説明

映像表示装置

【課題】本発明は映像表示装置に関するもので、ディスプレイに交互に表示される内容の操作が適切に行えるようにすることを目的とする。
【解決手段】そして、この目的を達成するために本発明は、眼鏡8、9のそれぞれに自分が見ている内容を操作するための意思を表示装置7に伝達するための操作意思表示送信スイッチ24を設けた。また、表示装置7には、眼鏡8、9の操作意思表示送信部25からの送信を受信するための操作意思表示受信部26を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば車載用の映像表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種映像表示装置としては、例えば特許文献1に示すものが知られている。
すなわち、車内に設けた表示装置は、そのディスプレイに2種類の映像を同時に表示させ、運転者と同乗者がそれぞれ別の映像を見ることができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−137443号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記映像表示装置における課題は、ディスプレイに表示された入力キーを操作することで適切な設定切換を行うことができないということであった。
【0005】
例えば、運転者はディスプレイに表示されたカーナビ情報を見ており、また同乗者はDVD(登録商標)の映像を見ている状態において、ディスプレイに表示された入力キーを操作した場合、この入力がカーナビ情報の変更かDVDの操作変更か判別することができず、その結果として適切な設定切換をすることができないのであった。
【0006】
そこで本発明は、適切な設定切換を行うことができるようにすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そして、この目的を達成するために、本発明は表示装置と、この表示装置に対応させて設けた第1、第2の眼鏡とを備え、前記表示装置は、ディスプレイと、このディスプレイに接続されるとともに、第1、第2の映像を交互に出力する画像出力部と、この画像出力部に接続された表示装置制御部と、この表示装置制御部に接続されるとともに、前記ディスプレイの表面部分に配置されたタッチパネルと、前記表示装置制御部に接続されるとともに、前記第1、第2の映像に同期する同期信号を前記第1、第2の眼鏡に送信する同期信号送信部とを有し、前記第1、第2の眼鏡はそれぞれ、前記第1または第2の映像に同期させる同期信号を前記同期信号送信部から受信する同期信号受信部と、この同期信号受信部で受信した同期信号に基づいて開閉するシャッターと、このシャッターの開閉を前記第1または第2の映像に選択的に同期させる同期信号切換スイッチと、この同期信号切換スイッチ、前記同期信号受信部、前記シャッターに接続された眼鏡制御部と、この眼鏡制御部に接続された操作意思表示送信スイッチとを有し、前記表示装置には、前記操作意思表示送信スイッチの送信出力を受信する操作意思表示受信部を設け、これにより所期の目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0008】
以上のように本発明は、表示装置と、この表示装置に対応させて設けた第1、第2の眼鏡とを備え、前記表示装置は、ディスプレイと、このディスプレイに接続されるとともに、第1、第2の映像を交互に出力する画像出力部と、この画像出力部に接続された表示装置制御部と、この表示装置制御部に接続されるとともに、前記ディスプレイの表面部分に配置されたタッチパネルと、前記表示装置制御部に接続されるとともに、前記第1、第2
の映像に同期する同期信号を前記第1、第2の眼鏡に送信する同期信号送信部とを有し、前記第1、第2の眼鏡はそれぞれ、前記第1または第2の映像に同期させる同期信号を前記同期信号送信部から受信する同期信号受信部と、この同期信号受信部で受信した同期信号に基づいて開閉するシャッターと、このシャッターの開閉を前記第1または第2の映像に選択的に同期させる同期信号切換スイッチと、この同期信号切換スイッチ、前記同期信号受信部、前記シャッターに接続された眼鏡制御部と、この眼鏡制御部に接続された操作意思表示送信スイッチとを有し、前記表示装置には、前記操作意思表示送信スイッチの送信出力を受信する操作意思表示受信部を設けたものであるので、適切な設定切換を行うことができる。
【0009】
すなわち、本発明においては、第1、第2の眼鏡に操作意思表示送信スイッチを設けるとともに表示装置には、操作意思表示受信部を設けたものであるので、第1または第2の眼鏡を装着した使用者が自らが装着している第1または第2の眼鏡の操作意思表示送信スイッチを操作すれば、その操作意思は表示装置の操作意思表示受信部で受信され、その結果として、表示装置はそのディスプレイのタッチパネルに設けた操作キーをその意思に基づくものとして作用させることができ、これにより適切な設定切換を行うことができるのである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態にかかる映像表示装置を搭載した車両の断面図
【図2】同映像表示装置の斜視図
【図3】同映像表示装置の制御ブロック図
【図4】同映像表示装置のディスプレイを示す正面図
【図5】同映像表示装置のディスプレイを示す正面図
【図6】同映像表示装置の動作状態を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0011】
(実施の形態)
図1において、1は車両本体を示し、その室内2の前方にはハンドル3、前席4が配置され、また室内2の後方には後席5が配置されている。室内2の前席4と後席5の間の上方には映像表示装置6が設置されている。
【0012】
この映像表示装置6は、図2に示すごとく表示装置7と、この表示装置7に対応させて設けた第1、第2の眼鏡8、9とを備えている。
【0013】
前記映像表示装置6は、ディスプレイ10と、このディスプレイ10に接続されるとともに、図4に示す第1の映像と、図5に示す第2の映像を交互に出力する図3に示す画像出力部11と、この画像出力部11に接続された表示装置制御部12と、この表示装置制御部12に接続されるとともに、前記ディスプレイ10の表面部分に配置されたタッチパネル13と、このタッチパネル13と表示装置制御部12を接続した入力部14と、前記表示装置制御部12に接続されるとともに、前記第1の映像に同期する同期信号を前記第1、第2の眼鏡8、9に送信する同期信号送信部15と、前記第2の映像に同期する同期信号を前記第1、第2の眼鏡8、9に送信する同期信号送信部16とを有している。
【0014】
また、表示装置制御部12には、光ディスクドライブ17と音声出力部18が接続され、音声出力部18にはスピーカ19が接続されている。
【0015】
一方、前記第1、第2の眼鏡8、9にはそれぞれ、前記第1または第2の映像に同期させる同期信号を前記同期信号送信部15、16から受信する同期信号受信部20と、この同期信号受信部20で受信した同期信号に基づいて開閉するシャッター21と、このシャ
ッター21の開閉を前記第1または第2の映像に選択的に同期させる同期信号切換スイッチ22と、この同期信号切換スイッチ22、前記同期信号受信部20、前記シャッター21に接続された眼鏡制御部23と、この眼鏡制御部23に接続された操作意思表示送信スイッチ24および操作意思表示送信部25とを有する。
また、前記表示装置7には、前記操作意思表示送信スイッチ24による操作意思表示を、送信した操作意思表示送信部25からの送信出力を受信する操作意思表示受信部26を設け、この操作意思表示受信部26には、操作意思表示が行われた第1または第2の映像中に表示された入力表示をタッチ有効メニューとするタッチ有効メニュー切換部27を接続している。
【0016】
以上の構成において、図1に示す後席5には2人の同乗者がおり、一方が眼鏡8を装着して図4に示す内容を見ており、他方は眼鏡9を装着して図5に示す内容を見ている状態について以下説明を続ける。
【0017】
まず、ディスプレイ10には、画像出力部11により図4に示す音楽の再生を示す内容と、図5に示すテレビジョン放送を示す内容とが交互に出力されている。したがって、眼鏡8を装着した同乗者および眼鏡9を装着した同乗者は、それぞれの眼鏡8または9に設けた同期信号切換スイッチ22を操作することで、図4または図5に示す内容を見るように設定する。
【0018】
すなわち、同期信号切換スイッチ22を一回押せば、図4に示す内容がディスプレイ10に表示されているときにシャッター21が開放し、また、図5に示す内容がディスプレイ10に表示されているときにシャッター21は閉成され、これにより図4に示す内容が見れるようになる。
【0019】
同じように、同期信号切換スイッチ22を二回押せば、図5に示す内容がディスプレイ10に表示されているときにシャッター21が開放し、また、図4に示す内容がディスプレイ10に表示されているときにシャッター21は閉成され、これにより図5に示す内容が見れるようになる。
【0020】
再び、同期信号切換スイッチ22を押せば、図4に示す内容が見れるようになる。つまり、図4に示す内容と図5に示す内容を連続的に切り換えることができるようになっている(図6のS1〜S3)。
【0021】
この実施形態では、眼鏡8を装着した同乗者は今図4に示す内容を見ており、また、眼鏡9を装着した同乗者は今図5に示す内容を見ている。
【0022】
ここで、眼鏡8を装着した同乗者が図4に示すディスプレイ10中に表示された操作キー28を操作しようとする場合、まずは、この眼鏡8に設けられた操作意思表示送信スイッチ24を押す(図6のS4)。すると、この眼鏡8に設けられた操作意思表示送信部25からこの意思表示が表示装置7の操作意思表示受信部26に伝達され、これにより、タッチ有効メニュー切換部27が、ディスプレイ10の図4に示す画面に対応するタッチパネル13の入力を有効にする(図6のS5〜S7)。
【0023】
図4に示すごとく、このディスプレイ10に表示された内容中には複数の操作キー28が表示されているので、その部分に指を触れればこの指が触れた操作キー28に対応する操作が実行される。
【0024】
この図4の例では、曲を跳ばすものであるので、次の曲が再生されることになる(S8、S9)。
【0025】
このとき、図4に示す操作キー28に対応する図5に示す内容中には、操作キーが存在していないが、この図5に対応する操作キーが存在していたとしても上述のごとく本実施形態では、操作意思表示送信スイッチ24を操作することで、図4に示す内容を操作することを表示装置7の表示装置制御部12にあらかじめ伝達しているので、図5に示す内容が操作されることはない。
【0026】
同様に、眼鏡9を装着した同乗者は、今自分が見ている図5に示す内容を操作しようとする場合には、この眼鏡9に設けた操作意思表示送信スイッチ24を操作することから上述した図4の操作と同じ動作を行えば、この図5に示す内容の操作を実行することができる。
【産業上の利用可能性】
【0027】
以上のように、本発明においては、第1、第2の眼鏡に操作意思表示送信スイッチを設けるとともに表示装置には、操作意思表示受信部を設けたものであるので、第1または第2の眼鏡を装着した使用者が自らが装着している第1または第2の眼鏡の操作意思表示送信スイッチを操作すれば、その操作意思は表示装置の操作意思表示受信部で受信され、その結果として、表示装置はそのディスプレイのタッチパネルに設けた操作キーをその意思に基づくものとして作用させることができ、これにより適切な設定切換を行うことができるのである。
【0028】
したがって、車載用などの映像表示装置としての活用が期待されるものとなる。
【符号の説明】
【0029】
1 車両本体
2 室内
3 ハンドル
4 前席
5 後席
6 映像表示装置
7 表示装置
8・9 眼鏡
10 ディスプレイ
11 画像出力部
12 表示装置制御部
13 タッチパネル
14 入力部
15 同期信号送信部
16 同期信号送信部
17 光ディスクドライブ
18 音声出力部
19 スピーカ
20 同期信号受信部
21 シャッター
22 同期信号切換スイッチ
23 眼鏡制御部
24 操作意思表示送信スイッチ
25 操作意思表示送信部
26 操作意思表示受信部
27 タッチ有効メニュー切換部
28 操作キー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置と、この表示装置に対応させて設けた第1、第2の眼鏡とを備え、
前記表示装置は、ディスプレイと、このディスプレイに接続されるとともに、第1、第2の映像を交互に出力する画像出力部と、この画像出力部に接続された表示装置制御部と、この表示装置制御部に接続されるとともに、前記ディスプレイの表面部分に配置されたタッチパネルと、前記表示装置制御部に接続されるとともに、前記第1、第2の映像に同期する同期信号を前記第1、第2の眼鏡に送信する同期信号送信部とを有し、
前記第1、第2の眼鏡はそれぞれ、前記第1または第2の映像に同期させる同期信号を前記同期信号送信部から受信する同期信号受信部と、この同期信号受信部で受信した同期信号に基づいて開閉するシャッターと、このシャッターの開閉を前記第1または第2の映像に選択的に同期させる同期信号切換スイッチと、この同期信号切換スイッチ、前記同期信号受信部、前記シャッターに接続された眼鏡制御部と、この眼鏡制御部に接続された操作意思表示送信スイッチとを有し、前記表示装置には、前記操作意思表示送信スイッチの送信出力を受信する操作意思表示受信部を設けた映像表示装置。
【請求項2】
前記操作意思表示受信部には、操作意思表示が行われた第1または第2の映像中に表示された入力表示をタッチ有効メニューとするタッチ有効メニュー切換部を接続した請求項1に記載の映像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−252292(P2012−252292A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−126988(P2011−126988)
【出願日】平成23年6月7日(2011.6.7)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】