説明

映像処理装置及びその映像処理方法

【課題】ストリーミングコンテンツの出力画質を改善できる映像処理装置及びその映像処理方法を提供する。
【解決手段】映像処理装置100は、ストリーミングコンテンツを受信するデータ送受信部110と、ストリーミングコンテンツに対応するコンテンツ提供者情報を含む画質制御情報を抽出する情報処理部120と、ストリーミングコンテンツの画質を制御する映像処理部130と、抽出された画質制御情報を用いてストリーミングコンテンツの画質を制御するように、前記映像処理部を制御する制御部150とを含む。これにより、ストリーミングコンテンツの画質を改善できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像処理装置及びその映像処理方法に関し、より詳細には、ストリーミングコンテンツを処理する映像処理装置及びその映像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近は、記録媒体として大容量のデータを記録できる光ディスクが広く使われている。特に、高画質の映像データと高音質の音響データに対する需要の増加により、HDTV、MPEG2が登場した。例えば、HDTV級の映画一本に該当する映像データをMPEG2の画質でディスクに保存するとしたら、20GByte以上のデータ保存容量を有する新たな高密度記録媒体が必要となるため、これに対する要求に応えて多くの研究が進められてきた。
【0003】
このような要求に応じて、ブルーレイディスク(BD:Blu−ray Disc)と高密度デジタルビデオディスク(HD−DVD:High Definition Digital Versatile Disc)などが次世代の記録媒体として開発されている。なお、高密度記録媒体規格を応用した光記録及び再生装置の開発も行なわれている状況にある。
【0004】
一方、光記録及び再生装置の開発傾向によりストリームデータの再生機能も追加されている。ここで、ストリーミングデータというのは一般的にCDやHDDのようなストレージメディアでなく、有/無線ネットワークを用いた放送環境でマルチメディアコンテンツを伝送し、同時に再生可能なデータ形態を意味する。
【0005】
ストリーミングデータは、放送や有/無線インターネットなどで電波の受信状態やネットワーク状態に応じて受信されるデータの質が異なってくる。
【0006】
具体的に、ストリーミングデータサービスをサポートする会社でネットワーク速度に応じて、解像度サイズを変更したりビットレートを下げて伝送しているため、即ち、ネットワークの速度のみに依存して映像を出力しているため、画質低下が生じるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国特開第2009−0078456号公報
【特許文献2】韓国登録特許第0214611号
【特許文献3】日本特開第2007−27956号公報
【特許文献4】日本登録特許第4350742号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、ストリーミングコンテンツの出力画質を改善できる映像処理装置及びその映像処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するための本発明に係る映像処理方法は、ストリーミングコンテンツを受信するステップと、前記ストリーミングコンテンツに対応するコンテンツ提供者情報を含む画質制御情報を抽出するステップと、前記抽出された画質制御情報を用いて前記ストリーミングコンテンツの画質を制御するステップとを含む。
【0010】
ここで、前記コンテンツ提供者情報は、前記ストリーミングコンテンツのコーデック(Codec)情報、前記ストリーミングコンテンツのノイズ処理方式及び鮮明度処理方式のうち少なくともいずれか一つを提供しなくてはならない。
【0011】
なお、前記画質制御情報は、前記受信されたストリーミングコンテンツのビットレート、画面サイズ、ノイズ量のうち少なくともいずれか一つに対する情報を更に含む。
【0012】
なお、前記ストリーミングコンテンツに対応する画質制御情報は、前記ストリーミングコンテンツに含まれていてよい。
【0013】
なお、前記ストリーミングコンテンツに対応する画質制御情報は、予め保存されていてよい。
【0014】
前記コンテンツ提供者は、VODストリーミングコンテンツ提供者又は放送局等である。
【0015】
なお、前記ストリーミングコンテンツの画質を制御するステップは、前記コンテンツ提供者情報及びビットレート、画面サイズ、ノイズ量のうち少なくともいずれか一つに対する情報に対応する加重値を適用して前記ストリーミングコンテンツの画質を制御してよい。
【0016】
一方、本発明の一実施形態に係るストリーミングコンテンツを受信するデータ送受信部と、前記ストリーミングコンテンツに対応するコンテンツ提供者情報を含む画質制御情報を抽出する情報処理部と、前記ストリーミングコンテンツの画質を制御する映像処理部と、前記抽出された画質制御情報を用いて前記ストリーミングコンテンツの画質を制御するように、前記映像処理部を制御する制御部とを含む。
【0017】
ここで、前記コンテンツ提供者情報は、前記ストリーミングコンテンツのコーデック(Codec)情報、前記ストリーミングコンテンツのノイズ処理方式及び鮮明度処理方式のうち少なくともいずれか一つを含む。
【0018】
なお、前記画質制御情報は、前記受信されたストリーミングコンテンツのビットレート、画面サイズ、ノイズ量のうち少なくともいずれか一つに対する情報を更に含む。
【0019】
なお、前記ストリーミングコンテンツに対応する画質制御情報は、前記ストリーミングコンテンツに含まれていてよい。
【0020】
なお、前記ストリーミングコンテンツに対応する画質制御情報を保存する保存部を更に含み、前記制御部は、前記保存部に保存された画質制御情報を用いて前記ストリーミングコンテンツの画質を制御するように、前記映像処理部を制御してよい。
【0021】
前記コンテンツ提供者は、VODストリーミングコンテンツ提供者又は放送局等である。
【0022】
なお、前記制御部は、前記コンテンツ提供者情報及びビットレート、画面サイズ、ノイズ量のうち少なくともいずれか一つに対する情報に対応する加重値を適用して前記ストリーミングコンテンツの画質を制御するように、前記映像処理部を制御してよい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施形態に係るストリーミング形態のサービス提供環境を説明するための図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る映像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るコンテンツ再生装置の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る映像処理方法を説明するための図である。
【図5A】本発明の一実施形態に係るコンテンツ提供者情報の多様な例を示す図である。
【図5B】本発明の一実施形態に係るコンテンツ提供者情報の多様な例を示す図である。
【図5C】本発明の一実施形態に係るコンテンツ提供者情報の多様な例を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る映像処理方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
【0025】
図1は、本発明の一実施形態に係るストリーミング形態のサービス提供環境を説明するための図である。図1によると、ストリーミングサービスは、双方向サービスや、放送のような単方向サービスのいずれにも適用可能である。
【0026】
ネットワーク又は空中波10の環境下でストリーミングサービスを提供する場合、ストリーミングサーバ20はストリーミング用のコンテントを適切なフォーマットにエンコーディングした後、圧縮したビットストリームをパケット化して映像処理装置100に伝送することができる。ここで、映像処理装置100は、ブルーレイディスクプレーヤ(BD(Blu−ray Disc) Player)、高密度デジタルビデオディスクプレーヤ(HD−DVD(High Definition Digital Versatile Disc) Player)のような高密度光ディスクプレーヤ、デジタルテレビなどで実現されてよい。
【0027】
ストリーミングサーバ20は、VODストリーミングコンテンツをサポートするコンテンツ提供者又はストリーミングデータサービスをサポートする放送局などである。
【0028】
映像処理装置100では、ストリーミングサーバ20の処理の逆順でパケットを処理してストリーミングデータの復号化を行なう。PMSBのような衛星放送の場合を例えると、AODサービスにおけるRTPパケットのように、オーディオデータをTSという形態のパケットデータに加工して配信することができる。
【0029】
なお、映像処理装置100では、ストリーミングコンテンツに対応する画質制御情報を用いて画質改善処理を行なうことができる。ここで、画質制御情報は、コーデック情報、コンテンツ提供者のコンテンツ処理特性、ビットレート、画面サイズ、ノイズの度合いなどに関する情報であってよい。ここで、コーデック(Codec)とは、どのデータストリームや信号に対して、エンコーディングやデコーディング、又は両方全てを行なうことのできる技術のことを意味する。例えば、コーデック技術には、H.264、VC1などがある。
【0030】
この場合、コンテンツ提供者は、VODストリーミングコンテンツ提供者又は放送局などであってよい。
【0031】
図2は、本発明の一実施形態に係る映像処理装置の構成を示すブロック図である。図2によると、本映像処理装置100は、データ送受信部110と、情報処理部120と、映像処理部130と、保存部140及び制御部150を含む。
【0032】
本映像処理装置100は、ストリーミングコンテンツ提供者からマルチメディアデータをストリーム方式で伝送され、受信と同時にストリームデータを再生又は放送するように実現されてよい。このような機能は、通常ライブストリーミングと呼ばれ、VODサービスと呼ばれている。
【0033】
これにより、映像処理装置100は、VODストリーミングデータのようなストリーミングデータを再生するコンテンツ再生装置、又はストリーミングデータを放送するデジタルテレビ、セットトップボックスなどで実現されてよい。ここで、コンテンツ再生装置は、チューナを備える形態で実現されることも可能である。特に、コンテンツ再生装置の場合、ブルーレイディスクプレーヤ(BD(Blu−ray Disc) Player)、高密度デジタルビデオディスクプレーヤ(HD−DVD(High Definition Digital Versatile Disc) Player)のような高密度光ディスクプレーヤで実現されてよい。
【0034】
データ送受信部110は、ストリーミングコンテンツを受信する機能を担う。具体的に、データ送受信部110はネットワーク又は空中波を介してVODストリーミングコンテンツ提供者又は放送局からストリーミングコンテンツを受信することができる。
【0035】
情報処理部120は、受信されたストリーミングコンテンツに対応するコンテンツ提供者情報を含む画質制御情報を抽出する機能を担う。ここで、コンテンツ提供者情報は、ストリーミングコンテンツのコーデック(Codec)情報、コンテンツ提供者のコンテンツ処理特性(Property)などを含んでよい。ここで、コンテンツ処理特性とは、コンテンツに対するノイズの除去程度、鮮明度の処理程度などである。例えば、コンテンツ提供者が同様のコーデック情報を有するとしても、コンテンツ処理特性は、コンテンツ提供者毎に相違してよい。
【0036】
なお、画像制御情報は、ビットレート、画面サイズ、ノイズ量のうち少なくともいずれか一つに対する情報を更に含む。
【0037】
ここで、ストリーミングコンテンツに対応する画質制御情報は、ストリーミングコンテンツに含まれているか、後述の保存部140に予め保存されていてもよい。
【0038】
なお、情報処理部120は、受信されたストリーミングコンテンツにビットレート、画面サイズ、ノイズ量のうち少なくともいずれか一つに対する情報を抽出することができる。
【0039】
映像処理部130は、データ送受信部110を介して受信されたストリーミングコンテンツの画質を補償する機能を担う。
【0040】
制御部150は、情報処理部120から抽出された画質制御情報に基づいてストリーミングコンテンツの画質を制御するように、映像処理部130を制御することができる。即ち、制御部150は、情報処理部120から抽出されたコンテンツ提供者情報(コーデック情報及び処理特性)、ビットレート、画面サイズ、ノイズ量のうち少なくともいずれか一つに対する情報を用いてストリーミングコンテンツの画質を補償することができる。
【0041】
保存部140は、映像処理装置100の機能全体を制御するための多様なプログラム及びデータを保存することができる。
【0042】
特に、保存部140は、コンテンツ提供者別のコンテンツ提供者情報を保存することができる。
【0043】
制御部150は、保存部140に保存された画質制御情報から受信されたストリーミングコンテンツに対応する画質制御情報を抽出するように、情報処理部120を制御することができる。
【0044】
なお、制御部150は、情報処理部120により抽出された画質制御情報、即ち、コンテンツ提供者情報及びビットレート、画面サイズ、ノイズ量のうち少なくともいずれか一つに対する情報に対応する加重値を提供してストリーミングコンテンツの画質を補償するように、映像処理部130を制御することができる。
【0045】
一方、上述の実施形態では、保存部140に各コンテンツ提供者に対応する画質制御情報が予め保存されている場合を想定して説明したものとして、受信されたコンテンツストリームに含まれている各コンテンツ提供者に対応する画質制御情報を抽出して用いる実施形態では、保存部140が当該情報を保存していなくてよい。
【0046】
これにより、解像度や伝送ビットレートの低下により生じる画質劣化(Block noise、mosquito noise、鮮明度の低下など)については上述の画質制御情報を適用することで、最適の画質を補償することができるようになる。
【0047】
図3は、本発明の一実施形態に係るコンテンツ再生装置の構成を示すブロック図である。図3によると、コンテンツ再生装置200は、データ送受信部210と、情報処理部220と、映像処理部230と、保存部240と、制御部250と、入力バッファ260と、コーデック部270及びユーザインターフェース部280を含む。図3に示すような構成要素のうち、図2に示された構成要素と重なる構成要素についてはその詳細な説明を省略する。
【0048】
データ送受信部210は、ストリーミングサーバ20からストリーミングコンテンツをリアルタイムで受信することができる。
【0049】
情報処理部220は、受信されたストリーミングコンテンツに対応するコンテンツ提供者情報を抽出する機能を担う。
【0050】
具体的に、情報処理部220は、受信されたストリーミングコンテンツに含まれているコンテンツ提供者情報を抽出したり、保存部240から受信されたストリーミングコンテンツに対応するコンテンツ提供者情報を抽出することができる。
【0051】
保存部240は、映像処理装置200の全体的な機能を制御するための制御プログラムを保存する。具体的に、高密度光ディスクの再生、内容探索、記録などの主要プログラム、多様な方式で圧縮されたオーディオ及びビデオデータに対するデコーディング及びエンコーディングを行い、ユーザが視聴できるようにするプログラム、主要プログラムの他の付加機能プログラムなどを保存することができる。
【0052】
なお、保存部240は、コンテンツ提供者の各々に対応するコンテンツ提供者情報を保存することができる。具体的に、保存部240は、コンテンツ提供者別のコンテンツ処理特性に対する情報及びそれに対応するCodec情報を保存することができる。例えば、Netflix、Blockbuster、VuduなどのようなVODストリーミングコンテンツ提供者別の特性に対する情報、及び、それに対応するCodec情報を保存することができる。例えば、Blockbuster及びVuduがH.264 Codecを使用する情報、BlockbusterがNR FilterをVuduより強く掛けるという情報などコンテンツ提供者別の特性を保存することができる。
【0053】
映像処理部230は、データ送受信部210よりストリームパケットが伝達されると、伝達されたストリームパケットのヘッダを分析してオーディオパケット及びビデオパケットで分離し、それを入力バッファ260に記録する。ここで、オーディオパケット及びビデオパケットは再びフレーム単位をなすデータで構成されるが、複数個のフレームで構成される。
【0054】
なお、映像処理部230は、受信されたストリームパケットに対する画質改善処理を行なうことができる。
【0055】
コーデック部270は、入力バッファ260に記録されたストリームパケットをフレーム毎にデコーディングすることができる。コーデック部270でデコーディングされたパケットを再生部(図示せず)によって再生することができる。
【0056】
ユーザインターフェース部280は、リモコンなどからユーザ命令を受信し、受信されたユーザ命令を制御部250に伝送する機能を担う。
【0057】
制御部250は、ユーザインターフェース280から伝送されたユーザ命令に従って映像処理装置200の全体的な機能を制御する機能を担う。
【0058】
特に、制御部250は情報処理部220から抽出されたストリーミングコンテンツに対応する画質制御情報に基づいて、画質改善処理が行なわれるように、映像処理部230を制御することができる。
【0059】
即ち、制御部250は、情報処理部120によって抽出された画質制御情報、即ち、コンテンツ提供者情報及びビットレート、画面サイズ、ノイズ量のうち少なくともいずれか一つに対する情報に対応する加重値を適用してストリーミングコンテンツの画質を補償するように、映像処理部230を制御することができる。ここで、各情報別の加重値の適用方法については、後述の図4、図5Aないし図5Cで説明する。
【0060】
なお、映像処理装置200は、挿入された光ディスクの記録面から記録信号を検出するピックアップ部(図示せず)及びコーデックをアップデートするためのコーデックアップデート部(図示せず)などを更に含んでよい。
【0061】
図4は、本発明の一実施形態に係る映像処理方法を説明するための図である。図4によると、複数のコンテンツ提供者CP1、CP2、CP3・・・のうちいずれか一つからストリーミングコンテンツが受信されると、受信されたストリーミングコンテンツのCP情報及びCodec情報を抽出する。ここで、Codec情報は、CP毎に予め保存されていてよい。或いは、Codec情報は受信されたストリーミングコンテンツに含まれていてもよい。
【0062】
この場合、CP情報は、各CP別のコンテンツ処理方法であってよい。例えば、CP1はNRフィルタを強く適用してよく、CP2はCP1に比べてNRフィルタを弱く適用してよい。このような情報がCP情報に含まれてよい。
【0063】
Codec情報は、各CPに対応するCodec情報であってよく、例えば、CP1に対応するCodec情報はH.264であってよく、CP2に対応するCodec情報はVC1であってよい。
【0064】
図4に示されるように、受信されたストリーミングコンテンツに対応するCP情報(w1)及びCodec情報(w2)を保存部又は受信されたストリーミングコンテンツから抽出して当該情報に対応する加重値αを適用することができる。ここで、加重値αは、CP情報(w1)及びCodec情報(w2)に応じて適切に選択されてよい。
【0065】
次いで、受信されたストリーミングコンテンツに対応するBitrate情報を抽出することができる。Bitrate情報は、受信されたストリーミングコンテンツに含まれてよい。或いは、Bitrate情報は、各CP毎に保存部に予め保存されていてもよい。
【0066】
図4に示すように、受信されたストリーミングコンテンツに対応するBitrate情報(w3)を保存部又は受信されたストリーミングコンテンツから抽出して当該情報に対応する加重値βを提供することができる。
【0067】
次いで、受信されたストリーミングコンテンツのPicture Size情報を抽出することができる。Picture Size情報は、受信されたストリーミングコンテンツに含まれていてよい。或いは、Picture Size情報は、各CP毎に保存部に予め保存されていてよい。
【0068】
図4に示すように、受信されたストリーミングコンテンツに対応するPicture Size情報(w4)を保存部又は受信されたストリーミングコンテンツから抽出して当該情報に対応する加重値γを適用することができる。
【0069】
これにより、各画質制御情報に対応する加重値を適用して受信されたストリーミングコンテンツのチューニングレベルを決定できるようになる。
【0070】
一方、本実施形態では、CP情報、Codec情報、Biterate情報、Picture size情報が順に画質情報に適用されるものとして説明したが、これは一実施形態に過ぎず、順番はこれに限らない。
【0071】
図5Aないし図5Cは、本発明の一実施形態に係るコンテンツ提供者情報の多様な例を示す図である。
【0072】
図5Aによると、各コンテンツ提供者CP1、CP2、・・・、CPnは、それぞれ対応するCodec typeにデータを圧縮して伝送することができ、対応するコンテンツ処理特性(Property)を有してよい。このような情報は、ストリーミングコンテンツに含まれて伝送するか、映像処理装置100、200に予め保存されていてよい。
【0073】
ここで、Codec typeは、各コンテンツ提供者別に設定されるものであるため、相違していてよく、同一であってよい。
【0074】
なお、各コンテンツ提供者情報(Codec type及びProperty)に対応する加重値α1、α2、α3が適用されて画質制御に用いられることができる。一方、本実施形態では、コンテンツ提供者情報に含まれるCodec type及びPropertyに同一の加重値が適用されるものとして説明したが、これは一実施形態に過ぎず、場合によっては、Codec type及びPropertyにそれぞれ別の加重値が設定されることも可能である。
【0075】
図5Bによると、各ストリーミングコンテンツのビットレートは、複数個のステップに区分されて画質改善処理に用いられることができる。例えば、ビットレートは、500Kbps以下、500Kbps〜1500Kbps、1500Kbps以上の3つのレベルに分類されてよく、各ビットレートのレベルに応じて対応する加重値β1、β2、β3が適用されて画質制御に用いられてよい。
【0076】
図5Cによると、各ストリーミングコンテンツの画面サイズも、複数個のステップに区分されて画質改善処理に用いられることができる。例えば、画面サイズは、HD級(1280*720)、SD級(720*480)、SD級以下の3つのレベルに分類されてよく、各画面サイズのレベルに応じて対応する加重値γ1、γ2、γ3が適用されて画質制御に用いられてよい。
【0077】
一方、上述の実施形態では、ビットレート及び画面サイズを3つのレベルに分類して各レベルに対応する加重値を適用するものとして説明したが、これは一実施形態に過ぎず、ビットレート及び画面サイズに応じたレベルは多様に説明されることができる。
【0078】
図6は、本発明の一実施形態に係る映像処理方法を説明するためのフローチャートである。図6に示された映像処理方法によると、ストリーミングコンテンツを受信すると(S610)、受信されたストリーミングコンテンツに対応するコンテンツ提供者情報を含む画質制御情報を抽出する(S620)。
【0079】
次いで、抽出された画質制御情報を用いてストリーミングコンテンツの画質を制御する(S630)。ここで、コンテンツ提供者情報は、ストリーミングコンテンツのコーデック情報、ストリーミングコンテンツのノイズ処理方式及び鮮明度処理方式のうち少なくともいずれか一つを含んでよい。なお、画質制御情報は、受信されたストリーミングコンテンツのビットレート、画面サイズ、ノイズ量のうち少なくともいずれか一つに対する情報を更に含んでよい。
【0080】
この場合、ストリーミングコンテンツに対応する画質制御情報は、ストリーミングコンテンツに含まれていてよい。なお、ストリーミングコンテンツに対応する画質制御情報は予め保存されていてよい。
【0081】
なお、コンテンツ提供者は、VODストリーミングコンテンツ提供者又は放送局等であってよい。
【0082】
この場合、上述の画質制御情報のうち少なくともいずれか一つに対する情報に対応する加重値を適用してストリーミングコンテンツの画質を制御することができる。
【0083】
以上説明したように、本発明によると、解像度やビットレートの低下により生じる画質劣化に対して補償することにより、最適な画質を提供することができるようになる。
【0084】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0085】
10 ネットワーク
20 ストリーミングサーバ
100 映像処理装置
110、210 データ送受信部
120、220 情報処理部
130、230 映像処理部
140、240 保存部
150、250 制御部
200 コンテンツ再生装置
260 入力バッファ
270 コーデック部
280 ユーザインターフェース部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストリーミングコンテンツを受信するステップと、
前記ストリーミングコンテンツに対応するコンテンツ提供者情報を含む画質制御情報を抽出するステップと、
前記抽出された画質制御情報を用いて前記ストリーミングコンテンツの画質を制御するステップと
を含む映像処理方法。
【請求項2】
前記コンテンツ提供者情報は、
前記ストリーミングコンテンツのコーデック(Codec)情報、前記ストリーミングコンテンツのノイズ処理方式及び鮮明度処理方式のうち少なくともいずれか一つを含むことを特徴とする請求項1に記載の映像処理方法。
【請求項3】
前記画質制御情報は、
前記受信されたストリーミングコンテンツのビットレート、画面サイズ、ノイズ量のうち少なくともいずれか一つに対する情報を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の映像処理方法。
【請求項4】
前記ストリーミングコンテンツに対応する画質制御情報は、
前記ストリーミングコンテンツに含まれていることを特徴とする請求項1に記載の映像処理方法。
【請求項5】
前記ストリーミングコンテンツに対応する画質制御情報は、
予め保存されていることを特徴とする請求項1に記載の映像処理方法。
【請求項6】
前記コンテンツ提供者は、
VODストリーミングコンテンツ提供者又は放送局等であることを特徴とする請求項1に記載の映像処理方法。
【請求項7】
前記ストリーミングコンテンツの画質を制御するステップは、
前記コンテンツ提供者情報及びビットレート、画面サイズ、ノイズ量のうち少なくともいずれか一つに対する情報に対応する加重値を適用して前記ストリーミングコンテンツの画質を制御することを特徴とする請求項3に記載の映像処理方法。
【請求項8】
ストリーミングコンテンツを受信するデータ送受信部と、
前記ストリーミングコンテンツに対応するコンテンツ提供者情報を含む画質制御情報を抽出する情報処理部と、
前記ストリーミングコンテンツの画質を制御する映像処理部と、
前記抽出された画質制御情報を用いて前記ストリーミングコンテンツの画質を制御するように、前記映像処理部を制御する制御部と
を含む映像処理装置。
【請求項9】
前記コンテンツ提供者情報は、
前記ストリーミングコンテンツのコーデック(Codec)情報、前記ストリーミングコンテンツのノイズ処理方式及び鮮明度処理方式のうち少なくともいずれか一つを含むことを特徴とする請求項8に記載の映像処理装置。
【請求項10】
前記画質制御情報は、
前記受信されたストリーミングコンテンツのビットレート、画面サイズ、ノイズ量のうち少なくともいずれか一つに対する情報を更に含むことを特徴とする請求項8に記載の映像処理装置。
【請求項11】
前記ストリーミングコンテンツに対応する画質制御情報は、
前記ストリーミングコンテンツに含まれていることを特徴とする請求項8に記載の映像処理装置。
【請求項12】
前記ストリーミングコンテンツに対応する画質制御情報を保存する保存部を更に含み、
前記制御部は、
前記保存部に保存された画質制御情報を用いて前記ストリーミングコンテンツの画質を制御するように、前記映像処理部を制御することを特徴とする請求項8に記載の映像処理装置。
【請求項13】
前記コンテンツ提供者は、
VODストリーミングコンテンツ提供者又は放送局等であることを特徴とする請求項8に記載の映像処理装置。
【請求項14】
前記制御部は、
前記コンテンツ提供者情報及びビットレート、画面サイズ、ノイズ量のうち少なくともいずれか一つに対する情報に対応する加重値を適用して前記ストリーミングコンテンツの画質を制御するように、前記映像処理部を制御することを特徴とする請求項10に記載の映像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−120173(P2012−120173A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−260654(P2011−260654)
【出願日】平成23年11月29日(2011.11.29)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】