説明

支持架台

【課題】 簡易な構成で、安定して対象物を支持できる支持架台を提供しようとする。
【解決手段】
従来の対象物を支持できる支持架台にかわって、対象物の下面に接触可能な球面を形成された支持部材を有する少なくとも3つの支持機構と、少なくとも3つの前記支持機構を支持する支持構造体と、を備え、前記支持機構が前記支持部材と前記支持部材を垂直方向に移動自在に案内する案内部材と前記支持部材を垂直方向に昇降させるアクチエータとを有するものとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象物を支持できる支持架台に係る。特に、対象物を支持する構造に特徴のある支持架台に関する。
【背景技術】
【0002】
対象物を支持するのに支持架台が用いられる。
対象物が特殊な条件をもつ場合には、その条件に合致した支持架台が求められる。
例えば、対象物が高温または低温である場合に、その様な環境下でも適正に対象物を支持できる支持架台を提供しなければならない。
例えば、対象物が高温の湯の入った鋳型等を乗せたパレットである場合、パレット自身も高温となる。
一般的な支持架台は、板材を組み合わせてつくられた台の形をしている。この様な高温の対象物を一般的な支持架台に乗せると、支持架台が高温を受けて熱膨張する。支持架台の構造によっては、各部分の熱膨張の様子に差異が生じるので、予期できない変形が支持架台に生ずることがある。この様な現象が生ずると、支持架台は、適正に対象物を支持できなくなることが予測される。
【0003】
特に、支持架台が対象物を支持して移動する場合には、支持架台の予期しない変形により、走行が不安定になることを防止しなければならない。
また、対象物の重量が大きいとにきは、上記の要請が高くなる。
【0004】
【特許文献1】特開平10−119784号
【特許文献2】特開2003−220404号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は以上に述べた問題点に鑑み案出されたもので、簡易な構成で、安定して対象物を支持できる支持架台を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る対象物を支持できる支持架台を、対象物の下面に接触可能な球面を形成された支持部材を有する少なくとも3つの支持機構と、
少なくとも3つの前記支持機構を支持する支持構造体と、を備えるものとした。
【0007】
上記本発明の構成により、少なくとも3つの支持機構が対象物の下面に接触可能な球面を形成された支持部材を有する。支持構造体が少なくとも3つの前記支持機構を支持する。その結果、仮に対象物が温度変化等の何らかの原因により膨張または収縮しても、対象物の下面と支持部材の球面との間で滑りを生じて、支持機構と支持構造体に無理な力が発生せす、対象物を安定して支持できる。
【発明の効果】
【0008】
以上説明したように本発明に係る対象物を支持できる支持架台は、その構成により、以下の効果を有する。
支持構造体が少なくとも3つの支持機構を支持し、少なくとも3つの支持機構の支持部材の球面が対象物の下面に接触する様にしたので、仮に対象物が温度変化等の何らかの原因により膨張または収縮しても、対象物の下面と支持部材の球面との間で滑りを生じて、支持機構と支持構造体に無理な力が発生せす、対象物を安定して支持できる。
従って、簡易な構成で、安定して対象物を支持できる支持架台を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に、本発明に係る支持架台のいくつかの実施形態を説明する。本発明は、以下に記載の実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組合わされた態様を含む。
【0010】
本発明の実施形態に係る支持架台は、前記支持機構が前記支持部材と前記支持部材を垂直方向に移動自在に案内する案内部材と前記支持部材を垂直方向に昇降させるアクチエータとを有する。
上記実施形態の構成により、案内部材が前記支持部材を垂直方向に移動自在に案内する。アクチエータが前記支持部材を垂直方向に昇降させる。その結果、アクチエータを用いて支持部材を垂直方向に昇降させると、案内部材に案内された前記支持部材が垂直方向に移動して、支持部材の球面が対象物の下面に接触し、対象物を持ち上げ、または下げることをできる。
【0011】
本発明の実施形態に係る支持架台は、前記支持部材が上に向いた球面を形成された球面部材と前記球面部材を下から固定する固定部材とを持ち、前記アクチエータが前記固定部材を支持し前記支持構造体に支持され垂直方向に伸縮可能な直動アクチエータである。
上記実施形態の構成により、球面部材が上に向いた球面を形成される。固定部材が前記球面部材を下から固定する。前記支持構造体に支持され垂直方向に伸縮可能な直動アクチエータが前記固定部材を支持する。その結果、直動アクチエータが伸縮すると前記固定部材が上下し、球面部材の球面に下面を支持される対象物が上下する。
【0012】
本発明の実施形態に係る支持架台は、前記支持部材が上に向いた球面を形成された球面部材と前記球面部材を中央に固定される梁構造の固定部材とを持ち、前記アクチエータが前記固定部材の両端を支持し前記支持構造体に支持され垂直方向に伸縮可能な一対の直動アクチエータである。
上記実施形態の構成により、球面部材が上に向いた球面を形成される。梁構造の固定部材が前記球面部材を中央に固定される。前記支持構造体に支持され垂直方向に伸縮可能な一対の直動アクチエータが前記固定部材の両端を支持する。その結果、直動アクチエータが伸縮すると前記固定部材が上下し、球面部材の球面に下面を支持される対象物が上下する。
【0013】
本発明の実施形態に係る支持架台は、前記案内部材が前記支持部材を支持し長手方向を垂直方向に沿わせた長手部材と前記長手部材を垂直軸回りの回転と水平方向の移動とを拘束し垂直方向の移動を自在にして案内する案内ガイドとを持つ。
上記実施形態の構成により、長手部材が前記支持部材を支持し長手方向を垂直方向に沿わせる。案内ガイドが前記長手部材を垂直軸回りの回転と水平方向の移動とを拘束し垂直方向の移動を自在にして案内する。その結果、長手部材に作用した水平方向の力と水平面内での回転力を案内ガイドが受け止め、水平方向の力と回転力が前記アクチエータに作用するのを防止する。
【0014】
本発明の実施形態に係る支持架台は、前記支持構造体が、両端に各々の前記支持機構を固定した梁構造体であって互いの長手方向を揃えた一対の第一構造体と、一対の前記第一構造体を支持する梁構造体であって互いの長手方向を揃えた一対の第二構造体とを有し、上から見て前記第一構造体の長手方向と前記第二構造体の長手方向とが交差する。
上記実施形態の構成により、一対の第一構造体が両端に各々の前記支持機構を固定した梁構造体であって互いの長手方向を揃える。一対の第二構造体が一対の前記第一構造体を支持する梁構造体であって互いの長手方向を揃える。その結果、前記第一構造体と前記第二構造体とが熱膨張した際に、前記第一構造体が主に梁構造体の長手方向に伸縮し、前記第二構造体が主に梁構造体の長手方向に伸縮し、予期しない熱変形を防止できる。
【0015】
本発明の実施形態に係る支持架台は、前記第二構造体に回転自在に支持される車輪と前記車輪を回転駆動する駆動機構とを有する走行機構を、備え、前記第一構造体が前記第二構造体の上側に重ねられる。
上記実施形態の構成により、車輪が前記第二構造体に回転自在に支持される。駆動機構が前記車輪を回転駆動する。前記第一構造体が前記第二構造体の上側に重ねられる。その結果、対象物の温度が変化した際に、前記第二構造体へ伝わる熱影響が少なくなり、機構が車輪を回転させると、安定して走行できる。
【0016】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0017】
最初に、本発明の実施形態に係る駐車装置を、図を基に、説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る支持架台の平面図である。図2は、本発明の実施形態に係る支持架台の側面図である。図3は、本発明の実施形態に係る支持架台の正面図である。図4は、本発明の実施形態に係る支持機構の側面断面図である。図5は、本発明の実施形態に係る支持機構の正面図である。図6は、本発明の実施形態に係る支持架台の油圧ライン系統図である。
説明の容易のために、対象物は高温になるものを乗せるパレットであるとして、説明する
【0018】
支持架台は、対象物5を支持できるものであり、少なくとも3つの支持機構10と支持構造体20と油圧ユニット30とで構成される。
対象物の下面の支持架台に支持される箇所が、水平になっている。
例えば、対象物は耐熱材料性のパレットである。
以下では、支持架台が4つの支持機構10を備えている場合を例に説明する。
【0019】
支持機構10は、対象物の下面を支える機構であり、支持部材11と案内部材12とアクチエータ13とで構成される。
【0020】
支持部材11は、対象物の下面に接触可能な球面Qを形成された部材であり、球面部材11aと固定部材11bとで構成される。
球面部材11aは、上に向いた球面Qを形成された部材である。
固定部材11bは、球面部材11aを下から固定する部材である。
固定部材11bは、球面部材を中央に固定される梁構造の部材であってもよい。
例えば、球面部材11aは、上から見て矩形であって、上面の中央部を中心として上方に所定の曲率半径で凸形状となった部材である。
例えば、固定部材11bは、上部の中央部に球面部材11aが嵌め合う溝をもち、下部の両端に後述する油圧シリンダのロッドエンドが連結する連結部を持った梁構造体である。
【0021】
案内部材12は、支持部材11を垂直方向に移動自在に案内する部材である。
案内部材12は、長手部材12aと案内ガイド12bとを持っていてもよい。長手部材12aは、支持部材を支持し長手方向を垂直方向に沿わせた部材である。案内ガイド12bは、長手部材を垂直軸回りの回転と水平方向の移動を拘束し垂直方向の移動を自在に案内する機械要素である。
例えば、長手部材12aが、スプライン溝の切られた長尺のボールスプライン軸であって、案内ガイド12bが、ボールスプライン軸に勘合する案内であってもよい。
長手部材12aの上端が、固定部材11bの中央部に連結される。
その様にすると、案内ガイド12bは、長手部材12aの長手方向に直交する面内での移動と長手方向の周りの回転とを拘束し、長手方向の移動を自由にさせる。案内ガイド12bの中心軸が垂直になるので、長手部材12aは、水平方向の移動と垂直軸の周りの回転を拘束され、垂直方向の移動が自由になる。
【0022】
アクチエータ13は、支持部材11を垂直方向に昇降させる機械要素である。
アクチエータ13は、固定部材11bを支持し、支持構造体20に支持され、垂直方向に伸縮可能な直動アクチエータであってもよい。
アクチエータ13は、固定部材11bの両端を支持し、支持構造体に支持され、垂直方向に伸縮可能な一対の直動アクチエータであってもよい。
例えば、アクチエータ13は、片ロッドを備えたいわゆるトラニオン取り付け型の複動式油圧シリンダである。
油圧シリンダ13の片ロッドのロッドエンドが、支持部材11の連結部に回転自在に連結される。
油圧シリンダ13のロッド側ヘッドカバーに固定された取り付け軸を支持構造体20に回転自在に連結される。
【0023】
支持構造体20は、少なくとも3つの支持機構10を支持する構造体である。
例えば、支持構造体20は、4つの支持機構10を支持する構造体である。
支持構造体20は、一対の第一構造体21と一対の第二構造体22と走行機構23とその他の補機24と断熱カバー25とで構成されてもよい。
【0024】
第一構造体21は、両端に各々の支持機構20を固定した梁構造体である。一対の第一構造体21は、互いの長手方向を揃える。
上から見て、支持機構20の球面Qが第一構造体21の長手方向の中心軸に一致してまたは接近して設けられる。
第二構造体22は、第一構造体を支持する梁構造体である。一対の第二構造体22は互いの長手方向を揃える。
上から見て第一構造体21の長手方向と第二構造体22の長手方向とが交差する。
例えば、上から見て、第一構造体21と第二構造体22とが、井桁状に交差する。
第一構造体21が、第二構造体22の上側に重ねられてもよい。
【0025】
走行機構23は、支持架台を走行させる機構であり、車輪23aと駆動機構23bとで構成される。
車輪23aは、第二構造体22に回転自在に支持される。
例えば、車輪23aは、レール上を転動できる両鍔付きの鉄輪である。
駆動機構23bは、車輪23aを回転駆動する機構である。
【0026】
その他の補機24は、支持架台のための補機である。
例えば、その他の補機24は、ケーブルリールである。
【0027】
断熱カバー25は、支持架台に対象物の放射熱が伝わるのを防止するためのカバーである。
【0028】
油圧ユニット30は、支持架台を作動させるための油圧装置である。
例えば、油圧ユニット30は、油圧源31と昇降切替弁32とオンロード弁33と回転切替弁34と第一リリーフ弁35と第二リリーフ弁36と第三リりーフ弁37と流量調整弁38と油圧モータ39とで構成される。
油圧源31は、作動油を供給する機構である。
昇降切替弁32は、支持機構の上昇と下降と停止を切り替える4ポート電磁切替弁である。
オンロード弁33は、作動由の圧力を第一圧力P1と第二圧力P2とゼロとの間で切り替える4ポート電磁切替弁である。
回転切替弁34は、ケーブルリールの正転と逆転と停止を切り替える4ポート電磁切替弁である。
第一リリーフ弁35は、第一圧力P1を設定するリリーフ弁である。
第二リリーフ弁36は、第二圧力P2を設定するリリーフ弁である。
第三リりーフ弁37は、油圧シリンダのヘッド側に封入された作動油を所定の圧力P3を越えない様に封じ込めるリリーフ弁である。
流量調整弁38は、油圧シリンダの上昇スピードと下降速度とを設定する弁である。
油圧モータ39は、ケーブルリールを回転させる油圧モータである。
【0029】
以下に、本発明の実施形態に係る支持架台の作用を説明する。
最初に、対象物5が仮置台40に支持されている。
支持架台が対象物5の下方に位置する。オンロード弁が作動油の圧力をゼロにしている。
オンロード弁を切り替えて、作動油圧力をP2にする。
P2は、油圧シリンダを作動させるが、対象物5を持ち上げる力には足りない圧力である。
昇降切替弁32を切り替え、支持機構を昇降させる。
作動油が、流量調整弁38に設定された流量で、油圧シリンダ14のヘッド側へ流れる。油圧シリンダ14のロッドが流量に対応した速度で伸びる。
支持部材11が上昇し、4つの支持部材の球面Qが対象物5の下面に当たる。
オンロード弁を切り替えて、作動油圧力をP1にする。
P1は、油圧シリンダが対象物5を持ち上げる力には十分な圧力である。
作動油が、流量調整弁38に設定された流量で、油圧シリンダ14のヘッド側へ流れる。油圧シリンダ14のロッドが流量に対応した速度で伸びる。
支持部材11が上昇し、球面Qが対象物5の下面に当たり、対象物5が仮置台40から離れる。
4つの油圧シリンダ13のロッドが伸び切る。
昇降切替弁32を切り替え、支持機構を停止させる。
駆動機構23bを作動させて、車輪23aを回転させる。
回転切替弁34を切り替えて、ケーブルリールによりケーブルを巻き取り、または繰り出す。
支持架台が、走行し、対象物を搬送できる。
【0030】
支持架台が所定の場所に移動する。仮置台40が支持架台の両側に置かれる。
昇降切替弁32を切り替え、支持機構を下降させる。
油圧シリンダのヘッド側の作動油が、流量調整弁38に設定された流量で油圧源31へ戻る。油圧シリンダ14のロッドが流量に対応した速度で縮む。
支持部材11が下降し、対象物5が仮置台へ乗る。
さらに、油圧シリンダ14のヘッド側の作動油が、流量調整弁38に設定された流量で油圧源31へ戻る。油圧シリンダ14のロッドが流量に対応した速度で縮む。
油圧シリンダのロッドが縮んだら、昇降切替弁32を切り替え、支持機構を停止させる。
オンロード弁を切り替えて、作動油圧力をゼロにする。
この様にすることで、対象物を移動させることができる。
【0031】
上述の実施形態の支持架台を用いれば、以下の効果を発揮する。
4つの支持機構10が対象物の下面に接触可能な球面Qを形成された支持部材11を有し、支持構造体20が4つの支持機構10を支持する様にしたので、仮に対象物が温度変化等の何らかの原因により膨張または収縮しても、対象物の下面と支持部材の球面との間で滑りを生じて、支持機構10と支持構造体20に無理な力が発生せす、対象物を安定して支持できる。
案内部材12が支持部材11を垂直方向に移動自在に案内し、直動アクチエータ13が支持部材11を垂直方向に昇降させる様にしたので、直動アクチエータ13を用いて支持部材11を垂直方向に昇降させると、案内部材12に案内された支持部材11が垂直方向に移動して、支持部材11の球面Qが対象物5の下面に接触し、対象物5を持ち上げ、下げることをできる。
球面部材11aが上に向いた球面Qを形成され、固定部材11bが球面部材11aを下から固定し、支持構造体20に支持され垂直方向に伸縮可能な油圧シリンダ13が固定部材11bを支持する様にしたので、油圧シリンダ13が伸縮すると固定部材11bが上下し、球面部材11aの球面Qに下面を支持される対象物5が上下する。
球面部材11aが上に向いた球面Qを形成され、梁構造の固定部材11bが球面部材11aを中央に固定され、支持構造体20に支持され垂直方向に伸縮可能な一対の油圧シリンダ13が固定部材11bの両端を支持する様にしたので、油圧シリンダ13が伸縮すると固定部材11bが上下し、球面部材11aの球面Qに下面を支持される対象物5が上下する。
長手部材12aが支持部材11を支持し長手方向を垂直方向に沿わせ、案内ガイド12bが長手部材12aを垂直軸回りの回転と水平方向の移動を拘束し垂直方向の移動を自在にして案内する様にしたので、長手部材12aに作用した水平方向の力と水平面内での回転力を案内ガイド12bが受け止め、水平方向の力と回転力がアクチエータ13に作用するのを防止する。
一対の第一構造体21が両端に各々の支持機構10を固定した梁構造体であって互いの長手方向を揃え、一対の第二構造体22が一対の第一構造体21を支持する梁構造体であって互いの長手方向を揃える様にしたので、第一構造体21と第二構造体22とが熱膨張した際に、第一構造体21が主に梁構造体の長手方向に伸縮し、第二構造体22が主に梁構造体の長手方向に伸縮し、予期しない熱変形を防止できる。
車輪23aが第二構造体22に回転自在に支持され、駆動機構23bが車輪23aを回転駆動し、第一構造体21が第二構造体22の上側に重ねられる様にしたので、対象物の温度が変化した際に、第二構造体22へ伝わる熱影響が少なくなり、駆動機構23bが車輪23aを回転させると、安定して走行できる。
【0032】
本発明は以上に述べた実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。
支持架台が4つの支持機構を備えた場合を、例にして説明したが、これに限定されず、例えば、3つの支持機構、またはN(5、6、・・・)個の支持機構を備えていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施形態に係る支持架台の平面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る支持架台の側面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る支持架台の正面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る支持機構の側面断面図である。
【図5】本発明の実施形態に係る支持機構の正面図である。
【図6】本発明の実施形態に係る支持架台の油圧ライン系統図である。
【符号の説明】
【0034】
Q 球面
5 対象物
10 支持機構
11 支持部材
11a 球面部材
11b 固定部材
12 案内部材
12a 長手部材
12b 案内ガイド
13 アクチエータ
20 支持構造体
21 第一構造体
22 第二構造体
23 走行機構
23a 車輪
23b 駆動機構
24 補機
25 断熱カバー
30 油圧ユニット
31 油圧源
32 昇降切替弁
33 オンロード弁
34 回転切替弁
35 第一リリーフ弁
36 第二リリーフ弁
37 第三リりーフ弁
38 流量調整弁
39 油圧モータ
40 仮置台

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物を支持できる支持架台であって、
対象物の下面に接触可能な球面を形成された支持部材を有する少なくとも3つの支持機構と、
少なくとも3つの前記支持機構を支持する支持構造体と、
を備えることを特徴とする支持架台。
【請求項2】
前記支持機構が前記支持部材と前記支持部材を垂直方向に移動自在に案内する案内部材と前記支持部材を垂直方向に昇降させるアクチエータとを有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の支持架台。
【請求項3】
前記支持部材が上に向いた球面を形成された球面部材と前記球面部材を下から固定する固定部材とを持ち、
前記アクチエータが前記固定部材を支持し前記支持構造体に支持され垂直方向に伸縮可能な直動アクチエータである、
ことを特徴とする請求項2に記載の支持架台。
【請求項4】
前記支持部材が上に向いた球面を形成された球面部材と前記球面部材を中央に固定される梁構造の固定部材とを持ち、
前記アクチエータが前記固定部材の両端を支持し前記支持構造体に支持され垂直方向に伸縮可能な一対の直動アクチエータである、
ことを特徴とする請求項2に記載の支持架台。
【請求項5】
前記案内部材が前記支持部材を支持し長手方向を垂直方向に沿わせた長手部材と前記長手部材を垂直軸回りの回転と水平方向の移動とを拘束し垂直方向の移動を自在にして案内する案内ガイドとを持つ、
ことを特徴とする請求項2に記載の支持架台。
【請求項6】
前記支持構造体が両端に各々の前記支持機構を固定した梁構造体であって互いの長手方向を揃えた一対の第一構造体と、一対の前記第一構造体を支持する梁構造体であって互いの長手方向を揃えた一対の第二構造体とを有し、
上から見て前記第一構造体の長手方向と前記第二構造体の長手方向とが交差する、
ことを特徴とする請求項1に記載の支持架台。
【請求項7】
前記第二構造体に回転自在に支持される車輪と前記車輪を回転駆動する駆動機構とを有する走行機構を、
備え、
前記第一構造体が前記第二構造体の上側に重ねられる、
ことを特徴とする請求項6に記載の支持架台。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−45591(P2007−45591A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−232786(P2005−232786)
【出願日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【出願人】(000000099)石川島播磨重工業株式会社 (5,014)
【出願人】(000198363)石川島運搬機械株式会社 (292)