説明

映像処理回路及び映像処理方法

【課題】プルダウン信号用のプルダウン処理回路とインターレス回路を両立させ構成する。
【解決手段】映像信号S1を格納する第1メモリ部11,12と、二つの映像信号S1,S3との間に動きがない場合、二者の平均信号S1’を出力する平均化回路13と、映像信号がプルダウン信号に基づくと判断した場合、プルダウン信号の複数のフレームからデインターレス処理のためのプルダウン補間信号S4’を出力するプルダウン検出回路21と、平均化回路の出力S1’と第2メモリ部の出力S2’と第1メモリ部からの出力S3から補間信号S5’を生成する補間信号生成回路24と、映像信号はプルダウン補間信号に基づくと判断する場合、プルダウン信号を第2メモリ部の出力に加えることでノンインターレス信号S2’’’を生成する走査変換回路25をもつ映像処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、動き適応順次走査変換装置及び変換方法に関するものであり、特にクロスカラー・ドット妨害除去回路を有効に組み合わせており、画像品質の向上を図ると共にメモリ素子の削減、及び駆動負担の軽減を得られるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
一般に映像処理回路において、飛び越し走査(インターレース)の画像信号を、順次走査(ノンインターレース)の画像信号に変換する場合、動き適応順次走査変換回路が用いられる。又、このような画像信号処理回路を構成する上で、通常は、回路規模の縮小化、使用メモリ数の削減対策が考慮される。
【0003】
特許文献1では、クロスカラー・ドット妨害除去回路と動き適応順次走査変換回路との間でメモリを共用することで、メモリ容量を節約することができる映像処理回路を開示している。
【特許文献1】特願2005−249398公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、この映像処理回路においては、通常の補間信号を生成する適応順次走査変換回路は備わっているものの、映画等の24フレーム毎秒等に基づくような映像信号を60フレームに直したプルダウン信号について、補間信号を生成してデインターレス処理するのではなく、必要なフレーム信号を選択して用いることで画質の高いノンインターレス信号を取得する手法は開示していないという問題がある。
【0005】
そこで、この発明は上記事情を考慮してなされたもので、クロスカラー・ドット妨害除去処理と通常の補間信号によるデインターレス処理とをメモリ節約しながら行なう一方で、フレーム画像のプルダウン処理を適宜行なうことができる映像処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態は、映像信号(S1)を記憶領域に格納する第1メモリ部(11,12)と、
前記映像信号(S1)と前記第1メモリ部から読み出した映像信号(S3)との間に動きの有無を検出し、少なくとも静止時に前記映像信号と前記メモリ部から読み出した映像信号との平均信号(S1’)を求めて出力する平均化回路(13)と、
前記平均化回路の前記平均信号(S1’)を記憶領域に格納する第2メモリ部(19)と、
前記平均化回路の前記平均信号(S1’)と、前記第2メモリ部の出力(S2’)と、前記第1メモリ部からの出力(S3)を受けて、前記映像信号がプルダウン信号に基づくかどうかを判断し、前記プルダウン信号に基づくものと判断した場合、デインターレス処理のためのプルダウン補間信号(S4’)を前記プルダウン信号の複数のフレームから選択するプルダウン検出回路(21)と、
前記平均化回路の出力(S1’)と、前記第2メモリ部の出力(S2’)と、前記第1メモリ部からの出力(S3)を受けて、デインターレス処理のための補間信号(S5’)を生成する補間信号生成回路(24)と、
前記プルダウン検出回路からの前記プルダウン補間信号(S4’)又は前記補間信号生成回路からの前記補間信号(S5’)を受け、前記プルダウン検出回路が前記映像信号は前記プルダウン信号に基づくものと判断する場合、前記プルダウン補間信号を前記第2メモリ部の出力に加えることでノンインターレス信号(S2’’’)を生成し、前記プルダウン検出回路が前記映像信号は前記プルダウン信号に基づくものではないと判断する場合、前記補間信号を前記第2メモリ部の出力に加えることでノンインターレス信号(S2’’’)を生成する走査変換回路(25)と、を具備することを特徴とする映像処理装置である。
【発明の効果】
【0007】
メモリ節約を行ないながら、クロスカラー・ドット妨害除去と、通常の動き適用補間信号によるデインターレス処理と、映画等に基づく映像信号の検出とプルダウン処理によるデインターレス処理とを同時に実現する映像処理装置を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るクロスカラー・ドット妨害除去回路と動き適応順次走査変換回路を含む映像処理装置の構成の一例を示すブロック図。図2は、同じく動き適応順次走査変換回路の補間信号選択処理の一例を示すフローチャート。図3は、同じく2−3プルダウン検出回路の処理の説明図。図4は、同じく入力フィールド信号と1フィールド遅延信号を利用した2−3プルダウン処理の説明図。図5は、同じく1フィールド遅延信号と2フィールド遅延信号を利用した2−3プルダウン処理の説明図。図6は、同じく本発明のクロスカラー・ドット妨害除去回路と動き適応順次走査変換回路の構成図。図7は、同じく補間信号選択機能をもった映像処理装置の構成の一例を示すブロック図。図8は、同じく映像処理装置を含むテレビジョン装置の構成の一例を示すブロック図である。
【0009】
<第1実施形態に係る映像処理装置:クロスカラー・ドット妨害除去回路、動き適応順次走査変換回路>
第1実施形態に係る映像処理装置は、メモリ節約を行ないながら、クロスカラー・ドット妨害除去と、通常の動き適用補間信号によるデインターレス処理と、映画等に基づく映像信号の検出とプルダウン処理によるデインターレス処理とを同時に実現する映像処理装置である。
【0010】
(構成)
本発明の一実施形態である映像処理装置の構成の一例を図1を用いて説明する。映像処理装置1は、例えば、図8に示されるチューナ部2等から映像信号を供給されるフィールドメモリ11と、これに直列に接続されるフィールドメモリ12と、その出力が接続されるクロスカラー・ドット妨害除去回路13と、その出力が接続されるもう一つのフィールドメモリ19を有している。ここで、フィールドメモリ11とこれに直列に接続されるフィールドメモリ12の記憶容量は、一例として、その出力が接続されるもう一つのフィールドメモリ19の記憶容量の略2倍となる。
【0011】
更に、映像処理装置1は、クロスカラー・ドット妨害除去回路13の出力とフィールドメモリ19の出力S3とフィールドメモリ19の出力S2’とが供給される動き適合順次走査変換回路20とを有している。
【0012】
ここで、クロスカラー・ドット妨害除去回路13は、外部から与えられた映像信号S1と、フィールドメモリ12から読出信号S1を受ける画素単位動き検出器14と、フィールドメモリ12から読出信号S1とフィールドメモリ12からの信号S3を受ける減算器15と、その出力を受ける演算器16と、その出力と画素単位動き検出器14の出力を乗算する乗算器17と、この出力を受ける加算器18を有している。なお、このクロスカラー・ドット妨害除去回路13の各部は、演算式
S1’=S1+α{(S3−S2)/2} ……(1)
の演算を回路上で実現したものである。
【0013】
又、動き適応順次走査変換回路20は、クロスカラー・ドット妨害除去回路13の出力S1’と、フィールドメモリ19の出力S2’と、フィールドメモリ12の出力S3とを受けて、ノンインターレス信号S2’’’を出力するものであり、これら3つの信号S1’,S2’、S3を受ける2−3プルダウン検出回路21と、同様にこれら3つの信号S1’,S2’、S3を受ける動き適応補間信号生成回路24と、2−3プルダウン検出回路21からの検出プラグK1を受ける論理演算子23と、同様に、検出プラグK2を受ける論理演算子22と、2−3プルダウン検出回路21からの出力K1と論理演算子22からの出力S4’とを受ける論理演算子23と、論理演算子23から走査線を埋めるための信号S2’を受け、フィールドメモリ19から本来の映像信号を受ける順次走査変換回路25とを有している。
【0014】
(機能と動作)
次に、各部の機能と動作について、図面を用いて詳細に説明する。
・クロスカラー・ドット妨害除去回路
初めに、クロスカラー・ドット妨害除去回路13の働きは、映像信号のY成分とC成分の周波数特定が一部共通していて分離が不完全であり、これが画面上の虹のような輪郭の不具合として生じるという問題があるが、これを除去しようとするものである。
【0015】
すなわち、映像信号中の位相が異なるY成分のノイズ成分と、C成分のノイズ成分は、映像信号の両者の平均値を取ることでこれを除去できる。しかしながら、画像に動きがあるときは、この平均化処理を行なうと、画像の輪郭等がぼやけるという問題がある。従って、画素単位動き検出器14を用いて、現在の映像信号が静止画か動画かを判断し、その結果を以下の処理に反映させるものである。
【0016】
又、ここでは、クロスカラー・ドット妨害除去回路13と、動き適応順次走査変換回路20との間では、フィールドメモリ11,12、19とが共有保存されており、この結果、メモリ素子の節約が可能になっている。
【0017】
以下に、この映像処理装置1の動作を説明する。初めに、図8のチューナ部2等から供給される映像信号は、入力フィールド信号S1として2段のフィールドメモリに順次格納され、それぞれ1フィールド遅延信号S2および2フィールド遅延信号S3として保持される。そして、クロスカラー・ドット妨害除去回路13に入力された飛越走査画像の入力フィールド信号S1と2フィールド遅延信号S3を用いて、フレーム間画素単位動き検出回路14において、静止度α(動きの程度)を出力する。この静止度αは、“1”を静止状態として、値が小さくなるにつれて動きが大きくなる数値である。静止度αを基にクロスカラー・ドット妨害除去回路の動作を、下記の式(1)に基づき決定する。
【0018】
S1’=S1+α{(S3−S2)/2} ……(1)
静止画の場合はα=1として、S1、S3の1フレーム間で平均を取りS1'とし、動きの量に応じてαの値を0から1の間で段階変化し、動きが大きくなるほど入力信号の比率を高めて出力する。
【0019】
ここで、減算器15、演算器16、乗算器17、加算器18の構成により、式(1)が表す演算処理が実現するものである。
【0020】
これにより、映像信号の静止度αが大きい場合や“1”の場合は、映像信号S1とメモリ11,12から読み出した映像信号S3との平均信号S1’を求めることにより、クロスカラー及びドット妨害を除去することができると共に、映像信号に動きが大きい時は、平均化処理が抑制されるため、映像の輪郭線がぼやける等の不具合を生じることがない。
【0021】
・動き適応順次走査変換処理
更に、クロスカラー・ドット妨害除去回路13から供給される信号S1’を受ける動き適応順次走査変換回路20の働きを図2のフローチャート等を用いて以下に説明する。
【0022】
クロスカラー・ドット妨害除去済み入力フィールド信号S1'は、フィールドメモリに順次格納され、クロスカラー・ドット妨害除去済み1フィールド遅延信号S2'として保持し、順次走査変換回路25の直接信号として扱われる。そして、動き適応補間信号生成回路24、及び2−3プルダウン検出回路で3フィールド分の信号を使用するために必要となる、2フィールド分のフィールドメモリ11,12を1フィールド分に削減するため、更には、フィールドメモリとのアクセス量を減らすために、クロスカラー・ドット妨害除去されてない2フィールド遅延信号S3を使用する。この3つの信号、クロスカラー・ドット妨害除去済み入力フィールド信号S1'、クロスカラー・ドット妨害除去済み1フィールド遅延信号S2'、及びクロスカラー・ドット妨害除去回路で用いた2フィールド遅延信号S3が動き適応補間信号生成回路24、及び2−3プルダウン検出回路21に入力される。
【0023】
補間信号として、2−3プルダウン検出回路21は、入力された3つの信号より補間信号S4'を作成、動き適応補間信号生成回路24は、同様の3つの信号より補間信号S5'を生成する。補間信号の選択方法は図2に表されているフローチャートに従い、2−3プルダウン信号の検出を行なう(ブロックB11)。そして、2−3プルダウン信号が検出された場合は、フラグK1を“1”とし、クロスカラー・ドット妨害除去済み入力フィールド信号S1'、及び2フィールド遅延信号S3から、後述する処理のパターンに応じてフラグK2が選択する補間信号S4'を最終的な補間信号S2''として選択する。
【0024】
すなわち、1フィールド遅延信号S2’と2フィールド遅延信号S3とが同一フレーム画像からのプルダウン信号であるかを判断する(ブロックB12)。そして、両者が同一フレーム画像からのプルダウン信号であれば、フラグK2=1として、2フィールド遅延信号S3を補間信号とするもので(ブロックB13)、図5に示す処理を行なうことになる。又、両者が不一致であれば、フラグK2=0として、入力フィールド信号S1’を補間信号とする(ブロックB14)。すなわち、図4に示す処理を行なうことになる。
【0025】
ブロックB11で2−3プルダウン信号が検出されない場合は、フラグK1を“0”、動き適応補間信号生成回路24で作成された補間信号S5'を最終的な補間信号S2''として選択する。この選択により得られた補間信号と、先程の直接信号S2'を順次走査変換回路25にて合成し順次走査変換信号S2''' として出力する(ブロックB15)。
【0026】
ここで、図3に2−3プルダウン検出回路23の構成を表す。図3において、映像信号が、もともと1秒間に24フレーム等からなるプルダウン信号であった場合、60フレームの映像信号は、“1,1,2,2,2,3,3”等のように、非常に規則性をもっている。この規則性を検出することにより、その映像信号がプルダウン信号に基づくものであることが検出できる。
【0027】
その結果、後段のデインターレス処理の際に、動き適応補間信号生成回路24で補間信号を演算で生成するよりも、必要なフレームを映像信号から抽出して、これをデインターレス処理に利用した方が、映像の品質を向上させることができる。
【0028】
従って、表されるような2−3プルダウン信号のパターンにより、直接信号である1フィールド遅延信号と、入力フィールド信号、又は2フィールド遅延信号を補間信号として選択し合成することで、24フレーム/s入力信号を忠実に再現される。
【0029】
図4に、入力フィールド信号と1フィールド遅延信号を利用した2−3プルダウン処理を表す。図1の構成図と対応する動作はフラグK2を“0”とし、入力フィールド信号S1'を補間信号S2''と選択して、直接信号S2'と合成しS2'''とする方法である。
【0030】
次に、図5に、1フィールド遅延信号と2フィールド遅延信号を利用した2−3プルダウン処理を表す。同じく図1の構成図と対応する動作はフラグK2を“1”とし、クロスカラー・ドット妨害除去回路で用いた2フィールド遅延信号S3を補間信号S2''と選択して、直接信号S2'と合成しS2'''とする方法である。
【0031】
このような方法により、第1実施形態に示す映像処理装置において、フィールドメモリ11,12,19を、クロスカラー・ドット妨害除去回路13と動き適応順次走査変換回路との間で共用しながら、同時にプルダウン信号検出をも同時に行なうことが可能となるものである。
【0032】
<第2実施形態に係る映像処理装置>
第2実施形態に係る映像処理装置は、第1実施形態に係る映像処理装置において、
1)プルダウン信号が検出され(K1=1)
2)S2’とS3が同一(K2=1)
3)静止度α>Kth(K3=1)
の条件が揃う時、ノンインターレス信号に、クロスカラー・ドット妨害が混入してしまうという不具合を解消するもので、上記の条件が揃う時、動き適応補間信号生成回路の出力S5’を補間信号としてデインターレス処理するものである。
【0033】
(解消しようとする不具合点)
第1実施形態に係る映像処理装置において、以下のような不具合があり、この不具合は、図5で表された1フィールド遅延信号S2'及びクロスカラー・ドット妨害除去回路13で用いた2フィールド遅延信号S3を合成した場合に発生する。すなわち、クロスカラー・ドット妨害除去された1フィールド遅延信号S2'と、クロスカラー・ドット妨害除去されてない2フィールド遅延信号S3を合成するため、2−3プルダウン処理を行った場合にクロスカラー・ドット妨害が混入してしまうという不具合がある。
【0034】
(構成)
第2実施形態に係る映像処理装置1は、図6に示すように、基本的に図1の映像処理装置1と共通した構成を有しており、記載を省略して相違点だけを以下に述べる。すなわち、第2実施形態に係る映像処理装置1は、上述した不具合を解消するべく、1)プルダウン信号が検出され(K1=1)、2)S2’とS3が同一(K2=1)、3)静止度α>Kth(K3=1)の条件が揃う時、動き適応補間信号生成回路の出力S5’を補間信号としてデインターレス処理するものである。
【0035】
そのため、映像処理装置1は、一例として、画素単位動き検出部14の出力に接続される比較器26と、この出力K3を一端の入力端子に受け他端の入力端子に2−3プルダウン検出回路21の出力K2を受けるAND回路27と、AND回路27の出力を反転入力端子に受け2−3プルダウン検出回路21の出力を他端の入力端子に受けるNAND回路28と、NAND回路28の出力を論理演算子23に供給する構成を更に有するものである。
【0036】
(機能と動作)
第2実施形態に係る映像処理装置1は、このような構成により、図7に示すフローチャートに従って、図2のフローチャートとほぼ同等の動作を行なうが、以下、相違点について詳細に説明する。すなわち、2−3プルダウン検出回路21が2−3プルダウン信号を検出し(ブロックB11)、1フィールド遅延信号S2’と2フィールド遅延信号S3とが同一フレーム画像からのプルダウン信号であり(ブロックB12)、更に、静止度αがスレッショルドレベルKth以上である(静止状態である)場合について、動き適応補間信号生成回路24の出力S5’を補間信号としてデインターレス処理を行なうものである(ブロックB15)。
【0037】
これにより、プルダウンが検出されて映像信号がプルダウン信号(24コマ等)に基づくものと判断され、第1メモリ部の出力(S1)と第2メモリ部の出力(S2’)とが同一フレーム画像からのプルダウン信号であり、更に、映像信号(S1)と第1メモリ部から読み出した映像信号(S3)との間の静止の程度が一定値以上(α>Kth)であった場合は、プルダウンによるデインターレスを中止し、通常の補間信号による処理を行なうことで、画面上の虹等の歪みを回避することができるものである。
【0038】
以上記載した様々な実施形態により、当業者は本発明を実現することができるが、更にこれらの実施形態の様々な変形例を思いつくことが当業者によって容易であり、発明的な能力をもたなくとも様々な実施形態へと適用することが可能である。従って、本発明は、開示された原理と新規な特徴に矛盾しない広範な範囲に及ぶものであり、上述した実施形態に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の一実施形態に係るクロスカラー・ドット妨害除去回路と動き適応順次走査変換回路を含む映像処理装置の構成の一例を示すブロック図。
【図2】本発明の一実施形態に係る動き適応順次走査変換回路の補間信号選択処理の一例を示すフローチャート。
【図3】本発明の一実施形態に係る2−3プルダウン検出回路の処理の説明図。
【図4】本発明の一実施形態に係る入力フィールド信号と1フィールド遅延信号を利用した2−3プルダウン処理の説明図。
【図5】本発明の一実施形態に係る1フィールド遅延信号と2フィールド遅延信号を利用した2−3プルダウン処理の説明図。
【図6】本発明の一実施形態に係る本発明のクロスカラー・ドット妨害除去回路と動き適応順次走査変換回路の構成図。
【図7】本発明の一実施形態に係る補間信号選択機能をもった映像処理装置の構成の一例を示すブロック図。
【図8】本発明の一実施形態に係る映像処理装置を含むテレビジョン装置の構成の一例を示すブロック図。
【符号の説明】
【0040】
11,12…フィールドメモリ、13…クロスカラー・ドット妨害除去回路、14…画素単位動き検出、15…減算器、16…分割器、17…乗算器、18…加算器、19…フィールドメモリ、20…動き検出適応走査変換回路、21…2−3プルダウン検出回路、22…セレクタ、23…セレクタ、24…動き適応補間信号生成回路、25…順次走査変換回路、26…比較器、27… AND回路、28…NAND回路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像信号を記憶領域に格納する第1メモリ部と、
前記映像信号と前記第1メモリ部から読み出した映像信号との間に動きの有無を検出し、少なくとも静止時に前記映像信号と前記メモリ部から読み出した映像信号との平均信号を求めて出力する平均化回路と、
前記平均化回路の前記平均信号を記憶領域に格納する第2メモリ部と、
前記平均化回路の前記平均信号と、前記第2メモリ部の出力と、前記第1メモリ部からの出力を受けて、前記映像信号がプルダウン信号に基づくかどうかを判断し、前記プルダウン信号に基づくものと判断した場合、前記プルダウン信号の複数のフレームからデインターレス処理のためのプルダウン補間信号を選択するプルダウン検出回路と、
前記平均化回路の出力と、前記第2メモリ部の出力と、前記第1メモリ部からの出力を受けて、デインターレス処理のための補間信号を生成する補間信号生成回路と、
前記プルダウン検出回路からの前記プルダウン補間信号又は前記補間信号生成回路からの前記補間信号を受け、前記プルダウン検出回路が前記映像信号は前記プルダウン信号に基づくものと判断する場合、前記プルダウン信号を前記第2メモリ部の出力に加えることでノンインターレス信号を生成し、前記プルダウン検出回路が前記映像信号は前記プルダウン信号に基づくものではないと判断する場合、前記補間信号を前記第2メモリ部の出力に加えることでノンインターレス信号を生成する走査変換回路と、
を具備することを特徴とする映像処理装置。
【請求項2】
前記平均化回路により、前記映像信号のクロスカラー・ドット妨害の除去を行なうことを特徴とする請求項1記載の映像処理装置。
【請求項3】
前記平均化回路は、前記映像信号の静止状態の程度に応じて、静止の程度が大きくなれば平均化をより大きな程度で行い、静止の程度が小さくなり映像の動きが大きくなれば平均化を行なう程度をより小さくすることを特徴とする請求項1記載の映像処理装置。
【請求項4】
前記第1メモリの容量は、前記第2メモリの略2倍であることを特徴とすることを特徴とする請求項1記載の映像処理装置。
【請求項5】
前記プルダウン検出回路は、前記映像信号が前記プルダウン信号に基づくか否かを、前記映像信号において規則的に同一のフレーム画像が連続しているかどうかにより判断することを特徴とする請求項1記載の映像処理装置。
【請求項6】
前記プルダウン検出回路は、前記映像信号が前記プルダウン信号に基づくものと判断し、前記プルダウン検出回路は、前記第1メモリ部の出力と前記第2メモリ部の出力とが同一であり、前記映像信号と前記第1メモリ部から読み出した映像信号との間の静止の程度が一定値以上であると判断した場合、前記走査変換回路は、前記補間信号生成回路からの前記補間信号を前記第2メモリ部の出力に加えることでノンインターレス信号を生成することを特徴とする請求項1記載の映像処理装置。
【請求項7】
前記映像信号を前記第1メモリ部に供給するチューナ部と、
前記走査変換回路から前記ノンインターレス信号を受けて、駆動信号を生成するドライバ部と、
前記ノンインターレス信号を受けこれに応じて映像を表示するディスプレイ部と、
を更に具備することを特徴とする請求項1記載の映像処理装置。
【請求項8】
映像信号を第1記憶領域に格納し、
前記映像信号と前記第1記憶領域から読み出した映像信号との間に動きの有無を検出し、少なくとも静止時に前記映像信号と前記第1記憶領域から読み出した映像信号との平均信号を求めて出力し、
前記平均信号を第2記憶領域に格納し、
前記平均信号と、前記第2記憶領域の出力と、前記第1記憶領域からの出力を受けて、前記映像信号がプルダウン信号に基づくかどうかを判断し、前記プルダウン信号に基づくものと判断した場合、デインターレス処理のためのプルダウン補間信号を前記プルダウン信号の複数のフレームから抽出し、
前記平均化による出力と、前記第2記憶領域の出力と、前記第1記憶領域からの出力を受けて、デインターレス処理のための補間信号を生成し、
前記プルダウン補間信号又は前記補間補間信号を受け、前記映像信号は前記プルダウン信号に基づくものと判断された場合、前記プルダウン信号を前記第2記憶領域の出力に加えることでノンインターレス信号を生成し、前記映像信号は前記プルダウン信号に基づくものではないと判断された場合、前記補間信号を前記第2記憶領域の出力に加えることでノンインターレス信号を生成することを特徴とする映像処理方法。
【請求項9】
前記映像信号のクロスカラー・ドット妨害の除去を行なうことを特徴とする請求項8記載の映像処理方法。
【請求項10】
前記映像信号の静止状態の程度に応じて、静止の程度が大きくなれば平均化をより大きな程度で行い、静止の程度が小さくなり映像の動きが大きくなれば平均化を行なう程度をより小さくすることを特徴とする請求項8記載の映像処理方法。
【請求項11】
前記第1記憶領域の容量は、前記第2記憶領域の略2倍であることを特徴とすることを特徴とする請求項8記載の映像処理方法。
【請求項12】
前記映像信号が前記プルダウン信号に基づくか否かを、前記映像信号において規則的に同一のフレーム画像が連続しているかどうかにより判断することを特徴とする請求項8記載の映像処理方法。
【請求項13】
前記映像信号が前記プルダウン信号に基づくものと判断され、前記第1記憶領域の出力と前記第2記憶領域の出力とが同一であり、前記映像信号と前記第1メモリ部から読み出した映像信号との間の静止の程度が一定値以上であった場合、前記補間信号を前記第2記憶領域の出力に加えることでノンインターレス信号を生成することを特徴とする請求項8記載の映像処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−235429(P2007−235429A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−53414(P2006−53414)
【出願日】平成18年2月28日(2006.2.28)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】