説明

断熱調理容器

【課題】断熱性能と調理性能を両立させる二重壁調理容器を提供する。
【解決手段】二重壁調理容器は、内側容器と外側容器よりなり、内側容器と外側容器の間に密閉された断熱のための隔たりを有する。内側容器は積層構造であって、その密閉された断熱のための隔たりに面して実質的に熱を伝える積層を備え、その積層構造は内側容器の側面にも及んでいる。内側容器の外面の材料は、内面の材料よりも伝熱性能に優れる。この構造によって、調理プロセス中は温度が均一となるが、調理後の熱の損失が最小となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、米国仮特許出願に基づいて優先権を主張するもので、そのもととなる願番60/871,357は、「断熱調理容器」という名称の2006年12月21日付けの出願で、援用することによってここに組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本発明は、改良された調理器具に関し、より詳しくは、断熱のために中空の側壁を有する調理容器に関する。
【0003】
断熱のために中空の壁を有する調理容器を形成する従来の方法は、2つの調理容器を別々に形成して結合することを必然的に含んでいる。
【0004】
従来の形状の中空壁調理容器は、側壁が熱を伝達することを意図しておらず、むしろ断熱のためのものであるので、食材の加熱はほとんど調理容器の底でなされることとなり、調理の性能が劣ってしまう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の第一の目的は、調理の性能が断熱の特性のために妥協されてしまったり、断熱の特性が調理の性能のために妥協されてしまったりすることのない、改良された中空壁調理容器を提供することである。
【0006】
本発明のさらなる目的は、そのような調理器具を形成する方法を提供することである。
【0007】
本発明のさらに別の目的は、中空壁を密閉するのに、溶接のプロセスを必要としないことが理解されるという他の目的の属性を有する調理器具を形成する方法を提供することである。本発明のなおも別の目的は、電熱線や炎で損傷したり変色したりすることがないように、内外容器間の側壁の下部に充分な量の伝熱材を備えるという他の目的の属性を有する調理器具を形成する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(発明の概要)
本発明においては、内壁と外壁の間に密閉された断熱のための隔たりを有し、その内壁が積層構造であって、その密閉された断熱のための隔たりに面して実質的に熱を伝える積層を備えている二重壁調理容器を提供することによって、第一の目的が達成される。
【0009】
発明の第二の観点は、まず、1つ以上の金属平板を高壁の容器に絞り加工し、そして、その高壁の容器の底の中央部を反対にロールさせて、最初の容器の壁の上部が二重壁の容器の外壁になり、かつ高壁の底部が二重壁の容器の内壁になるようにして中空壁の調理容器が形成されるということを特徴としている。
【0010】
本発明の前述のおよびその他の目的、効果、特長および利点は、その実施例について、以下に添付した図面と関係させて説明することでより明らかとなる。
【実施例1】
【0011】
図1乃至図6を参照すると、これらの様々な図において同様の構成要素は同様の参照番号で言及され、ここに、広く100と示された新規の改良された断熱調理容器が図示されている。
【0012】
本発明によると、図1には、二重壁調理容器100が、内側シェル110と外側シェル120とを備えている第一の実施例が示されている。内側シェル110および外側シェル120の各々には、実質的に水平な調理底面102と、縁130で終端する内側シェル110および外側シェル120の壁で形成され、実質的に直立して周りを取り囲む垂直な壁とが含まれている。外側シェル120の直径は、内側シェル110よりも大きくて、その間に断熱のための隔たり150が形成されている。内外の側のシェルは、もっぱらという訳ではないが、好ましくは一体の金属シートから形成され、それらは縁130で立体的に結合されていると考えることができる。内側シェル110および外側シェル120の底は結合されて、調理容器105の1つの底部を形成する。最も好ましい実施例において、内側シェル110は積層構造を有しており、内側調理面111は第一の材料、好ましくはステンレス鋼であり、周りを取り囲む積層構造108は、銅またはアルミニウムあるいはそれらの合金や組み合わせといった熱をより伝える材料である。熱をより伝える材料108が、調理容器100の底および側壁の双方を裏打ちするので、内側調理面111全体、すなわち内側の底および内側の側壁は均一に加熱され、熱を伝える材料108を介して底部および側部には効率的に熱が伝えられる。そうして、調理容器100内で調理されるまたは加熱される食材は、熱を伝える材料が内側シェル110を裏打ちしていない場合よりも速く均一な温度に到達する。しかしながら、調理が完了すると、断熱のための隔たり150によって食品から逃げていく熱が最小となる。さらには、熱をより伝える材料108はこの隔たりと面しているが、シェル120の外側の側壁に沿って続いておらず、あるいはそこに直接接触していないので、それは、調理が完了すると熱の損失に貢献することはない。このように調理容器100は、食品を均一に加熱または調理するという利点を有するが、また、調理の後には内部を均一な温度に保って、同じ調理容器100から取り分けられるまで、食品が冷めてしまわないようにしている。
【実施例2】
【0013】
図2は、図1に示されている調理器具か、または図3乃至図5の別の実施例に示されている調理器具を形成するのに用いられる一連の製法ステップを示す本発明の別の実施例を例示する。
【0014】
一般に、調理容器100を形成するプロセスにおける第一のステップでは、少なくとも1つの実質的に平らな金属シートが深絞りされて、図2(a)に示される、流体を収容する予備成形容器50が形成される。熱をより伝える外側層108を作るこの好ましい方法においては、積み重ねられた一組の平らな金属シートまたは円板に深絞り加工が施されるが、その一組とは、熱をより伝える裏打ち108を形成するだけの大きさの、直径の小さなシートならびに、内側シェル110と、外側シェル120の壁220との双方およびそれらを一体化して接続する縁130を形成することが意図されている直径の大きなシートである。内側および外側の円板は、圧延、積層またはロウ付けによって結合することができ、ならびに深絞り加工の間にも結合することができる。最初の絞りステップの結果、図2(a)に示され、直径Dおよび壁高Hを有する壁の高い予備成形容器50が得られる。予備成形容器50は、反対向きに示されており、すなわち、縁が下を向いていて底59が上を向いている。
【0015】
予備成形容器50の作製に続いて、反転絞り加工によって、底部59が内向きに、すなわちそれは図では下向きに、変形されることで、底59と、周りを取り囲む壁59の一部とが反転されて半加工品50’が形成され、それは、初期の内側調理面111と、シェル110の内側壁210ならびに外側シェル120の外側壁220を有する。縁130は、内側シェル110を、外側シェル120の外側壁220に一体に接続する。この反転絞り加工によって、内側垂直壁210と外側壁220との間に開いた隔たり150’が備えられる。
【0016】
内側壁210を形成するのに用いられる絞り金型の直径は、絞り加工の第一のステップで形成される予備成形容器50よりも小さいということに注意する。そうすると、図2(b)に示される半加工品50’は、実質的に容器100と同じ外径Dを有し、内壁210間の内径dを備える。さらには、半加工品50’の壁高はここでHに低減され、それは図2(a)の予備成形容器50の最初の壁高の約半分未満である。ここで、実質的に相互に平行である内側壁210と外側壁220との間には隔たり150’があることに注意する。
【実施例3】
【0017】
別の1つの実施例において、図2(g)に示されるように、半加工品50’から完成した二重壁容器100を形成することも可能である。これは、矢印20で示されるように、今は外側壁220の円周の下部217であるものを、外側の底面219へと「ネッキング」し、すなわち内向けに絞って、これらの部分を継ぎ目218で結合させ、隔たり150’と関連のある空洞150を密閉することによって実現される。この結合のステップは、ロウ付けまたは溶接などによって行われる。
【実施例4】
【0018】
しかしながら、より好ましい方法が図2(c)乃至図2(f)に示されており、第一の底板またはディッシュ201が選択的にスポット溶接され、さもなければ半加工品50’の外側の底面219に取り付けられて、半加工品50”を形成する。次に、図2(d)に示されるように、外側壁220の下部217が、参照矢印20で示されるように半加工品50”の全周囲に沿って「ネックされ」、あるいは内側に変形されて第一の底板201の周囲に重ねられる。
【0019】
板またはディッシュ201は、好ましくは、平らな板ではなくて、むしろ外側の底円板219に整合する外向けの凹面を有する。次のステップにおいて、図2(e)で示されるように、別のアルミニウム板のような第二の底円板または板202が、半加工品50”の底に第一の底円板201と同心円上に配列されて取り付けられ、半加工品50’’’を形成する。現在のところ好ましい、最初の取り付け方法は、スポット溶接で、それに続いて衝撃結合(インパクト・ボンディング)を行うことである。このより好ましい実施例における第二の底円板202は、外側壁220のネック加工された下部217を取り囲み、最終的にはそれに結合されるのに充分な直径を有していることを理解すべきである。
【実施例5】
【0020】
選択的に、図2(h)に示されるように、外側壁220の下部217は、ネック加工されて、引き続き、第一の底円板201に継ぎ目518で結合され、空洞150を密閉して、調理容器100の別の実施例が完成される。この結合のステップは、ロウ付けまたは溶接などによって行われる。
【実施例6】
【0021】
第一の底円板102が、比較的延性のあるアルミニウムの円板である時、図2(e)に示されるステップで、第二の円板またはディッシュ202を結合するには、衝撃結合もまた好ましい手段であることも理解すべきである。衝撃結合によって、第一および第二の底円板または板210と202の間に、外側壁220の下部217を固定して、図2(f)に示されるように調理容器100の一体化した底部105とし、図2(b)に示されるステップで形成される平行な側壁間の空洞150を密閉する。このステップにおいては、少なくとも予備成形物50’’’の底部を高温に加熱して、確実にアルミニウムが充分な塑性を得るものとし、それが内側シェル110と外側シェル120との間を流れ、隔たり150において部分的に上向きに動くようにすることがさらに好ましい。しかしながら、内側シェル110と外側シェル120の底部は、ロウ付けまたは溶接のような他の手段で、相互にまたは第三の中間構造物に選択的に結合されてもよいことを理解すべきである。
【実施例7】
【0022】
代わりに、第一の円板201は、望ましい高さだけ延びて、隔たり150の下部251を埋める側壁を備える浅い凹型ディッシュであってもよい。いずれの方法によっても、熱を伝える材料を厚い中間層として備えて、調理底面と取り囲む側壁との間の辺縁で、内側容器と外側容器との間の隔たり150の底部251が埋められる。前述のようにあるいはその他のやり方で、内側シェル110と外側シェル120との間の側壁の下部を埋めることで、電熱線や炎で損傷したり変色したりしないだけの充分な熱材量が提供される。第一の底円板201がアルミニウムであるとき、衝撃結合によってこれだけ大きな利点が得られるが、衝撃結合は、必ずしもアルミニウムまたはその他の材料の第一の底円板を、他の材料の第二の底円板と接合するのにもっぱらの手段では無いということを理解すべきである。図2(g)の調理容器が図6に概略的に示されており、合体した底105の好ましい構造が強調されている。
【実施例8】
【0023】
図3(a)には、熱をより伝える材料108が、調理容器102の外側の底を形成している二重壁調理容器が示されており、それは、この熱をより伝える材料が銅であるときに望ましいものとなる。この構造は、先に記述した別の方法で達成することができ、図2(g)に示されるように、内側の隔たり150を密封するのに、第一および第二の底円板が必要ではない。代わりに、銅円板同士または銅円板と別の材料との組み合わせがロウ付けされて、調理容器100の底部がより厚くなっている。
【0024】
内側の調理面111と上方に延びる内側シェル110の壁との間の接合部を示している図3(c)から明らかなように、内側シェル100の外側被覆材108は、図2(f)に示されるように内側に絞られた側壁の一部であるか、またはその代わりに、別の絞り加工の後に取り付いている外側調理底面を横切って延びる。図3(d)は、隔たり150の上の調理容器100の縁部130をより詳細に示す。この実施例では、内側シェル110の外側被覆材108が、縁130に至る空洞150の内側の頂上に到達するまで上方に延びておらず、縁130のすぐ下で終端していることもまた理解される。これによって、図2(b)に関して示されている二重絞り操作が容易になる。さらには、内側シェル110の外側被覆材108を縁130のすぐ下で終端させることによって、縁130は、調理の間低温であり続ける。これによって取り扱いが容易となるが、熱をより伝える外側被覆材108が、外側シェル120まで延びていたとするならば、それを通して調理された後に起こるような、さらなるほてりも防止される。この実施例において、内側シェル110および外側シェル120を形成するステンレス鋼は、好ましくは、約0.5mmの厚みを有する。熱を伝える外側被覆材108を形成する銅は、好ましくは約1.0乃至1.2mmの厚さを有する。
【実施例9】
【0025】
図4(a)には、外側の調理底面102が、内側シェルの外側部を裏打ちするのに用いられる熱を伝える材料とは異なる材料である別の二重壁調理容器が示されている。そうして、図4(c)では、底板103が、内側シェル110を囲む外側被覆材108の下にある。例えば、いくつかの例においては、外側の調理底面103が備えられていることが望ましく、底板103のような、少なくとも1つの強磁性材を含む、一体の底部105が備わって、調理容器100を誘導加熱器上で使えるものとすることができる。外側の調理底面に強磁性材料を備えさせる1つの手段は、図2(f)に示されるような積層によるものである。代わりに、メッシュや格子のような強磁性材料の非連続層を衝撃結合するか、ロウ付けするか、埋め込むかする工程を後に続けることで、図3(a)に示される容器の外側の調理底面に、強磁性材料を取り付けることもできる。
【実施例10】
【0026】
図5(a)乃至図5(d)は、調理容器100を形成する別の方法を示す。図5(a)において、実質的に丸いまたは長円の未加工被覆金属シート510が、上層505および下層508を有している。少なくとも層508の一部で、内側シェル110を被覆するかそれに積層される、熱をより伝える層108を形成することが意図されている。層505は、好ましくは、約0.5乃至0.6mm厚のステンレス鋼であり、一方層8は、好ましくは、約0.8mm乃至2mm厚のアルミニウムおよび銅の少なくとも一方である。図5(b)において、部分的に被覆されたシート510’は、上部シート505’と、より狭い下層508’を有する。下層508’は、シート510の層508から材料を切断除去することによって狭められている。代わりに、被覆シートの組み合わせ510’は、直径が異なる二枚の円板を、爆発性または衝撃結合や繰り返しての圧延操作またはロウ付けなどによって結合させることで形成できる。
【0027】
次に、図5(c)に示されるように、深絞りによってシート510’が変形されて、底503と、外側に張り出した縁530で終端して周囲を取り囲む側壁503を有する内側シェル513を形成する。そして、底523と、周囲を取り囲む側壁522を有する外側容器またはシェル520が、その縁533を、張り出した縁530に密着させ、容器100における壁の空洞150を形成することによって内側シェル520に結合される。
【0028】
別の金属板または円板583が、縁530と縁533の取り付けに先立って、衝撃結合で内側シェル513と外側シェル520との間に結合されて、図5(d)における容器100を形成することもまた好ましい。
【0029】
図1および図3乃至図5に関して示されている調理容器100は、必ずしも図2および図5に示される製法でもっぱら作製されるものではないことを再度強調しておく。更には、底円板201および202は、選択的に、銅およびアルミニウムのような熱を伝える材料のいかなる組み合わせでもよく、また誘導加熱で調理するために、強磁性材料の層かメッシュかを備えても良いということを理解すべきである。
【0030】
発明は、好ましい実施例との関係で記述されているが、発明の範囲を、説明した特定の形状に限定することを意図しているわけではなく、反対に、添付の請求の範囲で定義されるような発明の精神および範囲内のものとなるような変更、変形および均等物を含めることを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の第一の実施例の断面立面図である。
【図2】(a)は、発明の一実施例を形成する方法を示す一連の断面立面図の1つである。(b)は、発明の一実施例を形成する方法を示す一連の断面立面図の1つである。(c)は、発明の一実施例を形成する方法を示す一連の断面立面図の1つである。(d)は、発明の一実施例を形成する方法を示す一連の断面立面図の1つである。(e)は、発明の一実施例を形成する方法を示す一連の断面立面図の1つである。(f)は、発明の一実施例を形成する方法を示す一連の断面立面図の1つである。(g)は、発明の一実施例を形成する方法を示す一連の断面立面図の1つである。(h)は、発明の一実施例を形成する方法を示す一連の断面立面図の1つである。
【図3】(a)は、発明の別の実施例による、外壁の底の調理面を示すために反転した調理容器の斜視図である。(b)は、(a)に示される容器の垂直な断面の立面図である。(c)は、(b)に示される調理容器の底の角を拡大する図である。(d)は、(b)に示される調理容器の縁部を拡大する図である。
【図4】(a)は、発明の別の実施例による、外壁の底の調理面を示すために反転した調理容器の斜視図である。(b)は、(a)に示される容器の垂直な断面の立面図である。(c)は、(b)に示される調理容器の底の角を拡大する図である。(d)は、(b)に示される調理容器の縁部を拡大する図である。
【図5】(a)は、発明の実施例を形成する別の方法を示す一連の断面立面図の1つである。(b)は、発明の実施例を形成する別の方法を示す一連の断面立面図の1つである。(c)は、発明の実施例を形成する別の方法を示す一連の断面立面図の1つである。(d)は、発明の実施例を形成する別の方法を示す一連の断面立面図の1つである。
【図6】発明のもう1つの別の実施例の断面立面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)内側の縁で終端する垂直な壁で囲まれる底部を有して、流体を収容する内面を形成する内側容器と、
b)外側の縁で終端する垂直な壁で囲まれる底部を有して、流体を収容することができ、かつ内側容器を取り囲む内面を形成する外側容器と、を備え、
c)内側の縁と外側の縁が互いに同心円上に配列され、かつ外側容器の内面と内側容器の外面との間に空洞が形成されるように、内側容器が外側容器内に収められ、
d)内側容器が積層構造を有しており、内面が第一の材料で、外面が第一の材料よりも熱を伝える材料であって、その熱をより伝える材料は、少なくとも内側容器の垂直な壁を囲んでいて、内側容器と外側容器との間に形成される空洞に面するように内側の縁の下で終端している
二重壁調理容器。
【請求項2】
外側容器の壁の底を内側容器の外側の底に結合させることで空洞が形成され、内側の縁および外側の縁は、外側容器と、内側容器の内側とを形成する連続する同じ第一の材料のシートで形成される請求項1に記載の二重壁調理容器。
【請求項3】
第一の材料がステンレス鋼であり、熱をより伝える材料が少なくとも銅とアルミニウムの一方の一層以上を備える請求項2に記載の二重壁調理容器。
【請求項4】
内側容器の外側の底に結合される第一の金属キャップをさらに備え、外側容器の壁の底はその第一の金属キャップに結合される請求項2に記載の二重壁調理容器。
【請求項5】
第一の金属に結合される第二の金属キャップをさらに備え、外側容器の壁の底が第一の金属キャップと第二の金属キャップとの間に結合される請求項4に記載の二重壁調理容器。
【請求項6】
第一金属キャップと第二金属キャップの少なくとも一方が、銅とアルミニウムからなるグループから選択される請求項5に記載の二重壁調理容器。
【請求項7】
第一の金属キャップが強磁性材である請求項4に記載の二重壁調理容器。
【請求項8】
a)内側の縁で終端する垂直な壁で囲まれる底部を有して、流体を収容する内面を形成する内側容器と、
b)外側の縁で終端する垂直な壁で囲まれる底部を有して、流体を収容することができ、かつ内側容器を取り囲む内面を形成する外側容器と、を備え、
c)内側の縁と外側の縁が互いに同心円上に配列されるように、内側容器が外側容器内に収められ、
d)外側容器の壁の底を内側容器の外側の底に結合することによって、外側容器の内面と内側容器の外面との間に空洞が形成され、
e)内側の縁と外側の縁は、外側容器と、内側容器の内側とを形成する連続する同じ材料のシートで形成される
二重壁調理容器。
【請求項9】
内側容器の外側の底に結合される第一の金属キャップをさらに備え、外側容器の壁の底はその第一の金属キャップに結合される請求項8に記載の二重壁調理容器。
【請求項10】
第一の金属に結合される第二の金属キャップをさらに備え、外側容器の壁の底が第一の金属キャップと第二の金属キャップとの間に結合される請求項9に記載の二重壁調理容器。
【請求項11】
第一金属キャップと第二金属キャップの少なくとも一方が、銅とアルミニウムからなるグループから選択される請求項10に記載の二重壁調理容器。
【請求項12】
第一の金属キャップが強磁性材である請求項10に記載の二重壁調理容器。
【請求項13】
a)実質的に垂直な壁で囲まれる底面を有し、外側のシェル容器と内側の裏張りとを備え、その内側の裏張りは、外側のシェル容器の内側の底面を覆い、かつ外側のシェルの内側および底面の内側に沿ってほんの部分的にだけ上方に延びて第一の部分を区画し、外側シェルの、裏張りの無い上部の広がりが第二の部分となる第一の容器を提供し、
b)第一の容器を絞り加工し、内側の裏張りを反転させて、第一の部分において外側シェルの外側を取り囲ませて、調理容器を形成し、外側シェルの第二の部分が、まず内側の裏張りから円周囲の外方に、そして下向きに延び、第一の部分と実質的に平行となって外側壁を提供し、それによって第二の部分から形成される外側壁と第一の部分から形成される内側壁との間に隔たりが形成され、内側の裏張りがその隔たりに面するものとし、
c)第二の部分の下部の広がりを調理容器の底に取り付けてそれによって第一の部分と第二の部分との間に形成される隔たりを密閉する
ステップを備える、調理容器を形成する方法。
【請求項14】
第一の金属キャップを調理容器の底に取り付け、調理容器の第二の部分の下部の広がりが第一の金属キャップに取り付けられるステップをさらに備える請求項13に記載の調理容器を形成する方法。
【請求項15】
第二の金属キャップを調理容器の底の第一の金属キャップに取り付け、調理容器の第二の部分の下部の広がりが第一の金属キャップと第二の金属キャップとの間に結合されるステップをさらに備える請求項14に記載の調理容器を形成する方法。
【請求項16】
第一の金属キャップがアルミニウムまたはその合金を含み、かつ第二の部分の下部の広がりを調理容器の底に取り付ける前記ステップが、アルミニウムの第一の金属キャップの少なくとも一部を、第一の金属キャップに隣接する隔たりの下部へと押し出し加工をする衝突結合を備える請求項15に記載の調理容器を形成する方法。
【請求項17】
第一の金属キャップが、外側の底に取り付けられる前にそれに合致させられ、第二の金属キャップが変形させられる請求項15に記載の調理容器を形成する方法。
【請求項18】
第二の金属キャップが銅であり、第一の金属キャップがアルミニウムである請求項15に記載の調理容器を形成する方法。
【請求項19】
衝突結合の前に、第一の金属キャップが調理容器の外側の底にスポット溶接される請求項15に記載の調理容器を形成する方法。
【請求項20】
a)実質的に垂直な取り囲み壁で取り囲まれ、内面および外面を備える底を有する第一の容器を提供し、
b)底面の一部を上方に絞って実質的に垂直な取り囲み壁間の内側領域とし、取り囲み壁の高さの少なくとも約半分を反転させ、その内側底面が第二の調理容器の内側底面となり、その第二の容器は、実質的に平行な内側壁および外側壁がその第二の容器の上側の縁で繋がっていて、それらの間に円周の隔たりが備えられ、
c)外側の取り囲み壁の下部の広がりを第二の調理容器の外側の底に取り付け、それによってその内側壁と外側壁との間に形成される隔たりを密閉する
ステップを備える調理容器を形成する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−161678(P2008−161678A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−329324(P2007−329324)
【出願日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【出願人】(304052134)マイヤー インテレクチュアル プロパティーズ リミテッド (2)
【Fターム(参考)】