説明

昇降台装置

【課題】駆動車輪を備えた自走式の昇降台装置において、駆動車輪に問題が発生した場合においても移動が可能な昇降台装置を提供する。
【解決手段】支持脚40,40を備えたベース2と、ベース2に昇降駆動装置8を備えたリンク機構9を介して上部に設けた作業台7と、ベース2側に設けた複数の車輪47A,47B,48と、リンク機構9の昇降に応動してベース2を昇降せしめるベース昇降駆動手段Aとを備えた昇降台装置1であって、複数の車輪47A,47B,48のうちいずれかを、モータ54により駆動可能な駆動車輪47A,47Bとするとともに、昇降台装置1をモータ54の駆動力による自走または人力走行の何れかに切換可能とする走行切換手段150,151を備え、モータ54や充電装置56等に問題が発生した場合においても、昇降台装置1の移動方法を走行切換手段150,151により手押し等の人力による人力走行に切り替え、昇降台装置1を走行させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、室内外で使用する作業用等の昇降台装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、室内外で作業する際に使用するこの種のものとして脚立が一般に使用されている。しかしながら、このような脚立においては脚立自体の安定性が低く、また脚立に上っての作業のために落下事故等が懸念される。このような問題を解決するため、例えば接地するベース上に油圧シリンダー等により作業台を昇降するようにした昇降台装置が考えられており、重量物である昇降台装置のベース移動のために昇降台装置のベースに駆動車輪を備えて、昇降台装置を自走式にしたものがある。(特許文献1)
このように、昇降台装置を自走式にしたことにより、重量物である昇降台装置の移動の負担を軽減していた。
【特許文献1】特開2004−299851号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来の自走式の昇降台装置では、駆動車輪に問題が発生した場合に、この駆動車輪に変わる昇降台装置の移動手段を備えていないために、駆動車輪の復旧を待ってから昇降台装置を移動するしか、この重量物である昇降台装置の移動方法は無かった。
【0004】
そこで、本発明は駆動車輪を備えた自走式の昇降台装置において、駆動車輪に問題が発生した場合においても移動が可能な昇降台装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の本発明は、支持脚を備えたベースと、前記ベースに昇降駆動装置を備えたリンク機構を介して上部に設けた作業台と、前記ベース側に設けた複数の車輪と、前記リンク機構の昇降に応動して前記ベースを昇降せしめるベース昇降駆動手段とを備えた昇降台装置であって、前記複数の車輪のうちいずれかを、駆動手段により駆動可能な少なくとも一対の駆動車輪とするとともに、前記昇降台装置を、前記駆動手段の駆動力による自走または人力走行の何れかに切換可能とする走行切換手段を備えたことを特徴とする。
【0006】
請求項2記載の本発明は、前記駆動手段を、モータとしたことを特徴とする。
【0007】
請求項3記載の本発明は、前記駆動車輪を独立して操作可能とする少なくとも一対の操作手段を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項4記載の本発明は、前記操作手段を前記作業台に備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項5記載の本発明は、前記車輪の少なくとも1つを、前記車輪の回転軸に回転自在に支持された回転支持体と、該回転支持体の外周部に複数の回転体を前記車輪の回転軸と直交する方向に回転自在に設けた車輪構成体とを備えた構成としたことを特徴とする。
【0010】
請求項6記載の本発明は、前記車輪構成体を前記車輪の回転軸上に複数並列すると共に、前記複数の車輪構成体を、一方の前記車輪構成体の前記回転体間に、他方の前記車輪構成体の前記回転体を配置して、前記車輪の外周を前記回転体により形成するものとすることを特徴とする。
【0011】
請求項7記載の本発明は、前記回転体を樽型に形成したものとしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明によれば、自走式の昇降台装置に人力による走行を可能とする走行切換手段を備えたことにより、駆動手段に問題が発生した場合においても、昇降台装置を走行させることが可能となる。
【0013】
請求項2の発明によれば、昇降台装置の自走走行の走行時間を伸ばし、昇降台装置に関するランニングコストを抑制することが可能となる。
【0014】
請求項3の発明によれば、各駆動車輪を独立させて駆動可能とすることにより、各駆動車輪の回転数を自由に変えることが可能となるとともに、作業者は感覚的に昇降台装置を操作することが可能となり、それに伴い昇降台装置の走行に関する操作性が向上し、特に狭い場所での旋回や走行等に優れた性能を有することができる。
【0015】
請求項4の発明によれば、昇降台装置の構成を、作業者を作業台に乗せたままの状態で走行可能とする自走型とし、昇降台装置の運搬をより効率的に行えるものとし、昇降台装置の利便性を更に向上させることができる。
【0016】
請求項5の発明によれば、車輪を水平面上に相互に直交する2軸方向の動作を同時に可能とする構成にすることで、重量物である昇降台装置の方向転換時の衝撃を抑えて作業性及び安全性を向上させると共に、姿勢の振れを防いで動作性を向上させることができる。
【0017】
請求項6の発明によれば、車輪を回転させた場合に、各車輪構成体の回転体が交互に接地することにより、車輪の回転軸方向の走行及び方向転換時の車輪のガタつきを抑え、滑らかな走行及び方向転換ができる。
【0018】
請求項7の発明によれば、複数の回転体により形成される車輪の外周をより真円に近い形状とすることが可能となり、車輪の回転軸方向の走行時の車輪のガタつきをさらに抑え、昇降台装置を滑らかに走行させることができる。
【実施例1】
【0019】
以下、本発明の昇降台装置の実施形態について、図1〜図15を参照しながら説明する。
【0020】
昇降台装置1のベース2は、前杆3、後杆4、側杆5、6からなる平面が矩形の枠状であり、ベース2上に作業台7を、昇降駆動装置たる油圧シリンダー8を備えたリンク機構9を介して設ける。
【0021】
図1に示すように、作業台7は、その底板10における周囲の縁に落下防止用の安全柵11を立設しており、この安全柵11には油圧シリンダー8の動作を制御し、作業台7の上昇操作又は下降操作を切換可能とする昇降切替手段12が着脱可能に配設されている(図2参照)。また、安全柵11の上部には、走行制御装置13が配設されており、この走行制御装置13には、昇降台装置1の走行停止又は走行停止解除の切換可能な走行停止手段たる走行停止ボタン130と、昇降台装置1の走行速度を例えば低速走行と高速走行に切換可能な走行速度切換手段たる走行速度切換スイッチ131と、後述する一対の前側車輪47A,47Bを相互に独立して制御可能な、一対の走行操作手段132,133と、昇降台装置1が走行可能な状態を示す走行可能表示手段たる走行可能表示用ランプ134と、昇降台装置1が走行不可能な状態を示す走行停止表示手段たる第1の走行停止表示用ランプ135とを備えている。各走行操作手段132,133には、前後方向に傾倒自在なスティック部材137,138を備えており、スティック部材137,138は、相互のスティック部材137,138を作業者の片方の手の2本の指(例えば人差し指と中指)で操作可能な間隔Lを空けた状態で近接させて配設されている。
【0022】
さらに底板10には、油圧シリンダー8の操作ペダル16が備えられているとともに、床板10の外周端に沿って安全柵11を囲うようにして板体を立設して形成された落下防止枠14を備えている。
【0023】
また、柵11の一側面に設けられた出入口用開口部たる開口部分17には、柵11の外側から内部へと押し開き可能に設けられた扉18が設けられている。さらに、この開口部分17は上方に向かって漸次開放した形状をした、つまり、下方に比べ上方が幅広に形成されており、この開口部分17の形状に合わせて、扉18も形成されている。この開口部分17の幅広部分17Aは、人間の臀部の付け根部分にほぼ位置する高さHから上方に向かって漸次幅広く形成されている。
【0024】
また、扉18の取手19は、略くの字状に形成された扉用ストッパたる操作片20Aを柵11の外側に対し設け、柵11の内側に対して設けられ扉18と一体的に取付けられた略コ字状の固定片20Bに対し、この操作片20Aを回動自在に取付けて形成されている。
【0025】
図1に示すように、リンク機構9は、側杆5,6における上杆部21,22の上に夫々一対の下部リンク杆23,24を設けると共に、この下部リンク杆23,24の上方に一対の上部リンク杆25,26を設けている。下部リンク杆23,24の略中央部は第1の枢軸27を介して相互に回動自在に設け、そして下部リンク杆23の下端は側杆5,6に第1の回動軸28を介して回動自在に設け、下部リンク杆24の下端には走行体たる第1のローラ29を設けており、このローラ29は側杆5,6における断面形状がコ字型の上杆部21,22を走行可能に設けられている。
【0026】
さらに下部リンク杆23,24の上端は、上部リンク杆25,26の下端にそれぞれ第2の回動軸30、第3の回動軸31を介して回動自在に連結されると共に、上部リンク杆25,26の略中央は第2の枢軸32により回動自在に連結されている。上部リンク杆26の上端に設けた走行体たる第2のローラ33は底板10に設けたガイド34に沿って走行できるようになっている。
【0027】
一方、上部リンク杆25の上端は、底板10側に第4の回動軸35を介して回動自在に連結している。
【0028】
そして、ベース2側に基端36を回動自在に連結した油圧シリンダー8のロッド37を下部リンク杆24にブラケット24Aを介して回動自在に連結している。
【0029】
さらに、図1に示すように、下部リンク杆23,24の下側面には、押圧部材38,38が設けられ、この押圧部材38の一端には回動自在に設けられた押圧用ローラ38Aを備える。
【0030】
また、図1に示すように、ベース2の四隅に支持脚39,40を下方に向けて設ける。この支持脚39,40は、側杆5,6より外側、すなわち左右方向に張出すことができるように、前杆3及び後杆4内をスライド可能なスライド杆41,42の外側端部に下向きに固定している。
【0031】
そして、前杆3、後杆4に形成された長孔状の貫通部43とスライド杆41,42に形成された長孔状の貫通部44とは、前杆3及び後杆4の上部に回動自在に設けられたストッパ45の先端に設けられた連結部46により、前杆3又は後杆4の貫通部43とスライド杆41,42の貫通部44とは連結され、このスライド杆41,42は、格納状態又は引出し状態に固定可能に設けられる。
【0032】
また、支持脚39,40の内側の左右に車輪47A,47B,48を夫々設ける。左右一対の前側車輪47A,47Bは前側車輪取付用フレーム49に軸着しており、この前側車輪取付用フレーム49の上面に第1の取付け軸50を立設し、この第1の取付け軸50は側杆5,6の外側に固着した案内部たる第1の案内筒51に昇降自在に挿入され、第1の案内筒51より突出した第1の上部板52を備え、第1上部板52の上面には、環状体53が固着されている。
【0033】
また、この前側車輪47は、モータ駆動となっており、前側車輪取付用フレーム49に設けられたモータ54により駆動するようになっている。
【0034】
また、モータ54は前側車輪取付フレーム49に設けられた走行切換手段150,151を介して前側車輪47A,47Bに接続されており、この走行切換手段150,151には、切換操作手段としての操作レバー152,153が設けられており、この操作レバー152,153は水平方向に回動可能に設けられており、図6に示すように操作レバー152,153先端を前方に向けることで、モータ54の駆動力を前側車輪47A,47Bに伝達可能にし、図7に示すように操作レバー152,153先端を左右方向外側に向けることにより、モータ54から前側車輪47A,47Bに伝達される駆動力を遮断する構造となっている。
【0035】
さらに、ベース2における下方に形成された空間Kには、前記モータ54のほかに、リンク機構9の油圧シリンダー8における油圧装置本体55及び、モータ54に使用される充電装置56等も別体のカバー57に覆われて一体に設けられている。さらに、この油圧装置本体55のほかにも手動によりリンク機構9を操作可能にする手動装置58もカバー57に納められて、空間Kに配置される。
【0036】
図3に示すように、カバー57の上部には、走行制御装置13と各前側車輪47A,47Bとの間に配設された車輪駆動制御装置160,160と、水平度検知装置170が配設されている。
【0037】
また、この前側車輪47A,47Bは、それぞれ独立した駆動が可能であり、この各前側車輪47A,47Bが独立して駆動することにより、走行時の方向変換が可能となる。
【0038】
尚、一対の前側車輪47A,47Bを夫々装着した一対の取付け軸50,50は前杆3と平行な前側連結杆61により連結されている。
【0039】
図8〜10に示すように後側車輪48は、主軸62を中心に回転自在に設けられた略円盤状の回転支持体63と、回転支持体63に並列させて設けられた、それぞれ車輪構成体としての第1の車輪ユニット64及び第2の車輪ユニット65とを備えている。
【0040】
第1の車輪ユニット64及び第2の車輪ユニット65には、回転支持体63の主軸62を中心とした回転方向と直交方向に回転軸を設けた複数の回転体としての樽型ローラ66をそれぞれ備えている。
【0041】
樽型ローラ66は、後側車輪48の外周L方向に等分割した円弧を経線Mとなるように所定の円弧率に形成されている。そして、各樽型ローラ66の経線Mが後側車輪48の外周を形成するように周方向に均等に配設されており、図8に示すように本実施例では、第1の車輪ユニット64及び第2の車輪ユニット65は、それぞれ回転支持体63の外周部に、4つの樽型ローラ66を一定のピッチで配設している。
【0042】
第1の車輪ユニット64及び第2の車輪ユニット65は、一方の車輪ユニット64,65の樽型ローラ66間の外周Lの不連続部を、他方の車輪ユニット64,65の樽型ローラ66が相互に補完するように、第1の車輪ユニット64及び第2の車輪ユニット65の樽型ローラ66は、交互に配置されており、図8に示すように本実施例では、第1の車輪ユニット64及び第2の車輪ユニット65に設けられた樽型ローラ66は、回転支持体63の外周部に対して、取付位置を相互に半ピッチだけ位相をずらした位置関係に配設されている。
【0043】
図11に示すように樽型ローラ66は、高剛性を有する材料として、鋼鉄、アルミニウム合金、マグネシウム合金、強化プラスチック等から形成された中空円筒状の芯材67の外周に、樽型の弾性体68を付設した二重構造を有している。弾性体68には、衝撃吸収性を有するウレタンゴム、ブタジエンゴム、天然ゴム等の各種ゴムを用いている。また、芯材67の長手方向における両端内周部には、第1のベアリング69が嵌合されている。樽型ローラ66は、回転支持体63の外周部に主軸62方向に突設された複数の側面視略L型の支持部70間に主軸62と直交させて架設された回転軸71に、第1のベアリング69を介して回転自在に支持されている。
【0044】
上記構成の後側車輪48は、回転支持体63に設けられたボス72に第2のベアリング73を介して設けられた主軸62を、上板74と、上板74の両端より垂設して形成された側板75,76とを備えた側面視略コ字型の車輪固定部77において、側板75,76間に架設された状態で支持されており、さらに車輪固定部77の上板74には、第2の取付け軸78が立設されている。
【0045】
この第2の取付け軸78は、前後杆3,4の外側に固着した案内部たる第2の案内筒79に昇降自在に挿入され、第2の案内筒79より突出した第2の上部板80を備え、第2の上部板80の上面には、環状体53が固着されている。
【0046】
尚、一対の後側車輪48,48を夫々装着した一対の第2の取付け軸78,78は後杆4と平行な後側連結杆81により連結されている(図3参照)。
【0047】
この取付け軸50,78及び案内筒51,79は共に、角筒状に形成されたものである。
【0048】
さらに、前側連結杆61と後側連結杆81とは、側杆5,6にそれぞれ平行な応動体たる連結フレーム82,82により連結されている。
【0049】
そして、この連結フレーム82,82の前側、後側にはそれぞれ前記押圧部材38に対応した被押圧部材たるプレート部材83を設けられるとともに、この押圧部材38と連結フレーム82によりベース昇降駆動手段Aは構成され、前述の空間Kは車輪47A,47B,48と応動体である連結フレーム82,82により画設されたスペースである。
【0050】
そして、図4に示すように、車輪47A,47B,48が下位置にあるときは、支持脚39,40の下端より下方に位置し、この車輪47A,47B,48によりベース2をリフトアップした状態となり、一方、図5に示すように車輪47A,47B,48が上位置にあるときは、支持脚39と共に車輪47A,47B,48は接地した状態となる。
【0051】
また、カバー57の外側上部には第2の走行停止表示用ランプ136が配設されている。
【0052】
次に前記構成についてその作用を説明する。まず所望位置に昇降台装置1を所望位置に運搬する方法に関して、本実施例の昇降台装置1は、昇降台装置1自体を所望位置まで走行させて行う。この昇降台装置1を走行させる場合に、まずは昇降台装置1をモータ54からの駆動力により自走させて運搬する方向について説明すると、図6に示すように走行切換手段132,133の操作レバー152,153先端を前方に向けてモータ54の駆動力を前側車輪47A,47Bに伝達可能にするとともに、走行制御装置13に配設された走行可能表示用ランプ134が点灯していることを確認する。ここで、走行可能表示用ランプ134が点灯していない場合には、走行停止ボタン130を操作して、走行停止状態を解除して走行可能表示用ランプ134が点灯したことを確認する。
【0053】
続いて、使用者は作業台7に搭乗し、昇降台装置1の走行操作を行う。昇降台装置1の走行操作は、操作ペダル16を踏みながら走行操作手段132,133のスティック部材137,138を操作する、ダブルスイッチ方式としている。こうすることで、意図しない操作により不用意に昇降台装置1が走行してしまうことを防いでいる。
【0054】
ここで、走行操作手段132,133のスティック部材137,138の操作方法について説明すると、一対の走行操作手段132,133は、同様に一対に設けられた前側車輪47A,47Bを独立して制御可能に構成されているので、一方の走行操作手段132は一方の前側車輪47Aを制御し、他方の走行操作手段133は他方の前側車輪47Bを制御するものである。図12に示すように昇降台装置1を前進又は後進させる場合には、一対のスティック部材137,138を揃えた状態で前方又は後方に傾倒させる。
【0055】
また昇降台装置1を右方向又は左方向に方向転換させる場合には、特に昇降台装置1を前方方向に方向転換させる場合には、図13に示すように曲がりたい方向とは逆側の走行操作手段132のスティック部材137を前方に傾倒させると、このスティック部材137に連動した一方の前側車輪47Aが駆動し、昇降台装置1は他方の前側車輪47Bを回転軸として方向転換する。同様に昇降台装置1を後方方向に方向転換させる場合には、図14に示すように曲がりたい方向とは逆側の走行操作手段132のスティック部材137を後方に傾倒させると、このスティック部材137に連動した一方の前側車輪47Aが駆動し、昇降台装置1は他方の前側車輪47Bを回転軸として方向転換する。
【0056】
さらに昇降台装置1をその場で方向転換させる場合には、図15に示すように他方のスティック部材138を前方に傾倒し、一方のスティック部材137を後方に傾倒させて、すなわち一対に設けられたスティック部材137,138をそれぞれ反対方向に傾倒させることで、それぞれのスティック部材137,138に連動する前側車輪47A,47Bを互いに逆方向に駆動させることにより、昇降台装置1はその場で方向転換する。
【0057】
その後、所定の位置まで走行させたあとは、走行停止ボタン130を操作して、昇降台装置1を走行停止状態にする。この走行停止状態のときの昇降台装置1では、第1の走行停止表示用ランプ135および第2の走行停止表示用ランプ136が点灯状態となると共に、前側車輪47A,47Bの駆動は停止状態となる。ここで、走行停止ボタン130は昇降台装置1が走行中においても操作することが可能であり、緊急の場合などにおいて、走行中の昇降台装置1を急停止させる場合などに使用することが可能である。
【0058】
昇降台装置1の走行速度の切換については、走行速度切換スイッチ131を低速走行又は高速走行の目盛(図示せず)に切換操作することにより、各前側車輪47A,47Bの動力源であるモータ54の回転数を可変させ、低速走行又は高速走行に切換可能である。
【0059】
また、図3、図6及び図7に示すように車輪駆動制御装置160を備えたことにより、図示しないPC(パーソナルコンピュータ)等の制御端末に接続し、前側車輪47A,47Bの始動や制動等に関する各種性能特性を設定することが可能となり、それによって昇降台装置1の走行を最適なものとすることが可能である。
【0060】
ここで、後側車輪48を上記構成を有する全方向走行用車輪としたことにより、主軸62に直角方向の走行、つまり前進及び後進する場合は、樽型ローラ66自体は回転せずに樽型ローラ66は主軸62を中心に回転する回転支持体63とともに、後側車輪48の外周方向に回転し、その経線Lが順次接地して走行する。この場合、一方の車輪ユニット64,65の樽型ローラ66間の外周Lの不連続部を、他方の車輪ユニット64,65の樽型ローラ66が相互に補完しているので、前進及び後進はガタつかず滑らかに行われる。
【0061】
また、前記主軸62方向の走行、つまり左右方向への走行の場合には、回転支持体63は回転せず、接地している樽型ローラ66自体の回転軸71を中心とする主軸62方向の回転によって左右方向の走行が行われる、そして主軸62に対して斜め方向の走行の場合には、その傾斜角度に対応して回転支持体63と樽型ローラ66とが同時回転することによって斜め方向の走行が行われる。
【0062】
このように、後側車輪48の回転支持体63と樽型ローラ66とが、昇降台装置の進行方向に対応して自在に回転することで、後側車輪48は水平面上のどの方向に対しても無方向性で自在に走行できると共に、前進から後進に移る場合や急角度の方向転換にも余分な抵抗が加わらないので、重量物である昇降台装置の方向転換時の衝撃を抑えると共に、昇降台装置の進行方向に振れが生じない。そのため、ベース2の上部にリンク機構9を介して作業台7を設けたことにより、接地面に対して高位置に配置された高床型の作業台7に作業者を乗せたままで昇降台装置を走行させる場合に、方向転換時に車輪48より発生する衝撃を抑えることで、車輪48からベース2を通じて作業台7へと伝わる衝撃により作業台7に揺れが起こることを抑え、作業台7での作業性や安全性などの利便性を向上させる。また、走行時に走行方向を調整しようとして、蛇行走行することなく、希望通りの進路上を走行することができ、狭い場所でも他のものに接触することなく、また所定の停止位置に正確に止めることが可能となる。
【0063】
また、第1の車輪ユニット64及び第2の車輪ユニット65は、それぞれ4個の樽型ローラ66を回転支持体63の外周部に対して一定のピッチで配設されており、第1の車輪ユニット64に備えた樽型ローラ66と第2の車輪ユニット65に備えた樽型ローラ66を、後側車輪の主軸62を中心とした回転方向において位相を半ピッチずらして配設したことにより、主軸62を中心とした回転方向における第1の車輪ユニット64及び第2の車輪ユニット65における各樽型ローラ66の弾性体の長手方向両端同士の重なり部分を大きく設けて、弾性体68の長手方向における中央部分と比較して薄肉に形成されたことにより衝撃吸収効果の薄い両端部分がそれぞれ単独で接地面に接地することを防ぐことにより、前進及び後進時のガタつきをさらに抑え滑らかに走行させることができるとともに、弾性体68の両端の磨耗を抑えることにより、樽型ローラ66の寿命を延ばして、昇降台装置の商品価値を高めることができる。
【0064】
また、樽型ローラ66を、芯材67と弾性体68とを備える二重構造とすることで、昇降台装置1及び作業台7からの荷重に耐え得る機械的強度を有するとともに、接地面に対して傷を付けにくい構造とすることができる。
【0065】
また、本実施例の昇降台装置1は、図7に示すように走行切換手段150,151の操作レバー152,153先端を左右方向外側に向けて、モータ54から前側車輪47A,47Bへの駆動力の伝達を遮断した状態で、昇降台装置1を手押し等の人力によって走行させることが可能となり、モータ54や充電装置55等の電気系統に問題が生じた場合にも本実施例の昇降台装置1を速やかに移動させることが可能となる。
【0066】
ここで、本実施例の昇降台装置1を走行させる場合、リンク機構9は縮小しており、このため押圧部材38が、連結フレーム82を押圧しており、車輪47A,47B,48に対しベース2に備えられた支持脚39,40は地面Gから浮いた状態(リフトアップされた状態)となり、該車輪47A,47B,48により移動することができる。
【0067】
前述の通り昇降台装置1を自走又は人力走行させて、昇降台装置1を所望の位置に移動させた後には、走行停止ボタン130を操作して、昇降台装置1を走行停止状態にすると共に、図7に示すように走行切換手段150,151の操作レバー152,153先端を左右方向外側に向けてモータ54から前側車輪47A,47Bへの駆動力を遮断する。走行停止ボタン130を押して昇降台装置1を走行停止状態にすると、第1の走行停止表示用ランプ135および第2の走行停止表示用ランプ136が点灯し、一目で昇降台装置1が走行停止状態であることが認識できる。
【0068】
次に支持脚39,40を外側に引出し、引出した状態で支持脚用ストッパ45により貫通部43,44同士を連結させて支持脚39,40の準備を行う。この際にはスライド杆41,42は側杆5,6をスライドする。
【0069】
次に、昇降切替手段12を上昇用に切り替えた後に操作ペダル16を脚踏みにより操作すると、油圧シリンダー8に油が供給されてロッド37が伸長し、これに伴い下部リンク杆23,24及び上部リンク杆25,26の挟角が小さくなりリンク機構9が伸長する。この際には下部リンク杆23,24が押圧部材38と共に上昇し、支持脚39,40は車輪47A,47B,48と相対的に下降して接地する(図5参照)。そして、使用者は作業台を所望高さで停止させた後、作業台で作業を行う。
【0070】
ここで、ベース2のカバー57に水平度検知装置170を備えたことにより、昇降台装置1のベース2が水平面に対して所定の角度(例えば3度)だけ傾いた場合に、図示しない報知手段たるブザーを鳴らすことによって、使用者に昇降台装置1のベース2が傾いていることを報知することが可能となり、昇降台装置1が倒れることを未然に防ぐことが可能となる。
【0071】
次に作業を終了すると、操作切替手段13を昇降作業側のままにして、そして昇降切替手段12を下降用に切り替えて再び操作ペダル16を足踏み操作すると、油圧シリンダー8に油が逆に供給されてロッド37が縮小し、これに伴い下部リンク杆23,24及び上部リンク杆25,26の挟角が大きくなりリンク機構9が縮小する。この際には、下部リンク杆23,24が押圧部材38と共に下降し、その押圧部材38はプレート部材83を備えた連結フレーム82を押圧すると共に、車輪47A,47B,48に対し相対的にベース2を上昇させ、支持脚39,40が地面Gから離れた状態(リフトアップされた状態)となる(図4参照)。このように、ベース2がリフトアップした状態、すなわち、支持脚39,40が浮いた状態でスライド杆41,42を側杆5,6に押し込み、支持脚39,40を元の位置に戻し位置ずれしないよう支持脚用ストッパ45により貫通部43,44同士を連結して固定した後、他の場所へ移動を行う。
【0072】
また、本実施例の昇降台装置1は、環状体53,53,53,53を用いることで吊下げ可能とし、貨物自動車又は貨物船等の各種輸送手段に対し積載可能としている。
【0073】
以上のように本実施例は請求項1に対応して、支持脚40,40を備えたベース2と、ベース2に昇降駆動装置8を備えたリンク機構9を介して上部に設けた作業台7と、ベース2側に設けた複数の車輪47A,47B,48と、リンク機構9の昇降に応動してベース2を昇降せしめるベース昇降駆動手段Aとを備えた昇降台装置1であって、複数の車輪47A,47B,48のうちいずれかを、駆動手段たるモータ54により駆動可能な少なくとも一対の駆動車輪47A,47Bとするとともに、昇降台装置1をモータ54の駆動力による自走または人力により移動可能な人力走行の何れかに切換可能とする走行切換手段150,151を備えたことを特徴とする。
【0074】
この場合、モータ54や充電装置56等に問題が発生した場合においても、昇降台装置1の移動方法を走行切換手段150,151により手押し等の人力による人力走行に切り替えることにより、昇降台装置1を走行させることが可能となる。
【0075】
また本実施例は請求項2に対応して、前記駆動手段を、モータ54としたことを特徴とする。
【0076】
この場合、昇降台装置1の自走走行の走行時間を、例えば充電装置56の満充電後の時速2.2キロメートルでの連続走行時間を3.5時間前後とし、昇降台装置1に関するランニングコストを抑制することが可能となる。
【0077】
さらに本実施例は請求項3に対応して、各駆動車輪たる前側車輪47A,47Bを独立して操作可能とする少なくとも一対の操作手段132,133を備えたことを特徴とする。
【0078】
この場合、前側車輪47A,47Bを独立させて駆動可能とすることにより、各前側車輪47A,47Bの回転数を自由に変えることが可能となるとともに、使用者は感覚的に昇降台装置1を操作することが可能となり、それに伴い昇降台装置1の走行に関する操作性が向上し、特に狭い場所での旋回や走行等に優れた性能を有することができる。
【0079】
また本実施例は、請求項4に対応して、操作手段132,133を作業台7に配置したことにより、昇降台装置1の構成を、作業者を作業台7に乗せたままの状態で走行可能とする自走型とし、昇降台装置1の運搬をより効率的に行えるものとし、昇降台装置1の利便性を更に向上させることができる。
【0080】
さらに本実施例は請求項5に対応して、支持脚39,40を備えたベース2と、ベース2に昇降駆動装置8を備えたリンク機構9を介して上部に設けた作業台7と、ベース2側に設けた複数の車輪47A,47B,48と、リンク機構9の昇降に応動してベース2を昇降せしめるベース昇降駆動手段Aとを備えた昇降台装置1であって、車輪47A,47B,48のうち少なくとも1つは、車輪48の回転軸たる主軸62に回転自在に支持された回転支持体63と、回転支持体63の外周部に複数の回転体たる樽型ローラ66を車輪48の主軸62と直交する方向に回転自在に設けた車輪構成体たる車輪ユニット64,65を備えた構成としている。
【0081】
この場合、後側車輪48の回転支持体63と樽型ローラ66とが、昇降台装置1の進行方向に対応して自在に回転することで、後側車輪48は水平面上のどの方向に対しても無方向性で自在に走行できると共に、前進から後進に移る場合や急角度の方向転換にも余分な抵抗が加わらないので、重量物である昇降台装置1の方向転換時の衝撃を抑えると共に、昇降台装置1の進行方向に振れが生じない。そのため、ベース2の上部にリンク機構9を介して作業台7を設けたことにより、接地面に対して高位置に配置された高床型の作業台7に作業者を乗せたままで昇降台装置1を走行させる場合に、方向転換時に車輪48より発生する衝撃を抑えることで、車輪48からベース2を通じて作業台7へと伝わる衝撃により作業台7に揺れが起こることを抑え、作業台7での作業性や安全性などの利便性を向上させる。また、走行時に走行方向を調整しようとして、蛇行走行することなく、希望通りの進路上を走行することができ、狭い場所でも他のものに接触することなく、また所定の停止位置に正確に止めることが可能となる。
【0082】
また本実施例は請求項6に対応して、車輪構成体たる第1の車輪ユニット64及び第2の車輪ユニット65を、車輪たる後側車輪48の回転軸たる主軸62上に複数並列すると共に、複数の車輪構成体たる第1の車輪ユニット64及び第2の車輪ユニット65を、一方の前記第1の車輪ユニット64及び第2の車輪ユニット65の回転体たる樽型ローラ66,66間に、他方の前記車輪構成体たる第1の車輪ユニット64及び第2の車輪ユニット65の回転体たる樽型ローラ66を配置して、車輪たる後側車輪48の外周を前記回転体66により形成している。
【0083】
この場合、後側車輪48の主軸62と直角方向に走行した場合に、樽型ローラ66自体は回転せずに樽型ローラ66は主軸62を中心に回転する回転支持体63とともに、後側車輪48の外周方向に回転し、その経線Lが順次接地して走行する。ここで、一方の車輪ユニット64,65の樽型ローラ66,66間の外周Lの不連続部を、他方の車輪ユニット64,65の樽型ローラ66が相互に補完しているので、昇降台装置1の後側車輪48の主軸62と直角に走行、つまり前進及び後進時に、昇降台装置1をガタつかせず滑らかに走行させることができる。
【0084】
さらに本実施例は請求項7に対応して、回転体を樽型に形成された樽型ローラ66としたことにより、複数の樽型ローラ66を回転支持体63の外周部に配置することで形成される後側車輪48の外周をより真円に近い形状とすることが可能となり、後側車輪48の主軸62方向の走行時の後側車輪48のガタつきをさらに抑え、昇降台装置1を滑らかに走行させることができる。
【0085】
実施例上の効果として、スティック部材137,138は、相互のスティック部材137,138を使用者の片方の手の2本の指(例えば人差し指と中指)で操作可能な間隔Lを空けた状態で近接させて配設されたことにより、作業者は昇降台装置1の走行操作を片方の手のみで行うことが可能となり、作業者は走行操作に使用していないもう片方の手を自由に使用することが可能となり、作業台7上での作業性や安全性を向上させることが可能となる。また、作業者は昇降台装置1の走行操作を片方の手の2本の指のみで行うことができるので、感覚的な操作により昇降台装置を走行させることが可能となり、昇降台装置1の走行操作性が向上する。
【0086】
また、各車輪ユニット64,65を構成する各樽型ローラ66を、回転支持体63に設けた支持部70間に備えた回転軸71にそれぞれ配置したことにより、各車輪ユニット64,65を回転支持体63を介して一体的に設け、回転支持体63のボス72に主軸62を挿通させた構造としたことにより、ベース2に作業台7、油圧シリンダー8、リンク機構9、モータ54等を備えたため数百キログラムを超す重量物である昇降台装置1から後側車輪48にかかる荷重によるせん断力に耐え得る機械的強度を備えることで、主軸62及び回転支持体63の変形を抑え、全方向走行用車輪である後側車輪48の信頼性を高めることができる。
【0087】
さらに、ベース昇降駆動手段Aに、リンク機構9のリンク杆23,24に設けた押圧部材38,38と、車輪47A,47B,48に一体的に連結され押圧部材38,38が押圧可能な応動体67,67とを備えたことにより、車輪47A,47B,48周りの機構を簡単にし、車輪47A,47B,48に対し様々な付加機能を装備可能とした。
【0088】
また、応動体67,67のその下方には、車輪47A,47B,48と前記応動体67,67に画設されたスペースKを備えたことにより、車輪47A,47B,48に対し様々な付加機能を装備可能とした。
【0089】
さらに、作業台7には安全柵11を備え、安全柵11に形成された出入口用開口部17を上方に向かって幅広に形成したことにより、作業台7に対する乗り降り際に、柵11の開口部分17に作業者の腰に装着された工具類が引っかかることを防ぎ、速やかな乗り降り動作を可能としている。
【0090】
また、柵11の扉18が柵11の外側から内側に向けて押し開き式となっていることにより、不意に扉18が開いてしまったとしても扉18が柵11の内側に向けて開く為、作業者が柵11の開口部分17から転落することが予防されることとなる。
【0091】
尚、本発明は本実施例に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。また、本実施例では第1の車輪ユニット64及び第2の車輪ユニット65からなる2組の車輪ユニットを、回転支持体63に主軸62の軸方向に並列させているが、車輪ユニット64,65を3列以上並列してもよい。さらに、各車輪ユニット64,65に備えられた樽型ローラ66の個数についても、上記実施例にあるような4個に限らず、2個以上の複数であれば、その個数は限定されないものとする。また、樽型ローラ66として形成された回転体についても、樽型に限らず、円柱、円錐、または裁頭円錐等の転がりの良い形状であればその形状は限定されるのもではない。さらに、本実施例上において後側車輪48の主軸62の向きを、昇降台装置1の前後方向と直角な向きに配設しているが、主軸62の向きはこれに限らず昇降台装置1の前後方向と平行な向きや、水平面上に傾斜させた向きに配設しても構わないものとする。さらに、前側車輪47を後側車輪48と同様の構成としても良い。この場合、昇降台装置1に備えた車輪47A,47B,48全てを全方向走行用車輪とすることで、昇降台装置1の方向転換をさらに滑らかなものとすることができる。また、上記の昇降台装置1の走行速度や連続走行時間については、昇降台装置1自体の重量や充電装置56の性能を変更することによって適宜変更可能である。さらに、ベース2の構造、油圧シリンダー8及びブラケット24Aの構造及び設置位置、リンク機構9の構造、作業台7の構成、及び、走行制御装置13の構成についても適宜変更可能である。また、貫通部43,44の位置やストッパ45の位置及び構成についても適宜変更が可能である。さらに、空間Kに配置されカバー57内に収められる構成についても、上記実施例に記載されたものに限らず、適宜変更可能である。また、車輪駆動制御装置160,160において設定される各種性能特性についても、上記実施例に限定されるものではない。また、水平度検知装置170において設定される角度についても上記実施例に記載された数値に限らず、適宜変更が可能である。さらに走行速度切換スイッチ131において設定される走行速度についても、低速走行と高速走行の2段階に限らず、低速走行から高速走行までを少なくとも2段階以上に切換可能とするか、低速走行から高速走行までを無段階に設定可能としても構わないものとする。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明のー実施例を示す昇降台装置の斜視図である。
【図2】同上、昇降台装置の上方からの斜視図である。
【図3】同上、昇降台装置のベース及びリンク機構を示す斜視図である。
【図4】同上、ベースが浮いた状態の側面図である。
【図5】同上、ベースが接地状態の側面図である。
【図6】同上、ベースの前側車輪の周辺を示しており、モータの駆動力を前側車輪に伝達可能なように操作レバーを操作した斜視図である。
【図7】同上、ベースの前側車輪の周辺を示しており、モータの駆動力を前側車輪から遮断するように操作レバーを操作した斜視図である。
【図8】同上、昇降台装置の後側車輪の正面図である。
【図9】同上、後側車輪の側面図である。
【図10】同上、後側車輪の斜視図である。
【図11】同上、後側車輪における樽型ローラの断面図である。
【図12】同上、昇降台装置を前進させた場合を示す説明図であり、図12(A)はスティック部材の操作を示しており、図12(B)は昇降台装置の動きを示している。
【図13】同上、昇降台装置を前方方向に方向転換した場合を示す説明図であり、図13(A)はスティック部材の操作を示しており、図13(B)は昇降台装置の動きを示している。
【図14】同上、昇降台装置を前方方向に方向転換した場合を示す説明図であり、図14(A)はスティック部材の操作を示しており、図14(B)は昇降台装置の動きを示している。
【図15】同上、昇降台装置をその場で方向転換させた場合を示す説明図であり、図15(A)はスティック部材の操作を示しており、図15(B)は昇降台装置の動きを示している。
【符号の説明】
【0093】
2 ベース
7 作業台
8 油圧シリンダー(昇降駆動装置)
9 リンク機構
14 走行制御手段
39,40 支持脚
47A,47B 前側車輪(車輪、駆動車輪)
48 後側車輪(車輪)
54 モータ(駆動手段)
59 操作部材(操作手段)
62 主軸(車輪の回転軸)
63 回転支持体
64 第1の車輪ユニット(車輪構成体)
65 第2の車輪ユニット(車輪構成体)
66 樽型ローラ(回転体)
132,133 走行操作手段
150,151 走行切換手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持脚を備えたベースと、前記ベースに昇降駆動装置を備えたリンク機構を介して上部に設けた作業台と、前記ベース側に設けた複数の車輪と、前記リンク機構の昇降に応動して前記ベースを昇降せしめるベース昇降駆動手段とを備えた昇降台装置であって、
前記複数の車輪のうちいずれかを、駆動手段により駆動可能な少なくとも一対の駆動車輪とするとともに、前記昇降台装置を、前記駆動手段の駆動力による自走または人力走行の何れかに切換可能とする走行切換手段を備えたことを特徴とする昇降台装置。
【請求項2】
前記駆動手段を、モータとしたことを特徴とする請求項1記載の昇降台装置。
【請求項3】
前記駆動車輪を独立して操作可能とする少なくとも一対の操作手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の昇降台装置。
【請求項4】
前記操作手段を前記作業台に備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の昇降台装置。
【請求項5】
前記車輪の少なくとも1つを、前記車輪の回転軸に回転自在に支持された回転支持体と、該回転支持体の外周部に複数の回転体を前記車輪の回転軸と直交する方向に回転自在に設けた車輪構成体とを備えた構成としたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の昇降台装置。
【請求項6】
前記車輪構成体を、前記車輪の回転軸上に複数並列すると共に、
前記複数の車輪構成体を、一方の前記車輪構成体の前記回転体間に、他方の前記車輪構成体の前記回転体を配置して、
前記車輪の外周を前記回転体により形成するものとしたことを特徴とする請求項5記載の昇降台装置。
【請求項7】
前記回転体を、樽型に形成したものとしたことを特徴とする請求項5又は6に記載の昇降台装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2009−184749(P2009−184749A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−23321(P2008−23321)
【出願日】平成20年2月1日(2008.2.1)
【出願人】(598035598)
【出願人】(597048986)株式会社シィップ (7)
【Fターム(参考)】