放射線検出器
【課題】プラスチックシンチレータから発光される光をライトガイドに向けて反射する反射材を、高pH化運転環境においても影響を受けることなく安定した放射線計測が可能な放射線検出器を提供する。
【解決手段】外部から入射した放射線を吸収して光に変換するプラスチックシンチレータ1の放射線入射面側に配置されて当該シンチレータ1からの放射光をライトガイド3に向けて反射する反射材5を備え、この反射材5は、放射線透過率が高く、かつ、高pH化されたプロセス流体に耐性のあるシート51上に金属反射膜52を形成してなり、金属反射膜52がプラスチックシンチレータ1とシート51との間に介在されている。
【解決手段】外部から入射した放射線を吸収して光に変換するプラスチックシンチレータ1の放射線入射面側に配置されて当該シンチレータ1からの放射光をライトガイド3に向けて反射する反射材5を備え、この反射材5は、放射線透過率が高く、かつ、高pH化されたプロセス流体に耐性のあるシート51上に金属反射膜52を形成してなり、金属反射膜52がプラスチックシンチレータ1とシート51との間に介在されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部から入射する放射線を検出する放射線検出器に関し、特にはプラスチックシンチレータの光反射部分を改良した放射線検出器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から原子力発電所や放射性同位元素の取扱施設等のプロセスで使用されたり排出されたりする水やガス(以下、プロセス流体という)に含まれる放射線物質を管理するために、外部から入射した放射線を吸収して光に変換するシンチレータとしてプラスチックシンチレータを用いた放射線検出器が使用されている。
【0003】
この種の放射線検出器においては、プラスチックシンチレータが発光する光をライトガイドを経由して効率良く光電子増倍管に集光するために、プラスチックシンチレータの放射線入射面側に反射材を配置し、この反射材でプラスチックシンチレータからの放射光をライトガイドに向けて反射するようにしている。
【0004】
ところで、この反射材は、高反射効率を確保する上で高光沢度を呈する必要があることから、従来からアルミ材を使用している。この場合、アルミ材は直接にプラスチックシンチレータに貼り付けることが困難であることから、薄いマイラシートにアルミを蒸着したものを反射材として使用している(例えば、特許文献1参照)。なお、マイラシートを使用するのは、放射線透過率が高いために好ましいからである。
【0005】
このように、マイラシートにアルミ蒸着膜を形成した反射材は、放射線の減衰が小さく、かつ、高い反射効率を確保できるので、放射線検出感度を高めることができるという利点がある。
【0006】
【特許文献1】特開昭58−55778号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のように、従来技術では、プラスチックシンチレータの放射線入射面側にマイラシートにアルミ蒸着を形成してなる反射材を配置しているが、この場合、反射材となるアルミ蒸着膜は、外部にそのまま露出した構成となっている。
【0008】
一般の使用環境では、この従来構成の場合でも長期にわたって十分に高い反射効率を確保することができるものの、例えば原子力プラント等で推進されているプロセス流体に対する高pH化(すなわち、アンモニアあるいはアンモニア化合物の添加)による運転環境下では、反射材となるアルミが化学反応により溶出してアルミ蒸着膜の光沢が徐々に失われ、その結果、反射効率が低下して放射線検出感度を劣化させる恐れがある。
【0009】
また、前述の特許文献1には、潮解性のプラスチックシンチレータの放射線入射面側およびその周面にプラスチックコーティングを被覆するとともに、このプラスチックコーティングと併用して反射材としての金属蒸着膜を形成することが記載されているが、この構成のものでも、アルミ蒸着膜は外部にそのまま露出した構成となっているため、反射材が依然としてアンモニア等を含む高pH化されたプロセス流体に接触して化学反応を起こし易く、反射効率が低下して放射線検出感度を劣化させる恐れがある。
【0010】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、プラスチックシンチレータからの放射光をライトガイドに向けて反射する反射材を、高pH化運転環境においても影響を受けることなく安定した放射線計測が可能な放射線検出器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するために、外部から入射した放射線を吸収して光に変換するプラスチックシンチレータと、このプラスチックシンチレータからの放射光を電子に変換増幅する光電子増倍管と、上記プラスチックシンチレータからの放射光を上記光電子増倍管に導くライトガイドと、上記プラスチックシンチレータの放射線入射面側に配置されて当該シンチレータからの放射光をライトガイドに向けて反射する反射材とを備えた放射線検出器において、次の構成を採用している。
【0012】
すなわち、本発明において、反射材は、放射線透過率が高く、かつ、高pH化されたプロセス流体に耐性のあるシート上に金属反射膜を形成してなり、金属反射膜が上記プラスチックシンチレータと上記シートとの間に介在されるように配置されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、プラスチックシンチレータからの放射光をライトガイドに向けて反射する反射材を、高pH化されたプロセス流体の影響から有効に保護することができる。このため、反射材の反射効率が低下して放射線検出感度を劣化させる恐れがなく、高pH化運転環境においても長期にわたって安定した放射線計測が可能な放射線検出器を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1における放射線検出器の全体構成を示す断面図、図2は同放射線検出器のプラスチックシンチレータ近傍の一部を拡大して示す断面図である。
【0015】
この実施の形態1の放射線検出器は、外部から入射した放射線を吸収して光に変換するプラスチックシンチレータ1と、このプラスチックシンチレータ1からの放射光を電子に変換増幅して電気信号として取り出すための光電子増倍管2と、プラスチックシンチレータ1からの放射光を光電子増倍管2に導くライトガイド3とを有する。
【0016】
上記の光電子増倍管2には、これから出力される電流パルスを電圧パルスに変換して出力する前置増幅器4が設けられる一方、プラスチックシンチレータ1の放射線入射面側には当該シンチレータ1からの放射光をライトガイド3に向けて反射する反射材5が配置されている。
【0017】
この反射材5は、マイラシート51と金属反射膜としてのアルミ蒸着膜52とからなる。この場合、マイラシート51は、放射線透過率が高く、かつ、高pH化されたプロセス流体に対して耐性があるが、アルミ蒸着膜52は、高pH化されたプロセス流体に対する耐性が弱いので、アルミ蒸着膜52がプラスチックシンチレータ1とマイラシート51との間に介在されるように配置されている。そして、反射材5はその周縁部に設けた接着剤8によりプラスチックシンチレータ1に接着固定されている。
【0018】
上記のライトガイド3、光電子増倍管2、および前置増幅器4はケース9内に収納され、また、プラスチックシンチレータ1および反射材5は、ケース9に形成された開口部9aに臨んで配置されている。さらに、前置増幅器4からの出力信号を図示しない後段の電子回路に送出するケーブル10がケース9の外部に引き出されている。なお、11はケース9内部の各部を保護するクッション材、12はケース9内部を気密に保持するためのOリングである。
【0019】
上記構成の放射線検出器において、原子力発電所や放射性同位元素の取扱施設等のプロセスで使用されたり排出されたりするプロセス流体に含まれる放射線物質から放射される放射線は、反射材5を構成するマイラシート51およびアルミ蒸着膜52を共に透過してプラスチックシンチレータ1に入射する。プラスチックシンチレータ1は、入射した放射線により発光して光を放射するので、この放射光はライトガイド3に導かれて光電子増倍管2に導入される。また、プラスチックシンチレータ1で発光された光の一部は、放射線の入射面側にも放射されるため、この放射光がアルミ蒸着膜52によって反射されてライトガイド3を経由して光電子増倍管2に導入される。
【0020】
ここで、従来技術では、アルミ蒸着膜52が外部にそのまま露出されているので、高pH化運転環境下では、アルミ蒸着膜52が化学反応によって溶出して光沢が徐々に失われ、反射効率が低下する恐れがある。これに対して、この実施の形態1では、アルミ蒸着膜52がプラスチックシンチレータ1とマイラシート51との間に介在されているので、アルミ蒸着膜52はマイラシート51で覆われて外部に露出しておらず高pH化されたプロセス流体に直接触れることがない。
【0021】
このため、反射材5の反射効率が低下して放射線検出感度を劣化させるといった恐れがなくなり、反射材5を高pH化されたプロセス流体の影響から有効に保護することができ、高pH化運転環境においても長期にわたって安定した放射線計測が可能となる。
【0022】
実施の形態2.
図3は本発明の実施の形態2における放射線検出器の要部を分解して示す構成図、図4は図3の符号Xで示す部分を拡大して示す断面図、図5は図4の同放射線検出器を組み立てて一体化した状態を示す構成図である。なお、図1および図2に示した実施の形態1と対応する構成部分には同一を符号を付す。
【0023】
上記の実施の形態1では、マイラシート51にアルミ蒸着膜52を形成してなる反射材5を、その周縁部に設けた接着剤8によりプラスチックシンチレータ1に接着固定しているが、この実施の形態2では、マイラシート51にアルミ蒸着膜52を形成してなる反射材5がプラスチック製のカバー部材14で被覆されている。すなわち、反射材5はプラスチックシンチレータ1とカバー部材14との間に挟まれた状態になっており、カバー部材14がその周縁部に設けた接着剤8によってプラスチックシンチレータ1に接着固定されている。
【0024】
この場合のカバー部材14となるプラスチックは、例えばポリスチレンやテフロン(登録商標)等の低密度で放射線透過率が高く、かつ、アンモニア等を含む高pHのプロセス流体に対して十分に耐性のあるものであれば適用することができる。なお、カバー部材14はプラスチック製のもの以外に、薄いガラス製のものであってもよい。
【0025】
この実施の形態2の構成の場合、上記の実施の形態1と同様に、アルミ蒸着膜52はマイラシート51およびカバー部材14で覆われて外部に露出していないので、高pH化されたプロセス流体に直接触れることがなく、高pH化運転環境においても安定した放射線計測が可能となる。しかも、反射材5が接着剤8に十分に馴染まなくて接着が難しい場合でも、プラスチック製のカバー部材14を接着剤8でプラスチックシンチレータ1に接着固定することで、プラスチックシンチレータ1に対面して反射材5を配置することができる。
【0026】
なお、この実施の形態2では、実施の形態1と同様、アルミ蒸着膜52がプラスチックシンチレータ1とマイラシート51との間に介在されるようにしているが、カバー部材14が高pH化されたプロセス流体に対して十分に耐性がある場合には、カバー部材14との対面側にアルミ蒸着膜52を配置した構成とすることも可能である。
【0027】
実施の形態3.
図6は本発明の実施の形態3における放射線検出器の要部を分解して示す構成図、図7は図6の符号Yで示す部分を拡大して示す断面図、図8は図6の同放射線検出器を組み立てて一体化した状態を示す構成図である。なお、図1および図2に示した実施の形態1と対応する構成部分には同一を符号を付す。
【0028】
上記の実施の形態1,2では、マイラシート51にアルミ蒸着膜52を形成して反射材5を構成した場合について説明したが、この実施の形態3の反射材5は、マイラシート51に対して、アルミ以外の金属で十分な光沢があり、かつアンモニア等を含む高pH化されたプロセス流体に対して十分に耐性がある金属反射膜としての金属スパッタリング膜53を形成して構成されている。
【0029】
ここでの金属スパッタリング膜53としては、例えばチタンやクロムなどの金属をマイラシート51上にスパッタリングして形成される。なお、チタンやクロムをマイラシート51上に蒸着することは可能であるが、コスト高になるので、スパッタリングによる方法が好ましい。また、金も高pH化されたプロセス流体に対しては十分に耐性があるが、光沢性に欠けかつコスト高になる。
【0030】
そして、この反射材5は、金属スパッタリング膜53がプラスチックシンチレータ1とマイラシート51との間に介在されるようにして、反射材5の周縁部に設けた接着剤8によりプラスチックシンチレータ1に接着固定されている。
【0031】
この実施の形態3の構成の場合、上記の実施の形態1と同様に、金属スパッタリング膜53がマイラシート51で覆われて外部に露出していないので、高pH化されたプロセス流体に直接触れることがないだけでなく、金属スパッタリング膜53自体がアンモニア等を含む高pH化されたプロセス流体に対して十分な耐性を有しているので、実施の形態1の場合よりもさらに高pH化運転環境における影響を受け難く、一層安定した放射線計測が可能となる。
【0032】
なお、この実施の形態3では、高pH化されたプロセス流体に対して耐性のある金属スパッタリング膜53をマイラシート51上に形成して反射材5を構成しているが、その代わりに、アンモニア等を含む高pH化されたプロセス流体に対して耐性のある反射金属粉末と合成樹脂とを混合したもので反射材5を構成することも可能である。例えば、反射金属粉末として白色の二酸化チタンを適用し、これを接着樹脂に混入したものをプラスチックシンチレータ1の放射線入射面の全面に一様に吹き付けることにより一定の反射率をもつ反射材5を構成することができる。
【0033】
実施の形態4.
図9は本発明の実施の形態4における放射線検出器の要部を分解して示す構成図、図10は図9の符号Zで示す部分を拡大して示す断面図、図11は図9の同放射線検出器を組み立てて一体化した状態を示す構成図である。なお、図1および図2に示した実施の形態1と対応する構成部分には同一を符号を付す。
【0034】
上記の実施の形態1では、反射材5を接着剤8によってプラスチックシンチレータ1に接着固定しているが、この実施の形態4では、反射材5がプラスチック製の固定用リング15によってプラスチックシンチレータ1に固定されている。
【0035】
この固定用リング15は、その内周縁側に反射材5の押さえ部15aが、その外周縁側にプラスチックシンチレータ1への嵌合部15bがそれぞれ形成されており、固定用リング15の押さえ部15aに反射材5を載置した状態で嵌合部15bをプラスチックシンチレータ1の外周に嵌着することで、反射材5がプラスチックシンチレータ1に固定される。
【0036】
ここで、固定用リング15の素材となるプラスチックは、高pH化されたプロセス流体に対して十分に耐性のある例えばポリスチレンやテフロン(登録商標)等を適用することができる。
【0037】
なお、反射材5は、実施の形態1と同様、マイラシート51にアルミ蒸着膜52を形成したもので、アルミ蒸着膜52は高pH化されたプロセス流体と直接接触しないように、プラスチックシンチレータ1とマイラシート51との間に介在されるように配置される。
【0038】
この実施の形態4の構成の場合、上記の実施の形態1と同様に、アルミ蒸着膜52はマイラシート51で覆われて外部に露出していないので、高pH化されたプロセス流体に直接触れることがなく、高pH化運転環境下においても安定した放射線計測が可能となる。しかも、反射材5は、接着剤を使用しなくても固定用リング15によってプラスチックシンチレータ1に確実に固定することができ、逆に固定用リング15を取り外すことで反射材5を容易に交換することができる。
【0039】
すなわち、原子力発電所や放射性同位元素の取扱施設等のプロセスで使用されたり排出されたりするプロセス流体に固形物が混入している場合、固形物が反射材5に接触することで反射材5に傷が付き、マイラシート51で保護されているはずのアルミ蒸着膜52が剥き出しになって傷口から腐食が進行することが懸念される。そのような場合には、プラスチックシンチレータ1から固定用リング15を取り外することで新たな反射材5と容易に交換することができる。
【0040】
なお、この実施の形態4では、反射材5は、マイラシート51にアルミ蒸着膜52を形成したものを使用したが、実施の形態3のように、高pH化されたプロセス流体に対して耐性のある金属スパッタリング膜53をマイラシート51上に形成したものであってもよい。
【0041】
上記の各実施の形態1〜4では、マイラシート51に対して金属反射膜52,53を蒸着やスパッタリングにより形成しているが、マイラシート51を使用する代わりに、放射線透過率が高く、かつ、アンモニア等を含む高pH化されたプロセス流体に対して十分に耐性のある物質、例えばポリスチレンやテフロン(登録商標)等の低密度物質でできた薄膜のシートを適用することが可能である。
【0042】
また、本発明は上記の各実施の形態1〜4にのみ限定されるものではなく、各実施の形態1〜4の構成を適宜組み合わせることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施の形態1における放射線検出器の全体構成を示す断面図である。
【図2】同放射線検出器のプラスチックシンチレータ近傍の一部を拡大して示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態2における放射線検出器の要部を分解して示す構成図である。
【図4】図3の符号Xで示す部分を拡大して示す断面図である。
【図5】図4の同放射線検出器を組み立てて一体化した状態を示す構成図である。
【図6】本発明の実施の形態3における放射線検出器の要部を分解して示す構成図である。
【図7】図6の符号Yで示す部分を拡大して示す断面図である。
【図8】図6の同放射線検出器を組み立てて一体化した状態を示す構成図である。
【図9】本発明の実施の形態4における放射線検出器の要部を分解して示す構成図である。
【図10】図9の符号Zで示す部分を拡大して示す断面図である。
【図11】図9の同放射線検出器を組み立てて一体化した状態を示す構成図である。
【符号の説明】
【0044】
1 プラスチックシンチレータ、2 光電子増倍管、3 ライトガイド、
4 前置増幅器、5 反射材、51 マイラシート(シート)、
52 アルミ蒸着膜(金属反射膜)、53 金属スパッタリング膜(金属反射膜)、
14 カバー部材、15 固定用リング。
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部から入射する放射線を検出する放射線検出器に関し、特にはプラスチックシンチレータの光反射部分を改良した放射線検出器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から原子力発電所や放射性同位元素の取扱施設等のプロセスで使用されたり排出されたりする水やガス(以下、プロセス流体という)に含まれる放射線物質を管理するために、外部から入射した放射線を吸収して光に変換するシンチレータとしてプラスチックシンチレータを用いた放射線検出器が使用されている。
【0003】
この種の放射線検出器においては、プラスチックシンチレータが発光する光をライトガイドを経由して効率良く光電子増倍管に集光するために、プラスチックシンチレータの放射線入射面側に反射材を配置し、この反射材でプラスチックシンチレータからの放射光をライトガイドに向けて反射するようにしている。
【0004】
ところで、この反射材は、高反射効率を確保する上で高光沢度を呈する必要があることから、従来からアルミ材を使用している。この場合、アルミ材は直接にプラスチックシンチレータに貼り付けることが困難であることから、薄いマイラシートにアルミを蒸着したものを反射材として使用している(例えば、特許文献1参照)。なお、マイラシートを使用するのは、放射線透過率が高いために好ましいからである。
【0005】
このように、マイラシートにアルミ蒸着膜を形成した反射材は、放射線の減衰が小さく、かつ、高い反射効率を確保できるので、放射線検出感度を高めることができるという利点がある。
【0006】
【特許文献1】特開昭58−55778号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のように、従来技術では、プラスチックシンチレータの放射線入射面側にマイラシートにアルミ蒸着を形成してなる反射材を配置しているが、この場合、反射材となるアルミ蒸着膜は、外部にそのまま露出した構成となっている。
【0008】
一般の使用環境では、この従来構成の場合でも長期にわたって十分に高い反射効率を確保することができるものの、例えば原子力プラント等で推進されているプロセス流体に対する高pH化(すなわち、アンモニアあるいはアンモニア化合物の添加)による運転環境下では、反射材となるアルミが化学反応により溶出してアルミ蒸着膜の光沢が徐々に失われ、その結果、反射効率が低下して放射線検出感度を劣化させる恐れがある。
【0009】
また、前述の特許文献1には、潮解性のプラスチックシンチレータの放射線入射面側およびその周面にプラスチックコーティングを被覆するとともに、このプラスチックコーティングと併用して反射材としての金属蒸着膜を形成することが記載されているが、この構成のものでも、アルミ蒸着膜は外部にそのまま露出した構成となっているため、反射材が依然としてアンモニア等を含む高pH化されたプロセス流体に接触して化学反応を起こし易く、反射効率が低下して放射線検出感度を劣化させる恐れがある。
【0010】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、プラスチックシンチレータからの放射光をライトガイドに向けて反射する反射材を、高pH化運転環境においても影響を受けることなく安定した放射線計測が可能な放射線検出器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するために、外部から入射した放射線を吸収して光に変換するプラスチックシンチレータと、このプラスチックシンチレータからの放射光を電子に変換増幅する光電子増倍管と、上記プラスチックシンチレータからの放射光を上記光電子増倍管に導くライトガイドと、上記プラスチックシンチレータの放射線入射面側に配置されて当該シンチレータからの放射光をライトガイドに向けて反射する反射材とを備えた放射線検出器において、次の構成を採用している。
【0012】
すなわち、本発明において、反射材は、放射線透過率が高く、かつ、高pH化されたプロセス流体に耐性のあるシート上に金属反射膜を形成してなり、金属反射膜が上記プラスチックシンチレータと上記シートとの間に介在されるように配置されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、プラスチックシンチレータからの放射光をライトガイドに向けて反射する反射材を、高pH化されたプロセス流体の影響から有効に保護することができる。このため、反射材の反射効率が低下して放射線検出感度を劣化させる恐れがなく、高pH化運転環境においても長期にわたって安定した放射線計測が可能な放射線検出器を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1における放射線検出器の全体構成を示す断面図、図2は同放射線検出器のプラスチックシンチレータ近傍の一部を拡大して示す断面図である。
【0015】
この実施の形態1の放射線検出器は、外部から入射した放射線を吸収して光に変換するプラスチックシンチレータ1と、このプラスチックシンチレータ1からの放射光を電子に変換増幅して電気信号として取り出すための光電子増倍管2と、プラスチックシンチレータ1からの放射光を光電子増倍管2に導くライトガイド3とを有する。
【0016】
上記の光電子増倍管2には、これから出力される電流パルスを電圧パルスに変換して出力する前置増幅器4が設けられる一方、プラスチックシンチレータ1の放射線入射面側には当該シンチレータ1からの放射光をライトガイド3に向けて反射する反射材5が配置されている。
【0017】
この反射材5は、マイラシート51と金属反射膜としてのアルミ蒸着膜52とからなる。この場合、マイラシート51は、放射線透過率が高く、かつ、高pH化されたプロセス流体に対して耐性があるが、アルミ蒸着膜52は、高pH化されたプロセス流体に対する耐性が弱いので、アルミ蒸着膜52がプラスチックシンチレータ1とマイラシート51との間に介在されるように配置されている。そして、反射材5はその周縁部に設けた接着剤8によりプラスチックシンチレータ1に接着固定されている。
【0018】
上記のライトガイド3、光電子増倍管2、および前置増幅器4はケース9内に収納され、また、プラスチックシンチレータ1および反射材5は、ケース9に形成された開口部9aに臨んで配置されている。さらに、前置増幅器4からの出力信号を図示しない後段の電子回路に送出するケーブル10がケース9の外部に引き出されている。なお、11はケース9内部の各部を保護するクッション材、12はケース9内部を気密に保持するためのOリングである。
【0019】
上記構成の放射線検出器において、原子力発電所や放射性同位元素の取扱施設等のプロセスで使用されたり排出されたりするプロセス流体に含まれる放射線物質から放射される放射線は、反射材5を構成するマイラシート51およびアルミ蒸着膜52を共に透過してプラスチックシンチレータ1に入射する。プラスチックシンチレータ1は、入射した放射線により発光して光を放射するので、この放射光はライトガイド3に導かれて光電子増倍管2に導入される。また、プラスチックシンチレータ1で発光された光の一部は、放射線の入射面側にも放射されるため、この放射光がアルミ蒸着膜52によって反射されてライトガイド3を経由して光電子増倍管2に導入される。
【0020】
ここで、従来技術では、アルミ蒸着膜52が外部にそのまま露出されているので、高pH化運転環境下では、アルミ蒸着膜52が化学反応によって溶出して光沢が徐々に失われ、反射効率が低下する恐れがある。これに対して、この実施の形態1では、アルミ蒸着膜52がプラスチックシンチレータ1とマイラシート51との間に介在されているので、アルミ蒸着膜52はマイラシート51で覆われて外部に露出しておらず高pH化されたプロセス流体に直接触れることがない。
【0021】
このため、反射材5の反射効率が低下して放射線検出感度を劣化させるといった恐れがなくなり、反射材5を高pH化されたプロセス流体の影響から有効に保護することができ、高pH化運転環境においても長期にわたって安定した放射線計測が可能となる。
【0022】
実施の形態2.
図3は本発明の実施の形態2における放射線検出器の要部を分解して示す構成図、図4は図3の符号Xで示す部分を拡大して示す断面図、図5は図4の同放射線検出器を組み立てて一体化した状態を示す構成図である。なお、図1および図2に示した実施の形態1と対応する構成部分には同一を符号を付す。
【0023】
上記の実施の形態1では、マイラシート51にアルミ蒸着膜52を形成してなる反射材5を、その周縁部に設けた接着剤8によりプラスチックシンチレータ1に接着固定しているが、この実施の形態2では、マイラシート51にアルミ蒸着膜52を形成してなる反射材5がプラスチック製のカバー部材14で被覆されている。すなわち、反射材5はプラスチックシンチレータ1とカバー部材14との間に挟まれた状態になっており、カバー部材14がその周縁部に設けた接着剤8によってプラスチックシンチレータ1に接着固定されている。
【0024】
この場合のカバー部材14となるプラスチックは、例えばポリスチレンやテフロン(登録商標)等の低密度で放射線透過率が高く、かつ、アンモニア等を含む高pHのプロセス流体に対して十分に耐性のあるものであれば適用することができる。なお、カバー部材14はプラスチック製のもの以外に、薄いガラス製のものであってもよい。
【0025】
この実施の形態2の構成の場合、上記の実施の形態1と同様に、アルミ蒸着膜52はマイラシート51およびカバー部材14で覆われて外部に露出していないので、高pH化されたプロセス流体に直接触れることがなく、高pH化運転環境においても安定した放射線計測が可能となる。しかも、反射材5が接着剤8に十分に馴染まなくて接着が難しい場合でも、プラスチック製のカバー部材14を接着剤8でプラスチックシンチレータ1に接着固定することで、プラスチックシンチレータ1に対面して反射材5を配置することができる。
【0026】
なお、この実施の形態2では、実施の形態1と同様、アルミ蒸着膜52がプラスチックシンチレータ1とマイラシート51との間に介在されるようにしているが、カバー部材14が高pH化されたプロセス流体に対して十分に耐性がある場合には、カバー部材14との対面側にアルミ蒸着膜52を配置した構成とすることも可能である。
【0027】
実施の形態3.
図6は本発明の実施の形態3における放射線検出器の要部を分解して示す構成図、図7は図6の符号Yで示す部分を拡大して示す断面図、図8は図6の同放射線検出器を組み立てて一体化した状態を示す構成図である。なお、図1および図2に示した実施の形態1と対応する構成部分には同一を符号を付す。
【0028】
上記の実施の形態1,2では、マイラシート51にアルミ蒸着膜52を形成して反射材5を構成した場合について説明したが、この実施の形態3の反射材5は、マイラシート51に対して、アルミ以外の金属で十分な光沢があり、かつアンモニア等を含む高pH化されたプロセス流体に対して十分に耐性がある金属反射膜としての金属スパッタリング膜53を形成して構成されている。
【0029】
ここでの金属スパッタリング膜53としては、例えばチタンやクロムなどの金属をマイラシート51上にスパッタリングして形成される。なお、チタンやクロムをマイラシート51上に蒸着することは可能であるが、コスト高になるので、スパッタリングによる方法が好ましい。また、金も高pH化されたプロセス流体に対しては十分に耐性があるが、光沢性に欠けかつコスト高になる。
【0030】
そして、この反射材5は、金属スパッタリング膜53がプラスチックシンチレータ1とマイラシート51との間に介在されるようにして、反射材5の周縁部に設けた接着剤8によりプラスチックシンチレータ1に接着固定されている。
【0031】
この実施の形態3の構成の場合、上記の実施の形態1と同様に、金属スパッタリング膜53がマイラシート51で覆われて外部に露出していないので、高pH化されたプロセス流体に直接触れることがないだけでなく、金属スパッタリング膜53自体がアンモニア等を含む高pH化されたプロセス流体に対して十分な耐性を有しているので、実施の形態1の場合よりもさらに高pH化運転環境における影響を受け難く、一層安定した放射線計測が可能となる。
【0032】
なお、この実施の形態3では、高pH化されたプロセス流体に対して耐性のある金属スパッタリング膜53をマイラシート51上に形成して反射材5を構成しているが、その代わりに、アンモニア等を含む高pH化されたプロセス流体に対して耐性のある反射金属粉末と合成樹脂とを混合したもので反射材5を構成することも可能である。例えば、反射金属粉末として白色の二酸化チタンを適用し、これを接着樹脂に混入したものをプラスチックシンチレータ1の放射線入射面の全面に一様に吹き付けることにより一定の反射率をもつ反射材5を構成することができる。
【0033】
実施の形態4.
図9は本発明の実施の形態4における放射線検出器の要部を分解して示す構成図、図10は図9の符号Zで示す部分を拡大して示す断面図、図11は図9の同放射線検出器を組み立てて一体化した状態を示す構成図である。なお、図1および図2に示した実施の形態1と対応する構成部分には同一を符号を付す。
【0034】
上記の実施の形態1では、反射材5を接着剤8によってプラスチックシンチレータ1に接着固定しているが、この実施の形態4では、反射材5がプラスチック製の固定用リング15によってプラスチックシンチレータ1に固定されている。
【0035】
この固定用リング15は、その内周縁側に反射材5の押さえ部15aが、その外周縁側にプラスチックシンチレータ1への嵌合部15bがそれぞれ形成されており、固定用リング15の押さえ部15aに反射材5を載置した状態で嵌合部15bをプラスチックシンチレータ1の外周に嵌着することで、反射材5がプラスチックシンチレータ1に固定される。
【0036】
ここで、固定用リング15の素材となるプラスチックは、高pH化されたプロセス流体に対して十分に耐性のある例えばポリスチレンやテフロン(登録商標)等を適用することができる。
【0037】
なお、反射材5は、実施の形態1と同様、マイラシート51にアルミ蒸着膜52を形成したもので、アルミ蒸着膜52は高pH化されたプロセス流体と直接接触しないように、プラスチックシンチレータ1とマイラシート51との間に介在されるように配置される。
【0038】
この実施の形態4の構成の場合、上記の実施の形態1と同様に、アルミ蒸着膜52はマイラシート51で覆われて外部に露出していないので、高pH化されたプロセス流体に直接触れることがなく、高pH化運転環境下においても安定した放射線計測が可能となる。しかも、反射材5は、接着剤を使用しなくても固定用リング15によってプラスチックシンチレータ1に確実に固定することができ、逆に固定用リング15を取り外すことで反射材5を容易に交換することができる。
【0039】
すなわち、原子力発電所や放射性同位元素の取扱施設等のプロセスで使用されたり排出されたりするプロセス流体に固形物が混入している場合、固形物が反射材5に接触することで反射材5に傷が付き、マイラシート51で保護されているはずのアルミ蒸着膜52が剥き出しになって傷口から腐食が進行することが懸念される。そのような場合には、プラスチックシンチレータ1から固定用リング15を取り外することで新たな反射材5と容易に交換することができる。
【0040】
なお、この実施の形態4では、反射材5は、マイラシート51にアルミ蒸着膜52を形成したものを使用したが、実施の形態3のように、高pH化されたプロセス流体に対して耐性のある金属スパッタリング膜53をマイラシート51上に形成したものであってもよい。
【0041】
上記の各実施の形態1〜4では、マイラシート51に対して金属反射膜52,53を蒸着やスパッタリングにより形成しているが、マイラシート51を使用する代わりに、放射線透過率が高く、かつ、アンモニア等を含む高pH化されたプロセス流体に対して十分に耐性のある物質、例えばポリスチレンやテフロン(登録商標)等の低密度物質でできた薄膜のシートを適用することが可能である。
【0042】
また、本発明は上記の各実施の形態1〜4にのみ限定されるものではなく、各実施の形態1〜4の構成を適宜組み合わせることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施の形態1における放射線検出器の全体構成を示す断面図である。
【図2】同放射線検出器のプラスチックシンチレータ近傍の一部を拡大して示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態2における放射線検出器の要部を分解して示す構成図である。
【図4】図3の符号Xで示す部分を拡大して示す断面図である。
【図5】図4の同放射線検出器を組み立てて一体化した状態を示す構成図である。
【図6】本発明の実施の形態3における放射線検出器の要部を分解して示す構成図である。
【図7】図6の符号Yで示す部分を拡大して示す断面図である。
【図8】図6の同放射線検出器を組み立てて一体化した状態を示す構成図である。
【図9】本発明の実施の形態4における放射線検出器の要部を分解して示す構成図である。
【図10】図9の符号Zで示す部分を拡大して示す断面図である。
【図11】図9の同放射線検出器を組み立てて一体化した状態を示す構成図である。
【符号の説明】
【0044】
1 プラスチックシンチレータ、2 光電子増倍管、3 ライトガイド、
4 前置増幅器、5 反射材、51 マイラシート(シート)、
52 アルミ蒸着膜(金属反射膜)、53 金属スパッタリング膜(金属反射膜)、
14 カバー部材、15 固定用リング。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から入射した放射線を吸収して光に変換するプラスチックシンチレータと、このプラスチックシンチレータからの放射光を電子に変換増幅する光電子増倍管と、上記プラスチックシンチレータからの放射光を上記光電子増倍管に導くライトガイドと、上記プラスチックシンチレータの放射線入射面側に配置されて当該シンチレータからの放射光をライトガイドに向けて反射する反射材とを備えた放射線検出器において、上記反射材は、放射線透過率が高く、かつ、高pH化されたプロセス流体に耐性のあるシート上に金属反射膜を形成してなり、上記金属反射膜が上記プラスチックシンチレータと上記シートとの間に介在されるように配置されていることを特徴とする放射線検出器。
【請求項2】
上記シートはマイラシートであり、上記金属反射膜はアルミ蒸着膜であることを特徴とする請求項1に記載の放射線検出器。
【請求項3】
上記金属反射膜は、高pH化されたプロセス流体に対して耐性のある金属材料からなることを特徴とする請求項1に記載の放射線検出器。
【請求項4】
上記反射材がプラスチック製またはガラス製のカバー部材で被覆されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の放射線検出器。
【請求項5】
上記反射材は、上記シートと金属反射膜とで構成する代わりに、反射効果を有し、かつ高pH化されたプロセス流体に対して耐性のある金属粉末とプラスチックとを混合してなるものであることを特徴とする請求項1に記載の放射線検出器。
【請求項6】
上記反射材は、プラスチックシンチレータに対して固定用リングにより着脱可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の放射線検出器。
【請求項1】
外部から入射した放射線を吸収して光に変換するプラスチックシンチレータと、このプラスチックシンチレータからの放射光を電子に変換増幅する光電子増倍管と、上記プラスチックシンチレータからの放射光を上記光電子増倍管に導くライトガイドと、上記プラスチックシンチレータの放射線入射面側に配置されて当該シンチレータからの放射光をライトガイドに向けて反射する反射材とを備えた放射線検出器において、上記反射材は、放射線透過率が高く、かつ、高pH化されたプロセス流体に耐性のあるシート上に金属反射膜を形成してなり、上記金属反射膜が上記プラスチックシンチレータと上記シートとの間に介在されるように配置されていることを特徴とする放射線検出器。
【請求項2】
上記シートはマイラシートであり、上記金属反射膜はアルミ蒸着膜であることを特徴とする請求項1に記載の放射線検出器。
【請求項3】
上記金属反射膜は、高pH化されたプロセス流体に対して耐性のある金属材料からなることを特徴とする請求項1に記載の放射線検出器。
【請求項4】
上記反射材がプラスチック製またはガラス製のカバー部材で被覆されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の放射線検出器。
【請求項5】
上記反射材は、上記シートと金属反射膜とで構成する代わりに、反射効果を有し、かつ高pH化されたプロセス流体に対して耐性のある金属粉末とプラスチックとを混合してなるものであることを特徴とする請求項1に記載の放射線検出器。
【請求項6】
上記反射材は、プラスチックシンチレータに対して固定用リングにより着脱可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の放射線検出器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−122172(P2008−122172A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−304813(P2006−304813)
【出願日】平成18年11月10日(2006.11.10)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年11月10日(2006.11.10)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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