、図9に示す固定要素データベース15を備えている。この固定要素データベース15には、利用者、収納機関毎に固定要素に関する固定要素レコードが記録される。この固定要素レコードは、固定要素として特定した場合に記録される。この固定要素レコードは、利用者識別子及び収納機
関番号に対して固定要素(桁と数字)が関連付けられて構成される。なお、本実施形態では、この固定要素レコードでは、お客様番号における固定要素と、確認番号における固定要素とが記録されている。
【0080】
本実施形態では、ウェブサーバ11の制御部12は、後述する処理(支払先情報取得段階、出力処理段階、支払特定コード取得段階、支払処理実行段階及び更新段階等を含む処理)を行なう。そして、このための支払処理プログラムを実行することにより、制御部12は、支払先情報取得手段、出力処理手段、支払特定コード取得手段、支払処理実行手段及び更新手段等として機能する。
【0081】
次に、本実施形態におけるシステムを用いた処理手順について、図10を用いて説明する。
上記第1実施形態のステップS1−1と同様に、制御部12は、利用者端末20からログイン要求を受信する(ステップS3−1)。そして、ステップS1−2と同様に、利用者識別子及びログインパスワードを取得し、利用者認証処理を行なう(ステップS3−2)。次に、制御部12は、ステップS1−3と同様に、利用者の利用履歴の取得処理を実行する(ステップS3−3)。そして、制御部12は、ステップS1−4と同様に、支払先候補の出力処理を実行する(ステップS3−4)。
【0082】
この出力処理で、支払を行なう支払先が収納機関選択画面200に表示されていない場合には、利用者は「その他」の選択ボタンを選択した後、実行ボタンを選択する。この場合、利用者端末20は、新規支払先要求をウェブサーバ11に送信する。
【0083】
新規支払先要求を受信して支払先特定情報を受信しなかった場合(ステップS3−5において「NO」の場合)、ウェブサーバ11の制御部12は、ステップS1−6と同様に、新規支払先用の入力画面の出力処理を実行する(ステップS3−6)。その後、利用者端末20は、この入力画面に入力された収納機関番号、お客様番号及び確認番号を取得して、ウェブサーバ11に送信する。
【0084】
一方、支払を行なう支払先が収納機関選択画面200に表示されている場合には、利用者は、その支払先に対応する選択ボタンを選択した後、実行ボタンを選択する。この場合、利用者端末20は、該当する支払先特定情報である収納機関番号をウェブサーバ11に送信する。支払先特定情報には、選択された収納機関番号に関するデータを含める。
【0085】
支払先特定情報を受信した場合(ステップS3−5において「YES」の場合)、ウェブサーバ11の制御部12は、お客様番号及び確認番号の取得処理を行ない、可変要素を変更可能に表示した入力画面の出力処理を実行する(ステップS3−7)。具体的には、制御部12は、利用者識別子と収納機関番号とに関連付けられている固定要素を、固定要素データベース15から取得する。そして、制御部12は、お客様番号及び確認番号の入力欄のうち、固定要素と可変要素とをそれぞれ異なるオブジェクトで表示する入力画面データを生成し、利用者端末20に送信する。
【0086】
利用者端末20は、受信した画面データに基づいて、入力画面を表示する。この入力画面には、上記第2実施形態と同様に、収納機関番号、お客様番号及び確認番号と送信ボタンとが含まれる。そして、この入力画面には、お客様番号及び確認番号の固定要素の桁には、固定要素の数字がそのまま表示され、可変要素の桁には空欄が表示される。
【0087】
ここで、上記第2実施形態と同様に、すべての空欄に数字が入力されて、マルチペイメント識別子の入力が終了して送信ボタンが選択される。この場合、利用者端末20は、入力画面に表示された各要素から構成されるお客様番号及び確認番号を取得して、ウェブサ
ーバ11に送信する。
【0088】
そして、ステップS3−6,S3−7の入力画面において設定されたお客様番号及び確認番号を取得したウェブサーバ11は、上記ステップS1−9と同様に、収納処理を実行する(ステップS3−8)。
【0089】
次に、制御部12は、変化していない構成要素の特定処理を行なう(ステップS3−9)。具体的には、制御部12は、収納処理で用いた利用者識別子と、この収納処理で取引履歴データベース14に記録した取引履歴レコード140に含まれる収納機関番号とを特定する。更に、制御部12は、特定した利用者識別子及び収納機関番号を含むすべての取引履歴レコード140を抽出する。そして、上記第2実施形態のステップS2−8の処理と同様に、制御部12は、取引履歴レコード140のお客様番号又は確認番号の各要素のデータを比較する。具体的には、お客様番号又は確認番号において、これらを構成する各桁の数字が同じか否かを比較する。比較した結果、お客様番号又は確認番号において同じ桁の数字が共通している場合には、この桁及びこの桁の数字を、変化しない構成要素(固定要素)と特定する。
【0090】
次に、制御部12は、特定した固定要素を固定要素データベース15に記録する(ステップS3−10)。具体的には、制御部12は、特定した固定要素(数字及びその桁)を、利用者識別子及び収納機関番号に関連付けて、お客様番号又は確認番号毎に記録する。以上により、本実施形態のマルチペイメント支払処理が終了する。
【0091】
本実施形態によれば、上記(3)に記載の効果と同様な効果を得られるとともに、以下のような効果を得ることができる。
(5) 本実施形態では、ウェブサーバ11の制御部12は、収納機関番号に関するデータを受信すると、可変要素を変更可能に表示した入力画面の出力処理を実行する(ステップS3−7)。この場合、制御部12は、利用者識別子と収納機関番号とに関連付けられている固定要素を、固定要素データベース15から取得する。そして、入力画面を介してお客様番号及び確認番号を取得した制御部12は、収納処理を実行する(ステップS3−8)と、変化していない構成要素を特定し(ステップS3−9)、この構成要素を固定要素として固定要素データベース15に記録する。マルチペイメントサービスを利用した支払においては、お客様番号及び確認番号は収納機関が決定できる。この場合、収納機関の中には、利用者毎に用いるお客様番号及び確認番号の各要素を共通にしていることがある。そこで、この収納機関で利用者毎に共通して用いられる固定要素を記録し、この固定要素を用いて入力画面の出力処理を行なう。従って、利用者は、固定要素の入力を省略することができるので、最初から入力する場合に比べてお客様番号及び確認番号の入力を簡易に行なうことができ、利用者の利便性を向上させることができる。
【0092】
(6) 本実施形態では、ウェブサーバ11の制御部12は、収納処理を実行すると(ステップS3−8)、変化していない構成要素の特定を行ない(ステップS3−9)、特定した構成要素を固定要素として固定要素データベース15に記録する。このため、実際に使用したお客様番号及び確認番号から固定要素を検証して、特定した固定要素を自動的に更新することができる。
【0093】
また、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
○ 上記第1実施形態において、制御部12は、各要素を変更可能に表示した入力画面として、各要素の数字を増加させるカウントアップボタン又は減少させるカウントダウンボタンを含む入力画面210を出力した。これに限らず、各要素を変更可能に表示した入力画面は、例えば、第2及び第3実施形態のように、お客様番号又は確認番号の可変要素が表示された部分を選択して、キーボードを用いて数字を変更できるようにしてもよい。
【0094】
○ 上記第2及び第3実施形態において、入力画面においては、お客様番号及び確認番号の固定要素の桁には、固定要素の数字がそのまま表示され、可変要素の桁には空欄が表示される。これに限らず、固定要素を、第1実施形態のように、カウントアップボタン及びカウントダウンボタンが付された状態で、変更可能に表示してもよい。この場合には、固定要素と可変要素とは識別することができるため、利用者は可変要素を容易に把握して入力の簡素化を図れるとともに、固定要素が共通していなかった場合にも、その変更を容易に行なうことができる。
【0095】
○ 上記各実施形態においては、マルチペイメント識別子から特定される取引内容(支払先、支払内容、支払者名及び金額)に関する情報が含まれる照会依頼を収納機関システム30から受信した場合の処理を説明した。ここで、処理対象のマルチペイメント識別子に関する情報が収納機関システム30に登録されていない場合、収納機関システム30は照会応答としてエラーメッセージを送信する。このエラーメッセージを受信したウェブサーバ11の制御部12は、収納機関番号と、入力されたお客様番号及び確認番号とを内部メモリに記憶しておき、再表示させるように構成することも可能である。これにより、利用者は入力内容を確認して、入力内容を修正することができる。また、入力内容をすべてクリアして、最初から入力し直すように構成することも可能である。
【0096】
○ 上記第1実施形態では、制御部12は、取引年月日が最も新しい取引履歴レコード140を特定することにより、収納機関に対して前回支払ったお客様番号及び確認番号を特定した。これに代えて、前回だけでなく、過去に支払った複数の取引履歴レコードを利用することも可能である。そして、利用者に、特定された取引履歴レコードに含まれるお客様番号及び確認番号を選択させるようにしてもよい。例えば、携帯電話の利用料金支払などの場合、利用者が複数の支払(例えば、自分自身の支払と家族の支払)を同じ口座を用いて同じ収納機関に対して行なうことがある。この場合、利用者のマルチペイメント識別子と家族のマルチペイメント識別子が異なる。そこで、過去の複数の取引履歴レコードに含まれるマルチペイメント識別子を取得し、これらを利用者端末20のディスプレイ上の入力画面210に表示させて選択できるように構成する。この場合、例えばプルダウンにより表示させてもよい。これにより、過去に利用内容が異なる支払を行なった場合にも、利用者は、適切なマルチペイメント識別子を選択して、効率的に入力を行なうことができる。
【0097】
○ 上記第3実施形態において、固定要素データベース15には、利用者識別子に関連付けられ収納機関番号を含む取引履歴レコード140から特定される固定要素を記録した。これに限らず、収納機関から通知された固定要素を記録してもよい。この場合、ウェブサーバ11は、各収納機関において共通に用いられる要素に関する情報を取得してもよい。更に、収納機関に関連付けられる固定要素データを記録する固定情報データ記憶手段を設けてもよい。例えば、お客様番号を構成する右から3桁目〜5桁目の数字は利用者毎に一定という情報を取得した場合、この情報を収納機関識別子に関連付けて固定情報データ記憶手段に記憶する。そして、この収納機関に対してする利用者の初めての支払に用いたマルチペイメント識別子を取得すると、制御部12は、固定情報データ記憶手段の情報と比較し、固定要素(ここではお客様番号の右から3桁目〜5桁目という位置情報と各数字)を特定する。そして、制御部12は、特定した固定要素を、この利用者の利用識別子に関連付けて固定要素データベース15に記録する。
【0098】
○ 上記第2及び第3実施形態において、固定要素は、利用者の取引履歴レコード140のすべてに共通する要素を特定した。これに代えて、所定期間の取引履歴レコード140に共通する要素を固定要素として用いてもよい。具体的には、制御部12が、マルチペイメント支払サービスの利用要求を利用者端末20から取得した年月日に対して、所定期
間以内の取引年月日を含む取引履歴レコード140を抽出する。なお、この所定期間は制御部12に記憶させる。そして、制御部12は、これら抽出した取引履歴レコード140の支払特定コードから共通する固定要素を特定する。この場合、利用者の共通要素が途中で変更になった場合においても、最近の取引履歴レコード140を用いて固定要素を特定することができる。
【0099】
○ 上記各実施形態において、マルチペイメントサービスを利用した支払は、インターネットバンキングを用いた場合について説明した。利用者が用いる支払手段(支払チャネル)はこれに限らず、例えば、モバイルバンキング、テレフォンバンキング又はテレビバンキングを用いてもよいしATM端末を用いてもよい。
【0100】
○ 上記各実施形態において、ウェブサーバ11の取引履歴データベースに、マルチペイメント識別子を用いた支払履歴を記録した。マルチペイメント識別子を用いた支払履歴は、ウェブサーバ以外のデータベース、例えば、勘定系ホストシステムに設けられるデータベース等に記録してもよい。これにより、利用者又は利用者の口座に関連付けて、マルチペイメント識別子を用いた支払履歴を記録することができる。このため、インターネットバンキングやATM端末等、利用者が用いる支払チャネルが異なっても、利用者の支払履歴を集約することができる。従って、マルチペイメントサービスを利用して利用者が支払を行なった収納機関に関する情報をより多く取得することができる。
【0101】
○ 上記各実施形態において、マルチペイメント識別子のお客様番号及び確認番号を支払特定コードとして説明した。支払特定コードは、お客様番号及び確認番号に限られない。例えば、マルチペイメント識別子に納付区分も含まれる場合には、お客様番号、確認番号及び納付区分を支払特定コードとして、上述した処理を行なってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】実施形態におけるシステムの概略図。
【図2】利用者データベースに記録されたデータの構成を説明するための説明図。
【図3】取引履歴データベースに記録されたデータの構成を説明するための説明図。
【図4】第1実施形態における処理手順を説明するための流れ図。
【図5】支払先候補の出力処理により表示された収納機関選択画面の説明図。
【図6】可変要素を変更可能に表示した入力画面の説明図。
【図7】第2実施形態における処理手順を説明するための流れ図。
【図8】変化していない構成要素を固定要素として特定するための説明図。
【図9】固定要素データベースに記録されたデータの構成を説明するための説明図。
【図10】第3実施形態における処理手順を説明するための流れ図。
【符号の説明】
【0103】
12…制御手段としての制御部、14…利用履歴データ記憶手段としての取引履歴データベース、15…固定要素データ記憶手段としての固定要素データベース、20…利用者端末。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者を特定する利用者識別子に関連付けてマルチペイメントサービスにおける支払先を特定する収納機関識別子及び支払内容を特定する支払特定コードを含む利用履歴を記録した利用履歴データ記憶手段と、マルチペイメントサービスを利用して支払を受け付ける制御手段とを備えたシステムであって、
前記制御手段が、
利用者端末から、マルチペイメントサービスを利用する利用者の利用者識別子及び支払先となる収納機関識別子を取得する支払先情報取得手段と、
前記利用履歴データ記憶手段から、前記取得した利用者識別子及び収納機関識別子に関連付けられた利用履歴レコードを取得し、この利用履歴レコードの支払特定コードを構成する要素に分解し、前記要素の少なくとも一部を変更可能なオブジェクトにして前記利用者端末に表示させる出力処理手段と、
前記利用者端末から前記オブジェクトを用いて取得した要素を再構成することにより支払特定コードを取得する支払特定コード取得手段と、
前記支払特定コードを用いて支払処理を実行し、この支払特定コードを含む利用履歴レコードを前記利用履歴データ記憶手段に記録する支払処理実行手段と
を備えたことを特徴とする支払処理システム。
【請求項2】
前記出力処理手段は、前記利用者識別子及び前記収納機関識別子に関連付けられた複数の利用履歴レコードに含まれる支払特定コードにおいて共通する固定要素を特定し、この固定要素以外の可変要素を少なくとも変更可能なオブジェクトにし、前記固定要素と識別して前記利用者端末に表示させることを特徴とする請求項1に記載の支払処理システム。
【請求項3】
利用者を特定する利用者識別子に関連付けてマルチペイメントサービスにおける支払先を特定する収納機関識別子及び支払内容を特定する支払特定コードを含む利用履歴を記録した利用履歴データ記憶手段と、前記支払特定コードを構成する要素のうち、利用者識別子及び収納機関識別子において共通して用いられる固定要素が記録されている固定要素データ記憶手段と、マルチペイメントサービスを利用して支払を受け付ける制御手段とを備えたシステムであって、
前記制御手段が、
利用者端末から、マルチペイメントサービスを利用する利用者の利用者識別子及び支払先となる収納機関識別子を取得する支払先情報取得手段と、
前記取得した利用者識別子及び収納機関識別子に関連付けられた固定要素を前記固定要素データ記憶手段から取得し、前記固定要素以外の可変要素を少なくとも変更可能なオブジェクトにして、前記固定要素と識別して前記利用者端末に表示させる出力処理手段と、
前記利用者端末から、前記オブジェクトを用いて取得した要素を再構成することにより支払特定コードを取得する支払特定コード取得手段と、
前記支払特定コードを用いて支払処理を実行し、この支払特定コードを含む利用履歴レコードを前記利用履歴データ記憶手段に記録する支払処理実行手段と、
利用者識別子及び収納機関識別子が共通する利用履歴レコードにおいて、支払特定コードを構成する要素のうちで共通する固定要素を特定し、前記固定要素データ記憶手段に記録する更新手段と
を備えたことを特徴とする支払処理システム。
【請求項4】
前記支払先情報取得手段は、利用者端末から取得したデータに基づく利用者認証によって特定した利用者識別子に関連付けられている収納機関識別子を利用履歴データ記憶手段から取得し、取得した前記収納機関識別子を個別に選択できる状態で前記利用者端末に表示させて、前記利用者識別子及び前記収納機関識別子を取得することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の支払処理システム。
【請求項5】
利用者を特定する利用者識別子に関連付けてマルチペイメントサービスにおける支払先を特定する収納機関識別子及び支払内容を特定する支払特定コードを含む利用履歴を記録した利用履歴データ記憶手段と、マルチペイメントサービスを利用して支払を受け付ける制御手段とを用いて、支払処理を行なう方法であって、
前記制御手段が、
利用者端末から、マルチペイメントサービスを利用する利用者の利用者識別子及び支払先となる収納機関識別子を取得する支払先情報取得段階と、
前記利用履歴データ記憶手段から、前記取得した利用者識別子及び収納機関識別子に関連付けられた利用履歴レコードを取得し、この利用履歴レコードの支払特定コードを構成する要素に分解し、前記要素の少なくとも一部を変更可能なオブジェクトにして前記利用者端末に表示させる出力処理段階と、
前記利用者端末から前記オブジェクトを用いて取得した要素を再構成することにより支払特定コードを取得する支払特定コード取得段階と、
前記支払特定コードを用いて支払処理を実行し、この支払特定コードを含む利用履歴レコードを前記利用履歴データ記憶手段に記録する支払処理実行段階と
を実行することを特徴とする支払処理方法。
【請求項6】
利用者を特定する利用者識別子に関連付けてマルチペイメントサービスにおける支払先を特定する収納機関識別子及び支払内容を特定する支払特定コードを含む利用履歴を記録した利用履歴データ記憶手段と、前記支払特定コードを構成する要素のうち、利用者識別子及び収納機関識別子において共通して用いられる固定要素が記録されている固定要素データ記憶手段と、マルチペイメントサービスを利用して支払を受け付ける制御手段とを用いて、支払処理を行なう方法であって、
前記制御手段が、
利用者端末から、マルチペイメントサービスを利用する利用者の利用者識別子及び支払先となる収納機関識別子を取得する支払先情報取得段階と、
前記取得した利用者識別子及び収納機関識別子に関連付けられた固定要素を前記固定要素データ記憶手段から取得し、前記固定要素以外の可変要素を少なくとも変更可能なオブジェクトにして、前記固定要素と識別して前記利用者端末に表示させる出力処理段階と、
前記利用者端末から、前記オブジェクトを用いて取得した要素を再構成することにより支払特定コードを取得する支払特定コード取得段階と、
前記支払特定コードを用いて支払処理を実行し、この支払特定コードを含む利用履歴レコードを前記利用履歴データ記憶手段に記録する支払処理実行段階と、
利用者識別子及び収納機関識別子が共通する利用履歴レコードにおいて、支払特定コードを構成する要素のうちで共通する固定要素を特定し、前記固定要素データ記憶手段に記録する更新段階と
を実行することを特徴とする支払処理方法。
【請求項7】
利用者を特定する利用者識別子に関連付けてマルチペイメントサービスにおける支払先を特定する収納機関識別子及び支払内容を特定する支払特定コードを含む利用履歴を記録した利用履歴データ記憶手段と、マルチペイメントサービスを利用して支払を受け付ける制御手段とを用いて、支払処理を行なうプログラムであって、
前記制御手段を、
利用者端末から、マルチペイメントサービスを利用する利用者の利用者識別子及び支払先となる収納機関識別子を取得する支払先情報取得手段、
前記利用履歴データ記憶手段から、前記取得した利用者識別子及び収納機関識別子に関連付けられた利用履歴レコードを取得し、この利用履歴レコードの支払特定コードを構成する要素に分解し、前記要素の少なくとも一部を変更可能なオブジェクトにして前記利用者端末に表示させる出力処理手段、
前記利用者端末から前記オブジェクトを用いて取得した要素を再構成することにより支払特定コードを取得する支払特定コード取得手段、及び
前記支払特定コードを用いて支払処理を実行し、この支払特定コードを含む利用履歴レコードを前記利用履歴データ記憶手段に記録する支払処理実行手段
として機能させることを特徴とする支払処理プログラム。
【請求項8】
利用者を特定する利用者識別子に関連付けてマルチペイメントサービスにおける支払先を特定する収納機関識別子及び支払内容を特定する支払特定コードを含む利用履歴を記録した利用履歴データ記憶手段と、前記支払特定コードを構成する要素のうち、利用者識別子及び収納機関識別子において共通して用いられる固定要素が記録されている固定要素データ記憶手段と、マルチペイメントサービスを利用して支払を受け付ける制御手段とを用いて、支払処理を行なうプログラムであって、
前記制御手段を、
利用者端末から、マルチペイメントサービスを利用する利用者の利用者識別子及び支払先となる収納機関識別子を取得する支払先情報取得手段、
前記取得した利用者識別子及び収納機関識別子に関連付けられた固定要素を前記固定要素データ記憶手段から取得し、前記固定要素以外の可変要素を少なくとも変更可能なオブジェクトにして、前記固定要素と識別して前記利用者端末に表示させる出力処理手段、
前記利用者端末から、前記オブジェクトを用いて取得した要素を再構成することにより支払特定コードを取得する支払特定コード取得手段、
前記支払特定コードを用いて支払処理を実行し、この支払特定コードを含む利用履歴レコードを前記利用履歴データ記憶手段に記録する支払処理実行手段、及び
利用者識別子及び収納機関識別子が共通する利用履歴レコードにおいて、支払特定コードを構成する要素のうちで共通する固定要素を特定し、前記固定要素データ記憶手段に記録する更新手段
として機能させることを特徴とする支払処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−210283(P2008−210283A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−47948(P2007−47948)
【出願日】平成19年2月27日(2007.2.27)
【出願人】(592131906)みずほ情報総研株式会社 (187)
【出願人】(592259978)株式会社みずほ銀行 (117)
【Fターム(参考)】