説明

支持金具

【課題】 屋根上に固定された支持金具に設備を設置する際、高所での作業のため通常と比べて作業者の自由度が制限されるのに加えて、ボルト、ナットによる締結が支持金具の下部の隙間等狭い空間で行われる場合が多いため、ボルトあるいはナットを落下させてしまうこともあり、作業性が極めて悪いという問題があった。
【解決手段】 支持金具に、設備支持部と、設備支持部に開口するボルト用貫通穴と、金属横葺き屋根に支持金具本体を固定した状態における設備支持部上面と金属横葺き屋根上面との距離よりも長い全長の設備固定ボルトとを有する設備取付手段を備え、ボルト用貫通穴の下方から上向きに通した設備固定ボルトで設備支持部に設備を固定するようにしたので、設備施工時のボルト、ナットによる締結において作業性に優れた支持金具を提供できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、建造物の屋根上に取り付けられ、太陽電池モジュール等の設備を設置するために使用される支持金具に関する。
【背景技術】
【0002】
建造物の屋根上に太陽電池モジュールや太陽熱利用温水器、空気調和設備の室外機などの機器を設置する場合、これらの機器や取付用部材等の設備を屋根に固定するための支持金具をあらかじめ屋根上に取り付ける必要がある。屋根上への支持金具の取り付けにおいては、設置する設備の重量や設置する地域での風圧、地震等に耐えうる強度と、風雨に対する取り付け部の防水性の確保とが重要であり、これらの課題に配慮した種々の方法が実用化されている。
【0003】
特開2007―239446号公報では、金属横葺き屋根のハゼ部をクランプ式金具(支持金具に相当)の引っ掛け部と受け部とで挟み込み、ネジ機構により締め付けることでクランプ式金具を屋根上に固定する技術が開示されている。屋根上に設置される設備は、このクランプ式金具の上に取り付けられる。
また、特開平10―231591号公報では、取付金具(支持金具に相当)の差込み係止片を金属横葺き屋根の軒側ハゼ部に引っ掛けるとともに、取付金具のもう一つの差込み係止片と狭持片とで金属横葺き屋根の棟側ハゼ部を狭み込み、その狭持片をボルトで締め付けて固定する技術が開示されている。なお、太陽電池モジュールや太陽熱利用温水器等の機器は、ボルト、ナットで取付金具に固定される。
いずれの技術も、支持金具を屋根に固定する際にネジ、釘を用いないため、屋根に穴を開けることがなく、雨漏りの発生する恐れがない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−239446号公報(第3〜4、6頁、第19図)
【特許文献2】特開平10−231591号公報(第3頁、第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の支持金具では、屋根上に固定された支持金具に設備を設置する際、高所での作業のため通常と比べて作業者の自由度が制限されるのに加えて、支持金具に設備を取り付ける時のボルト、ナットによる締結が支持金具の下部の隙間等狭い空間で行われる場合が多いため、ボルトあるいはナットを落下させてしまうこともあり、作業性が極めて悪いという問題があった。
【0006】
この発明は、建造物の屋根上に取り付けられて設備を設置するために使用される支持金具に関する上記のような問題を解決するためになされたものであり、設備を施工する時の作業性に優れた支持金具を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る支持金具は、支持金具本体を金属横葺き屋根のハゼ部に固定する金具取付手段と、設備支持部と、設備支持部に開口するボルト用貫通穴と、金属横葺き屋根に支持金具本体を固定した状態における設備支持部上面と金属横葺き屋根上面との距離よりも長い全長の設備固定ボルトとを有し、ボルト用貫通穴の下方から上向きに通した設備固定ボルトで設備支持部に設備を固定する設備取付手段とを備えるようにしたものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明では、金属横葺き屋根に支持金具本体を固定した状態における設備支持部上面と金属横葺き屋根上面との距離よりも長い全長の設備固定ボルトを、ボルト用貫通穴の下方から上向きに通して設備を設備支持部に固定するようにしたので、設備施工時の作業性に優れた支持金具を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】この発明の実施の形態1を示す支持金具および設備の施工状態図である。
【図2】この発明の実施の形態1を示す支持金具本体の斜視図である。
【図3】この発明の実施の形態1を示す支持金具本体の側面図である。
【図4】この発明の実施の形態1を示す支持金具本体の平面図である。
【図5】この発明の実施の形態1を示す金属横葺き屋根の側面図である。
【図6】この発明の実施の形態1を示す太陽電池モジュールの設置外観図である。
【図7】この発明の実施の形態2を示す支持金具および設備の施工状態図である。
【図8】この発明の実施の形態2を示すスライド板の平面図である。
【図9】この発明の実施の形態3を示す支持金具の施工状態図である。
【図10】この発明の実施の形態3を示す支持金具本体の斜視図である。
【図11】この発明の実施の形態3を示す支持金具本体の側面図である。
【図12】この発明の実施の形態3を示す支持金具本体の平面図である。
【図13】この発明の実施の形態3を示す支持金具本体を分離した状態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
図1はこの発明を実施するための実施の形態1における支持金具および設備の施工状態図、図2、図3、図4はそれぞれ支持金具本体の斜視図、側面図、平面図である。図5は金属横葺き屋根を施工した状態を示す側面図、図6は屋根上に太陽電池モジュールを設置した状態の外観図である。これらの図により、実施の形態1を説明する。
【0011】
まず、図1を用いて、この発明の実施の形態1による屋根上への支持金具の取り付けおよび設備の設置について、概要を説明する。
図1において、支持金具1は支持金具本体2、金具固定ボルト3、設備固定ボルト4により構成されている。支持金具本体2は金具固定ボルト3により金属横葺き屋根10に固定され、その支持金具本体2には設備固定ボルト4により機器取付用部材である縦ラック11が取り付けられる。縦ラック11にはもう一つの機器取付用部材である横ラック12が取り付けられて、さらに横ラック12には設置機器である太陽電池モジュール13が取り付けられる。このようにして、建造物の屋根上に設備としての機器取付用部材および太陽電池モジュール13が支持金具1を用いて設置される。
【0012】
次に、図2〜図4により、支持金具本体2の構造について説明する。支持金具本体2は、平面長方形状の設備支持部21を備え、設備支持部21の長辺方向の一端(軒側端部)は、全体が下方に略直角に折り曲げられた後、所定の寸法を経てさらに略直角に内側(棟側方向)に折り曲げられて側面L字形状の軒側差込片22を形成している。また、設備支持部21の長辺方向の他端(棟側端部)は、その中央部が水平方向に延びて挟持片23を形成し、中央部を挟んだ両側部はそれぞれ下方に略直角に折り曲げられた後、所定の寸法を経てさらに略直角に外側(棟側方向)に折り曲げられて側面L字形状の棟側差込片24を形成している。なお、設備支持部21の軒側端部付近には軒側差込片22と対向する位置に第一の金具固定ボルト穴25aが設けられており、棟側の挟持片23には第二の金具固定ボルト穴25bが設けられている。なお、第一の金具固定ボルト穴25aおよび第二の金具固定ボルト穴25bの内面には雌ネジが切られている。本実施の形態では、金具取付手段として、軒側差込片22、第一の金具固定ボルト穴25a、第一の金具固定ボルト3a(図1参照)を有する第一の金具固定部、および棟側差込片24、第二の金具固定ボルト穴25b、第二の金具固定ボルト3b(図1参照)を有する第二の金具固定部により構成されている場合を示す。
また、設備支持部21の中央付近には、長辺方向に延びるボルト用貫通穴としての長穴26が開口している。本実施の形態では、設備取付手段として設備支持部21、長穴26、設備固定ボルト4(図1参照)により構成される場合を示す。
また、設備支持部21の長辺方向の側部は下方に折り曲げられ、折り返し部27を形成している。
なお、支持金具本体2は鋼板製であり、要求される固定強度に応じて、材質、板厚が選定される。また、強度を向上させるために曲げ部や平面部にリブ等を設けてもよい。
【0013】
次に、図5により、金属横葺き屋根10の構造について簡単に説明する。金属横葺き屋根10aは金属板を曲げ加工したものであり、金属横葺き屋根10aの棟側端部には上面側に折り返された嵌合凸部101が形成され、嵌合凸部101のさらに棟側の端部には下面側に折り返された釘打ち凹部102が形成されている。軒側端部には下面側に折り返された嵌合凹部103が形成されている。
屋根上への葺設の仕方を説明する。釘打ち凹部102に釘を打って金属横葺き屋根10aを屋根上に固定する。金属横葺き屋根10aの嵌合凸部101に、別の金属横葺き屋根10bの嵌合凹部103を嵌合させた後、金属横葺き屋根10bの釘打ち凹部102に釘を打って金属横葺き屋根10bを屋根上に固定する。以下同様にして、金属横葺き屋根10を屋根上に葺設する。
【0014】
次に、図1により、金属横葺き屋根10に支持金具本体2を固定し、さらに太陽電池モジュール13を取り付ける構成および手順について説明する。
支持金具1を取り付けるべき場所の金属横葺き屋根10aの軒側嵌合凹部103aと、その軒側の金属横葺き屋根10cの棟側嵌合凸部101cとの嵌合部の下側に、支持金具本体2の軒側差込片22を挿入し、さらに、金属横葺き屋根10aの棟側の嵌合凸部101aとその棟側の金属横葺き屋根10bの軒側嵌合凹部103bとの嵌合部の下側に、支持金具本体2の棟側差込片24を挿入する。次に第一の金具固定ボルト3aを第一の金具固定ボルト穴25a(図示せず)に、第二の金具固定ボルト3bを第二の金具固定ボルト穴25b(図示せず)に装着し、締め付ける。第一の金具固定ボルト3aの先端部と軒側差込片22、第二の金具固定ボルト3bの先端部と棟側差込片24とにより金属横葺き屋根10の金属板部(ハゼ部)を強固に挟み込み、支持金具本体2は金属横葺き屋根10に強固に固定される。
以上のようにして支持金具本体2を金属横葺き屋根10に固定するために、支持金具本体2の第一の金具固定ボルト穴25a、第二の金具固定ボルト穴25b間のピッチは金属横葺き屋根10の葺設ピッチと同一にしている。
【0015】
金属横葺き屋根10に支持金具本体2を取り付けた後、支持金具本体2の設備支持部21上に機器取付用部材である縦ラック11を取り付ける。縦ラック11は棟軒方向に所定の距離を置いて取り付けられた二つの支持金具1間を橋渡しする状態で取り付けられる長尺の鋼材である。なお、棟軒方向に取り付けられるため縦ラックと呼ばれている。断面C字等の鋼材が用いられる。図1に示すように縦ラック11はその底面部に設けられた穴に、支持金具本体2の設備支持部21の長穴26(図示せず)の下方から設備固定ボルト4を貫通させ、縦ラック11の底面の上方でナットと締結して固定する。
ここで設備固定ボルト4の長さは、支持金具本体2を金属横葺き屋根10に固定した状態における支持金具本体2の設備支持部21の上面と金属横葺き屋根10の上面との距離よりも長くしてあるものとする。さらに言えば、設備支持部21の上面に取り付けられる縦ラックの板厚分にボルトのネジ山部一回り程度の長さを加えた分が設備支持部21の上面に突出しているのが望ましい。ナットを一回ししてボルトに結合しさえすればその後の締め付け作業が簡単に行える。より具体的には、支持金具本体2を金属横葺き屋根10に固定した状態で設備固定ボルトの先端部が設備支持部21の上面から10mm以上突出しているのが望ましい。
設備固定ボルト4の長さを上記のようにしておくことによって、あらかじめ長穴26に下面から設備固定ボルト4を上向きに通した状態で支持金具本体2を金属横葺き屋根10に固定すれば、手で支える等をすることなく設備固定ボルト4はボルトの頭が金属横葺き屋根10の上面に乗って長穴26を通してその先端部が設備支持部21の上面から突出した状態となるため、その部分に縦ラック11の穴部をあてがい、さらにナットを締め付けて縦ラック11を支持金具本体2に固定することが簡単にできる。
【0016】
次に、横ラック12を縦ラック11と直交する方向すなわち軒に平行な方向で縦ラック11の上にボルト、ナットを使って取り付ける。横ラック12は所定の間隔で取り付けられた縦ラック11間を橋渡しする状態で取り付けられる長尺の鋼材である。なお、軒に平行な方向に取り付けられるため横ラックと呼ばれている。その横ラック12部に太陽電池モジュール13を装着する。そして、横ラック12を挟んで装着された隣り合う2枚の太陽電池モジュール13のフレーム部131のフランジ132間にまたがるように間カバー121をかぶせ、ボルトを間カバー121の上側から横ラックに備えられたナット部に挿入し、ボルトを締め付けて、太陽電池モジュール13を横ラック12上に固定する。
なお、本実施の形態では、支持金具本体2に縦ラック11を固定し、その縦ラック11上にさらに横ラック12を固定した上で、横ラック12に太陽電池モジュール13を固定する例を示したが、横ラックを使用せずに縦ラック11上に直接太陽電池モジュール13を固定することも可能である。
このようにして屋根面に太陽電池モジュール13を設置した状態の外観を図6に示す。
【0017】
以上のように、この実施の形態1では、支持金具1への機器取付用部材の取付において、設備支持部21の下面側から上向きに設備固定ボルト4を通しているため、機器取付用部材の固定作業は機器取付用部材の上面側に出た設備固定ボルト4先端部にナットを合わせ、部材上面側でナットを回して締め付ければいいので、屋根上において安全で簡単な作業として実施できる。すなわち、従来構造のようにナットを支持金具の下方にあてがった状態でそれに合わせて上側からボルトを通すという作業が不要になるので、例えば誤ってナットをどこかに落としてしまって作業を中断しなければならないというようなことも回避できる。
また、この実施の形態1では、設備固定ボルト4の長さを、設備支持部21の上面と金属横葺き屋根10の上面との距離よりも長く(例えば設備固定ボルト4の先端が設備支持部21の上面から10mm以上突出するように)してあるので、あらかじめ長穴26に下面から設備固定ボルト4を上向きに通した状態で支持金具本体2を金属横葺き屋根10に固定すれば、設備固定ボルト4はボルトの頭が金属横葺き屋根10の上面に乗って長穴26を通してその先端部が設備支持部21の上面から突出した状態になる。すなわち、ボルトの頭を支持金具1と金属横葺き屋根10上面の間の隙間の狭いところに手を入れて支えなければボルトの先端が出ないようなことがないので、機器取付用部材の取付の作業性が向上する。
【0018】
また、設備固定ボルト4の長さが設備支持部21上面と金属横葺き屋根10上面との距離よりも長いので、仮にナットが腐食や緩みによって設備固定ボルト4から脱落し、設備固定ボルト4が金属横葺き屋根10上に落下しても、設備固定ボルト4の頭が金属横葺き屋根10上に乗って立った状態となり、先端部が設備支持部21の上面から突出した状態で残るため、機器取付用部材が設備固定ボルト4に引っ掛かり、設備脱落の危険を回避できる。
【0019】
なお、本実施の形態では、支持金具本体2の取付を金属横葺き屋根10のハゼ部2箇所で行う構造を示したが、従来技術にあるような金属横葺き屋根10のハゼ部1箇所に一つの金具固定部にて固定される支持金具1であっても、設備支持部21上面と金属横葺き屋根10上面との距離よりも長い全長の設備固定ボルト4を上向きに使用する構造による作業性向上の効果は得られる。
【0020】
また、屋根上に設置する設備が太陽電池モジュール13である場合、多くの発電量を得るため複数枚の太陽電池モジュール13を屋根面全体に設置するのが一般的である。例えば3040Wを発電できる太陽光発電システムとしたい場合、屋根上に190W発電できる太陽電池モジュール13を16枚設置することになる。太陽電池モジュール13の重量をしっかりと支えて、かつ風圧等の外力に耐えるために、太陽電池モジュール1枚に対し複数箇所(例えば4箇所)に支持金具1が配置されていることが望ましい。すなわち太陽電池モジュール13を設置する場合の支持金具1はかなりの数量が必要となるため、この発明で得られる作業性の改善の効果はより顕著なものとなる。
従って、本発明は屋根上に設置する設備が太陽電池モジュール13である場合において、より効果的である。
【0021】
また、この実施の形態1では、金属横葺き屋根10の軒側ハゼ部を第一の金具固定部で挟持し、棟側ハゼ部を第二の金具固定部で挟持するようにしたので、金属横葺き屋根10のハゼ部2箇所において固定を行うため、より信頼性の高い取付構造が実現できるという効果も得られる。仮に一方のハゼ部への取付けが寒暖のヒートサイクルによって緩みが生じたり、雨水によって腐食が生じたりしてその締結力が低下したとしても、もう一方のハゼ部への取付けにより固定が確保されているので、取り付けられた機器や取付用部材等の設備を強固に支えることが可能である。
さらに、第一の金具固定部として軒側差込片22および第一の金具固定ボルト3a、第二の金具固定部として棟側差込片24および第二の金具固定ボルト3bを備えているので、支持金具1を軒側ハゼ部および棟側ハゼ部に固定する際、支持金具1を軒側から棟側にスライドさせながら軒側差込片22を軒側ハゼ部の下面に、棟側差込片24を棟側ハゼ部の下面に同時に差し込み、それぞれ金具固定ボルト3を締め付けるだけで支持金具1を金属横葺き屋根10に固定できるため、支持金具1の取付作業が簡単にできる。
【0022】
なお、本実施の形態では、例えば第一の金具固定部として軒側差込片22、金具固定ボルト穴25a、金具固定ボルト3aによる構成の場合を示したが、ハゼ部を軒側差込片22および複数本の金具固定ボルト3aとで挟み、複数の点で固定してもよい。さらには、軒側差込片22に対向して別体の挟持金具を取り付け、ハゼ部を軒側差込片22および挟持金具で挟み、軒側差込片22に挟持金具をボルトナット等により締結するようにしてもよい。この場合、ハゼ部は面あるいは辺同士で挟持されるため、固定強度が増すという効果がある。
【0023】
実施の形態2.
実施の形態1では、支持金具1に機器取付用部材を1個の設備固定ボルト4で取り付ける場合について説明したが、実施の形態2では、支持金具1に機器取付用部材を2個の設備固定ボルト4で取り付ける場合について説明する。
【0024】
図7はこの発明を実施するための実施の形態2における支持金具1および設備の施工状態図、図8は実施の形態2で用いる支持金具のスライド板の平面図である。これらの図により、実施の形態2を説明する。
【0025】
図7により、実施の形態2における支持金具1の構造について説明する。支持金具1の本体部である支持金具本体2は実施の形態1と同一の構造であるが、設備支持部21の裏側に支持金具本体2とは別体のボルト挿入板としてのスライド板5を備え、設備固定ボルト4を2本とした構成である。
【0026】
図8により、スライド板5について説明する。スライド板5は、支持金具本体2の設備支持部21の裏側すなわち支持金具本体2の長辺方向に延びる2本の折り返し部27の間に納まる幅を有する長方形状の板であり、長辺方向の中心線上に所定の間隔をおいて2個の角穴状の開口穴51a、51bが形成されている。ここで2個の開口穴51a,51b間ピッチは、機器取付用部材を2本の設備固定ボルト4で固定する際の各ボルト締結部間ピッチと同一である。また、本実施の形態においては設備固定ボルト4として角根ボルトを使用し、その角根部がスライド板5の開口穴51の角穴状の部分に嵌合するものとする。
【0027】
次に、図7により、支持金具1への機器取付用部材としての横ラック12の取り付け、横ラック12への設置機器としての太陽電池モジュール13の取り付けについて説明する。なお、金属横葺き屋根10への支持金具1の取り付けについては実施の形態1と同じなので説明を省略する。
実施の形態2では、屋根面の軒に平行に横ラック12を施工する場合を示している。なお、図7は、支持金具1に取り付けられた横ラック12の断面側から見ている図である。
まず、支持金具本体2の設備支持部21の裏側にスライド板5をあてがい、設備固定ボルト4をスライド板5の開口穴51に下面側から上向きに通し、さらに支持金具本体2の長穴26に通した状態で、支持金具本体2を金属横葺き屋根10に取り付ける。なお、設備固定ボルト4の長さは、設備支持部21と金属横葺き屋根10の上面との距離よりも長く(例えば設備固定ボルトの先端が設備支持部の上面から10mm以上突出するように)してあるため、支持金具1を金属横葺き屋根10に取り付けた状態では、作業者が手を添えなくとも設備固定ボルト4の先端が設備支持部21の上面側に突き出したままの状態を保つ。
横ラック12を支持金具1の設備支持部21の上面に載せる。このとき横ラック21の取り付け位置に合うように、設備支持部21の上面側に突き出している2本の設備固定ボルト4の位置を調整する。なお、設備固定ボルト4の位置調整はスライド板5の開口穴51間ピッチ寸法と支持金具本体2の長穴の長さの差分だけ可能である。また、前述したようにスライド板5の開口穴51a,51b間ピッチすなわち設備固定ボルト4間ピッチは横ラック12の取り付け位置ピッチに合わせているので、1本の設備固定ボルト4の位置を調整するだけでスライド板5に引っ張られて他の設備固定ボルト4の位置も必要な位置に納まることになる。
次に、設備固定ボルト4の部分に横ラック12を抑える部材やワッシャー、ナットを装着し、ナットを締め付けて、横ラック12を支持金具1に固定する。すなわち、設備固定ボルト4へのナット締め付けは横ラックの外側の広い作業スペースで行われることになり、実施の形態1で示したような1本の設備固定ボルト4での締結を機器取付用部材の内側で行う場合に比べて作業性がいい。また、1本の設備固定ボルト4での締結の場合は機器取付用部材に設備固定ボルト4を貫通させるための穴加工が必要であるが、本実施の形態のように機器取付用部材の底部に設けたフランジ部に抑えの部材を当ててボルトナットで締結する方法であれば穴加工は不要である。
なお、設備固定ボルト4は角根ボルトを使用し、その角根部がスライド板5の開口穴51の角穴状の部分に嵌まることにより、スライド板5が設備固定ボルト4の回り止めの役目を果たし、ナットを締め付ける際に設備固定ボルト4側が一緒に回転することがない。
なお、横ラック12への太陽電池モジュール13の取り付け方は実施の形態1と同様なので説明を省略する。
【0028】
実施の形態2では以上のように構成したので、上向きの設備固定ボルト4により機器取付用部材の固定作業が簡単で安全となることや、設備固定ボルト4が支持金具1の上面から突出する構造とすることによりさらに作業性が改善される等の実施の形態1と同様の効果を奏する。
加えて、角穴状の開口穴51を有するスライド板5を用い、設備固定ボルト4を角根ボルトとしたので、機器取付用部材の固定作業において、ナットを回転させて締め付ける際には設備固定ボルト4側が固定されて回転しないため、さらに作業性が向上する。
【0029】
さらに、実施の形態2では設備固定ボルト4を2本としたので、機器取付用部材を固定する際の設備固定ボルト4へのナットの締結が機器取付用部材の外側の広い作業スペースで実施できるため作業性がよく、さらには機器取付用部材に設備固定ボルト4を貫通させるための穴加工が不要となる効果がある。また、機器取付用部材を固定するピッチと同一のピッチで形成された穴を有するスライド板5を用いたので、機器取付用部材の固定作業において、2本の設備固定ボルト4の間隔等の位置を調整する作業が不要となり、さらに作業性が向上する。
【0030】
また、スライド板5の幅が支持金具の設備支持部21の両側の折り返し部27の間に納まるようにしたので、設備固定ボルト4に対するナットの締め付け時にスライド板5が動かないすなわち設備固定ボルト4が動かないため、さらに作業性が向上する。
【0031】
また、屋根上に設置する設備が太陽電池モジュール13である場合、前述したように多くの発電量を得るため複数枚の太陽電池モジュール13を屋根面全体に設置することが望まれるため、多くの個数の支持金具1を屋根上に取り付け、さらにその支持金具1に対し機器取付用部材をそれぞれに取り付けていくことになる。すなわち太陽電池モジュール13を設置する場合の支持金具1と機器取付用部材との接続部はかなりの箇所となるため、この発明で得られる作業性の改善の効果はより顕著なものである。
従って、本発明は屋根上に設置する設備が太陽電池モジュール13である場合において、より効果的である。
【0032】
なお、公差の関係によりスライド板5の開口穴51の角穴状の寸法が設備固定ボルト4の角根部分の寸法より大き目だったとすると、施工時に設備固定ボルト4の角根部分がスライド板5の開口穴51から抜けてしまい、ナットを回転させるときに設備固定ボルト4も回ってしまうため、開口穴51に角根部分を押し込むように手を添える等の必要が生じる。それを回避するためには、スライド板5の角穴状の開口穴51と設備固定ボルト4の角根部との嵌め合い公差をマイナス目にすることが有効である。すなわち、施工時もしくはあらかじめスライド板5の角穴状の開口穴51に設備固定ボルト4の角根部分を嵌め込んでおけば、マイナス目の公差であることによりスライド板5と設備固定ボルト4とが一体の状態で保たれるため、上述したような不具合が解消でき、さらに作業性を改善することができる。
【0033】
また、本実施の形態ではスライド板5の開口穴51の角穴状の部分に設備固定ボルト4の角根部を嵌合させて使用する場合について説明したが、スライド板5に所定のピッチで開口する2個の穴を丸穴とし、2本の設備固定ボルト4として角根でない通常のボルトを用いてもよい。丸穴であっても開口穴51a,51bピッチが機器取付用部材を固定するピッチと一致していれば、機器取付用部材の固定作業において2本の設備固定ボルト4の間隔等の位置を調整する作業が不要となり、作業性が向上する効果が得られる。
【0034】
さらに、支持金具1の折り返し部27の下端を支持金具1の中心側に向けてさらに折り返したとする。第二の折り返し部と設備支持部21の下面との距離はスライド板5の板厚より若干大き目とする。そして、スライド板5は設備支持部21の下面と第二の折り返し部との隙間に挿入される構造とする。このような構成とすることによって、スライド板5自体が支持金具1の設備支持部21の直下にほぼ密着した状態すなわち設備固定ボルト4が上下方向に安定した位置に保持されることになり、ナット締め等の施工作業がさらにやり易いものとなる。
【0035】
また、本実施の形態では隣り合って取り付けられた支持金具1を橋渡しする形で長尺の横ラック12が固定される場合について説明したが、機器取付用部材の材料費を抑えるために、長尺の横ラック12を使わず、1個の支持金具1に対し1本の短尺の横ラック12を取り付けて使用する場合がある。このような場合には支持金具1と横ラック12との固定を設備固定ボルト4を1本で行うと強度的な課題が考えられる。実施の形態1で示した設備固定ボルト4の1本による固定は縦ラック11が長尺で隣り合う複数の支持金具1により固定されているため強度的な心配はない。1個の支持金具に対し1本の短尺の横ラック12を取り付ける場合は、本実施の形態に示すような設備固定ボルト4の2本での固定が強度確保のために有効である。
【0036】
また、個々の屋根形状や設置したい設備の条件等により、支持金具1の上に直接縦ラック11を設置したい場合がある。実施の形態1では縦ラック11を設置する場合、支持金具1の長穴26の方向が軒棟方向であって設備固定ボルト4は1本で縦ラックを固定する例を示したが、支持金具1の長穴26の方向を軒棟方向と直角な方向すなわち軒に平行な方向にすることによって支持金具1に直接縦ラック11を設備固定ボルト2本で固定することができる。このとき、支持金具の金属横葺き屋根10への取り付けは軒側ハゼ部、棟側ハゼ部の2箇所で行うことが可能であるが、長穴26がハゼ部に平行な方向となるので、支持金具1の固定を金属横葺き屋根10のハゼ部1箇所で行うような形状とすれば支持金具1の形状が長穴26に沿った形状となり、支持金具1の材料を少なくすることができる。
【0037】
実施の形態3.
実施の形態1では、支持金具1を金属横葺き屋根10に固定する際、金属横葺き屋根10の棟側ハゼ嵌合部を棟側差込片24および金具固定ボルト3bにより締め付けて挟持し、軒側ハゼ嵌合部を軒側差込片22および金具固定ボルト3aにより締め付けて挟持するので、支持金具本体2の棟側差込片24と軒側差込片22との間の寸法が、金属横葺き屋根10のハゼ嵌合部間距離と一致する必要があった。
しかし、一般に金属横葺き屋根10の寸法は地域やメーカーによって多種多様であるため、支持金具1の標準寸法品を使うことができずに特殊品を製造して対応せざるをえない場合があり、コストや納期の問題があった。また、寸法がわずかだけ異なる場合に無理に使ってしまうと、軒側、棟側差込片22、24と金具固定ボルト3とにより挟み込む部分が嵌合部の中心から若干ずれてしまい、強度的に最適ではなくなる恐れがあった。
そこで実施の形態3では、多様な寸法の金属横葺き屋根10に対して1種類の支持金具1で対応でき、かつ金属横葺き屋根の軒側ハゼ部および棟側ハゼ部の両方をしっかりと挟持して取り付けることができる支持金具1について説明する。
【0038】
図9はこの発明を実施するための実施の形態3における支持金具1の施工状態図、図10、図11、図12はそれぞれ実施の形態3における支持金具1の斜視図、側面図、平面図である。また、図13は実施の形態3における支持金具1を分離した状態の斜視図である。
【0039】
まず、図10〜図13により、実施の形態3における支持金具1の構造を説明する。実施の形態1および2においては支持金具1の支持金具本体2は一体に形成されていた。実施の形態3の支持金具本体2は、図13に示すように、第一の支持金具本体としての軒側支持金具2aおよび第二の支持金具本体としての棟側支持金具2bの二つに分離された構造となっている。
軒側支持金具2aは、実施の形態1における支持金具本体2と同様に、その軒側端に軒側差込片22を有し、設備支持部21aの軒側端付近には第一の金具固定ボルト穴25aを有しているが、棟側は設備支持部21aの途中で切断された構造となっている。設備支持部21aに開口している長穴26aもその途中で切断されている。そして、折り返し部27a(両側)の棟側切断部付近には第一のピッチ固定穴28aが開口している。
棟側支持金具2bは、実施の形態1における支持金具本体2と同様に、その棟側端に挟持片23および棟側差込片24を有し、挟持片23には第二の金具固定ボルト穴25bを有しているが、軒側は設備支持部21bの途中で切断された構造となっている。なお、設備支持部21bに開口している長穴26bもその途中で切断されている。そして、折り返し部27b(両側)の軒側切断部付近には第二のピッチ固定穴28bが開口している。
【0040】
軒側支持金具2aの設備支持部21aおよびその両側にある折り返し部27aからなる断面コの字状部分の外側幅寸法は、棟側支持金具2bの設備支持部21bおよびその両側にある折り返し部27bからなる断面コの字状部分の内側幅寸法とほぼ同じで若干小さ目になっており、軒側支持金具2aと棟側支持金具2bとを重ね合わせることができる構造となっている。軒側支持金具2aに棟側支持金具2bを被せスライドさせて長さを調整することで任意の寸法の金属横葺き屋根10に対して支持金具1を取り付けることができる。
すなわち、設備を設置する建造物の金属横葺き屋根10の寸法に合わせて、軒側支持金具2aに棟側支持金具2bを被せた支持金具本体2全体の長さを調整し、その長さで固定するために、第一のピッチ固定穴28aと第二のピッチ固定穴28bとの重複した穴の部分にピッチ固定ボルト6を通し、ピッチ固定ナット7を取り付けて締め付け、固定する。本実施の形態では、ピッチ調整手段としてスライド自在に嵌合する軒側支持金具2aおよび棟側支持金具2b、第一のピッチ固定穴28a、第二のピッチ固定穴28b、ピッチ固定ボルト6により構成されている場合の例を示した。
こうして軒側支持金具2aと軒側支持金具2bとを合体した支持金具本体2は、実施の形態1あるいは2と同様に、金属横葺き屋根10に固定され、さらに機器取付用部材としての縦ラック11あるいは横ラック12を取り付けた上で機器としての太陽電池モジュール13を設置することができる。
【0041】
実施の形態3では以上のように構成したので、上向きの設備固定ボルト4により機器取付用部材の固定作業が簡単で安全となることや、設備固定ボルト4が支持金具1の上面から突出する構造とすることによりさらに作業性が改善される等の実施の形態1と同様の効果を奏する。
加えて、この実施の形態3では、金属横葺き屋根10の寸法が標準のものと異なっている場合でも、金属横葺き屋根10に合わせてその取付ピッチを調整することができるので、特殊品を製造したり、また中途半端な状態で取り付けることによって取り付け強度を損なってしまうことがなく、信頼性のある標準施工が可能である。さらに取付ピッチ調整は棟側支持金具2b等のスライド及びピッチ固定ボルト6による固定で簡単に実施できるため、施工時の作業性もいい。
【0042】
また、屋根上に設置する設備が太陽電池モジュール13である場合、太陽電池モジュール13の面積は他の設備に比べて面積が大きいため、より風圧に耐えられるように強固に設置する必要がある。本実施の形態で示す取付ピッチ調整可能な支持金具1は、金属横葺き屋根10の寸法に合わせてピッチを調節できるので、十分な取付強度を確保できる施工となる。また、前述したように多くの発電量を得るため複数枚の太陽電池モジュール13を屋根面全体に設置することが望まれ、それに伴って支持金具1の個数が多くなるので、取付ピッチ調整は極力簡単に実施できることが望まれる。
従って、本発明は屋根上に設置する設備が太陽電池モジュール13である場合において、より効果的である。
【0043】
なお、本実施の形態では、ピッチ調整手段としてスライド自在に嵌合する軒側支持金具2aおよび棟側支持金具2b、第一のピッチ固定穴28a、第二のピッチ固定穴28b、ピッチ固定ボルト6により構成される場合を示したが、支持金具本体2から一方の金具固定部のみ分離して別体とし、支持金具本体2に対し別体の金具固定部をスライドさせて位置を調整した後に支持金具本体2に別体の金具固定部をボルトナットで固定するようにしても実現できる。
【0044】
さらに、支持金具本体2a,2bの折り返し部27a,27bの下端を支持金具2a,2bの中心側に向けてさらに折り返したとする。このようにすることで、軒側支持金具2aと棟側支持金具2bの伸縮に際しスライドが安定して行なえ、強度も格段に向上できる。
また、さらには、軒側支持金具2aの設備支持部21aの下面と、折り返し部27の第二の折り返し部の上面との距離はスライド板5の板厚より若干大き目とする。そして、スライド板5は設備支持部21aの下面と第二の折り返し部上面との隙間に挿入される構造とする。このような構成とすることによって、スライド板5自体が軒側支持金具2aの設備支持部21aの下面にほぼ密着した状態すなわち設備固定ボルト4が上下方向に安定した位置に保持されることになり、ナット締め等の施工作業がさらにやり易いものとなる。
【符号の説明】
【0045】
1 支持金具
2 支持金具本体
3a 第一の金具固定ボルト
3b 第二の金具固定ボルト
4 設備固定ボルト
5 スライド板
6 ピッチ固定ボルト
7 ピッチ固定ナット
10 金属横葺き屋根
11 縦ラック
12 横ラック
13 太陽電池モジュール
21 設備支持部
22 軒側差込片
23 挟持片
24 棟側差込片
25a 第一の金具固定ボルト穴
25b 第二の金具固定ボルト穴
26 長穴
27 折り返し部
28a 第一のピッチ固定穴
28b 第二のピッチ固定穴
51 開口穴
101 嵌合凸部
102 釘打ち凹部
103 嵌合凹部
121 間カバー
131 フレーム
132 フランジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持金具本体を金属横葺き屋根のハゼ部に固定する金具取付手段と、
設備支持部と、前記設備支持部に開口するボルト用貫通穴と、前記金属横葺き屋根に前記支持金具本体を固定した状態における前記設備支持部上面と金属横葺き屋根上面との距離よりも長い全長の設備固定ボルトとを有し、前記ボルト用貫通穴の下方から上向きに通した前記設備固定ボルトで前記設備支持部に設備を固定する設備取付手段と
を備えることを特徴とする支持金具。
【請求項2】
前記金具取付手段は、支持金具本体を前記金属横葺き屋根の軒側ハゼ部に固定する第一の金具固定部と棟側ハゼ部に固定する第二の金具固定部とを有する
ことを特徴とする請求項1に記載の支持金具。
【請求項3】
前記設備固定ボルトは角根ボルトであり、
前記設備取付手段は、角穴が開口したボルト挿入板を有し、前記設備固定ボルトの角根部を前記ボルト挿入板の前記角穴に嵌合させ、前記設備固定ボルトの軸を前記ボルト用貫通穴の下方から上向きに通して前記設備支持部に設備を固定する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の支持金具。
【請求項4】
前記ボルト用貫通穴は長穴であり、
前記設備取付手段は、2個の穴が所定のピッチで開口したボルト挿入板を有し、2本の前記設備固定ボルトを前記ボルト挿入板の前記2個の穴にそれぞれ通しさらに前記ボルト用貫通穴に下方から上向きに通して前記設備支持部に設備を固定する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の支持金具。
【請求項5】
支持金具本体を金属横葺き屋根の軒側ハゼ部に固定する第一の金具固定部と、棟側ハゼ部に固定する第二の金具固定部と、
設備取付手段と、
前記第一の金具固定部と前記第二の金具固定部とのハゼ部への取付間隔を調整するピッチ調整手段とを備え、
前記ピッチ調整手段により前記取付間隔を金属横葺き屋根の軒側ハゼ部と棟側ハゼ部との間隔に一致させる
ことを特徴とする支持金具。
【請求項6】
前記支持金具本体は、前記第一の金具固定部と第一のピッチ固定穴とを有する第一の支持金具本体と、前記第二の金具固定部と第二のピッチ固定穴とを有する第二の支持金具本体とからなり、
前記第一の支持金具本体と前記第二の支持金具本体とはスライド自在に嵌合し、
前記ピッチ調整手段は、前記第一の支持金具本体と前記第二の支持金具本体とを嵌合し所定の取付間隔とした状態で前記第一のピッチ固定穴と前記第二のピッチ固定穴との重なり部分に通したピッチ固定ボルトにより固定する
ことを特徴とする請求項5に記載の支持金具。
【請求項7】
前記設備は太陽電池モジュールである
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の支持金具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−40524(P2013−40524A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−179281(P2011−179281)
【出願日】平成23年8月19日(2011.8.19)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】