説明

放射線治療用固定具照合装置及びこれを備えた放射線治療システム

【課題】 放射線治療で使用される固定具を照合し、放射戦治療を受ける被検体と当該被検体を固定する固定具のミスマッチを防止する技術を提供する。
【解決手段】 放射線治療を受ける被検体を固定する固定具にセットされ、固定具の識別情報を記憶する第1の記憶手段と、前記被検体に固有の固定具の識別情報を前記被検体の治療計画データとともに記憶する第2の記憶手段と、前記被検体を固定する固定具にセットされた第1の記憶手段から固定具の識別情報を読み取る読取手段と、前記読取手段で読み取った固定具の識別情報と前記第2の記憶手段に記憶された固定具の識別情報とを照合する照合手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線治療で使用され、被検体を固定する固定具を照合する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、放射線を癌や腫瘍等の治療部位に照射することにより、当該治療部位の組織細胞を破壊、又は分裂阻止等することで、その治療を目指す放射線治療が広く行われるようになっている。この放射線治療は、治療部位周辺の正常組織の障害を最小限度に抑えるため、又治療部位への効果的な放射線照射のため、治療部位に放射線を正確に照射することが重要である。
【0003】
治療部位に放射線を正確に照射するため、CTシステム等により、予め被検体の治療部位を詳細に調べ、治療部位の位置、放射線種、放射線のエネルギー強度、照射される放射線の総線量等、細かく治療部位の治療内容を定めた治療計画を策定する。この治療計画に沿って、放射線治療装置に治療計画を設定し放射線を治療部位に照射する。
【0004】
正確かつ適切に治療部位に放射線を照射するためには、策定した治療計画と放射線治療装置に設定した治療内容とが一致することが重要である。そこで、策定した治療計画と放射線治療装置に設定した治療計画とを照合する技術が提供された(例えば特許文献1参照)。
【0005】
この技術によると、策定した治療計画と放射線治療装置に設定した治療計画とを照合し、認証した場合に放射線治療を行うことができる。
【0006】
しかしながら、放射線治療において正確に放射線を治療部位に照射するためには、治療計画の照合だけでは不十分である。治療計画の照合のみでは、被検体の姿勢変化による治療部位の位置変化に対応できないからである。そこで、従来、被検体を固定するための固定具を用意し、被検体を寝台に固定していた。さらに正確に治療部位に放射線を照射するために、用意される固定具は、被検体の体表面形状及び大きさに一致するように個別に作成される。
【0007】
【特許文献1】特開平06−105922号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
治療計画の照合及び個別の固定具により、正確に放射線を治療部位に照射できるが、放射線治療を受ける被検体数が多い場合、被検体の数だけ固定具が用意されるため、一見すると同じような固定具が数多くストックされることになる。ストックから放射線治療を受ける被検体に固有の固定具を選ぶため、固定具には被検体名や固定具の識別情報である固定具IDを記載することが一般的である。
【0009】
しかし、ストックからどの固定具を選び、どの被検体に使用するかのチェックは人間に委ねられ、放射線治療を受ける被検体とその被検体を固定する固定具とがミスマッチしてしまうおそれがあった。さらにこのミスマッチに気づかず、放射線治療を開始してしまうおそれがあった。
【0010】
この場合、被検体は確実に固定されず、放射線治療中の被検体の姿勢変化によって治療部位が移動してしまい、正確に治療部位に放射線を照射できない場合がある。そうすると、治療部位周辺の正常組織の障害を最小限度に抑えることができず、又治療部位への効果的な治療も期待できない。
【0011】
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、放射線治療で使用される固定具を照合し、放射線治療を受ける被検体と当該被検体を固定する固定具のミスマッチを防止する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するための、請求項1記載の発明は、放射線治療を受ける被検体を固定する被検体毎の固定具にそれぞれセットされ、固定具の識別情報を記憶する第1の記憶手段と、各被検体に固有の固定具の識別情報を記憶する第2の記憶手段と、前記被検体毎の固定具から選択されて特定の被検体を固定する固定具にセットされた第1の記憶手段から固定具の識別情報を読み取る読取手段と、前記読取手段で読み取った固定具の識別情報と前記第2の記憶手段に記憶された前記特定の被検体に固有の固定具の識別情報とを照合する照合手段と、を備えること、を特徴とする。
【0013】
また上記課題を解決するための、請求項2記載の発明は、被検体に放射線を照射する放射線治療システムであって、放射線を被検体に照射する放射線治療装置と、被検体を固定する被検体毎の固定具と、放射線治療を受ける被検体を固定する被検体毎の固定具にそれぞれセットされ、固定具の識別情報を記憶する第1の記憶手段と、各被検体に固有の固定具の識別情報を記憶する第2の記憶手段と、前記被検体毎の固定具から選択されて特定の被検体を固定する固定具にセットされた第1の記憶手段から固定具の識別情報を読み取る読取手段と、前記読取手段で読み取った固定具の識別情報と前記第2の記憶手段に記憶された前記特定の被検体に固有の固定具の識別情報とを照合する照合手段と、を備えること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明では、放射線治療を受ける被検体を固定する被検体毎の固定具にそれぞれセットされ、固定具の識別情報を記憶する第1の記憶手段と、各被検体に固有の固定具の識別情報を記憶する第2の記憶手段と、前記被検体毎の固定具から選択されて特定の被検体を固定する固定具にセットされた第1の記憶手段から固定具の識別情報を読み取る読取手段と、前記読取手段で読み取った固定具の識別情報と前記第2の記憶手段に記憶された前記特定の被検体に固有の固定具の識別情報とを照合する照合手段と、を備えるようにした。
【0015】
この発明により、被検体用に作成された固定具で被検体を固定しなければ認証されず、間違った固定具を使用するおそれがなくなる。よって、放射線治療時、被検体を適切に固定でき、正確に治療部位に放射線を照射することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、本発明に係る放射線治療システムの一実施形態における構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態の放射線治療システムSは、被検体Pの内部画像を取得して被検体Pの治療部位毎に治療内容を定めた治療計画のデータを策定するCTシステム10と、このCTシステム10で策定された治療計画に従って放射線治療を行う放射線治療装置20と、放射線治療装置20に設定した治療計画とCTシステム10が作成した治療計画データとを照合し認証する照合装置本体30とをネットワークNを介して接続して備える。
【0017】
CTシステム10は、通常の放射線CTスキャナを応用して構成したものであり、被検体Pを撮影して被検体Pの治療計画データを作成するものである。CTシステム10は、寝台11に固定具Fで被検体Pを固定してガントリ12から放射線を曝射し、被検体Pを透過した放射線を検出する。検出された放射線は、信号変換されて画像データとして再構成される。再構成された画像データは、モニタに表示され、治療計画作成装置13により装置操作者の治療計画策定が支援されて、撮影した被検体Pに固有の治療計画データが作成される。
【0018】
ここで、被検体Pを寝台11に固定する固定具Fは、放射線治療装置20による被検体Pの治療部位への放射線照射時に、CTシステム10によって観察した治療部位の位置を正確に再現するものである。図2は、固定具Fの概略図である。図2では、枕となり頭部を後頭部側から固定する固定具のみを示しているが、その他、腹部を固定する固定具や頭部を顔面側から固定する固定具等各種存在する。固定具Fは、被検体Pの体表面形状及び大きさに合わせて被検体毎に個別に作成される。この固定具Fの外縁には、ボルトを挿入することにより固定具Fを寝台11に固定する台座Faが延設され、台座FaにICタグFbが着脱可能にセットされる。
【0019】
ICタグFbは、非接触型で、データを記録するICチップと無線通信用のアンテナで構成される。無線通信を通じて電力を得て、ICチップに記録されたデータを送信する。電力は、電波をコイル状のアンテナで受信してアンテナ付近に磁界を作ることで電力を得る電磁誘導方式やポール状のアンテナで受信した電波エネルギーを電力に変換する電波方式で得る。
【0020】
このICタグFbには、固定具Fの識別情報を示す固定具IDが記録され、固定具の識別情報を記憶する第1の記憶手段となる。また、同一の固定具IDが、治療計画作成装置13に入力されて、その固定具Fを使用する被検体Pの治療計画データに関連づけられて含まれる。
【0021】
CTシステム10で作成された治療計画データを図3及び4に示す。図3は、治療計画に含まれる項目の一部を示し、図4は、治療計画に含まれる照射データの一部を示す。治療計画データは、図3に示すように、治療計画を適用する被検体を示す患者ID50、被検体の治療計画の識別番号を示す治療計画ID51、治療部位52、治療計画を適用する被検体の固定具の識別情報を示す固定具ID53、開始予定日54、終了予定日55、治療計画の治療日数を示す治療期間56、治療計画の治療内容を示す照射データの識別番号を示す照射データID57、連続照射となる連続照射データ58を少なくとも含み構成される。また、治療計画は、図4に示すように、照射データとして、放射線種59、放射線のエネルギー強度60、使用ポート61、照射される放射線の総線量62、1回の治療で照射される放射線の線量63を少なくとも含み構成される。
【0022】
放射線治療装置20は、放射線を使って被検体Pの治療部位を治療するものであり、治療計画を設定し、治療計画が照合装置本体30で認証されれば、被検体Pへの放射線の照射を開始する。放射線は、光子線(X線、γ線など)、電子線、重粒子線(陽子、ヘリウム、炭素、ネオン、π中間子線、中性子線など)等である。この放射線治療装置20は、被検体Pを載せる寝台21と、寝台21に載せた被検体Pの体軸方向を回転軸として回転可能な架台22とを備えている。
【0023】
放射線治療装置20は、被検体Pを寝台21に載せ、固定具Fで被検体Pと寝台21を固定し、寝台21の上側に備える天板21aを図示しない駆動機構により高さ方向、前後方向、左右方向、又は被検体Pの体軸周り回転方向へ所定の範囲で移動させることで、放射線照射位置を調整する。また架台22も図示しない駆動機構によって、被検体Pの体軸周りを時計回り、又は反時計回りに回転させて、放射線照射位置を調整する。放射線照射位置を調整して、架台22の一端に備える照射ヘッド22aから放射線を被検体Pに対して照射する。この放射線治療位置の調整や放射線の照射は、設定された治療計画に従って行われる。
【0024】
照合装置本体30は、放射線治療装置20に設定された治療計画とCTシステム10が作成した治療計画データと照合する。照合の結果、治療計画データと放射線治療装置20から取得した治療計画が一致すれば、放射線治療装置20に設定された治療計画を認証する。
【0025】
図5は、放射線治療システムSの制御系を示すブロック図である。図5に示すように、照合装置本体30は、ICタグリーダ40を電気的に接続して備え、この照合装置本体30とICタグリーダ40とICタグFbにより統合的に放射線治療用固定具照合装置として機能する。
【0026】
ICタグリーダ40は、寝台21に台座Faにより固定された固定具Fに設置されたICタグFbと通信可能な箇所に設置されている。ICタグリーダ40は、ICタグFbに向けて電波を照射し、動作したICタグFbから固定具Fの識別情報である固定具ID53を読み取る読取手段である。読み取り取得した固定具ID53は、照合装置本体30に送信される。
【0027】
放射線治療装置20は、図5に示すように、放射線発生制御部23と放射線発生部24と多分割絞り部25と多分割絞り制御部26と寝台21と架台22と放射線治療装置コンソール27とを備えた構成である。放射線発生部24と多分割絞り部26は、照射ヘッド22aに内蔵されている。
【0028】
放射線発生部24は、電子加速器により加速された電子を、対電子線ターゲットに照射することで放射線を発生させる。放射線発生制御部23は、治療計画の放射線発生に関するパラメータに従って放射線発生部24を制御し、照射する放射線の線量を調節する。
【0029】
多分割絞り部25は、複数枚の板状のタングステン製リ−フからなる2組のリ−フ群が放射線照射路内に対向配置された構造を有し、リ−フの各々が対向するリーフに近づき又は離反することにより、放射線の照射野の大きさや形状を変更する。多分割絞り制御部26は、リードスクリューを要部とするリーフの移動制御機構であり、治療計画の照射野に関するパラメータに従って放射線発生部22を制御し、リーフを対向するリーフに近づけ又離反させる。
【0030】
放射線治療装置コンソール27は、装置操作者が操作する入力パネルを操作して、放射線治療装置20に対する治療計画を設定する。放射線治療装置コンソール27は、設定された治療計画を照合装置本体30に送信し、照合装置本体30により認証された場合、設定された治療計画に含まれる治療部位や照射データ等の制御パラメータを、放射線発生制御部23、多分割絞り制御部26、寝台21、架台22に送る。各部21乃至23及び26は、この制御パラメータに従って放射線発生制御、照射野形成制御、移動又は回転制御を行う。
【0031】
照合装置本体30は、治療計画データ格納部31と設定内容格納部32と照合部33とモニタ34を備える。治療計画データ格納部31は、CTシステム10により作成された治療計画データを格納する第2の記憶手段である。設定内容格納部32は、放射線治療装置20に設定された治療計画の設定内容を放射線治療装置コンソール27から取得して格納し、また寝台21と被検体Pとを固定する固定具FのICタグFbに記憶された固定具ID53を読み出したタグリーダ40から固定具ID53を取得して格納する。尚、治療計画データ格納部31に格納した治療計画データ、特に当該データに含まれる固定具ID53と、設定内容格納部32に格納した固定具ID53は、モニタ34に表示される。
【0032】
照合部33は、治療計画の設定内容及び固定具ID53と治療計画データをそれぞれ照合する照合手段であり、一致すれば承認信号を放射線治療装置20に送信し、相違すれば警告を送信する。警告の内容は、相違した項目によって異なり、固定具Fに設置されたICタグFbに記憶されている固定具IDと治療計画データに含まれ得る固定具IDとが異なれば、被検体Pを固定する固定具Fが間違っている旨のメッセージを表示させる等して照合結果を報知する。
【0033】
このような放射線治療システムSの動作を図6に示す。図6は、放射線治療システムSにおける照合動作を示すフローチャート図である。
【0034】
まず、予め被検体Pに合わせて固定具Fが作成され(S01)、作成された固定具Fに固定具ID53を記憶させたICタグFbをセットする(S02)。さらに治療計画データが作成され(S03)、この被検体Pの治療計画データに、ICタグFbに記憶させた固定具ID53を、CTシステム10において装置操作者が入力することにより加える(S04)。
【0035】
次に、被検体Pの放射線治療の準備として、治療計画データを照合装置本体30に送信する(S05)。さらに放射線治療装置20で治療計画を設定し(S06)、設定内容を照合装置本体30に送信する(S07)。また、被検体Pを寝台21に載せ、被検体毎に作成された複数の固定具F,F・・・から一の固定具Fを選択して被検体Pを寝台21に固定する(S08)。
【0036】
固定具Fで被検体Pを寝台21に固定した状態で、ICタグリーダ40は、固定具FにセットされているICタグFbに電波を照射してICタグFbに記憶された固定具ID53を読み取り(S09)、照合装置本体30に送信する(S10)。
【0037】
照合装置本体30では、治療計画データと、治療計画の設定内容及び読み取った固定具ID53を照合する(S11)。
【0038】
照合により、治療計画データに含まれる固定具ID53と読み取った固定具ID53とが一致すれば(S12,Yes)、放射線治療装置20に固定具認証の承認信号を送信する(S13)。
【0039】
照合により、治療計画データに含まれる固定具ID53と読み取った固定具ID53とが相違すれば(S12,No)、放射線治療装置20に被検体Pを固定する固定具と現在被検体Pを固定している固定具とが一致しない旨の警告メッセージを送信する(S14)。
【0040】
このように、本実施形態に係る放射線治療システムSでは、被検体毎に個別に作成される固定具に固有の識別情報を記憶させたICタグをセットするとともに、被検体の治療計画データに当該識別情報を加え、寝台に被検体を固定具で固定した際にICタグから識別情報を読み取って、寝台に固定した被検体に固有の治療計画データに含まれる当該被検体のための固定具の識別情報と照合するようにした。
【0041】
これにより、被検体用に作成された固定具で被検体を固定しなければ認証されず、間違った固定具を使用するおそれがなくなる。よって、放射線治療時、被検体を適切に固定でき、正確に治療部位に放射線を照射することができる。
【0042】
尚、本実施形態では、固定具にセットされる固定具IDを記憶する記憶手段にICタグを用い、リーダとして無線によるICタグリーダを用いたが、非接触で読み取ることに限定するものではない。また、被検体を固定具で固定する位置に固定具が配置された場合に固定具IDを読みとれるような位置に固定具を読み取るリーダを設置するものとしたが、これに限らず、例えば治療室の入り口付近に設置したりすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本実施形態に係る放射線治療システムの一実施形態における構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態に係る放射線治療システムで使用される固定具の概略図である。
【図3】本実施形態に係る放射線治療システムの治療計画データを説明する図である。
【図4】本実施形態に係る放射線治療システムの治療計画データに含まれる照射データを説明する図である。
【図5】放射線治療システムSの制御系を示すブロック図である。
【図6】放射線治療システムSにおける照合動作を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
【0044】
10 CTシステム
11 寝台
12 ガントリ
13 治療計画作成装置
20 放射線治療装置
21 寝台
21a 天板
22 架台
22a 照射ヘッド
23 放射線発生制御部
24 放射線発生部
25 多分割絞り部
26 多分割絞り制御部
27 放射線治療装置コンソール
30 照合装置本体
31 治療計画データ格納部
32 設定内容格納部
33 照合部
40 ICタグリーダ
53 固定具ID
F 固定具
Fa 台座
Fb ICタグ
P 被検体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射線治療を受ける被検体を固定する被検体毎の固定具にそれぞれセットされ、固定具の識別情報を記憶する第1の記憶手段と、
各被検体に固有の固定具の識別情報を記憶する第2の記憶手段と、
前記被検体毎の固定具から選択されて特定の被検体を固定する固定具にセットされた第1の記憶手段から固定具の識別情報を読み取る読取手段と、
前記読取手段で読み取った固定具の識別情報と前記第2の記憶手段に記憶された前記特定の被検体に固有の固定具の識別情報とを照合する照合手段と、
を備えること、
を特徴とする放射線治療用固定具照合装置。
【請求項2】
被検体に放射線を照射する放射線治療システムであって、
放射線を被検体に照射する放射線治療装置と、
被検体を固定する被検体毎の固定具と、
放射線治療を受ける被検体を固定する被検体毎の固定具にそれぞれセットされ、固定具の識別情報を記憶する第1の記憶手段と、
各被検体に固有の固定具の識別情報を記憶する第2の記憶手段と、
前記被検体毎の固定具から選択されて特定の被検体を固定する固定具にセットされた第1の記憶手段から固定具の識別情報を読み取る読取手段と、
前記読取手段で読み取った固定具の識別情報と前記第2の記憶手段に記憶された前記特定の被検体に固有の固定具の識別情報とを照合する照合手段と、
を備えること、
を特徴とする放射線治療システム。
【請求項3】
前記第2の記憶手段は、
前記各被検体に固有の固定具の識別情報を、前記各被検体に固有の治療計画データと関連づけて記憶し、
前記照合手段は、前記特定の被検体に固有の治療計画データと関連づけて前記第2の記憶手段に記憶された固定具の識別情報と前記読取手段で読み取った固定具の識別情報とを照合すること、
を特徴とする請求項2記載の放射線治療システム。
【請求項4】
前記照合手段は、照合結果を報知すること、
を特徴とする請求項2記載の放射線治療システム。
【請求項5】
前記照合手段は、前記読取手段で読み取った固定具の識別情報を表示すること、
を特徴とする請求項2記載の放射線治療システム。
【請求項6】
前記第1の記憶手段は、非接触型ICタグであり、
前記読取手段は、電波を照射して前記ICタグと通信を行うこと、
を特徴とする請求項2記載の放射線治療システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−296553(P2006−296553A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−119559(P2005−119559)
【出願日】平成17年4月18日(2005.4.18)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】