説明

映像表示装置,テレビジョン受像機

【課題】映像表示部に傾きが生じている場合であっても映像本来の姿勢を維持したままその映像を表示することのできる映像表示装置及びテレビジョン受像機を提供すること。
【解決手段】入力される映像信号に基づいて映像を表示する液晶パネル161の傾きを傾斜角センサ163で検出し,その検出された液晶パネル161の傾きに応じて,前記映像信号に基づいて表示すべき映像本来の水平方向及び鉛直方向が維持される表示角度で前記映像を液晶パネル161に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,入力される映像信号に基づいて映像を表示するテレビジョン受像機などの映像表示装置に関し,特に,映像の表示態様に関するものである。
【背景技術】
【0002】
映像表示装置は,入力される映像信号に基づいて映像を表示する。例えば,映像表示装置の一例には,テレビジョン放送信号に基づいてテレビ番組を表示するテレビジョン受像機がある。
ところで,映像表示装置で表示される映像には本来表示されるべき方向(水平方向及び鉛直方向)が存在する。通常,映像表示装置では,映像本来の上下左右と映像の映像表示部(液晶パネル等)の上下左右とが一致した状態で映像が表示される。これは,映像表示装置がテレビ台やテーブル等の上に載置されており,該映像表示装置の映像表示部が既定の姿勢を維持していることを前提としている。一方,例えば特許文献1では,ディスプレイを180°反転させるときに画面表示の内容も同じく180°反転させることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−95525号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで,近年,映像表示装置は,必ずしもテレビ台やテーブル等の上に載置されるとは限らない。例えば,壁掛けで配置されることや自由に持ち運びされることが考えられる。そのため,映像表示装置の映像表示部の姿勢が既定の状態に維持されるとは限らない。具体的に,映像表示部における左右方向が水平方向に対して傾いた状態になると,視聴者から見える映像にも傾きが生じる。そのため,映像本来の角度でその映像を視聴することができないことが問題となる。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,映像表示部に傾きが生じている場合であっても映像本来の姿勢を維持したままその映像を表示することのできる映像表示装置及びテレビジョン受像機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために本発明は,入力される映像信号に基づいて映像を表示する映像表示部と,前記映像表示部の傾きを検出する傾き検出手段と,前記傾き検出手段で検出された前記映像表示部の傾きに応じて,前記映像信号に基づいて表示すべき映像本来の水平方向及び鉛直方向が維持される表示角度で前記映像を前記映像表示部に表示させる表示角度制御手段とを備えてなることを特徴とする映像表示装置として構成される。
本発明によれば,前記映像表示部に傾きが生じた場合であっても,前記映像信号に基づく映像がその映像本来の姿勢が維持された状態で表示されるため,視聴者は前記映像信号に基づく映像を本来の正しい角度で視聴することができる。
【0006】
ところで,前記映像表示部が傾けば,該映像表示部において映像本来の水平方向及び鉛直方向を維持したまま表示可能な映像のサイズは変化することになる。そこで,前記傾き検出手段で検出された前記映像表示部の傾きに応じて前記映像の表示サイズを変更する表示サイズ制御手段を更に備えてなることが考えられる。
例えば,前記表示サイズ制御手段が,前記映像表示部において前記映像本来の水平方向及び鉛直方向とアスペクト比とを維持しつつ表示可能な最大の表示サイズで前記映像を表示させるものであることが考えられる。これにより,前記映像信号に基づく映像の全体をその映像本来の姿勢及び形態を維持した状態で表示させることができる。なお,係る手法では,前記映像表示部の長手方向が水平から鉛直に変化する際に,映像の表示サイズが,徐々に小さくなった後,徐々に大きくなるという変化を辿ることになる。視聴者によってはこのような変化を望まないことも考えられる。
そこで,前記表示サイズ制御手段が,前記映像表示部の長手方向が水平である場合に該映像表示部において前記映像本来の水平方向及び鉛直方向とアスペクト比とを維持しつつ表示可能な表示サイズを最大サイズ,前記映像表示部の長手方向が鉛直である場合に該映像表示部において前記映像本来の水平方向及び鉛直方向とアスペクト比とを維持しつつ表示可能な表示サイズを最小サイズとし,前記映像表示部の長手方向が水平から鉛直に近くなるに連れて前記映像の表示サイズを前記最大サイズから前記最小サイズに向けて徐々に小さくするものであることも考えられる。これにより,前記映像表示部の長手方向が水平から鉛直に変化する際には,映像の表示サイズが小さくなる方向だけに変化させ,逆に前記映像表示部の長手方向が鉛直から水平に変化する際には,映像の表示サイズが大きくなる方向だけに変化させることができる。
また,本発明における前記映像の表示角度や表示サイズの適切な変更は,前記映像表示部の傾きと前記映像の表示角度や表示サイズとを対応付けた表示対応情報が記憶された表示対応情報記憶手段を更に備えてなり,前記表示角度制御手段や前記表示サイズ制御手段が,前記表示対応情報記憶手段に記憶された表示対応情報に基づいて前記映像表示部における映像の表示角度や表示サイズを設定するものであることにより具現可能である。
【0007】
また,前記映像表示装置が,相対的に表示位置が異なる左目映像及び右目映像を前記映像表示部に表示させることにより立体映像を表示する立体映像表示手段と,視聴者の左目に前記左目映像のみを視認させると共に右目に前記右目映像のみを視認させるための立体メガネとを更に備えてなり,前記立体メガネが,円偏光を用いた偏光方式により視聴者の左目に前記左目映像のみを視認させると共に右目に前記右目映像のみを視認させるものであることも考えられる。このような構成であれば,前記立体映像表示手段で表示される立体映像についても,前記映像表示部の傾きに関係なく,映像本来の姿勢を維持した状態で視聴することができる。
但し,この構成では,例えば立体メガネを掛けた視聴者が横になる場合のように,視聴者の視界が水平に対して傾く場合には,その視聴者の視界における左右方向と映像本来の左右方向との間に傾きが生じる。
そこで,前記立体メガネの傾きを検出するメガネ傾き検出手段を更に備えてなり,前記表示角度制御手段が,前記メガネ傾き検出手段により検出された前記立体メガネの傾きに応じて,前記立体メガネにおける左右方向と前記映像本来の水平方向,前記立体メガネにおける上下方向と前記映像本来の鉛直方向が,それぞれ平行になる表示角度で前記映像を表示させてなることが考えられる。これにより,視聴者から見える立体映像の方向を優先させて表示角度を適切に設定することが可能となる。
なお,前記映像表示部において前記映像の表示角度や表示サイズを変更すると,該映像表示部の表示可能領域内に映像が存在しない領域が発生する。そのため,前記映像表示部における前記映像の表示領域外に黒色の塗りつぶし画像を表示させる塗りつぶし画像表示手段を更に備えることが考えられる。
ところで,本発明は,前述のように構成された本発明に係る前記映像表示装置を備えてなり,前記映像表示部が少なくともテレビジョン放送信号に基づく映像を表示するものであるテレビジョン受像機の発明として捉えてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば,前記映像表示部に傾きが生じた場合であっても,前記映像信号に基づく映像がその映像本来の姿勢が維持された状態で表示されるため,視聴者は前記映像信号に基づく映像を本来の正しい角度で視聴することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施の形態に係るテレビジョン受像機Xの外観を示す模式図。
【図2】本発明の実施の形態に係るテレビジョン受像機Xの概略構成を表すブロック図。
【図3】本発明の実施の形態に係るテレビジョン受像機Xのモニタ部1の内部構造の要部模式図。
【図4】本発明の実施の形態に係るテレビジョン受像機Xで実行される表示制御処理の手順の一例を説明するためのフローチャート。
【図5】表示対応情報の一例を示す図。
【図6】表示制御処理の実行結果の一例を示す図。
【図7】表示制御処理の実行結果の他の例を示す図。
【図8】表示制御処理の実行結果の他の例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
まず,図1を参照しつつ,本発明の実施の形態に係るテレビジョン受像機Xの外観構成について説明する。
図1に示すように,本発明の実施の形態に係るテレビジョン受像機Xは,映像を表示するモニタ部1(映像表示装置の一例)と,該モニタ部1が着脱可能なクレードル部2とを備えている。ここに,図1(a)はモニタ部1をクレードル部2にセットした状態,図1(b)はモニタ部1をクレードル部2から取り外した状態を示している。
クレードル部2は,テレビジョン放送局からテレビジョン放送信号を受信するための放送受信アンテナ3に接続されている。そして,クレードル部2は,放送受信アンテナ3から受信したテレビジョン放送信号を有線通信又は電波による無線通信でモニタ部1に入力する。これにより,モニタ部1は,入力されたテレビジョン放送信号に基づいてテレビ番組の映像を表示する。
なお,クレードル部2は,商用交流電源4に接続され,該商用交流電源4から供給される電力によって駆動する。一方,モニタ部1は,商用交流電源に接続されず,該モニタ部1に搭載された二次電池などから供給される電力によって駆動する。前記二次電池は,モニタ部1がクレードル部2に装着されることにより充電される。また,クレードル部2からモニタ部1に対して無線で電力を供給する無線電力伝送技術を採用してもよい。もちろん,モニタ部1が商用交流電源に接続可能である構成も考えられる。
なお,本発明は,例えばパーソナルコンピュータ等に用いられるディスプレイ装置などの映像表示装置にも適用可能である。また,本実施の形態では,モニタ部1が自由に持ち運び可能な構成を例に挙げて説明するが,該モニタ部1は壁掛けで配置されるものであってもよい。
【0011】
続いて,図2を参照しつつモニタ部1及びクレードル部2の詳細構成につて説明する。
図2に示すように,クレードル部2は,メイン制御部21,無線送受信部22,有線接続検出部23,映像処理部24,音声処理部25,チューナ26,外部入力部27,信号切換部28,OSD制御部29,有線インターフェース30などを備えている。
メイン制御部21は,CPU,RAM,ROMなどの制御機器を有しており,所定の制御プログラムに従って当該クレードル部2を統括的に制御するものである。なお,メイン制御部21は,ASICなどの電気回路であってもよい。
【0012】
チューナ26は,放送受信アンテナ3から地上デジタル放送やBS・CS放送などの各種テレビジョン放送の複数チャンネル分の映像信号及びその映像と同期した音声信号が重畳された信号(以下,放送信号という)を受信する。そして,チューナ26は,メイン制御部21から指示された放送チャンネルの信号を前記放送信号から抽出(選局)するとともに,その抽出信号の検波によって映像信号及び音声信号を取り出し,その映像信号及び音声信号を信号切換部28に入力する。
また,外部入力部27は,外部から入力されるコンポジット方式の映像信号及び音声信号や,セパレート方式の映像信号及び音声信号(いわゆるS端子の信号)等を信号切換部28に入力するインターフェースである。外部入力部27には,例えばDVDレコーダやブルーレイレコーダ,ハードディスクレコーダなどの映像再生装置Yが接続される。
信号切換部28は,メイン制御部21からの制御指示に従って選択したチューナ26及び外部入力部27のいずれか一方から入力される映像信号及び音声信号を映像処理部24及び音声処理部25に入力する。
また,OSD制御部29は,メイン制御部21からの制御指示に従って,メニュー表示や電子番組表,各種のステータス情報(音量,表示チャンネル等)など,モニタ部1で映像に重畳して表示させるOSD情報を映像処理部24に入力する。
映像処理部24は,映像信号から水平同期信号及び垂直同期信号の分離,その同期信号に位相同期したクロック信号の生成,映像信号からの輝度信号及び色信号の分離,所定の画質改善処理などの各種映像処理を行い,その処理後の映像信号を出力するものである。また,映像処理部24は,OSD制御部29からOSD情報が入力されている場合,そのOSD情報を表示映像に重畳して表示するための映像信号を生成するOSD表示機能も有している。
音声処理部25は,例えば入力される音声信号に対してイコライズ処理やサラウンド処理等の各種信号処理を施し,その処理後の音声信号を出力するものである。
そして,映像処理部24及び音声処理部25から出力された映像信号及び音声信号は,無線送受信部22及び有線インターフェース30のそれぞれに入力される。
【0013】
無線送受信部22は,アンテナ22aを通じて電波の送受信を行うことによりモニタ部1の無線送受信部12との間で無線データ通信を実現する通信モデム機能を有している。前記通信モデム機能は,例えば無線LAN等にも用いられるIEEE802.11規格などに準拠したOFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing)無線方式による無線通信を実現する。なお,この無線通信の周波数には,例えば2.4GHz帯や5GHz帯などが用いられる。
具体的に,無線送受信部22は,メイン制御部21からの制御指示に応じて,映像処理部24及び音声処理部25から出力される映像信号や音声信号などのデータを無線通信によりモニタ部1に送信する。例えば,映像信号及び音声信号はMPEG2などの映像圧縮フォーマットで伝送される。
【0014】
有線インターフェース30は,モニタ部1がクレードル部2に装着されることにより,モニタ部1の有線インターフェース18に接続される接続端子を有している。また,有線インターフェース30には,接続端子を介してモニタ部1との間で有線データ通信を実現するモデム機能なども含まれる。具体的に,有線インターフェース30は,メイン制御部21からの制御指示に応じて,映像処理部24及び音声処理部25から出力される映像信号や音声信号などのデータを有線通信によりモニタ部1に送信する。
有線接続検出部23は,有線インターフェース30が,モニタ部1の有線インターフェース18に接続されているか否か,即ちモニタ部1及びクレードル部2が有線接続されているか否かを検出する。なお,有線接続検出部23による接続の有無の検出手法は,従来の各種の断線検知技術などを利用することが可能である。そして,有線接続検出部23による検出結果は,メイン制御部21に入力される。前記検出結果は,メイン制御部21において,モニタ部1との間で有線通信及び無線通信のいずれによりデータ通信を行うかなどの判断に利用される。
【0015】
一方,モニタ部1は,メイン制御部11,無線送受信部12,データ処理部13,映像処理部14,音声処理部15,映像表示部16,スピーカ17,有線インターフェース18などを備えている。
メイン制御部11は,CPU,RAM,ROMなどの制御機器を有しており,所定の制御プログラムに従って当該モニタ部1を統括的に制御するものである。なお,メイン制御部11は,ASICなどの電気回路であってもよい。
無線送受信部12は,アンテナ12aを通じて電波の送受信を行うことによりクレードル部2の無線送受信部22との間で無線データ通信を実現する通信モデム機能を有している。前記通信モデム機能は,例えば無線LAN等にも用いられるIEEE802.11規格などに準拠したOFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing)無線方式による無線通信を実現する。なお,この無線通信の周波数には,例えば2.4GHz帯や5GHz帯などが用いられる。具体的に,無線送受信部12は,クレードル部2から送信された映像信号や音声信号などのデータを無線通信により受信し,該データをデータ処理部13に入力する。
データ処理部13は,無線送受信部12から入力されるMPEG2などの映像圧縮フォーマットのデータを復号するデコーダである。そして,データ処理部13で復号された映像信号及び音声信号は,映像処理部14及び音声処理部15に入力される。
【0016】
有線インターフェース18は,モニタ部1がクレードル部2に装着されることにより,クレードル部2の有線インターフェース30に接続される接続端子を有している。また,有線インターフェース18には,接続端子を介してクレードル部2との間で有線データ通信を実現するモデム機能なども含まれる。具体的に,有線インターフェース18は,モニタ部1から送信される映像信号や音声信号などのデータを有線通信により受信し,該映像信号及び音声信号を映像処理部14及び音声処理部15に入力する。
音声処理部15は,データ処理部13又は有線インターフェース18から入力された音声信号に対し,ボリューム調整やイコライズ処理,サラウンド処理などの各種の音声処理を施し,その処理後の音声信号をスピーカ17に入力する。これにより,スピーカ17は,音声処理部15から入力された音声信号に基づいて音声を再生する。
【0017】
映像処理部14は,CPUやMPU等の演算手段を有しており,データ処理部13又は有線インターフェース18から入力される映像信号に対し,例えばスケーリング処理や解像度変換処理などの各種の画像処理を施し,その処理後の映像信号を映像表示部16に入力する。これにより,映像表示部16は,入力された映像信号に基づいて映像を表示する。
また,映像処理部14は,内部にROM141及びRAM142を有している。ROM141には,映像処理部14で実行される所定の制御プログラムや各種パラメータなどが予め記憶されている。RAM142は,映像処理部14で実行される処理の作業領域(一時記憶領域)として用いられるメモリであって,後述の傾斜角センサ163による検出結果などもRAM142に適宜記憶される。
【0018】
映像表示部16は,図2及び図3に示すように,液晶パネル161,バックライト162,傾斜角センサ163(傾き検出手段の一例)などを有している。
液晶パネル161は,液晶層と該液晶層に走査信号及びデータ信号を印加するための走査電極及びデータ電極とによって形成され,印加電圧により透過率が変化する複数の液晶素子を有する従来周知のアクティブマトリクス型の液晶パネルである。液晶パネル161のアスペクト比(横縦比)は16:9である。また,映像表示部16には,入力された映像信号,垂直同期信号及び水平同期信号に基づいて液晶パネル161の液晶素子の駆動を制御する液晶駆動回路(不図示)なども設けられている。これにより,液晶パネル161には,映像処理部14から入力される映像信号に基づく映像が表示される。
バックライト162は,液晶パネル161の少なくとも一辺に並設された多数のLEDと,そのLEDから照射された光を液晶パネル161の背面全体に導く導光板とを備えている。即ち,バックライト162は,液晶パネル161のエッジに配置されたLED各々によって液晶パネル161を背面から照明する所謂エッジ型のバックライトである。具体的に,本実施の形態におけるバックライト162は,図3に示すように液晶パネル161の上辺に対応する複数のLEDが搭載されたLED基板162aを有している。LED基板162aは,液晶パネル161の長手方向と平行に配置されている。従って,LED基板162aの傾きは液晶パネル161の傾きと同一である。
傾斜角センサ163は,バックライト162のLED基板162aに設けられており,液晶パネル161の傾きを検出するものである。もちろん,傾斜角センサ163の設置位置はLED基板162a上に限らず,液晶パネル161の傾きを検出することのできる位置であればよい。なお,傾斜角センサ163は,例えば加速度センサやジャイロセンサ等の従来周知の傾斜角センサである。具体的に,傾斜角センサ163は,液晶パネル161が既定の姿勢である場合における液晶パネル161の長手方向と水平方向との傾き(傾斜角)を0°(図6(a)参照)として,液晶パネル161の傾きを検出する。前記既定の姿勢は,液晶パネル161における既定の上下方向が鉛直上下方向であって,液晶パネル161における既定の左右方向が水平方向と平行な状態である。そして,傾斜角センサ163によって随時検出される液晶パネル161の傾き角度は映像処理部14のRAM142に記憶される。
【0019】
このように構成された本実施の形態に係るテレビジョン受像機Xは,映像処理部14が後述の表示制御処理(図4参照)を実行することにより,液晶パネル161における映像の表示角度や表示サイズを,傾斜角センサ163による検出結果に応じて変更する点に特徴を有している。なお,当該表示制御処理がメイン制御部11によって実行されることも考えられる。
以下,図4のフローチャートを参照しつつ,映像処理部14で実行される表示制御処理の手順の一例について説明する。ここに,図4中のS1,S2…は処理手順(ステップ)番号を表す。
なお,当該表示制御処理の実行の有無,即ち当該表示制御処理で行われる後述の表示映像の表示角度や表示サイズの自動変更機能のON/OFFは,ユーザによる操作入力に応じてメイン制御部11によって変更可能である。
【0020】
(ステップS1〜S2)
まず,ステップS1において,映像処理部14は,傾斜角センサ163により現在の液晶パネル161の傾きを検出する。前述したように,傾斜角センサ163で検出された傾きは映像処理部14内のRAM142に記憶されている。そのため,映像処理部14は,RAM142から現在の液晶パネル161の傾きを読み出すことによりその情報を取得することができる。
次に,ステップS2において,映像処理部14は,前記ステップS1で検出された液晶パネル161の傾きに応じて該液晶パネル161における映像の表示角度及び表示サイズを決定する。そして,映像処理部14は,後述のステップS3,S4において,その決定された表示角度及び表示サイズで液晶パネル161に映像を表示させる。ここに,係る処理を実行するときの映像処理部14が表示角度制御手段及び表示サイズ制御手段に相当する。
【0021】
ここで,前記ステップS2における映像の表示角度及び表示サイズの設定手法の具体例について説明する。
まず,映像処理部14のROM141(表示対応情報記憶手段の一例)には,図5に示すように,液晶パネル161の傾きと映像の表示角度及び表示サイズとが対応付けられたテーブル情報(表示対応情報の一例)が記憶されている。
ここに,「映像の表示角度」は,液晶パネル161に表示される映像本来の水平方向の該液晶パネル161の長手方向(左右方向)に対する傾きである。そして,前記テーブル情報における「映像の表示角度」は,液晶パネル161に表示される映像を傾けることによって該液晶パネル161の傾きを相殺し,前記映像信号に基づいて表示すべき映像本来の水平方向及び鉛直方向を概ね維持するための表示角度である。
また,「映像の表示サイズ」は,液晶パネル161の長手方向が水平であるときに表示可能な映像のサイズを100%としたときの比率を示すものである。そして,前記テーブル情報における「映像の表示サイズ」は,液晶パネル161の傾きに対応して定められ,その傾きが生じた液晶パネル161で映像のアスペクト比を変更することなく,且つ映像本来の水平方向及び鉛直方向を維持しつつ表示することのできる最大の表示サイズである。例えば,液晶パネル161のアスペクト比(横縦比)が16:9であるため,該液晶パネル161の傾きが90°である場合の「映像の表示サイズ」は56%(≒9/16)に設定されることが考えられる。
【0022】
具体的に,図5に示すテーブル情報では,液晶パネル161の傾きが0°以上5°未満である場合には「映像の表示角度」が0°,「映像の表示サイズ」が100%である。また,液晶パネル161の傾きが5°以上10°未満である場合には,「映像の表示角度」が−5°,「映像の表示サイズ」が90%である。さらに,液晶パネル161の傾きが10°以上15°未満である場合には「映像の表示角度」が−10°,「映像の表示サイズ」が85%である。
なお,ここでは,液晶パネル161の傾きの所定範囲(傾斜角5°)ごとに対応して「映像の表示角度」や「映像の表示サイズ」が設定されているが,更に細かく「映像の表示角度」や「映像の表示サイズ」を設定しておけば,映像本来の姿勢維持の精度を高めることができる。また,液晶パネル161の傾きと表示角度,液晶パネル161の傾きと表示サイズをそれぞれ対応付けた別々の表示対応情報であってもよい。もちろん,予め液晶パネル161の傾きに応じた「映像の表示角度」や「映像の表示サイズ」を算出するための数式を定めておくことも考えられる。
また,液晶パネル161が360°以上回転される場合は,当然360°を超えた分の角度が傾き角度として採用される。
そして,映像表示部14は,傾斜角センサ163で検出された液晶パネル161の傾きに対応する表示角度及び表示サイズを,ROM141に記憶された前記テーブル情報(図5参照)に基づいて抽出し,液晶パネル161に表示させる映像の表示角度及び表示サイズとして決定する。
【0023】
(ステップS3〜S4)
続いて,ステップS3において,映像処理部14は,入力される映像信号に基づく映像を,前記ステップS2で設定された表示サイズで表示させるべく,該映像信号に対して表示サイズを変更するスケーリング処理を実行する。これにより,液晶パネル161において映像本来の水平方向及び鉛直方向とアスペクト比とを維持しつつ表示可能な最大の表示サイズで映像が表示されることとなる。なお,このスケーリング処理は,映像信号にOSD情報を重畳させるOSD処理の後に実行される。そのため,前記映像信号内にOSD情報が含まれる場合には,該OSD情報のサイズも同時に縮小される。
その後,ステップS4において,映像処理部14は,前記ステップS3で表示サイズが変更された後の映像信号に基づく映像を,前記ステップS2で設定された表示角度で表示させるべく,該映像信号に対して表示角度を変更するための映像回転処理を実行する。なお,映像処理部14で実行されるステップS3,S4の処理を簡単にするため,前記テーブル情報における各設定内容に従って映像信号を変換する複数パターンの変換フィルタを予め設定しておき,該変換フィルタを選択的に用いて映像の表示角度及び表示サイズを変更することも考えられる。
ところで,前記ステップS3,S4によって映像の表示角度や表示サイズが変更されると,液晶パネル161に映像が存在しない余白領域が生じる。そこで,続くステップS5において,映像処理部14は,前記ステップS3,S4の映像処理後の映像を液晶パネル161に表示させるときの余白領域に黒色の塗りつぶし画像を表示させるための画像合成処理を実行する。これにより,液晶パネル161における映像の表示領域外に黒色の塗りつぶし画像を表示させることができる。ここに,係る処理を実行するときの映像処理部14が塗りつぶし画像表示手段に相当する。
その後,テレビジョン受像機Xのモニタ部1では,上述のステップS1〜S5の処理が繰り返し実行される。これにより,モニタ部1の液晶パネル161における表示映像の表示角度及び表示サイズは,前記ステップS2において液晶パネル161の傾きに応じて適宜設定されたものとなる。
【0024】
ここに,図6は,前記表示制御処理(図4参照)の実行結果の一例を示している。なお,図6(a),(b),(c)は,液晶パネル161の長手方向と水平方向との傾きが0°,40°,90°である場合の映像の表示例を示している。
まず,図6(a)に示すように,液晶パネル161の傾きが無い場合には,液晶パネル161で表示可能な最大の表示サイズ(100%)で表示される。また,この映像は,液晶パネル161に対する傾きが0°の状態,即ち液晶パネル161における既定の上下左右方向と映像本来の上下左右方向とが一致した状態で表示される。
一方,図6(b),(c)に示すように,液晶パネル161に傾きが生じている場合では,映像の表示サイズが,アスペクト比を変更することなく液晶パネル161で表示可能な最大の表示サイズに変更されて表示される。また,図6(b),(c)に示すように,液晶パネル161における映像の表示角度は,液晶パネル161の傾きに対応してその傾斜方向と反対方向に同じ傾きだけ回転されたものであり,視聴者から見た映像は,その映像本来の水平方向及び鉛直方向が維持された状態となっている。
従って,テレビジョン受像機Xの視聴者は,液晶パネル161の傾きの有無に関係なく,常に映像本来の水平方向及び鉛直方向とアスペクト比とが維持された状態でその映像を視聴することができる。また,映像全体が液晶パネル161に収まっており,視聴者は常に映像全体を視聴することができる。
【実施例1】
【0025】
前記実施の形態では,常に液晶パネル161に映像全体を表示させるべく,該液晶パネル161で表示可能なサイズの範囲で映像を縮小させる場合を例に挙げて説明した。
但し,この場合,液晶パネル161をその長手方向の水平方向に対する角度を0°(図6(a))から90°(図6(c))に傾ける場合,その過程において,図6(b)に示すように90°傾けた状態よりも映像の表示サイズが小さくなる状態を経由することになる。即ち,この場合には,液晶パネル161の長手方向が水平から鉛直に変化する際に,映像の表示サイズが,徐々に小さくなった後,徐々に大きくなるという変化を辿ることになる。
そこで,映像処理部14が,液晶パネル161の長手方向が水平である場合に該液晶パネル161において映像本来の水平方向及び鉛直方向とアスペクト比とを維持しつつ表示可能な表示サイズを最大サイズ,液晶パネル161の長手方向が鉛直である場合に該液晶パネル161において映像本来の水平方向及び鉛直方向とアスペクト比とを維持しつつ表示可能な表示サイズを最小サイズとし,液晶パネル161の長手方向が水平から鉛直に近くなるに連れて映像の表示サイズを前記最大サイズから前記最小サイズに向けて徐々に小さくすることが考えられる。なお,このような調整手法は,係る調整の内容を前記テーブル情報(図5参照)の設定内容として予め定めておくことにより具現可能である。
ここに,図7は,係る構成における液晶パネル161の表示結果の一例を示している。図7(a)〜(c)に示す表示結果では,液晶パネル161をその長手方向の水平方向に対する角度を0°(図7(a))から90°(図7(c))に傾ける場合,その過程で経由する図7(b)に示す状態において,表示映像のサイズが図7(a)の状態と図7(c)の状態との間のサイズとなる。もちろん,逆に図7(c)の状態から図7(a)の状態に変化する場合も同様である。
従って,このような構成によれば,液晶パネル161の傾きを水平と鉛直との間で変化させる際に,表示映像のサイズが徐々に小さくなって最後にまた大きくなるという違和感のある変化を防止することができる。
【実施例2】
【0026】
本実施例では,立体映像を表示する立体映像表示装置に本発明を適用する場合について説明する。本実施例では,前記テレビジョン受像機X(図1参照)と異なる点についてのみ説明する。
本実施例に係るテレビジョン受像機Xでは,映像処理部14が,相対的に表示位置が異なる左目映像及び右目映像を液晶パネル161に表示させることにより立体映像を表示する立体映像表示処理を実行する。ここに,係る処理を実行するときの映像処理部14が立体映像表示手段に相当する。具体的に,映像処理部14は,前記立体映像表示処理において,液晶パネル161に左目映像及び右目映像を交互に表示させるための立体映像信号を生成し,映像表示部16に入力する。
また,テレビジョン受像機Xは,円偏光を用いた偏光方式により視聴者の左目に前記左目映像のみを視認させ,右目に前記右目映像のみを視認させる立体メガネを備えて構成される。そのため,液晶パネル161には,円偏光を出力するための偏光フィルタが設けられる。
これにより,テレビジョン受像機Xの視聴者は,前記立体メガネを掛け,液晶パネル161に表示される左目映像を左目で見て,右目映像を右目で見ることにより,立体映像を視聴することができる。
【0027】
そして,映像処理部14は,前記表示制御処理(図4参照)を実行することにより,前記立体映像信号についても,液晶パネル161の傾きに応じて映像の表示角度及び表示サイズを変更するための処理を実行する。具体的に,映像処理部14は,OSD情報の合成処理や2D(平面映像)と3D(立体映像)との間の画像変換処理などの各種の映像処理後,映像表示部16に出力するためのLVDS信号に変換する直前に(Low voltage differential signaling),前記表示制御処理における前記ステップS3及びS4の処理を実行する。これにより,映像処理部14は,2Dの映像表示を行う場合の映像信号と,3Dの映像表示を行う場合の映像信号とのいずれについても同様に映像の表示角度や表示サイズを変更することで,常に映像本来の姿勢を保った状態で映像を表示させることができる。
特に,前記立体メガネ及び前記液晶パネル161が,直線偏光を利用するものではなく,円偏光を用いた偏光方式により立体映像を見せるものであるため,立体映像を視聴する際に液晶パネル161に傾きが生じている場合であっても,該液晶パネル161に表示される映像を立体映像として視聴することが可能である。
【0028】
ここに,図8は,前記表示制御処理が実行されているときの立体映像の表示例を示すものであって,(a)は左目映像,(b)は右目映像である。
図8(a),(b)に示すように,液晶パネル161の長手方向と水平方向との間に傾き(傾斜角40°)が生じているため,左目映像及び右目映像各々は,図6(b)の表示結果と同様に,その液晶パネル161の傾きに対応する表示サイズに縮小されている。また,左目映像及び右目映像は,図6(b)の表示結果と同様に,映像本来の水平方向及び鉛直方向を維持するように,液晶パネル161の傾きに対応する表示角度で該液晶パネル161に表示されている。
そして,左目映像及び右目映像は,その映像本来の水平方向における左右に少しずれるように表示されている。これにより,前記立体メガネを掛けた視聴者は,液晶パネル161に表示される左目映像を左目で,右目映像を右目で見ることで,映像本来の姿勢が維持された状態で立体映像を視聴することができる。
【0029】
ところで,前記立体メガネを使用する視聴者に立体映像を視聴させるテレビジョン受像機Xでは,視聴者が自分から見た立体映像が常に映像本来の水平方向及び鉛直方向を維持した状態で表示されることを望むことも考えられる。
そこで,前記立体メガネに,該立体メガネの傾きを検出する傾き検出センサ(メガネ傾き検出手段の一例)を設けておき,該立体メガネからモニタ部1にその傾き検出センサの検出結果を送信させる構成が考えられる。なお,このときのデータ通信は,電波による無線通信(RF通信)や赤外線通信などの従来手法を採用すればよい。
そして,映像処理部14は,前記立体メガネから送信される検出結果に基づいて,該立体メガネに傾きが生じていると判断した場合には,前記表示制御処理(図4参照)のステップS2で設定された映像の表示角度や表示サイズを,前記立体メガネの傾きに応じて,前記立体メガネにおける左右方向と映像本来の水平方向,前記立体メガネにおける上下方向と映像本来の鉛直方向が,それぞれ平行になる表示角度で映像を表示させるように修正変更することが考えられる。なお,このように液晶パネル161の傾きだけでなく前記立体メガネの傾きにも応じて映像の表示角度や表示サイズを設定することができるように前記テーブル情報(図5参照)を定めておくことも考えられる。
このように,テレビジョン受像機Xにおいて,前記立体メガネの傾きにも応じて映像の表示角度や表示サイズを調整すれば,該立体メガネを掛けた視聴者は,自分から見て常に映像本来の水平方向及び鉛直方向が維持される状態で立体映像を視聴することができる。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は,映像表示装置やテレビジョン受像機への利用が可能である。
【符号の説明】
【0031】
1 :モニタ部(映像表示装置)
2 :クレードル部
3 :放送受信アンテナ
4 :商用交流電源
11:メイン制御部
12:無線送受信部
12a:アンテナ
13:データ処理部
14:映像処理部
141:ROM
142:RAM
15:音声処理部
16:映像表示部
161:液晶パネル
162:バックライト
163:傾斜角センサ
17:スピーカ
18:有線インターフェース
21:メイン制御部
22:無線送受信部
22a:アンテナ
23:有線接続検出部
24:映像処理部
25:音声処理部
26:チューナ
27:外部入力部
28:信号切換部
29:OSD制御部
30:有線インターフェース
X :テレビジョン受像機
Y :映像再生装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力される映像信号に基づいて映像を表示する映像表示部と,
前記映像表示部の傾きを検出する傾き検出手段と,
前記傾き検出手段で検出された前記映像表示部の傾きに応じて,前記映像信号に基づいて表示すべき映像本来の水平方向及び鉛直方向が維持される表示角度で前記映像を前記映像表示部に表示させる表示角度制御手段と,
を備えてなることを特徴とする映像表示装置。
【請求項2】
前記傾き検出手段で検出された前記映像表示部の傾きに応じて前記映像の表示サイズを変更する表示サイズ制御手段を更に備えてなる請求項1に記載の映像表示装置。
【請求項3】
前記表示サイズ制御手段が,前記映像表示部において前記映像本来の水平方向及び鉛直方向とアスペクト比とを維持しつつ表示可能な最大の表示サイズで前記映像を表示させるものである請求項2に記載の映像表示装置。
【請求項4】
前記表示サイズ制御手段が,前記映像表示部の長手方向が水平である場合に該映像表示部において前記映像本来の水平方向及び鉛直方向とアスペクト比とを維持しつつ表示可能な表示サイズを最大サイズ,前記映像表示部の長手方向が鉛直である場合に該映像表示部において前記映像本来の水平方向及び鉛直方向とアスペクト比とを維持しつつ表示可能な表示サイズを最小サイズとし,前記映像表示部の長手方向が水平から鉛直に近くなるに連れて前記映像の表示サイズを前記最大サイズから前記最小サイズに向けて徐々に小さくするものである請求項2に記載の映像表示装置。
【請求項5】
前記映像表示部の傾きと前記映像の表示角度及び/又は表示サイズとを対応付けた表示対応情報が記憶された表示対応情報記憶手段を更に備えてなり,
前記表示角度制御手段及び/又は前記表示サイズ制御手段が,前記表示対応情報記憶手段に記憶された表示対応情報に基づいて前記映像表示部における映像の表示角度及び/又は表示サイズを設定するものである請求項1〜4のいずれかに記載の映像表示装置。
【請求項6】
相対的に表示位置が異なる左目映像及び右目映像を前記映像表示部に表示させることにより立体映像を表示する立体映像表示手段と,視聴者の左目に前記左目映像のみを視認させると共に右目に前記右目映像のみを視認させるための立体メガネとを更に備えてなり,
前記立体メガネが,円偏光を用いた偏光方式により視聴者の左目に前記左目映像のみを視認させると共に右目に前記右目映像のみを視認させるものである請求項1〜5のいずれかに記載の映像表示装置。
【請求項7】
前記立体メガネの傾きを検出するメガネ傾き検出手段を更に備えてなり,
前記表示角度制御手段が,前記メガネ傾き検出手段により検出された前記立体メガネの傾きに応じて,前記立体メガネにおける左右方向と前記映像本来の水平方向,前記立体メガネにおける上下方向と前記映像本来の鉛直方向が,それぞれ平行になる表示角度で前記映像を表示させてなる請求項6に記載の映像表示装置。
【請求項8】
前記映像表示部における前記映像の表示領域外に黒色の塗りつぶし画像を表示させる塗りつぶし画像表示手段を更に備えてなる請求項1〜7のいずれかに記載の映像表示装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかに記載の映像表示装置を備えてなり,前記映像表示部が少なくともテレビジョン放送信号に基づく映像を表示するものであるテレビジョン受像機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−100159(P2012−100159A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−247654(P2010−247654)
【出願日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】