説明

方向性凝固された材料の単結晶溶接

本発明は、レーザー溶接、供給、レーザー出力、ビーム直径、および粉末質量流量についてのプロセスパラメーターの、的を絞った選択であって、レーザー応用溶接中の単結晶成長の実質的な決め手となる温度勾配を、意図的に設定することができる選択に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、方向性凝固された金属材料を溶接するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
γ’で強化されたSX(単結晶)ニッケル基超合金は、重なった溶接トラックにおいて、同じ種類の溶加材を用いて、従来の溶接方法、または高エネルギー方法(レーザー、電子ビーム)によって、1つまたは複数の層に肉盛溶接することができない。問題は、個々の溶接トラックの場合、ミスオリエンテーション(misorientation)を有する微細構造が既に、表面に近い境界領域で形成されていることである。後に続く重なったトラックについて、これは、この領域の凝固先端に利用可能なSX核がなく、ミスオリエンテーションを有する領域(SX微細構造のない)が、重なった領域においてさらに広がることを意味する。この領域において、亀裂が形成される。
【0003】
γ’で強化されたSXニッケル基超合金について、これまで使用されている溶接方法は、同一のSX微細構造を有する1つまたは複数の層に重ねることでは、溶接金属を均一に肉盛りすることができない。SX基材上の単一のトラックの場合、局所的な凝固の条件は、位置に応じて、デンドライトの成長が、一次ルート(primary root)または二次アームから開始されて進むように変化する。この場合、デンドライトの様々な可能な成長方向のうち、支配的な方向は、最も有利な成長条件を有する方向、すなわち、温度勾配に対して、最小傾斜角を有する方向である。γ’で強化されたSXニッケル基超合金の粉末肉盛溶接の間の、SX微細構造におけるミスオリエンテーション形成の原因は、まだ完全には明らかになっていない。デンドライトが様々な成長方向から互いに出会うと、二次アームが切断され、ミスオリエンテーションをもつ微細構造の形成の核として働く可能性があるのではないかと疑われている。加えて、溶融物中に完全に溶融していない粉末粒子も、表面に近い境界領域における、ミスオリエンテーションをもつ微細構造の形成の核として働く可能性がある。したがって、この問題を解決するために、デンドライトのただ1つの成長方向に有利である成長条件を実現することを含む手法が、γ’で強化されたSXニッケル基超合金の粉末肉盛溶接のために提案される。加えて、この手法は、粉末粒子が溶融物中に完全に溶融することも確実にする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】欧州特許出願公開1204776B1号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開1306454A1号明細書
【特許文献3】欧州特許出願公開1319729A1号明細書
【特許文献4】国際公開第99/67435号パンフレット
【特許文献5】国際公開第00/44949号パンフレット
【特許文献6】欧州特許出願公開0486489B1号明細書
【特許文献7】欧州特許出願公開0786017B1号明細書
【特許文献8】欧州特許出願公開0412397B1号明細書
【特許文献9】米国特許第6,024,792号明細書
【特許文献10】欧州特許出願公開0892090A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、上で述べた問題を解決することが、本発明の一目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、請求項1で請求した通りの方法によって達成される。
【0007】
表面に近い単一トラックの境界領域における、非単結晶微細構造の形成に関する、この技術的問題を解決するために、レーザー放射を用いて肉盛溶接する手法を提案する。この手法では、こうした問題は生じないか、または生じても、1つまたは複数の層の重なりが、室温で亀裂を形成することなく可能になる程度に僅かである。
【0008】
従属クレームは、さらなる利点を得るために、所望により互いに組み合わせることができる、さらなる有利な方策を挙げる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】該方法の概略的経過を示す図である。
【図2】超合金の一覧を示す図である。
【図3】タービンのブレードまたはベーンを示す図である。
【図4】ガスタービンを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
説明および図面は、単に、本発明の例示的実施形態を表すに過ぎない。
【0011】
図1は、装置1を用いた、該方法の経過を概略的に示す。
【0012】
修理しようとする構成要素120、130は、超合金、特に、図4に示す通りのニッケル基超合金でできている基材4を有する。
【0013】
非常に特定すれば、基材4は、ニッケル基超合金からなる。
【0014】
基材4は、肉盛溶接により、新規材料7(特に粉末を用いた)を、基材4の表面5に適用することによって修理される。
【0015】
これは、材料7と、少なくともその供給材料7、および好ましくは基材4の一部も溶融する溶接ビーム、好ましくは、レーザーのレーザービーム10とを供給することによってもたらされる。
【0016】
ここで使用するものは、粉末でできていることが好ましい。粉末粒子7の直径は、それらが、レーザービームによって、完全に溶融でき、また、粒子7が十分に高温になるくらい小さいことが好ましい。
【0017】
この点において、溶融領域16、および隣接している凝固先端19、およびその上流の既に再凝固した領域13は、溶接の間、基材4上に存在する。
【0018】
本発明の装置は、粉末供給ユニットおよび移動システム(図示せず)と共に、レーザー(図示せず)を好ましくは備え、この移動システムを用いて、基材表面5上の粉末7のために、レーザービーム相互作用域、および衝突領域を移動させることができる。この場合、構成要素(基材4)が、予熱されることもなく、熱処理によって過時効されることもないことがより好ましい。
【0019】
再構築しようとする、基材4上のその領域に、好ましくは、数層の肉盛溶接を施す。
【0020】
層は、好ましくは、一方向または二方向に蛇行するように適用し、二方向の場合、層間の接合エラーを回避するために、層から層への蛇行移動の走査ベクトルを、各場合において、好ましくは90°回転させる。
【0021】
基材4中のデンドライト31、および適用された領域13中のデンドライト34を、図1に示す。
【0022】
座標系25もさらに示す。
【0023】
基材4は、走査速度Vで、x方向22に相対的に移動する。
【0024】
z温度勾配28(次式)は、凝固先端19上に存在する。
【0025】
【数1】

【0026】
該溶接方法は、基材4中のデンドライト31の方向に対して、凝固先端上の温度勾配に45°未満である局所的な配向を起こす、供給速度V、レーザー出力、ビーム直径、および粉末質量流量に関するプロセスパラメーターで実施される。これにより、基材4中のデンドライトの方向32を継続させるその成長方向のみが、デンドライト34に有利であることが確実になる。これには、凝固先端19の境界を定める三相線の一部が、レーザービームによって完全に覆われることを確実にするビーム半径が必要となる。
【0027】
基材4中のデンドライト31のデンドライトの方向32に対する、凝固先端19の適切な傾斜度についての近似条件は、以下の式になる。
【0028】
【数2】

A:基材の吸収度
:レーザー強度
:走査速度
λ:基材の熱伝導度
T:温度
【0029】
この条件によって、材料に応じて、レーザー放射(ほぼシルクハット状)の強度、粉末噴射焦点に対するビーム半径、供給速度V、および粉末質量流量に関する、プロセスウィンドウが生じる。
【0030】
レーザー放射を用いた溶融物の完全な覆いは、同軸法の場合、溶融物との接触時に、粉末粒子とレーザー放射との間のより長い時間の相互作用、および結果的により高い粒子温度を確実とする。
【0031】
粒径、および所定の相互作用時間は、完全に溶融するのに十分高い温度レベルをもたらすはずである。溶融物において適切な粒子温度および滞留時間であれば、溶融物の十分に高い温度レベルは、粒子が完全に溶融する効果を与えるはずである。
【0032】
上に記述したプロセスパラメーターおよび機構のおかげで、基材中にデンドライトの同一の配向を有する溶接金属における、エピタキシャル単結晶成長の必要条件が確実になる。表面に垂直な、デンドライトのただ1つの成長方向が、該溶接方法の間に促進されるので、続いて起こる、デンドライト間スペースへの溶融物の流入が、凝固中に容易になり、高温亀裂の形成が回避される。これによって、(例えば、高レベルの負荷を受ける構成要素の領域において、修理または接合することを目的とした)構造物溶接に許容される溶接の質がもたらされる。
【0033】
図4は、例として、ガスタービン100の部分的縦断面図を示す。
【0034】
内部において、ガスタービン100は、回転軸102の周りを回転できるように取り付けられ、タービンローターとも呼ばれる、シャフト101を備えたローター103を有する。
【0035】
ローター103に沿って、吸入ハウジング104と、圧縮機105と、複数の同軸配置バーナー107を有する、例えば、トロイダル燃焼室110、特に環状燃焼室と、タービン108と、排ガスハウジング109とが、互いに続いている。
【0036】
環状燃焼室110は、例えば、環状の高温ガス流路111と連通し、ここでは、例として、4つの連続するタービン段112が、タービン108を形成する。
【0037】
各タービン段112は、例えば、2つのブレードリングまたはベーンリングから形成される。作動媒体113の流動方向で分かる通り、高温ガス流路111において、ガイドベーンの列115に、ローターブレード120から形成される列125が続く。
【0038】
列125のローターブレード120は、例えば、タービンディスク133によって、ローター103に取り付けられるが、ガイドベーン130は、ステーター143の内部ハウジング138に固定される。
【0039】
発電機(図示せず)は、ローター103に連結される。
【0040】
ガスタービン100が動作している間に、圧縮機105は、吸入ハウジング104を通して、空気135を吸い込み、それを圧縮する。圧縮機105のタービン側端部で供給される圧縮空気は、バーナー107に通され、そこで、燃料と混合される。混合物は、次いで、燃焼室110の中で燃焼され、作動媒体113が形成される。そこから、作動媒体113は、高温ガス流路111に沿って流れ、ガイドベーン130およびローターブレード120を通過する。作動媒体113は、ローターブレード120で膨張し、その勢いを伝達し、その結果、ローターブレード120は、ローター103を動かし、ローター103は、それに連結された発電機を動かす。
【0041】
ガスタービン100が動作している間に、高温の作動媒体113に暴露された構成要素は、熱的ストレスを受ける。第一のタービン段112のガイドベーン130およびローターブレード120は、作動媒体113の流動方向から分かる通り、環状燃焼室110に沿って並ぶ熱遮蔽要素と共に、最も高い熱的ストレスを受ける。
【0042】
それらは、そこに広がった温度に耐えられるように、冷却剤によって冷却することができる。
【0043】
構成要素の基材は、さらに、方向性構造を有することができる。すなわち、それらは、単結晶形であるか(SX構造)、縦方向結晶粒のみを有する(DS構造)。
【0044】
例として、鉄基、ニッケル基、またはコバルト基超合金を、構成要素、特に、タービンのブレードまたはベーン120、130、および、燃焼室110の構成要素のための材料として使用する。
【0045】
この種類の超合金は、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、または特許文献5から公知である。
【0046】
ブレードまたはベーン120、130は、さらに、腐食に対して保護するコーティングを有することができる(MCrAlX;Mは、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)からなる群から選択される少なくとも1つの元素であり、Xは、活性元素であり、イットリウム(Y)および/またはケイ素、スカンジウム(Sc)および/または少なくとも1つの希土類元素、またはハフニウムを表す)。この種類の合金は、特許文献6、特許文献7、特許文献8、または特許文献2から公知である。
【0047】
例えばZrO、Y−ZrOからなる、すなわち、酸化イットリウム、および/または酸化カルシウム、および/または酸化マグネシウムによって不安定化、部分的安定化、または完全に安定化される遮熱コーティングが、MCrAlX上に存在することも可能である。
【0048】
例えば、電子ビーム物理蒸着(EB−PVD)などの適切なコーティング方法によって、遮熱コーティングにおいて、柱状結晶粒が生成される。
【0049】
ガイドベーン130は、タービン108の内部ハウジング138に面するガイドベーン基部(ここには図示せず)と、ガイドベーン基部の反対側の端にあるガイドベーン頭部とを有する。ガイドベーン頭部は、ローター103に面し、ステーター143の固定リング140に取り付けられる。
【0050】
図3は、縦軸121に沿って伸びる、ターボ機械のローターブレード120またはガイドベーン130の斜視図を示す。
【0051】
ターボ機械は、航空機の、もしくは発電する発電所のガスタービン、蒸気タービン、または圧縮機でもよい。
【0052】
ブレードまたはベーン120、130は、縦軸121に沿って連続して、固定領域400、隣接のブレードまたはベーンプラットフォーム403、主要なブレードまたはベーン部分406、およびブレードまたはベーン先端部415を有する。
【0053】
ガイドベーン130としてのベーン130は、ベーン先端部415に、さらなるプラットフォーム(図示せず)を有することができる。
【0054】
ブレードまたはベーン基部183は、ローターブレード120、130を、シャフトまたはディスク(図示せず)に固定するために使用され、固定領域400に形成される。
【0055】
ブレードまたはベーン基部183は、例えば、ハンマーの頭の形に設計される。モミの木形または鳩尾形の基部などの、他の外形が可能である。
【0056】
ブレードまたはベーン120、130は、主要なブレードまたはベーン部分406を流れ去る媒体のための、前縁409および後縁412を有する。
【0057】
従来のブレードまたはベーン120、130の場合、例として、固体金属材料、特に、超合金を、ブレードまたはベーン120、130の領域400、403、406のすべてに使用する。
【0058】
この種類の超合金は、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、または特許文献5から公知である。
【0059】
ブレードまたはベーン120、130は、この場合、方向性凝固による鋳造方法、鍛造方法、フライス加工方法、またはそれらの組み合わせによって製造することができる。
【0060】
単結晶構造を有する工作物は、動作中、高い機械的、熱的、および/または化学的ストレスに暴露される機械の構成要素として使用される。この種類の単結晶工作物は、例えば、溶融物からの方向性凝固によって製造される。これは、液体の金属合金を凝固させて、単結晶構造物、すなわち単結晶工作物を形成させる、または方向性凝固する鋳造方法を含む。
【0061】
この場合、デンドライト結晶は、熱流の方向に沿って配向され、柱状結晶粒構造(すなわち、工作物の全長におよび、ここでは、通例使用される言葉に従って、方向性凝固されたと呼ばれる結晶粒)、または単結晶構造を形成する、すなわち工作物全体が、1つの単結晶からなる。これらの方法においては、球状の(多結晶の)凝固への遷移を回避する必要がある。なぜなら、非方向性成長は、横方向および縦方向の粒界を必然的に形成し、それによって、方向性凝固された、または単結晶の構成要素の有利な特性が無になるからである。
【0062】
本文が、一般用語で、方向性凝固された微細構造に言及する場合、これは、いかなる粒界も有しない、またはせいぜい小角粒界を有する単結晶と、縦方向に伸びる粒界を有するが、いかなる横方向の粒界も有しない柱状結晶構造との両方を意味するものとして理解されるべきである。結晶構造のこの後者の形も、方向性凝固された微細構造(方向性凝固された構造)と呼ばれる。この種類の方法は、特許文献9および特許文献10から公知である。
【0063】
ブレードまたはベーン120、130は、さらに、例えば、腐食または酸化に対して、保護するコーティングを有することができる(MCrAlX;Mは、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)からなる群から選択される少なくとも1つの元素であり、Xは、活性元素であり、イットリウム(Y)および/またはケイ素、および/または少なくとも1つの希土類元素、またはハフニウム(Hf)を表す)。この種類の合金は、特許文献6、特許文献7、特許文献8、または特許文献2から公知である。
【0064】
密度は、好ましくは、理論密度の95%である。
【0065】
酸化アルミニウム保護層(TGO=熱成長酸化層)が、MCrAlX層上に(中間層または最外層として)形成される。
【0066】
層は、組成Co−30Ni−28Cr−8Al−0.6Y−0.7SiまたはCo−28Ni−24Cr−10Al−0.6Yを好ましくは有する。これらのコバルト系保護コーティングに加えて、Ni−10Cr−12Al−0.6Y−3Re、またはNi−12Co−21Cr−11Al−0.4Y−2Re、またはNi−25Co−17Cr−10Al−0.4Y−1.5Reなどの、ニッケル系保護層を使用することも好ましい。
【0067】
例えばZrO、Y−ZrOからなる、すなわち、酸化イットリウム、および/または酸化カルシウム、および/または酸化マグネシウムによって不安定化、部分的安定化、または完全に安定化される、好ましくは最外層である遮熱コーティングが、MCrAlX上に存在することも可能である。
【0068】
遮熱コーティングは、MCrAlX層全体を覆う。
【0069】
例えば、電子ビーム物理蒸着(EB−PVD)などの適切なコーティング方法によって、遮熱コーティングにおいて、柱状結晶粒が生成される。
【0070】
他のコーティング方法、例えば、大気プラズマ溶射(APS)、LPPS、VPSまたはCVDが可能である。遮熱コーティングは、熱衝撃に対する耐性を高めるために、多孔性である、またはミクロ亀裂もしくはマクロ亀裂を有する結晶粒を含むことができる。したがって、遮熱コーティングは、好ましくは、MCrAlX層よりも多孔性である。
【0071】
改修とは、保護層は、使用した後に、構成要素120、130から、(例えば、サンドブラストによって)除去しなければならない場合があることを意味する。次いで、腐食および/または酸化した層および生成物を除去する。適宜、構成要素120、130中の亀裂も直す。この後に、構成要素120、130の再コーティングが続き、その後、構成要素120、130を再使用することができる。
【0072】
ブレードまたはベーン120、130は、形状が中空または中実でもよい。ブレードまたはベーン120、130が冷却されるべき場合、それは、中空であり、また、フィルム冷却孔418(破線によって示されている)を有することもできる。
【符号の説明】
【0073】
1 構成要素
4 基材
7 粉末粒子
10 溶接レーザービーム
13 溶接継ぎ目
16 溶融物
19 凝固先端
31 デンドライト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に、構成要素(1、120、130)の基材(4)を肉盛溶接するために、肉盛溶接中に溶接継ぎ目(13)の方向性凝固をさせる方法であって、前記基材(4)は、方向性凝固されており、デンドライト(31)を含み、前記デンドライト(31)は、基材デンドライトの方向(32)に伸び、該方法において、基材(4)中のデンドライト(31)の基材デンドライトの方向(32)に対して、凝固先端(19)上の温度勾配(28)に45°未満である局所的な配向を起こすように、供給速度、レーザー出力、溶接ビーム直径、粉末噴射焦点、および/または粉末質量流量に関するプロセスパラメーターが構成されることを特徴とする方法。
【請求項2】
粉末粒子(7)および/または前記基材(4)の材料の供給によって生じる溶融物(16)が、前記基材(4)上およびその中に形成され、前記溶融物(16)が、溶接ビーム(10)、特にレーザービームによって、完全に覆われ、特に、前記溶融物(16)が重なっていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
供給される粉末粒子(7)が数層に適用されることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記基材(4)が、ニッケル基超合金を含み、この超合金が、特に柱状結晶粒を含み、さらに特定すれば、単結晶微細構造を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
粉末粒子(7)の直径が、溶接レーザービーム(10)の中で特に完全に溶融し、十分に高い温度を有する程に小さいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
溶融された粉末粒子(7)の温度が、前記粉末粒子(7)の溶融温度を20℃超えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
レーザーが溶接に使用されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
以下の式が成立することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法:
【数1】

A:基材の吸収度、
:レーザー強度、
:走査速度、
λ:基材の熱伝導度。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−510000(P2013−510000A)
【公表日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−537386(P2012−537386)
【出願日】平成22年11月3日(2010.11.3)
【国際出願番号】PCT/EP2010/066733
【国際公開番号】WO2011/054864
【国際公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【出願人】(508008865)シーメンス アクティエンゲゼルシャフト (99)
【出願人】(500242786)フラウンホファー ゲセルシャフト ツール フェールデルンク ダー アンゲヴァンテン フォルシュンク エー.ファオ. (47)
【Fターム(参考)】