説明

放送アンテナ用送信装置

【課題】所定のチャンネルの放送信号を放射する前に減衰させ、所定の方向への当該放送信号の放射を抑制することができる放送アンテナ用送信装置を提供する。
【解決手段】複数の送信アンテナ素子7a−7dと、周波数帯の異なる複数の放送信号を1つに合波する共用器5と、前記共用器5で合波された放送信号をそれぞれの前記送信アンテナ素子7a−7dに導くための分岐器と、前記所定の送信アンテナ素子7bと前記分岐器との間に挿入された所定の周波数帯の放送信号を阻止するためのチャンネル選択回路1とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、放送信号の指向性を任意に設定することができる、放送アンテナ用送信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
放送電波をサービスエリア内に向かって放射するためのアンテナは、通常、送信鉄塔の上などに設置される。前記アンテナは、サービスエリアに対して電波を放射することができるように、放射指向性が設定されている。
従来、複数のチャンネルの放送電波を送信する場合、放送チャンネルごとにアンテナを設置していた。
【0003】
ところが、設備の簡素化のために、複数のチャンネルの放送を、1つのアンテナで共用する試みがなされている。
このような共用アンテナは、複数のアンテナ素子からなるものである。
複数のアンテナ素子の合計の放射指向性は、サービスエリアに対して電波を放射することができるように設定されている。
【特許文献1】特開2001−94309号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、放送チャンネルごとにサービスエリアが異なる場合がある。
このため、複数チャンネルでアンテナを共用する場合、電波の届く範囲は、ある放送チャンネルにとってはサービスエリア内になっても、他のチャンネルにとってはサービスエリア外となってしまうことがあり、電波法、放送法上の問題がある。
この場合、放送チャンネルごと、言い換えれば放送周波数帯ごとに電波の届く範囲を調整できれば便利である。
【0005】
そこで、この発明の目的は、所定の放送チャンネルの放送信号を、所定のアンテナ素子から放射される前に減衰させ、所定の方向への電波の放射を抑制することができる放送アンテナ用送信装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、複数の送信アンテナ素子(7a−7d)と、周波数帯の異なる複数の放送信号を1つに合波する共用器(5)と、前記共用器(5)で合波された放送信号をそれぞれの前記送信アンテナ素子(7a−7d)に導くための分岐器と、前記所定の送信アンテナ素子(7b)と前記分岐器との間に挿入された所定の周波数帯の放送信号を阻止するためのチャンネル選択回路(1)とを備えることを含むことを特徴とする放送アンテナ用送信装置である。
【0007】
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
請求項1記載の発明によれば、所定のチャンネルの放送信号を放射する前に減衰させ、所定の方向への当該放送信号の放射を抑制することができる放送アンテナ用送信装置を提供することができる。
【0008】
また、上記の目的を達成するための請求項2記載の発明は、放送信号を二分する第1ハイブリット回路(3)と、前記第1ハイブリッド回路(3)の他の端子(端子C)に接続された、信号のパワーを吸収する吸収素子(8)と、前記第1ハイブリット回路(3)で二分された信号をそれぞれ通過させる2つのフィルタ回路(4)と、前記2つのフィルタ回路(4)を通過した信号を合成して、1つの出力端子から送信アンテナ素子(7b)に給電する第2ハイブリッド回路(5)とをさらに備える放送アンテナ用送信装置である。
【0009】
請求項2記載の発明によれば、チャンネル選択回路の具体的な構成例を規定することができる。
また、上記の目的を達成するための請求項3記載の発明は、前記フィルタ回路(4)は、減衰量を変えることにより前記所定の送信アンテナ素子(7b)の放射方向の利得の低下量を調整することができる請求項1または請求項2のいずれかに記載の放送アンテナ用送信装置である。
【0010】
請求項3記載の発明によれば、所定方向への放送信号の放射量を調整することができる放送アンテナ用送信装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、鉄塔2の上に設置された放送用アンテナ3を示す。(a)はA面での放送用アンテナ3の断面図、(b)は同側面図である。
放送用アンテナ3は、鉄塔2の先端の鉄柱4に固定されている。放送用アンテナ3は、4つの送信アンテナ素子7a−7dを水平方向に90度おきに配置している。各送信アンテナ素子7a−7dは、水平方向に90度以上の角度にわたって電波を放射することができるので、4つの送信アンテナ素子7a−7dを合わせて、水平面上に360度の指向性(無指向性)を実現している。
【0012】
送信アンテナ素子7a−7dの形式は、特に限定されるものではなく、双ループアンテナ、ダイポールアンテナ等を用いることができる。
図2は、本発明の放送用アンテナ送信装置1の回路構成図である。この例では、放送信号は、関東圏、関西圏などの広域をサービスエリアとする4つのチャンネルの放送信号と、県域をサービスエリアとする1つのチャンネルの放送信号が共用されている。各放送信号の周波数帯は、それぞれ分離されていて重複がないのはもちろんである。
【0013】
これらの合計5つの放送信号を、共用器5を用いて重畳し、1本のケーブルで搬送している。
搬送路は、途中で、1対1分岐器を通して2分岐され、各分岐された放送信号は、さらに1対1分岐器を通して2分岐されており、合計4分岐の給電線路2a,2b,2c及び2dになる。分岐経路は、各放送信号に対して、同一の長さになるように設定されている。
【0014】
このようにして、4つの分岐信号を得る。各分岐信号は、上記のように2度の1対1分岐器を通ることから、同一内容の放送波を含んでいることになる。
このようにして得られた4つの分岐信号は、給電線路6a−6dを通って、鉄塔2の先端に取り付けられた送信アンテナ素子7a−7dに給電される。
4本の給電線路のうち、2a,2c及び2dの3本は、分岐器から送信アンテナ素子7a,7c及び7dまでをダイレクトにつないでいる。しかし、給電線路2bの途中には、チャンネル選択回路1が挿入されている。
【0015】
このチャンネル選択回路1は、所定のチャンネル(チャンネルbという)の放送信号を不通過とし、その他のチャンネルの放送信号を通過させる回路である。
このように、1本の給電線路2bにチャンネル選択回路1を挿入することにより、当該チャンネルbの放送信号の電波が、当該送信アンテナ素子7bから放射されることが阻止される。これにより、当該送信アンテナ素子7bの電波放射方向に対して、チャンネルbの放送信号の電波が放射されなくなる。したがって、チャンネルbの放送信号の電波の、当該方向の放射レベルが大きく落ち込む。
【0016】
例えば、チャンネルbを、県域をサービスエリアとする1つのチャンネルに設定し、県外を向いた方向に設置された送信アンテナ素子7bへの給電線路2bにチャンネル選択回路1を挿入すれば、チャンネルbの電波の県外向け放射レベルが落ち込む。したがって、県域放送にとって不要な県外へのサービスが行われなくなる。
一方、チャンネル選択回路1を通過する他のチャンネルの、広域放送に対応する放送信号は、すべての送信アンテナ素子7a,7b,7c及び7dから放射されるので、目的どおり、広域圏の放送が可能となる。
【0017】
図3は、チャンネル選択回路1の構成を示す回路図である。
チャンネル選択回路1は、1対1分岐器からつながる端子(端子Aという)、送信アンテナ素子7bにつながる端子(端子Bという)、吸収素子8,9につながる2つの端子(端子C,Dという)を備えている。
端子A,Cと端子B,Dとの間には、第1ハイブリット回路3、ローパスフィルタ4、第2ハイブリッド回路5が接続されている。
【0018】
前記ローパスフィルタ4は、チャンネルbの放送信号の通過を阻止するフィルタである。本発明の実施の形態では、チャンネルbの周波数帯が、他のチャンネルの周波数帯よりも高いということを前提にして、ローパスフィルタを採用している。
しかしチャンネルbの周波数帯が、他のチャンネルの周波数帯よりも低ければ、ハイパスフィルタを用いればよく、チャンネルbの周波数帯が、他のチャンネルの周波数帯の間にあれば、帯域阻止フィルタを用いればよい。要するに、チャンネルbの放送信号の通過を阻止することができれば、どのようなタイプのフィルタを用いてもよい。
【0019】
端子Aから入ってきたチャンネルb以外の放送信号は、第1ハイブリット回路3を通して2分され、それぞれローパスフィルタ4を通過し、第2ハイブリッド回路5で合成されて端子Bを通して、送信アンテナ素子7bに給電される。
端子Aから入ってきたチャンネルbの放送信号は、第1ハイブリット回路3を通して2分され、それぞれのローパスフィルタ4で反射される。ローパスフィルタ4で反射された放送信号は、再度、第1ハイブリッド回路3を通過するときに合成されて端子Cを通して吸収素子8に吸収され、熱となって消費される。
【0020】
図4は、ハイブリッド回路3,5の具体的構造を示す斜視図である。このハイブリッド回路3,5は、3dB方向性結合器で構成されている。3dB方向性結合器は、2つの対向する金属平行平板11,12の一端に端子13,14を接続し、他端に端子15,16を接続している。そして、全体を金属筒17でシールドし、各端子13−16から同軸ケーブルC1−C4を引き出している。
【0021】
同軸ケーブルC1から入力されたチャンネルbの放送信号は、同軸ケーブルC3,C4からそれぞれ2分の1の電力で出力される。また、同軸ケーブルC4からは位相が90°ずれて出力される。同軸ケーブルC3,C4から出力された信号は、それぞれローパスフィルタ4によって戻される。
ローパスフィルタ4で戻されたチャンネルbの放送信号は、ハイブリット回路3により再度合成され、端子15を通じて同軸ケーブルC2へ出力される。同軸ケーブルC2へ出力された信号は、吸収素子8に吸収され、熱となって消費される。
【0022】
ハイブリット回路5もハイブリット回路3と同様の構造である。
以上の図4では、ハイブリッド回路3を3dB方向性結合器で構成した例を示したが、ハイブリッド回路は、これ以外にブリッジダイプレクサー、ラットレース回路、ハイブリッドリング、ショートスロットなどで構成してもよい。
図5は、同軸ケーブルC3がつながる端子(端子Eという)と同軸ケーブルC5がつながる端子(端子Gという)の間に接続されるローパスフィルタ4の構造図(a)と等価回路図(b)を示す。ローパスフィルタ4は、並列フィルタ回路LC1と、信号を90°移相させる伝送路と、並列フィルタ回路LC2から構成される。各並列フィルタ回路LC1,LC2は、具体的には、それぞれ同軸管伝送路で構成されている。
【0023】
等価回路図である図5(b)に示すとおり、並列フィルタ回路LC1,LC2は、コイルとコンデンサで表される。フィルタLC1は、たがいに直列に接続されたコイルLs1とコンデンサCs1を、コイルLp1で並列に接続した構造である。フィルタLC2も同様の構造である。
ローパスフィルタ4は、同軸ケーブルC3から入ってきたチャンネルbの放送信号を同軸ケーブルC3へ戻す。チャンネルb以外の放送信号は同軸ケーブルC5へ通過させる。戻されたチャンネルbの放送信号は、前述したように、吸収素子8に吸収される。
【0024】
ここでは、端子E,Gにつながるローパスフィルタ4を説明したが、端子F,Hにつながるローパスフィルタ4も同様である。
ローパスフィルタ4を通過したチャンネルb以外のそれぞれの放送信号は、前述したように同軸ケーブルC5、C6を通じハイブリット回路5に入る。これらの信号は再度合成され、同軸ケーブルC8から端子Bを通じ給電線路6bによってアンテナ素子7bに給電される。
【0025】
以上のように本発明の放送アンテナ用送信装置は、ハイブリット回路3,5とローパスフィルタ4とによって、所定の周波数帯の放送信号を、電波として放射される前に低減させることができる。したがって、所定方向への電波の放射を抑制し、結果としてサービスエリア外への放送電波の漏洩を遮断することができる。
【実施例1】
【0026】
図6は、ローパスフィルタの通過減衰量(実線)及び反射減衰量(破線)を表すグラフである。横軸には、周波数をとり、476MHzから590MHzまで表している。このうち、476MHzから482MHzまでが第14チャンネル、482MHzから488MHzまでが第15チャンネル、488MHzから494MHzまでが第16チャンネル、494MHzから500MHzまでが第17チャンネルとなる。548MHzから554MHzまでが第26チャンネルとなる。第14チャンネル〜第17チャンネルは広域放送に用いられ。第26チャンネルは、県域放送に用いられるものとする。
【0027】
並列フィルタLC1のリアクタンスy1は、近似的に次の式で表される。
y1=−a1(f−fs1)/(f−fp1)
a1:LC1における定数
fs1:フィルタLC1の直列共振周波数
fp1:フィルタLC1の並列共振周波数
また、並列フィルタLC2のリアクタンスy2は、近似的に次の式で表される。
【0028】
y2=−a2(f−fs2)/(f−fp2)
a2:LC2における定数
fs2:フィルタLC2の直列共振周波数
fp2:フィルタLC2の並列共振周波数
表1は、図5におけるローパスフィルタの所定の通過減衰量(実線)及び反射減衰量(破線)を実現するためのパラメーターを例示している。
【0029】
【表1】

【0030】
このローパスフィルタを用いてチャンネル選択回路1を構成した。
ローパスフィルタ4の第26チャンネルにおける通過減衰量は、図6に示したとおり、−20dBとなっている。なお、図6の488MHzにおける反射減衰量の極は、フィルタLC1,LC2の並列共振周波数に対応し、535MHzにおける通過減衰量の極は、フィルタLC1の直列共振周波数に対応し、579MHzにおける通過減衰量の極は、フィルタLC2の直列共振周波数に対応している。
【0031】
そして、第14チャンネル〜第17チャンネルの電波放射指向特性と、第26チャンネルの電波放射指向特性とを算出したところ、図7に示すグラフが得られた。
このグラフから、第14チャンネル〜第17チャンネルの電波放射指向特性は、全方位にわたって、3dB程度の凹凸はあるものの、十分に低損失で、平坦な指向特性が得られている。
【0032】
そして、第26チャンネルは、チャンネル選択回路1が挿入されたアンテナ素子7bの指向方向B面の利得が大幅に落ち込んでいることが分かる。
このグラフによれば、第14チャンネル〜第17チャンネルの放送信号はほとんど損失なく通過し、第26チャンネルの放送信号はほとんど損失なく吸収する。
したがって、本発明のアンテナ用送信装置を使用して、広域の放送信号をほとんど損失なく通過させ、所定方向への県域の放送信号は減衰させることができる。
【実施例2】
【0033】
次に、減衰量の異なる5つのローパスフィルタ(1)から(5)を用いて、それぞれチャンネル選択回路を構成した。
5つのローパスフィルタのパラメーターを表2に示す。
【0034】
【表2】

【0035】
表2は、5つのローパスフィルタの通過減衰量及び反射減衰量を求めるためのパラメーターを示している。表2では、第26チャンネルにおける減衰量は、ローパスフィルタ(1):−6dB,ローパスフィルタ(2):−8dB,ローパスフィルタ(3):−10dB,ローパスフィルタ(4):−12dB,ローパスフィルタ(5):−20dBとなっている。ローパスフィルタ(5)は、実施例1で用いたローパスフィルタ4同じものである。各々のローパスフィルタの並列インピーダンスも、実施例1と同様の計算方法で求めている。
【0036】
図8は、ローパスフィルタ(1)から(5)の通過減衰量(実線)及び反射減衰量(破線)を表すグラフである。図9は、第26チャンネル付近の通過減衰量のグラフの拡大図である。
これらローパスフィルタ(1)から(4)を用いてチャンネル選択回路1を構成し、第26チャンネルでの電波放射指向特性を算出したところ、図10に示すようなグラフが得られた。第26チャンネルにおいて、チャンネル選択回路(1)から(4)が挿入されたアンテナ素子7bの指向方向の利得が大幅に落ち込んでいることが分かる。その落ち込み量は、ローパスフィルタ(1):−7dB,ローパスフィルタ(2):−9dB,ローパスフィルタ(3):−11dB,ローパスフィルタ(4):−13dBとなっている。
【0037】
このことから、チャンネル選択回路1を挿入したアンテナ素子7bの指向方向の利得を低減させたい場合、その低減量は、チャンネル選択回路1のローパスフィルタ4の通過減衰量を調整することによって、可能になることがわかる。
したがって、当該チャンネル選択回路1を用いることにより、所定チャンネルの信号を、任意の量だけ低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】鉄塔の上に設置された本発明の放送アンテナ用送信装置の断面を示す平面図(a)と同側面図(b)である。
【図2】本発明の実施形態に係るチャンネル選択回路を含む放送アンテナ用送信装置の構成図である。
【図3】チャンネル選択回路の構成図である。
【図4】ハイブリッド回路の構造を示す斜視図である。
【図5】ローパスフィルタの構成図(a)と等価回路図(b)である。
【図6】ローパスフィルタの通過減衰量(実線)及び反射減衰量(破線)の周波数特性を表すグラフである。
【図7】−20dBの通過減衰量のローパスフィルタを用いた場合の第14、第15、第16及び第17チャンネルと第26チャンネルの相対電界強度を表した水平指向性図である。
【図8】フィルタ回路LC1,LC2のパラメーターを変えたときのローパスフィルタの通過減衰量(実線)及び反射減衰量(破線)の周波数特性を表したグラフである。
【図9】図8の場合の542MHzから560MHzを拡大表示させたグラフである。
【図10】−6dB、−8dB、−10dB及び−12dBの通過減衰量のローパスフィルタを用いた場合の第26チャンネルの相対電界強度を表した水平指向性図である。
【符号の説明】
【0039】
1 チャンネル選択回路
2 鉄塔
3 放送用アンテナ
4 鉄柱
5 共用器
11,12 金属平行版
13,14,15,16 端子
17 金属筒
2a,2b,2c,3d 給電線路
3 第1ハイブリット回路
4 ローパスフィルタ
5 第2ハイブリッド回路
6a,6b,6c,6d 給電線路
7a,7b,7c,7d 送信アンテナ素子
8,9 吸収素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の送信アンテナ素子と、
周波数帯の異なる複数の放送信号を1つに合波する共用器と、
前記共用器で合波された放送信号をそれぞれの前記送信アンテナ素子に導くための分岐器と、
前記所定の送信アンテナ素子と前記分岐器との間に挿入された所定の周波数帯の放送信号を阻止するためのチャンネル選択回路とを備えることを含むことを特徴とする放送アンテナ用送信装置。
【請求項2】
前記チャンネル選択回路は、放送信号を二分して2つの出力端子から出力する第1ハイブリット回路と、
前記第1ハイブリッド回路の他の端子に接続された、信号のパワーを吸収する吸収素子と、
前記第1ハイブリット回路で二分された信号をそれぞれ通過させる2つのフィルタ回路と、
前記2つのフィルタ回路を通過した信号を合成して、1つの出力端子から送信アンテナに給電する第2ハイブリッド回路とを含む請求項1記載の放送アンテナ用送信装置。
【請求項3】
前記フィルタ回路は、減衰量を変えることにより前記所定の送信アンテナ素子の放射方向の利得の低下量を調整することができる請求項1または請求項2のいずれかに記載の放送アンテナ用送信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−222684(P2006−222684A)
【公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−33520(P2005−33520)
【出願日】平成17年2月9日(2005.2.9)
【出願人】(504270046)ブロードワイヤレス株式会社 (7)
【Fターム(参考)】