説明

新規食品およびその製造方法

【課題】 短時間の煮込みですぐ食することができ、また長時間煮込んでも煮崩れせず、食感が餅様のふっくらとした食感を有し、なおかつ「コシ」のある新規食品を開発することを課題とする。
【解決手段】 本発明の発明者らは、澱粉を主とし、塩摺り魚肉スリ身を従とする配合割合の混合物を含気させるか、または含気した塩摺りした魚肉スリ身に澱粉を混合することにより、従来にはない特性を有する魚肉加工食品を製造することができることを見いだし、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は、塩摺り魚肉スリ身と澱粉との配合割合が1:2〜1:4の混合物であることを特徴とする、含気した新規食品を提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塩摺りスリ身と澱粉の配合割合、添加水量および比重の如何によって、澱粉を主体とする食品の食感、特に餅様食品と同様な食感を有しながら、過度の加熱によっても煮どけしない新規な食品に関する。
【背景技術】
【0002】
餅、ちくわぶ、うどんなどの澱粉質の食品は、適度な食感、味の染み込みなどの観点から、美味しく食するためには、一定時間煮込む必要がある。しかし、短時間では味の染み込みが十分ではなく、一方で煮込みすぎると溶けてしまい、保形性、食感、だし汁の濁りなどへの影響がある。また、冷めると硬くなるといった問題があった。
【0003】
これまで、単に餅様の食感をもたせた魚肉加工食品を作製することを目的として、魚肉スリ身に澱粉を添加することが、当該技術分野において知られていた(例えば、特許文献1)。しかしながら、一般に、魚肉練り製品への澱粉添加量は、魚肉が主の割合で、澱粉が従の割合で混合されたものであり、餅様の食感は有しても、ふっくらとしたモチモチ感に欠ける。
【特許文献1】特開平4-117264
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
短時間の煮込みですぐ食することができ、また長時間煮込んでも煮崩れせず、食感が餅様のふっくらとしたモチモチ感を有し、なおかつ「コシ」のある新規食品を開発することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の発明者らは、鋭意検討を進めた結果、餅様の食感を得るためには、澱粉が必要であり、極力澱粉の量を多くすることが必要であることを見いだす一方、単に澱粉と塩摺り魚肉スリ身の配合割合を調整するだけでは、硬い食感等の問題が残り、十分な解決とはならないこともまた、見いだした。
【0006】
そこで、塩摺り魚肉スリ身が気泡を包含する特性を利用することで、上記課題を解決することができることを明らかにした。
すなわち、本発明の発明者らは、澱粉を主とし、塩摺り魚肉スリ身を従とする配合割合の混合物を含気させるか、または含気した塩摺りした魚肉スリ身に澱粉を混合することにより、従来にはない特性を有する魚肉加工食品を製造することができることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0007】
より具体的には、本発明は、塩摺り魚肉スリ身と澱粉との配合割合が1:2〜1:4の混合物であることを特徴とする、含気した新規食品を提供することができる。
当該技術分野において、例えばハンペンなどのように、塩摺り魚肉スリ身に対して含気させること、すなわち気泡を包含した状態にすることができ、このような状態にすることにより、魚肉加工食品にふんわりとした食感を得られることが知られている。
【0008】
本発明においては、澱粉と塩摺り魚肉スリ身の混合物を含気させる、または含気した塩摺り魚肉スリ身を澱粉と混合することで、混合物中に気泡が残存させることができ、その結果、澱粉と塩摺り魚肉スリ身の混合物であることに起因して最終製品に餅様の食感をもたらすだけでなく、当該混合物が含気することに起因してふんわりとした食感も併せて付加することができる。
【0009】
本発明において使用することができる魚肉スリ身の原料魚は、魚肉加工食品を製造する際に一般的に使用されている魚種であればいずれのものであっても良く、例えばスケトウダラ、イトヨリ、グチ、サメ、ヒラメ、ホッケ、カジキマグロ、イワシ等いずれであっても、またはこれらのいずれかの組み合わせであってもよい。
【0010】
本発明において使用することができる澱粉は、加工澱粉単体、もしくは加工澱粉複合体、または加工澱粉と生澱粉の複合体のいずれであってもよい。ここで、加工澱粉という場合、加工処理したタピオカ澱粉、小麦澱粉、もち米澱粉、ワキシーコーンスターチ、などを例としてあげることができるが、これらには限定されない。
【0011】
本発明の食品は、上述の塩摺り魚肉スリ身と澱粉とを含有し、かつ含気していることを特徴とする。当該技術分野において、澱粉単体では、含気することが困難であることが知られている。そこで、本発明においては、塩摺り魚肉スリ身と澱粉とを混合し、混合物を含気させる方法、もしくは塩摺り魚肉スリ身を含気させ、これと澱粉とを混合して含気した混合物を作製する方法を使用することができる。
【0012】
本発明の新規食品の比重の数値範囲については、上記効果を損なうことのない程度において変動してもよいが、比重が高すぎるとモチモチ感が強く、比較的硬い食感となり、加熱適性は向上する。一方、比重が低すぎるとモチモチ感の弱い柔らかい食感になり、「コシ」のないものとなり、加熱適性は低下する。
【0013】
具体的には、本発明においては、比重が0.3〜0.98であることを特徴とする。より好ましくは、比重は、0.5〜0.9である。
本発明の魚肉加工食品には、上述した澱粉の他にも、当該技術分野において魚肉の塩摺りの際に通常使用されている添加物、例えば、砂糖、グルタミン酸ソーダ、魚介類エキス等のいずれかまたはそれらの組み合わせを添加してもよいが、添加剤はこれらのものに限定されない。
【0014】
同様に、添加水の範囲においても、上記効果を損なうことのない程度において変動してもよいが、添加水量が多すぎる場合には、モチモチ感の弱い柔らかい食感となり、一方添加水量が少なすぎる場合には、モチモチ感が強く比較的硬い食感となる。
【0015】
本発明の食品は、このようにして塩摺り魚肉スリ身と澱粉との混合物であって含気させたものを、所望の型枠等に充填し、それを加熱して固化させることにより種々の形状又は形態の製品を製造できる。
【0016】
本発明は、魚肉スリ身に対し、澱粉の添加量が多いため、澱粉量に対応して加水量を多くできる。この場合、加熱前はゾル状態であり、通常の魚肉練製品の成形機で成形しても体を成さない。
【0017】
従って、成型および加熱の方法は、最終的な製品の形状によって異なる。例えば、上記混合物を小判型の型枠に充填し、蒸し加熱により成型し、これを食用油中で揚げて加熱することにより、さつま揚げ様加工食品を製造することができ、この際、蒸し加熱は製品の中心部が固化する程度に行っても良いし、製品の形状を保持できる程度に製品の外表面を固化する程度であっても良い;上記混合物をつみれの型枠に充填し、蒸し加熱で固化して、つみれ様加工食品を製造することができる;起泡させた上記混合物を、はんぺんの型枠に充填し、蒸し加熱することにより、はんぺん様加工食品を製造することができる;そして上記混合物をケーシングフィルム中に充填して成型し、茹でるかもしくは蒸し加熱して加熱・固化することにより、ソーセージ様加工食品を製造することができる。
又、油揚げを袋状にした内部に上記混合物を充填し、袋の上部をかんぴょう等で結んで閉じた巾着の形状にしたものを蒸し加熱により製造することができる。これらの食品を製造する際には、最終製品に求める硬さに依存して、含気量を適宜変更する。
【0018】
このように、本発明においては、その一態様において、塩摺り魚肉スリ身と澱粉を1:2〜1:4の割合で混合し、比重が0.3〜0.98の範囲となるように気泡を含ませ、成型した後、加熱して固化させること、を含む、新規食品の製造方法もまた、提供することができる。
【発明の効果】
【0019】
澱粉を主として魚肉スリ身を混合して得られた含気食品の特徴として:
(1)ふっくらとしたボリュームのあるモチモチ感または餅と同様な「コシ」がある;
(2)煮込んでも煮崩れせず、溶けない、膨張しない、モチモチ感を保持する;
(3)冷めても硬くならない;
といった効果を発揮することができる。
【0020】
また、本発明における含気させるという特徴により、塩摺り魚肉スリ身の実質的な添加量を抑えることができるという副次的な効果を得ることもできる。
【発明の実施の形態】
【0021】
スケソウダラの冷凍スリ身250 gに対して、3%の食塩を添加して塩摺りを行った。この塩摺りしたスリ身に対して、澱粉が1:2〜1:4(すなわち、500〜1000 g)になるように添加し、併せて砂糖、グルタミン酸ソーダ、大豆油、卵白、発泡剤などを加えて、混合攪拌した。この際の攪拌機は、サイレントカッター、カプセルカッター、発泡機などを用いることができ、内部に含まれる気泡により生地が水に浮くように、含気の程度を調整した。
【0022】
摺り上がり温度は、5〜15℃の範囲内に入るように調整した。
このようにしてできた混合物を、成型し、蒸し器などで85℃、30分間蒸し加熱し、魚肉練り製品を製造した。
【実施例】
【0023】
実施例1
本実施例においては、塩摺り魚肉スリ身:澱粉を1:2とし、比重0.3になるまで含気させた食品を製造した。
【0024】
スケソウダラの冷凍スリ身250 gに対して食塩を7.5 g添加して、常法により塩摺りを行った。
塩摺りした魚肉スリ身に対して、タピオカ澱粉を500 g、砂糖10 g、グルタミン酸ソーダ2 g、生卵白100 g、大豆油10 g、グアーガム4.0 g、添加水600 gを添加し、前述の連続式ミキサーにて高速攪拌して、比重0.3になるまで含気させ、生地を作成した。摺り上がり温度は、10℃であった。
【0025】
摺り上がった生身を成型し、85℃にて30分間、蒸し加熱した。
このようにしてできた製品は、非常に軽くふんわりとした食感の中にモチモチとした食感の特徴を有した。
【0026】
実施例2
本実施例においては、塩摺り魚肉スリ身:澱粉を1:2とし、比重0.5になるまで含気させた食品を製造した。
【0027】
スケソウダラの冷凍スリ身250 gに対して食塩を7.5 g添加して、常法により塩摺りを行った。
塩摺りした魚肉スリ身に対してタピオカ澱粉を500 g、砂糖10 g、グルタミン酸ソーダ2 g、生卵白60 g、大豆油10 g、グアーガム3.0 g、添加水600 gを加え、前述の連続式ミキサーにて高速攪拌して、比重0.5になるまで含気させ、生地を作成した。摺り上がり温度は10℃であった。
【0028】
摺り上がった混合物を成型し、85℃にて30分間、蒸し加熱した。
このようにしてできた製品はふんわりモチモチとした食感の特徴を有した。
実施例3
本実施例においては、塩摺り魚肉スリ身:澱粉を1:2.6とし、比重0.8になるまで含気させた食品を製造した。
【0029】
スケソウダラの冷凍スリ身250 gに対して食塩を7.5 g添加して、常法により塩摺りを行った。
塩摺りした魚肉スリ身に対してタピオカ澱粉を500 g、馬鈴薯澱粉を150 g、砂糖10 g、グルコース10 g、生卵白60 g、大豆油10 g、グアーガム3.0 g、添加水600 gを加え、ステファンカッターにて高速攪拌して、比重0.8になるまで含気させ、生地を作成した。
【0030】
摺り上がり温度は8℃であった。
摺り上がった混合物を成型し、85℃にて30分間、蒸し加熱した。
このようにしてできた製品は、コシがあり、モチモチとした食感の特徴を有した。
【0031】
実施例4
本実施例においては、塩摺り魚肉スリ身:澱粉を1:4とし、比重0.98になるまで含気させた食品を製造した。
【0032】
スケソウダラの冷凍スリ身250 gに対して食塩を7.5 g添加して、常法により塩摺りを行った。
塩摺りした魚肉スリ身に対してタピオカ澱粉を1000 g、砂糖10 g、みりん15 g、グルコース10 g、生卵白45 g、大豆油10 g、グアーガム4.0 g、添加水900 gを加え、ステファンカッターにて高速攪拌して、比重0.98になるまで含気させ、生地を作成した。
【0033】
摺り上がり温度は12℃であった。
摺り上がった混合物を成型し、85℃にて25分間、蒸し加熱したのち、160℃にて1分間、油で揚げて製品とした。
【0034】
このようにしてできた製品は、モチモチ感の強い食感の特徴を有した。
実施例5
本実施例においては、塩摺り魚肉スリ身:種々の澱粉を1:1〜1:5までの種々の比率で混合し、混合物を比重0.5になるまで含気させた食品を製造し、これらの食感について比較した。
【0035】
具体的には、タピオカ澱粉の他、ワキシーコーンスターチ、もち米澱粉、小麦澱粉を用いて、上述の実施例2のようにして混合物を調製し、そして含気させた。摺り上がった混合物を成型し、85℃にて30分間、蒸し加熱した。
【0036】
この結果、塩摺り魚肉スリ身:種々の澱粉の混合比率が1:2〜1:4の場合には、澱粉がタピオカ澱粉の場合だけでなく、ワキシーコーンスターチ、もち米澱粉、小麦澱粉を用いた場合であっても、それぞれ特徴のあるモチモチした食感の製品ができた(表1)。一方、塩摺り魚肉スリ身:種々の澱粉の混合比率が1:1または1:5の場合には、それぞれモチモチ感が弱くなりすぎ、または硬くてポキポキした食感が出すぎる、という結果が得られた(表1)。
【0037】
【表1】

【0038】
実施例6
本実施例においては、実施例3において製造した食品の、煮込み時間に依存する変化について調べた。
【0039】
実施例3において製造した本発明の食品(以下、テスト品という)および対照品である切り餅、ちくわぶをそれぞれ27名および20名の別個のモニターにより、一対比較で官能評価をしてもらった。それぞれのサンプルは、鍋つゆで5分、30分、の2区分を設定した。
【0040】
尚、切り餅は1時間煮ると溶けて箸では持てないので、切り餅の1時間での比較は評価から除外した。評価結果を別紙に示す。
5分煮たサンプルと、30分煮たサンプルとを比較した結果を、表2および表3に示す。
【0041】
【表2】

【0042】
テスト品と切り餅の評価(表2)において、モチモチ感については煮込み5分ではほぼ同等の評価が得られた。これに対して、煮込み30分においては、テスト品の方が総体的に高い評価が得られた。これは、切り餅は30分煮込むと形が崩れ、溶け出して、ゾルに近い物性になるため、モチモチ感とは異なる方向に評価が出たものと思われる。その一方、テスト品は、30分煮込んでも煮崩れたりすることもなかった。また、歯切れの良さについては、5分、30分共にテスト品の方が高評価であった。
【0043】
このように、テスト品と切り餅との比較では、テスト品の方がモチモチ感がありながら煮込んでも煮崩れせず、歯切れの良さが評価されたことから、モチモチしていて歯切れが良い、コシのある食感の特徴が確認できた(表2)。また、総合的な評価においても、切り餅よりもテスト品の方に高い評価が得られた。
【0044】
【表3】

【0045】
テスト品とちくわぶの評価(表3)においても、モチモチ感について、5分煮込みでテスト品がモチモチ感が得られたのに対して、ちくわぶではまだ硬く、30分でもテスト品の方が評価が高かった。また、ちくわぶにはないふんわり感がテスト品にはあることが確認できた。
【0046】
このように、テスト品とちくわぶの比較では、モチモチ感、味滲みの良さ、ふんわり感の点で評価が高かった(表3)。また、総合的な評価においても、ちくわぶよりもテスト品の方に高い評価が得られた。
【0047】
これらのモニター評価の結果より、テスト品は切り餅と同様のモチモチ感がありながら、煮込んでも煮どけしたり、煮崩れたりしない特徴が確認できた。また、モチモチした食感でありながら、ふんわり感もあるところに、今までにない新規性が感じられている。
【0048】
実施例7
本実施例においては、テスト品および対照品としての切り餅、ちくわぶを加熱した際の、加熱時間と硬度との関係を客観的な数値として測定することを目的として行った。
【0049】
上記テスト品および対照品として切り餅、ちくわぶを、85℃にて、5分間、30分間、60分間煮込み、それぞれの時点での破断強度の測定を行った。サンプルは以下の様にして作製した。
【0050】
テスト品については、実施例3の仕様で製造したものを使用した。
切り餅、ちくわぶは、市販のものを使用した。
テスト品、切り餅及びちくわぶは、いずれも厚さ17 mm、径35 mm、高さ20 mm、厚さ1 mmのステンレス製の円筒で打ち抜き、塩化ビニリデンフィルムに入れた後、真空引きし、サンプルとした。
【0051】
それぞれのサンプルを85℃の恒温槽に入れ、所定の時間(5分後、30分後、60分後)ごとに取り出し、塩化ビニリデンフィルムを外し、サン科学社製レオメーターCR200Dにて5 mm球形プランジャーを用いてサンプルに5 mm進入したときの硬さを測定した。
【0052】
【表4】

【0053】
加熱前の硬度を0分の欄に表示した。
切り餅は、5分で急激に変化が起こり、30分でプランジャーについたまま伸びる様な物性になった。30分、60分とも、測定開始直後は非常に伸びる程柔らかいものの、測定中に表面から硬くなってくる現象が見られた。
【0054】
ちくわぶでは5分では加熱前とほとんど変わらず硬くボソボソしたままであった。60分ではボソボソ感は無くなったが、餅とは異なる食感であり、モチモチ感の質が異なる。
これに対して、本テスト品は、加熱前に比べて、30分の加熱で29.1 gとなり、60分では23.4 gとなった。テスト品を60分煮た場合でも、切り餅を5分煮たのと、ほぼ同様の硬度を示した。
【0055】
上記結果から、切り餅は、加熱前はそのままでは食べられないほど硬いが、加熱5分で急激に柔らかくなり変化が急である。また、外気に触れると急激に硬く固化してくる特性もある。また、ちくわぶは、食べ頃になるのに時間を要し、また食感も餅とは質の異なるボソボソとした餅感である。それに対して、本テスト品は、加熱による変化は切り餅ほど著しくなく、また、測定中の温度変化、つまり外気に触れても物性が急激に変化することはなかった。また、食感は60分経過しても、ちくわぶとは全く異なり、ふっくらとしたモチモチ感が残った。
【産業上の利用可能性】
【0056】
(1)ふっくらとしたボリュームのあるモチモチ感または餅と同様な「コシ」がある;
(2)煮込んでも煮崩れせず、溶けない、膨張しない、モチモチ感を保持する;
(3)冷めても硬くならない;
といった特徴を発揮することができる、塩摺り魚肉スリ身と澱粉とを混合して得られた含気した製品を提供することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塩摺り魚肉スリ身と澱粉との配合割合が1:2〜1:4の混合物であることを特徴とする、含気した新規食品。
【請求項2】
比重が0.3〜0.98であることを特徴とする、請求項1に記載の新規食品。
【請求項3】
澱粉が加工澱粉単体、もしくは加工澱粉複合体、または加工澱粉と生澱粉の複合体であることを特徴とする、請求項1または2に記載の新規食品。
【請求項4】
加工澱粉が加工処理したタピオカ澱粉、小麦澱粉、もち米澱粉、ワキシーコーンスターチ、であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の新規食品。
【請求項5】
塩摺り魚肉スリ身と澱粉を1:2〜1:4の割合で混合し、
比重が0.3〜0.98の範囲となるように気泡を含ませ、
成型した後、加熱して固化させること
を含む、新規食品の製造方法。

【公開番号】特開2007−60952(P2007−60952A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−249450(P2005−249450)
【出願日】平成17年8月30日(2005.8.30)
【出願人】(000141509)株式会社紀文食品 (39)
【Fターム(参考)】