説明

放送広告判別装置および放送広告判別プログラム

【課題】ネット差替CMまで詳細に判別することを課題とする。
【解決手段】第1の入力部2は、ローカル局から放送された第1の放送広告の画像情報を入力する。第2の入力部3は、第1の放送広告が放送された時刻にキー局から放送された第2の放送広告の画像情報を入力する。第1の取得部4は、第1の放送広告のスポンサー情報を取得する。第2の取得部5は、第2の放送広告のスポンサー情報を取得する。第1の照合部6は、第1の放送広告の画像情報と第2の放送広告の画像情報とを照合する。第2の照合部7は、第1の放送広告のスポンサー情報と、第2の放送広告のスポンサー情報とを照合する。判断部8は、第1の放送広告の画像情報と第2の放送広告の画像情報との照合結果と、第1の放送広告のスポンサー情報と第2の放送広告のスポンサー情報との照合結果とに基づき、第1の放送広告の種別(ローカルCM、ネットCM、ネット差替CM)を判断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、放送広告判別装置および放送広告判別プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、テレビ番組を放映するテレビ局は、スポンサー契約を締結した企業の広告や宣伝を目的とした放送広告(いわゆるコマーシャル、以下、CMと記載する)をテレビ番組の合間などに放送する。例えば、テレビ局は、自局の放映地域の特性や環境に応じたCMを放送する。
【0003】
また、テレビ局は、CMを放送する権利を得るスポンサー契約を取り付ける営業業務の一環として、テレビ番組の合間に他局でどのようなスポンサーのCMが流れているかを調査するCM出稿調査が行われている。例えば、CMには、基幹となるネット局および系列のローカル局から放送されるネットCMと、上述したネット局あるいはローカル局のいずれかの放送局のみから放送されるローカルCMとに分けられる。
【0004】
例えば、ローカル局は、他局の放送波をキャプチャし、キャプチャした放送波からCM部分を抽出する。そして、ローカル局は、他局で放映される番組の番組情報を取得し、取得した番組情報を用いて、他局の放送波から抽出したCMの種別を調査する。例えば、ローカル局は、他局の放送波から抽出したCMの抽出時間が、ネット番組の放送時間帯であることを番組情報から特定した場合にはネットCMと判別する。また、ローカル局は、他局の放送波から抽出したCMの抽出時間が、ローカル番組の放送時間帯であることを番組情報から特定した場合にはローカルCMと判別する。ローカル局は、このCM出稿調査結果に基づいて、自局で放映していないローカルCMを特定し、特定したローカルCMのスポンサーに対して自局でもCMを放映させてもらうための営業を行う。なお、ネット番組とは、基幹となるネット局および系列のローカル局から放送される番組であり、ローカル番組とは、上述したネット局あるいはローカル局のいずれかの放送局のみから放送される番組である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−134489号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述したCM出稿調査に用いられる番組情報はタイムリーな情報ではない。例えば、番組情報上ではネット番組の放送時間帯とされていても、実際には、番組編成上の理由等で、ローカル番組が放送されている場合がある。そのため、ローカル局では、タイムリーな情報に番組情報を手作業で修正した上で、CM出稿調査を行っているのが現状であり、作業負担が大きいという問題がある。
【0007】
そこで、CM出稿調査の作業負担軽減を目的として、自局で放映しているCMの画像データと、同時刻にネット局からキャプチャしたCM画像データとの照合結果に基づいて、ネットCMであるかローカルCMであるかを判別するCM判別方法も考えられる。例えば、このCM判別方法によれば、CM画像データが一致すればネットCMと判定し、一致しなければローカルCMと判定することができるので、CM出稿調査の作業負担を軽減できる。
【0008】
しかしながら、上述したネットCMには、放送地域の地域性等に沿ったCMを放送することを目的として、スポンサーが同一であるにも関わらず、ネット局で放映されるネットCMとローカル局で放映されるネットCMの内容が異なるネット差替CMが存在する。例えば、ネット差替CMの一例としては、寒い地方を拠点とするローカル局では暖色系の車のCMが放送され、温かい地方を基点とするネット局では寒色系の車のCMが放送される場合などが上げられる。このため、CM画像データと単純に照合することにより、ネットCMであるかローカルCMであるかを判別するCM判別方法では、ネット差替CMを判別することができないという問題がある。
【0009】
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、CMの種別をネット差替CMまで詳細に判別することが可能な放送広告判別装置および放送広告判別プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願の開示する技術は、一つの態様において、ローカル局から放送された第1の放送広告の画像情報を入力する第1の入力部と、前記第1の放送広告が放送された時刻にキー局から放送された第2の放送広告の画像情報を入力する第2の入力部と、前記第1の放送広告のスポンサー情報を取得する第1の取得部と、前記第2の放送広告のスポンサー情報を取得する第2の取得部と、前記第1の放送広告の画像情報と前記第2の放送広告の画像情報とを照合する第1の照合部と、前記第1の放送広告のスポンサー情報と、前記第2の放送広告のスポンサー情報とを照合する第2の照合部と、前記第1の放送広告の画像情報と前記第2の放送広告の画像情報との照合結果と、前記第1の放送広告のスポンサー情報と前記第2の放送広告のスポンサー情報との照合結果とに基づき、前記第1の放送広告の種別を判断する判断部と、を有する。
【発明の効果】
【0011】
本願の開示する技術の一つの態様によれば、他の放送局で放映されるCMをネット差替CMまで詳細に判別できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、実施例1に係る放送広告判別装置を示す図である。
【図2】図2は、実施例2の全体像の一例を示す図である。
【図3】図3は、実施例2に係るメディアリサーチサーバの構成を示す図である。
【図4】図4は、実施例2に係る番組表データ記憶部に記憶されるデータの一例を示す図である。
【図5】図5は、実施例2に係るCMデータ記憶部に記憶されるデータの一例を示す図である。
【図6】図6は、実施例2に係るCMデータ記憶部に記憶されるファイル名の一例を示す図である。
【図7】図7は、実施例2に係るスポンサー名の設定画面例を示す図である。
【図8】図8は、実施例2に係るCMデータ判別部による処理を説明する図である。
【図9】図9は、実施例2に係るCMデータ判別部による処理を説明する図である。
【図10】図10は、実施例2に係るCMデータ判別部による処理を説明する図である。
【図11】図11は、実施例2に係るメディアリサーチサーバによる処理の流れを示す図である。
【図12】図12は、放送広告判別プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、図面を参照しつつ、本願の開示する放送広告判別装置および放送広告判別プログラムの一実施形態について詳細に説明する。なお、放送広告判別装置および放送広告判別プログラムの一実施形態として後述する以下の実施例により、本願が開示する技術が限定されるものではない。
【実施例1】
【0014】
図1は、実施例1に係る放送広告判別装置を示す図である。同図に示すように、実施例1に係る放送広告判別装置1は、第1の入力部2、第2の入力部3、第1の取得部4、第2の取得部5、第1の照合部6、第2の照合部7および判断部8を有する。
【0015】
第1の入力部2は、ローカル局から放送された第1の放送広告の画像情報(例えば、CMの画像情報)を入力する。第2の入力部3は、第1の放送広告が放送された時刻にキー局(ネット局)から放送された第2の放送広告の画像情報を入力する。第1の取得部4は、第1の放送広告のスポンサー情報(例えば、スポンサー名)を取得する。第2の取得部5は、第2の放送広告のスポンサー情報を取得する。第1の照合部6は、第1の放送広告の画像情報と第2の放送広告の画像情報とを照合する。第2の照合部7は、第1の放送広告のスポンサー情報と、第2の放送広告のスポンサー情報とを照合する。判断部8は、第1の放送広告の画像情報と第2の放送広告の画像情報との照合結果と、第1の放送広告のスポンサー情報と第2の放送広告のスポンサー情報との照合結果とに基づき、第1の放送広告の種別(ローカルCM、ネットCM、ネット差替CM)を判断する。
【0016】
すなわち、実施例1に係る放送広告判別装置1は、ローカル局のCM画像とネット局のCM画像との照合結果だけでなく、各CM画像データのスポンサー名の照合結果をさらに利用して、ローカル局のCMの種別を判断する。例えば、実施例1に係る放送広告判別装置1は、ローカル局およびネット局のCM画像が相互に一致せず、各CM画像に対応するスポンサー名が相互に一致する場合には、ローカル局のCMをネット差替CMと判断する。このようなことから、実施例1に係る放送広告判別装置1は、ローカル局のCM画像データとネット局のCM画像データとの照合結果だけでは判断することができなかったネット差替CMまで詳細に判別できる。
【実施例2】
【0017】
[実施例2の構成]
図2は、実施例2の全体像の一例を示す図である。同図に示す福岡本社とは、福岡を拠点として、あるネット局(キー局)のネット番組を放送するローカル局(例えば、D局)であるものとする。また、同図に示す東京支社とは、ローカル局である福岡本社の営業支社であるものとする。なお、福岡本社および東京支社は、以下に説明する実施例2にかかる一例である。
【0018】
東京支社には、図2に示すように、キャプチャ装置110a〜130c、PC(Personal Computer)111a〜131cおよびデータサーバ140が設置される。キャプチャ装置110a〜130cは、東京支社の近隣に拠点を設けるネット局の放送データをキャプチャする。例えば、キャプチャ装置110aは、ネット局Aの放送データをキャプチャし、キャプチャ装置120bは、ネット局Bの放送データをキャプチャし、キャプチャ装置130cは、ネット局Cの放送データをキャプチャする。
【0019】
PC111a〜131cは、キャプチャ装置110a〜130cから放送データを取り込んで、放送データからCMデータを抽出し、抽出したCMデータを時系列で保存する。例えば、PC111aは、キャプチャ装置110aから放送データを取り込み、CMデータの始めと終わりに設けられる無音部分やCMデータへの切り替り時の画像の輝度変化に基づいて、放送データからCM画像データを抽出する。さらに、PC111aは、抽出したCM画像データからエッジ(輪郭)照合するための画像特徴データを生成する。この画像特徴データは、後述するメディアリサーチサーバ300によるCMデータの照合に用いられる。そして、PC111aは、例えば、放送データの放送時間に対応付けて、CM画像データおよび画像特徴データを時系列に保存する。
【0020】
PC111aと同様に、PC121bは、キャプチャ装置120bから放送データを取り込んでCM画像データの抽出、画像特徴データの生成を行い、放送データの放送時間に対応付けて、CM画像データおよび画像特徴データを時系列に保存する。また、PC111aと同様に、PC131cは、キャプチャ装置130cから放送データを取り込んでCM画像データの抽出、画像特徴データの生成を行い、放送データの放送時間に対応付けて、CM画像データおよび画像特徴データを時系列に保存する。
【0021】
データサーバ140は、WAN(Wide Area Network)やインターネットなどのネットワーク10を介して、福岡本社に設置されたメディアリサーチサーバ300と通信可能な状態に接続される。データサーバ140は、PC111a〜131cからCMデータを所定のタイミング(例えば、一日単位、一週間単位)で取り込み、取り込んだCMデータ(CM画像データおよび画像特徴データ)を各ネット局(例えば、A,B,C局)ごとに時系列で保存する。
【0022】
そして、データサーバ140は、各ネット局ごとに時系列で保存したCMデータを、ネットワーク10を介して、メディアリサーチサーバ300に送信する。なお、データサーバ140は、例えば、デフォルトで設定されているタイミングで自動でメディアリサーチサーバ300にCMデータを送信するようにしてもよいし、メディアリサーチサーバ300からの要求に応じてCMデータを送信するようにしてもよい。
【0023】
福岡本社には、図2に示すように、キャプチャ装置210a〜230c、PC(Personal Computer)211a〜231c、データサーバ240およびメディアリサーチサーバ300が設置される。キャプチャ装置210a〜230cは、上述した東京支社のキャプチャ装置110a〜130cと同様の動作を行う。すなわち、キャプチャ装置210a〜230cは、福岡本社の近隣に拠点を設けるローカル局の放送データをキャプチャする。例えば、キャプチャ装置210aは、ネット局であるA局の系列ローカル局であるD局、すなわち福岡本社から放送される放送データをキャプチャする。また、キャプチャ装置220bは、ネット局であるB局の系列ローカル局であるE局の放送データをキャプチャし、キャプチャ装置230cは、ネット局であるC局の系列ローカル局であるF局の放送データをキャプチャする。
【0024】
PC211a〜231cは、上述した東京支社のPC111a〜131cと同様の動作を行う。すなわち、PC211a〜231cは、キャプチャ装置210a〜230cから放送データを取り込んで、放送データからCMデータを抽出し、抽出したCMデータを時系列で保存する。例えば、PC211aは、キャプチャ装置210aから放送データを取り込み、CMデータの始めと終わりに設けられる無音部分やCMデータへの切り替り時の画像の輝度変化に基づいて、放送データからCM画像データを抽出する。さらに、PC211aは、抽出したCM画像データからエッジ(輪郭)照合(以降「照合」と表記されるものは「エッジ照合」と同意)するための画像特徴データを生成する。この画像特徴データは、後述するメディアリサーチサーバ300によるCMデータの照合に用いられる。そして、PC211aは、例えば、放送データの放送時間に対応付けて、CM画像データおよび画像特徴データを時系列に保存する。
【0025】
PC211aと同様に、PC221bは、キャプチャ装置220bから放送データを取り込んでCM画像データの抽出、画像特徴データの生成を行い、放送データの放送時間に対応付けて、CM画像データおよび画像特徴データを時系列に保存する。また、PC211aと同様に、PC231cは、キャプチャ装置230cから放送データを取り込んでCM画像データの抽出、画像特徴データの生成を行い、放送データの放送時間に対応付けて、CM画像データおよび画像特徴データを時系列に保存する。
【0026】
データサーバ240は、上述した東京支社のデータサーバ140と同様の動作を行う。すなわち、データサーバ240は、PC211a〜231cからCMデータを所定のタイミング(例えば、一日単位、一週間単位)で取り込み、取り込んだCMデータ(CM画像データおよび画像特徴データ)を各ローカル局(例えば、D,E,F局)ごとに時系列で保存する。
【0027】
そして、データサーバ240は、各ローカル局ごとに時系列で保存したCMデータを、ネットワーク10を介して、メディアリサーチサーバ300に送信する。なお、データサーバ240は、例えば、デフォルトで設定されているタイミングでCMデータを自動でメディアリサーチサーバ300に送信するようにしてもよいし、メディアリサーチサーバ300から要求に応じてCMデータを送信するようにしてもよい。
【0028】
図3は、実施例2に係るメディアリサーチサーバ300の構成を示す図である。メディアリサーチサーバ300は、東京支社でキャプチャされたネット局のCMデータと、福岡本社でキャプチャされたローカル局のCMデータとに基づいて、福岡本社でキャプチャされたCMデータの種別を判別する。メディアリサーチサーバ300は、例えば、同図に示すように、通信制御部310、入力部320、出力部330、記憶部340および制御部350を有する。
【0029】
通信制御部310は、東京支社に設置されたデータサーバ140や、福岡本社に設置されたデータサーバ240との間でやり取りされるCMデータに関する通信を制御する。
【0030】
入力部320は、例えば、キーボードやマウス、マイクなどの入力装置を有し、管理者から各種設定に関する入力操作を受け付ける。例えば、入力部320は、福岡本社にてキャプチャされたCMデータに対するスポンサー名の入力操作を管理者から受け付けると、入力されたスポンサー名を後述するスポンサー名設定部352に送る。出力部330は、管理者からの要求に応じた各種情報を出力する。
【0031】
出力部330は、例えば、モニタやディスプレイを有し、管理者からの要求に応じて各種情報を出力する。例えば、出力部330は、CMデータに対してスポンサー名を設定入力するための画面を表示出力する。
【0032】
記憶部340は、制御部350による各種処理に必要なデータおよびプログラムを記憶し、例えば、図3に示すように、番組表データ記憶部341およびCMデータ記憶部342を有する。
【0033】
番組表データ記憶部341は、福岡本社が放送データをキャプチャの対象としている各ローカル局の番組内容に関する情報を記憶する。図4は、実施例2に係る番組表データ記憶部に記憶されるデータの一例を示す図である。同図に示すように、番組表データ記憶部341は、各ローカル局ごとに、一時間区切りの放送時間に対応付けて、放送する番組がネット番組なのかローカル番組なのかを示す情報を記憶する。
【0034】
例えば、図4に示すように、番組表データ記憶部341は、D局の放送時間「6:00〜7:00」、「7:00〜8:00」、「8:00〜9:00」にそれぞれ対応付けて「ネット」を記憶する。また、番組表データ記憶部341は、D局の放送時間「25:00〜26:00」に対応付けて「ローカル」を記憶する。つまり、D局では、放送時間「6:00〜7:00」、「7:00〜8:00」、「8:00〜9:00」に「ネット番組」が放送され、放送時間「25:00〜26:00」に「ローカル番組」が放送されることを示す。
【0035】
また、例えば、図4に示すように、番組表データ記憶部341は、E局の放送時間「6:00〜7:00」および「25:00〜26:00」にそれぞれ対応付けて「ローカル」を記憶する。また、番組表データ記憶部341は、「7:00〜8:00」および「8:00〜9:00」にそれぞれ対応付けて「ネット」を記憶する。つまり、E局では、放送時間「6:00〜7:00」および「25:00〜26:00」に「ローカル番組」が放送され、放送時間「7:00〜8:00」および「8:00〜9:00」に「ネット番組」が放送されることを示す。
【0036】
また、例えば、図4に示すように、番組表データ記憶部341は、F局の放送時間「6:00〜7:00」、「8:00〜9:00」および「25:00〜26:00」にそれぞれ対応付けて「ローカル」を記憶する。また、番組表データ記憶部341は、「7:00〜8:00」に対応付けて「ネット」を記憶する。つまり、F局では、放送時間「6:00〜7:00」、「8:00〜9:00」および「25:00〜26:00」に「ローカル番組」が放送され、放送時間「7:00〜8:00」に「ネット番組」が放送されることを示す。
【0037】
CMデータ記憶部342は、データサーバ140から受信したネット局のCMデータ、およびデータサーバ240から受信したローカル局のCMデータに関する情報をそれぞれ記憶する。図5は、実施例2に係るCMデータ記憶部に記憶されるデータの一例を示す図である。同図に示すように、CMデータ記憶部342は、各ローカル局および各ネット局ごとに、放送日時に対応付けて、ファイル名、CM画像データおよび画像特徴データを記憶する。
【0038】
CM画像データは、CM画像のデータファイル、CM画像に対応するスポンサー名およびCM種別(ローカル、ネット、ネット差替)を含む。スポンサー名は、管理者からスポンサー名の設定入力が行われた時に記憶され、CM種別は、後述するCMデータ判別部353による処理が完了した時に記憶されるデータである。「ローカル」は、一つのローカル局のみから放送されるローカルCMを示す。「ネット」は、あるネット局を基幹として、系列のローカル局を含む複数の放送局から放送されるCMを示す。「ネット差替」は、同一のスポンサーに対応するネットCMではあるが、ネット局と系列のローカル局との間で放送される内容が異なるCMを示す。
【0039】
図6は、実施例2に係るCMデータ記憶部に記憶されるファイル名の一例を示す図である。例えば、同図の最上段に示すように、ファイル名は、「CM_20090229080500.wmv」というように記述される。ファイル名に含まれる「20090229080500」は、放送日時「2009年2月29日8時5分00秒」を示し、「wmv」は動画形式、例えば、「Windows(登録商標) Media Video」を示す。
【0040】
なお、記憶部340は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ(flash memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置である。
【0041】
制御部350は、所定の制御プログラム、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する。そして、制御部350は、例えば、図3に示すように、CMデータ抽出部351、スポンサー名設定部352およびCMデータ判別部353を有する。
【0042】
CMデータ抽出部351は、番組表データ記憶部341に記憶されている番組表データに基づいて、CMデータ記憶部342に記憶されているCMデータから処理対象となるCMデータ(ネット番組内で放送されるネットCMのデータ)を抽出する。例えば、CMデータ抽出部351は、CM判別処理の開始指示があると、番組表データ記憶部341に記憶されているデータから、ある局のネット番組の放送時間帯を取得する。そして、CMデータ抽出部351は、取得したネット番組の放送時間のローカル局、および対応するネット局のCMデータ(放送日時、画像データ、画像特徴データ)を、CMデータ記憶部342に記憶されているデータから抽出する。
【0043】
例えば、図4に示すように、CMデータ抽出部351は、番組表データ記憶部341に記憶されている番組表データから、ローカル局であるD局のネット番組の放送時間帯「6:00〜7:00」を取得する。そして、例えば、図5に示すように、CMデータ抽出部351は、取得したネット番組の放送時間帯「6:00〜7:00」のD局のCMデータ、およびD局に対応するネット局であるA局のCMデータをCMデータ記憶部342から抽出する。
【0044】
スポンサー名設定部352は、CMデータ抽出部351によるCMデータの抽出が完了すると、各CMに対応したスポンサー名を管理者に設定させる。例えば、スポンサー名設定部352は、CMデータ抽出部351により抽出された各CMデータのCM画像データを添付した画面を出力部330に表示出力し、CMに対応したスポンサー名を管理者に入力させることでスポンサー名を設定させる。
【0045】
図7は、実施例2に係るスポンサー名の設定画面例を示す図である。同図に示すように、スポンサー名の設定画面には、一番左の列に添付表示された各CM画像データごとに、スポンサー名を設定入力するためのフィールドが設けられている。例えば、同図の最上段に示すCMについて「A社」というスポンサー名が管理者により入力されると、スポンサー名設定部352は、同図最上段のCMのスポンサー名を「A社」に設定する。そして、スポンサー名設定部352は、設定したスポンサー名を、CMデータ記憶部342に記憶されているCMデータに対応付けて格納する。
【0046】
なお、スポンサー名設定部352は、CMデータ記憶部342に記憶されているCMデータにスポンサー名のデータがある程度整った場合には、CMに対応したスポンサー名を管理者に設定させるのではなく、自動設定することもできる。例えば、スポンサー名設定部352は、CMデータ抽出部351により抽出された各CMデータの画像特徴データと、CMデータ記憶部342に記憶されているCMデータの画像特徴データと照合する。そして、画像特徴データ間の照合度が所定の閾値を越える場合には、スポンサー名設定部352は、該当する画像特徴データに対応付けてCMデータ記憶部342に記憶されているスポンサー名を、CMデータ抽出部351により抽出されたCMデータに自動設定する。そして、スポンサー名設定部352は、自動設定したスポンサー名を、CMデータ記憶部342に記憶されているCMデータに対応付けて格納する。
【0047】
CMデータ判別部353は、スポンサー名設定部352によるスポンサー名の設定が完了すると、CMデータ抽出部351により抽出されたネット局のCMデータとローカル局のCMデータとの照合処理を行い、ローカル局のCM種別を判別する。
【0048】
図8〜10は、実施例2に係るCMデータ判別部による処理を説明する図である。例えば、図8に示す左図は、福岡本社にてキャプチャされたローカル局のCMデータ(本社キャプチャデータ)をスポンサー名とともに上から順に時系列に並べた状態を示す。同図に示す右図は、東京支社にてキャプチャされたネット局のCMデータ(東京キャプチャデータ)を上から順に時系列に並べた状態を示す。
【0049】
例えば、CMデータ判別部353は、CMデータ抽出部351により抽出されたネット局およびローカル局のCMデータから、放送時間が一致するネット局およびローカル局の画像特徴データを一組取得し、取得した画像特徴データを照合する。例えば、放送時間が一致するネット局およびローカル局の画像特徴データを照合し、照合の結果得られる画像特徴データ間の照合度が所定の閾値を越える場合(図8に示す「OK」時)には、CMデータ判別部353は、次のように処理する。
【0050】
すなわち、CMデータ判別部353は、図8に示すように、ネット局のCMデータとの間で所定の照合度が得られたローカル局のCMのCM種別として、「ネットCM」である旨の情報を設定する。そして、CMデータ判別部353は、ローカル局のCMデータに設定したCM種別、つまり「ネットCM」である旨の情報を、CMデータ記憶部342に記憶されているCMデータに対応付けて格納する。さらに、CMデータ判別部353は、ネット局のCMデータとの間で所定の照合度が得られたローカル局のCMデータに設定されているスポンサー名を、ローカル局のCMデータとの間で所定の照合度が得られたネット局のCMデータに自動設定する。そして、CMデータ判別部353は、ネット局のCMデータに設定したスポンサー名を、CMデータ記憶部342に記憶されているCMデータに対応付けて格納する。
【0051】
一方、ネット局およびローカル局の画像特徴データ間の照合度が所定の閾値以下である場合(図8に示す「NG」時)には、CMデータ判別部353は、次のように処理する。すなわち、CMデータ判別部353は、図9に示すように、画像特徴データ間の照合度が所定の閾値以下であったネット局のCM画像データを添付した画面を出力部330に表示出力し、各CMに対応するスポンサー名を管理者に設定させる。例えば、同図の上から2段目に示すCMについて「C社」というスポンサー名が管理者により入力されると、CMデータ判別部353は、同図の上から2段目に示すCMのスポンサー名を「C社」に設定する。そして、CMデータ判別部353は、設定したスポンサー名を、CMデータ記憶部342に記憶されているCMデータに対応付けて格納する。
【0052】
なお、CMデータ判別部353は、上述したスポンサー名設定部352と同様の方法で、CMに対応したスポンサー名を管理者に設定させるのではなく、自動設定してもよい。
【0053】
ローカル局のCMデータとの間で所定の照合度が得られなかったネット局のCMへのスポンサー名の設定が完了すると、CMデータ判別部353は、次のように処理する。すなわち、CMデータ判別部353は、所定の照合度が得られなかったネット局のCMに対応するスポンサー名と、ローカル局のCMに対応するスポンサー名とが一致するか否かを判定する。判定の結果、スポンサー名が一致する場合には、CMデータ判別部353は、例えば、図10に示すように、ローカル局のCMのCM種別として、「ネット差替CM」である旨の情報を設定する。そして、CMデータ判別部353は、ローカル局のCMデータに設定したCM種別、つまり「ネット差替CM」である旨の情報を、CMデータ記憶部342に記憶されているCMデータに対応付けて格納する。
【0054】
一方、判定の結果、スポンサー名が一致しない場合には、CMデータ判別部353は、例えば、図10に示すように、ローカル局のCMのCM種別として、「ローカルCM」である旨の情報を設定する。そして、ローカル局のCMデータに設定したCM種別、つまり「ローカルCM」である旨の情報を、CMデータ記憶部342に記憶されているCMデータに対応付けて格納する。
【0055】
CMデータ判別部353は、CMデータ抽出部351により抽出されたネット局およびローカル局のCMデータ、すなわち同ネット番組内で放送された各CMデータについて上述してきた処理が完了したか否かを判定する。判定の結果、同ネット番組内の各CMデータについて上述してきた処理が完了していない場合には、CMデータ判別部353は、同ネット番組内の残りのCMデータについて上述してきた処理を実行する。
【0056】
一方、判定の結果、CMデータ判別部353は、同ネット番組内の各CMデータについて上述してきた処理が完了している場合には、番組表データ記憶部341に記憶されている番組表データに未処理のネット番組の放送時間帯があるか否かを判定する。判定の結果、未処理のネット番組の放送時間帯がある場合には、CMデータ判別部353は、残りのネット番組の放送時間帯で放送された各CMデータについて上述してきた処理を実行する。これとは反対に、判定の結果、未処理のネット番組の放送時間帯がない場合には、CMデータ判別部353は、CM判別処理を終了する。
【0057】
なお、制御部350は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA (Field Programmable Gate Array)などの集積回路、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などの電子回路である。
【0058】
[実施例2による処理]
図11は、実施例2に係るメディアリサーチサーバによる処理の流れを示す図である。同図に示すように、CMデータ抽出部351は、例えば、管理者などからのCM判別処理の開始指示受付、あるいはデフォルトで設定されたCM判別処理の開始タイミング(一日単位、あるいは一週間単位)への到達を待機する(ステップS1)。
【0059】
そして、CM判別処理の開始指示を受け付ける、あるいはCM判別処理の開始タイミングへの到達を確認すると(ステップS1肯定)、CMデータ抽出部351は、番組表データ記憶部341から、ある局のネット番組の放送時間帯を取得する(ステップS2)。そして、CMデータ抽出部351は、取得したネット番組の放送時間のローカル局、および対応するネット局のCMデータ(放送日時、画像データ、画像特徴データ)を、CMデータ記憶部342から抽出する(ステップS3)。
【0060】
スポンサー名設定部352は、CMデータ抽出部351によるCMデータの抽出が完了すると、各CMに対応したスポンサー名を管理者に設定させる(ステップS4)。例えば、スポンサー名設定部352は、CMデータ抽出部351により抽出された各CMデータのCM画像データを添付した画面を出力部330に表示出力し、CMに対応したスポンサー名を管理者に入力させることでスポンサー名を設定させる。
【0061】
CMデータ判別部353は、スポンサー名設定部352によるスポンサー名の設定が完了すると、ステップS5の処理を実行する。すなわち、CMデータ判別部353は、CMデータ抽出部351により抽出されたネット局およびローカル局のCMデータから、放送時間が一致するネット局およびローカル局の画像特徴データを一組取得し、取得した画像特徴データを照合する(ステップS5)。そして、CMデータ判別部353は、照合の結果得られる画像特徴データ間の照合度が所定の閾値を超えるか否かを判定する(ステップS6)。
【0062】
放送時間が一致するネット局およびローカル局の画像特徴データを照合した結果、画像特徴データ間の照合度が所定の閾値を越える場合には(ステップS6肯定)、CMデータ判別部353は、次のように処理する。すなわち、CMデータ判別部353は、ネット局のCMデータとの間で所定の照合度が得られたローカル局のCMのCM種別として、「ネットCM」である旨の情報を設定する(ステップS7)。さらに、CMデータ判別部353は、ネット局のCMデータとの間で所定の照合度が得られたローカル局のCMデータに設定されているスポンサー名を、ローカル局のCMデータとの間で所定の照合度が得られたネット局のCMデータに自動設定する(ステップS8)。
【0063】
一方、放送時間が一致するネット局およびローカル局の画像特徴データを照合した結果、画像特徴データ間の照合度が所定の閾値以下である場合には(ステップS6否定)、CMデータ判別部353は、次のように処理する。すなわち、CMデータ判別部353は、画像特徴データ間の照合度が所定の閾値以下であったネット局のCM画像データを添付した画面を出力部330に表示出力し、各CMに対応するスポンサー名を管理者に設定させる(ステップS9)。そして、CMデータ判別部353は、所定の照合度が得られなかったネット局のCMに対応するスポンサー名と、ローカル局のCMに対応するスポンサー名とが一致するか否かを判定する(ステップS10)。
【0064】
判定の結果、スポンサー名が一致する場合には(ステップS10肯定)、CMデータ判別部353は、現在処理の対象となっているローカル局のCMのCM種別として、「ネット差替CM」である旨の情報を設定する(ステップS11)。一方、判定の結果、スポンサー名が一致しない場合には(ステップS10否定)、CMデータ判別部353は、ローカル局のCMのCM種別として、「ローカルCM」である旨の情報を設定する(ステップS12)。
【0065】
ステップS8、S11あるいはS12に続いて、CMデータ判別部353は、ステップS13の処理を実行する。すなわち、CMデータ判別部353は、CMデータ抽出部351により抽出されたネット局およびローカル局のCMデータ、すなわち同ネット番組内で放送された各CMデータについて上述してきた処理が完了したか否かを判定する(ステップS13)。判定の結果、同ネット番組内の各CMデータについて上述してきた処理が完了していない場合には(ステップS13否定)、CMデータ判別部353は、同ネット番組内の残りのCMデータについて上述してきたステップS5〜ステップS12までの処理を実行する。
【0066】
一方、判定の結果、CMデータ判別部353は、同ネット番組内の各CMデータについて上述してきた処理が完了している場合には(ステップS13肯定)、ステップS14の処理を実行する。すなわち、CMデータ判別部353は、番組表データ記憶部341に記憶されている番組表データに未処理のネット番組の放送時間帯があるか否かを判定する(ステップS14)。判定の結果、未処理のネット番組の放送時間帯がある場合には(ステップS14肯定)、CMデータ判別部353は、残りのネット番組の放送時間帯で放送された各CMデータについて上述してきたステップS2〜ステップS13までの処理を実行する。これとは反対に、判定の結果、未処理のネット番組の放送時間帯がない場合には(ステップS14否定)、CMデータ判別部353は、CM判別処理を終了する。
【0067】
なお、上述してきたメディアリサーチサーバ300の処理の流れは、必ずしも図11に示す順序で行う必要はない。例えば、同図のステップS4に示すスポンサー名の設定後に、同図ステップS3に示す処理対象のCMデータを抽出するようにしてもよい。また、同図ステップS4に示すスポンサー名の設定は、同図に示す処理の流れとは無関係に、CMデータ記憶部342にデータが格納されるタイミングで、設定しておくようにしてもよい。
【0068】
[実施例2による効果]
上述してきたように、実施例2によれば、メディアリサーチサーバ300は、ローカル局のCMデータとネット局のCMデータとの照合結果だけでなく、各CMデータのスポンサー名の照合結果を利用してローカル局のCMの種別を設定する。このようなことから、実施例2によれば、CMの種別をネット差替CMまで詳細に判別できる。
【0069】
例えば、メディアリサーチサーバ300は、ローカル局およびネット局のCM画像が相互に一致せず、各CM画像に対応するスポンサー名が相互に一致する場合には、ローカル局のCMをネット差替CMと判断する。このようなことから、メディアリサーチサーバ300は、スポンサー名が一致するか否かを判断することより、CM画像同士の照合で従来ローカルCMと判別されてしまっていたネット差替CMまでを詳細に判別できる。
【0070】
また、実施例2によれば、メディアリサーチサーバ300は、CM画像に対応するスポンサー名をCMデータ記憶部342に記憶するので、メディアリサーチサーバ300は、CM画像に対応するスポンサー名を簡易に取得できる。
【実施例3】
【0071】
(1)装置構成等
例えば、図3に示したメディアリサーチサーバ300の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、メディアリサーチサーバ300の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、例えば、CMデータ抽出部351とCMデータ判別部353とを機能的あるいは物理的に統合する。このように、メディアリサーチサーバ300の全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0072】
(2)放送広告判別プログラム
また、上記の実施例で説明したメディアリサーチサーバ300の各種の処理(図11参照)は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータシステムで実行することによって実現することもできる。
【0073】
そこで、以下では、図12を用いて、上記の実施例で説明したメディアリサーチサーバ300と同様の機能を有する放送広告判別プログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図12は、放送広告判別プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
【0074】
同図に示すように、メディアリサーチサーバ300としてコンピュータ400は、通信制御部410、HDD420、RAM430およびCPU440をバス500で接続して構成される。
【0075】
ここで、通信制御部410は、各種情報のやり取りに関する通信を制御する。HDD420は、CPU440による各種処理の実行に必要な情報を記憶する。RAM430は、各種情報を一時的に記憶する。CPU440は、各種演算処理を実行する。
【0076】
そして、HDD420には、図12に示すように、図3に示したメディアリサーチサーバ300の各処理部と同様の機能を発揮する放送広告判別プログラム421と、放送広告判別用データ422とがあらかじめ記憶されている。
【0077】
なお、この放送広告判別プログラム421を適宜分散させて、ネットワークを介して通信可能に接続された他のコンピュータの記憶部に記憶させておくこともできる。
【0078】
そして、CPU440が、この放送広告判別プログラム421をHDD420から読み出してRAM430に展開することにより、図12に示すように、放送広告判別プログラム421は放送広告判別プロセス431として機能するようになる。
【0079】
すなわち、放送広告判別プロセス431は、放送広告判別用データ422等をHDD420から読み出して、RAM430において自身に割り当てられた領域に展開し、この展開したデータ等に基づいて各種処理を実行する。
【0080】
なお、放送広告判別プロセス431は、特に、図3に示したメディアリサーチサーバ300のCMデータ抽出部351、スポンサー名設定部352およびCMデータ判別部353において実行される処理に対応する。
【0081】
なお、上記した放送広告判別プログラム421については、必ずしも最初からHDD420に記憶させておく必要はない。例えば、コンピュータ400に挿入されるフレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」に各プログラムを記憶させておく。そして、コンピュータ400がこれらから各プログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
【0082】
さらには、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介してコンピュータ400に接続される「他のコンピュータ(またはサーバ)」などに各プログラムを記憶させておく。そして、コンピュータ400がこれらから各プログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0083】
1 放送広告判別装置
2 第1の入力部
3 第2の入力部
4 第1の取得部
5 第2の取得部
6 第1の照合部
7 第2の照合部
8 判別部
10 ネットワーク
110a〜130c キャプチャ装置
111a〜131c PC(Personal Computer)
140 データサーバ
210a〜230c キャプチャ装置
211a〜231c PC(Personal Computer)
240 データサーバ
300 メディアリサーチサーバ
310 通信制御部
320 入力部
330 出力部
340 記憶部
341 番組表データ記憶部
342 CMデータ記憶部
350 制御部
351 CMデータ抽出部
352 スポンサー名設定部
353 CMデータ判別部
400 コンピュータ
410 通信制御部
420 HDD(Hard Disk Drive)
421 放送広告判別プログラム
422 放送広告判別用データ
430 RAM(Random Access Memory)
431 放送広告判別プロセス
440 CPU(Central Processing Unit)
500 バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ローカル局から放送された第1の放送広告の画像情報を入力する第1の入力部と、
前記第1の放送広告が放送された時刻にキー局から放送された第2の放送広告の画像情報を入力する第2の入力部と、
前記第1の放送広告のスポンサー情報を取得する第1の取得部と、
前記第2の放送広告のスポンサー情報を取得する第2の取得部と、
前記第1の放送広告の画像情報と前記第2の放送広告の画像情報とを照合する第1の照合部と、
前記第1の放送広告のスポンサー情報と、前記第2の放送広告のスポンサー情報とを照合する第2の照合部と、
前記第1の放送広告の画像情報と前記第2の放送広告の画像情報との照合結果と、前記第1の放送広告のスポンサー情報と前記第2の放送広告のスポンサー情報との照合結果とに基づき、前記第1の放送広告の種別を判断する判断部と、
を有することを特徴とする放送広告判別装置。
【請求項2】
前記判断部は、前記第1の放送広告の画像情報と前記第2の放送広告の画像情報との照合が失敗し、且つ、前記第1の放送広告のスポンサー情報と前記第2の放送広告のスポンサー情報との照合が成功した場合に、前記第1の放送広告の種別をネット差替放送広告と判断することを特徴とする請求項1に記載の放送広告判別装置。
【請求項3】
過去に放送された複数の放送広告の画像情報と、前記複数の放送広告のスポンサー情報とを対応づけたテーブルを格納する格納部をさらに有し、
前記第1の取得部は、前記テーブルから前記第1の放送広告のスポンサー情報を取得し、
前記第2の取得部は、前記テーブルから前記第2の放送広告のスポンサー情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の放送広告判別装置。
【請求項4】
前記放送広告判別装置としてのコンピュータに、
ローカル局から放送された第1の放送広告の画像情報を入力する第1の入力手順と、
前記第1の放送広告が放送された時刻にキー局から放送された第2の放送広告の画像情報を入力する第2の入力手順と、
前記第1の放送広告のスポンサー情報を取得する第1の取得手順と、
前記第2の放送広告のスポンサー情報を取得する第2の取得手順と、
前記第1の放送広告の画像情報と前記第2の放送広告の画像情報とを照合する第1の照合手順と、
前記第1の放送広告のスポンサー情報と、前記第2の放送広告のスポンサー情報とを照合する第2の照合手順と、
前記第1の放送広告の画像情報と前記第2の放送広告の画像情報との照合結果と、前記第1の放送広告のスポンサー情報と前記第2の放送広告のスポンサー情報との照合結果とに基づき、前記第1の放送広告の種別を判断する判断手順と、
を実行させることを特徴とする放送広告判別プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−77944(P2011−77944A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−228846(P2009−228846)
【出願日】平成21年9月30日(2009.9.30)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】