説明

放熱基板を具えた発光ダイオード装置及びその製造方法

【課題】放熱基板を具えた発光ダイオード装置の製造方法の提供。
【解決手段】該発光ダイオード装置は発光ダイオードチップと、高い熱伝導係数を具えた材料で形成されて該発光ダイオードチップに一体に接続された放熱基板と、を包含する。該放熱基板は該発光ダイオードチップに直接接触する基材、熱を該発光ダイオードチップより導出する中心部、及び該中心部を囲み且つ上面法線が該中心部上面の法線との間に鋭角を形成し、発光ダイオードチップの発射する光を前向きに上向きに反射する反射部を包含し、これにより装置に高速放熱させて作業寿命を延長し、並びに装置の発光を集中させ輝度をアップさせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一種の発光装置及びその製造方法に係り、特に、発光ダイオードチップを具えた発光ダイオード装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図1を参照されたい。周知の発光ダイオードチップ12を具えた発光装置1は、その構造が、熱伝導可能で凹孔111を具えた底板11、及び光電効果で光を発生し並びに該凹孔111中に設置される発光ダイオードチップ12、凹孔111底面と発光ダイオードチップ12の間に位置し、該発光ダイオードチップ12を接着する接合材13、及び透明で該凹孔111を補填して発光ダイオードチップ12を外界から隔離する封止体14を包含する。
【0003】
該発光ダイオードチップ12は一般には、該発光ダイオードチップ12に電気的に接続された電極121を介して外界電気回路の電線(図示せず)と接続され、電気エネルギーが提供された後に動作し発光する。発射する光の多くは直接封止体14を通り外界に至り、少ない部分が凹孔111側面に反射されてから該封止体14を通り、該発光ダイオードチップ12動作時に発生する熱は接合材13、底板11を介して発光ダイオードチップ12より導出され、これにより内部の熱が発光ダイオードチップ12の電子−正孔再結合メカニズムに影響を与えて全体の発光装置1の作業寿命を短縮させるのを防止する。
【0004】
上述の発光装置1の製造は、先ず発光ダイオードチップ12を製造し、その後、該発光ダイオードチップ12と該接合材13を予め完成した底板11の凹孔111内で接着し、最後に該凹孔111内に封止体14を充填すれば、発光装置1が完成する。
【0005】
当然、このような発光ダイオードチップ12を具えた発光装置1は現在の要求を満足させることができ、その製造過程は半導体素子製造、パッケージの長年の経験により順調に実施される。このほか、このような発光装置1に対する各種の改良と研究、関係構造設計として、例えば特許文献1、2があり、そのうち特許文献1には底板と接合材の間に1層の、素子出光効果をアップできる絶縁基板が増設されることが記載され、特許文献2には発光ダイオードパッケージ中に静電放電防護素子が増設されたパッケージと、その製造方法が記載されている。
【0006】
しかし、周知のこれら発光装置1は、構造上、いずれも該接合材13により発光ダイオードチップ12を接着し、このため、熱伝導は層体間の接触界面及び各層体の異なる熱伝導係数等の因子に制限され、それが発光装置1の発光表現と作業寿命に影響を与える。また、その製造方法は、接合材13を発光ダイオードチップ12に接着する作業過程で、該接合材13に押圧により孔(voids)が形成されやすく、熱伝導の界面が破壊され、大幅に発光装置1の放熱性能に影響が生じ、これにより発光装置1の作業寿命が短縮される。
【0007】
さらに、特許文献3と特許文献4には、ベアチップを直接放熱回路板上に接着して放熱の問題を解決することが記載されている。ただし、固晶により有効な放熱を達成するには、固晶の媒体に放熱が良好な材料を使用しなければならないほか、素子の放熱面積がダイサイズの接触面積である必要があり、実際の熱抵抗低減に対する影響は極めて有限である。
【0008】
ゆえに、周知の発光ダイオードチップを具えた発光装置及びその製造方法には改善の余地がある。
【0009】
【特許文献1】台湾特許出願第095104637号明細書
【特許文献2】台湾特許出願第095106043号明細書
【特許文献3】世界特許出願第WO2006112356A1号明細書
【特許文献4】第JP2006339542A号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、新たな形態の放熱基板を具えた発光ダイオード装置及びその製造方法を提供し、それにより発光ダイオードチップの放熱を加速し、並びに発光ダイオードチップの発光表現と作業寿命を改善することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は一種の放熱基板を具えた発光ダイオード装置を提供し、それは、放熱基板、及び、少なくとも一つの発光ダイオードチップを包含する。
該放熱基板は高い熱伝導係数を具えた材料で形成され、並びに中心部と、該中心部を囲む反射部を包含し、且つ該反射部の上面の法線が該中心部の上面の法線との間に鋭角をなす。
該発光ダイオードチップは該中心部の上面に一体に接続され、直接該中心部の上面に接続される一層の基材と、該基材上に形成され並びに光電効果で光を発生する一層の発光膜と、該発光膜に接続されると共にオームコンタクトを形成し該発光膜に対して電気エネルギーを提供する一組の電極ユニットとを具えている。
【0012】
さらに、本発明は一種の放熱基板を具えた発光ダイオード装置の製造方法を提供し、それは、チップ設置ステップ、犠牲層形成ステップ、放熱基板形成ステップ、犠牲層除去ステップを包含する。
該チップ設置ステップでは、基材と、該基材上に形成され並びに光電効果で光を発生する発光膜と、該発光膜とオームコンタクトを形成して該発光膜に対して電気エネルギーを提供する電極ユニットと、を具えた発光ダイオードチップを、該発光膜が暫時ダイを固定する支持基板に向くように、該支持基板に固定する。
該犠牲層形成ステップでは、該支持基板上に該発光ダイオードチップの側周面を囲み且つ除去され得る犠牲層を形成し、且つ該犠牲層の厚さを該発光ダイオードチップの上端から該支持基板の方向に連続して漸減させる。
該放熱基板形成ステップでは、高い熱伝導係数の材料を該発光ダイオードチップの基材の底面より該犠牲層表面に向けて、上面が実質的に該基材底面に平行である放熱基板を形成する。
該犠牲層除去のステップでは、該犠牲層を除去し、該放熱基板を具えた発光ダイオード装置を完成する。
【発明の効果】
【0013】
本発明は形態が現在の発光ダイオードチップを包含する発光装置とは異なる放熱基板を具えた発光ダイオード装置とその製造方法を提供し、該発光ダイオード装置は発光ダイオードチップと、高い熱伝導係数を具えた材料で形成されて該発光ダイオードチップに一体に接続された放熱基板と、を包含する。該放熱基板は該発光ダイオードチップに直接接触する基材、熱を該発光ダイオードチップより導出する中心部、及び該中心部を囲み且つ上面法線が該中心部上面の法線との間に鋭角を形成し、発光ダイオードチップの発射する光を前向きに上向きに反射する反射部を包含し、これにより装置に高速放熱させて作業寿命を延長し、並びに装置の発光を集中させ輝度をアップさせる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図2は本発明の放熱基板を具えた発光ダイオード装置2の第1実施例であり、放熱基板3と、該放熱基板3上に設置された少なくとも一つの発光ダイオードチップ4を包含する。本実施例では、僅かに一つの発光ダイオードチップ4が設置され、且つ該発光ダイオードチップ4は一般の水平導通式発光ダイオードチップとされている。
【0015】
該放熱基板3は高い熱伝導係数を有する材料で構成され、銅、金、銀、ニッケル、錫、チタン、白金、パラジウム、タングステン、モリブデン等の単一材料或いはこれらの材料のうち数種類の組合せで形成された底材31、及び高い反射係数も有する材料で形成されて光を反射する反射鏡32を包含する。その構造は、中心部33、及び該中心部33を囲む反射部34を包含し、該発光ダイオードチップ4は該中心部33上に一体に接続され、該反射部34の上面の法線と中心部33の上面の法線の間に鋭角θが形成され、且つ反射部34の上面は該放熱基板3の底面に対し反対方向に突出する平滑な曲面とされ、光を正面に向けて集中反射する。
【0016】
該発光ダイオードチップ4は放熱基板3と一体に接続され、直接該中心部34の上面に接続される一層の基材41と、該基材41上に形成され並びに光電効果で光を発生する一層の発光膜42と、該発光膜42に接続されると共にオームコンタクトを形成し該発光膜に対して電気エネルギーを提供する一組の電極ユニット43とを具えている。さらに細分すると、該発光膜42は、それぞれドープによりn型、p型の相反する電性を呈する第1クラッド層421と第2クラッド層422、該第1クラッド層421と第2クラッド層422の間に位置し並びに該第1クラッド層421、第2クラッド層422に対してキャリアバリアを形成する活性層423、及び透明で導電性を有する金属酸化物、例えばインジウム錫酸化物で該第2クラッド層422の上に形成される透明導電層424を包含し、該電極ユニット43は該第1クラッド層421と該透明導電層424の上に設置される電極431、432を具え、これら電極431、432はそれぞれ電気的に電線(図示せず)に接続され、該発光膜42に対して電気エネルギーを提供し、これにより発光ダイオードチップ4を駆動し発光させる。
【0017】
電線を介し、電極ユニット43の二つの電極431、432が該発光ダイオードチップ4に対して電気エネルギーを提供する時、電流は該発光膜42を通過して該発光膜42に電子/正孔再結合メカニズムにより光を発生させ、そのうちの大部分の光は上向きに進み直接外界に放出され、一部の真っ直ぐ上向きに進まない光は、放熱基板3の反射鏡32に反射され、並びに該反射部34の上面が平滑曲面の態様とされるために集中するよう反射された後に、さらに真っ直ぐに上向きに外界へと反射される。こうして発光ダイオード装置2に高い出光表現を得させることができる。また、発光ダイオードチップ4が作動し光を発生する時に発生する内熱は、直接放熱基板3を通して発光ダイオードチップ4から導出され、周知の発光装置1の多くが発光ダイオードチップ12を接着するための接合材13を必要としたのに較べ、更に急速に、更に直接的に熱を伝導、導出することができ、これにより発光ダイオードチップ4を安定して、有効に作動させられ、これにより装置全体の発光表現と作業寿命を向上できる。
【0018】
上述の本発明の放熱基板を具えた発光ダイオード装置2の好ましい実施例は、図3の製造方法の説明と組み合わせると、更に明らかに理解される。
【0019】
図3を参照されたい。上述の放熱基板を具えた発光ダイオード装置2の製造は、まず、チップ製造ステップ51を実行し、基材41、該基材41に形成された発光膜42、及び該発光膜42に接続され並びにオームコンタクトを形成する電極ユニット43を包含する少なくとも一つの発光ダイオードチップ4を形成する。ここで説明しなければならないことは、このステップでは、ただ単一或いは少数の独立した発光ダイオードチップを形成し、単一或いは少数のいずれの発光ダイオードチップを製造する場合、或いはウエハー生産方式で多数の発光ダイオードチップを生産する場合のいずれも、その実施過程は業界に周知であり、ゆえにここではこれ以上の説明は省略する、ということである。
【0020】
図4も参照されたい。続いてチップ設置ステップ52を実行し、該発光ダイオードチップ4を、該発光膜42が支持基板61に向くように、該支持基板61上に設置し、該支持基板61はガラス基板とする。
【0021】
図3、5を参照されたい。その後、犠牲層形成ステップ53を実行し、高分子ポリマー、例えば感光性を有するホトレジスト材料で、支持基板61の上で該発光ダイオードチップ4の側周面を囲み且つ除去可能な犠牲層62を形成し、また、スピンコーティングの回転速度を制御して、該犠牲層62が該発光ダイオードチップ4の上端から支持基板61の方向に、厚さが連続して平滑な凹円弧面を成すよう漸減させる。
【0022】
図3、6を参照されたい。続いて放熱基板形成ステップ54を実行し、まず、高い光反射率と高い熱伝導係数を具えた材料で発光ダイオードチップ4の基材41の底面と該犠牲層62の表面より上向きに該反射鏡32を形成し(この過程は物理的製膜法により実行される)、続いて、更に高い熱伝導率を有する材料で該反射鏡32より上向きに増厚して該底材31を形成し(この過程は電気めっき方式で実行する)、該反射鏡32と該底材31で上面が実質的に該基材41底面と平行である放熱基板3を構成する。
【0023】
最後に犠牲層除去ステップ55を実行し、該犠牲層62を除去すれば、上述の放熱基板を具えた発光ダイオード装置2を得られる。
【0024】
ここで説明を補充すべきことは、放熱基板形成ステップ54中に、光反射屈折率が相対的に高い材料と相対的に低い材料とを交錯するように積層して少なくとも2層の膜体で該反射鏡を構成することができ、これにより光反射の効果を更に向上することができ、その底材31の形成は、電気めっき(電気式或いは無電気式)のほか、その他の任意の方法、例えば、例えば真空製膜方式を採用可能である。
【0025】
図7は本発明の放熱基板を具えた発光ダイオード装置2’の第2実施例を示し、前述の実施例と類似であるが、異なるところは、該発光ダイオードチップ4’は垂直導通式発光ダイオードチップであり、ゆえに電極ユニット43’の構造、及び透明導電層424’と該第1クラッド層421’の接続等の細部構造は水平導通式発光ダイオードチップと異なるが、水平導通式発光ダイオードチップ或いは垂直導通式発光ダイオードチップのいずれも業界では周知であり、且つこれらチップの構造の細部は本発明の重点ではないため、ここでは詳しい説明は省略する。このほか、その製造方法は上述の製造方法の説明とほぼ同じであり、差異は僅かにチップ製造ステップにおいて、先の実施例では水平導通式発光ダイオードチップを製造するが、本実施例では垂直導通式発光ダイオードチップを製造することである。ゆえに重複した説明は省略する。
【0026】
このほか、上述の十分な説明により、本技術の属する領域における通常の知識を有する者は、誰でも簡単に放熱基板3の中心部33に複数の発光ダイオードチップ4、4’を設置することで、単一の発光ダイオード装置2の発光輝度を高めることができ、或いは、これらの構造を変換して異なる波長範囲の光を発生できる発光ダイオードチップ4、4’を組み合わせるとき、簡単に混光を発射でき、とくに白色発光ダイオード装置2とすることができる。或いは、複数の、それぞれが単一の発光ダイオードチップ4、4’を具備する複数の発光ダイオード装置2を合併して単一装置構造とすることもでき、それにより輝度をアップすることができるほか、混光を発射可能な単一装置構造を製造することもできる。このような変化方式は多様であり、ここでは一々列挙して説明は行なわない。
【0027】
以上の説明から分かるように、本発明は形態が現在の発光ダイオードチップ12を包含する発光装置1とは異なる、放熱基板を具えた発光ダイオード装置の完全な製造方法を提供し、それにより、放熱基板3と発光ダイオードチップ4、4’を一体に接続して成型して徹底的に発光ダイオードチップ4、4’の作動時の放熱問題を改善し、これにより発光ダイオード装置2の出光表現と作業寿命を向上し、確実に本発明の目的を達成した。
【0028】
以上述べたことは本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明の実施の範囲を限定するものではなく、本願の特許請求の範囲の記載に基づきなし得る細部の修飾或いは改変は、いずれも本願の特許請求の範囲内に属するものとする。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】周知の発光ダイオードチップを包含する発光装置の断面図である。
【図2】本発明の放熱基板を具えた発光ダイオード装置の第1実施例の断面図である。
【図3】図2の放熱基板を具えた発光ダイオード装置の製造方法を示すフローチャートである。
【図4】図3の製造方法中のチップ設置ステップで得られた半製品の態様を示す断面図である。
【図5】図3の製造方法中の犠牲層形成ステップで得られた半製品の態様を示す断面図である。
【図6】図3の製造方法中の放熱基板形成ステップで得られた半製品の態様を示す断面図である。
【図7】本発明の放熱基板を具えた発光ダイオード装置の第2実施例の断面図である。
【符号の説明】
【0030】
1 発光装置 424 透明導電層
11 底板 43 電極ユニット
111 凹孔 431 電極
12 発光ダイオードチップ 2’放熱基板を具えた発光ダイオード装置
121 電極
13 接合材 421’ 第1クラッド層
2 放熱基板を具えた発光ダイオード装置
3 放熱基板 424’ 透明導電層
31 底材 43’ 電極ユニット
32 反射鏡 51 チップ製造ステップ
33 中心部 53 犠牲層形成ステップ
34 反射部 54 放熱基板形成ステップ
4 発光ダイオードチップ
41 基材 55 犠牲層除去ステップ
42 発光膜 61 支持基板
421 第1クラッド層 62 犠牲層
422 第2クラッド層
423 活性層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放熱基板を具えた発光ダイオード装置において、
放熱基板であって、高い熱伝導係数を具えた材料で形成され、中心部と該中心部を囲む反射部を具え、該反射部の上面の法線が該中心部の法線との間に鋭角の夾角を形成する、上記放熱基板と、
少なくとも一つの発光ダイオードチップであって、該中心部の上面に一体に接続され、該中心部の上面に一体に接続された基材と、該基材上に形成され並びに光電効果で光を発生する発光膜と、該発光膜と接続され並びにオームコンタクトを形成して該発光膜に対して電気エネルギーを提供する電極ユニットと、を包含する、上記少なくとも一つの発光ダイオードチップと、
を包含したことを特徴とする、放熱基板を具えた発光ダイオード装置。
【請求項2】
請求項1記載の放熱基板を具えた発光ダイオード装置において、該放熱基板は底材と、高い反射係数を有する材料で形成され並びに該底材上に形成された反射鏡とを包含したことを特徴とする、放熱基板を具えた発光ダイオード装置。
【請求項3】
請求項2記載の放熱基板を具えた発光ダイオード装置において、該放熱基板の該底材の材料は、銅、金、銀、ニッケル、錫、チタン、白金、パラジウム、タングステン、モリブデン、或いはこれらの組合せより選択されることを特徴とする、放熱基板を具えた発光ダイオード装置。
【請求項4】
請求項1記載の放熱基板を具えた発光ダイオード装置において、該反射部の上面は該放熱基板の底面の突出する平滑曲面と反対方向であることを特徴とする、放熱基板を具えた発光ダイオード装置。
【請求項5】
請求項1記載の放熱基板を具えた発光ダイオード装置において、該発光膜は、それぞれドープにより相反する導電性を呈する第1クラッド層と第2クラッド層、及び該第1クラデド層と第2クラッド層の間に位置し並びに該第1クラッド層と第2クラッド層に対してキャリアバリアを形成する活性層を包含することを特徴とする、放熱基板を具えた発光ダイオード装置。
【請求項6】
請求項4記載の放熱基板を具えた発光ダイオード装置において、該発光膜は、透明で導電性の金属酸化物を材料として該第1クラッド層の上に形成された透明導電層を更に包含することを特徴とする、放熱基板を具えた発光ダイオード装置。
【請求項7】
請求項4記載の放熱基板を具えた発光ダイオード装置において、該発光膜は、透明で導電性の金属酸化物を材料として該第2クラッド層の上に形成された透明導電層を更に包含することを特徴とする、放熱基板を具えた発光ダイオード装置。
【請求項8】
放熱基板を具えた発光ダイオード装置の製造方法において、
チップ設置ステップであって、基材と、該基材上に形成され並びに光電効果で光を発生する発光膜と、該発光膜とオームコンタクトを形成して該発光膜に対して電気エネルギーを提供する電極ユニットと、を具えた発光ダイオードチップを、該発光膜が暫時ダイを固定する支持基板に向くように、該支持基板に固定する、上記チップ設置ステップと、
犠牲層形成ステップであって、該支持基板上に該発光ダイオードチップの側周面を囲み且つ除去され得る犠牲層を形成し、且つ該犠牲層の厚さを該発光ダイオードチップの上端から該支持基板の方向に連続して漸減させる、上記犠牲層形成ステップと、
放熱基板形成ステップであって、高い熱伝導係数の材料を該発光ダイオードチップの基材の底面より該犠牲層表面に向けて、上面が実質的に該基材底面に平行である放熱基板を形成する、上記放熱基板形成ステップと、
犠牲層除去のステップであって、該犠牲層を除去し、該放熱基板を具えた発光ダイオード装置を得る、該犠牲層除去のステップと、
を包含することを特徴とする、放熱基板を具えた発光ダイオード装置の製造方法。
【請求項9】
請求項8記載の放熱基板を具えた発光ダイオード装置の製造方法において、前処理ステップとしてのチップ製造ステップを更に包含し、それは、基材、該基材上に形成され並びに光電効果で光を発生する発光膜と、該発光膜と接続され並びにオームコンタクトを形成して該発光膜に対して電気エネルギーを提供する電極ユニットと、を包含した発光ダイオードチップを製造するステップであることを特徴とする、放熱基板を具えた発光ダイオード装置の製造方法。
【請求項10】
請求項8記載の放熱基板を具えた発光ダイオード装置の製造方法において、該犠牲層は該発光ダイオードチップの上端から該支持基板に対向する最薄の部分へと該支持基板の方向に向けて凹んだ平滑凹円弧面であることを特徴とする、放熱基板を具えた発光ダイオード装置及の製造方法。
【請求項11】
請求項8記載の放熱基板を具えた発光ダイオード装置の製造方法において、該放熱基板形成ステップで、高い反射率を具えた材料で該発光ダイオードチップの基材の底面と該犠牲層の表面より上向きに反射鏡を形成し、更に高い熱伝導率を具えた材料で該反射鏡より上向きに増厚し底材を形成し、該反射鏡と該底材で該放熱基板を構成することを特徴とする、放熱基板を具えた発光ダイオード装置及の製造方法。
【請求項12】
請求項11記載の放熱基板を具えた発光ダイオード装置の製造方法において、該反射鏡は相対的に高い光反射屈折率の材料と相対的に低い光反射屈折率の材料を交錯するように積み重ねた少なくとも二層の膜体で構成したことを特徴とする、放熱基板を具えた発光ダイオード装置及の製造方法。
【請求項13】
請求項11記載の放熱基板を具えた発光ダイオード装置の製造方法において、該底材は電気めっき増厚方式で形成したことを特徴とする、放熱基板を具えた発光ダイオード装置及の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−117788(P2009−117788A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−1083(P2008−1083)
【出願日】平成20年1月8日(2008.1.8)
【出願人】(503376323)良峰塑膠機械股▲ふん▼有限公司 (6)
【出願人】(506187511)國立中興大學 (12)
【Fターム(参考)】