説明

明るさセンサおよび、これを用いた照明システム

【課題】簡易な構成で、照度測定値の分解能を高くすると共に、照度算出値の飽和を抑制することができる明るさセンサおよび、これを用いた照明システムを提供する。
【解決手段】照度に応じた検出値を出力するフォトダイオード11と、ゲインG1〜G3を用いてセンサ電圧V1〜V3を出力する増幅器12と、照度計測値L0を取得する照度取得部15と、センサ電圧V1〜V3と照度計測値L0とが入力される制御部17と、制御部17の動作モードを切り替えるモード切替部16とを備え、制御部17は、センサ電圧Vの単位電圧あたりの照度を示す係数K1〜K3を算出する係数算出部132と、係数K1〜K3を記憶する記憶部14と、照度算出値L1〜L3を算出し、飽和していない照度算出値Lのうち、いずれか1つの照度算出値Lを外部に出力する照度算出部133とで構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、明るさセンサおよび、これを用いた照明システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、明るさセンサの出力に基づいて、所定エリアの照度が目標照度に一致するように、光源の調光度を制御する照明装置が提供されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
また、図6に示すように、明るさセンサ100とコントローラ200と複数の照明器具300とを備えた照明システムも提供されている。
【0004】
明るさセンサ100は、明るさ検出部101と増幅器102とマイクロコンピュータ103(以下、マイコン103と略称する)とで構成されている。
【0005】
明るさ検出部101はフォトダイオードで構成されており、検出範囲の照度に応じた検出値を増幅器102に出力する。
【0006】
増幅器102は、明るさ検出部101が出力する検出値を所定のゲインで増幅し、センサ電圧としてマイコン103に出力する。
【0007】
マイコン103は、A/D変換部を備えており、センサ電圧をA/D変換し、変換値と所定の係数とを乗算することで照度(照度算出値)を算出して、コントローラ200に出力する。
【0008】
コントローラ200は、予め設定された目標照度値と、明るさセンサ100が出力する照度算出値とが一致するように、照明器具300の調光度を制御する。例えば、外光等が入り、照度算出値が目標照度値に対して大きい場合は、照明器具300の調光度を下げる。また、夜間などで照度算出値が目標照度値に対して小さい場合は、照明器具300の調光度を上げる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2001−52879号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来の明るさセンサ100は、照度の計測が可能な測定照度範囲(lx)を複数設定することができ、目標照度値に応じて測定照度範囲を切り替えていた。
【0011】
しかし、明るいエリアの照度を検出するために、測定照度範囲の上限を大きく設定した場合、照度算出値の分解能が低くなる。逆に、暗いエリアの照度を検出するために、測定照度範囲の上限を低く設定した場合、照度算出値の分解能は高くなるが、測定照度範囲の上限が低いため、マイコン103のA/D変換部がオーバーフローを起こしやすかった。
【0012】
例えば、マイコン103が、増幅器102が出力するセンサ電圧を8bitでA/D変換し、測定照度範囲の上限が1000lxとなるように設定されている場合、明るさセンサ100は、2.5lx単位でしか照度を測定することができない。したがって、照度算出値の分解能が低く、細かい照度を測定することができない。
【0013】
また、測定照度範囲の上限が250lxとなるように設定されている場合、明るさセンサ100は、1lx単位で測定することができ、測定照度範囲の上限が1000lxの場合に比べて測定算出値の分解能が向上している。しかし、測定照度範囲の上限が250lxと低いので、マイコン103のA/D変換部がオーバーフローしやすかった。すなわち、マイコン103が出力する照度算出値が飽和するおそれがあった。
【0014】
したがって、従来の明るさセンサ100は、照度算出値の分解能を高くすると共に、照度算出値の飽和を抑制するのが困難であった。
【0015】
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡易な構成で、照度測定値の分解能を高くすると共に、照度算出値の飽和を抑制することができる明るさセンサおよび、これを用いた照明システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の明るさセンサは、検出範囲の照度に応じた検出値を出力する明るさ検出部と、複数のゲインを有し、当該ゲインの各々を用いて前記検出値を増幅した複数の増幅値を出力する増幅器と、前記検出範囲の照度値を取得する照度取得部と、前記増幅器が出力する前記複数の増幅値と、前記照度取得部が取得する前記照度値とが入力される制御部と、前記制御部の動作モードを、通常モードと設定モードとのいずれかに切り替えるモード切替部とを備え、前記制御部は、前記設定モードにおいて、前記照度値と前記複数の増幅値とを用いて、前記増幅値の単位大きさあたりの照度を示す係数を、前記ゲイン毎に算出する係数算出部と、前記係数算出部が算出する前記ゲイン毎の前記係数を記憶する記憶部と、前記通常モードにおいて、前記複数の増幅値と前記ゲイン毎の前記係数とを用いて、前記ゲイン毎の照度算出値を算出し、前記ゲイン毎の前記照度算出値が飽和しているか否かを判断し、飽和していない1乃至複数の前記照度算出値のうち、いずれか1つの前記照度算出値を外部に出力する照度算出部とで構成されることを特徴とする。
【0017】
この明るさセンサにおいて、前記照度算出部は、飽和していない1乃至複数の前記照度算出値のうち、最も高い前記ゲインに対応した前記照度算出値を外部に出力することが好ましい。
【0018】
本発明の照明システムは、調光率を可変できる照明器具と、前記照明器具の調光率を制御するコントローラと、
前記照明器具の照射範囲における照度に応じた検出値を出力する明るさ検出部と、複数のゲインを有し、当該ゲインの各々を用いて前記検出値を増幅した複数の増幅値を出力する増幅器と、前記検出範囲の照度値を取得する照度取得部と、前記増幅器が出力する前記複数の増幅値と、前記照度取得部が取得する前記照度値とが入力される制御部と、前記制御部の動作モードを、通常モードと設定モードとのいずれかに切り替えるモード切替部とを備え、前記制御部は、前記設定モードにおいて、前記照度値と前記複数の増幅値とを用いて、前記増幅値の単位大きさあたりの照度を示す係数を、前記ゲイン毎に算出する係数算出部と、前記係数算出部が算出する前記ゲイン毎の前記係数を記憶する記憶部と、前記通常モードにおいて、前記複数の増幅値と前記ゲイン毎の前記係数とを用いて、前記ゲイン毎の照度算出値を算出し、前記ゲイン毎の前記照度算出値が飽和しているか否かを判断し、飽和していない1乃至複数の前記照度算出値のうち、いずれか1つの前記照度算出値を前記コントローラに出力する照度算出部とで構成される明るさセンサとを備え、前記設定モードにおいて前記コントローラは、最も高い前記ゲインに対応した前記照度算出値が飽和しないように、前記照明器具の調光率を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、本発明では、簡易な構成で、照度測定値の分解能を高くすると共に、照度算出値の飽和を抑制することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態1の明るさセンサのブロック構成図である。
【図2】同上の照明システムのブロック構成図である。
【図3】同上のテーブルTB1を示す図である。
【図4】同上のテーブルTB2を示す図である。
【図5】同上のテーブルTB2を示す図である。
【図6】従来の照明システムのブロック構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
(実施形態1)
本実施形態の明るさセンサ1のブロック構成図を図1、明るさセンサ1を備える照明システムのブロック構成図を図2に示す。
【0023】
照明システムは、明るさセンサ1とコントローラ2と照明器具3とで構成されている。明るさセンサ1は、照明器具3の照射範囲である机上面や床面などの所定のエリアA1における照度を検出する。照明器具3は、調光度が可変自在に構成されており、コントローラ2によって調光度が制御される。コントローラ2は、ユーザーによって設定された目標照度値と明るさセンサ1が出力する照度算出値Lとが一致するように、照明器具3の調光度を制御する。
【0024】
次に、明るさセンサ1の構成について説明する。
【0025】
明るさセンサ1は、フォトダイオード11と、増幅器12と、マイクロコンピュータ13(以下、マイコン13と略称する)と、記憶部14と、照度値取得部15と、モード切替部16とで構成されている。また、マイコン13と記憶部14とで制御部17を構成している。
【0026】
フォトダイオード11(明るさ検出部)は、所定のエリアにおける照度を検出しており、その照度に応じた電流が発生する。
【0027】
増幅器12は、オペアンプ等の増幅回路で構成されており、複数のゲインG(入力に対する出力の比率)を切り替えることができる。本実施形態の増幅器12は3つのゲインG1〜G3(ゲインG1=1倍,ゲインG2=10倍,ゲインG3=100倍)が設定されている。そして、増幅器12は、フォトダイオード11が出力する電流を検出し、各ゲインG1〜G3を用いてI−V変換を行い、センサ電圧V1〜V3(増幅値)としてマイコン13に出力する。
【0028】
マイコン13は、A/D変換部131と、係数算出部132と、照度算出部133とで構成されている。
【0029】
A/D変換部131は、増幅器12から出力されるセンサ電圧Vに対して8bitのA/D変換を行い、係数算出部132および照度算出部133に出力する。なお、A/D変換部131の入力範囲は0〜5Vに設定されている。したがって、センサ電圧Vが5Vを越えるとA/D変換部131はオーバーフローを起こし、A/D変換部131の出力値は飽和する。
【0030】
係数算出部132は、ゲインG1〜G3毎に、センサ電圧V1〜V3の単位電圧あたりの照度を示す係数K1〜K3を算出し、記憶部14に記憶する。なお、本実施形態の係数Kは、センサ電圧Vの1Vあたりの照度を示す。
【0031】
照度算出部133は、増幅器12から出力されるセンサ電圧V1〜V3と、記憶部14に記憶された係数K1〜K3とを乗算して、ゲインG1〜G3毎に対応する照度算出値L1〜L3を算出する。
【0032】
照度取得部15は、10キーやボリュームなどの入力手段を備えており、エリアA1の実際の照度計測値(照度値)が入力される。本実施形態では、ユーザーが照度計4を用いてエリアA1の照度計測値L0を測定し、入力手段を操作して照度取得部15に照度計測値L0を入力する。
【0033】
モード切替部16は、マイコン13の動作モードを、通常モードと設定モードとに切り替える。本実施形態のモード切替部16は、ボタンスイッチやスライドスイッチなどの切替手段を備えており、ユーザーが切替手段を操作することでマイコン13の動作モードを通常モードと設定モードとに切り替えることができる。マイコン13が通常モード時は、照度算出値Lをコントローラ2に出力し、設定モード時は係数K1〜K3を算出して記憶部14に記憶する。
【0034】
次に、マイコン13の動作モードについて説明する。まずマイコン13が設定モード時の動作について説明する。
【0035】
マイコン13が設定モードに移行すると、マイコン13からコントローラ2に設定モード移行信号が出力され、コントローラ2も設定モードに移行する。
【0036】
そして、係数算出部132がゲインG1〜G3のうち、最も高いゲインG3を選択し、増幅器12からゲインG3に対応するセンサ電圧V3が出力される。そして、A/D変換部131がセンサ電圧V3をA/D変換し、係数算出部132は、センサ電圧V3の電圧情報をコントローラ2に出力する。
【0037】
設定モード時のコントローラ2は、センサ電圧V3が4.5V〜5.0Vとなるように照明器具3の調光度を制御する。本実施形態では、コントローラ2は、照明器具3の消灯状態から調光度を上昇させ、センサ電圧V3が4.7Vとなった時点の調光度30%を維持する。
【0038】
そして、ユーザーはエリアA1における照度を照度計4を用いて測定し、明るさセンサ1の照度取得部15に測定した照度計測値L0=150lxを入力する。
【0039】
次に、係数算出部132は、ゲインG1〜G3を順次切り替えて、増幅器12が出力する各ゲインG1〜G3に対応するセンサ電圧V1〜V3を順次取得して、図3に示すテーブルTB1を生成して記憶部14に記憶する。テーブルTB1には、照度取得部15に入力された照度計測値L0と、各ゲインG1〜G3に対応するセンサ電圧V1〜V3が格納される。センサ電圧V1〜V3は、図3のテーブルTB1に示すように、ゲインG1に対応するセンサ電圧V1=0.048V、ゲインG2に対応するセンサ電圧V2=0.46V、ゲインG3に対応するセンサ電圧V3=4.7Vとなった。なお、増幅器2はオペアンプの増幅回路等を用いているため、設計上はG1=1倍,G2=10倍,G3=100倍であるが、測定値は1倍,10倍,100倍になるとは限らない。
【0040】
そして、係数算出部132は、照度取得部15に入力された照度値L0(=150lx)と、増幅器12から出力されたセンサ電圧V1〜V3とを用いて、ゲインG1〜G3毎に対応する係数K1〜K3を算出して、図4に示すテーブルTB2を生成する。テーブルTB2は、各ゲインG1〜G3に対応する係数K1〜K3,測定照度範囲R1〜R3,分解能B1〜B3が格納される。係数K1〜K3は、図4のテーブルTB2に示すように、K1=150(lx)÷0.048(V)=3125、K2=150(lx)÷0.46(V)=326、K3=150(lx)÷4.7(V)=31.9となった。すなわち、各センサ電圧V1〜V3に、各係数K1〜K3を乗算することで、各ゲインG1〜G3に対応する照度算出値L1〜L3が得られる。
【0041】
また、A/D変換部131の入力電圧範囲は0〜5Vに設定されており、0〜5Vの範囲で8bitのA/D変換を行う。したがって、係数Kに5(V)を乗算することで、測定照度範囲Rの上限値が算出される。図4のテーブルTB2に示すように、各ゲインG1〜G3に対応する測定照度範囲R1〜R3は、R1=0〜156251lx,R2=0〜16301lx,R3=0〜159.5lxとなる。
【0042】
また、測定照度範囲Rの最大値を8bit(256)で除算することで、1bitあたりの照度を示す分解能Bを算出することができる。図4のテーブルTB2に示すように、各ゲインG1〜G3に対応する分解能B1〜B3は、B1=61lx,B2=6.4lx,B3=0.63lxとなる。
【0043】
そして、係数算出部132は、算出した係数K1〜K3,測定照度範囲R1〜R3,分解能B1〜B3が格納されたテーブルTB2を記憶部14に記憶する。なお、本実施形態の記憶部14はEEPROMで構成されており、電源をオフしてもテーブルTB1,TB2のデータは消去されずに記憶しておくことができる。
【0044】
図4のテーブルTB2に示すように、ゲインG1〜G3が大きくなるにつれて、測定照度範囲R1〜R3は狭くなるが、分解能B1〜B3は高くなる。
【0045】
このように、本実施形態では、設定モードにおいて、最も高いゲインG3のセンサ電圧V3がA/D変換部131の入力範囲に収まる4.5〜5.0Vとなるように、コントローラ2が照明器具3の調光度を制御している。すなわち、ゲインG3よりも小さいゲインG1,G2のセンサ電圧V1,V2もA/D変換部131の入力範囲に収まる。したがって、係数K1〜K3を算出する際に、ゲインG1〜G3毎に照明器具3の調光度を制御する必要がなく、工数を削減することができる。
【0046】
次に、マイコン13の通常モード時の動作について説明する。
【0047】
マイコン13が通常モードに移行すると、マイコン13からコントローラ2に通常モード移行信号が出力され、コントローラ2も通常モードに移行する。
【0048】
照度算出部133は、ゲインG1〜G3を順次切り替えて、増幅器12が出力する各ゲインG1〜G3に対応するセンサ電圧V1〜V3を順次取得する。そして、照度算出部133は、取得した各センサ電圧V1〜V3と、記憶部14に記憶された各係数K1〜K3とを乗算して、各ゲインG1〜G3に対応する照度算出値L1〜L3を算出する。そして、図5に示すように、テーブルTB2に照度算出値L1〜L3を格納する。
【0049】
そして、照度算出部133は、各ゲインG1〜G3に対応する照度算出値L1〜L3が飽和しているか否かを判断する。本実施形態では、判断対象のゲインGに対応する測定照度範囲R内に、判断対象のゲインGよりも小さいゲインGに対応する照度算出値Lが入っているか否かで判断する。例えば、ゲインG3に対応する照度算出値L3が飽和しているか否かを判断する場合、ゲインG2に対応する照度算出値L2がゲインG3に対応する測定照度範囲R3内に入っているか否かを判断する。照度算出値L2が測定照度範囲R3内に入っている場合、照度算出値L3は飽和していないと判断し、照度算出値L2が測定照度範囲R3内に入っていない場合、照度算出値L3は飽和していると判断する。
【0050】
そして、照度算出部133は、飽和していない照度算出値Lのうち、最も分解能Bが高い照度算出値Lを選択してコントローラ2に出力する。すなわち、照度算出部133は、飽和していない照度算出値Lのうち、最も高いゲインGに対応する照度算出値Lを選択してコントローラ2に出力する。
【0051】
例えば、図5のテーブルTB2に示すように、ゲインG1に対応する照度算出値L1=976lx,ゲインG2に対応する照度算出値L2=979.2lxとなっている。しかし、ゲインG2に対応する照度算出値L2=979.21lxは、ゲインG3に対応する照度範囲R3=0〜159.5lx内に入っていないので、照度算出値L3は飽和して頭打ち(159.5lx)となっている。したがって、照度算出部133は、飽和していない照度算出値L1,L2のうち、最も高いゲインG2に対応する照度算出値L2を選択してコントローラ2に出力する。
【0052】
そして、コントローラ2は、予め設定された目標照度値と照度算出値L2とが一致するように、照明器具3の調光度をフィードバック制御する。
【0053】
また、通常モード時では、上記動作を所定周期毎に繰り返して、各ゲインG1〜G3に対応する照度算出値L1〜L3を算出して、テーブルTB2を更新する。そして、照度算出部133は、飽和していない照度算出値Lのうち、最も高いゲインGに対応する照度算出値Lを選択してコントローラ2に出力する。
【0054】
したがって、本実施形態では、エリアA1の照度に応じて、自動的に、照度算出値Lが飽和せず、より分解能Bが高いゲインGを用いて算出した照度算出値Lを選択してコントローラ2に出力することができる。
【0055】
なお、本実施形態では3つのゲインG1〜G3を用いているが、3つに限定するものではなく、さらに多くのゲインGを用いてもよい。
【符号の説明】
【0056】
1 明るさセンサ
11 フォトダイオード(明るさ検出部)
12 増幅器
13 マイコン
14 記憶部
15 照度取得部
16 モード切替部
17 制御部
131 A/D変換部
132 係数算出部
133 照度算出部
G1〜G3 ゲイン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出範囲の照度に応じた検出値を出力する明るさ検出部と、
複数のゲインを有し、当該ゲインの各々を用いて前記検出値を増幅した複数の増幅値を出力する増幅器と、
前記検出範囲の照度値を取得する照度取得部と、
前記増幅器が出力する前記複数の増幅値と、前記照度取得部が取得する前記照度値とが入力される制御部と、
前記制御部の動作モードを、通常モードと設定モードとのいずれかに切り替えるモード切替部とを備え、
前記制御部は、前記設定モードにおいて、前記照度値と前記複数の増幅値とを用いて、前記増幅値の単位大きさあたりの照度を示す係数を、前記ゲイン毎に算出する係数算出部と、前記係数算出部が算出する前記ゲイン毎の前記係数を記憶する記憶部と、前記通常モードにおいて、前記複数の増幅値と前記ゲイン毎の前記係数とを用いて、前記ゲイン毎の照度算出値を算出し、前記ゲイン毎の前記照度算出値が飽和しているか否かを判断し、飽和していない1乃至複数の前記照度算出値のうち、いずれか1つの前記照度算出値を外部に出力する照度算出部とで構成されることを特徴とする明るさセンサ。
【請求項2】
前記照度算出部は、飽和していない1乃至複数の前記照度算出値のうち、最も高い前記ゲインに対応した前記照度算出値を外部に出力することを特徴とする請求項1記載の明るさセンサ。
【請求項3】
調光率を可変できる照明器具と、
前記照明器具の調光率を制御するコントローラと、
前記照明器具の照射範囲における照度を検出し、前記照度算出値を前記コントローラに出力する請求項1または2記載の明るさセンサとを備え、
前記設定モードにおいて前記コントローラは、最も高い前記ゲインに対応した前記照度算出値が飽和しないように、前記照明器具の調光率を制御することを特徴とする照明システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−112744(P2012−112744A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−260879(P2010−260879)
【出願日】平成22年11月24日(2010.11.24)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】