映像再生装置
【課題】眼鏡を装着していない状況で三次元映像が再生されることに起因するユーザの違和感を抑制することが可能な映像再生装置を得る。
【解決手段】ＳＴＢ４は、左視用映像と右視用映像とをテレビ５の表示画面に交互に表示し、左視用映像の表示タイミングに同期して眼鏡７の左眼８Ｌを透光状態、右眼８Ｒを遮光状態とし、右視用映像の表示タイミングに同期して眼鏡７の右眼８Ｒを透光状態、左眼８Ｌを遮光状態とすることにより、三次元映像を再生可能な映像再生装置であって、表示画面における映像の再生を制御する映像制御部１４と、ユーザが眼鏡７を装着しているか否かを検出する第１検出部１２と、を備え、映像制御部１４は、第１検出部１２によってユーザが眼鏡７を装着していることが検出された場合に、三次元映像を再生する。
【解決手段】ＳＴＢ４は、左視用映像と右視用映像とをテレビ５の表示画面に交互に表示し、左視用映像の表示タイミングに同期して眼鏡７の左眼８Ｌを透光状態、右眼８Ｒを遮光状態とし、右視用映像の表示タイミングに同期して眼鏡７の右眼８Ｒを透光状態、左眼８Ｌを遮光状態とすることにより、三次元映像を再生可能な映像再生装置であって、表示画面における映像の再生を制御する映像制御部１４と、ユーザが眼鏡７を装着しているか否かを検出する第１検出部１２と、を備え、映像制御部１４は、第１検出部１２によってユーザが眼鏡７を装着していることが検出された場合に、三次元映像を再生する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、映像再生装置に関し、特に、三次元映像を再生可能な映像再生装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
下記特許文献１には、両眼に液晶シャッタを備える専用の眼鏡をユーザが着用することによって、三次元映像を視聴可能な映像表示装置が開示されている。当該映像表示装置においては、左視用映像と右視用映像とを所定の周期で表示画面に交互に表示する。そして、液晶シャッタを制御することによって、左視用映像の表示タイミングに同期して眼鏡の左眼を透光状態、右眼を遮光状態とし、右視用映像の表示タイミングに同期して眼鏡の右眼を透光状態、左眼を遮光状態とすることにより、三次元映像を再生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特許第３２７３０７４号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
上記のとおり三次元映像を再生する場合には、左視用映像と右視用映像とが所定の周期で表示画面に交互に表示される。そのため、三次元映像の再生時に眼鏡を装着していない裸眼の状態で表示画面を目視すると、ユーザにとって違和感がある。二次元映像及び三次元映像のいずれを再生するかは例えばユーザのリモコン操作によって選択することができるが、三次元映像の再生時に眼鏡を装着していない場合のユーザの違和感は考慮されていない。
【０００５】
本発明はかかる事情に鑑みて成されたものであり、三次元映像を再生可能な映像再生装置において、眼鏡を装着していない状況で三次元映像が再生されることに起因するユーザの違和感を抑制することが可能な映像再生装置を得ることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明の第１の態様に係る映像再生装置は、左視用映像と右視用映像とを表示画面に交互に表示し、左視用映像の表示タイミングに同期して眼鏡の左眼を透光状態、右眼を遮光状態とし、右視用映像の表示タイミングに同期して前記眼鏡の右眼を透光状態、左眼を遮光状態とすることにより、三次元映像を再生可能な映像再生装置であって、前記表示画面における映像の再生を制御する映像制御部と、ユーザが前記眼鏡を装着しているか否かを検出する第１の検出部と、を備え、前記映像制御部は、前記第１の検出部によってユーザが前記眼鏡を装着していることが検出された場合に、三次元映像を再生することを特徴とするものである。
【０００７】
第１の態様に係る映像再生装置によれば、第１の検出部は、三次元映像のコンテンツを視聴するための眼鏡をユーザが装着しているか否かを検出する。そして、映像制御部は、第１の検出部によってユーザが眼鏡を装着していることが検出された場合に、三次元映像を再生する。従って、ユーザが眼鏡を装着していない場合には三次元映像は再生されないため、眼鏡を装着していない状況で三次元映像が再生されることに起因するユーザの違和感を抑制することが可能となる。
【０００８】
本発明の第２の態様に係る映像再生装置は、第１の態様に係る映像再生装置において特に、前記映像制御部は、前記第１の検出部によってユーザが前記眼鏡を装着していないことが検出された場合には、二次元映像を再生することを特徴とするものである。
【０００９】
第２の態様に係る映像再生装置によれば、映像制御部は、第１の検出部によってユーザが眼鏡を装着していないことが検出された場合には、二次元映像を再生する。従って、眼鏡を装着していないユーザは、違和感のない二次元映像でコンテンツを視聴することが可能となる。
【００１０】
本発明の第３の態様に係る映像再生装置は、第１又は第２の態様に係る映像再生装置において特に、前記第１の検出部は、ユーザによって前記眼鏡が装着されていることを示す第１の信号を前記眼鏡から受信することにより、ユーザが前記眼鏡を装着していることを検出することを特徴とするものである。
【００１１】
第３の態様に係る映像再生装置によれば、第１の検出部は、ユーザによって眼鏡が装着されていることを示す第１の信号を眼鏡から受信することにより、ユーザが眼鏡を装着していることを検出する。ユーザが眼鏡を装着しているか否かは、眼鏡に取り付けられた感圧センサ、温度センサ、又は静電容量方式の接触センサ等によって検出することができる。センサが眼鏡の装着を検出すると、その旨を示す第１の信号が眼鏡から映像再生装置に送信される。その結果、第１の信号を眼鏡から受信することによって、第１の検出部は、ユーザが眼鏡を装着していることを確実に検出することが可能となる。
【００１２】
本発明の第４の態様に係る映像再生装置は、第１〜第３のいずれか一つの態様に係る映像再生装置において特に、三次元映像を視聴可能な所定視野内に前記眼鏡が存在しているか否かを検出する第２の検出部をさらに備え、前記映像制御部は、前記第１の検出部によってユーザが前記眼鏡を装着していることが検出され、かつ、前記第２の検出部によって前記所定視野内に前記眼鏡が存在していることが検出された場合に、三次元映像を再生することを特徴とするものである。
【００１３】
第４の態様に係る映像再生装置によれば、第２の検出部は、三次元映像を視聴可能な所定視野内に眼鏡が存在しているか否かを検出する。そして、映像制御部は、第１の検出部によってユーザが眼鏡を装着していることが検出され、かつ、第２の検出部によって所定視野内に眼鏡が存在していることが検出された場合に、三次元映像を再生する。ユーザが所定視野内に存在していない場合には、たとえ眼鏡を装着していても三次元映像のコンテンツは視聴できない。従って、このような状況で三次元映像を再生すると、眼鏡を装着していない場合と同様にユーザにとって違和感がある。そこで、ユーザが眼鏡を装着していること、及び、当該眼鏡が所定視野内に存在していることを条件として三次元映像を再生することにより、眼鏡を装着していない状況、又は眼鏡を装着していても所定視野内に存在していない状況で三次元映像が再生されることに起因するユーザの違和感を抑制することが可能となる。
【００１４】
本発明の第５の態様に係る映像再生装置は、第４の態様に係る映像再生装置において特に、前記映像制御部は、前記第１の検出部によってユーザが前記眼鏡を装着していないことが検出された場合、又は、前記第２の検出部によって前記所定視野内に前記眼鏡が存在していないことが検出された場合には、二次元映像を再生することを特徴とするものである。
【００１５】
第５の態様に係る映像再生装置によれば、映像制御部は、第１の検出部によってユーザが眼鏡を装着していないことが検出された場合、又は、第２の検出部によって所定視野内に眼鏡が存在していないことが検出された場合には、二次元映像を再生する。従って、眼鏡を装着していないユーザ、又は、眼鏡を装着していても所定視野内に存在していないユーザは、違和感のない二次元映像でコンテンツを視聴することが可能となる。
【００１６】
本発明の第６の態様に係る映像再生装置は、第４又は第５の態様に係る映像再生装置において特に、前記第２の検出部は、前記所定視野内に存在している前記眼鏡からは受信可能で、前記所定視野外に存在している前記眼鏡からは受信不能な第２の信号を、前記眼鏡から受信することにより、前記所定視野内に前記眼鏡が存在していることを検出することを特徴とするものである。
【００１７】
第６の態様に係る映像再生装置によれば、第２の検出部は、所定視野内に存在している眼鏡からは受信可能で、所定視野外に存在している眼鏡からは受信不能な第２の信号を、眼鏡から受信することにより、所定視野内に眼鏡が存在していることを検出する。電波又は赤外線等による第２の信号を眼鏡から送信し、映像再生装置が第２の信号を受信する。映像再生装置において第２の信号の受信可能エリアを所定視野に限定することにより、眼鏡が所定視野内に存在している場合には映像再生装置は第２の信号を受信し、一方、眼鏡が所定視野外に存在している場合には映像再生装置は第２の信号を受信しない。その結果、眼鏡から第２の信号を受信しているか否かによって、第２の検出部は、眼鏡が所定視野内に存在しているか否かを確実に検出することが可能となる。
【００１８】
本発明の第７の態様に係る映像再生装置は、第４又は第５の態様に係る映像再生装置において特に、前記第２の検出部は、前記所定視野に向けて所定の応答要求信号を送信し、前記応答要求信号に応答する第３の信号を前記眼鏡から受信することにより、前記所定視野内に前記眼鏡が存在していることを検出することを特徴とするものである。
【００１９】
第７の態様に係る映像再生装置によれば、第２の検出部は、所定視野に向けて所定の応答要求信号を送信し、応答要求信号に応答する第３の信号を眼鏡から受信することにより、所定視野内に眼鏡が存在していることを検出する。眼鏡が所定視野内に存在している場合には、眼鏡は応答要求信号を受信するため、それに応答して第３の信号を送信する。一方、眼鏡が所定視野外に存在している場合には、眼鏡は応答要求信号を受信しないため、第３の信号を送信しない。その結果、眼鏡から第３の信号を受信しているか否かによって、第２の検出部は、眼鏡が所定視野内に存在しているか否かを確実に検出することが可能となる。
【００２０】
他の観点によれば、本発明は、第３又は第６の態様に係る映像再生装置とともに用いる眼鏡を提供することができる。
【発明の効果】
【００２１】
本発明によれば、三次元映像を再生可能な映像再生装置において、眼鏡を装着していない状況で三次元映像が再生されることに起因するユーザの違和感を回避することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【００２２】
【図１】本発明の実施の形態に係る映像配信システムの全体構成を示す図である。
【図２】ＳＴＢの構成を簡略化して示すブロック図である。
【図３】三次元映像のコンテンツを視聴可能な視野を示す図である。
【図４】眼鏡を模式的に示す斜視図である。
【図５】三次元映像の映像信号を再生する場合のＳＴＢの処理を示す図である。
【図６】二次元映像の映像信号を再生する場合のＳＴＢの処理を示す図である。
【図７】二次元映像の映像信号を再生する場合のＳＴＢの処理を示す図である。
【図８】変形例に係るＳＴＢの構成を簡略化して示すブロック図である。
【図９】三次元映像のコンテンツを視聴可能な視野を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【００２３】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、異なる図面において同一の符号を付した要素は、同一又は相応する要素を示すものとする。
【００２４】
図１は、本発明の実施の形態に係る映像配信システム１の全体構成を示す図である。図１に示すように映像配信システム１は、映像配信装置としてのサーバ２と、当該サーバ２とＩＰ（Internet Protocol）ネットワーク等の通信ネットワーク３を介して接続される、映像再生装置としてのＳＴＢ（Set Top Box）４と、液晶表示装置等のテレビ５と、ハードディスク等の記憶部６と、三次元映像のコンテンツを視聴するためにユーザが装着する眼鏡７とを備えて構成されている。眼鏡７は、左眼８Ｌ及び右眼８Ｒを有している。なお、記憶部６はＳＴＢ４に内蔵されていてもよい。また、ＳＴＢ４の機能がテレビ５に内蔵されていてもよい。
【００２５】
サーバ２は、通信ネットワーク３を介してＳＴＢ４にコンテンツの映像信号を送信する。ＳＴＢ４は、受信した映像信号に対してデコード等の処理を行って、当該処理後の映像信号を記憶部６に記憶する。また、ＳＴＢ４は、記憶部６から読み出した映像信号をテレビ５に送信することにより、テレビ５において映像を再生する。ＳＴＢ４は、テレビ５において二次元映像を再生可能であるとともに、三次元映像を再生することも可能である。三次元映像のコンテンツを視聴する場合には、ユーザは眼鏡７を装着することができる。
【００２６】
図２は、ＳＴＢ４の構成を簡略化して示すブロック図である。図２に示すように、ＳＴＢ４は、信号受信部１１、第１検出部１２、第２検出部１３、映像制御部１４、眼鏡制御部１５、映像送信部１６、及び制御信号送信部１７を備えている。
【００２７】
図３は、三次元映像のコンテンツを視聴可能な視野２０を示す図である。視野２０は、テレビ５の正面及びその近傍領域に設定されており、眼鏡７を装着したユーザが視野２０内に位置することにより、そのユーザは三次元映像のコンテンツを視聴することが可能となる。一方、ユーザが眼鏡７を装着していない場合や、眼鏡７を装着していても視野２０外に位置している場合には、そのユーザは三次元映像のコンテンツを視聴することができない。また、図３に示すように、テレビ５の例えば正面中央上部には、信号受信部１１が取り付けられている。
【００２８】
図４は、眼鏡７を模式的に示す斜視図である。眼鏡７の例えばフロント部の外面に、信号送信部３１が取り付けられている。また、眼鏡７の例えばテンプル部の内面に、感圧センサ３０が取り付けられている。ユーザが眼鏡７を装着すると、感圧センサ３０が圧力を検知する。これにより、ユーザが眼鏡７を装着したことを感圧センサ３０によって検知することができる。ユーザによって眼鏡７が装着されていることが検知されると、その旨を示す信号Ｓ１（第１の信号）が、信号送信部３１から送信される。信号Ｓ１は、ユーザが眼鏡７を装着している限り、例えば数秒間隔で定期的に送信される。なお、感圧センサ３０を用いる代わりに、温度センサや、静電容量方式の接触センサを用いてもよい。ユーザが眼鏡７を装着すると、ユーザの体温によって温度センサの検知温度が変化する。これにより、ユーザが眼鏡７を装着したことを温度センサによって検知することができる。また、ユーザが眼鏡７を装着すると、ユーザの頭部との接触に伴って静電容量が変化する。これにより、ユーザが眼鏡７を装着したことを接触センサによって検知することができる。
【００２９】
図２，３を参照して、眼鏡７の信号送信部３１から送信された信号Ｓ１は、信号受信部１１によって受信される。
【００３０】
また、眼鏡７の電源スイッチがオンされると、眼鏡７の存在を通知するための信号Ｓ２（第２の信号）が、信号送信部３１から送信される。信号Ｓ２は、眼鏡７の電源スイッチがオン状態である限り、例えば数秒間隔で定期的に送信される。
【００３１】
図２，３を参照して、眼鏡７の信号送信部３１から送信された信号Ｓ２は、信号受信部１１によって受信される。ここで、信号受信部１１においては、信号Ｓ２の受信可能エリアが、視野２０に相当するエリアに限定されている。例えば、赤外線を用いて信号Ｓ２の送受信を行う場合には、信号受信部１１内の赤外線受光部の前方に受光窓を配置することにより、受光窓の形状によって受信可能エリアを任意に限定することができる。従って、視野２０内に存在している眼鏡７から送信された信号Ｓ２は信号受信部１１によって受信され、一方、視野２０外に存在している眼鏡７から送信された信号Ｓ２は信号受信部１１によって受信されない。なお、信号Ｓ２と同様に信号Ｓ１についても、信号受信部１１の受信可能エリアを視野２０に相当するエリアに限定してもよい。
【００３２】
図２を参照して、信号受信部１１は、眼鏡７から信号Ｓ１を受信した場合、その信号Ｓ１を第１検出部１２に入力する。信号受信部１１から信号Ｓ１が入力されることにより、第１検出部１２は、ユーザが眼鏡７を装着していることを検出する。一方、信号受信部１１から信号Ｓ１が入力されないことにより、第１検出部１２は、ユーザが眼鏡７を装着していないことを検出する。第１検出部１２による検出の結果は、信号Ｓ３として第１検出部１２から映像制御部１４に入力される。
【００３３】
また、信号受信部１１は、眼鏡７から信号Ｓ２を受信した場合、その信号Ｓ２を第２検出部１３に入力する。信号受信部１１から信号Ｓ２が入力されることにより、第２検出部１３は、視野２０内に眼鏡７が存在していることを検出する。一方、信号受信部１１から信号Ｓ２が入力されないことにより、第２検出部１３は、視野２０内に眼鏡７が存在していないことを検出する。第２検出部１３による検出の結果は、信号Ｓ４として第２検出部１３から映像制御部１４に入力される。
【００３４】
映像制御部１４は、三次元映像のコンテンツの映像信号Ｓ５を記憶部６から読み出す。また、映像制御部１４は、信号Ｓ３，Ｓ４に基づいて、第１検出部１２によってユーザが眼鏡７を装着していることが検出され、かつ、第２検出部１３によって視野２０内に眼鏡７が存在していることが検出された場合に、三次元映像の映像信号Ｓ５を映像送信部１６に入力する。映像送信部１６は、入力された映像信号Ｓ５をテレビ５に向けて送信する。一方、映像制御部１４は、信号Ｓ３，Ｓ４に基づいて、第１検出部１２によってユーザが眼鏡７を装着していないことが検出され、又は、第２検出部１３によって視野２０内に眼鏡７が存在していないことが検出された場合に、三次元映像の映像信号Ｓ５から二次元映像の映像信号Ｓ６を生成して、当該映像信号Ｓ６を映像送信部１６に入力する。映像送信部１６は、入力された映像信号Ｓ６をテレビ５に向けて送信する。
【００３５】
図５は、三次元映像の映像信号Ｓ５を再生する場合のＳＴＢ４の処理を示す図である。三次元映像の再生を行う場合には、人間の両眼視差を反映した左視用映像と右視用映像とが所定の周期（例えば１／６０秒周期）で交互に表示される。図５に示した例では、第０フレームの左視用映像Ｆ０Ｌ、第０フレームの右視用映像Ｆ０Ｒ、第１フレームの左視用映像Ｆ１Ｌ、第１フレームの右視用映像Ｆ１Ｒ、第２フレームの左視用映像Ｆ２Ｌ、第２フレームの右視用映像Ｆ２Ｒ、第３フレームの左視用映像Ｆ３Ｌ、第３フレームの右視用映像Ｆ３Ｒ、・・・が、この順にテレビ５の表示画面に表示される。
【００３６】
眼鏡制御部１５は、眼鏡７の左眼８Ｌ及び右眼８Ｒの各々に組み込まれた液晶シャッタを制御するための制御信号Ｓ７を、制御信号送信部１７に入力する。制御信号送信部１７は、制御信号Ｓ７を眼鏡７に向けて無線送信する。図５に示すように、三次元映像の再生を行う場合には、各フレームの左視用映像Ｆ０Ｌ，Ｆ１Ｌ，Ｆ２Ｌ，Ｆ３Ｌ，・・・をテレビ５に表示するタイミングに同期して、眼鏡７の左眼８Ｌが透光状態（ＯＮ）、右眼８Ｒが遮光状態（ＯＦＦ）とされ、各フレームの右視用映像Ｆ０Ｒ，Ｆ１Ｒ，Ｆ２Ｒ，Ｆ３Ｒ，・・・をテレビ５に表示するタイミングに同期して、眼鏡７の右眼８Ｒが透光状態（ＯＮ）、左眼８Ｌが遮光状態（ＯＦＦ）とされる。
【００３７】
図６，７は、二次元映像の映像信号Ｓ６を再生する場合のＳＴＢ４の処理をそれぞれ示す図である。映像制御部１４は、記憶部６から読み出した三次元映像の映像信号Ｓ５に基づいて、二次元映像の映像信号Ｓ６を生成する。具体的には、各フレームの左視用映像が右視用映像の表示タイミングでも表示されるように、右視用映像に代えて左視用映像を挿入する。図６，７に示した例では、右視用映像Ｆ０Ｒ，Ｆ１Ｒ，Ｆ２Ｒ，Ｆ３Ｒ，・・・に代えて左視用映像Ｆ０Ｌ，Ｆ１Ｌ，Ｆ２Ｌ，Ｆ３Ｌ，・・・がそれぞれ挿入されることにより、二次元映像の映像信号Ｓ６が生成される。従ってこの例の場合には、第０フレームの左視用映像Ｆ０Ｌ、第０フレームの左視用映像Ｆ０Ｌ、第１フレームの左視用映像Ｆ１Ｌ、第１フレームの左視用映像Ｆ１Ｌ、第２フレームの左視用映像Ｆ２Ｌ、第２フレームの左視用映像Ｆ２Ｌ、第３フレームの左視用映像Ｆ３Ｌ、第３フレームの左視用映像Ｆ３Ｌ、・・・が、この順にテレビ５の表示画面に表示される。
【００３８】
眼鏡制御部１５は、眼鏡７の左眼８Ｌ及び右眼８Ｒの各々に組み込まれた液晶シャッタを制御するための制御信号Ｓ７を、制御信号送信部１７に入力する。制御信号送信部１７は、制御信号Ｓ７を眼鏡７に向けて無線送信する。
【００３９】
図６に示した例では、各フレームの１番目の左視用映像Ｆ０Ｌ，Ｆ１Ｌ，Ｆ２Ｌ，Ｆ３Ｌ，・・・をテレビ５に表示するタイミングに同期して、眼鏡７の左眼８Ｌが透光状態（ＯＮ）、右眼８Ｒが遮光状態（ＯＦＦ）とされ、各フレームの２番目の左視用映像Ｆ０Ｌ，Ｆ１Ｌ，Ｆ２Ｌ，Ｆ３Ｌ，・・・をテレビ５に表示するタイミングに同期して、眼鏡７の右眼８Ｒが透光状態（ＯＮ）、左眼８Ｌが遮光状態（ＯＦＦ）とされる。
【００４０】
図７に示した例では、左眼８Ｌ及び右眼８Ｒのスイッチングを行わず、全期間において眼鏡７の両眼が透光状態（ＯＮ）とされる。なお、図６，７に示した例では、左視用映像及び右視用映像の双方に同じ映像を用いることで三次元映像の再生モードで二次元映像を再生したが、これに限られるものではない。三次元映像の再生モードで二次元映像を再生する場合、その再生モード下において三次元映像と二次元映像との再生の切り替えを頻繁に行っても、ユーザは切り替えを感じ難い。しかしながら、二次元映像と三次元映像との再生モード自体を切り替えるようにしてもよい。眼鏡の着脱は頻繁に起こらず、再生モードの切り替え時に映像が瞬間的に途切れてもユーザの注目はその瞬間は映像から外れているので、二次元映像と三次元映像との再生モード自体を切り替えるのが簡便である。三次元映像から二次元映像に再生モードを切り替える場合、図７に示した例のように眼鏡のスイッチングは停止させるのが望ましいが、図６に示した例のようにスイッチングを継続させてもよい。
【００４１】
図８は、変形例に係るＳＴＢ４の構成を簡略化して示すブロック図である。図８に示すように、ＳＴＢ４は、信号受信部１１、第１検出部１２、第２検出部１３、映像制御部１４、眼鏡制御部１５、映像送信部１６、制御信号送信部１７、及び信号送信部４０を備えている。
【００４２】
図９は、三次元映像のコンテンツを視聴可能な視野２０を示す図である。信号送信部４０は、信号受信部１１に並んで、テレビ５の例えば正面中央上部に取り付けられている。なお、信号送信部４０及び信号受信部１１は、ユニット化されることにより一体的に構成されていてもよい。
【００４３】
信号送信部４０は、所定の応答要求信号Ｓ１０を送信する。信号送信部４０から送信された応答要求信号Ｓ１０は、眼鏡７によって受信される。ここで、信号送信部４０においては、応答要求信号Ｓ１０の送信エリアが、視野２０に相当するエリアに限定されている。例えば、赤外線を用いて応答要求信号Ｓ１０の送信を行う場合には、信号送信部４０内の赤外線投光部の前方に投光窓を配置することにより、投光窓の形状によって送信エリアを任意に限定することができる。従って、応答要求信号Ｓ１０は、視野２０内に存在している眼鏡７によっては受信され、一方、視野２０外に存在している眼鏡７によっては受信されない。
【００４４】
眼鏡７は、応答要求信号Ｓ１０を受信すると、それに応答する信号Ｓ１１（第３の信号）を送信する。信号Ｓ１１は信号受信部１１によって受信される。
【００４５】
信号受信部１１は、眼鏡７から信号Ｓ１１を受信した場合、その信号Ｓ１１を第２検出部１３に入力する。信号受信部１１から信号Ｓ１１が入力されることにより、第２検出部１３は、視野２０内に眼鏡７が存在していることを検出する。一方、信号受信部１１から信号Ｓ１１が入力されないことにより、第２検出部１３は、視野２０内に眼鏡７が存在していないことを検出する。第２検出部１３による検出の結果は、信号Ｓ４として第２検出部１３から映像制御部１４に入力される。
【００４６】
上記と同様に、映像制御部１４は、信号Ｓ３，Ｓ４に基づいて、第１検出部１２によってユーザが眼鏡７を装着していることが検出され、かつ、第２検出部１３によって視野２０内に眼鏡７が存在していることが検出された場合に、三次元映像の映像信号Ｓ５を映像送信部１６に入力する。一方、映像制御部１４は、信号Ｓ３，Ｓ４に基づいて、第１検出部１２によってユーザが眼鏡７を装着していないことが検出され、又は、第２検出部１３によって視野２０内に眼鏡７が存在していないことが検出された場合に、三次元映像の映像信号Ｓ５から二次元映像の映像信号Ｓ６を生成して、当該映像信号Ｓ６を映像送信部１６に入力する。
【００４７】
このように本実施の形態に係るＳＴＢ４によれば、第１検出部１２は、三次元映像のコンテンツを視聴するための眼鏡７をユーザが装着しているか否かを検出する。そして、映像制御部１４は、第１検出部１２によってユーザが眼鏡７を装着していることが検出された場合に、三次元映像を再生する。従って、ユーザが眼鏡７を装着していない場合には三次元映像は再生されないため、眼鏡７を装着していない状況で三次元映像が再生されることに起因するユーザの違和感を抑制することが可能となる。
【００４８】
また、本実施の形態に係るＳＴＢ４によれば、映像制御部１４は、第１検出部１２によってユーザが眼鏡７を装着していないことが検出された場合には、二次元映像を再生する。従って、眼鏡７を装着していないユーザは、違和感のない二次元映像でコンテンツを視聴することが可能となる。
【００４９】
また、本実施の形態に係るＳＴＢ４によれば、第１検出部１２は、ユーザによって眼鏡７が装着されていることを示す信号Ｓ１を信号受信部１１が眼鏡７から受信することにより、ユーザが眼鏡７を装着していることを検出する。ユーザが眼鏡７を装着しているか否かは、眼鏡７に取り付けられた感圧センサ３０等によって検出することができる。感圧センサ３０が眼鏡７の装着を検出すると、その旨を示す信号Ｓ１が眼鏡７から送信される。その結果、信号受信部１１が眼鏡７から信号Ｓ１を受信することによって、第１検出部１２は、ユーザが眼鏡７を装着していることを確実に検出することが可能となる。
【００５０】
また、本実施の形態に係るＳＴＢ４によれば、第２検出部１３は、三次元映像を視聴可能な所定の視野２０内に眼鏡７が存在しているか否かを検出する。そして、映像制御部１４は、第１検出部１２によってユーザが眼鏡７を装着していることが検出され、かつ、第２検出部１３によって視野２０内に眼鏡７が存在していることが検出された場合に、三次元映像を再生する。ユーザが視野２０内に存在していない場合には、たとえ眼鏡７を装着していても三次元映像のコンテンツは視聴できない。従って、このような状況で三次元映像を再生すると、眼鏡７を装着していない場合と同様にユーザにとって違和感がある。そこで、ユーザが眼鏡７を装着していること、及び、当該眼鏡７が視野２０内に存在していることを条件として三次元映像を再生することにより、眼鏡７を装着していない状況、又は眼鏡７を装着していても視野２０内に存在していない状況で三次元映像が再生されることに起因するユーザの違和感を抑制することが可能となる。
【００５１】
また、本実施の形態に係るＳＴＢ４によれば、映像制御部１４は、第１検出部１２によってユーザが眼鏡７を装着していないことが検出された場合、又は、第２検出部１３によって視野２０内に眼鏡７が存在していないことが検出された場合には、二次元映像を再生する。従って、眼鏡７を装着していないユーザ、又は、眼鏡７を装着していても視野２０内に存在していないユーザは、違和感のない二次元映像でコンテンツを視聴することが可能となる。
【００５２】
また、本実施の形態に係るＳＴＢ４によれば、第２検出部１３は、視野２０内に存在している眼鏡７からは受信可能で、視野２０外に存在している眼鏡７からは受信不能な信号Ｓ２を、眼鏡７から受信することにより、視野２０内に眼鏡７が存在していることを検出する。電波又は赤外線等による信号Ｓ２を眼鏡７から送信し、信号受信部１１が信号Ｓ２を受信する。信号受信部１１において信号Ｓ２の受信可能エリアを視野２０に限定することにより、眼鏡７が視野２０内に存在している場合には信号受信部１１は信号Ｓ２を受信し、一方、眼鏡７が視野２０外に存在している場合には信号受信部１１は信号Ｓ２を受信しない。その結果、信号受信部１１が眼鏡７から信号Ｓ２を受信しているか否かによって、第２検出部１３は、眼鏡７が視野２０内に存在しているか否かを確実に検出することが可能となる。
【００５３】
また、図８に示した変形例に係るＳＴＢ４によれば、第２検出部１３は、信号送信部４０から視野２０に向けて応答要求信号Ｓ１０を送信し、応答要求信号Ｓ１０に応答する信号Ｓ１１を信号受信部１１が眼鏡７から受信することにより、視野２０内に眼鏡７が存在していることを検出する。眼鏡７が視野２０内に存在している場合には、眼鏡７は応答要求信号Ｓ１０を受信するため、それに応答して信号Ｓ１１を送信する。一方、眼鏡７が視野２０外に存在している場合には、眼鏡７は応答要求信号Ｓ１０を受信しないため、信号Ｓ１１を送信しない。その結果、信号受信部１１が眼鏡７から信号Ｓ１１を受信しているか否かによって、第２検出部１３は、眼鏡７が視野２０内に存在しているか否かを確実に検出することが可能となる。
【００５４】
本実施の形態に係る映像配信システム１において、一つの映像再生装置に対して眼鏡７は複数あってもよい。眼鏡７が複数ある場合、ＳＴＢ４は、そのうちのいずれかでもユーザが装着していなければ二次元映像を再生するようにしてもよいし、装着しているユーザが全体の中で少数であれば二次元映像を再生するようにしてもよい。
【００５５】
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【００５６】
４ ＳＴＢ
５ テレビ
７ 眼鏡
１１ 信号受信部
１２ 第１検出部
１３ 第２検出部
１４ 映像制御部
３０ 感圧センサ
３１，４０ 信号送信部
【技術分野】
【０００１】
本発明は、映像再生装置に関し、特に、三次元映像を再生可能な映像再生装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
下記特許文献１には、両眼に液晶シャッタを備える専用の眼鏡をユーザが着用することによって、三次元映像を視聴可能な映像表示装置が開示されている。当該映像表示装置においては、左視用映像と右視用映像とを所定の周期で表示画面に交互に表示する。そして、液晶シャッタを制御することによって、左視用映像の表示タイミングに同期して眼鏡の左眼を透光状態、右眼を遮光状態とし、右視用映像の表示タイミングに同期して眼鏡の右眼を透光状態、左眼を遮光状態とすることにより、三次元映像を再生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特許第３２７３０７４号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
上記のとおり三次元映像を再生する場合には、左視用映像と右視用映像とが所定の周期で表示画面に交互に表示される。そのため、三次元映像の再生時に眼鏡を装着していない裸眼の状態で表示画面を目視すると、ユーザにとって違和感がある。二次元映像及び三次元映像のいずれを再生するかは例えばユーザのリモコン操作によって選択することができるが、三次元映像の再生時に眼鏡を装着していない場合のユーザの違和感は考慮されていない。
【０００５】
本発明はかかる事情に鑑みて成されたものであり、三次元映像を再生可能な映像再生装置において、眼鏡を装着していない状況で三次元映像が再生されることに起因するユーザの違和感を抑制することが可能な映像再生装置を得ることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明の第１の態様に係る映像再生装置は、左視用映像と右視用映像とを表示画面に交互に表示し、左視用映像の表示タイミングに同期して眼鏡の左眼を透光状態、右眼を遮光状態とし、右視用映像の表示タイミングに同期して前記眼鏡の右眼を透光状態、左眼を遮光状態とすることにより、三次元映像を再生可能な映像再生装置であって、前記表示画面における映像の再生を制御する映像制御部と、ユーザが前記眼鏡を装着しているか否かを検出する第１の検出部と、を備え、前記映像制御部は、前記第１の検出部によってユーザが前記眼鏡を装着していることが検出された場合に、三次元映像を再生することを特徴とするものである。
【０００７】
第１の態様に係る映像再生装置によれば、第１の検出部は、三次元映像のコンテンツを視聴するための眼鏡をユーザが装着しているか否かを検出する。そして、映像制御部は、第１の検出部によってユーザが眼鏡を装着していることが検出された場合に、三次元映像を再生する。従って、ユーザが眼鏡を装着していない場合には三次元映像は再生されないため、眼鏡を装着していない状況で三次元映像が再生されることに起因するユーザの違和感を抑制することが可能となる。
【０００８】
本発明の第２の態様に係る映像再生装置は、第１の態様に係る映像再生装置において特に、前記映像制御部は、前記第１の検出部によってユーザが前記眼鏡を装着していないことが検出された場合には、二次元映像を再生することを特徴とするものである。
【０００９】
第２の態様に係る映像再生装置によれば、映像制御部は、第１の検出部によってユーザが眼鏡を装着していないことが検出された場合には、二次元映像を再生する。従って、眼鏡を装着していないユーザは、違和感のない二次元映像でコンテンツを視聴することが可能となる。
【００１０】
本発明の第３の態様に係る映像再生装置は、第１又は第２の態様に係る映像再生装置において特に、前記第１の検出部は、ユーザによって前記眼鏡が装着されていることを示す第１の信号を前記眼鏡から受信することにより、ユーザが前記眼鏡を装着していることを検出することを特徴とするものである。
【００１１】
第３の態様に係る映像再生装置によれば、第１の検出部は、ユーザによって眼鏡が装着されていることを示す第１の信号を眼鏡から受信することにより、ユーザが眼鏡を装着していることを検出する。ユーザが眼鏡を装着しているか否かは、眼鏡に取り付けられた感圧センサ、温度センサ、又は静電容量方式の接触センサ等によって検出することができる。センサが眼鏡の装着を検出すると、その旨を示す第１の信号が眼鏡から映像再生装置に送信される。その結果、第１の信号を眼鏡から受信することによって、第１の検出部は、ユーザが眼鏡を装着していることを確実に検出することが可能となる。
【００１２】
本発明の第４の態様に係る映像再生装置は、第１〜第３のいずれか一つの態様に係る映像再生装置において特に、三次元映像を視聴可能な所定視野内に前記眼鏡が存在しているか否かを検出する第２の検出部をさらに備え、前記映像制御部は、前記第１の検出部によってユーザが前記眼鏡を装着していることが検出され、かつ、前記第２の検出部によって前記所定視野内に前記眼鏡が存在していることが検出された場合に、三次元映像を再生することを特徴とするものである。
【００１３】
第４の態様に係る映像再生装置によれば、第２の検出部は、三次元映像を視聴可能な所定視野内に眼鏡が存在しているか否かを検出する。そして、映像制御部は、第１の検出部によってユーザが眼鏡を装着していることが検出され、かつ、第２の検出部によって所定視野内に眼鏡が存在していることが検出された場合に、三次元映像を再生する。ユーザが所定視野内に存在していない場合には、たとえ眼鏡を装着していても三次元映像のコンテンツは視聴できない。従って、このような状況で三次元映像を再生すると、眼鏡を装着していない場合と同様にユーザにとって違和感がある。そこで、ユーザが眼鏡を装着していること、及び、当該眼鏡が所定視野内に存在していることを条件として三次元映像を再生することにより、眼鏡を装着していない状況、又は眼鏡を装着していても所定視野内に存在していない状況で三次元映像が再生されることに起因するユーザの違和感を抑制することが可能となる。
【００１４】
本発明の第５の態様に係る映像再生装置は、第４の態様に係る映像再生装置において特に、前記映像制御部は、前記第１の検出部によってユーザが前記眼鏡を装着していないことが検出された場合、又は、前記第２の検出部によって前記所定視野内に前記眼鏡が存在していないことが検出された場合には、二次元映像を再生することを特徴とするものである。
【００１５】
第５の態様に係る映像再生装置によれば、映像制御部は、第１の検出部によってユーザが眼鏡を装着していないことが検出された場合、又は、第２の検出部によって所定視野内に眼鏡が存在していないことが検出された場合には、二次元映像を再生する。従って、眼鏡を装着していないユーザ、又は、眼鏡を装着していても所定視野内に存在していないユーザは、違和感のない二次元映像でコンテンツを視聴することが可能となる。
【００１６】
本発明の第６の態様に係る映像再生装置は、第４又は第５の態様に係る映像再生装置において特に、前記第２の検出部は、前記所定視野内に存在している前記眼鏡からは受信可能で、前記所定視野外に存在している前記眼鏡からは受信不能な第２の信号を、前記眼鏡から受信することにより、前記所定視野内に前記眼鏡が存在していることを検出することを特徴とするものである。
【００１７】
第６の態様に係る映像再生装置によれば、第２の検出部は、所定視野内に存在している眼鏡からは受信可能で、所定視野外に存在している眼鏡からは受信不能な第２の信号を、眼鏡から受信することにより、所定視野内に眼鏡が存在していることを検出する。電波又は赤外線等による第２の信号を眼鏡から送信し、映像再生装置が第２の信号を受信する。映像再生装置において第２の信号の受信可能エリアを所定視野に限定することにより、眼鏡が所定視野内に存在している場合には映像再生装置は第２の信号を受信し、一方、眼鏡が所定視野外に存在している場合には映像再生装置は第２の信号を受信しない。その結果、眼鏡から第２の信号を受信しているか否かによって、第２の検出部は、眼鏡が所定視野内に存在しているか否かを確実に検出することが可能となる。
【００１８】
本発明の第７の態様に係る映像再生装置は、第４又は第５の態様に係る映像再生装置において特に、前記第２の検出部は、前記所定視野に向けて所定の応答要求信号を送信し、前記応答要求信号に応答する第３の信号を前記眼鏡から受信することにより、前記所定視野内に前記眼鏡が存在していることを検出することを特徴とするものである。
【００１９】
第７の態様に係る映像再生装置によれば、第２の検出部は、所定視野に向けて所定の応答要求信号を送信し、応答要求信号に応答する第３の信号を眼鏡から受信することにより、所定視野内に眼鏡が存在していることを検出する。眼鏡が所定視野内に存在している場合には、眼鏡は応答要求信号を受信するため、それに応答して第３の信号を送信する。一方、眼鏡が所定視野外に存在している場合には、眼鏡は応答要求信号を受信しないため、第３の信号を送信しない。その結果、眼鏡から第３の信号を受信しているか否かによって、第２の検出部は、眼鏡が所定視野内に存在しているか否かを確実に検出することが可能となる。
【００２０】
他の観点によれば、本発明は、第３又は第６の態様に係る映像再生装置とともに用いる眼鏡を提供することができる。
【発明の効果】
【００２１】
本発明によれば、三次元映像を再生可能な映像再生装置において、眼鏡を装着していない状況で三次元映像が再生されることに起因するユーザの違和感を回避することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【００２２】
【図１】本発明の実施の形態に係る映像配信システムの全体構成を示す図である。
【図２】ＳＴＢの構成を簡略化して示すブロック図である。
【図３】三次元映像のコンテンツを視聴可能な視野を示す図である。
【図４】眼鏡を模式的に示す斜視図である。
【図５】三次元映像の映像信号を再生する場合のＳＴＢの処理を示す図である。
【図６】二次元映像の映像信号を再生する場合のＳＴＢの処理を示す図である。
【図７】二次元映像の映像信号を再生する場合のＳＴＢの処理を示す図である。
【図８】変形例に係るＳＴＢの構成を簡略化して示すブロック図である。
【図９】三次元映像のコンテンツを視聴可能な視野を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【００２３】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、異なる図面において同一の符号を付した要素は、同一又は相応する要素を示すものとする。
【００２４】
図１は、本発明の実施の形態に係る映像配信システム１の全体構成を示す図である。図１に示すように映像配信システム１は、映像配信装置としてのサーバ２と、当該サーバ２とＩＰ（Internet Protocol）ネットワーク等の通信ネットワーク３を介して接続される、映像再生装置としてのＳＴＢ（Set Top Box）４と、液晶表示装置等のテレビ５と、ハードディスク等の記憶部６と、三次元映像のコンテンツを視聴するためにユーザが装着する眼鏡７とを備えて構成されている。眼鏡７は、左眼８Ｌ及び右眼８Ｒを有している。なお、記憶部６はＳＴＢ４に内蔵されていてもよい。また、ＳＴＢ４の機能がテレビ５に内蔵されていてもよい。
【００２５】
サーバ２は、通信ネットワーク３を介してＳＴＢ４にコンテンツの映像信号を送信する。ＳＴＢ４は、受信した映像信号に対してデコード等の処理を行って、当該処理後の映像信号を記憶部６に記憶する。また、ＳＴＢ４は、記憶部６から読み出した映像信号をテレビ５に送信することにより、テレビ５において映像を再生する。ＳＴＢ４は、テレビ５において二次元映像を再生可能であるとともに、三次元映像を再生することも可能である。三次元映像のコンテンツを視聴する場合には、ユーザは眼鏡７を装着することができる。
【００２６】
図２は、ＳＴＢ４の構成を簡略化して示すブロック図である。図２に示すように、ＳＴＢ４は、信号受信部１１、第１検出部１２、第２検出部１３、映像制御部１４、眼鏡制御部１５、映像送信部１６、及び制御信号送信部１７を備えている。
【００２７】
図３は、三次元映像のコンテンツを視聴可能な視野２０を示す図である。視野２０は、テレビ５の正面及びその近傍領域に設定されており、眼鏡７を装着したユーザが視野２０内に位置することにより、そのユーザは三次元映像のコンテンツを視聴することが可能となる。一方、ユーザが眼鏡７を装着していない場合や、眼鏡７を装着していても視野２０外に位置している場合には、そのユーザは三次元映像のコンテンツを視聴することができない。また、図３に示すように、テレビ５の例えば正面中央上部には、信号受信部１１が取り付けられている。
【００２８】
図４は、眼鏡７を模式的に示す斜視図である。眼鏡７の例えばフロント部の外面に、信号送信部３１が取り付けられている。また、眼鏡７の例えばテンプル部の内面に、感圧センサ３０が取り付けられている。ユーザが眼鏡７を装着すると、感圧センサ３０が圧力を検知する。これにより、ユーザが眼鏡７を装着したことを感圧センサ３０によって検知することができる。ユーザによって眼鏡７が装着されていることが検知されると、その旨を示す信号Ｓ１（第１の信号）が、信号送信部３１から送信される。信号Ｓ１は、ユーザが眼鏡７を装着している限り、例えば数秒間隔で定期的に送信される。なお、感圧センサ３０を用いる代わりに、温度センサや、静電容量方式の接触センサを用いてもよい。ユーザが眼鏡７を装着すると、ユーザの体温によって温度センサの検知温度が変化する。これにより、ユーザが眼鏡７を装着したことを温度センサによって検知することができる。また、ユーザが眼鏡７を装着すると、ユーザの頭部との接触に伴って静電容量が変化する。これにより、ユーザが眼鏡７を装着したことを接触センサによって検知することができる。
【００２９】
図２，３を参照して、眼鏡７の信号送信部３１から送信された信号Ｓ１は、信号受信部１１によって受信される。
【００３０】
また、眼鏡７の電源スイッチがオンされると、眼鏡７の存在を通知するための信号Ｓ２（第２の信号）が、信号送信部３１から送信される。信号Ｓ２は、眼鏡７の電源スイッチがオン状態である限り、例えば数秒間隔で定期的に送信される。
【００３１】
図２，３を参照して、眼鏡７の信号送信部３１から送信された信号Ｓ２は、信号受信部１１によって受信される。ここで、信号受信部１１においては、信号Ｓ２の受信可能エリアが、視野２０に相当するエリアに限定されている。例えば、赤外線を用いて信号Ｓ２の送受信を行う場合には、信号受信部１１内の赤外線受光部の前方に受光窓を配置することにより、受光窓の形状によって受信可能エリアを任意に限定することができる。従って、視野２０内に存在している眼鏡７から送信された信号Ｓ２は信号受信部１１によって受信され、一方、視野２０外に存在している眼鏡７から送信された信号Ｓ２は信号受信部１１によって受信されない。なお、信号Ｓ２と同様に信号Ｓ１についても、信号受信部１１の受信可能エリアを視野２０に相当するエリアに限定してもよい。
【００３２】
図２を参照して、信号受信部１１は、眼鏡７から信号Ｓ１を受信した場合、その信号Ｓ１を第１検出部１２に入力する。信号受信部１１から信号Ｓ１が入力されることにより、第１検出部１２は、ユーザが眼鏡７を装着していることを検出する。一方、信号受信部１１から信号Ｓ１が入力されないことにより、第１検出部１２は、ユーザが眼鏡７を装着していないことを検出する。第１検出部１２による検出の結果は、信号Ｓ３として第１検出部１２から映像制御部１４に入力される。
【００３３】
また、信号受信部１１は、眼鏡７から信号Ｓ２を受信した場合、その信号Ｓ２を第２検出部１３に入力する。信号受信部１１から信号Ｓ２が入力されることにより、第２検出部１３は、視野２０内に眼鏡７が存在していることを検出する。一方、信号受信部１１から信号Ｓ２が入力されないことにより、第２検出部１３は、視野２０内に眼鏡７が存在していないことを検出する。第２検出部１３による検出の結果は、信号Ｓ４として第２検出部１３から映像制御部１４に入力される。
【００３４】
映像制御部１４は、三次元映像のコンテンツの映像信号Ｓ５を記憶部６から読み出す。また、映像制御部１４は、信号Ｓ３，Ｓ４に基づいて、第１検出部１２によってユーザが眼鏡７を装着していることが検出され、かつ、第２検出部１３によって視野２０内に眼鏡７が存在していることが検出された場合に、三次元映像の映像信号Ｓ５を映像送信部１６に入力する。映像送信部１６は、入力された映像信号Ｓ５をテレビ５に向けて送信する。一方、映像制御部１４は、信号Ｓ３，Ｓ４に基づいて、第１検出部１２によってユーザが眼鏡７を装着していないことが検出され、又は、第２検出部１３によって視野２０内に眼鏡７が存在していないことが検出された場合に、三次元映像の映像信号Ｓ５から二次元映像の映像信号Ｓ６を生成して、当該映像信号Ｓ６を映像送信部１６に入力する。映像送信部１６は、入力された映像信号Ｓ６をテレビ５に向けて送信する。
【００３５】
図５は、三次元映像の映像信号Ｓ５を再生する場合のＳＴＢ４の処理を示す図である。三次元映像の再生を行う場合には、人間の両眼視差を反映した左視用映像と右視用映像とが所定の周期（例えば１／６０秒周期）で交互に表示される。図５に示した例では、第０フレームの左視用映像Ｆ０Ｌ、第０フレームの右視用映像Ｆ０Ｒ、第１フレームの左視用映像Ｆ１Ｌ、第１フレームの右視用映像Ｆ１Ｒ、第２フレームの左視用映像Ｆ２Ｌ、第２フレームの右視用映像Ｆ２Ｒ、第３フレームの左視用映像Ｆ３Ｌ、第３フレームの右視用映像Ｆ３Ｒ、・・・が、この順にテレビ５の表示画面に表示される。
【００３６】
眼鏡制御部１５は、眼鏡７の左眼８Ｌ及び右眼８Ｒの各々に組み込まれた液晶シャッタを制御するための制御信号Ｓ７を、制御信号送信部１７に入力する。制御信号送信部１７は、制御信号Ｓ７を眼鏡７に向けて無線送信する。図５に示すように、三次元映像の再生を行う場合には、各フレームの左視用映像Ｆ０Ｌ，Ｆ１Ｌ，Ｆ２Ｌ，Ｆ３Ｌ，・・・をテレビ５に表示するタイミングに同期して、眼鏡７の左眼８Ｌが透光状態（ＯＮ）、右眼８Ｒが遮光状態（ＯＦＦ）とされ、各フレームの右視用映像Ｆ０Ｒ，Ｆ１Ｒ，Ｆ２Ｒ，Ｆ３Ｒ，・・・をテレビ５に表示するタイミングに同期して、眼鏡７の右眼８Ｒが透光状態（ＯＮ）、左眼８Ｌが遮光状態（ＯＦＦ）とされる。
【００３７】
図６，７は、二次元映像の映像信号Ｓ６を再生する場合のＳＴＢ４の処理をそれぞれ示す図である。映像制御部１４は、記憶部６から読み出した三次元映像の映像信号Ｓ５に基づいて、二次元映像の映像信号Ｓ６を生成する。具体的には、各フレームの左視用映像が右視用映像の表示タイミングでも表示されるように、右視用映像に代えて左視用映像を挿入する。図６，７に示した例では、右視用映像Ｆ０Ｒ，Ｆ１Ｒ，Ｆ２Ｒ，Ｆ３Ｒ，・・・に代えて左視用映像Ｆ０Ｌ，Ｆ１Ｌ，Ｆ２Ｌ，Ｆ３Ｌ，・・・がそれぞれ挿入されることにより、二次元映像の映像信号Ｓ６が生成される。従ってこの例の場合には、第０フレームの左視用映像Ｆ０Ｌ、第０フレームの左視用映像Ｆ０Ｌ、第１フレームの左視用映像Ｆ１Ｌ、第１フレームの左視用映像Ｆ１Ｌ、第２フレームの左視用映像Ｆ２Ｌ、第２フレームの左視用映像Ｆ２Ｌ、第３フレームの左視用映像Ｆ３Ｌ、第３フレームの左視用映像Ｆ３Ｌ、・・・が、この順にテレビ５の表示画面に表示される。
【００３８】
眼鏡制御部１５は、眼鏡７の左眼８Ｌ及び右眼８Ｒの各々に組み込まれた液晶シャッタを制御するための制御信号Ｓ７を、制御信号送信部１７に入力する。制御信号送信部１７は、制御信号Ｓ７を眼鏡７に向けて無線送信する。
【００３９】
図６に示した例では、各フレームの１番目の左視用映像Ｆ０Ｌ，Ｆ１Ｌ，Ｆ２Ｌ，Ｆ３Ｌ，・・・をテレビ５に表示するタイミングに同期して、眼鏡７の左眼８Ｌが透光状態（ＯＮ）、右眼８Ｒが遮光状態（ＯＦＦ）とされ、各フレームの２番目の左視用映像Ｆ０Ｌ，Ｆ１Ｌ，Ｆ２Ｌ，Ｆ３Ｌ，・・・をテレビ５に表示するタイミングに同期して、眼鏡７の右眼８Ｒが透光状態（ＯＮ）、左眼８Ｌが遮光状態（ＯＦＦ）とされる。
【００４０】
図７に示した例では、左眼８Ｌ及び右眼８Ｒのスイッチングを行わず、全期間において眼鏡７の両眼が透光状態（ＯＮ）とされる。なお、図６，７に示した例では、左視用映像及び右視用映像の双方に同じ映像を用いることで三次元映像の再生モードで二次元映像を再生したが、これに限られるものではない。三次元映像の再生モードで二次元映像を再生する場合、その再生モード下において三次元映像と二次元映像との再生の切り替えを頻繁に行っても、ユーザは切り替えを感じ難い。しかしながら、二次元映像と三次元映像との再生モード自体を切り替えるようにしてもよい。眼鏡の着脱は頻繁に起こらず、再生モードの切り替え時に映像が瞬間的に途切れてもユーザの注目はその瞬間は映像から外れているので、二次元映像と三次元映像との再生モード自体を切り替えるのが簡便である。三次元映像から二次元映像に再生モードを切り替える場合、図７に示した例のように眼鏡のスイッチングは停止させるのが望ましいが、図６に示した例のようにスイッチングを継続させてもよい。
【００４１】
図８は、変形例に係るＳＴＢ４の構成を簡略化して示すブロック図である。図８に示すように、ＳＴＢ４は、信号受信部１１、第１検出部１２、第２検出部１３、映像制御部１４、眼鏡制御部１５、映像送信部１６、制御信号送信部１７、及び信号送信部４０を備えている。
【００４２】
図９は、三次元映像のコンテンツを視聴可能な視野２０を示す図である。信号送信部４０は、信号受信部１１に並んで、テレビ５の例えば正面中央上部に取り付けられている。なお、信号送信部４０及び信号受信部１１は、ユニット化されることにより一体的に構成されていてもよい。
【００４３】
信号送信部４０は、所定の応答要求信号Ｓ１０を送信する。信号送信部４０から送信された応答要求信号Ｓ１０は、眼鏡７によって受信される。ここで、信号送信部４０においては、応答要求信号Ｓ１０の送信エリアが、視野２０に相当するエリアに限定されている。例えば、赤外線を用いて応答要求信号Ｓ１０の送信を行う場合には、信号送信部４０内の赤外線投光部の前方に投光窓を配置することにより、投光窓の形状によって送信エリアを任意に限定することができる。従って、応答要求信号Ｓ１０は、視野２０内に存在している眼鏡７によっては受信され、一方、視野２０外に存在している眼鏡７によっては受信されない。
【００４４】
眼鏡７は、応答要求信号Ｓ１０を受信すると、それに応答する信号Ｓ１１（第３の信号）を送信する。信号Ｓ１１は信号受信部１１によって受信される。
【００４５】
信号受信部１１は、眼鏡７から信号Ｓ１１を受信した場合、その信号Ｓ１１を第２検出部１３に入力する。信号受信部１１から信号Ｓ１１が入力されることにより、第２検出部１３は、視野２０内に眼鏡７が存在していることを検出する。一方、信号受信部１１から信号Ｓ１１が入力されないことにより、第２検出部１３は、視野２０内に眼鏡７が存在していないことを検出する。第２検出部１３による検出の結果は、信号Ｓ４として第２検出部１３から映像制御部１４に入力される。
【００４６】
上記と同様に、映像制御部１４は、信号Ｓ３，Ｓ４に基づいて、第１検出部１２によってユーザが眼鏡７を装着していることが検出され、かつ、第２検出部１３によって視野２０内に眼鏡７が存在していることが検出された場合に、三次元映像の映像信号Ｓ５を映像送信部１６に入力する。一方、映像制御部１４は、信号Ｓ３，Ｓ４に基づいて、第１検出部１２によってユーザが眼鏡７を装着していないことが検出され、又は、第２検出部１３によって視野２０内に眼鏡７が存在していないことが検出された場合に、三次元映像の映像信号Ｓ５から二次元映像の映像信号Ｓ６を生成して、当該映像信号Ｓ６を映像送信部１６に入力する。
【００４７】
このように本実施の形態に係るＳＴＢ４によれば、第１検出部１２は、三次元映像のコンテンツを視聴するための眼鏡７をユーザが装着しているか否かを検出する。そして、映像制御部１４は、第１検出部１２によってユーザが眼鏡７を装着していることが検出された場合に、三次元映像を再生する。従って、ユーザが眼鏡７を装着していない場合には三次元映像は再生されないため、眼鏡７を装着していない状況で三次元映像が再生されることに起因するユーザの違和感を抑制することが可能となる。
【００４８】
また、本実施の形態に係るＳＴＢ４によれば、映像制御部１４は、第１検出部１２によってユーザが眼鏡７を装着していないことが検出された場合には、二次元映像を再生する。従って、眼鏡７を装着していないユーザは、違和感のない二次元映像でコンテンツを視聴することが可能となる。
【００４９】
また、本実施の形態に係るＳＴＢ４によれば、第１検出部１２は、ユーザによって眼鏡７が装着されていることを示す信号Ｓ１を信号受信部１１が眼鏡７から受信することにより、ユーザが眼鏡７を装着していることを検出する。ユーザが眼鏡７を装着しているか否かは、眼鏡７に取り付けられた感圧センサ３０等によって検出することができる。感圧センサ３０が眼鏡７の装着を検出すると、その旨を示す信号Ｓ１が眼鏡７から送信される。その結果、信号受信部１１が眼鏡７から信号Ｓ１を受信することによって、第１検出部１２は、ユーザが眼鏡７を装着していることを確実に検出することが可能となる。
【００５０】
また、本実施の形態に係るＳＴＢ４によれば、第２検出部１３は、三次元映像を視聴可能な所定の視野２０内に眼鏡７が存在しているか否かを検出する。そして、映像制御部１４は、第１検出部１２によってユーザが眼鏡７を装着していることが検出され、かつ、第２検出部１３によって視野２０内に眼鏡７が存在していることが検出された場合に、三次元映像を再生する。ユーザが視野２０内に存在していない場合には、たとえ眼鏡７を装着していても三次元映像のコンテンツは視聴できない。従って、このような状況で三次元映像を再生すると、眼鏡７を装着していない場合と同様にユーザにとって違和感がある。そこで、ユーザが眼鏡７を装着していること、及び、当該眼鏡７が視野２０内に存在していることを条件として三次元映像を再生することにより、眼鏡７を装着していない状況、又は眼鏡７を装着していても視野２０内に存在していない状況で三次元映像が再生されることに起因するユーザの違和感を抑制することが可能となる。
【００５１】
また、本実施の形態に係るＳＴＢ４によれば、映像制御部１４は、第１検出部１２によってユーザが眼鏡７を装着していないことが検出された場合、又は、第２検出部１３によって視野２０内に眼鏡７が存在していないことが検出された場合には、二次元映像を再生する。従って、眼鏡７を装着していないユーザ、又は、眼鏡７を装着していても視野２０内に存在していないユーザは、違和感のない二次元映像でコンテンツを視聴することが可能となる。
【００５２】
また、本実施の形態に係るＳＴＢ４によれば、第２検出部１３は、視野２０内に存在している眼鏡７からは受信可能で、視野２０外に存在している眼鏡７からは受信不能な信号Ｓ２を、眼鏡７から受信することにより、視野２０内に眼鏡７が存在していることを検出する。電波又は赤外線等による信号Ｓ２を眼鏡７から送信し、信号受信部１１が信号Ｓ２を受信する。信号受信部１１において信号Ｓ２の受信可能エリアを視野２０に限定することにより、眼鏡７が視野２０内に存在している場合には信号受信部１１は信号Ｓ２を受信し、一方、眼鏡７が視野２０外に存在している場合には信号受信部１１は信号Ｓ２を受信しない。その結果、信号受信部１１が眼鏡７から信号Ｓ２を受信しているか否かによって、第２検出部１３は、眼鏡７が視野２０内に存在しているか否かを確実に検出することが可能となる。
【００５３】
また、図８に示した変形例に係るＳＴＢ４によれば、第２検出部１３は、信号送信部４０から視野２０に向けて応答要求信号Ｓ１０を送信し、応答要求信号Ｓ１０に応答する信号Ｓ１１を信号受信部１１が眼鏡７から受信することにより、視野２０内に眼鏡７が存在していることを検出する。眼鏡７が視野２０内に存在している場合には、眼鏡７は応答要求信号Ｓ１０を受信するため、それに応答して信号Ｓ１１を送信する。一方、眼鏡７が視野２０外に存在している場合には、眼鏡７は応答要求信号Ｓ１０を受信しないため、信号Ｓ１１を送信しない。その結果、信号受信部１１が眼鏡７から信号Ｓ１１を受信しているか否かによって、第２検出部１３は、眼鏡７が視野２０内に存在しているか否かを確実に検出することが可能となる。
【００５４】
本実施の形態に係る映像配信システム１において、一つの映像再生装置に対して眼鏡７は複数あってもよい。眼鏡７が複数ある場合、ＳＴＢ４は、そのうちのいずれかでもユーザが装着していなければ二次元映像を再生するようにしてもよいし、装着しているユーザが全体の中で少数であれば二次元映像を再生するようにしてもよい。
【００５５】
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【００５６】
４ ＳＴＢ
５ テレビ
７ 眼鏡
１１ 信号受信部
１２ 第１検出部
１３ 第２検出部
１４ 映像制御部
３０ 感圧センサ
３１，４０ 信号送信部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
左視用映像と右視用映像とを表示画面に交互に表示し、左視用映像の表示タイミングに同期して眼鏡の左眼を透光状態、右眼を遮光状態とし、右視用映像の表示タイミングに同期して前記眼鏡の右眼を透光状態、左眼を遮光状態とすることにより、三次元映像を再生可能な映像再生装置であって、
前記表示画面における映像の再生を制御する映像制御部と、
ユーザが前記眼鏡を装着しているか否かを検出する第１の検出部と、
を備え、
前記映像制御部は、前記第１の検出部によってユーザが前記眼鏡を装着していることが検出された場合に、三次元映像を再生する、映像再生装置。
【請求項２】
前記映像制御部は、前記第１の検出部によってユーザが前記眼鏡を装着していないことが検出された場合には、二次元映像を再生する、請求項１に記載の映像再生装置。
【請求項３】
前記第１の検出部は、ユーザによって前記眼鏡が装着されていることを示す第１の信号を前記眼鏡から受信することにより、ユーザが前記眼鏡を装着していることを検出する、請求項１又は２に記載の映像再生装置。
【請求項４】
三次元映像を視聴可能な所定視野内に前記眼鏡が存在しているか否かを検出する第２の検出部をさらに備え、
前記映像制御部は、前記第１の検出部によってユーザが前記眼鏡を装着していることが検出され、かつ、前記第２の検出部によって前記所定視野内に前記眼鏡が存在していることが検出された場合に、三次元映像を再生する、請求項１〜３のいずれか一つに記載の映像再生装置。
【請求項５】
前記映像制御部は、前記第１の検出部によってユーザが前記眼鏡を装着していないことが検出された場合、又は、前記第２の検出部によって前記所定視野内に前記眼鏡が存在していないことが検出された場合には、二次元映像を再生する、請求項４に記載の映像再生装置。
【請求項６】
前記第２の検出部は、前記所定視野内に存在している前記眼鏡からは受信可能で、前記所定視野外に存在している前記眼鏡からは受信不能な第２の信号を、前記眼鏡から受信することにより、前記所定視野内に前記眼鏡が存在していることを検出する、請求項４又は５に記載の映像再生装置。
【請求項７】
前記第２の検出部は、前記所定視野に向けて所定の応答要求信号を送信し、前記応答要求信号に応答する第３の信号を前記眼鏡から受信することにより、前記所定視野内に前記眼鏡が存在していることを検出する、請求項４又は５に記載の映像再生装置。
【請求項８】
請求項３に記載の映像再生装置に前記第１の信号を送信する眼鏡。
【請求項９】
請求項６に記載の映像再生装置に前記第２の信号を送信する眼鏡。
【請求項１】
左視用映像と右視用映像とを表示画面に交互に表示し、左視用映像の表示タイミングに同期して眼鏡の左眼を透光状態、右眼を遮光状態とし、右視用映像の表示タイミングに同期して前記眼鏡の右眼を透光状態、左眼を遮光状態とすることにより、三次元映像を再生可能な映像再生装置であって、
前記表示画面における映像の再生を制御する映像制御部と、
ユーザが前記眼鏡を装着しているか否かを検出する第１の検出部と、
を備え、
前記映像制御部は、前記第１の検出部によってユーザが前記眼鏡を装着していることが検出された場合に、三次元映像を再生する、映像再生装置。
【請求項２】
前記映像制御部は、前記第１の検出部によってユーザが前記眼鏡を装着していないことが検出された場合には、二次元映像を再生する、請求項１に記載の映像再生装置。
【請求項３】
前記第１の検出部は、ユーザによって前記眼鏡が装着されていることを示す第１の信号を前記眼鏡から受信することにより、ユーザが前記眼鏡を装着していることを検出する、請求項１又は２に記載の映像再生装置。
【請求項４】
三次元映像を視聴可能な所定視野内に前記眼鏡が存在しているか否かを検出する第２の検出部をさらに備え、
前記映像制御部は、前記第１の検出部によってユーザが前記眼鏡を装着していることが検出され、かつ、前記第２の検出部によって前記所定視野内に前記眼鏡が存在していることが検出された場合に、三次元映像を再生する、請求項１〜３のいずれか一つに記載の映像再生装置。
【請求項５】
前記映像制御部は、前記第１の検出部によってユーザが前記眼鏡を装着していないことが検出された場合、又は、前記第２の検出部によって前記所定視野内に前記眼鏡が存在していないことが検出された場合には、二次元映像を再生する、請求項４に記載の映像再生装置。
【請求項６】
前記第２の検出部は、前記所定視野内に存在している前記眼鏡からは受信可能で、前記所定視野外に存在している前記眼鏡からは受信不能な第２の信号を、前記眼鏡から受信することにより、前記所定視野内に前記眼鏡が存在していることを検出する、請求項４又は５に記載の映像再生装置。
【請求項７】
前記第２の検出部は、前記所定視野に向けて所定の応答要求信号を送信し、前記応答要求信号に応答する第３の信号を前記眼鏡から受信することにより、前記所定視野内に前記眼鏡が存在していることを検出する、請求項４又は５に記載の映像再生装置。
【請求項８】
請求項３に記載の映像再生装置に前記第１の信号を送信する眼鏡。
【請求項９】
請求項６に記載の映像再生装置に前記第２の信号を送信する眼鏡。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【公開番号】特開２０１２−２２２４２７（Ｐ２０１２−２２２４２７Ａ）
【公開日】平成２４年１１月１２日（２０１２．１１．１２）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−８３３９８（Ｐ２０１１−８３３９８）
【出願日】平成２３年４月５日（２０１１．４．５）
【出願人】（０００００２１３０）住友電気工業株式会社 (12,747)
【出願人】（５０２３１２４９８）住友電工ネットワークス株式会社 (212)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年１１月１２日（２０１２．１１．１２）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年４月５日（２０１１．４．５）
【出願人】（０００００２１３０）住友電気工業株式会社 (12,747)
【出願人】（５０２３１２４９８）住友電工ネットワークス株式会社 (212)
【Ｆターム（参考）】
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