説明

文字読取装置、IDカード作成装置及びIDカード作成方法

【課題】所定の紙面からの文字の読み取りが正しく行われない場合であっても、手間をかけずに正確な文字を補完できる文字読取装置、IDカード作成装置及びIDカード作成方法を提供する。
【解決手段】申請書の紙面上に印字されたID番号を構成する各文字を認識して認識ID番号を生成する認識プログラム1441を実行したCPU141と、当該生成された認識ID番号を液晶表示部121に表示させる表示制御プログラム1443を実行したCPU141と、液晶表示部121に表示された認識ID番号に対して、認識プログラム1441を実行したCPU141により認識できなかった文字及び/又は誤認識された文字の文字情報を入力するためのタッチパネル122と、当該生成された認識ID番号を当該入力された文字情報で補完した補完後ID番号を生成する生成プログラム1444を実行したCPU141と、を備えるよう構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文字読取装置、IDカード作成装置及びIDカード作成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、申請者からのIDカードの発行申請に応じて、IDカードを作成するIDカード作成装置が知られている。
当該IDカード作成装置では、例えば、申請者を識別するためのID番号と、当該申請者が提出した申請書のイメージと、を対応付けて保存するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
具体的には、IDカード作成装置には、例えば、ID番号読取装置(OCR装置等)や申請書イメージ読取装置(スキャナ等)が備えられており、例えば、ID番号読取装置によって申請書に印字されたID番号等を読み取るとともに、申請書イメージ読取装置によって申請書のイメージを読み取り、そして、当該読み取られたID番号等と、当該読み取られた申請書のイメージと、を対応付けて保存するようになっている。
さらに、当該読み取られたID番号等は、例えば、IDカード作成装置により作成されるIDカードの表面にプリント出力されたり、IDカードに組み込まれたICチップ等に記憶されるようになっている。
したがって、IDカード作成装置は、正確なID番号等に関する情報を取得する必要があり、そのためには、ID番号読取装置によって、申請書に印字されたID番号等を正しく認識して正しく読み取る必要がある。
【特許文献1】特開2003−1983号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、申請書にID番号等を印字する際の印字方法等の影響によって、ID番号読取装置がID番号等を正しく認識して正しく読み取ることができない場合がある。この場合、再び、ID番号読取装置に申請書に印字されたID番号を読み取らせなければならないが、これでは手間がかかる。
【0005】
本発明の課題は、所定の紙面からの文字の読み取りが正しく行われない場合であっても、手間をかけずに正確な文字を補完できる文字読取装置、IDカード作成装置及びIDカード作成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
所定の紙面上に印字された各文字を認識して認識文字情報を生成する認識手段と、
前記認識手段により生成された認識文字情報を、表示手段に表示させる表示制御手段と、
前記表示制御手段により前記表示手段に表示された認識文字情報に対して、前記認識手段により認識できなかった文字及び/又は前記認識手段により誤認識された文字の文字情報を入力するための入力手段と、
前記認識手段により生成された認識文字情報を前記入力手段により入力された文字情報で補完した補完後文字情報を生成する生成手段と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載の文字読取装置において、
前記表示制御手段は、所定の文字認識度が所定の閾値以上の文字と、当該所定の文字認識度が当該所定の閾値より小さい文字と、が識別可能となるように、前記認識手段により生成された認識文字情報を、前記表示手段に表示させることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、
請求項2に記載の文字読取装置において、
前記表示制御手段は、前記所定の文字認識度が前記所定の閾値以上の文字のうちの、当該所定の文字認識度が所定の第2閾値以上の文字と、当該所定の文字認識度が当該所定の第2閾値より小さい文字と、が識別可能となるように、前記認識手段により生成された認識文字情報を、前記表示手段に表示させることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、
請求項1〜3の何れか一項に記載の文字読取装置において、
前記所定の紙面から、当該所定の紙面全体のイメージを読み取る読取手段と、
前記表示制御手段は、前記読取手段により読み取られた所定の紙面全体のイメージを、前記認識手段により生成された認識文字情報とともに、前記表示手段に表示させることを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、
請求項1〜3の何れか一項に記載の文字読取装置において、
前記所定の紙面から、当該所定の紙面全体のイメージを読み取る読取手段と、
前記表示制御手段は、前記読取手段により読み取られた所定の紙面全体のイメージに含まれる当該所定の紙面上に印字された文字部分の画像を、前記認識手段により生成された認識文字情報とともに、前記表示手段に表示させることを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、
請求項4又は5に記載の文字読取装置において、
前記読取手段により読み取られた所定の紙面全体のイメージと、前記認識手段により生成された認識文字情報と、を対応付けて記憶する補完前文字情報記憶手段と、
前記読取手段により読み取られた所定の紙面全体のイメージと、前記生成手段により生成された補完後文字情報と、を対応付けて記憶する補完後文字情報記憶手段と、
前記生成手段により補完後文字情報が生成されると、前記補完前文字情報記憶手段に記憶されたイメージを消去する消去手段と、
を備えることを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、
請求項4〜6の何れか一項に記載の文字読取装置を備え、申請者からのIDカードの発行申請に応じて、当該申請者が提出した申請書に貼付された証明写真がプリントされたIDカードを作成するIDカード作成装置において、
前記所定の紙面は、前記申請書の紙面であり、
前記読取手段は、前記申請書の紙面から、当該申請書の紙面上に印字された文字部分の画像と、当該申請書の紙面上に貼付された証明写真部分の画像と、を第1解像度で読み取るとともに、当該申請書の紙面上における当該文字部分及び当該証明写真部分以外の部分の画像を当該第1解像度よりも低い第2解像度で読み取ることによって、当該申請書の紙面全体のイメージを読み取り、
前記認識手段は、前記読取手段により第1解像度で読み取られた文字部分の画像から、前記申請書の紙面上に印字された各文字を認識して認識文字情報を生成し、
前記生成手段により生成された補完後文字情報と、前記読取手段により第1解像度で読み取られた証明写真部分の画像と、を含むIDカード情報が、表面にプリント出力されたIDカードを作成する作成手段を備えることを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の発明は、
請求項6に記載の文字読取装置を備え、申請者からのIDカードの発行申請に応じて、当該申請者が提出した申請書に貼付された証明写真がプリントされたIDカードを作成するIDカード作成装置において、
前記所定の紙面は、前記申請書の紙面であり、
前記読取手段は、前記申請書の紙面から、当該申請書の紙面上に印字された文字部分と当該申請書の紙面上に貼付された証明写真部分とを含む領域の画像を第1解像度で読み取って、当該申請書の紙面全体のイメージを当該第1解像度よりも低い第2解像度で読み取り、
前記認識手段は、前記読取手段により第1解像度で読み取られた文字部分と証明写真部分とを含む領域の画像に含まれる文字部分の画像から、前記申請書の紙面上に印字された各文字を認識して認識文字情報を生成し、
前記補完前文字情報記憶手段は、前記読取手段により第2解像度で読み取られた申請書の紙面全体のイメージと、前記認識手段により生成された認識文字情報と、を対応付けて記憶し、
前記補完後文字情報記憶手段は、前記読取手段により第2解像度で読み取られた申請書の紙面全体のイメージと、前記生成手段により生成された補完後文字情報と、を対応付けて記憶し、
前記生成手段により生成された補完後文字情報と、前記読取手段により第1解像度で読み取られた文字部分と証明写真部分とを含む領域の画像に含まれる証明写真部分の画像と、を含むIDカード情報が、表面にプリント出力されたIDカードを作成する作成手段を備えることを特徴とする。
【0014】
請求項9に記載の発明は、
請求項7に記載のIDカード作成装置を用いたIDカード作成方法において、
前記読取手段が、前記申請書の紙面から、当該申請書の紙面上に印字された文字部分の画像と、当該申請書の紙面上に貼付された証明写真部分の画像と、を第1解像度で読み取るとともに、当該申請書の紙面上における当該文字部分及び当該証明写真部分以外の部分の画像を当該第1解像度よりも低い第2解像度で読み取ることによって、当該申請書の紙面全体のイメージを読み取る読取ステップと、
次いで、前記認識手段が、前記読取ステップにて第1解像度で読み取られた文字部分の画像から、前記申請書の紙面上に印字された各文字を認識して認識文字情報を生成する認識ステップと、
次いで、前記表示制御手段が、前記認識ステップにて生成された認識文字情報を、前記表示手段に表示させる表示制御ステップと、
次いで、前記入力手段が、前記表示制御ステップにて前記表示手段に表示された認識文字情報に対して、前記認識手段により認識できなかった文字及び/又は前記認識手段により誤認識された文字の文字情報を入力するための入力ステップと、
次いで、前記生成手段が、前記認識ステップにて生成された認識文字情報を前記入力ステップにて入力された文字情報で補完した補完後文字情報を生成する生成ステップと、
次いで、前記作成手段が、前記生成ステップにて生成された補完後文字情報と、前記読取ステップにて第1解像度で読み取られた証明写真部分の画像と、を含むIDカード情報が、表面にプリント出力されたIDカードを作成する作成ステップと、
を備えることを特徴とする。
【0015】
請求項10に記載の発明は、
請求項8に記載のIDカード作成装置を用いたIDカード作成方法において、
前記読取手段が、前記申請書の紙面から、当該申請書の紙面上に印字された文字部分と当該申請書の紙面上に貼付された証明写真部分とを含む領域の画像を第1解像度で読み取って、当該申請書の紙面全体のイメージを当該第1解像度よりも低い第2解像度で読み取る読取ステップと、
次いで、前記認識手段が、前記読取ステップにて第1解像度で読み取られた文字部分と証明写真部分とを含む領域の画像に含まれる文字部分の画像から、前記申請書の紙面上に印字された各文字を認識して認識文字情報を生成する認識ステップと、
次いで、前記補完前文字情報記憶手段が、前記読取ステップにて第2解像度で読み取られた申請書の紙面全体のイメージと、前記認識ステップにて生成された認識文字情報と、を対応付けて記憶する補完前文字情報記憶ステップと、
次いで、前記表示制御手段が、前記認識ステップにて生成された認識文字情報を、前記表示手段に表示させる表示制御ステップと、
次いで、前記入力手段が、前記表示制御ステップにて前記表示手段に表示された認識文字情報に対して、前記認識手段により認識できなかった文字及び/又は前記認識手段により誤認識された文字の文字情報を入力するための入力ステップと、
次いで、前記生成手段が、前記認識ステップにて生成された認識文字情報を前記入力ステップにて入力された文字情報で補完した補完後文字情報を生成する生成ステップと、
次いで、前記補完後文字情報記憶手段が、前記読取ステップにて第2解像度で読み取られた申請書の紙面全体のイメージと、前記生成ステップにて生成された補完後文字情報と、を対応付けて記憶する補完後文字情報記憶ステップと、
次いで、前記消去手段が、前記補完前文字情報記憶ステップにて記憶されたイメージを消去する消去ステップと、
次いで、前記作成手段が、前記生成ステップにて生成された補完後文字情報と、前記読取ステップにて第1解像度で読み取られた文字部分と証明写真部分とを含む領域の画像に含まれる証明写真部分の画像と、を含むIDカード情報が、表面にプリント出力されたIDカードを作成する作成ステップと、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載の発明によれば、オペレータは、認識手段により認識できなかった文字及び/又は認識手段により誤認識された文字の文字情報を入力することができ、文字読取装置は、認識手段により生成された認識文字情報を当該入力された文字情報で補完した補完後文字情報を生成することができる。
したがって、文字読取装置による所定の紙面からの文字の読み取りが正しく行われない場合であっても、オペレータは、再び、文字読取装置に所定の紙面上に印字された各文字を読み取らせることなく、手間をかけずに正確な文字を補完できる。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、所定の文字認識度が所定の閾値以上の文字と、当該所定の文字認識度が当該所定の閾値より小さい文字と、が識別可能となるように表示することができる。
ここで、識別可能となる表示とは、文字毎の文字認識度の違いを識別可能な識別表示することであり、例えば、所定の閾値より小さい文字(又は所定の閾値以上の文字)を、識別する表示マークを付与して表示する事等により識別できるようにすることである。
したがって、オペレータは、文字読取装置により読み取られた文字と読み取られなかった可能性が高い文字とを識別することができるため、文字情報の入力をスムーズに行うことができる。
【0018】
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、所定の文字認識度が所定の閾値以上の文字のうちの、当該所定の文字認識度が所定の第2閾値以上の文字と、当該所定の文字認識度が当該所定の第2閾値より小さい文字と、が識別可能となるよう表示することができる。
したがって、オペレータは、文字読取装置により読み取られた文字のうちの、正しく読み取られた確度が高い文字と確度が低い文字とを識別することができるため、文字情報の入力を確実に行うことができる。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、読取手段により読み取られた所定の紙面全体のイメージを、認識手段により生成された認識文字情報とともに、表示手段に表示させることができる。
したがって、オペレータは、認識文字情報とともに、所定の紙面全体のイメージも確認できるため、使い勝手がよい。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、読取手段により読み取られた所定の紙面全体のイメージに含まれる当該所定の紙面上に印字された文字部分の画像を、認識手段により生成された認識文字情報とともに、表示手段に表示させることができる。
したがって、オペレータは、文字部分の画像を参照しながら、文字情報を入力できるため、使い勝手がよい。
【0021】
請求項6に記載の発明によれば、請求項4又は5に記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、生成手段により補完後文字情報が生成されると、補完前文字情報記憶手段に記憶されたイメージを消去することができる。
したがって、必要な情報は残して、不必要な情報は消去することができるため、情報を管理するためのコストを抑えることができる。
【0022】
請求項7又は9に記載の発明によれば、請求項4〜6の何れか一項に記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、読取手段は、申請書の紙面から、当該申請書の紙面上に印字された文字部分の画像と、当該申請書の紙面上に貼付された証明写真部分の画像と、を第1解像度で読み取るとともに、当該申請書の紙面上における当該文字部分及び当該証明写真部分以外の部分の画像を当該第1解像度よりも低い第2解像度で読み取ることによって、当該申請書の紙面全体のイメージを読み取ることができる。
したがって、従来は、例えば、IDカードの作成に必要な文字部分や証明写真部分の画像を高解像度で読み取る手段と申請書の紙面全体のイメージを低解像度で読み取る手段の2つの手段が必要であったが、本発明では、1つの手段(読取手段)でIDカードの作成に必要な部分の画像を高解像度で読み取りつつ申請書の紙面全体のイメージを読み取ることができるため、IDカード作成装置の製造コスト等を抑えることができる。
また、1回のスキャンで、IDカードの作成に必要な部分の画像を高解像度で読み取るとともにIDカードの作成に不必要な部分の画像を低解像度で読み取るため、読取時間が短縮できる。
【0023】
請求項8又は10に記載の発明によれば、請求項6に記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、読取手段は、申請書の紙面から、当該申請書の紙面上に印字された文字部分と当該申請書の紙面上に貼付された証明写真部分とを含む領域の画像を第1解像度で読み取って、当該申請書の紙面全体のイメージを当該第1解像度よりも低い第2解像度で読み取ることができる。
したがって、従来は、例えば、IDカードの作成に必要な文字部分や証明写真部分の画像を高解像度で読み取る手段と申請書の紙面全体のイメージを低解像度で読み取る手段の2つの手段が必要であったが、本発明では、1つの手段(読取手段)でIDカードの作成に必要な部分の画像を高解像度で読み取り、その後、申請書の紙面全体のイメージを低解像度で読み取ることができるため、IDカード作成装置の製造コスト等を抑えることができる。
また、高解像度で読み取る部分が、文字部分と証明写真部分とを含む領域だけなので、申請書の紙面全体を高解像度で読み取る場合よりも読取時間を短縮できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、図を参照して、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0025】
[第1の実施の形態]
まず、第1の実施の形態におけるIDカード作成装置1及びIDカード作成装置1を用いたIDカード作成方法について説明する。
【0026】
<IDカード作成装置>
まず、IDカード作成装置1の構成について、図1を参照して説明する。
IDカード作成装置1は、例えば、申請者からのIDカードの発行申請に応じて、当該申請者が提出した申請書Qに貼付された証明写真PがプリントされたIDカードを作成するための装置である。
具体的には、IDカード作成装置1は、例えば、読取部11と、操作部12と、作成部13と、制御部14と、などを備えて構成される。
また、IDカード作成装置1は、例えば、サーバ装置2と接続されている。
【0027】
サーバ装置2は、例えば、図1に示すように、個人情報データベース21と、申請書イメージデータベース22と、などを有している。
【0028】
個人情報データベース21は、例えば、申請者のID番号と、当該申請者の個人情報(例えば、住所、氏名、電話番号、国籍・本籍、生年月日等)と、などを対応付けて記憶する。
具体的には、個人情報データベース21には、例えば、予めID番号や個人情報などが記憶されている。
【0029】
申請書イメージデータベース22は、例えば、補完後文字情報記憶手段として、申請者から提出された申請書Qの紙面全体のイメージと、当該申請者のID番号(補完後ID番号)と、などを対応付けて記憶する。
具体的には、申請書イメージデータベース22には、例えば、読取部11により読み取られた申請書Qの紙面全体のイメージと、生成プログラム1444を実行したCPU141(後述)により生成された補完後文字情報としての補完後ID番号と、などが対応付けられて記憶される。
【0030】
申請者から提出された申請書Qには、例えば、図2に示すように、申請者の証明写真Pが貼付されており、申請者の個人情報の一部(例えば、住所、氏名、電話番号等)や申請者のID番号などが印字されている。
【0031】
読取部11は、例えば、読取手段として、制御部14から入力される制御信号に従って、申請書Qの紙面から、申請書Qの紙面全体のイメージを読み取る。
具体的には、読取部11は、例えば、申請書Qの紙面から、申請書Qの紙面上に印字された文字部分のうちの、例えば、ID番号部分Mの画像と、申請書Qの紙面上に貼付された証明写真部分Nの画像と、を第1解像度で読み取るとともに、申請書Qの紙面上におけるID番号部分M及び証明写真部分N以外の部分の画像を当該第1解像度よりも低い第2解像度で読み取ることによって、申請書Qの紙面全体のイメージを読み取る。
【0032】
より具体的には、読取部11は、例えば、給紙トレイ(図示省略)と、自動搬送装置111と、スキャナ112と、排出トレイ(図示省略)と、などから構成されている。
読取部11では、例えば、まず、自動搬送装置111によって、給紙トレイに載置された申請書Qをスキャナ112に送り込み、次いで、スキャナ112によって、申請書Qの紙面全体のイメージを読み取り、次いで、自動搬送装置111によって、申請書Qを排出トレイに排出するようになっている。
ここで、スキャナ112は、例えば、フラットベットタイプのスキャナである。
なお、スキャナ112は、例えば、スキャナ112に替えて、撮像装置等でも適用可能である。
【0033】
操作部112は、例えば、液晶表示部121と、タッチパネル122と、などから構成されている。
【0034】
液晶表示部121は、例えば、バックライト(図示省略)の上面を覆うように設置されており、例えば、制御部14から入力される制御信号に従って、所与の表示処理を行う。
具体的には、液晶表示部121は、例えば、表示手段として、表示制御プログラム1443を実行したCPU141(後述)が、認識プログラム1441を実行したCPU141(後述)により生成された認識文字情報としての認識ID番号等を表示する際に使用される。
【0035】
タッチパネル122は、例えば、液晶表示部121の上面を覆うように設置されており、例えば、オペレータにより操作されて、当該操作に伴う押下信号を制御部14に出力する。
具体的には、タッチパネル122は、例えば、入力手段として、オペレータが、表示制御プログラム1443を実行したCPU141(後述)により液晶表示部121に表示された認識ID番号に対して、認識プログラム1441を実行したCPU141(後述)により認識できなかった文字及び/又は認識プログラム1441を実行したCPU141(後述)により誤認識された文字の文字情報を入力する際に使用される。
【0036】
作成部13は、例えば、作成手段として、制御部14から入力される制御信号に従って、生成プログラム1444を実行したCPU141(後述)により生成された補完後ID番号と、読取部11により第1解像度で読み取られた証明写真部分Nの画像と、などを含むIDカード情報が、表面にプリント出力されたIDカードを作成する。
具体的には、作成部13は、例えば、IDカード情報を、IDカードの表面にプリント出力するとともに、IDカードに組み込まれた磁気テープやICチップに記憶させることによって、IDカードを作成する。
【0037】
制御部14は、例えば、CPU(Central Processing Unit)141と、RAM(Random Access Memory)142と、申請書イメージ記憶部143は、ROM(Read Only Memory)144と、などを備えている。
【0038】
CPU141は、ROM144に記憶されたIDカード作成装置1用の各種処理プログラムに従って各種の制御動作を行う。
【0039】
RAM142は、CPU141によって実行される処理プログラムなどを展開するためのプログラム格納領域や、入力データや上記処理プログラムが実行される際に生じる処理結果などを格納するデータ格納領域などを備える。
【0040】
申請書イメージ記憶部143は、例えば、EPROM(Erasable Programmable ROM)等の不揮発性メモリから構成され、例えば、補完前文字情報記憶手段として、申請者から提出された申請書Qの紙面全体のイメージと、当該申請者のID番号(認識ID番号)と、などを対応付けて記憶する。
具体的には、申請書イメージ記憶部143には、例えば、読取部11により読み取られた申請書Qの紙面全体のイメージと、認識プログラム1441を実行したCPU141(後述)により生成された認識ID番号と、などが対応付けられて記憶される。
【0041】
ROM144は、IDカード作成装置1で実行可能なシステムプログラム、当該システムプログラムで実行可能な各種処理プログラム、これら各種処理プログラムを実行する際に使用されるデータ、CPU141によって演算処理された処理結果のデータなどを記憶する。なお、プログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形でROM144に記憶されている。
具体的には、ROM141は、例えば、認識プログラム1441と、補完前文字情報記憶制御プログラム1442と、表示制御プログラム1443と、生成プログラム1444と、補完後文字情報記憶制御プログラム1445と、消去プログラム1446と、作成制御プログラム1447と、などを記憶している。
【0042】
認識プログラム1441は、例えば、申請書Qの紙面上に印字されたID番号を構成する各文字を認識して認識ID番号を生成する機能を、CPU141に実現させる。
具体的には、CPU141は、例えば、読取部11により第1解像度で読み取られたID番号部分Mの画像から、申請書Qの紙面上に印字されたID番号を構成する各文字を認識して認識ID番号を生成する。
【0043】
より具体的には、例えば、所定の文字認識度(例えば、文字のパターンマッチング率)に対して、2つの閾値(所定の閾値(第1閾値)と、当該第1閾値より大きい所定の第2閾値)が設定されており、CPU141は、各文字を認識して、当該各文字における文字認識度が、第1閾値より小さいか、第1閾値以上であり且つ第2閾値より小さいか、或いは、第2閾値以上であるか、を判定する。
【0044】
そして、CPU141は、例えば、文字認識度が第1閾値より小さい文字を、“認識できなかった文字”と判断して、例えば、当該文字を「*(アスタリスク)」とする文字情報を生成する。
また、CPU141は、例えば、文字認識度が第1閾値以上であり且つ第2閾値より小さい文字を、“誤認識のおそれがある文字”と判断して、例えば、当該文字とするとともに当該文字が“誤認識のおそれがある文字”として識別可能な文字情報を生成する。
また、CPU141は、例えば、文字認識度が第2閾値以上である文字を、“認識できた文字”と判断して、例えば、当該文字とする文字情報を生成する。
【0045】
そして、CPU141は、当該生成された各文字情報を合成して、認識ID番号を生成する。
CPU141は、かかる認識プログラム1441を実行することによって、認識手段として機能する。
【0046】
補完前文字情報記憶制御プログラム1442は、例えば、読取部11により読み取られた申請書Qの紙面全体のイメージと、認識プログラム1441を実行したCPU141により生成された認識ID番号と、を対応付けて、申請書イメージ記憶部143に記憶させる機能を、CPU141に実現させる。
【0047】
表示制御プログラム1442は、例えば、認識プログラム1441を実行したCPU141により生成された認識ID番号と、読取部11により読み取られた申請書Qの紙面全体のイメージと、読取部11により読み取られた申請書Qの紙面全体のイメージに含まれる申請書Qの紙面上に印字されたID番号部分Mの画像を拡大したものと、などを液晶表示部121に表示させる機能を、CPU141に実現させる。
【0048】
具体的には、CPU141は、例えば、文字認識度が第1閾値以上の文字と、文字認識度が第1閾値より小さい文字と、が識別可能となるとともに、文字認識度が第1閾値以上の文字のうちの、文字認識度が第2閾値以上の文字と、文字認識度が第2閾値より小さい文字と、が識別可能となるように、認識プログラム1441を実行したCPU141により生成された認識ID番号を、液晶表示部121に表示させる。
すなわち、CPU141は、例えば、文字認識度が第1閾値より小さいと判定された文字(“認識できなかった文字”と判断された文字)と、文字認識度が第1閾値以上であり且つ第2閾値より小さいと判定された文字(“誤認識のおそれがある文字”と判断された文字)と、文字認識度が第2閾値以上であると判定された文字(“認識できた文字”と判断された文字)と、が識別可能となるように、認識ID番号を液晶表示部121に表示させる。
【0049】
具体的には、CPU141は、例えば、図3に示すような画面、すなわち、認識ID番号R1と、申請書QのイメージR2と、ID番号部分Mの拡大画像R3と、テンキーR4と、「完了」キーR5と、などを含む画面を、液晶表示部121に表示させる。
ここで、認識ID番号R1(「1*3456*9」)を構成する文字のうち、例えば、「*」は、文字認識度が第1閾値より小さいと判定された文字であり、例えば、網掛等の修飾が施された「4」及び「9」は、文字認識度が第1閾値以上であり且つ第2閾値より小さいと判定された文字であり、例えば、「1」、「3」、「5」及び「6」は、文字認識度が第2閾値以上であると判定された文字である。
【0050】
そして、オペレータは、図3に示すテンキーR4(タッチパネル122)を操作して、液晶表示部121に表示された認識ID番号に対して、認識プログラム1441を実行したCPU141により認識できなかった文字及び/又は認識プログラム1441を実行したCPU141により誤認識された文字の文字情報を入力することができる。
具体的には、オペレータは、テンキーR4を操作して、例えば、認識ID番号R1を構成する文字のうちの、下線R11が引かれた文字に関する文字情報を入力することができる。下線R11は、例えば、テンキーR4の「←」キーR41や「→」キーR42の押下に伴い移動可能となっている。
より具体的には、オペレータは、例えば、まず、ID番号部分Mの拡大画像R3を参照しながらテンキーR4を操作して、図3に示す認識ID番号R1に対して、右側の「*」に「2」の文字情報を入力し、左側の「*」に「7」の文字情報を入力し、修飾が施された「9」に「8」の文字情報を入力する。次いで、オペレータは、例えば、「完了」キーR5を押下して、文字情報の入力が完了した旨を、制御部14に入力する。
CPU141は、かかる表示制御プログラム1443を実行することによって、表示制御手段として機能する。
【0051】
生成プログラム1444は、例えば、認識プログラム1441を実行したCPU141により生成された認識ID番号をタッチパネル122により入力された文字情報で補完した補完後ID番号を生成する機能を、CPU141に実現させる。
【0052】
具体的には、例えば、図3に示す認識ID番号R1(「1*3456*9」)に対しては、オペレータによるタッチパネル122(テンキーR4)の操作によって、右側の「*」には「2」の文字情報が入力され、左側の「*」には「7」の文字情報が入力され、修飾が施された「9」には「8」の文字情報が入力されるため、CPU141は、補完後ID番号として「12345678」を生成する。
CPU141は、かかる生成プログラム1444を実行することによって、生成手段として機能する。
【0053】
補完後文字情報記憶制御プログラム1445は、例えば、読取部11により読み取られた申請書Qの紙面全体のイメージと、生成プログラム1444を実行したCPU141により生成された補完後ID番号と、を対応付けて、サーバ装置2の申請書イメージデータベース22に記憶させる機能を、CPU141に実現させる。
【0054】
消去プログラム1446は、例えば、生成プログラム1444を実行したCPU141により補完後ID番号が生成されると、申請書イメージ記憶部143に記憶された申請書の紙面全体のイメージや認識ID番号などを消去する機能を、CPU141に実現させる。
CPU141は、かかる消去プログラム1446を実行することによって、消去手段として機能する。
【0055】
作成制御プログラム1447は、例えば、作成部13に制御信号を入力して、生成プログラム1444を実行したCPU141により生成された補完後ID番号と、読取部11により第1解像度で読み取られた証明写真部分Nの画像と、などを含むIDカード情報が、表面にプリント出力されたIDカードを作成させる機能を、CPU141に実現させる。
【0056】
具体的には、CPU141は、まず、生成プログラム1444を実行したCPU141により生成された補完後ID番号(ID番号)に対応する個人情報を、サーバ装置2の個人情報データベース21から取得し、次いで、作成部13に制御信号を入力して、当該生成された補完後ID番号と、当該取得された個人情報と、読取部11により読み取られた証明写真部分Nの画像と、などを含むIDカード情報を、IDカードの表面にプリント出力させるとともに、IDカードに組み込まれた磁気テープやICチップに記憶させることによって、IDカードを作成させる。
【0057】
ここで、文字読取装置は、読取部11と、認識プログラム1441を実行したCPU141と、表示制御プログラム1443を実行したCPU141と、タッチパネル122と、生成プログラム1444を実行したCPU141と、申請書イメージ記憶部143と、サーバ装置2の申請書イメージデータベース22と、消去プログラム1446を実行したCPU141と、から構成される。
【0058】
<IDカード作成方法>
次に、IDカード作成装置1を用いたIDカード作成方法について、図4のフローチャートを参照して説明する。
【0059】
まず、CPU141は、読取部11に制御信号を入力して、自動搬送装置111に、給紙トレイに載置された申請書Qを搬送させ(ステップS11)、スキャナ112に、申請書Qの紙面から、申請書Qの紙面上に印字されたID番号部分Mの画像と、申請書Qの紙面上に貼付された証明写真部分Nの画像と、を第1解像度で読み取らせるとともに、申請書Qの紙面上におけるID番号部分M及び証明写真部分N以外の部分の画像を当該第1解像度よりも低い第2解像度で読み取らせることによって、申請書Qの紙面全体のイメージを読み取らせる(ステップS12)。
【0060】
次いで、CPU141は、認識プログラム1441を実行して、ステップS12にて第1解像度で読み取られたID番号部分Mの画像から、申請書Qの紙面上に印字された各文字を認識して認識ID番号を生成する(ステップS13)。
【0061】
次いで、CPU141は、補完前文字情報記憶制御プログラム1442を実行して、ステップS12にて読み取られた申請書Qの紙面全体のイメージと、ステップS13にて生成された認識ID番号と、を対応付けて、申請書イメージ記憶部143に記憶させる(ステップS14)。
【0062】
次いで、CPU141は、表示制御プログラム1443を実行して、ステップS13にて生成された認識ID番号と、ステップS12にて読み取られた申請書Qの紙面全体のイメージと、ステップS12にて読み取られたID番号部分Mの画像を拡大したものと、などを液晶表示部121に表示させる(ステップS15)。
【0063】
次いで、オペレータによるタッチパネル122(テンキーR4)の操作によって、ステップS15にて液晶表示部121に表示された認識ID番号に対して、認識プログラム1441を実行したCPU141により認識できなかった文字及び/又は認識プログラム1441を実行したCPU141により誤認識された文字の文字情報が入力されて(ステップS16)、オペレータによるタッチパネル122(「完了」キーR5)の操作によって、文字情報の入力が完了したと入力されたか否かを判断する(ステップS17)。
【0064】
ステップS17にて、文字情報の入力が完了したと入力されていないと判断すると(ステップS17;No)、CPU141は、ステップS16以降の処理を繰り返して行う。
【0065】
一方、ステップS17にて、文字情報の入力が完了したと入力されたと判断すると(ステップS17;Yes)、CPU141は、生成プログラム1444を実行して、ステップS13にて生成された認識ID番号をステップS16にて入力された文字情報で補完した補完後ID番号を生成する(ステップS18)。
【0066】
次いで、CPU141は、補完後文字情報記憶制御プログラム1445を実行して、ステップS12にて読み取られた申請書Qの紙面全体のイメージと、ステップS18にて生成された補完後ID番号と、を対応付けて、サーバ装置2の申請書イメージデータベース22に記憶させる(ステップS19)。
【0067】
次いで、CPU141は、消去プログラム1446を実行して、ステップS14にて申請書イメージ記憶部143に記憶された申請書Qの紙面全体のイメージと認識ID番号とを消去する(ステップS20)。
【0068】
次いで、CPU141は、作成制御プログラム1447を実行して、作成部13に制御信号を入力して、ステップS18にて生成された補完後ID番号と、ステップS12にて第1解像度で読み取られた証明写真部分Nの画像と、などを含むIDカード情報が、表面にプリント出力されたIDカードを作成させ(ステップS21)、本処理を終了する。
【0069】
以上説明した第1の実施の形態におけるIDカード作成装置1及びIDカード作成装置1を用いたによるIDカード作成方法によれば、読取部11によって、申請書Qの紙面から、申請書Qの紙面全体のイメージを読み取ることができ、認識プログラム1441を実行したCPU141によって、申請書Qの紙面上に印字されたID番号を構成する各文字を認識して認識ID番号を生成することができ、表示制御プログラム1443を実行したCPU141によって、認識プログラム1441を実行したCPU141により生成された認識ID番号を、液晶表示部121に表示させることができ、オペレータによるタッチパネル122の操作によって、表示制御プログラム1443を実行したCPU141により液晶表示部121に表示された認識ID番号に対して、認識プログラム1441を実行したCPU141により認識できなかった文字及び/又は認識プログラム1441を実行したCPU141により誤認識された文字の文字情報を入力することができ、生成プログラム1444を実行したCPU141によって、認識プログラム1441を実行したCPU141により生成された認識ID番号をオペレータによるタッチパネル122の操作により入力された文字情報で補完した補完後ID番号を生成することができる。
したがって、IDカード作成装置1による申請書Qからの文字の読み取りが正しく行われない場合であっても、オペレータは、手間をかけずに正確な文字を補完できる。
【0070】
また、表示制御プログラム1443を実行したCPU141は、読取部11により読み取られた申請書Qの紙面全体のイメージを、認識プログラム1441を実行したCPU141により生成された認識ID番号とともに、液晶表示部121に表示させることができる。
したがって、オペレータは、認識ID番号とともに、申請書Qの紙面全体のイメージも確認できるため、使い勝手がよい。
【0071】
また、表示制御プログラム1443を実行したCPU141は、読取部11により読み取られた申請書Qの紙面全体のイメージに含まれる申請書Qの紙面上に印字されたID番号部分Mの拡大画像を、認識プログラム1441を実行したCPU141により生成された認識ID番号とともに、液晶表示部121に表示させることができる。
したがって、オペレータは、ID番号部分Mの拡大画像を参照しながら、文字情報を入力できるため、使い勝手がよい。
【0072】
また、表示制御プログラム1443を実行したCPU141は、文字認識度が第1閾値以上の文字と、文字認識度が第1閾値より小さい文字と、が識別可能となるように、認識プログラム1441を実行したCPU141により生成された認識ID番号を、液晶表示部121に表示させることができる。すなわち、具体的には、例えば、CPU141は、文字認識度が第1閾値より小さい文字を「*」に置き換えて表示することができる。
したがって、オペレータは、IDカード作成装置1により読み取られた文字と読み取られなかった可能性が高い文字とを識別することができるため、文字情報の入力をスムーズに行うことができる。
【0073】
また、表示制御プログラム1443を実行したCPU141は、文字認識度が第1閾値以上の文字のうちの、文字認識度が第2閾値以上の文字と、文字認識度が第2閾値より小さい文字と、が識別可能となるように、認識プログラム1441を実行したCPU141により生成された認識ID番号を、液晶表示部121に表示させることができる。すなわち、具体的には、例えば、CPU141は、文字認識度が第1閾値以上であり且つ第2閾値より小さい文字に網掛等の修飾を施して表示することができる。
したがって、オペレータは、IDカード作成装置1により読み取られた文字のうちの、正しく読み取られた確度が高い文字と確度が低い文字とを識別することができるため、文字情報の入力を確実に行うことができる。
【0074】
また、申請書イメージ記憶部143によって、読取部11により読み取られた申請書Qの紙面全体のイメージと、認識プログラム1441を実行したCPU141により生成された認識ID番号と、を対応付けて記憶することができ、サーバ装置2の申請書イメージデータベース22によって、読取部11により読み取られた申請書Qの紙面全体のイメージと、生成プログラム1444を実行したCPU141により生成された補完後ID番号と、を対応付けて記憶することができ、消去プログラム1446を実行したCPU141によって、生成プログラム1444を実行したCPU141により補完後ID番号が生成されると、申請書イメージ記憶部143に記憶された申請書Qの紙面全体のイメージと認識ID番号とを消去することができる。
したがって、必要な情報は残して、不必要な情報は消去することができるため、情報を管理するためのコストを抑えることができる。
【0075】
また、読取部11によって、申請書Qの紙面から、申請書Qの紙面上に印字されたID番号部分Mの画像と、申請書Qの紙面上に貼付された証明写真部分Nの画像と、を第1解像度で読み取るとともに、申請書Qの紙面上におけるID番号部分M及び証明写真部分N以外の部分の画像を当該第1解像度よりも低い第2解像度で読み取ることによって、申請書Qの紙面全体のイメージを読み取ることができ、認識プログラム1441を実行したCPU141によって、読取部11により第1解像度で読み取られたID番号部分Mの画像から、申請書Qの紙面上に印字された各文字を認識して認識ID番号を生成することができ、作成部13によって、生成プログラム1444を実行したCPU141により生成された補完後ID番号と、読取部11により第1解像度で読み取られた証明写真部分Nの画像と、などを含むIDカード情報が、表面にプリント出力されたIDカードを作成することができる。
したがって、従来は、例えば、IDカードの作成に必要なID番号部分Mや証明写真部分Nの画像を高解像度で読み取る装置と申請書Qの紙面全体のイメージを低解像度で読み取る装置の2つの装置が必要であったが、IDカード作成装置1では、1台の装置(スキャナ112)でIDカードの作成に必要な部分の画像を高解像度で読み取りつつ申請書Qの紙面全体のイメージを読み取ることができるため、IDカード作成装置1の製造コスト等を抑えることができる。
また、1回のスキャンで、IDカードの作成に必要な部分の画像を高解像度で読み取るとともにIDカードの作成に不必要な部分の画像を低解像度で読み取ることができるため、読取時間が短縮できる。
【0076】
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態におけるIDカード作成装置3及びIDカード作成装置3を用いたIDカード作成方法について説明する。
【0077】
<IDカード作成装置>
まず、IDカード作成装置3の構成について、図5を参照して説明する。
なお、第2の実施の形態のIDカード作成装置3は、申請書Qからの画像の読み取り方が、第1の実施の形態のIDカード作成装置1(図1)と異なる。具体的には、IDカード作成装置1における、読取部11の構成の一部と、作成部13の構成の一部と、制御部14の構成の一部と、サーバ装置2の申請書イメージデータベース22の構成の一部と、が異なる。したがって、異なる箇所のみについて説明し、その他の共通する部分は同一符号を付して説明する。
【0078】
IDカード作成装置3は、例えば、読取部31と、操作部12と、作成部33と、制御部34と、などを備えて構成される。
また、IDカード作成装置3は、例えば、サーバ装置4と接続されている。
【0079】
サーバ装置4は、例えば、図5に示すように、個人情報データベース21と、申請書イメージデータベース42と、などを有している。
【0080】
申請書イメージデータベース42は、例えば、補完後文字情報記憶手段として、申請者から提出された申請書Qの紙面全体のイメージと、当該申請者のID番号(補完後ID番号)と、などを対応付けて記憶する。
具体的には、申請書イメージデータベース42には、例えば、読取部31により第2解像度で読み取られた申請書Qの紙面全体のイメージと、生成プログラム1444を実行したCPU141により生成された補完後ID番号と、などが対応付けられて記憶される。
【0081】
読取部31は、例えば、読取手段として、制御部34から入力される制御信号に従って、申請書Qの紙面から、申請書Qの紙面全体のイメージを読み取る。
具体的には、読取部31は、例えば、申請書Qの紙面から、申請書Qの紙面上に印字されたID番号部分Mと申請書Qの紙面上に貼付された証明写真部分Nとを含む領域の画像を第1解像度で読み取って、その後、申請書Qの紙面全体のイメージを当該第1解像度よりも低い第2解像度で読み取る。
【0082】
作成部33は、例えば、作成手段として、制御部34から入力される制御信号に従って、生成プログラム1444を実行したCPU141により生成された補完後ID番号と、読取部31により第1解像度で読み取られたID番号部分Mと証明写真部分Nとを含む領域の画像に含まれる証明写真部分Nの画像と、などを含むIDカード情報が、表面にプリント出力されたIDカードを作成する。
具体的には、作成部33は、例えば、IDカード情報を、IDカードの表面にプリント出力するとともに、IDカードに組み込まれた磁気テープやICチップに記憶させることによって、IDカードを作成する。
【0083】
制御部34は、例えば、CPU141と、RAM142と、申請書イメージ記憶部343と、ROM344と、などを備えている。
【0084】
申請書イメージ記憶部343は、例えば、EPROM(Erasable Programmable ROM)等の不揮発性メモリから構成され、例えば、補完前文字情報記憶手段として、申請者から提出された申請書Qの紙面全体のイメージと、当該申請者のID番号(認識ID番号)と、などを対応付けて記憶する。
具体的には、申請書イメージ記憶部343には、例えば、読取部31により第2解像度で読み取られた申請書Qの紙面全体のイメージと、認識プログラム3441を実行したCPU141(後述)により生成された認識ID番号と、などが対応付けられて記憶される。
【0085】
ROM344は、例えば、認識プログラム3441と、補完前文字情報記憶制御プログラム3442と、表示制御プログラム1443と、生成プログラム1444と、補完後文字情報記憶制御プログラム3445と、消去プログラム1446と、作成制御プログラム3447と、などを記憶している。
【0086】
認識プログラム3441は、例えば、申請書Qの紙面上に印字されたID番号を構成する各文字を認識して認識ID番号を生成する機能を、CPU141に実現させる。
具体的には、CPU141は、例えば、読取部11により第1解像度で読み取られたID番号部分Mと証明写真部分Nとを含む領域の画像に含まれるID番号部分Mの画像から、申請書Qの紙面上に印字されたID番号を構成する各文字を認識して認識ID番号を生成する。
CPU141は、かかる認識プログラム3441を実行することによって、認識手段として機能する。
【0087】
補完前文字情報記憶制御プログラム3442は、例えば、読取部31により第2解像度で読み取られた申請書Qの紙面全体のイメージと、認識プログラム3441を実行したCPU141により生成された認識ID番号と、を対応付けて、申請書イメージ記憶部343に記憶させる機能を、CPU141に実現させる。
【0088】
補完後文字情報記憶制御プログラム3445は、例えば、読取部31により第2解像度で読み取られた申請書Qの紙面全体のイメージと、生成プログラム1444を実行したCPU141により生成された補完後ID番号と、を対応付けて、サーバ装置4の申請書イメージデータベース42に記憶させる機能を、CPU141に実現させる。
【0089】
作成制御プログラム3447は、例えば、作成部33に制御信号を入力して、生成プログラム1444を実行したCPU141により生成された補完後ID番号と、読取部31により第1解像度で読み取られたID番号部分Mと証明写真部分Nとを含む領域の画像に含まれる証明写真部分Nの画像と、などを含むIDカード情報が、表面にプリント出力されたIDカードを作成させる機能を、CPU141に実現させる。
【0090】
具体的には、CPU141は、まず、生成プログラム1444を実行したCPU141により生成された補完後ID番号(ID番号)に対応する個人情報を、サーバ装置4の個人情報データベース21から取得し、次いで、作成部33に制御信号を入力して、当該生成された補完後ID番号と、当該取得された個人情報と、読取部31により読み取られた証明写真部分Nの画像と、などを含むIDカード情報を、IDカードの表面にプリント出力させるとともに、IDカードに組み込まれた磁気テープやICチップに記憶させることによって、IDカードを作成させる。
【0091】
ここで、文字読取装置は、読取部31と、認識プログラム3441を実行したCPU141と、表示制御プログラム1443を実行したCPU141と、タッチパネル122と、生成プログラム1444を実行したCPU141と、申請書イメージ記憶部343と、サーバ装置4の申請書イメージデータベース42と、消去プログラム1446を実行したCPU141と、から構成される。
【0092】
<IDカード作成方法>
次に、IDカード作成装置3を用いたIDカード作成方法について、図6のフローチャートを参照して説明する。
【0093】
まず、CPU141は、読取部31に制御信号を入力して、自動搬送装置111に、給紙トレイに載置された申請書Qを搬送させ(ステップS31)、スキャナ112に、申請書Qの紙面から、申請書Qの紙面上に印字されたID番号部分Mと申請書Qの紙面上に貼付された証明写真部分Nとを含む領域の画像を第1解像度で読み取らせて(ステップS32)、申請書Qの紙面全体のイメージを当該第1解像度よりも低い第2解像度で読み取らせる(ステップS33)。
【0094】
次いで、CPU141は、認識プログラム3441を実行して、ステップS32にて第1解像度で読み取られたID番号部分Mと証明写真部分Nとを含む領域の画像に含まれるID番号部分Mの画像から、申請書Qの紙面上に印字された各文字を認識して認識ID番号を生成する(ステップS34)。
【0095】
次いで、CPU141は、補完前文字情報記憶制御プログラム3442を実行して、ステップS33にて第2解像度で読み取られた申請書Qの紙面全体のイメージと、ステップQ34にて生成された認識ID番号と、を対応付けて、申請書イメージ記憶部343に記憶させる(ステップS35)。
【0096】
次いで、CPU141は、表示制御プログラム1443を実行して、ステップS34にて生成された認識ID番号と、ステップS33にて第2解像度で読み取られた申請書Qの紙面全体のイメージと、ステップS32にて第1解像度で読み取られたID番号部分Mと証明写真部分Nとを含む領域の画像に含まれるID番号部分Mの画像を拡大したものと、などを液晶表示部121に表示させる(ステップS36)。
【0097】
次いで、オペレータによるタッチパネル122(テンキーR4)の操作によって、ステップS36にて液晶表示部121に表示された認識ID番号に対して、認識プログラム3441を実行したCPU141により認識できなかった文字及び/又は認識プログラム3441を実行したCPU141により誤認識された文字の文字情報が入力されて(ステップS37)、オペレータによるタッチパネル122(「完了」キーR5)の操作によって、文字情報の入力が終了したと入力されたか否かを判断する(ステップS38)。
【0098】
ステップS38にて、文字情報の入力が完了したと入力されていないと判断すると(ステップS38;No)、CPU141は、ステップS37以降の処理を繰り返して行う。
【0099】
一方、ステップS38にて、文字情報の入力が完了したと入力されたと判断すると(ステップS38;Yes)、CPU141は、生成プログラム1444を実行して、ステップS34にて生成された認識ID番号をステップS37にて入力された文字情報で補完した補完後ID番号を生成する(ステップS39)。
【0100】
次いで、CPU141は、補完後文字情報記憶制御プログラム3445を実行して、ステップS33にて第2解像度で読み取られた申請書Qの紙面全体のイメージと、ステップS39にて生成された補完後ID番号と、を対応付けて、サーバ装置4の申請書イメージデータベース42に記憶させる(ステップS40)。
【0101】
次いで、CPU141は、消去プログラム1446を実行して、ステップS35にて申請書イメージ記憶部343に記憶された申請書Qの紙面全体のイメージと認識ID番号とを消去する(ステップS41)。
【0102】
次いで、CPU141は、作成制御プログラム3447を実行して、作成部33に制御信号を入力して、ステップS39にて生成された補完後ID番号と、ステップS32にて第1解像度で読み取られたID番号部分Mと証明写真部分Nとを含む領域の画像に含まれる証明写真部分Nの画像と、などを含むIDカード情報が、表面にプリント出力されたIDカードを作成させ(ステップS42)、本処理を終了する。
【0103】
以上説明した第2の実施の形態におけるIDカード作成装置3及びIDカード作成装置1を用いたIDカード作成方法によれば、読取部31によって、申請書Qの紙面から、申請書Qの紙面上に印字されたID番号部分Mと申請書Qの紙面上に貼付された証明写真部分Nとを含む領域の画像を第1解像度で読み取って、その後、申請書Qの紙面全体のイメージを当該第1解像度よりも低い第2解像度で読み取ることができ、認識プログラム3441を実行したCPU141によって、読取部31により第1解像度で読み取られたID番号部分Mと証明写真部分Nとを含む領域の画像に含まれるID番号部分Mの画像から、申請書Qの紙面上に印字された各文字を認識して認識ID番号を生成することができ、申請書イメージ記憶部343によって、読取部31により第2解像度で読み取られた申請書Qの紙面全体のイメージと、認識プログラム3441を実行したCPU141により生成された認識ID番号と、を対応付けて記憶することができ、サーバ装置4の申請書イメージデータベース42によって、読取部31により第2解像度で読み取られた申請書Qの紙面全体のイメージと、生成プログラム1444を実行したCPU141により生成された補完後ID番号と、を対応付けて記憶することができ、作成部33によって、生成プログラム1444を実行したCPU141により生成された補完後ID番号と、読取部31により第1解像度で読み取られたID番号部分Mと証明写真部分Nとを含む領域の画像に含まれる証明写真部分Nの画像と、などを含むIDカード情報が、表面にプリント出力されたIDカードを作成することができる。
したがって、従来は、例えば、IDカードの作成に必要なID番号部分や証明写真部分の画像を高解像度で読み取る装置と申請書Qの紙面全体のイメージを低解像度で読み取る装置の2つの装置が必要であったが、IDカード作成装置3では、1つの装置(スキャナ112)でIDカードの作成に必要な部分の画像を高解像度で読み取り、その後、申請書Qの紙面全体のイメージを低解像度で読み取ることができるため、IDカード作成装置3の製造コスト等を抑えることができる。
また、高解像度で読み取る部分が、ID番号部分Mと証明写真部分Nとを含む領域だけなので、申請書Qの紙面全体を高解像度で読み取る場合よりも読み取り時間を短縮できる。
【0104】
なお、本発明は、上記した実施の形態のものに限るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、第1及び第2の実施の形態において、“認識できなかった文字”を「*」で表示するとともに、“誤認識のおそれがある文字”を網掛等の修飾を施して表示することによって、“認識できた文字”と、“誤認識のおそれがある文字”と、“認識できなかった文字”と、が識別可能となるように表示したが、識別方法は、実施の形態の限りでなく任意である。具体的には、例えば、“認識できなかった文字”を「 (空欄)」で表示してもよいし、“誤認識のおそれがある文字”を着色したり或いは縁取ったりして表示するようにしてもよい。
【0105】
例えば、第1及び第2の実施の形態において、文字認識度に対する閾値として、2つの閾値(第1閾値と第2閾値)の閾値を設定したが、閾値の数は、任意である。
【0106】
例えば、第1及び第2の実施の形態において、ID番号部分の画像から、申請書Qの紙面上に印字されたID番号を構成する各文字を認識するようにしたが、認識するのはID番号の限りでなく、申請書Qの紙面上に印字された文字であれば、例えば、氏名等であってもよく、任意である。
【0107】
例えば、第1及び第2の実施の形態において、サーバ装置2,4が申請書イメージデータベース22,42を有していたが、例えば、IDカード作成装置1,3が申請書イメージデータベース22,42を有していてもよい。
【0108】
例えば、第1及び第2の実施の形態において、認識ID番号が生成されると、必ず液晶表示部121に当該認識ID番号が表示されるようにしたが、例えば、申請書Qの紙面上に印字された各文字の全てが“認識できた文字”であった場合には、認識ID番号を液晶表示部121に表示しなくてもよい。そして、この場合、認識ID番号を補完後ID番号として扱う。
すなわち、少なくとも、申請書Qの紙面上に印字された各文字に、“認識できなかった文字”や“誤認識のおそれがある文字”が含まれる場合にのみ、認識ID番号を液晶表示部121に表示して、オペレータに補完用の文字情報を入力させるようにすればよい。
【0109】
例えば、第2の実施の形態において、申請書Qの紙面から、申請書Qの紙面上に印字されたID番号部分Mと申請書Qの紙面上に貼付された証明写真部分Nとを含む領域の画像を第1解像度で読み取って、その後、申請書Qの紙面全体のイメージを当該第1解像度よりも低い第2解像度で読み取るようにしたが、例えば、申請書Qの紙面全体のイメージを第2解像度で読み取って、その後、申請書Qの紙面上に印字されたID番号部分Mと申請書Qの紙面上に貼付された証明写真部分Nとを含む領域の画像を第1解像度で読み取るようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0110】
【図1】第1の実施の形態にかかるIDカード作成装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図2】申請書を例示した図である。
【図3】液晶表示部に表示された認識ID番号を含む画面を例示した図である。
【図4】第1の実施の形態にかかるIDカード作成方法を説明するためのフローチャートである。
【図5】第2の実施の形態にかかるIDカード作成装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図6】第2の実施の形態にかかるIDカード作成方法を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0111】
1、3 IDカード作成装置
11、31 読取部(読取手段、文字読取装置)
13、33 作成部(作成手段)
121 液晶表示部(表示手段)
122 タッチパネル(入力手段、文字読取装置)
141 CPU(認識手段、表示制御手段、生成手段、消去手段、文字読取装置)
143、343 申請書イメージ記憶部(補完前文字情報記憶手段、文字読取装置)
1441、3441 認識プログラム(認識手段、文字読取装置)
1443 表示制御プログラム(表示制御手段、文字読取装置)
1444 生成プログラム(生成手段、文字読取装置)
1446 消去プログラム(消去手段)
2、4 サーバ装置
22、42 申請書イメージデータベース(補完後文字情報記憶手段、文字読取装置)
M ID番号部分(文字部分)
Q 申請書

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の紙面上に印字された各文字を認識して認識文字情報を生成する認識手段と、
前記認識手段により生成された認識文字情報を、表示手段に表示させる表示制御手段と、
前記表示制御手段により前記表示手段に表示された認識文字情報に対して、前記認識手段により認識できなかった文字及び/又は前記認識手段により誤認識された文字の文字情報を入力するための入力手段と、
前記認識手段により生成された認識文字情報を前記入力手段により入力された文字情報で補完した補完後文字情報を生成する生成手段と、
を備えることを特徴とする文字読取装置。
【請求項2】
請求項1に記載の文字読取装置において、
前記表示制御手段は、所定の文字認識度が所定の閾値以上の文字と、当該所定の文字認識度が当該所定の閾値より小さい文字と、が識別可能となるように、前記認識手段により生成された認識文字情報を、前記表示手段に表示させることを特徴とする文字読取装置。
【請求項3】
請求項2に記載の文字読取装置において、
前記表示制御手段は、前記所定の文字認識度が前記所定の閾値以上の文字のうちの、当該所定の文字認識度が所定の第2閾値以上の文字と、当該所定の文字認識度が当該所定の第2閾値より小さい文字と、が識別可能となるように、前記認識手段により生成された認識文字情報を、前記表示手段に表示させることを特徴とする文字読取装置。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか一項に記載の文字読取装置において、
前記所定の紙面から、当該所定の紙面全体のイメージを読み取る読取手段と、
前記表示制御手段は、前記読取手段により読み取られた所定の紙面全体のイメージを、前記認識手段により生成された認識文字情報とともに、前記表示手段に表示させることを特徴とする文字読取装置。
【請求項5】
請求項1〜3の何れか一項に記載の文字読取装置において、
前記所定の紙面から、当該所定の紙面全体のイメージを読み取る読取手段と、
前記表示制御手段は、前記読取手段により読み取られた所定の紙面全体のイメージに含まれる当該所定の紙面上に印字された文字部分の画像を、前記認識手段により生成された認識文字情報とともに、前記表示手段に表示させることを特徴とする文字読取装置。
【請求項6】
請求項4又は5に記載の文字読取装置において、
前記読取手段により読み取られた所定の紙面全体のイメージと、前記認識手段により生成された認識文字情報と、を対応付けて記憶する補完前文字情報記憶手段と、
前記読取手段により読み取られた所定の紙面全体のイメージと、前記生成手段により生成された補完後文字情報と、を対応付けて記憶する補完後文字情報記憶手段と、
前記生成手段により補完後文字情報が生成されると、前記補完前文字情報記憶手段に記憶されたイメージを消去する消去手段と、
を備えることを特徴とする文字読取装置。
【請求項7】
請求項4〜6の何れか一項に記載の文字読取装置を備え、申請者からのIDカードの発行申請に応じて、当該申請者が提出した申請書に貼付された証明写真がプリントされたIDカードを作成するIDカード作成装置において、
前記所定の紙面は、前記申請書の紙面であり、
前記読取手段は、前記申請書の紙面から、当該申請書の紙面上に印字された文字部分の画像と、当該申請書の紙面上に貼付された証明写真部分の画像と、を第1解像度で読み取るとともに、当該申請書の紙面上における当該文字部分及び当該証明写真部分以外の部分の画像を当該第1解像度よりも低い第2解像度で読み取ることによって、当該申請書の紙面全体のイメージを読み取り、
前記認識手段は、前記読取手段により第1解像度で読み取られた文字部分の画像から、前記申請書の紙面上に印字された各文字を認識して認識文字情報を生成し、
前記生成手段により生成された補完後文字情報と、前記読取手段により第1解像度で読み取られた証明写真部分の画像と、を含むIDカード情報が、表面にプリント出力されたIDカードを作成する作成手段を備えることを特徴とするIDカード作成装置。
【請求項8】
請求項6に記載の文字読取装置を備え、申請者からのIDカードの発行申請に応じて、当該申請者が提出した申請書に貼付された証明写真がプリントされたIDカードを作成するIDカード作成装置において、
前記所定の紙面は、前記申請書の紙面であり、
前記読取手段は、前記申請書の紙面から、当該申請書の紙面上に印字された文字部分と当該申請書の紙面上に貼付された証明写真部分とを含む領域の画像を第1解像度で読み取って、当該申請書の紙面全体のイメージを当該第1解像度よりも低い第2解像度で読み取り、
前記認識手段は、前記読取手段により第1解像度で読み取られた文字部分と証明写真部分とを含む領域の画像に含まれる文字部分の画像から、前記申請書の紙面上に印字された各文字を認識して認識文字情報を生成し、
前記補完前文字情報記憶手段は、前記読取手段により第2解像度で読み取られた申請書の紙面全体のイメージと、前記認識手段により生成された認識文字情報と、を対応付けて記憶し、
前記補完後文字情報記憶手段は、前記読取手段により第2解像度で読み取られた申請書の紙面全体のイメージと、前記生成手段により生成された補完後文字情報と、を対応付けて記憶し、
前記生成手段により生成された補完後文字情報と、前記読取手段により第1解像度で読み取られた文字部分と証明写真部分とを含む領域の画像に含まれる証明写真部分の画像と、を含むIDカード情報が、表面にプリント出力されたIDカードを作成する作成手段を備えることを特徴とするIDカード作成装置。
【請求項9】
請求項7に記載のIDカード作成装置を用いたIDカード作成方法において、
前記読取手段が、前記申請書の紙面から、当該申請書の紙面上に印字された文字部分の画像と、当該申請書の紙面上に貼付された証明写真部分の画像と、を第1解像度で読み取るとともに、当該申請書の紙面上における当該文字部分及び当該証明写真部分以外の部分の画像を当該第1解像度よりも低い第2解像度で読み取ることによって、当該申請書の紙面全体のイメージを読み取る読取ステップと、
次いで、前記認識手段が、前記読取ステップにて第1解像度で読み取られた文字部分の画像から、前記申請書の紙面上に印字された各文字を認識して認識文字情報を生成する認識ステップと、
次いで、前記表示制御手段が、前記認識ステップにて生成された認識文字情報を、前記表示手段に表示させる表示制御ステップと、
次いで、前記入力手段が、前記表示制御ステップにて前記表示手段に表示された認識文字情報に対して、前記認識手段により認識できなかった文字及び/又は前記認識手段により誤認識された文字の文字情報を入力するための入力ステップと、
次いで、前記生成手段が、前記認識ステップにて生成された認識文字情報を前記入力ステップにて入力された文字情報で補完した補完後文字情報を生成する生成ステップと、
次いで、前記作成手段が、前記生成ステップにて生成された補完後文字情報と、前記読取ステップにて第1解像度で読み取られた証明写真部分の画像と、を含むIDカード情報が、表面にプリント出力されたIDカードを作成する作成ステップと、
を備えることを特徴とするIDカード作成方法。
【請求項10】
請求項8に記載のIDカード作成装置を用いたIDカード作成方法において、
前記読取手段が、前記申請書の紙面から、当該申請書の紙面上に印字された文字部分と当該申請書の紙面上に貼付された証明写真部分とを含む領域の画像を第1解像度で読み取って、当該申請書の紙面全体のイメージを当該第1解像度よりも低い第2解像度で読み取る読取ステップと、
次いで、前記認識手段が、前記読取ステップにて第1解像度で読み取られた文字部分と証明写真部分とを含む領域の画像に含まれる文字部分の画像から、前記申請書の紙面上に印字された各文字を認識して認識文字情報を生成する認識ステップと、
次いで、前記補完前文字情報記憶手段が、前記読取ステップにて第2解像度で読み取られた申請書の紙面全体のイメージと、前記認識ステップにて生成された認識文字情報と、を対応付けて記憶する補完前文字情報記憶ステップと、
次いで、前記表示制御手段が、前記認識ステップにて生成された認識文字情報を、前記表示手段に表示させる表示制御ステップと、
次いで、前記入力手段が、前記表示制御ステップにて前記表示手段に表示された認識文字情報に対して、前記認識手段により認識できなかった文字及び/又は前記認識手段により誤認識された文字の文字情報を入力するための入力ステップと、
次いで、前記生成手段が、前記認識ステップにて生成された認識文字情報を前記入力ステップにて入力された文字情報で補完した補完後文字情報を生成する生成ステップと、
次いで、前記補完後文字情報記憶手段が、前記読取ステップにて第2解像度で読み取られた申請書の紙面全体のイメージと、前記生成ステップにて生成された補完後文字情報と、を対応付けて記憶する補完後文字情報記憶ステップと、
次いで、前記消去手段が、前記補完前文字情報記憶ステップにて記憶されたイメージを消去する消去ステップと、
次いで、前記作成手段が、前記生成ステップにて生成された補完後文字情報と、前記読取ステップにて第1解像度で読み取られた文字部分と証明写真部分とを含む領域の画像に含まれる証明写真部分の画像と、を含むIDカード情報が、表面にプリント出力されたIDカードを作成する作成ステップと、
を備えることを特徴とするIDカード作成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−305045(P2007−305045A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−135223(P2006−135223)
【出願日】平成18年5月15日(2006.5.15)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】