説明

改変されたN−グリカンを下等真核生物において産生するためのコンビナトリアルDNAライブラリー

【課題】哺乳動物(例えば、ヒト)の治療用糖タンパク質の生成のための、グリコシル化に関与する任意の所望の遺伝子を発現および標的化するために使用され得る、操作された真核生物宿主細胞を提供する。
【解決手段】グリコシルトランスフェラーゼ、糖トランスポーターおよびマンノシダーゼのセットの異種発現によって改変されたオリゴ糖を有する非ヒト真核生物宿主細胞において、ヒト様糖タンパク質を産生する方法、および真核生物宿主における細胞内区画のグリコシル化に関与する哺乳動物酵素活性を標的化し発現するために使用され得る、核酸分子およびコンビナトリアルライブラリー。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
糖タンパク質上のN−グリカンに対する1,6マンノシルトランスフェラーゼ活性を示さ
ない非ヒト真核生物宿主細胞において、ヒト様糖タンパク質を産生する方法であって、該
方法は、該宿主細胞に、ManGlcNAc炭水化物構造の産生のための1種以上の
酵素を導入する工程を包含し、ManGlcNAcは、少なくとも30モル%の収率
で、該宿主細胞中で産生される、方法。
【請求項2】
前記宿主細胞中で産生されるManGlcNAcのうちの少なくとも10%が、イン
ビボでのGnTIのための産生基質である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記酵素の少なくとも1種が、前記炭水化物構造が産生される前記宿主細胞中の位置のp
Hにおいて、最適な活性を有するように選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記酵素の少なくとも1種が、該酵素が局在する細胞小器官中の他の代表的な酵素に最適
な平均pHの約1.4pH単位内の最適pHを有するように選択される、請求項2に記載
の方法。
【請求項5】
前記酵素の少なくとも1種が、該酵素が最適な活性を有する前記宿主細胞下の非細胞内位
置に標的化される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記酵素が、該酵素に通常は会合しない細胞標的化シグナルペプチドを含有するキメラタ
ンパク質によって標的化される、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1種の誘導される酵素が、前記宿主細胞の小胞体、初期ゴルジネットワー
ク、中期ゴルジネットワーク、後期ゴルジネットワーク、またはトランスゴルジネットワ
ークに標的化される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記酵素の少なくとも1種が、マンノシダーゼ、グリコシルトランスフェラーゼ、および
グリコシダーゼからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記酵素が、ゴルジ装置または小胞体内に優先的に局在するマンノシダーゼである、請求
項6に記載の方法。
【請求項10】
前記糖タンパク質が、N−グリカンを含み、該N−グリカンの30モル%より多くが、6
個以下のマンノース残基を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記糖タンパク質が、N−グリカンを含み、該N−グリカンの30モル%より多くが、3
個以下のマンノース残基を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記糖タンパク質が、GlcNAc、ガラクトース、シアル酸、およびフコースからなる
群より選択される1種以上の糖を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記糖タンパク質が、構造NeuNAc−Gal−GlcNAc−Manを含む少なくと
も1つのオリゴ糖分枝を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記宿主が、植物、藻類、昆虫、真菌、酵母細胞からなる群より選択される、請求項1に
記載の方法。
【請求項15】
前記宿主が、下等真核生物細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記宿主細胞がPichia pastoris、Pichia finlandica
、Pichia trehalophila、Pichia koclamae、Pic
hia membranaefaciens、Pichia opuntiae、Pic
hia thermotolerans、Pichia salictaria、Pic
hia guercuum、Pichia pijperi、Pichia stipt
is、Pichia methanolica、Pichia sp.、Sacchar
omyces cerevisiae、Saccharomyces sp.、Hans
enula polymorpha、Kluyveromyces sp.、Kluyv
eromyces lactis、Candida albicans、Aspergi
llus nidulans、Aspergillus niger、Aspergil
lus oryzae、Trichoderma reesei、Chrysospor
ium lucknowense、Fusarium sp、Fusarium gra
mineum、Fusarium venenatumおよびNeurospora c
rassaよりなる群から選択される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記宿主が、マンノシルトランスフェラーゼおよびホスホマンノシルトランスフェラーゼ
からなる群より選択される1種以上の酵素の活性を欠損している、請求項1に記載の方法

【請求項18】
前記宿主が、1,6マンノシルトランスフェラーゼ;1,3マンノシルトランスフェラー
ゼ;および1,2マンノシルトランスフェラーゼからなる群より選択される酵素を発現し
ない、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記宿主が、P.pastorisのoch1変異体である、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記宿主が、GnTIトランスポーター活性およびUDP−GlcNAcトランスポータ
ー活性を発現する、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記宿主が、UDP特異的ジホスファターゼ活性またはGDP特異的ジホスファターゼ活
性を発現する、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記宿主から前記糖タンパク質を単離する工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法

【請求項23】
前記単離された糖タンパク質を、前記宿主からの単離に引き続いて、インビトロでの少な
くとも1つのさらなるグリコシル化反応に供する工程をさらに包含する、請求項22に記
載の方法。
【請求項24】
前記宿主細胞にManGlcNAc炭水化物構造の産生のための1種以上の酵素を導
入する工程が、核酸分子を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記宿主細胞に、ManGlcNAcまたはManGlcNAcからのMan
GlcNAcの産生に関与する1種以上のマンノシダーゼ活性をコードする核酸分子を
導入する工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項26】
前記コードされるマンノシダーゼ活性の少なくとも1つが、該マンノシダーゼ活性が局在
する細胞小器官における他の代表的な酵素の最適な平均pHの約1.4pH単位以内の最
適pHを有するか、または約5.1と約8.0との間のpHで最適な活性を有する、請求
項25に記載の方法。
【請求項27】
前記マンノシダーゼが、約5.5と約7.5との間のpHで最適な活性を有する、請求項
26に記載の方法。
【請求項28】
前記マンノシダーゼ活性が、マウス、ヒト、Lepidoptera、Aspergil
lus nidulans、またはBacillus sp.、C.elegans、D
.melanogaster、P.citrinum、またはX.laevis由来のα
−1,2−マンノシダーゼである、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記少なくとも1種の酵素が、該酵素の触媒ドメインと、細胞標的化シグナルペプチドと
を含む融合タンパク質を形成することによって局在する、請求項24に記載の方法。
【請求項30】
前記融合タンパク質が、酵素活性を有する触媒ドメインをコードするDNAフラグメント
を有する細胞標的化シグナルペプチドをコードするDNAフラグメントのインフレームラ
イゲーションによって形成された少なくとも1種の遺伝子構築物によってコードされる、
請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記コードされた標的化シグナルペプチドが、ERまたはゴルジの膜結合タンパク質、修
正シグナル、II型膜タンパク質、I型膜タンパク質、膜貫通ヌクレオチド糖トランスポ
ーター、マンノシダーゼ、シアリルトランスフェラーゼ、グルコシダーゼ、マンノシルト
ランスフェラーゼおよびホスホマンノシルトランスフェラーゼからなる群より選択される
メンバー由来である、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記触媒ドメインが、GnTI、GnTII、GnTIII、GnTIV、GnTV、G
nTVI、GalT、フコシルトランスフェラーゼおよびシアリルトランスフェラーゼか
らなる群より選択されるメンバー由来のグリコシダーゼ活性、マンノシダーゼ活性、また
はグリコシルトランスフェラーゼ活性をコードし、そして該触媒ドメインが、前記酵素が
局在する細胞小器官中の他の代表的な酵素の最適な平均pHの1.4pH単位以内で最適
なpHを有するか、または5.1と8.0との間のpHで最適な活性を有する、請求項2
4に記載の方法。
【請求項33】
前記触媒ドメインが、C.elegansマンノシダーゼIA、C.elegansマン
ノシダーゼIB、D.melanogasterマンノシダーゼIA、H.sapien
sマンノシダーゼIB、P.citrinumマンノシダーゼI、マウスマンノシダーゼ
IA、マウスマンノシダーゼIB、A.nidulansマンノシダーゼIA、A.ni
dulansマンノシダーゼIB、A.nidulansマンノシダーゼIC、マウスマ
ンノシダーゼII、C.elegansマンノシダーゼII、H.sapiensマンノ
シダーゼII、およびマンノシダーゼIIIからなる群より選択されるマンノシダーゼを
コードする、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記核酸分子が、UDP−GlcNAcトランスフェラーゼ、UDP−ガラクトシルトラ
ンスフェラーゼ、GDP−フコシルトランスフェラーゼ、CMP−シアリルトランスフェ
ラーゼ、UDP−GlcNAcトランスポーター、UDP−ガラクトーストランスポータ
ー、GDP−フコーストランスポーター、CMP−シアル酸トランスポーター、およびヌ
クレオチドジホスファターゼからなる群より選択される1種以上の酵素をコードする、請
求項24に記載の方法。
【請求項35】
前記宿主が、GnTIトランスポーター活性およびUDP−GlcNAcトランスポータ
ー活性を発現する、請求項24に記載の方法。
【請求項36】
前記宿主が、UDP特異的ジホスファターゼ活性またはGDP特異的ジホスファターゼ活
性を発現する、請求項24に記載の方法。
【請求項37】
少なくとも2つの異なる遺伝子構築物を含む核酸ライブラリーであって、少なくとも1つ
の遺伝子構築物が、グリコシル化酵素と通常は会合しない細胞標的化シグナルペプチドを
コードする核酸フラグメントとインフレームでライゲーションされたグリコシル化酵素を
コードする核酸フラグメントを含む、核酸ライブラリー。
【請求項38】
融合構築物のDNAライブラリーであって:
(a)細胞標的化シグナルペプチドをコードする少なくとも2つのヌクレオチド配列、
ならびにマンノシダーゼ、グリコシルトランスフェラーゼおよびグリコシダーゼからなる
群より選択される触媒ドメイン領域をコードする少なくとも1つのヌクレオチド配列;ま
たは
(b)細胞標的化シグナルペプチドをコードする少なくとも1つのヌクレオチド配列、
ならびにマンノシダーゼ、グリコシルトランスフェラーゼおよびグリコシダーゼからなる
群より選択される触媒ドメイン領域をコードする少なくとも2つのヌクレオチド配列、
を含み、
触媒ドメイン領域をコードする少なくとも1つの核酸配列が、細胞標的化シグナルペプ
チドをコードするヌクレオチド配列にインフレームでライゲーションされている、DNA
ライブラリー。
【請求項39】
グリコシル化酵素をコードする天然に存在する配列を含む、少なくとも1つの核酸を含む
、請求項37に記載のDNAライブラリー。
【請求項40】
遺伝子シャッフリング、インビトロ変異誘発、および誤りやすいポリメラーゼ連鎖反応の
列挙から選択される技術に先に供された少なくとも1つの核酸配列を含む、請求項37に
記載のDNAライブラリー。
【請求項41】
前記グリコシルトランスフェラーゼが、マンノシルトランスフェラーゼ、GlcNAcト
ランスフェラーゼ、ホスホ−GlcNAcトランスフェラーゼ、ガラクトシルトランスフ
ェラーゼ、シアリルトランスフェラーゼおよびフコシルトランスフェラーゼからなる群よ
り選択される、請求項37に記載のDNAライブラリー。
【請求項42】
触媒ドメイン領域をコードする少なくとも1つのヌクレオチド配列が、マウス、ヒト、C
.elegans、D.melanogaster、P.citrinum、X.lae
vis、Bacillus sp.、またはA.nidulans由来である、請求項3
7に記載のDNAライブラリー。
【請求項43】
前記マンノシダーゼ触媒ドメインが、C.elegansマンノシダーゼIA、C.el
egansマンノシダーゼIB、D.melanogasterマンノシダーゼIA、H
.sapiensマンノシダーゼIB、P.citrinumマンノシダーゼI、マウス
マンノシダーゼIA、マウスマンノシダーゼIB、A.nidulansマンノシダーゼ
IA、A.nidulansマンノシダーゼIB、A.nidulansマンノシダーゼ
IC、マウスマンノシダーゼII、C.elegansマンノシダーゼII、H.sap
iensマンノシダーゼII、およびマンノシダーゼIIIからなる群より選択される、
請求項37に記載のDNAライブラリー。
【請求項44】
細胞標的化シグナルペプチドをコードする前記核酸フラグメントが、ERまたはゴルジの
膜結合タンパク質、修正シグナル、II型膜タンパク質、I型膜タンパク質、膜貫通ヌク
レオチド糖トランスポーター、マンノシダーゼ、シアリルトランスフェラーゼ、グルコシ
ダーゼ、マンノシルトランスフェラーゼおよびホスホマンノシルトランスフェラーゼから
なる群より選択される、請求項37に記載のDNAライブラリー。
【請求項45】
細胞標的化ペプチドをコードする前記核酸フラグメントが、Saccharomyces
GLS1、Saccharomyces MNS1、Saccharomyces S
EC12、Pichia SEC、Pichia OCH1、Saccharomyce
s MNN9、Saccharomyces VAN1、Saccharomyces
ANP1、Saccharomyces HOC1、Saccharomyces MN
N10、Saccharomyces MNN11、Saccharomyces MN
T1、Pichia D2、Pichia D9、Pichia J3、Sacchar
omyces KTR1、Saccharomyces KTR2、Kluyverom
yces GnTI、Saccharomyces MNN2、Saccharomyc
es MNN5、Saccharomyces YUR1、Saccharomyces
MNN1、およびSaccharomyces MNN6からなる群より選択される、
請求項37に記載のDNAライブラリー。
【請求項46】
発現制御配列に作動可能に連結された、請求項37〜45のいずれか1項に記載のDNA
ライブラリー由来の融合構築物を含むベクターであって、該細胞標的化シグナルペプチド
が、ER、ゴルジまたはトランスゴルジネットワークに標的化される、ベクター。
【請求項47】
宿主細胞中にて発現される際に、ManGlcNAcのインビボでの産生に関与する
マンノシダーゼ活性をコードする、請求項46に記載のベクター。
【請求項48】
宿主細胞中にて発現される際に、GlcNAcManGlcNAcのインビボでの産
生に関与するグリコシルトランスフェラーゼ活性をコードする、請求項46に記載のベク
ター。
【請求項49】
請求項46に記載のベクターを少なくとも1つ含む、真核生物宿主細胞。
【請求項50】
単細胞真菌および多細胞真菌からなる群より選択される、請求項49に記載の宿主細胞。
【請求項51】
Pichia pastoris、Pichia finlandica、Pichia
trehalophila、Pichia koclamae、Pichia mem
branaefaciens、Pichia opuntiae、Pichia the
rmotolerans、Pichia salictaria、Pichia gue
rcuum、Pichia pijperi、Pichia stiptis、Pich
ia methanolica、Pichia sp.、Saccharomyces
cerevisiae、Saccharomyces sp.、Hansenula p
olymorpha、Kluyveromyces sp.、Kluyveromyce
s lactis、Candida albicans、Aspergillus ni
dulans、Aspergillus niger、Aspergillus ory
zae、Trichoderma reesei、Chrysosporium luc
knowense、Fusarium sp、Fusarium gramineum、
Fusarium venenatumおよびNeurospora crassaより
なる群から選択される、請求項49に記載の宿主細胞。
【請求項52】
ヒト様糖タンパク質を非ヒト細胞中で産生するための方法であって、少なくとも1つの請
求項46に記載のベクターを含む真核生物宿主細胞を培養する工程を包含する、方法。
【請求項53】
前記宿主が、単細胞真菌細胞または多細胞真菌細胞である、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記宿主細胞が、Pichia pastoris、Pichia finlandic
a、Pichia trehalophila、Pichia koclamae、Pi
chia membranaefaciens、Pichia opuntiae、Pi
chia thermotolerans、Pichia salictaria、Pi
chia guercuum、Pichia pijperi、Pichia stip
tis、Pichia methanolica、Pichia sp.、Saccha
romyces cerevisiae、Saccharomyces sp.、Han
senula polymorpha、Kluyveromyces sp.、Kluy
veromyces lactis、Candida albicans、Asperg
illus nidulans、Aspergillus niger、Aspergi
llus oryzae、Trichoderma reesei、Chrysospo
rium lucknowense、Fusarium sp、Fusarium gr
amineum、Fusarium venenatumおよびNeurospora
crassaよりなる群から選択される、請求項52に記載の方法。
【請求項55】
ヒト様糖タンパク質を非ヒト宿主細胞において産生するための方法であって、該宿主細胞
を、請求項37〜45のいずれか1項に記載のDNAライブラリーで形質転換して、遺伝
的に混合された細胞集団を産生する工程を包含し、該細胞集団が、該ライブラリー由来の
少なくとも1種のグリコシル化酵素を発現する、方法。
【請求項56】
前記混合された細胞集団から、所望のヒト様グリコシル化表現型を産生する細胞を選択す
る工程をさらに包含する、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記選択が、グリコシル化タンパク質または単離されたN−グリカンを、(a)質量分析
;(b)MALDI−TOF;(c)液体クロマトグラフィー;(d)蛍光活性化細胞選
別器、分光光度計、蛍光分析計、またはシンチレーションカウンターを使用して細胞を特
徴付けること;(e)宿主細胞を、レクチンまたは所望のオリゴ糖部分に対する特異的親
和性を有する抗体に曝露すること;ならびに(f)細胞を、糖、抗体およびレクチンから
なる群より選択される細胞傷害性分子または放射活性分子に曝露することからなる群より
選択される1つ以上の方法によって分析する工程を包含する、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記触媒ドメインをコードするDNAフラグメントが、マンノシダーゼ活性、UDP−G
lcNAcトランスフェラーゼ活性、UDP−ガラクトシルトランスフェラーゼ活性、お
よびCMP−シアリルトランスフェラーゼ活性からなる群より選択される活性を有し、そ
して前記細胞標的化シグナルペプチドが、小胞体、シスゴルジ、ゴルジ中間嚢、およびト
ランスゴルジからなる群より選択される宿主細胞の細胞小器官内に、酵素を優先的に局在
させる、請求項55に記載の方法。
【請求項59】
前記宿主細胞が、目的の標的糖タンパク質をさらに含み、該糖タンパク質上で、Man
GlcNAcがインビボで産生される、請求項55に記載の方法。
【請求項60】
前記インビボで産生されるManGlcNAcが、前記標的糖タンパク質上で優勢な
N−グリカンである、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記宿主細胞が、目的の標的糖タンパク質をさらに含み、該糖タンパク質上で、GlcN
AcManGlcNAcがインビボで産生される、請求項55に記載の方法。
【請求項62】
前記インビボで産生されるGlcNAcManGlcNAcが、前記標的糖タンパク
質上で優勢なN−グリカンである、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
請求項1、24または55のいずれかの方法によって産生された、宿主細胞。
【請求項64】
請求項1、24または55のいずれかの方法によって産生された、ヒト様糖タンパク質。
【請求項65】
真核生物細胞のグリコシル化パターンを変化させるための方法であって、該宿主細胞を、
請求項37〜45のいずれか1項に記載のDNAライブラリーで形質転換して、該ライブ
ラリー由来の少なくとも1つのグリコシル化酵素を発現する、遺伝的に混合された細胞集
団を産生する工程を包含する、方法。
【請求項66】
単離された核酸分子であって:(a)配列番号41の少なくとも45個の連続するヌクレ
オチド残基;(b)(a)のホモログ、改変体および誘導体;ならびに(c)ストリンジ
ェントな条件下で(a)にハイブリダイズする核酸配列からなる群より選択されるが、S
.cerevisiae OCH1遺伝子をコードする配列を除く、核酸配列を含むか、
または該核酸配列からなる、単離された核酸分子。
【請求項67】
配列番号42のアミノ酸配列を含む、単離されたポリペプチド。
【請求項68】
宿主細胞中での発現の際にOCH1活性をコードする、請求項66に記載の単離された核
酸分子。
【請求項69】
K.lactis OCH1遺伝子をコードする、請求項66に記載の単離された核酸分
子。
【請求項70】
単離された核酸分子であって:(a)配列番号43の少なくとも45個の連続するヌクレ
オチド残基;(b)(a)のホモログ、改変体および誘導体;ならびに(c)ストリンジ
ェントな条件下で(a)にハイブリダイズする核酸配列からなる群より選択されるが、S
.cerevisiae MNN1遺伝子をコードする配列を除く、核酸配列を含むか、
または該核酸配列からなる、単離された核酸分子。
【請求項71】
配列番号44のアミノ酸配列を含む、単離されたポリペプチド。
【請求項72】
MNN1遺伝子をコードする、請求項70に記載の単離された核酸分子。
【請求項73】
前記配列が、K.lactis MNN1遺伝子をコードする、請求項70に記載の単離
された核酸分子。
【請求項74】
配列番号41の欠失または変異を含む宿主細胞であって、該宿主細胞は、該欠失も変異も
有さない宿主細胞と比較して、配列番号41の低下した発現レベルを有することによって
特徴付けられる、宿主細胞。
【請求項75】
配列番号43の欠失または変異を含む宿主細胞であって、該宿主細胞は、該欠失も変異も
有さない宿主細胞と比較して、配列番号43の低下した発現レベルを有することによって
特徴付けられる、宿主細胞。
【請求項76】
植物グリコシル化を改変する方法であって、宿主中に、細胞標的化シグナルペプチドをコ
ードするヌクレオチド配列にインフレームでライゲーションされた触媒ドメイン領域をコ
ードする少なくとも1つのヌクレオチド配列を導入する工程を包含する、方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3−1】
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【図3−2】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図4F】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−207235(P2010−207235A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−104518(P2010−104518)
【出願日】平成22年4月28日(2010.4.28)
【分割の表示】特願2006−503788(P2006−503788)の分割
【原出願日】平成16年2月20日(2004.2.20)
【出願人】(503007287)グライコフィ, インコーポレイテッド (37)
【Fターム(参考)】