説明

旅行時間算出システム及び旅行時間算出方法

【課題】 個々の車両の通過時刻を要することなく、車両群における各車両の特徴をまとめて車両群全体の特徴量とし、特徴量によって車両群を容易に比較しながら精度の高い旅行時間を算出する旅行時間算出システム及び方法を提供すること。
【解決手段】 上流及び下流地点を通過する車両の画像を取得する画像取得手段と、上流地点を通過する対象車両群と、下流地点を通過すると見込まれる時間領域と、該時間領域に通過する車両群を特定し、通過時刻及び特徴を特定する画像処理手段と、これらの特徴を特徴量として抽出する特徴量抽出手段と、通過時刻及び特徴量を蓄積する格納手段と、特徴量を比較して対象車両群と同じ又は最も近い車両群を検知する特徴量検知手段と、対象車両群の通過時刻及び車両群が下流地点を通過した時刻から旅行時間を算出する計算手段とを備えたことを特徴とする旅行時間算出システム及び方法とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、旅行時間算出システム及び旅行時間算出方法に関し、より詳しくは、郊外の道路における旅行時間を把握する旅行時間算出システム及び旅行時間算出方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から道路における交通状況を把握する方法については、数多くの提案があり、その交通状況は道路交通情報として、ラジオや車載のナビゲーションシステムから取得することができる。
例えば、ある道路の上流地点と下流地点の2地点において、車両のナンバープレートを読取って識別することにより、その車両が上流地点から下流地点まで移動する旅行時間を算出する方法がよく知られている。
しかしながら、ナンバープレートを読取る装置は高価で、対象となる道路全体に普及させることは現実的でない。
【0003】
そこで、高速道路等の大きな分岐点のない区間で、上流地点を通過した車両群の特徴を把握し、下流地点へ移動した車両群をその特徴から検出し、上流地点から下流地点までの旅行時間を算出する方法が提案されている。
例えば、上流地点及び下流地点で車両の特徴量及び通過時刻を夫々収集し、上流地点と下流地点との旅行時間と推定される基準時間及び上流地点での通過時間から、下流地点への到達予測時刻を取得し、上流地点と下流地点の特徴量のずれ、及び下流地点での通過時刻と到達予測時刻とのずれに基づいて、上流地点と下流地点の一群の車両をマッチングし、旅行時間を算出する(下記特許文献1参照)。
このような算出方法によれば、車両群として特徴量を比較するので、各車両の特徴量を比較する場合のように完璧な検出精度を要せず、また車両の追越しや1台2台の車両が車両群から外れても比較することが可能である。
【0004】
しかしながら、車両群として特徴量を比較しているが、具体的には、各注目車両について、到達予測時刻付近の候補車両を調査し、特徴量及び到達予測時刻からのずれを評価値とし、基準時間を変えて複数の到達予測時刻について評価値を算出し、評価値が最小の基準時刻から旅行時間を決定しているので、膨大な計算を要する。また、特徴量だけでなく到達予測時刻を重要な要因とし、到達予測時刻からのずれが評価値に直結するので、注目車両の一群が、下流地点で前半と後半に大きく分かれた場合等には、ずれが大きくなって正確な評価値が算出されないと考えられる。
【0005】
【特許文献1】特開2000−207675号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述したような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、個々の車両の通過時刻を要することなく、車両群における各車両の特徴をまとめて車両群全体の特徴量とし、特徴量によって車両群を容易に比較しながら精度の高い旅行時間を算出する旅行時間算出システム及び旅行時間算出方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、上流地点から下流地点まで移動する対象車両群についての旅行時間を算出する旅行時間算出システムであって、上流地点及び下流地点を通過する車両についての画像を取得する画像取得手段と、該画像取得手段で取得された画像を処理し、上流地点を通過する対象車両群と、該対象車両群が下流地点を通過すると見込まれる時間領域と、該時間領域に下流地点を通過する車両群を特定し、これらの車両群の通過時刻及び特徴を特定する画像処理手段と、該画像処理手段で特定された対象車両群及び下流地点を通過する車両群の特徴を、各々特徴量として抽出する特徴量抽出手段と、前記画像処理手段で特定された通過時刻、及び前記特徴量抽出手段で抽出された各車両群の特徴量を蓄積する格納手段と、前記対象車両群についての特徴量と、前記下流地点を通過する車両群についての特徴量とを比較し、対象車両群の特徴量と同じ又は最も近い特徴量を有する車両群を検知する特徴量検知手段と、前記格納手段に蓄積された対象車両群の通過時刻及び前記特徴量検知手段で検知された車両群が下流地点を通過した時刻とから、旅行時間を算出する計算手段とを備えたことを特徴とする旅行時間算出システムに関する。
【0008】
請求項2に係る発明は、前記特徴量抽出手段は、前記画像処理手段で特定された対象車両群及び前記時間領域に下流地点を通過する複数の車両群の特徴を、車両群ごとにヒストグラム化し、前記特徴量検知手段は、前記対象車両群についてのヒストグラムと、前記複数の車両群の各群についてのヒストグラムとを比較することを特徴とする請求項1記載の旅行時間算出システムに関する。
【0009】
請求項3に係る発明は、前記ヒストグラムは、車両の大きさ及び色による分類に、台数を記入したものであることを特徴とする請求項2記載の旅行時間算出システムに関する。
【0010】
請求項4に係る発明は、前記特徴量抽出手段は、前記画像処理手段で特定された対象車両群の特徴、及び前記時間領域に下流地点を通過する車両の特徴を、車両ごとに数値化して特徴量として走行順に並べてネットワーク上に対応付け、前記特徴量検知手段は、前記ネットワーク上に対応付けられた特徴量が一致する経路を検索し、該一致する経路に対応する前記下流地点を通過する車両群を検知することを特徴とする請求項1記載の旅行時間算出システムに関する。
【0011】
請求項5に係る発明は、前記特徴量検知手段は、前記特徴量が一致する経路にスコアを与え、該一致する経路が連続するところでは累積してスコアを与え、前記ネットワークごとにスコアを付けることを特徴とする請求項4記載の旅行時間算出システムに関する。
【0012】
請求項6に係る発明は、前記車両群の通過時刻は、先頭車両及び後尾車両の通過時刻の中間の時刻であることを特徴とする請求項1乃至5いずれか記載の旅行時間算出システムに関する。
【0013】
請求項7に係る発明は、上流地点から下流地点まで移動する対象車両群についての旅行時間を算出する旅行時間算出方法であって、上流地点を通過する車両について取得された画像を処理し、該上流地点を通過する対象車両群と、該対象車両群の通過時刻及び特徴を特定し、該特徴をヒストグラム化して対象車両群の特徴量を示すヒストグラムとし、該対象車両群が下流地点を通過すると見込まれる時間領域と、該時間領域に下流地点を通過する複数の車両群とを特定するとともに、これらの車両群の通過時刻及び特徴を特定し、該複数の車両群の特徴を各々ヒストグラム化して各車両群の特徴量を示すヒストグラムとし、前記対象車両群のヒストグラムと、前記各車両群のヒストグラムとを比較し、対象車両群のヒストグラムと同じ又は最も近いヒストグラムを有する車両群を検知し、前記対象車両群の通過時刻及び検知された車両群が下流地点を通過した時刻から、旅行時間を算出することを特徴とする旅行時間算出方法に関する。
【0014】
請求項8に係る発明は、上流地点から下流地点まで移動する対象車両群についての旅行時間を算出する旅行時間算出方法であって、上流地点を通過する車両について取得された画像を処理し、該上流地点を通過する対象車両群と、該対象車両群の通過時刻及び特徴を特定し、該対象車両群が下流地点を通過すると見込まれる時間領域と、該時間領域に下流地点を通過する複数の車両群とを特定するとともに、これらの車両群の通過時刻及び特徴を特定し、前記対象車両群の特徴及び前記時間領域に下流地点を通過する車両の特徴を、車両ごとに数値化して特徴量として走行順に並べてネットワーク上に対応付け、該ネットワーク上に対応付けられた特徴量が一致する経路を検索し、該一致する経路に対応する前記下流地点を通過する車両群を検知し、前記対象車両群の通過時刻及び検知された車両群が下流地点を通過した時刻から、旅行時間を算出することを特徴とする旅行時間算出方法に関する。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に係る発明によれば、上流地点を通過する対象車両群と、その到達予測時間領域に下流地点を通過する複数の車両群とを特定し、これらの通過時刻及び特徴を特定する画像処理手段と、対象車両群及び複数の車両群の特徴を、車両群ごとに特徴量として抽出する特徴量抽出手段とを備えたので、各車両群における各車両の特徴をまとめて各車両群の特徴量として捉えることができる。
また、対象車両群についての特徴量と、複数の車両群の各群についての特徴量とを比較し、対象車両群の特徴量と同じ又は最も近い特徴量を有する車両群を検出する特徴量検知手段を備えたので、対象車両群の特徴と、その到達予測時間領域に通過する複数の車両群の特徴とを特徴量として定量的に容易に比較しながら、特徴量が同じ又は最も近い車両群を対象車両群として検知することができる。よって、対象車両群及び検知した車両群の通過時刻から、精度の高い旅行時間を算出することができる。
【0016】
請求項2に係る発明によれば、前記特徴量抽出手段は、画像処理手段で特定された対象車両群及び前記時間領域に下流地点を通過する複数の車両群の特徴を、車両群ごとにヒストグラム化し、前記特徴量検知手段は、対象車両群についてのヒストグラムと、複数の車両群の各群についてのヒストグラムとを比較するので、特徴量として定量化されたヒストグラムを容易に比較しながら、ヒストグラムが同じ又は最も近い車両群を対象車両群として精度高く検知することができる。
【0017】
請求項3に係る発明によれば、ヒストグラムは、車両の大きさ及び色による分類に、台数を記入したので、車両群における各車両の走行順や通過時刻を要せず、容易にヒストグラムを作成することができる。
【0018】
請求項4に係る発明によれば、前記特徴量抽出手段は、対象車両群の特徴及び到達予測時間領域に下流地点を通過する車両の特徴を、車両ごとに数値化して走行順に並べて特徴量としてネットワーク上に対応付け、前記特徴量検知手段は、ネットワーク上に対応付けられた特徴量が一致する経路を検索し、その経路に対応する下流地点を通過する車両群を検知するので、各車両群における各車両の特徴を数値化して各車両群の特徴量のパターンとして捉えることができ、数値化された特徴量を容易に比較しながら、経路パターンで一致する特徴量を有する車両群を対象車両群として精度高く検知することができる。
【0019】
請求項5に係る発明によれば、特徴量検知手段は、特徴量が一致する経路にスコアを与え、一致する経路が連続するところでは累積してスコアを与え、ネットワークごとにスコアを付けるので、対象車両群の特徴量と一致する特徴量を有する車両とを対応づけたところの経路をスコアで判別することができ、該車両を含むネットワークをスコアで定量的に検知することができる。
【0020】
請求項6に係る発明によれば、車両群の通過時刻を、先頭車両及び後尾車両の通過時刻の中間の時刻としたので、全車両の通過時刻を取得する必要がなく、容易に車両群の通過時刻を設定することができる。
【0021】
請求項7に係る発明によれば、上流地点を通過する車両について取得された画像を処理し、上流地点を通過する対象車両群と、その通過時刻及び特徴を特定してヒストグラムとし、対象車両群が下流地点を通過すると見込まれる時間領域と、その時間領域に下流地点を通過する複数の車両群とを特定するとともに、これらの車両群の通過時刻及び特徴を特定してヒストグラムとし、これらのヒストグラムを比較し、対象車両群のヒストグラムと同じ又は最も近いヒストグラムを有する車両群を検知するので、特徴量として定量化されたヒストグラムを容易に比較しながら、ヒストグラムが同じ又は最も近い車両群を対象車両群として検知することができ、対象車両群及び検知した車両群の通過時刻から、精度高く旅行時間を算出することができる。
【0022】
請求項8に係る発明によれば、上流地点を通過する車両について取得された画像を処理し、上流地点を通過する対象車両群と、その通過時刻及び特徴を特定し、対象車両群が下流地点を通過すると見込まれる時間領域と、その時間領域に下流地点を通過する複数の車両群とを特定するとともに、これらの車両群の通過時刻及び特徴を特定し、対象車両群の特徴及び前記時間領域に下流地点を通過する車両の特徴を、車両ごとに数値化して走行順に並べて特徴量としてネットワーク上に対応付け、その対応付けられた特徴量が一致する経路を検索し、一致する経路に対応する前記下流地点を通過する車両群を検知するので、各車両群における各車両の特徴を数値化して各車両群の特徴量として捉えることができ、数値化された特徴量を容易に比較しながら、経路パターンで一致する特徴量を有する車両群を対象車両群として検知することができ、対象車両群及び検知した車両群の通過時刻から、精度高く旅行時間を算出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明に係る旅行時間算出システム及び旅行時間算出方法の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係る旅行時間算出システムを適用する道路状況について説明するための概念図である。
本発明に係る旅行時間算出システムは、A地点からB地点までの区間(101)に車がどのくらいの時間で走行しているかという、いわゆる旅行時間を算出するシステムである。その算出方法は、A地点を通過した対象車両群がB地点へ到達したことを検知して、その対象車両群がA地点からB地点への移動に要した時間を算出する。
その対象車両群の検知は、対象車両群の特徴に基づいて、A地点を通過した対象車両群の特徴と同じ又は近い特徴を有する車両群がB地点に到達したとき、対象車両群が到達したと検知する。従って、A地点を通過した対象である車両群の特徴が、B地点においてもある程度維持されていなければ、対象車両群がB地点に到達したことを検知することができない。
【0024】
そこで、本発明に係る旅行時間算出システムを適用する道路状況としては、図1に示すような片側1車線で分岐点がなく、従って信号もないような地方の郊外に多く存在する道路であることを前提とする。
このような道路であれば、片側1車線で追越しし難く、分岐点によって対象区間を出入りする車両もないので、対象車両群における車両数の変動が少なく、A地点での車両群の特徴がB地点でも維持される可能性が高くなり、対象車両群の到達を検知することが可能となる。
また、このような道路では、信号状況によって旅行時間が変動することがなく、対象車両群の到達時刻の予測も容易となる。
【0025】
なお、適用する道路状況は、上述のような片側1車線、分岐点がない、信号がない状況が好ましいが、必須ではなく、車両群の特徴量の変動を抑えて対象車両群を検知できる状況であればよい。
【0026】
本発明に係る旅行時間算出システムでは、旅行時間を知得したい出発地点から到達地点までの道路について、例えば5km程度の区間(101)に分割し、各区間(101)について旅行時間を算出して処理し、全区間の旅行時間を取得する。この処理方法としては、全区間を隙間なく各区間(101)に分割し、各区間(101)での旅行時間を積算して、全区間の走行に要する旅行時間として取得する方法や、全区間におけるいくつかの区間(101)で旅行時間を時速で算出し、これらの平均値を全区間の距離に換算して旅行時間を取得する方法等を採用することが可能である。
【0027】
従って、後者の処理方法を採用する場合には、少なくとも対象区間において図1のような道路状況であれば、対象区間において対象車両群を検知することができ、前者の処理方法を採用する場合でも、分岐点や信号が区間の変わり目に位置するように区間を設定すれば、各区間内では車両群の特徴の変動を抑えて対象車両群を検知することができる。
【0028】
次に、対象車両群を検知して旅行時間を算出する本発明の旅行時間算出システムの構成について説明する。
図2は、本発明に係る旅行時間算出システムの第1実施形態の構成例を示すブロック図である。
旅行時間算出システム(1)は、上流地点及び下流地点を通過する車両についての画像を取得する画像取得手段(2)と、その画像を処理して上流地点を通過する対象車両群と、その到達予測時間領域に下流地点を通過する複数の車両群とを特定し、これらの通過時刻及び特徴を特定する画像処理手段(3)と、これらの特徴を車両群ごとにヒストグラム化する特徴量抽出手段(4)と、各車両群についての通過時刻及び特徴量(ヒストグラム)を蓄積する格納手段(5)と、対象車両群についてのヒストグラムと、複数の車両群の各群についてのヒストグラムとを比較し、対象車両群の特徴量と同じ又は最も近い特徴量を有する車両群を検出する特徴量検知手段(6)と、対象車両群の通過時刻及び検出された車両群が下流地点を通過した時刻とから旅行時間を算出する計算手段(7)とを備える。
【0029】
上述のように、車両群の検知では、車両群の特徴に基づいて、A地点を通過した対象車両群の特徴と同じ又は近い特徴を有する車両群がB地点に到達したとき、対象車両群が到達したと判断する。従って、前記各区間において、対象車両群の出発地点(A地点)における特徴量と、到達地点(B地点)に到達する複数の車両群における各車両群の特徴量とを夫々特定して比較し、A地点における特徴量と同じ又は最も近い特徴量を有する車両群が対象車両群であると検知する。
【0030】
このとき、A地点及びB地点において特定する特徴としては、例えば車両の大きさ及び色について、大きさは大型車と小型車の2種類、色は白、黒、その他の3種類に夫々分けることができる。この場合、各車両は「大型車で黒」とか「小型車で白」等6つの特徴に分けられることになる。
これらの特徴は、画像取得手段(2)によって取得された画像から、画像処理手段(3)が特定する。
【0031】
画像取得手段(2)としては、例えば地方の郊外の高速道路や国道等に取付けられている、既存の道路管理用のカメラを利用することができる。
画像処理手段(3)は、例えば、A地点に備えられたカメラによって一定時間、例えば5−10秒間に撮影された影像を、従来既知の方法で画像処理し、旅行時間を算出する対象とする一塊の車両群を特定し、その対象車両群において走行する各車両の大きさ及び色を特定する。
【0032】
また、画像処理手段(3)は対象車両群の通過時刻を特定する。その通過時刻としては、先頭車両と後尾車両の中間の通過時刻や、対象車両群における各車両の通過時刻の平均を採用することができる。なお、車両群については、車間距離が一定値未満のものと規定することができる。
特定された対象車両群の車両の大きさ及び色の特徴は、特徴量抽出手段(4)においてヒストグラム化し、対象車両群の特徴量(ヒストグラム)とする。ヒストグラムとしては、例えば、図3に示すように横軸を前記6つの特徴に分類し、縦軸にその特徴を有する車両台数を記載する。
【0033】
さらに画像処理手段(3)は、A地点で特定された対象車両群がB地点に到達すると予測される時間領域を推測し、その時間領域にB地点に到達する複数の車両群を特定するとともに、各車両群における各車両の大きさ及び色を把握する。
B地点において特定された各車両群の車両の大きさ及び色の特徴についても、特徴量抽出手段(4)において対象車両群と同様にしてヒストグラム化し、各車両群の特徴量(ヒストグラム)とする。
【0034】
次に、第1実施形態の旅行時間算出システムにおける動作について、図2及び図4のフロー図を参照し、具体例を挙げつつ説明する。
図4は、第1実施形態の旅行時間算出システムにおける動作を示すフロー図である。図5は、下流地点で特定される車両群の特徴量の例を示すグラフである。
まず、画像取得手段(2)であるA地点及びB地点に備えられたカメラは、各々A地点及びB地点を通過する車両を撮影している。これらのカメラは、通常5km程度に1台備えられている道路管理用のカメラであり、ここではA地点からB地点まで5kmであるとする。
【0035】
画像処理手段(3)は、A地点のカメラによって17:00:00−17:00:10に撮影された画像を画像処理し、A地点を、先頭車両が17:00:03に通過し、後尾の10台目の車両が17:00:07に通過したことを把握して1群の車両群を特定し、その通過時刻を17:00:05と特定する。また、この対象車両群における各車両の大きさ(大型、小型)及び色(黒、白、その他)を特定する(ステップ1)。
特定された通過時刻は、格納手段(5)に蓄積される。
【0036】
次いで、特定された対象車両群の車両の大きさ及び色の特徴は、特徴量抽出手段(4)においてヒストグラム化して図3に示す対象車両群の特徴量(ヒストグラム)とする(ステップ2)。
ヒストグラムは、格納手段(5)に蓄積される。
【0037】
次いで、画像処理手段(3)は、A地点で特定された対象車両群がB地点に到達すると予測される時間領域を決定する。前述のようにA地点からB地点まで5kmなので、制限時速が60km/hであるとすると、この区間を約5分で走行すると判断し、対象車両群がA地点を通過後、4−6分間(17:04:05−17:06:05)を到達予測時間領域とする。そして、この到達予測時間領域に、画像取得手段(2)であるB地点のカメラによって撮影された画像について画像処理を施すと、複数の車両群が特定される。各車両群の通過時刻、並びに各車両群における各車両の大きさ及び色を特定する(ステップ3)。
【0038】
次いで、B地点において特定された各車両群の車両の大きさ及び色の特徴についても、特徴量抽出手段(4)において対象車両群と同様にしてヒストグラム化し、図4のような各車両群の特徴量(ヒストグラム)とする(ステップ4)。
B地点において特定された各車両群の通過時刻及びヒストグラムについても、格納手段(5)に蓄積される。
【0039】
次いで、特徴量検知手段(6)は、格納手段(5)に蓄積された対象車両群についてのヒストグラムと、前記各車両群についてのヒストグラムとを順次比較する(ステップ5)。
具体的には、図4に示す車両群A−Cの特徴量と対象車両群の特徴量との違いは、車両群Aでは「小型、白」及び「小型、他」が各々1台ずつ計2点で異なる。車両Bでは「大型、黒」「大型、白」「大型、他」及び「小型、黒」が各々1台ずつ計4点で異なる。車両Cでは総数が1台減り、「大型、黒」が2台減り、「大型、他」が1台増え、計4点で異なる。
【0040】
特徴量検知手段(6)において、B地点で特定された全ての車両群についてのヒストグラムとの比較を終了し(ステップ6)、この場合には、差異点が最も少ない車両群Aが、対象車両群の特徴量と最も近い特徴量を有する車両群であると判断し、対象車両群として検出する(ステップ7)。
ヒストグラムの比較においては、分類した各車両の台数の差を総合的に考慮し、最も近いと車両の判定を行う。
次いで計算手段(7)は、特徴量検知手段(6)から車両群Aが対象車両群として検出されたという情報を受け、格納手段(5)に蓄積された車両群Aの通過時刻から、同じく蓄積された対象車両群の通過時刻を引くことによって、対象車両群の旅行時間を算出する(ステップ8)。
【0041】
このように第1実施形態の旅行時間算出システムでは、上流地点を通過する対象車両群と、その到達予測時間領域に下流地点を通過する複数の車両群とを特定し、これらの通過時刻及び特徴を特定する画像処理手段(3)と、対象車両群及び複数の車両群の特徴を、車両群ごとにヒストグラム化する特徴量抽出手段(4)とを備えたので、各車両群における各車両の特徴をまとめて各車両群の特徴量として捉えることができる。
また、対象車両群についての特徴量(ヒストグラム)と、複数の車両群の各群についての特徴量(ヒストグラム)とを比較し、対象車両群の特徴量と同じ又は最も近い特徴量を有する車両群を検出する特徴量検知手段(6)を備えたので、対象車両群のヒストグラムと、その到達予測時間領域に通過する複数の車両群のヒストグラムとを容易に比較し、ヒストグラムが同じ又は最も近い車両群を対象車両群として検知することができる。よって、対象車両群及び検知した車両群の通過時刻から、精度高く旅行時間を算出することができる。
【0042】
特に、ヒストグラムは、車両の大きさ及び色による分類に、台数を記入したので、車両群における各車両の走行順や通過時刻を要せず、容易にヒストグラムを作成することができる。しかも、車両群内で車両追越しがあって走行順が変更しても、ヒストグラムで表される特徴量が変化せず、車両群内での走行順の変更や車両群内で前半と後半に車両が別れる等、車両群の形態を問題とすることなく特徴量を把握して比較することが可能である。
また、車両群の通過時刻を、先頭車両及び後尾車両の通過時刻の中間の時刻としたので、全車両の通過時刻を取得する必要がなく、容易に車両群の通過時刻を設定することができる。
【0043】
次に、第2実施形態の旅行時間算出システムについて説明する。
本第2実施形態の旅行時間算出システムの構成例は、図2の第1実施形態のブロック図と同様である。
ただし、本第2実施形態の旅行時間算出システム(21)において、特徴量抽出手段(4)では、画像処理手段(3)で特定された対象車両群の特徴、及び到達予測時間領域に下流地点を通過する車両の特徴を、車両ごとに数値化して走行順に並べて特徴量としてネットワーク上に対応付け、特徴量検知手段(6)は、ネットワーク上に対応付けられた特徴量が一致する経路を判断し、該経路に対応する下流地点を通過する車両群を検知する。
【0044】
旅行時間算出システム(21)において特定する特徴についても、第1実施形態の旅行時間算出システム(1)と同様の特徴を採用することができる。ただし、旅行時間算出システム(21)では、その特徴を数値化する。
例えば、「大型、黒」「大型、白」「大型、他」、「小型、黒」、「小型、白」及び「小型、他」の6種類を、各々1−6の数値で表す。
【0045】
図6は、対象車両群の特徴量と下流地点の車両の特徴量を比較するためのネットワークの一例を示す模式図である。
特徴量抽出手段(4)は、ネットワーク上において、例えば、横に、対象車両群10台の先頭から後尾へ順に各車両の特徴を数値化した特徴量を記入し、縦に、到達予測時間領域に下流地点を通過する車両のうちの20台の先頭から後尾へ順に各車両の特徴を数値化した特徴量を記入し、これらの特徴量を対応付ける。
【0046】
なお、到達予測時間領域に下流地点を通過する車両は、第1実施形態と同様、車両群ごとに比較してもよいが、対象車両群の台数(例えば10台)に応じて、到達予測時間領域に下流地点を通過する車両を適当な台数(例えば20台)ずつに分けた車両を比較するようにしてもよい。このようにできるのは、ヒストグラムのように対応する車両群だけを抽出してヒストグラムとして特徴量を見るわけではなく、対応付けが可能だからである。
特徴量検知手段(6)は、ネットワーク上に対応付けられた特徴量が一致する経路(22)を検索し、その一致する経路(22)に対応する車両群を検知する。
【0047】
次に、第2実施形態の旅行時間算出システムにおける動作について、図2、図6及び図7のフロー図を参照し、具体例を挙げつつ説明する。
図7は、第2実施形態の旅行時間算出システムにおける動作を示すフロー図である。
第1実施形態と全く同様にして、画像取得手段(2)は、A地点及びB地点を通過する車両を撮影し、画像処理手段(3)は、対象車両群及びこの通過時刻を特定するとともに、対象車両群における各車両の大きさ及び色を特定する(ステップ11)。
特定された通過時刻は、格納手段に蓄積される。
【0048】
次いで、画像処理手段(3)は、第1実施形態と全く同様にして、到達予測時間領域を決定し、この到達予測時間領域にB地点を通過する複数の車両群を特定し、各車両群の通過時刻、並びに各車両群における各車両の大きさ及び色を特定する(ステップ12)。
B地点において特定された通過時刻についても、格納手段(5)に蓄積される。
【0049】
次いで、特徴量抽出手段(4)において、特定された対象車両群における各車両の大きさ及び色の特徴は、ネットワーク上の横に、対象車両群10台の先頭から後尾へ順に各車両の特徴を数値化した特徴量を記入し、ネットワーク上の縦に、到達予測時間領域にB地点を通過する車両のうち、20台ずつの先頭から後尾へ順に各車両の特徴を数値化した特徴量を記入し、これらの特徴量を対応付け、複数のネットワークを作成する(ステップ13)。
作成されたネットワークは、格納手段(5)に蓄積される。
【0050】
そして、特徴量検知手段(6)は、ネットワーク上に対応付けられた特徴量が一致する経路(22)を検索する。具体的には、図6の左上から右下へ検索していくが、まず、横の対象車両群における先頭車両の特徴量は1で、縦の到達予測時間領域に下流地点(B地点)を通過する先頭車両の特徴量は2なので、一致せず、縦の検索経路を引く。B地点の2番目及び3番目の車両の特徴量も2なので、対象車両群における先頭車両の特徴量1とは一致せず、縦の検索経路を引く。そしてB地点の4番目の車両の特徴量は1で、対象車両群における先頭車両の特徴量1と一致するので、右下斜めの検索経路を引く。次は、対象車両群における2番目の車両の特徴量3とB地点の5番目の車両の特徴量3で一致するので、右下斜めの検索経路を引く。このようにして、対象車両群における後尾車両の特徴量4と、B地点の14番目の車両の特徴量4とが一致し、右下斜めの検索経路を引いて終了する(ステップ14)。
【0051】
ネットワーク上では、B地点の11番目の車両は一致しないが、4−14番目の11台の車両群が、対象車両群であると判断できるが、これをスコアとして判断する。即ち、縦の経路は0点、斜めの経路は1つ目が2点、2つ連続斜めなら2で4点、3つ連続斜めなら2で8点というように2に累積してスコアを付ける。これを到達予測時間領域にB地点を通過する車両を20台ずつ分けて作成した全てのネットワークについて評価する(ステップ15)。
評価結果から、特徴量検出手段(6)は、最高スコアのネットワークに含まれる車両群が、対象車両群であると判断し、その車両群を検知する(ステップ16)。
次いで、計算手段(7)は、特徴量検知手段(6)から最高スコアの車両群の情報を受け、格納手段(5)に蓄積されたその車両群の通過時刻から、同じく蓄積された対象車両群の通過時刻を引くことによって、対象車両群の旅行時間を算出する(ステップ17)。
【0052】
このように第2実施形態の旅行時間算出システム(21)では、上流地点を通過する対象車両群と、その到達予測時間領域に下流地点を通過する複数の車両群とを特定し、これらの通過時刻及び特徴を特定する画像処理手段(3)と、対象車両群の特徴及び到達予測時間領域に下流地点を通過する車両の特徴を、車両ごとに数値化して走行順に並べて特徴量としてネットワーク上に対応付ける特徴量抽出手段(4)とを備えたので、各車両群における各車両の特徴を数値化して各車両群の特徴量として捉えることができる。
また、ネットワーク上に対応付けられた特徴量が一致する経路を検索し、その経路に対応する下流地点を通過する車両群を検知する特徴量検知手段(6)を備えたので、対象車両群の数値化された特徴量と、その到達予測時間領域に通過する車両の数値化された特徴量とを容易に比較し、経路パターンで一致する特徴量を有する車両群を判別することが可能である。
【0053】
特に、特徴量検知手段(6)は、特徴量が一致する経路にスコアを与え、一致する経路が連続するところでは累積してスコアを与え、ネットワークごとにスコアを付けるので、対象車両群の特徴量と一致する特徴量を有する車両とを対応づけたところの経路を、スコアで判別することができ、該車両を含むネットワークをスコアで定量的に検知することができる。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、地方の郊外に多く存在する片側1車線で分岐点がないような道路において好適に利用されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明に係る旅行時間算出システムを適用する道路状況について説明するための概念図である。
【図2】本発明に係る旅行時間算出システムの第1実施形態の構成例を示すブロック図である。
【図3】対象車両群の特徴量の例を示すグラフ図である。
【図4】第1実施形態の旅行時間算出システムにおける動作を示すフロー図である。
【図5】下流地点で特定される車両群の特徴量の例を示すグラフ図である。
【図6】対象車両群の特徴量と下流地点の車両の特徴量を比較するためのネットワークの一例を示す模式図である。
【図7】第2実施形態の旅行時間算出システムにおける動作を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0056】
1 旅行時間算出システム
2 画像取得手段
3 画像処理手段
4 特徴量抽出手段
5 格納手段
6 特徴量検知手段
7 計算手段
101 区間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上流地点から下流地点まで移動する対象車両群についての旅行時間を算出する旅行時間算出システムであって、
上流地点及び下流地点を通過する車両についての画像を取得する画像取得手段と、
該画像取得手段で取得された画像を処理し、上流地点を通過する対象車両群と、該対象車両群が下流地点を通過すると見込まれる時間領域と、該時間領域に下流地点を通過する車両群を特定し、これらの車両群の通過時刻及び特徴を特定する画像処理手段と、
該画像処理手段で特定された対象車両群及び下流地点を通過する車両群の特徴を、各々特徴量として抽出する特徴量抽出手段と、
前記画像処理手段で特定された通過時刻、及び前記特徴量抽出手段で抽出された各車両群の特徴量を蓄積する格納手段と、
前記対象車両群についての特徴量と、前記下流地点を通過する車両群についての特徴量とを比較し、対象車両群の特徴量と同じ又は最も近い特徴量を有する車両群を検知する特徴量検知手段と、
前記格納手段に蓄積された対象車両群の通過時刻及び前記特徴量検知手段で検知された車両群が下流地点を通過した時刻とから、旅行時間を算出する計算手段とを備えたことを特徴とする旅行時間算出システム。
【請求項2】
前記特徴量抽出手段は、前記画像処理手段で特定された対象車両群及び前記時間領域に下流地点を通過する複数の車両群の特徴を、車両群ごとにヒストグラム化し、
前記特徴量検知手段は、前記対象車両群についてのヒストグラムと、前記複数の車両群の各群についてのヒストグラムとを比較することを特徴とする請求項1記載の旅行時間算出システム。
【請求項3】
前記ヒストグラムは、車両の大きさ及び色による分類に、台数を記入したものであることを特徴とする請求項2記載の旅行時間算出システム。
【請求項4】
前記特徴量抽出手段は、前記画像処理手段で特定された対象車両群の特徴、及び前記時間領域に下流地点を通過する車両の特徴を、車両ごとに数値化して特徴量として走行順に並べてネットワーク上に対応付け、
前記特徴量検知手段は、前記ネットワーク上に対応付けられた特徴量が一致する経路を検索し、該一致する経路に対応する前記下流地点を通過する車両群を検知することを特徴とする請求項1記載の旅行時間算出システム。
【請求項5】
前記特徴量検知手段は、前記特徴量が一致する経路にスコアを与え、該一致する経路が連続するところでは累積してスコアを与え、前記ネットワークごとにスコアを付けることを特徴とする請求項4記載の旅行時間算出システム。
【請求項6】
前記車両群の通過時刻は、先頭車両及び後尾車両の通過時刻の中間の時刻であることを特徴とする請求項1乃至5いずれか記載の旅行時間算出システム。
【請求項7】
上流地点から下流地点まで移動する対象車両群についての旅行時間を算出する旅行時間算出方法であって、
上流地点を通過する車両について取得された画像を処理し、該上流地点を通過する対象車両群と、該対象車両群の通過時刻及び特徴を特定し、
該特徴をヒストグラム化して対象車両群の特徴量を示すヒストグラムとし、
該対象車両群が下流地点を通過すると見込まれる時間領域と、該時間領域に下流地点を通過する複数の車両群とを特定するとともに、これらの車両群の通過時刻及び特徴を特定し、
該複数の車両群の特徴を各々ヒストグラム化して各車両群の特徴量を示すヒストグラムとし、
前記対象車両群のヒストグラムと、前記各車両群のヒストグラムとを比較し、対象車両群のヒストグラムと同じ又は最も近いヒストグラムを有する車両群を検知し、
前記対象車両群の通過時刻及び検知された車両群が下流地点を通過した時刻から、旅行時間を算出することを特徴とする旅行時間算出方法。
【請求項8】
上流地点から下流地点まで移動する対象車両群についての旅行時間を算出する旅行時間算出方法であって、
上流地点を通過する車両について取得された画像を処理し、該上流地点を通過する対象車両群と、該対象車両群の通過時刻及び特徴を特定し、
該対象車両群が下流地点を通過すると見込まれる時間領域と、該時間領域に下流地点を通過する複数の車両群とを特定するとともに、これらの車両群の通過時刻及び特徴を特定し、
前記対象車両群の特徴及び前記時間領域に下流地点を通過する車両の特徴を、車両ごとに数値化して特徴量として走行順に並べてネットワーク上に対応付け、
該ネットワーク上に対応付けられた特徴量が一致する経路を検索し、該一致する経路に対応する前記下流地点を通過する車両群を検知し、
前記対象車両群の通過時刻及び検知された車両群が下流地点を通過した時刻から、旅行時間を算出することを特徴とする旅行時間算出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−210289(P2008−210289A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−48062(P2007−48062)
【出願日】平成19年2月27日(2007.2.27)
【出願人】(501438153)国土交通省四国地方整備局長 (5)
【出願人】(597154966)学校法人高知工科大学 (141)
【Fターム(参考)】