方法及び組成物
本発明は、ファージ粒子を含む複合体であって、(i)ポリペプチド、(ii)(i)のポリペプチドをコードする核酸、(iii)上記ポリペプチドに結合した連結化合物を含み、上記連結化合物は、少なくとも3つの異なる共有結合により上記ポリペプチドに結合している、上記複合体に関する。本発明はまた、ライブラリー、複合体を作製する方法、及び該複合体を用いたスクリーニング方法にも関する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファージ粒子を含む複合体であって、
(i)ポリペプチド、
(ii)(i)のポリペプチドをコードする核酸、
(iii)上記ポリペプチドに結合した連結化合物
を含み、上記連結化合物は、少なくとも3つの異なる共有結合により上記ポリペプチドに結合している、上記複合体。
【請求項2】
前記連結化合物が、それがポリペプチドに結合する共有結合の数に対応する分子対称を有する、請求項1に記載の複合体。
【請求項3】
前記連結化合物が、3回分子対称を有し、該連結化合物は、3つの共有結合により前記ポリペプチドに結合している、請求項2に記載の複合体。
【請求項4】
前記連結化合物が、構造的に剛性の化学基を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の複合体。
【請求項5】
前記連結化合物が、トリス-(ブロモメチル)ベンゼン(TBMB)を含む、請求項4に記載の複合体。
【請求項6】
前記ポリペプチドがシステイン残基を含み、該ポリペプチドと前記連結化合物の結合のための3つの異なる共有結合の少なくとも1つが、上記システイン残基との結合を含む、請求項1〜5のいずれかに記載の複合体。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の少なくとも2つの異なる複合体を含む、遺伝的にコード化されたポリペプチドライブラリー。
【請求項8】
複合体を作製する方法であって、以下のステップ:
(i)ポリペプチドを含むファージ粒子を用意するステップ、
(ii)連結化合物を用意するステップ、
(iii)上記連結化合物とポリペプチドとの間での少なくとも3つの共有結合の形成により、上記連結化合物を上記ポリペプチドに結合させるステップ
を含む、上記方法。
【請求項9】
前記ポリペプチドの反応基を還元し、ステップ(iii)の前に、還元反応基を含むポリペプチドを濾過により精製する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記濾過精製ステップの後、前記連結化合物との結合のために、脱気バッファー中、キレート剤の存在下でのインキュベーションにより、前記ポリペプチドを還元状態に維持する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
ステップ(iii)が、アセトニトリルを含む水性バッファーにおいて、前記ポリペプチドと連結化合物を一緒に30℃にてpH8でインキュベートすることを含む、請求項8〜10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記連結化合物が、トリス-(ブロモメチル)ベンゼン(TBMB)を含む、請求項8〜11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記トリス-(ブロモメチル)ベンゼンが、10μmで存在する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記キレート剤が、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)であり、前記アセトニトリルが、20%で存在し、また、前記インキュベーションステップ(iii)を1時間にわたり実施する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ポリペプチド鎖の1以上の結合を切断するさらなるステップ(iv)を含む、請求項8〜14のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
前記切断ステップが、前記ポリペプチドをプロテアーゼに接触させることを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
請求項8〜16のいずれかに記載の方法により得られる複合体。
【請求項18】
リガンドに結合することができる、請求項1〜17のいずれかに記載の複合体を同定する方法であって、以下のステップ:
(i)請求項1〜17のいずれかに記載の複合体を用意するステップ、
(ii)上記複合体をリガンドと接触させるステップ、
(iii)上記リガンドと結合する複合体を選択するステップ
を含む、上記方法。
【請求項19】
前記複合体の核酸の配列を決定するステップをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記リガンドに結合することができるものとして単離されるある量の複合体を製造するステップをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
本発明の方法により単離又は同定されるある量のポリペプチド-連結化合物コンジュゲートを製造するステップをさらに含み、該製造ステップが、上記連結化合物をポリペプチドに結合させることを含み、上記ポリペプチドは、組換えにより発現されるか又は化学的に合成されたものである、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記ポリペプチドのN-末端又はC-末端の1以上で、該ポリペプチドを伸長するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記ポリペプチド−連結化合物コンジュゲートを別のポリペプチドに結合させるステップをさらに含む、請求項21又は22のいずれかに記載の方法。
【請求項24】
前記コンジュゲートが、以下のステップ:
(i)連結化合物との結合後、前記ポリペプチドに別のシステインを付加するステップ、及び
(ii)別のシステインとのジスルフィルド結合により、前記ポリペプチドを該別のポリペプチドにコンジュゲートさせるステップ
により実施される、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
(i)少なくとも2つのポリペプチド分子、及び
(ii)少なくとも1つの連結化合物分子
を含むコンジュゲートであって、上記少なくとも2つのポリペプチド分子の各々が、少なくとも1つの共有結合により、上記連結化合物分子に結合している、上記コンジュゲート。
【請求項26】
前記コンジュゲートが少なくとも3つのポリペプチド分子を含み、前記少なくとも3つのポリペプチド分子の各々が、少なくとも1つの共有結合により、上記連結化合物分子に結合している、請求項25に記載のコンジュゲート。
【請求項27】
前記連結化合物が、トリス-(ブロモメチル)ベンゼン(TBMB)を含む、請求項25又は請求項26に記載のコンジュゲート。
【請求項28】
前記コンジュゲートが、請求項15又は請求項16に記載の方法により得られる、請求項25〜27のいずれかに記載のコンジュゲート。
【請求項1】
ファージ粒子を含む複合体であって、
(i)ポリペプチド、
(ii)(i)のポリペプチドをコードする核酸、
(iii)上記ポリペプチドに結合した連結化合物
を含み、上記連結化合物は、少なくとも3つの異なる共有結合により上記ポリペプチドに結合している、上記複合体。
【請求項2】
前記連結化合物が、それがポリペプチドに結合する共有結合の数に対応する分子対称を有する、請求項1に記載の複合体。
【請求項3】
前記連結化合物が、3回分子対称を有し、該連結化合物は、3つの共有結合により前記ポリペプチドに結合している、請求項2に記載の複合体。
【請求項4】
前記連結化合物が、構造的に剛性の化学基を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の複合体。
【請求項5】
前記連結化合物が、トリス-(ブロモメチル)ベンゼン(TBMB)を含む、請求項4に記載の複合体。
【請求項6】
前記ポリペプチドがシステイン残基を含み、該ポリペプチドと前記連結化合物の結合のための3つの異なる共有結合の少なくとも1つが、上記システイン残基との結合を含む、請求項1〜5のいずれかに記載の複合体。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の少なくとも2つの異なる複合体を含む、遺伝的にコード化されたポリペプチドライブラリー。
【請求項8】
複合体を作製する方法であって、以下のステップ:
(i)ポリペプチドを含むファージ粒子を用意するステップ、
(ii)連結化合物を用意するステップ、
(iii)上記連結化合物とポリペプチドとの間での少なくとも3つの共有結合の形成により、上記連結化合物を上記ポリペプチドに結合させるステップ
を含む、上記方法。
【請求項9】
前記ポリペプチドの反応基を還元し、ステップ(iii)の前に、還元反応基を含むポリペプチドを濾過により精製する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記濾過精製ステップの後、前記連結化合物との結合のために、脱気バッファー中、キレート剤の存在下でのインキュベーションにより、前記ポリペプチドを還元状態に維持する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
ステップ(iii)が、アセトニトリルを含む水性バッファーにおいて、前記ポリペプチドと連結化合物を一緒に30℃にてpH8でインキュベートすることを含む、請求項8〜10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記連結化合物が、トリス-(ブロモメチル)ベンゼン(TBMB)を含む、請求項8〜11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記トリス-(ブロモメチル)ベンゼンが、10μmで存在する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記キレート剤が、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)であり、前記アセトニトリルが、20%で存在し、また、前記インキュベーションステップ(iii)を1時間にわたり実施する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ポリペプチド鎖の1以上の結合を切断するさらなるステップ(iv)を含む、請求項8〜14のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
前記切断ステップが、前記ポリペプチドをプロテアーゼに接触させることを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
請求項8〜16のいずれかに記載の方法により得られる複合体。
【請求項18】
リガンドに結合することができる、請求項1〜17のいずれかに記載の複合体を同定する方法であって、以下のステップ:
(i)請求項1〜17のいずれかに記載の複合体を用意するステップ、
(ii)上記複合体をリガンドと接触させるステップ、
(iii)上記リガンドと結合する複合体を選択するステップ
を含む、上記方法。
【請求項19】
前記複合体の核酸の配列を決定するステップをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記リガンドに結合することができるものとして単離されるある量の複合体を製造するステップをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
本発明の方法により単離又は同定されるある量のポリペプチド-連結化合物コンジュゲートを製造するステップをさらに含み、該製造ステップが、上記連結化合物をポリペプチドに結合させることを含み、上記ポリペプチドは、組換えにより発現されるか又は化学的に合成されたものである、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記ポリペプチドのN-末端又はC-末端の1以上で、該ポリペプチドを伸長するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記ポリペプチド−連結化合物コンジュゲートを別のポリペプチドに結合させるステップをさらに含む、請求項21又は22のいずれかに記載の方法。
【請求項24】
前記コンジュゲートが、以下のステップ:
(i)連結化合物との結合後、前記ポリペプチドに別のシステインを付加するステップ、及び
(ii)別のシステインとのジスルフィルド結合により、前記ポリペプチドを該別のポリペプチドにコンジュゲートさせるステップ
により実施される、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
(i)少なくとも2つのポリペプチド分子、及び
(ii)少なくとも1つの連結化合物分子
を含むコンジュゲートであって、上記少なくとも2つのポリペプチド分子の各々が、少なくとも1つの共有結合により、上記連結化合物分子に結合している、上記コンジュゲート。
【請求項26】
前記コンジュゲートが少なくとも3つのポリペプチド分子を含み、前記少なくとも3つのポリペプチド分子の各々が、少なくとも1つの共有結合により、上記連結化合物分子に結合している、請求項25に記載のコンジュゲート。
【請求項27】
前記連結化合物が、トリス-(ブロモメチル)ベンゼン(TBMB)を含む、請求項25又は請求項26に記載のコンジュゲート。
【請求項28】
前記コンジュゲートが、請求項15又は請求項16に記載の方法により得られる、請求項25〜27のいずれかに記載のコンジュゲート。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公表番号】特表2011−514803(P2011−514803A)
【公表日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−545546(P2010−545546)
【出願日】平成21年2月4日(2009.2.4)
【国際出願番号】PCT/GB2009/000301
【国際公開番号】WO2009/098450
【国際公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【出願人】(503276997)メディカル リサーチ カウンシル (10)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年2月4日(2009.2.4)
【国際出願番号】PCT/GB2009/000301
【国際公開番号】WO2009/098450
【国際公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【出願人】(503276997)メディカル リサーチ カウンシル (10)
【Fターム(参考)】
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