説明

方法

腐蝕耐性インクをインクジェット印刷により金属または合金の選択された領域へ塗布し、該腐食耐性インクを化学線放射及び/または粒子ビーム放射に露光して重合を行い、場合によって該腐蝕耐性インクを熱処理し、次いで露出した金属または合金を化学エッチング法で除去することを含有する金属または合金表面をエッチングする方法であって、該腐蝕耐性インクは実質的に溶媒を含まず、そして成分として、
(A) 30乃至90部のアクリレート官能性単量体;
(B) 0乃至50部の金属接着促進有機化合物;
(C) 0乃至20部のポリマー及び/またはプレポリマー;
(D) 0乃至20部のラジカル開始剤;
(E) 0乃至5部の着色剤;そして
(F) 0乃至5部の界面活性剤;
を含有し、該インクは40℃で200cPs(mPa.s)以下の粘度を有し、そして全ての部は重量基準であり、そして(A)、(B)、(C)、(D)、(E)及び(F)の合計部数は100であり、ただし、該金属または合金が非腐食性の基材により支持されている場合は、印刷回路板を構成しない、金属または合金表面をエッチングする方法。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は金属または合金の表面をエッチングする方法及び蝕刻金属及び合金及び該方法で作られた物品に関する。
金属類及び合金類のエッチングは多くの公知の方法で行われる。例えば、装飾及び工業物品類を製造するために機械的エッチングが良く知られている(例えば、金属及び合金表面の孔あけ、型押し及び切断)。芸術品(例えば宝石類)の場合にしばしば見られるごとくエッチングは表面に限定されるか、或いは工業物品類の場合にしばしば見られるごとくエッチングは完全貫通を包含する。該金属/合金はシート、箔の形態であるか、或いは製品の一部の形態である。薄いシートまたは箔の場合、該金属/合金はしばしば非腐食性基材により物理的に支持されている。この非腐食性基材は場合によって該金属または合金から除去される。
【0002】
最近、光化学機械加工[photochemical machining("PCM")]として知られる金属類及び合金類をエッチングする方法が開発された。光化学機械加工はフォトツール(photo-tool)の用意を必要とする複雑な方法である。最初、金属または合金表面に紫外重合性エッチレジスト層を塗布する。必要な蝕刻画像のネガで、しばしば銀写真乳剤版であるフォトツールを用意する。次いで該フォトツールを直接該エッチレジスト層上に置き紫外光に露光する。これによりエッチレジスト層は紫外光露光領域で重合して硬化し、エッチレジスト層中にその必要な蝕刻ネガ潜像を創り出す。次いで、該エッチレジスト層を化学的に処理して該エッチレジストの未露光未重合領域を除去する(これは現像工程として知られている)。該エッチレジスト層が遊離の酸基を含む場合、弱アルカリ性処理を用いて該未露光未重合領域を除去する。次いで、得られた金属または合金の露出部分を化学腐食剤を用いて腐食する。最後に、硬化したエッチレジスト層を化学的に、例えば強水性アルカリを用いて除去するか、あるいはそのまま残して置く。
【0003】
PCMは幅広く用いられているが多くの欠陥を有する。PCMは退屈で高価な方法である。PCMは、該エッチレジスト層を該金属または合金基材の全面にわたり塗布し、一方マスキングは該基材のある部分においてのみ必要とされるので材料の無駄が多い。更に、所望の図柄であるネガ画像を含むフォトツールがしばしば該エッチレジスト層から幾分離れた距離に位置し、そして紫外光照射の回折は意図した領域から照射領域をゆがめる。該フォトツールを用意する場合、この紫外光照射の回折が蝕刻された形状構成の密度、精度及び輪郭を減少させるので、それを考慮する必要がある。回折は、該形状寸法が該紫外光照射波長に近づく場合、この微細蝕刻形状に関して特に問題となる。この効果はホイヘンスの原理の結果として知られている。
【0004】
PCMにおいて、該エッチレジストインクの化学組成は、エッチング工程中は該金属または合金表面に接着しなければならず、そして必要ならば容易に除去されなければならないので、非常に注意深く制御される必要がある。一般に除去はエッチング後の化学処理により行われる。通常用いられているエッチレジスト除去方法はアルカリを利用する。PCMエッチングにおける微細部は、非露光エッチレジストが不完全に除去されるか、或いは露光されて重合したエッチレジストのいくつかの部分が金属また合金を化学エッチングする前に除去されるかの間で深刻に妥協される。接着性と除去性に対する要件がエッチレジストインク化学における困難なバランスを呈する。
【0005】
そのため、上述のPCMの欠陥のいくつかを軽減または除去する代わりのエッチング方法に対する必要が存在する。
本発明により、腐蝕耐性インクをインクジェット印刷により金属または合金の選択された領域へ塗布し、該蝕刻耐性インクを化学線放射及びまたは粒子ビーム放射に露光して重合を行い、場合によって該腐蝕耐性インクを熱処理し、次いで露出した金属または合金を化学エッチング法で除去することを含有する金属または合金表面をエッチングする方法であって、該腐蝕耐性インクは実質的に溶媒を含まず、そして成分として、
(A) 30乃至90部のアクリレート官能性単量体;
(B) 0乃至50部の金属接着促進有機化合物;
(C) 0乃至20部のポリマー及び/またはプレポリマー;
(D) 0乃至20部のラジカル開始剤;
(E) 0乃至5部の着色剤;そして
(F) 0乃至5部の界面活性剤;
を含有し、該インクは40℃で200cPs(mPa.s)以下の粘度を有し、そして全ての部は重量基準であり、そして(A)、(B)、(C)、(D)、(E)及び(F)の合計部数は100であり、ただし、該金属または合金が非腐食性の基材により支持されている場合は、印刷回路板を構成しない、金属または合金表面をエッチングする方法が提供される。
【0006】
好ましくは、該金属または合金は非腐食性基材により支持されておらず、或いは該金属または合金がそのよう支持されていても該非腐食性基材は該エッチング工程後に除去される。
【0007】
好ましくは、該腐食耐性インクは非水系である。この系が好ましいのは、主として、好ましいアクリレート官能性単量体(成分A)の多くが水と容易に混合しないからである。
上述したごとく、該腐食耐性インクは実質的に溶媒を含まない。これは、微量の溶媒が少量不純物として、或いは該インクに配合された種々の成分類中の副産物として存在し得るのであるが該インクには溶媒が必要でないためである。好ましくは、該インクは、成分(A)乃至(F)の全重量に対して2重量部以下の、より好ましくは1重量部以下の、そして特に0.5重量部以下の溶媒を含む。より好ましくは、該腐食耐性インクは溶媒を含まない。
【0008】
該腐食耐性インクに対する所望の粘度は用いられる特定のインクジェット印刷ヘッド及び特に該印刷ヘッドがインクを発射する温度に大きく依存する。現在、最も好ましい商業的な印刷ヘッドは25℃乃至100℃の温度で操作され、大半は25℃乃至65℃の温度で操作される。そのため、該腐食耐性インクの粘度は40℃で好ましくは160cPs(mPa.s)以下であり、より好ましくは100cPs (mPa.s)以下であり、そして特に30cPs(mPa.s)以下である。粘度は任意の適切な装置で測定されるが好ましくは回転スピンドル、例えば18番スピンドルを用いるブルックフィールド粘度計で測定される。該粘度は40℃で20 cPs (mPa.s)以下であり、そして特に15 cPs(mPa.s)以下である。該粘度はまた40℃で好ましくは5cPs(mPa.s)以上であり、そして特に8cPs(mPa.s)以上である。好ましくは、該粘度は40℃で8乃至15cPs(mPa.s)である。好ましくは、該印刷ヘッドの操作温度は30乃至100℃、より好ましくは、30乃至60℃、そして特に35乃至45℃である。
【0009】
好ましくは、該インクジェット印刷は必要時液滴[drop on demand(DOB)]ピエゾインクジェット印刷機を用いて行われる。
該金属または合金表面へ塗布した該インクジェット印刷された腐食耐性インクの厚みは用いた金属または合金及び腐食液の特定の要件に従って大きく変化するが5乃至50ミクロン厚が好ましい。用途によっては厚さを該金属または合金表面にわたって変化させることが有利な場合がある。これにより腐食工程のより広い適応性と制御が容易になる。
【0010】
成分(A)は、成分(A)の全重量に対して5乃至95重量%の1種以上の単官能性単量体を含有することが好ましい。残りの成分(A)は(もし存在すれば)2種以上のアクリレート基を有する。
【0011】
上記において用いた用語“アクリレート官能性”は反応性ビニル基の残基、例えば、CH2=C(R)CO- (式中、Rは水素、アルキルまたはシアノである)を含む任意の単量体を意味する。Rがアルキルである場合、好ましくは炭素数1乃至6のアルキルである。特に好ましいのは、該アクリレート官能性がメタクリロイル基または特にアクリロイル基により付与されることである。該単量体は相対的に低分子量を有するか、或いは実質上オリゴマーであるか、或いはポリマーであり、そして30,000という高分子量のものである。アクリレート官能性単量体はアクリレート基を持つことで該インク組成物の成分(C)と区別される。これらのアクリレート基は未重合でかつ反応性である。しかし、成分(A)は高分子であってもよく、そして例えば、ポリエーテル類、ポリアミド類、ウレタン類、ポリエステル類及び尿素類におけるごとく1以上の異種原子により結合されたヒドロカルビル基を含んでもよい。
【0012】
分かり易くするために、該アクリレート官能性単量体[成分(A)]は本質的に金属キレート化基(例えば、酸基)を有しない。というのは、以下において定義されるごとくこのような化合物は金属接着促進有機化合物[成分(B)]になるからである。アクリレート官能性単量体は時として微量(0.5重量%未満)の該アクリレートの酸形態を、例えば不完全エステル化による製造工程からの不純物として有することが認められるであろう。
【0013】
該アクリレート官能性単量体の種類及び分子の大きさに対する唯一の制限は、互いに相溶性があり、最終腐食耐性インクにおいて分離した相を形成せず、そして該腐食耐性インクが規定された粘度を持たねばならないということである。
【0014】
該腐食耐性インクの粘度を規定範囲内に保つのを助けるために、一般に、成分(A)の該アクリレート官能性単量体の全ては30,000未満の、より好ましくは10,000以下の、更に好ましくは5,000以下の、そして特に2,000以下の重量平均分子量を有する。
【0015】
アクリレート官能性単量体の具体的な例は、Sartomer(登録商標) 506(イソボルニルアクリレート)、Sartomer(登録商標)306(トリプロピレングリコールジアクリレート)、Actilane(登録商標)430(トリメチロールプロパンエトキシレートトリアクリレート)、Actilane(登録商標)251(3官能性ウレタンアクリレートオリゴマー)、Actilane(登録商標)411(環状トリメチロールプロパンホルマールモノアクレート)、Photomer(登録商標)4072(トリメチロールプロパンプロポキシレートトリアクリレート)及びPhotomer(登録商標)4039(フェノールエトキシレートモノアクリレート)等の商標Sartomer(登録商標)、Actilane(登録商標)及びPhotomer(登録商標)の下で商業的に入手可能なものである。Sartomer(登録商標)、Actilane(登録商標)及びPhotomer(登録商標)はそれぞれCray Valley Inc.、Akros BV及び Cognis Inc.の商標である。アクリレート官能性単量体の他の例は、ラウリルアクリレート、イソデシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ブチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ブタンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、1,3-ブチレングリコールジアクリレート、1,4-ブチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、イソボルニルアクリレート、2-ノルボルニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート及びテトラヒドロフルフリルアクリレートである。
【0016】
好ましくは、成分(A)はイソボルニルアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート及びトリメチロールプロパンエトキシレートトリアクリレートから選択された少なくとも1種の単量体を含有する。
【0017】
好ましくは、成分(A)はアクリレート官能性ウレタンオリゴマー[例えばActilane(登録商標)251]を含有する。
該蝕刻耐性インク中の成分(A)の量は好ましくは40乃至90重量部、より好ましくは50乃至90重量部、そして特に60乃至90重量部である。
【0018】
成分(A)は、成分(A)の全重量に対して好ましくは15乃至95重量%、より好ましくは40乃至95重量%、特に60乃至95重量%、そしてより特に70乃至95重量%の1種以上の単官能性アクリレート単量体を含有する。
【0019】
該金属接着促進有機化合物は金属または合金表面と結合を形成する1種以上の金属キレート化基を含み、そして成分(A)と相溶性のある任意の化合物である。該金属または合金はしばしば本体材料といくぶん異なる表面化学現象を有する。これは外気暴露よるものであったり、化学的または物理的処理方法の結果である。外気暴露の結果の典型的な表面化学現象は酸化物(例えば、鉄、アルミニウム、亜鉛)、水和酸化物(例えば、Fe3O4・xH2O)及び炭酸塩(例えば、銅)を含む。酸エッチング(例えば、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸)及び酸化剤エッチング(例えば、過硫酸塩及び過ホウ酸塩)等の典型的な化学的表面処理は金属または合金表面を種々の化学形態にする。加熱、プラズマ暴露及び照射等の典型的な物理的処理が酸素存在下で行われるならば酸化表面となる。いくつかの不活性金属または合金では表面は殆ど原材料(例えば、銀、金及びプラチナ)と同一である。正確な表面化学現象に関係なく、成分(B)は関与した該金属または合金の化学作用内において金属との結合を形成することが出来る。成分(B)は実質上単量体または高分子であってもよく、そして上記で定義したごとく1種以上のアクリレート官能基を有する。成分(B)が成分(A)の該アクリレート官能性単量体と反応しない場合、好ましくは、化学線放射及び/または粒子ビーム放射(例えば、電子線)に露光及び随意的な酸処理後に成分(A)により形成された高分子物質に内位添加できることである。しかし、成分(B)は化学線放射または粒子ビーム放射に露光中、或いは続く熱処理中に成分(A)の該アクリレート官能性単量体と反応できることが好ましい。成分(B)は、成分(A)の該アクリレート官能性単量体と反応できる任意の基を含むことができるが、成分(B)もまたアクリレート官能性であり、そして特に、例えば(メタ)アクリル酸等のアクリレート官能性単量体であることが非常に好ましい。
【0020】
成分(B)の該金属キレート化基は、好ましくは該金属または合金表面の金属により置換され得る水素原子を有するか、或いは前記金属と結合を形成できる非共有電子対を所有する任意の有機部分である。このような基の例は、水酸化物類、特に(フェノール性水酸化物類等の)アリールまたはヘテロアリール水酸化物類;脂肪族、アリールまたはヘテロアリールであるアミン類;脂肪族、アリールまたはヘテロアリールであるメルカプタン類;オキシム類及びケトキシミン類;アセトアリールアミド類;ヒドロキシシラン類及びシリコーン類;(イミダゾール類、ベンゾイミダゾール類、トリアゾール類、ベンゾトリアゾール類、チアゾール類及びイソチアゾ−ル類等の)N-含有複素環類;酸無水物類及び酸類(特にカルボン酸、リン酸及び硫酸)である。成分(B)が2種以上の金属キレート化基を含む場合、これらの基は同一または異なるものでもよい。2種のキレート化基を含む金属接着促進有機化合物の好ましい一部類において、これらのキレート化基は、β-ジケトン類、β-ケトエステル類、β-ケトアルデヒド類及びβ-ケト複素環類等のごとく隣接炭素へ結合している。
【0021】
それほど好ましくはないが、該キレート化基は水酸化物類、脂肪族、アリールまたはヘテロアリールであるアミン類または脂肪族、アリールまたはヘテロアリールであるメルカプタン類である
より好ましくは、該金属キレート化基は、ケトキシミン類(ketoximines)、アセトアリ−ルアミド類、ヒドロキシシラン類及びシリコーン類;(フェノール水酸化物等の)アリールまたはヘテロアリール水酸化物類;(イミダゾール類、ベンゾイミダゾール類、トリアゾール類、ベンゾトリアゾール類、チアゾール類、イソチアゾール類等の)N-含有複素環類;酸無水物類;β-ジケトン類、β-ケトエステル類、β-ケトアルデヒド類、β-ケト複素環類;及び酸(特にカルボン酸類、ホスホン酸類及びスルホン酸類)である。
【0022】
特に好ましい金属キレート化基は、β-ジケトン、β-ケトエステル、β-ケトアルデヒド、β-ケト複素環及びカルボン酸である。
より特別には、金属キレート化基がカルボン酸である。例として、2-アクリルアミドグリコール酸、モノ-2-(メタクリロイル)エチルフタレート、アクリル酸、メタクリル酸、2-カルボキシルエチルアクリレート、2-アセトアミドアクリル酸、モノ-2-(アクリロイルオキシ)エチルサクシネート、2,2-ビス(アクリロイルアミノ)酢酸、ビス-(3-スルホプロピル)イタコン酸、エチレングリコールメタクリレート、イタコン酸、2-(スルホオキシ)エチルメタクリル酸、2-アクリルアミド-2-メチル-1-プロパンスルホン酸、3-スルホプロピルアクリル酸、モノ-2-(メタクリロイルオキシ)エチルフタレート、3-スルホプロピルメタクリル酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸及びモノ-2-(アクリロイルオキシ)エチルフタレートが含まれる。
【0023】
カルボン酸類以外の酸金属キレート化基を有する成分(B)の例として、ビス-(2-(メタクリロイルエチル)ホスフェート、(メタクリロイルオキシ)エチルホスフェート及び2-アクリルアミド-2-メチル-1-プロパンスルホン酸が含まれる。
【0024】
成分(B)の商品例として、Actilane(登録商標)276(4官能性ウレタンアクリレート)、Actilane(登録商標)320 HD 20(2官能性エポキシアクリレート)、Actilane(登録商標)340(3官能性エポキシアクリレート)、Actilane(登録商標)505(4官能性ポリエステルアクリレート)、AAEM(アセトアセトキシエチルメタクリレート)、Photomer(登録商標)5429(ポリエステルテトラアクリレート)、Actilane(登録商標)820 (2官能性アクリレート)、Actilane(登録商標)872(2官能性アクリレート)、 Actilane(登録商標)890(5官能性メラミンアクリレート)、Photomer(登録商標)5004F(シランアクリレート)、Sartomer(登録商標)3050(酸性モノアクリレート)、モノ-2-(メタクリロイルオキシ)エチルサクシネート、ビス(2-メタクリルオキシ)エチルホスフェート、Photomer(登録商標)4703(2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルアクリレート)及びジウレタンジメタクリレートが含まれる。Actilane(登録商標)、Photomer(登録商標)及びSartomer(登録商標)はそれぞれAkros BV、Cognis Inc. 及びCray Valley Inc.の商品名である。これらの商業的に入手可能な金属接着促進有機化合物の正確な化学構造は知られていないが該製品の記載からこれらの化合物がヒドロキシ及び/またはカルボン酸基類を含むものと考えられる。これらの商業的に入手可能な金属接着促進有機化合物の多くは、(メタ)アクリル酸との反応によりエステル化したジオール類およびポリオール類から誘導され、その結果遊離の(メタ)アクリル酸を含有することができる。この遊離の(メタ)アクリル酸が実際の金属接着促進有機化合物である。しかし、本発明の目的のために、遊離の(メタ)アクリル酸を含む商業用の混合物は特にそれらの酸価に関して単一化合物とみなすことができる。最も特別には、成分(B)はアクリル酸、メタクリル酸またはモノ-2-(メタクリロイルオキシ)エチルフタレートであるか、或いはそれらを含有する。
【0025】
好ましくは、成分(B)は200mgKOH/gを超える酸価を有する[例えば(メタ)アクリル酸]。
好ましくは、該腐食耐性インクは0乃至30重量部の成分(B)を含有する。
成分(B)の配合は任意であるが、該蝕刻耐性インクは好ましくは0.1乃至50重量部、より好ましくは0.1乃至30重量部の成分Bを含有する。
【0026】
該腐食耐性インク中の成分(B)の量は好ましくは0.25重量部以上、そして特に0.4重量部以上である。成分(B)の量は好ましくは20重量部以下、より好ましくは15重量部、そして特に10重量部以下である。
【0027】
成分(B)が酸(例えば、カルボン酸、スルホン酸またホスホン酸)であるアクリレート官能性単量体である場合、前記アクリレート官能性単量体はただ一つの酸基を有する。該酸キレート化基は(他の金属キレート化基の場合も同様であるが) エッチング中に該腐食耐性印刷インクを充分に該金属または合金表面へ接着させることができるが、更にその重合した腐食耐性インクが次いでアルカリ性条件下で該金属または合金表面から除去される場合、該酸キレート化基はこの除去を助けることに役立つ。好ましくは、この1種以上の酸基が単官能性アクリレート単量体の一部分である。スルホン酸基を有するアクリレート官能性単量体の例は、ビニルスルホン酸及びスチレンスルホン酸である。ホスホン酸基を有するアクリレート官能性単量体の例は、ビニルホスホン酸である。いくつかの態様において、成分(B)が少なくとも2種の金属接着促進有機化合物、特に少なくとも1種の酸キレート化基を有する金属接着促進有機化合物と少なくとも1種の酸キレート化基を有しない金属接着促進有機化合物を含有することが好ましい。これにより接着及び除去特性を大きく且つより独立して制御できる。
【0028】
該重合した腐食耐性インクはエッチング後に除去され、その場合、好ましい方法は水性または溶剤系のアルカリ性条件を用いる。溶剤系の媒体は一般的に有機アミン類、特にエタノールアミンのようなアルカノールアミン類を含む。好ましい有機溶媒類は続く水性洗浄での該重合した腐食耐性インクの除去を助けるので、実質上極性である。しかし、一般にアルカリ金属水酸化物類、炭酸塩類及び炭酸水素塩類及び/またはアンモニアまたはアルキルまたはアリール置換水酸化アンモニウムを含む水性アルカリ性媒体類を用いるのがより好ましい。
【0029】
該金属または合金の化学エッチング後に該重合した腐食耐性インクがアルカリ条件下で除去される場合、該腐食耐性インクは好ましくは30mgKOH/gを超える、或いはより好ましくは40mgKOH/gを超える酸価を有する。150mgKOH/gを超える酸価を有するインク類は使用できるが一般的にそのようレベルでの利点はない。
【0030】
該重合した腐食耐性インクを除去する代わりの方法は、溶剤剥離、加熱、磨削、超音波、焼成/酸化、切断及びプラズマ処理を含む。溶剤剥離は非極性非プロトン性溶媒類(例えば、芳香族溶媒類及びハロゲン化溶媒類)または極性非プロトン性溶媒類(例えば、ジメチルスルホキシド、ジメチルホムアミド、n−メチルピロリドン等)で行うことができる。
【0031】
成分(C)であるポリマー及び/またはプレポリマーは好ましくは成分(A)で表される該アクリレート官能性単量体と相溶性である高分子材料である。成分(C)は、(未重合の)アクリレート官能性に欠けることで成分(A)で表される該アクリレート官能性単量体から区別される。さらに、成分(C)は、成分(C)が感知できるほど界面活性でないことで界面活性剤[成分(F)]から区別される。ポリマーまたはプレポリマーは一般に500乃至約100,000の数平均分子量を有する。該分子量は好ましくは30,000以下、そして特に10,000以下である。該分子量が700以上、そして特に1,000以上であることも好ましい。該高分子物質は任意の部類の樹脂に属してもよく、例えば、それはポリウレタン、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミド、エポキシ、シリコーン-含有樹脂またはフッ素化樹脂材料及びそれらの混合物を含むものである。成分(C)が水性アルカリ可溶性を示すことが必須要件ではないが、これが最終の腐食耐性インクの除去を助けるのではるかに好ましい。成分(C)は、時としてそれぞれ成分(A)及び (B)で表される該アクリレート官能性単量体及び該金属接着促進化合物により形成された重合体と反応するか、或いは該重合体に強力に内位添加する場合には、成分(C)の水性アルカリ可溶性は不必要である。
【0032】
成分(C)の量は、存在する場合は、好ましくは10重量部以下、より好ましくは5重量部以下、そして特に3重量部以下である。該インクが成分(C)を含まない、すなわち成分(C)の部数がゼロである場合が特に好ましい。
【0033】
成分(D)で表される該ラジカル開始剤はラジカルを発生できる任意の化合物である。好ましいラジカル開始剤はアクリレート官能性単量体の重合を開始するラジカル開始剤である。該ラジカル開始剤は、存在する場合は、(紫外放射線等の)化学線放射により、或いは加速粒子(例えば電子線放射)により活性化される。
【0034】
化学線放射の適切な例は、水銀灯、キセノン灯、炭素アーク灯、タングステンフィラメント灯、レーザー、電子線及び太陽光を含む。中圧水銀灯により放出される紫外線放射が特に好ましい。
【0035】
好ましくは、該ラジカル開始剤は好ましくは紫外光により活性化される光開始剤である。
好ましいラジカル開始剤の例は、アントラキノン、2-第3級ブチルアントラキノン、1-クロロアントラキノン、p-クロロアントラキノン、2-メチルアントラキノン、2-エチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン及び2-アミルアントラキノン等のアルキル及びハロゲン置換アントラキノン類等の置換アントラキノン類;1,4-ナフトキノン、9,10-フェナントラキノン、1,2-ベンゾアントラキノン、2,3-ベンゾアントラキノン、2-メチル-1,4-ナフトキノン 2,3-ジクロロナフトキン、1,4-ジメチルアントラキノン 2,3-ジメチルアントラキノン、2-フェニルアントラキノン、2,3-フェニルアントラキノン、3-クロロ-2-メチルアントラキノン、レテンキノン、7,8,9,10-テトラヒドロナフタアントラキノン、1,2,3,4-テトラヒドロベンゾアントラセン-7,2-ジオン等の場合によって置換された多核キノン類;アセトフェノン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、2,2-ジエトキシ-2-フェニルアセトフェノン、1,1-ジクロロアセトフェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン及び2-メチル-1-(4-メチルチオ)フェニル-2-モルホリンプロパン-1-オン等のアセトフェノン類;2-メチルチオキサントン、2-デシルチオキサントン、2-ドデシルチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン、2,4-ジメチルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、2-クロロチオキサントン及び2,4-ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール及びジベンジルケタール等のケタール類;ベンゾイン、ベンジルベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル及びベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン類及びベンゾインアルキルエーテル類;アゾビスイソバレロニトリル等のアゾ化合物類;ベンゾフェノン、メチルベンゾフェノン、4,4'-ジクロロベンゾフェノン、4,4'-ビス-ジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーのケトン及びキサントン等のベンゾフェノン類であり、そしてそれらの混合物類を含む。紫外光により活性化される重要な商業的光開始剤はIrgacure(登録商標)184、369、907及び1850;Darocure(登録商標)1173及びSpeedcure(登録商標)DETX、ITX、CTX及び CPTXを含む。Irgacure(登録商標)及びDarocure(登録商標)はCiba GmbHの登録商標であり、Speedcure(登録商標) はLambson Plc.の登録商標である。
【0036】
成分(D)は1種以上のラジカル開始剤を含有することができる。チオキサントン類は一般に他の種類の開始剤と組合せて用いられる。好ましくは、成分(D)はチオキサントンラジカル開始剤[特にSpeedcure(登録商標)ITX]とチオキサントンラジカル開始剤以外のラジカル開始剤を含有する。
【0037】
ラジカル発生剤の量は好ましくは18重量部以下、より好ましくは15重量部以下、そして特に10重量部以下である。ラジカル発生剤の量が0.1重量部以上であることも好ましい。
成分(B)がカルボン酸基を含む場合、高められた貯蔵安定性が与えられるので、成分(B)と成分(D)が分離されている“2液”配合の形態で供給するのが有利である場合がある。最終的な腐蝕耐性インクは使用直前に該2液を混合することにより配合される。該インクを2液配合として供給する場合、成分(D)は好ましくは成分(A)、特に該単官能性単量体の全て、或いは一部分と混合して供給する。
【0038】
該腐蝕耐性インクの成分(E)は好ましくは顔料であり、それ自身の該インクへの分散を容易にする表面改質を有する顔料を含む有機または無機のものである。該顔料は、例えば、第3版のカラーインデックス[The Color Index (1971)]及びそれに続く改定版及びその補遺の“顔料類”と題する章に記載されている顔料類の任意の認められている部類からのものである。無機顔料類の例としては、二酸化チタン、紺青、硫化カドミウム、酸化鉄類、朱、群青及び鉛、亜鉛、バリウム及びカルシウムのクロム酸塩類、モリブデン酸塩類及び混合クロム酸塩類及び硫酸塩類、それらの混合物類及び改変物類であり、クロムイエロー、レモンイエロー、中間、オレンジ、紅及び赤口黄鉛の名前の下で緑色がかった黄乃至赤顔料類として商業的に入手可能であるクロム顔料が含まれる。有機顔料類の例として、アゾ、ジアゾ、縮合アゾ、チオインジゴ、インダントロン、イソインダントロン、アントアントロン、アントラキノン、イソジベンゾアントロン、トリフェンジオキサジン、キナクリドン及びフタロシアニン系、特に銅フタロシアニン及びその核のハロゲン化誘導体類に由来するもの及び酸性、塩基性及び媒染染料のレーキ顔料類がある。カーボンブラックは厳密には無機であるが分散物性においてより有機顔料のごとく振舞う。好ましい有機顔料類はフタロシアニン類、特に銅フタロシアニン類、モノアゾ類、ジアゾ類、インダントロン類、アントアントロン類、キナクリドン類及びカーボンブラック類である。
【0039】
該顔料は一般には分散剤の存在下で成分(A)と共に微粉砕することにより該腐蝕耐性インクに配合される。該分散剤は好ましくはポリエステル/ポリアミンであり、例えば、米国特許第6,197,877号に開示されているような分散剤である。この種の分散剤は商標Solsperse(登録商標)分散剤の下で入手可能である(SolsperseはLubrizolの登録商標である)。該分散剤は、部分スルホン化銅フタロシアニン顔料の4級アンモニウム塩のごとき分散剤相乗剤を含むこともできる。この種の分散剤相乗剤の例は、英国特許公開GB-A-1508576、GB-A-2108143及び国際公開第01/14479号に開示されており、商標Solsperse(登録商標)の下で入手可能である。
【0040】
分散剤相乗剤に対する分散剤の比率は一般には重量で1:1乃至10:1、そして好ましくは重量で約5:1である。顔料に対する分散剤と分散剤相乗剤の総量は広い範囲にわたり変わり得るが一般には顔料の重量に対して50重量%乃至150重量%である。
【0041】
該腐蝕耐性インク中の着色剤の量は好ましくは4重量部以下、より好ましくは3重量部以下、そして特に2重量部以下である。
該腐蝕耐性インクの成分(F)は、存在する場合は、該インクの均一性を助け、所望の表面張力及び湿潤性を得られるインクに与える任意の界面活性剤である。該界面活性剤はまた該インク組成物の発射特性を所望の範囲へ調整するためにも選択することができる。該界面活性剤は好ましくは陰イオン性、或いは特に非イオン性であり、そして好ましくは場合によってケイ素及び/またはフッ素原子を含有する実質上脂肪族系である。
【0042】
該界面活性剤は好ましくは該アクリレート官能性単量体[成分(A)]と反応するもので、先に定義したごとく、該界面活性剤が1種以上の(メタ)アクリレート官能基を含むことが好ましい。ケイ素原子を含む好ましい界面活性剤は有機シリコーンアクリレート類である。有機シリコーンアクリレート界面活性剤の例としては、ポリシリコーン類があり、具体的な例としては、Tego Chemieから入手可能なTegorad(登録商標)2200N及び2100がある。
【0043】
金属接着促進有機化合物の存在が随意的である場合、本発明の好ましい態様は、腐蝕耐性インクをインクジェット印刷により金属または合金の選択された領域へ塗布し、該腐食耐性インクを化学線放射及び/または粒子ビーム放射に露光して重合を行い、場合によって該腐蝕耐性インクを熱処理し、次いで露出した金属または合金を化学エッチング法で除去することを含有する金属または合金表面をエッチングする方法であって、該腐蝕耐性インクは実質的に溶媒を含まず、そして成分として、
(A) 30乃至90部のアクリレート官能性単量体;
(B) 0乃至30部の金属接着促進有機化合物;
(C) 0乃至20部のポリマー及び/またはプレポリマー;
(D) 0乃至20部のラジカル開始剤;
(E) 0乃至5部の着色剤;そして
(F) 0乃至5部の界面活性剤;
を含有し、該インクは40℃で30cPs(mPa.s)以下の粘度を有し、そして全ての部は重量基準であり、(A)、(B)、(C)、(D)、(E)及び(F)の合計部数は100であり、ただし、該金属または合金が非腐食性の基材により支持されている場合は、印刷回路板を構成しない、金属または合金表面をエッチングする方法である。
【0044】
好ましくは、上記態様において該腐蝕耐性インクは0.1乃至30部の金属接着促進有機化合物を含有する。
本発明の特に好ましい態様は、非水腐蝕耐性インクをインクジェット印刷により金属または合金の選択された領域へ塗布し、該蝕刻耐性インクを化学線放射及びまたは粒子ビーム放射に露光して重合を行い、場合によって該腐蝕耐性インクを熱処理し、次いで露出した金属または合金を化学エッチング法で除去することを含有する金属または合金表面をエッチングする方法であって、該腐蝕耐性インクは実質的に溶媒を含まず、そして成分として、
(A) 30乃至90部の単または高官能性を含有するアクリレート官能性単量体であって、その5乃至95重量%が1種以上の単官能性単量体;
(B) 0.1乃至30部の金属接着促進有機化合物;
(C) 0乃至20部のポリマー及び/またはプレポリマー;
(D) 0乃至20部のラジカル開始剤;
(E) 0乃至5部の着色剤;そして
(F) 0乃至5部の界面活性剤;
を含有し、該インクは40℃で30cPs(mPa.s)以下の粘度を有し、そして全ての部は重量基準であって、(A)、(B)、(C)、(D)、(E)及び(F)の合計部数は100であり、ただし、該金属または合金が非腐食性の基材により支持されている場合は、印刷回路板を構成しない、金属または合金表面をエッチングする方法である。
【0045】
該腐食耐性インクは好ましくは20乃至40mN/m、特に25乃至35mN/mの表面張力を有する。そのため、成分(F)の量は一般に0.0乃至0.6部である。
該腐食耐性インクは勿論上記に特定した成分(A)乃至(F)に加えて化学線放射または粒子ビーム硬化性組成物中に通常使用される成分を更に含んでもよい。そのような成分には、滑り調節剤、チキソトロープ剤、消泡剤、ワックス、油、可塑剤、抗酸化剤、光開始剤、安定剤、ラジカル開始剤相乗剤、光沢剤、殺真菌薬、殺菌剤、有機及び/または無機充填剤粒子、均展材、乳白剤及び帯電防止剤が含まれる。
【0046】
該ラジカル開始剤相乗剤は好ましくはラジカル開始剤と組合せて存在する。該ラジカル開始剤相乗剤の機能は該ラジカル開始剤の分解から生まれるラジカルの発生を促進することである。
【0047】
好ましいラジカル開始剤相乗剤はアミン類であり、そして特にアミノ安息香酸エステル系相乗剤である。好ましい商業的に入手可能な相乗剤はSpeedcure(登録商標)BEDB、DMB、EDB及び 特にLambson Fine Chemicals Ltd.から入手可能なEHAを含む。
【0048】
ラジカル開始剤相乗剤の量は好ましくは0.1乃至10重量部、より好ましくは1乃至8重量部、そして特に2乃至6重量部である。
1種以上のラジカル開始剤相乗剤を使用してもよい。
【0049】
該金属また合金は好ましくはPCMに適するもののいずれでもよく、例えば“化学及び物理の手引き”(The Handbook of Chemistry and Physics、 The Chemical Rubber Company、第49版、1968-9)の裏表紙の内側に公開されているメンデレーエフによる周期律表のIA族、IIA族、IIIB族、IVB族、VB族、VIB族、遷移金属類、ランタノイド及びアクチノイドからの金属類及びそれらの合金類を含む。
【0050】
該腐蝕耐性インクを該金属または合金へ塗布する前に、該金属表面は好ましくは、例えば有機溶剤での洗浄、水性洗剤溶液での洗浄、砂吹き等の機械的磨削、水性酸(例えば塩酸及び硫酸)を用いるマイクロエッチング及び、例えば過硫酸塩または過ホウ酸塩を用いる水性酸化清浄を含む任意の当技術分野で公知の方法により清浄にされる。
【0051】
適当な金属類及びが合金類はアルミニウム、青銅、ベリリウム、クロム、コロンビウム、コンスタンタン、銅及び銅合金、金、ニッケル及びニッケル合金、鉛、マグネシウム、モリブデン、ニオブ、プラチナ、銀、ステンレス鋼、軟鋼、錫、チタン、タングステン、バナジウム、亜鉛及びジルコニウムを含む。好ましい金属類及び合金類はステンレス鋼、軟鋼、ベリリウム、ベリリウム銅、銅;インコネル(Inconel)、コバール(Koval)、モネル(Monel)及び他のニッケル合金類;ニッケル、アルミニウム、黄銅、モリブデン及びチタンである。金属-鉄類及び合金鉄類(Ferro metals and alloys)が特に好ましい。
【0052】
該金属及び合金は好ましくは非腐蝕性基材により支持されていない。
該腐蝕耐性インクは化学線放射または粒子ビーム硬化性組成物の技術分野で知られている方法により作製することができる。一般には、成分(A)及び(B)を20乃至60℃の温度で急速撹拌下に、好ましくは減光条件下で均一な溶液が得られるまで一緒に混合する。成分(D)を、存在するときは、次いで添加し、減光条件下20乃至60℃で撹拌を続ける。最後に、成分(C)、(E)及び(F)と必要ならば更に任意の成分類を添加する。
【0053】
上に注記したごとく、成分(E)は好ましくは顔料であり、そして好ましくは少量の成分(A)及び/または成分(B)の存在下で該顔料を分散剤とともに粉砕する、ペブルまたはビーズ粉砕する等の任意の適当な磨砕方法により作製される。成分(E)が顔料である場合、好ましくは成分(E)を前分散形態の該インクのその他の成分類へ添加する。次いで該腐蝕耐性インクは好ましくは20乃至25℃の温度でろ過し、大き目の粒状物質はいずれも除去する。ろ過は、該腐蝕耐性インクが続けてより小さなろ材、例えば10、6、4.5、2.5及び1.2ミクロンのフィルター類を通過する段階的ろ過として知られている方法も含む。
【0054】
該腐蝕耐性インクは、印刷ヘッドからのインクの液滴射出に続く任意の段階で重合させることができ、そして飛行中及び飛行後の双方の該液滴を粒子ビーム放射、特に化学線放射に露光することを含む。
【0055】
該腐蝕耐性インクは化学線放射及び/または粒子ビーム放射に露光されて重合する。該重合を強制または更に硬化させるために場合によって該腐蝕耐性インクを熱処理することができる。この熱処理の好ましい温度は50乃至300℃、より好ましくは80乃至200℃の温度である。熱処理を利用する場合、熱的反応性架橋基類または化合物類を該腐蝕耐性インク組成物に配合することが好ましい。好ましい熱的反応性架橋基類はエポキシド、シラン、メラミン、カルボジイミン、イソシアナート及びアジリジン基を含む。
【0056】
化学線放射及び/または粒子ビーム放射(例えば電子線)露光による該腐蝕耐性インクの重合後、該金属または合金を化学エッチング工程に付して重合した腐蝕耐性インクで保護されていない該金属または合金の部分を除去する。この金属または合金の除去により所望の蝕刻パターンが得られ、それは表面に限定させるか、或いは該金属または合金を完全に貫通させることができる。
【0057】
化学エッチングは当該金属または合金に適切な任意の手段により行うことができる。表1に好ましい金属及び合金に対する好ましい腐食液をまとめる。
【0058】
【表1】

【0059】
エッチングは一般には20℃乃至100℃の温度で行われるが、好ましくは25℃乃至60℃の温度であり、そして水平または垂直の位置で該金属または合金を化学腐食液と接触させる場合、吹付け及び浸漬が含まれる。吹付けは、特に該金属または合金が垂直位置にある場合、取り出した金属及びまたは合金から該化学腐食液をすばやく除去できるので好ましい。エッチングの速度は、例えば音波撹拌を用いて該腐食液を撹拌することにより加速できる。
【0060】
特定の用途の要件によってエッチングは該金属または合金の全厚さに及んでもよく、或いは及ばなくてもよい。
該金属または合金を該腐食液で処理した後、該金属または合金を好ましくは微量の腐食液をも除去するために水ですすぐ。該重合した腐食耐性インクを除去する場合、好ましい方法は化学的処理によるものである。該腐食耐性インク除去するためのより好ましい方法はアルカリ性条件を用いる処理である。一般には、アルカリ処理は該腐食耐性重合体を除去するために0乃至100℃、好ましくは40℃乃至60℃の温度で行われる。最後に、該金属または合金を水ですすぎ、乾燥させる。
【0061】
非腐食性基材が用いられた態様において、前記基材はエッチング後の或る時点で除去されるのが好ましい。該非腐食性基材は好ましくは非金属材料、より好ましくはセラミック、ガラス、木材、編織布(textile)、ワックス、紙、プラスチック材料またはゴム材料である。好ましくは、該編織布は織られたマット形態のものである。
【0062】
本発明の他の側面によれば、化学的に蝕刻した表面模様または意匠を有する物品が提供される。具体的な例として、本発明の方法により作製されたグリッド、フィルター、経緯線網(graticule)、メッシュ、光チョッパーディスク、シートシンク板、発熱体、スクリーン、カラーテレビマスク、ダイヤフラム、間隙調整板(shim)、ガスケット、座金、ばね、リンク、探触子、磁気記録ヘッド、回路リードフレーム、エンコーダディスク、宝石類の1点、物差し(rule)、天秤(scale)、クラッチ板、エミッタ接続子、微小反応器、懸垂リード、インクジェットノズル板、ステンシル、剃刀の薄刃(razor foil)、軸受け、エッジフィルター、略符(logo)、ネームプレート、装飾板、器機ケース、箱、閉鎖容器または電位差計ケースがある。
【0063】
本発明で用いられた該腐食インクは、ガラスエッチング、セラミックエッチング、可視表示装置、ケイ素エッチング、マイクロリアクターの成形加工、分析器の製造、センサーの製造、有機半導体のパターン形成、無機半導体パターン形成及び誘電体のパターン形成とうの他関連のエッチング工程で用いることができる。
【0064】
本明細書において請求されている方法は光化学機械加工と比べて、例えばフォトツールを必要としない等の多くの利点を有する。画像、すなわちネガ画像はコンピュータから直接デジタル化して得られる。加工工程数が大きく減らされ、異なる濃度の水性アルカリを用いてフォトーレジストを差別的に剥離する必要が避けられる。フォトツールがないので、任意の微細部の改良された明確化及び密度に対する可能性が存在する。腐食耐性インクは化学エッチングから保護される領域のみに選択的に塗布されるために、該インクについても費用節約が存在する。
【0065】
商業的に入手可能な紫外硬化性インクジェットインクは該インクの粘度を下げるために有機溶媒を含む。しかし、このようなインクは臭気、引火性及び毒物学的な不利益を蒙る。更に有機溶媒が存在すると、該腐食耐性インクと該金属または合金基材との間の接着性に悪影響を及ぼし、より微細に蝕刻した細部の区別立てを減じる場合がある。本発明は該腐食耐性インクに含められる溶媒を必要とせず、従って他の分野で用いられる従来の紫外硬化性インク類の欠陥を克服するものである。
【0066】
本発明は以下の非限定的実施例により更に説明され、全ての部はそうでないと言い表されない限り重量基準である。
実施例1乃至6
下記の表2に記載された配合を有する腐食耐性インク類を作製した。該アクリレート官能性単量体(成分1乃至4)及び金属接着促進有機化学線放射(成分5乃至8)を25℃で攪拌下混合して均一な溶液を得た。次いで該ラジカル開始剤及びラジカル開始剤相乗剤(成分9乃至12)を添加し、そして得られた混合物を該ラジカル開始剤が溶解するまで減光下60℃で攪拌した。次いで該混合物を25℃へ冷却し、そして該界面活性剤(成分13)を添加して液体媒体を与えた。着色剤(成分14)及び分散剤(成分15及び16)を直径3mmのガラスビーズの存在下及び比較的少量のアクリレート官能性単量体(成分1乃至4)と摩砕することにより該着色剤(成分14)の分散体を作製した。次いでこの分散体を該液体媒体(成分1乃至13)へ添加し、そして減光下で充分に混合した。最後に、該混合物を10、6、4.5、2.5及び1.2μの細孔の大きさを有する一連の繊維ガラスフィルターを通して段階的にろ過し、大き目の粒状物質はいずれも除去した。
【0067】
【表2】

【0068】
実施例7乃至15
下記の表3に記載された配合を有する腐食耐性インク類を作製した。該アクリレート官能性単量体(成分1乃至7)及び金属接着促進有機化学線放射(成分8乃至12)を25℃で攪拌下混合して均一な溶液を得た。次いで該ラジカル開始剤及びラジカル開始剤相乗剤(成分13乃至16)を添加し、そして得られた混合物を該ラジカル開始剤が溶解するまで減光下60℃で攪拌した。次いで該混合物を25℃へ冷却し、そして該界面活性剤(成分17)を添加して液体媒体を与えた。着色剤(成分18)及び該分散剤(成分15及び16)を直径3mmのガラスビーズの存在下及び比較的少量のアクリレート官能性単量体(成分1乃至7)と摩砕することにより該着色剤(成分18)の分散体を作製した。次いでこの分散体を該液体媒体(成分1乃至17)へ添加し、そして減光下で充分に混合した。最後に、該混合物を10、6、4.5、2.5及び1.2μの細孔の大きさを有する一連の繊維ガラスフィルターを通して段階的にろ過し、大き目の粒状物質はいずれも除去した。
【0069】
【表3】

【0070】
製品商品名
Irgacure(商標登録)184はCiba GmbHからの(1-ヒドロキシシクロヘキシル)フェニルメタノンの商品名である。
【0071】
Irgacure(商標登録)369 はCiba GmbHからの2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノルフェニル)ブタノン-1の商品名である。
Photomer(商標登録)6623はCognis Inc.からの脂肪族ウレタンアクリレートの商品名である。
【0072】
Photomer(商標登録)3005FはCognis Inc.からのアクリレート化エポキシ大豆油の商品名である。
Photomer(商標登録)4025はCognis Inc.からのビスフェノール-A(8)エポキシ化ジアクリレートの商品名である。
【0073】
MAEPhthはAldrichから入手可能なモノ-2-(メタクリロイルオキシ)エチルフタレートの商品名である。
上記実施例1乃至15に記載されたインクの物性を下記の表4及び5に示す。インクの粘度は、100rpmで回転するスピンドル第18号を備えたブルックフィールド粘度計を用いて40℃で測定した。表面張力はデユヌイ環を用いて25℃で測定し、そして噴射性/インク性能は、良好、中庸及び貧弱の目視評価定規を用いるSpectra Galaxy 30pt印刷ヘッドを用いて始動及び発射後に評価した。
【0074】
【表4】

【0075】
【表5】

【0076】
表4及び表5は、インクジェット発射に適した粘度及びインクジェット発射に適した表面張力を有し、実際に良好なインクジェット発射性能を示す実施例1乃至6のインクを表す。
ステンレス鋼板(鏡面化及び非鏡面化したものの双方)を該表面をアセトンで清浄にすることにより用意した。
【0077】
実施例1乃至6に於けるインクをK-バーを用いて2種のステンレス鋼板の50%の面積へ24μの厚さで塗布した。次いで各インクを120W/cmで走行する"Fusion D bulb"を用いて300乃至900 mJ/cm(または5m/minの通過速度で2.8乃至3.6W/cm2)で紫外光に照射して重合させた。
【0078】
次いで該ステンレス鋼板を錫の手挟みを用い、該板のほぼ50%が腐食耐性インクで覆われ、そしてほぼ50%が腐食耐性インクで覆われていないことを確実にして2cm×4cmの大きさの切片に切断した。
【0079】
各切片は塩化鉄(III)の腐食液(3mol/L)を含有するビン中にほぼ60℃で入れてビンの蓋で封止した。各ビンを表6の第2欄に示すごとく、0、2、5、10及び30分間温水流下で激しく振とうした。
【0080】
エッチング後に、該鋼切片を該腐食液から取り出し、冷水で水洗し、紙タオルで清浄にし、表面残渣はいずれも取り除き蝕刻板を創り出した。該腐食耐性インクの破損を目視で量化して記録した(表6、第4欄)。蝕刻深度を測定し(表6、第3欄)、そして蝕刻時間が増すにつれて蝕刻深度が増すことが見られた。
【0081】
該重合した腐食耐性インクのアルカリ除去は、蝕刻鋼板を密封したビン中の水酸化ナトリウム(2.5重量%)水溶液に60℃で入れることにより評価した。該ビンは該腐食耐性インクが該鋼表面から除去されるまで温水流下で振とうした。除去にかかった時間を測定し(表6、第5欄)、そして蝕刻表面及び未蝕刻表面における該板の厚みの差を測定した(表6、第6欄)。
【0082】
【表6】

【0083】
表6はインクの実施例1乃至6から得られた典型的な蝕刻データを示す。より具体的には、表6は、該インクが該腐食耐性インクにより保護された領域をエッチングしないで(6欄)蝕刻時間に対して(2欄)良好な蝕刻深度(3欄)を与えることを示している。エッチング中、該腐食耐性インクは優れた接着性と破損抵抗(4欄)を示し、そして該腐食耐性インクは優れたアルカリ除去性(5欄)を有した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
腐蝕耐性インクをインクジェット印刷により金属または合金の選択された領域へ塗布し、該腐蝕耐性インクを化学線放射及び/または粒子ビーム放射に露光して重合を行い、場合によって該腐蝕耐性インクを熱処理し、次いで露出した金属または合金を化学エッチング法で除去することを含有する金属または合金表面をエッチングする方法であって、該腐蝕耐性インクは実質的に溶媒を含まず、そして成分として、
(A) 30乃至90部のアクリレート官能性単量体;
(B) 0乃至50部の金属接着促進有機化合物;
(C) 0乃至20部のポリマー及び/またはプレポリマー;
(D) 0乃至20部のラジカル開始剤;
(E) 0乃至5部の着色剤;そして
(F) 0乃至5部の界面活性剤;
を含有し、該インクは40℃で200cPs(mPa.s)以下の粘度を有し、そして全ての部は重量基準であり、そして(A)、(B)、(C)、(D)、(E)及び(F)の合計部数は100であり、ただし、該金属または合金が非腐食性の基材により支持されている場合は、印刷回路板を構成しない、金属または合金表面をエッチングする方法。
【請求項2】
該腐食耐性インクは0.1乃至50重量部の成分(B)を含有する、請求項1の方法。
【請求項3】
該腐食耐性インクは0乃至30重量部の成分(B)を含有する、請求項1の方法。
【請求項4】
該腐食耐性インクは0.1乃至30重量部の成分(B)を含有する、請求項1の方法。
【請求項5】
該腐食耐性インクが非水性である、請求項1乃至4のいずれかの方法。
【請求項6】
成分(A)が、成分(A)の全重量に対して5乃至95重量%の1種以上の単官能性アクリレート単量体を含有する、請求項1乃至5のいずれかの方法。
【請求項7】
該腐食耐性インクが40℃で30cPs(mPa.s)以下の粘度を有する、請求項1乃至6のいずれかの方法。
【請求項8】
該金属または合金表面が非腐食性基材で支持されていない、請求項1乃至7のいずれかの方法。
【請求項9】
成分(A)が、成分(A)の全重量に対して70乃至95重量%の1種以上の単官能性アクリレート単量体を含有する、請求項1乃至8のいずれかの方法。
【請求項10】
成分(A)の全てのアクリレート官能性単量体は2,000以下の重量平均分子量を有する、請求項1乃至9のいずれかの方法。
【請求項11】
成分(A)がイソボルニルアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート及びトリメチロールプロパンエトキシレートトリアクリレートから選択された少なくとも1種の単量体を含有する、請求項1乃至10のいずれかの方法。
【請求項12】
成分(A)がアクリレート官能性ウレタンオリゴマーを含有する、請求項1乃至11のいずれかの方法。
【請求項13】
該金属接着促進有機化合物がアクリレート官能性単量体である、請求項1乃至12のいずれかの方法。
【請求項14】
該金属接着促進有機化合物がカルボン酸である金属キレート化基を有する、請求項1乃至13のいずれかの方法。
【請求項15】
該金属接着促進有機化合物がメタクリル酸、アクリル酸またはモノ-2-(メタクリロイル)エチルフタレートであるか、或いはそれを含有する、請求項14の方法。
【請求項16】
該金属接着促進有機化合物の量が10重量部以下である、請求項1乃至15のいずれかの方法。
【請求項17】
該ラジカル開始剤が紫外光により活性化される光開始剤である、請求項1乃至16のいずれかの方法。
【請求項18】
該界面活性剤が有機シリコ−ンアクリレート界面活性剤である、請求項1乃至17のいずれかの方法。
【請求項19】
該腐食耐性インクが20乃至40mN/mの表面張力を有する、請求項1乃至18のいずれかの方法。
【請求項20】
該腐食耐性インクの粘度が40℃で8乃至15cPs(mPa.s)である、請求項1乃至19のいずれかの方法。
【請求項21】
成分(B)が200mgKOH/gを超える酸価を有する、請求項1乃至20のいずれかの方法。
【請求項22】
該腐食耐性インクが30mgKOH/gを超える酸価を有する、請求項1乃至21のいずれかの方法。
【請求項23】
成分(C)の部数がゼロである、請求項1乃至22のいずれかの方法。
【請求項24】
80℃乃至200℃の温度で行われる熱処理を含む、請求項1乃至23のいずれかの方法。
【請求項25】
該エッチングする方法は該金属または合金の全厚さに及ばない、請求項1乃至24のいずれかの方法。
【請求項26】
該金属または合金の選択された領域へ塗布された該重合した腐食耐性インクが次いで該金属または合金から除去される、請求項1乃至25のいずれかの方法。
【請求項27】
該重合した腐食耐性インクがアルカリ性条件を用いる処理により該金属または合金から除去される、請求項26の方法。
【請求項28】
請求項1乃至25のいずれかによる重合した腐食耐性インクで印刷された蝕刻金属または合金。
【請求項29】
請求項26または請求項27の方法により作製された蝕刻金属または合金。
【請求項30】
請求項1乃至27のいずれかの方法のより作製されたグリッド、フィルター、経緯線網、メッシュ、光チョッパーディスク、ヒートシンク板、発熱体、スクリーン、カラーテレビマスク、ダイヤフラム、間隙調整板、ガスケット、座金、ばね、リンク、探触子、磁気記録ヘッド、回路リードフレーム、エンコーダディスク、宝石類の1点、物差し、天秤、クラッチ板、エミッタ接続子、微小反応器、懸垂リード、インクジェットノズル板、ステンシル、剃刀の薄刃、軸受け、エッジフィルター、略符、ネームプレート、装飾板、器機ケース、箱、閉鎖容器または電位差計ケース。

【公表番号】特表2007−507610(P2007−507610A)
【公表日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−530538(P2006−530538)
【出願日】平成16年5月26日(2004.5.26)
【国際出願番号】PCT/GB2004/002241
【国際公開番号】WO2004/106437
【国際公開日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【出願人】(506139635)フジフィルム・イメイジング・カラランツ・リミテッド (75)
【Fターム(参考)】