説明

映像配信システム、映像送信装置、及び映像再生装置

【課題】再生能力が異なる複数の映像再生装置が通信ネットワークに接続された場合であっても、映像配信サーバにおけるストリーム生成の処理負荷の増大を回避することが可能な映像配信システムを得る。
【解決手段】サーバ2は、低解像度の二次元映像を再生するためのストリームS1と、低解像度の三次元映像とストリームS1との差分であるストリームS2と、高解像度の二次元映像とストリームS1との差分であるストリームS3と、高解像度の三次元映像とストリームS1〜S3との差分であるストリームS4と、を送信する。映像再生装置は、ストリームS1〜S4のうち必要なストリームを選択して映像を再生する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像配信システム、映像送信装置、及び映像再生装置に関し、特に、再生能力が異なる複数の映像再生装置を備える映像配信システム、映像送信装置、及び映像再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、両眼に液晶シャッタを備える専用の眼鏡をユーザが着用することによって、三次元映像を視聴可能な映像表示装置が開示されている。当該映像表示装置においては、左視用映像と右視用映像とを所定の周期で表示画面に交互に表示する。そして、液晶シャッタを制御することによって、左視用映像の表示タイミングに同期して眼鏡の左眼を透光状態、右眼を遮光状態とし、右視用映像の表示タイミングに同期して眼鏡の右眼を透光状態、左眼を遮光状態とすることにより、三次元映像の視聴が可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3273074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
二次元映像のストリームを映像配信サーバから通信ネットワークを介して映像再生装置に送信する映像配信システムが実用化されている。この種の映像配信システムでは、高解像度の二次元映像の再生に対応したテレビや、低解像度の二次元映像の再生に対応したモバイル端末等、再生能力が異なる複数種類の映像再生装置が通信ネットワークに接続されることがある。そして、三次元映像の再生に対応したテレビやモバイル端末等の普及が今後進むと、通信ネットワークに接続される映像再生装置の種類もいっそう増大することが予想される。このように再生能力が異なる多種の映像再生装置が通信ネットワークに接続された状況において、各映像再生装置の再生能力に応じたストリームを個別に映像配信サーバで生成し当該サーバから各映像再生装置に送信したのでは、映像配信サーバにおけるストリーム生成の処理負荷が増大する。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みて成されたものであり、再生能力が異なる複数の映像再生装置が通信ネットワークに接続された場合であっても、映像配信サーバにおけるストリーム生成の処理負荷の増大を回避することが可能な映像配信システム、映像送信装置、及び映像再生装置を得ることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る映像配信システムは、映像再生装置に映像ストリームを送信する映像送信装置と、前記映像ストリームを受信し再生する前記映像再生装置と、を備え、前記映像送信装置は、前記映像ストリームとして、第1の解像度の二次元映像を再生するための第1のストリームと、前記第1の解像度の三次元映像と前記第1のストリームとの差分である第2のストリームと、前記第1の解像度より高い第2の解像度の二次元映像と前記第1のストリームとの差分である第3のストリームと、前記第2の解像度の三次元映像と前記第1乃至第3のストリームとの差分である第4のストリームと、を送信し、前記映像再生装置は、前記第1乃至第4のストリームのうち必要なストリームを選択して映像を再生することを特徴とするものである。
【0007】
第1の態様に係る映像配信システムによれば、映像送信装置は、第1乃至第4のストリームを送信し、映像再生装置は、第2の解像度の三次元映像という一種類の映像に相当する第1乃至第4のストリームのうち必要なストリームを選択して、第1の解像度の二次元映像や三次元映像、第2の解像度の二次元映像といった他の種類の映像も再生する。従って、例えば再生可能な映像の解像度や三次元映像の再生の可否等の再生能力が異なる複数の映像再生装置が通信ネットワークに接続された場合であっても、映像送信装置は第1乃至第4のストリームを生成して通信ネットワークに送信すれば足りるため、映像送信装置におけるストリーム生成の処理負荷の増大を回避することが可能となる。
【0008】
本発明の第2の態様に係る映像配信システムは、第1の態様に係る映像配信システムにおいて特に、前記映像再生装置は、前記第2の解像度の三次元映像を再生する場合に、前記第3のストリームを受信できないとき、又は、受信した前記第3のストリームが欠損により使用できないとき、前記第1のストリームの前記第1の解像度の映像をスケーリングアップして前記第2の解像度の映像を生成し再生することを特徴とするものである。
【0009】
第2の態様に係る映像配信システムによれば、映像再生装置が、第3のストリームを受信できない場合、又は、受信した第3のストリームが欠損により使用できない場合には、当該映像再生装置は、第2の解像度の三次元映像を再生するにあたって、第1のストリームの第1の解像度の映像をスケーリングアップして第2の解像度の映像を生成する。これにより、第3のストリームを受信できない場合等であっても、第2の解像度の三次元映像の再生を担保することが可能となる。
【0010】
本発明の第3の態様に係る映像配信システムは、第1又は第2の態様に係る映像配信システムにおいて特に、前記映像再生装置は、前記第2の解像度の三次元映像を再生する場合に、前記第4のストリームを受信できないとき、又は、受信した前記第4のストリームが欠損により使用できないとき、前記第2のストリームの前記第1の解像度の映像をスケーリングアップして前記第2の解像度の映像を生成し再生することを特徴とするものである。
【0011】
第3の態様に係る映像配信システムによれば、映像再生装置が、第4のストリームを受信できない場合、又は、受信した第4のストリームが欠損により使用できない場合には、当該映像再生装置は、第2の解像度の三次元映像を再生するにあたって、第2のストリームの第1の解像度の映像をスケーリングアップして第2の解像度の映像を生成する。これにより、第4のストリームを受信できない場合等であっても、第2の解像度の三次元映像の再生を担保することが可能となる。
【0012】
本発明の第4の態様に係る映像配信システムは、第1〜第3のいずれか一つの態様に係る映像配信システムにおいて特に、前記映像再生装置は、前記第2の解像度の三次元映像を再生する場合に、前記第2のストリームを受信できないとき、又は、受信した前記第2のストリームが欠損により使用できないとき、前記第2及び第4のストリームの映像に代えて、前記第1及び第3のストリームの映像を使用することを特徴とするものである。
【0013】
第4の態様に係る映像配信システムによれば、映像再生装置が、第2のストリームを受信できない場合、又は、受信した第2のストリームが欠損により使用できない場合には、当該映像再生装置は、第2の解像度の三次元映像を再生するにあたって、第2及び第4のストリームの映像に代えて、第1及び第3のストリームの映像を使用する。これにより、第2のストリームを受信できない場合等であっても、二次元映像とはなるが三次元映像のフォーマットのままで第2の解像度の再生を担保することが可能となる。
【0014】
本発明の第5の態様に係る映像配信システムは、第1〜第4のいずれか一つの態様に係る映像配信システムにおいて特に、前記映像再生装置は、前記第2の解像度の三次元映像を再生する場合に、前記第2及び第3のストリームを受信できないとき、又は、受信した前記第2及び第3のストリームが欠損により使用できないとき、前記第1のストリームの前記第1の解像度の映像をスケーリングアップして前記第2の解像度の映像を生成し、前記第2乃至第4のストリームの映像に代えて当該映像を使用することを特徴とするものである。
【0015】
第5の態様に係る映像配信システムによれば、映像再生装置が、第2及び第3のストリームを受信できない場合、又は、受信した第2及び第3のストリームが欠損により使用できない場合には、当該映像再生装置は、第2の解像度の三次元映像を再生するにあたって、第1のストリームの第1の解像度の映像をスケーリングアップして第2の解像度の映像を生成し、第2乃至第4のストリームの映像に代えて当該映像を使用する。これにより、第2及び第3のストリームを受信できない場合等であっても、二次元映像とはなるが三次元映像のフォーマットのままで第2の解像度の再生を担保することが可能となる。
【0016】
本発明の第6の態様に係る映像配信システムは、第1〜第5のいずれか一つの態様に係る映像配信システムにおいて特に、前記映像再生装置は、前記第2の解像度の二次元映像を再生する場合に、前記第3のストリームを受信できないとき、又は、受信した前記第3のストリームが欠損により使用できないとき、前記第1のストリームの前記第1の解像度の映像をスケーリングアップして前記第2の解像度の映像を生成し再生することを特徴とするものである。
【0017】
第6の態様に係る映像配信システムによれば、映像再生装置が、第3のストリームを受信できない場合、又は、受信した第3のストリームが欠損により使用できない場合には、当該映像再生装置は、第2の解像度の二次元映像を再生するにあたって、第1のストリームの第1の解像度の映像をスケーリングアップして第2の解像度の映像を生成する。これにより、第3のストリームを受信できない場合等であっても、第2の解像度の再生を担保することが可能となる。
【0018】
本発明の第7の態様に係る映像配信システムは、第1〜第6のいずれか一つの態様に係る映像配信システムにおいて特に、前記映像再生装置は、前記第1の解像度の三次元映像を再生する場合に、前記第2のストリームを受信できないとき、又は、受信した前記第2のストリームが欠損により使用できないとき、前記第2のストリームの映像に代えて、前記第1のストリームの映像を使用することを特徴とするものである。
【0019】
第7の態様に係る映像配信システムによれば、映像再生装置が、第2のストリームを受信できない場合、又は、受信した第2のストリームが欠損により使用できない場合には、当該映像再生装置は、第1の解像度の三次元映像を再生するにあたって、第2のストリームの映像に代えて、第1のストリームの映像を使用する。これにより、第2のストリームを受信できない場合等であっても、二次元映像とはなるが三次元映像のフォーマットのままで映像の再生を担保することが可能となる。
【0020】
他の観点によれば、本発明は、映像再生装置に映像ストリームを送信する映像送信装置を提供することができる。映像送信装置は、前記映像ストリームとして、第1の解像度の二次元映像を再生するための第1のストリームと、前記第1の解像度の三次元映像と前記第1のストリームとの差分である第2のストリームと、前記第1の解像度より高い第2の解像度の二次元映像と前記第1のストリームとの差分である第3のストリームと、前記第2の解像度の三次元映像と前記第1乃至第3のストリームとの差分である第4のストリームと、を生成して送信する。
【0021】
他の観点によれば、本発明は、映像送信装置から受信した映像ストリームを再生する映像再生装置を提供することができる。映像再生装置は、前記映像送信装置から前記映像ストリームとして送信された、第1の解像度の二次元映像を再生するための第1のストリーム、前記第1の解像度の三次元映像と前記第1のストリームとの差分である第2のストリーム、前記第1の解像度より高い第2の解像度の二次元映像と前記第1のストリームとの差分である第3のストリーム、及び前記第2の解像度の三次元映像と前記第1乃至第3のストリームとの差分である第4のストリームのうち必要なストリームを選択して映像を再生する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、再生能力が異なる複数の映像再生装置が通信ネットワークに接続された場合であっても、映像配信サーバにおけるストリーム生成の処理負荷の増大を回避することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施の形態に係る映像配信システムの全体構成を示す図である。
【図2】STBの構成を簡略化して示すブロック図である。
【図3】STBの構成を簡略化して示すブロック図である。
【図4】テレビにおいて三次元映像のコンテンツを再生する場合のSTBの処理を示す図である。
【図5】モバイル端末の構成を簡略化して示すブロック図である。
【図6】モバイル端末の構成を簡略化して示すブロック図である。
【図7】STBが受信するストリームと、映像の再生に使用される映像信号との関係を示す図である。
【図8】STBが受信するストリームと、映像の再生に使用される映像信号との関係を示す図である。
【図9】モバイル端末が受信するストリームと、映像の再生に使用される映像信号との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、異なる図面において同一の符号を付した要素は、同一又は相応する要素を示すものとする。
【0025】
図1は、本発明の実施の形態に係る映像配信システム1の全体構成を示す図である。図1に示すように映像配信システム1は、サーバ2と、当該サーバ2とIP(Internet Protocol)ネットワーク等の通信ネットワーク3を介して接続される、映像再生装置としてのSTB(Set Top Box)41,42と、液晶表示装置等のテレビ51,52と、映像再生装置としてのモバイル端末43,44とを備えている。テレビ51はSTB41に接続されており、テレビ52はSTB42に接続されている。なお、STB41,42の機能がテレビ51,52に内蔵されていてもよい。サーバ2は、例えば、地上デジタル放送やBSデジタル放送の放送波を受信して、その映像のトランスポートストリーム(以下「ストリーム」と称す)を、通信ネットワーク3を介して再送信するための映像送信装置である。この映像配信システム1には、再生可能な映像の解像度、及び三次元映像の再生の可否が互いに異なる複数の映像再生装置(STB41,42及びモバイル端末43,44)が含まれる。なお、映像配信システム1には、再生可能な映像の解像度、及び三次元映像の再生の可否が同じ映像再生装置が複数含まれていてもよい。
【0026】
図1に示した例において、テレビ51は、高解像度(HD:High Definition)の二次元映像の再生に対応しており、三次元映像の再生には対応していない。テレビ52は、高解像度の三次元映像の再生に対応している。テレビ52は、高解像度の三次元映像の再生に加えて、高解像度の二次元映像の再生に対応していてもよい。モバイル端末43は、低解像度(SD:Standard Definition)の二次元映像の再生に対応しており、三次元映像の再生には対応していない。モバイル端末44は、低解像度の三次元映像の再生に対応している。モバイル端末44は、低解像度の三次元映像の再生に加えて、低解像度の二次元映像の再生に対応していてもよい。本実施の形態では解像度が二種類(HD及びSD)である場合の例について説明するが、この例に限るものではなく、三種類以上の解像度があってもよい。また、図1に示したSTB41,42及びモバイル端末43,44以外の映像再生装置が通信ネットワーク3に接続されていてもよい。
【0027】
サーバ2は、同一のコンテンツに関して4つのストリームS1〜S4を生成して通信ネットワーク3に送信(例えばマルチキャスト送信)する。4つのストリームS1〜S4をまとめて用いることで、当該コンテンツに関して高解像度の三次元映像を構成することが可能である。すなわち、サーバ2は、当該コンテンツに関して高解像度の三次元映像に相当するストリームを生成すればよい。本実施の形態において、各映像再生装置は4つのストリームS1〜S4のうち必要なストリームを組み合わせて再生することで、各々の再生能力に応じた再生を行うことができる。
【0028】
ストリームS1は、低解像度の二次元映像を表すストリームであり、低解像度の三次元映像の再生においては左視用映像のストリームとして用いることが可能である。ストリームS1は、例えば、MVC(Multiview Video Coding)におけるベースビュー(Base View)として圧縮符号化されたストリームである。
【0029】
ストリームS2は、低解像度の三次元映像を再生する場合に、右視用映像を構成するのにストリームS1とともに用いるストリームである。ストリームS2は、MVCによって非ベースビューとして圧縮符号化されたストリームであり、ストリームS2には、ストリームS1との差分情報(つまり、各フレームに関する左視用映像と右視用映像との差分情報)が含まれる。
【0030】
ストリームS3は、高解像度の二次元映像を再生する場合にストリームS1とともに用いられるストリームであり、高解像度の三次元映像の再生においては左視用映像のストリームとして用いることが可能である。ストリームS3は、SVC(Scalable Video Coding)によって圧縮符号化されたストリームであり、ストリームS3には、ストリームS1との差分情報(つまり、各フレームに関する高解像度の左視用映像と低解像度の左視用映像との差分情報)が含まれる。
【0031】
ストリームS4は、高解像度の三次元映像を再生する場合に、右視用映像を構成するのにストリームS2とともに用いるストリームである。ストリームS4は、SVCによって圧縮符号化されたストリームであり、ストリームS4には、ストリームS2との差分情報(つまり、各フレームに関する高解像度の右視用映像と低解像度の右視用映像との差分情報)が含まれる。
【0032】
ここで、ストリームS1〜S4は、互いに異なるパケット識別子(PID:Packet Identifier)を用いて伝送することができる。各映像再生装置は、そのパケット識別子によってストリームを区別することができる。サーバ2がストリームS1〜S4を通信ネットワーク3に送信するにあたり、ストリームS1とストリームS2〜S4とで、通信の優先度を異なる値に設定してもよい。望ましくは、Base viewであるストリームS1の優先度を、Enhanced viewであるストリームS2〜S4の優先度よりも高く設定する。通信の優先度は、例えばQoS(Quality of Service)のランクによって設定することができる。ストリームS1のランクを高く設定することにより、データの欠損をできるだけ生じさせることなくストリームS1を送信する。
【0033】
図2は、STB41の構成を簡略化して示すブロック図である。図2に示すようにSTB41は、受信部111、バッファ121、デコーダ131、映像処理部141、及び送信部151を備えている。STB41に接続されているテレビ51は高解像度の二次元映像の再生に対応している(三次元映像の再生には対応していない)ため、受信部111は、サーバ2から送信されたストリームS1〜S4のうち、ストリームS1,S3を選択して通信ネットワーク3から受信する。
【0034】
ストリームS1,S3は、受信部111からバッファ121に入力され、バッファ121において一時的に記憶される。バッファ121から出力されたストリームS1,S3は、デコーダ131に入力される。デコーダ131は、ストリームS1,S3をデコードすることにより、映像信号を出力する。デコーダ131から出力された映像信号は、映像処理部141に入力される。映像処理部141は、ストリームS1の低解像度の映像信号と、ストリームS3の差分情報とに基づいて、高解像度の映像信号を生成して出力する。映像処理部141から出力された映像信号は、送信部151に入力される。送信部151は、入力された映像信号をテレビ51に向けて送信し、これにより、テレビ51において高解像度の二次元映像が再生される。
【0035】
図3は、STB42の構成を簡略化して示すブロック図である。図3に示すようにSTB42は、受信部112、バッファ122、デコーダ132、映像処理部142、及び送信部152を備えている。STB42に接続されているテレビ52は高解像度の三次元映像の再生に対応しているため、受信部112は、サーバ2から送信されたストリームS1〜S4の全てを選択して通信ネットワーク3から受信する。
【0036】
ストリームS1〜S4は、受信部112からバッファ122に入力され、バッファ122において一時的に記憶される。バッファ122から出力されたストリームS1〜S4は、デコーダ132に入力される。デコーダ132は、ストリームS1〜S4をデコードすることにより、映像信号を出力する。デコーダ132から出力された映像信号は、映像処理部142に入力される。映像処理部142は、ストリームS1の低解像度の映像信号と、ストリームS3の差分情報とに基づいて、高解像度の左視用映像の映像信号を生成して出力する。また、映像処理部142は、ストリームS1の低解像度の映像信号と、ストリームS2の差分情報とに基づいて、低解像度の右視用映像の映像信号を生成し、その後、当該映像信号と、ストリームS4の差分情報とに基づいて、高解像度の右視用映像の映像信号を生成して出力する。映像処理部142から出力された映像信号は、送信部152に入力される。送信部152は、入力された映像信号をテレビ52に向けて送信し、これにより、テレビ52において高解像度の三次元映像が再生される。
【0037】
図4は、テレビ52において三次元映像のコンテンツを再生する場合のSTB42の処理を示す図である。三次元映像の再生を行う場合には、人間の両眼視差を反映した左視用映像と右視用映像とが所定の周期(例えば1/120秒周期。左視用画像と右視用画像とのペアで1フレームが構成されるため、フレームレートは60fpsとなる。)で交互に表示される。図4に示した例では、第0フレームの左視用映像F0L、第0フレームの右視用映像F0R、第1フレームの左視用映像F1L、第1フレームの右視用映像F1R、第2フレームの左視用映像F2L、第2フレームの右視用映像F2R、第3フレームの左視用映像F3L、第3フレームの右視用映像F3R、・・・が、この順にテレビ52の表示画面に表示される。また、三次元映像の視聴を行う場合には、ユーザは、左眼及び右眼の両眼に液晶シャッタが組み込まれた所定の眼鏡を装着する。そして、各フレームの左視用映像F0L,F1L,F2L,F3L,・・・を表示画面に表示するタイミングに同期して、眼鏡の左眼が透光状態(ON)、右眼が遮光状態(OFF)とされ、各フレームの右視用映像F0R,F1R,F2R,F3R,・・・を表示画面に表示するタイミングに同期して、眼鏡の右眼が透光状態(ON)、左眼が遮光状態(OFF)とされる。
【0038】
図5は、モバイル端末43の構成を簡略化して示すブロック図である。図5に示すようにモバイル端末43は、受信部113、バッファ123、デコーダ133、映像処理部143、及び表示部153を備えている。モバイル端末43は低解像度の二次元映像の再生に対応している(三次元映像の再生には対応していない)ため、受信部113は、サーバ2から送信されたストリームS1〜S4のうち、ストリームS1を選択して通信ネットワーク3から受信する。
【0039】
ストリームS1は、受信部113からバッファ123に入力され、バッファ123において一時的に記憶される。バッファ123から出力されたストリームS1は、デコーダ133に入力される。デコーダ133は、ストリームS1をデコードすることにより、映像信号を出力する。デコーダ133から出力された映像信号は、映像処理部143に入力される。映像処理部143は、ストリームS1の低解像度の映像信号を出力する。映像処理部143から出力された映像信号は表示部153に入力され、これにより、表示部153において低解像度の二次元映像が再生される。
【0040】
図6は、モバイル端末44の構成を簡略化して示すブロック図である。図6に示すようにモバイル端末44は、受信部114、バッファ124、デコーダ134、映像処理部144、及び表示部154を備えている。モバイル端末44は低解像度の三次元映像の再生に対応しているため、受信部114は、サーバ2から送信されたストリームS1〜S4のうち、ストリームS1,S2を選択して通信ネットワーク3から受信する。
【0041】
ストリームS1,S2は、受信部114からバッファ124に入力され、バッファ124において一時的に記憶される。バッファ124から出力されたストリームS1,S2は、デコーダ134に入力される。デコーダ134は、ストリームS1,S2をデコードすることにより、映像信号を出力する。デコーダ134から出力された映像信号は、映像処理部144に入力される。映像処理部144は、ストリームS1の低解像度の左視用映像の映像信号を出力する。また、映像処理部144は、ストリームS1の低解像度の左視用映像の映像信号と、ストリームS2の差分情報とに基づいて、低解像度の右視用映像の映像信号を生成して出力する。映像処理部144から出力された映像信号は表示部154に入力され、これにより、表示部154において低解像度の三次元映像が再生される。
【0042】
図7は、STB41が受信するストリームと、映像の再生に使用される映像信号との関係を示す図である。
【0043】
項目(A)に示すように、STB41がストリームS1,S3を受信しており、かつ、ストリームS1,S3に欠損が無い(又はエラーコンシールメントや誤り訂正等によって修復できる程度に欠損が少ない)場合には、映像処理部141は、ストリームS1の低解像度の映像信号と、ストリームS3の差分情報とに基づいて、高解像度の映像信号を生成する。そして、当該映像信号が、高解像度の二次元映像の再生に使用される。
【0044】
項目(B)に示すように、通信エラー等に起因してSTB41がストリームS3を受信しておらず、又は、修復できない程度にストリームS3の欠損が多い場合には、映像処理部141は、ストリームS1の低解像度の映像信号に対して画素補間等のスケーリングアップ処理を行うことによって、高解像度の映像信号を生成することができる。そして、生成された高解像度の二次元映像の映像信号を使用して、二次元映像の再生が行われる。
【0045】
図8は、STB42が受信するストリームと、映像の再生に使用される映像信号との関係を示す図である。
【0046】
項目(A)に示すように、STB41がストリームS1〜S4を受信しており、かつ、ストリームS1〜S4に欠損が無い(又は修復できる程度に欠損が少ない)場合には、映像処理部142は、ストリームS1の低解像度の映像信号と、ストリームS3の差分情報とに基づいて、高解像度の左視用映像の映像信号を生成する。また、映像処理部142は、ストリームS1の低解像度の映像信号と、ストリームS2の差分情報とに基づいて、低解像度の右視用映像の映像信号を生成し、その後、当該映像信号と、ストリームS4の差分情報とに基づいて、高解像度の右視用映像の映像信号を生成する。そして、生成された高解像度の左視用映像及び右視用映像の映像信号を使用して、三次元映像の再生が行われる。
【0047】
項目(B)に示すように、通信エラー等に起因してSTB42がストリームS3を受信しておらず、又は、修復できない程度にストリームS3の欠損が多い場合には、映像処理部142は、ストリームS1の低解像度の左視用映像の映像信号に対して画素補間等のスケーリングアップ処理を行うことによって、高解像度の左視用映像の映像信号を生成することができる。また、映像処理部142は、ストリームS1の低解像度の映像信号と、ストリームS2の差分情報とに基づいて、低解像度の右視用映像の映像信号を生成し、その後、当該映像信号と、ストリームS4の差分情報とに基づいて、高解像度の右視用映像の映像信号を生成する。そして、生成された高解像度の左視用映像及び右視用映像の映像信号を使用して、三次元映像の再生が行われる。
【0048】
項目(C)に示すように、通信エラー等に起因してSTB42がストリームS4を受信しておらず、又は、修復できない程度にストリームS4の欠損が多い場合には、映像処理部142は、ストリームS1の低解像度の映像信号と、ストリームS3の差分情報とに基づいて、高解像度の左視用映像の映像信号を生成する。また、映像処理部142は、ストリームS1の低解像度の映像信号と、ストリームS2の差分情報とに基づいて、低解像度の右視用映像の映像信号を生成し、その後、当該映像信号に対して画素補間等のスケーリングアップ処理を行うことによって、高解像度の右視用映像の映像信号を生成することができる。そして、生成された高解像度の左視用映像及び右視用映像の映像信号を使用して、三次元映像の再生が行われる。
【0049】
項目(D)に示すように、通信エラー等に起因してSTB42がストリームS3,S4を受信しておらず、又は、修復できない程度にストリームS3,S4の欠損が多い場合には、映像処理部142は、ストリームS1の低解像度の左視用映像の映像信号に対して画素補間等のスケーリングアップ処理を行うことによって、高解像度の左視用映像の映像信号を生成することができる。また、映像処理部142は、ストリームS1の低解像度の映像信号と、ストリームS2の差分情報とに基づいて、低解像度の右視用映像の映像信号を生成し、その後、当該映像信号に対して画素補間等のスケーリングアップ処理を行うことによって、高解像度の右視用映像の映像信号を生成することができる。そして、生成された高解像度の左視用映像及び右視用映像の映像信号を使用して、三次元映像の再生が行われる。
【0050】
項目(E)に示すように、通信エラー等に起因してSTB42がストリームS2を受信しておらず、又は、修復できない程度にストリームS2の欠損が多い場合には、映像処理部142は、ストリームS1の低解像度の映像信号と、ストリームS3の差分情報とに基づいて、高解像度の左視用映像の映像信号を生成する。また、映像処理部142は、高解像度の右視用映像の映像信号に代えて、上記で生成した高解像度の左視用映像の映像信号を使用することができる。つまり、左視用映像の表示期間のみならず右視用映像の表示期間においても高解像度の左視用映像を表示することにより、三次元映像のフォーマットで二次元映像の再生が行われる。
【0051】
項目(F)に示すように、通信エラー等に起因してSTB42がストリームS2,S3を受信しておらず、又は、修復できない程度にストリームS2,S3の欠損が多い場合には、映像処理部142は、ストリームS1の低解像度の左視用映像の映像信号に対して画素補間等のスケーリングアップ処理を行うことによって、高解像度の左視用映像の映像信号を生成することができる。また、映像処理部142は、高解像度の右視用映像の映像信号に代えて、上記で生成した高解像度の左視用映像の映像信号を使用することができる。つまり、左視用映像の表示期間のみならず右視用映像の表示期間においても高解像度の左視用映像を表示することにより、三次元映像のフォーマットで二次元映像の再生が行われる。
【0052】
図9は、モバイル端末44が受信するストリームと、映像の再生に使用される映像信号との関係を示す図である。
【0053】
項目(A)に示すように、モバイル端末44がストリームS1,S2を受信しており、かつ、ストリームS1,S2に欠損が無い(又は修復できる程度に欠損が少ない)場合には、映像処理部144は、ストリームS1の低解像度の左視用映像の映像信号と、ストリームS2の差分情報とに基づいて、低解像度の右視用映像の映像信号を生成する。そして、低解像度の左視用映像及び右視用映像の映像信号を使用して、三次元映像の再生が行われる。
【0054】
項目(B)に示すように、通信エラー等に起因してモバイル端末44がストリームS2を受信しておらず、又は、修復できない程度にストリームS2の欠損が多い場合には、映像処理部144は、低解像度の右視用映像の映像信号に代えて、ストリームS1の低解像度の左視用映像の映像信号を使用することができる。つまり、左視用映像の表示期間のみならず右視用映像の表示期間においても低解像度の左視用映像を表示することにより、三次元映像のフォーマットで二次元映像の再生が行われる。
【0055】
このように本実施の形態に係る映像配信システム1によれば、サーバ2は、ストリームS1〜S4を通信ネットワーク3に送信し、STB41,42及びモバイル端末43,44は、ストリームS1〜S4のうち、自身の再生能力、又は自身に接続されているテレビ51,52の再生能力に応じて必要なストリームを選択して通信ネットワーク3から受信する。従って、再生可能な映像の解像度や三次元映像の再生の可否等の再生能力が異なる複数の映像再生装置が通信ネットワーク3に接続された場合であっても、サーバ2は高解像度の三次元映像のみのストリームと同等のストリームS1〜S4を生成して通信ネットワーク3に送信すれば足りるため、サーバ2におけるストリーム生成の処理負荷の増大を回避することが可能となる。
【0056】
また、本実施の形態に係る映像配信システム1によれば、図8の項目(B)に示したように、高解像度の三次元映像を再生可能なSTB42が、ストリームS3を受信できない場合、又は、受信したストリームS3が欠損により使用できない場合には、STB42は、ストリームS1の低解像度の左視用映像に基づいて高解像度の左視用映像を生成することができる。これにより、ストリームS3を受信できない場合等であっても、高解像度の三次元映像の再生を担保することが可能となる。
【0057】
また、本実施の形態に係る映像配信システム1によれば、図8の項目(C)に示したように、高解像度の三次元映像を再生可能なSTB42が、ストリームS4を受信できない場合、又は、受信したストリームS4が欠損により使用できない場合には、STB42は、ストリームS2の低解像度の右視用映像に基づいて高解像度の右視用映像を生成することができる。これにより、ストリームS4を受信できない場合等であっても、高解像度の三次元映像の再生を担保することが可能となる。
【0058】
また、本実施の形態に係る映像配信システム1によれば、図8の項目(E)に示したように、高解像度の三次元映像を再生可能なSTB42が、ストリームS2を受信できない場合、又は、受信したストリームS2が欠損により使用できない場合には、STB42は、ストリームS2,S4の右視用映像に代えて、ストリームS1,S3の左視用映像を使用することができる。これにより、ストリームS2を受信できない場合等であっても、二次元映像とはなるが高解像度の再生を担保することが可能となる。
【0059】
また、本実施の形態に係る映像配信システム1によれば、図8の項目(F)に示したように、高解像度の三次元映像を再生可能なSTB42が、ストリームS2,S3を受信できない場合、又は、受信したストリームS2,S3が欠損により使用できない場合には、STB42は、ストリームS1の低解像度の左視用映像に基づいて高解像度の左視用映像を生成し、当該左視用映像を、ストリームS3の左視用映像及びストリームS2,S4の右視用映像に代えて使用することができる。これにより、ストリームS2,S3を受信できない場合等であっても、二次元映像とはなるが高解像度の再生を担保することが可能となる。
【0060】
また、本実施の形態に係る映像配信システム1によれば、図7の項目(B)に示したように、高解像度の二次元映像を再生可能なSTB41が、ストリームS3を受信できない場合、又は、受信したストリームS3が欠損により使用できない場合には、STB41は、ストリームS1の低解像度の映像に基づいて高解像度の映像を生成することができる。これにより、ストリームS3を受信できない場合等であっても、高解像度の再生を担保することが可能となる。
【0061】
また、本実施の形態に係る映像配信システム1によれば、図9の項目(B)に示したように、低解像度の三次元映像を再生可能なモバイル端末44が、ストリームS2を受信できない場合、又は、受信したストリームS2が欠損により使用できない場合には、モバイル端末44は、ストリームS2の右視用映像に代えて、ストリームS1の左視用映像を使用することができる。これにより、ストリームS2を受信できない場合等であっても、二次元映像とはなるが映像の再生を担保することが可能となる。
【0062】
本実施の形態に係る映像配信システム1では、サーバ2がストリームS1〜S4を通信ネットワーク3に送信した。しかしながら、サーバ2は、受信する映像再生装置によって、送信するストリームを異ならせることもできる。この場合、例えば映像再生装置は自己の再生能力を送信要求に含ませる。サーバ2は、受信した再生能力によって、当該映像再生装置に送信するストリームをストリームS1〜S4から選択する。サーバ2側で送信するストリームを選択するとしても、サーバ2は、高解像度の三次元映像のみに相当する符号化を行えばよく、低解像度の二次元映像、低解像度の三次元映像、高解像度の二次元映像、及び高解像度の三次元映像をそれぞれ別個に符号化する場合と比較して、サーバ2における処理負荷を軽減することが可能である。
【0063】
さらに本実施の形態に係る映像配信システム1において、映像再生装置は、ストリームS1〜S4のうちから必要なストリームを選択して受信していたが、これに限られるものではない。映像再生装置は、ストリームS1〜S4の一部又は全部を受信し、受信したストリームから必要なストリームを選択して再生するようにしてもよい。
【0064】
さらに本実施の形態に係る映像配信システム1において、各映像再生装置は、低解像度の二次元映像、低解像度の三次元映像、高解像度の二次元映像、及び高解像度の三次元映像のいずれか一つを再生するようになっていた。しかしながら、映像再生装置が、これらの映像の二つ以上を再生することができてもよい。その場合、映像再生装置は、例えばユーザから指定された再生モードに応じて、映像の再生に用いるストリームをストリームS1〜S4のうちから選択する。
【0065】
本実施の形態に係る映像配信システム1におけるサーバ2や各映像再生装置の機能は、CPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)等の演算回路とプログラムとを組み合わせて実現することもできるし、専用処理回路を用いて実現することもできる。
【0066】
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0067】
2 サーバ
3 通信ネットワーク
41,42 STB
43,44 モバイル端末
51,52 テレビ
141〜144 映像処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像再生装置に映像ストリームを送信する映像送信装置と、
前記映像ストリームを受信し再生する前記映像再生装置と、
を備え、
前記映像送信装置は、前記映像ストリームとして、
第1の解像度の二次元映像を再生するための第1のストリームと、
前記第1の解像度の三次元映像と前記第1のストリームとの差分である第2のストリームと、
前記第1の解像度より高い第2の解像度の二次元映像と前記第1のストリームとの差分である第3のストリームと、
前記第2の解像度の三次元映像と前記第1乃至第3のストリームとの差分である第4のストリームと、
を送信し、
前記映像再生装置は、前記第1乃至第4のストリームのうち必要なストリームを選択して映像を再生する、映像配信システム。
【請求項2】
前記映像再生装置は、前記第2の解像度の三次元映像を再生する場合に、前記第3のストリームを受信できないとき、又は、受信した前記第3のストリームが欠損により使用できないとき、前記第1のストリームの前記第1の解像度の映像をスケーリングアップして前記第2の解像度の映像を生成し再生する、請求項1に記載の映像配信システム。
【請求項3】
前記映像再生装置は、前記第2の解像度の三次元映像を再生する場合に、前記第4のストリームを受信できないとき、又は、受信した前記第4のストリームが欠損により使用できないとき、前記第2のストリームの前記第1の解像度の映像をスケーリングアップして前記第2の解像度の映像を生成し再生する、請求項1又は2に記載の映像配信システム。
【請求項4】
前記映像再生装置は、前記第2の解像度の三次元映像を再生する場合に、前記第2のストリームを受信できないとき、又は、受信した前記第2のストリームが欠損により使用できないとき、前記第2及び第4のストリームの映像に代えて、前記第1及び第3のストリームの映像を使用する、請求項1〜3のいずれか一つに記載の映像配信システム。
【請求項5】
前記映像再生装置は、前記第2の解像度の三次元映像を再生する場合に、前記第2及び第3のストリームを受信できないとき、又は、受信した前記第2及び第3のストリームが欠損により使用できないとき、前記第1のストリームの前記第1の解像度の映像をスケーリングアップして前記第2の解像度の映像を生成し、前記第2乃至第4のストリームの映像に代えて当該映像を使用する、請求項1〜4のいずれか一つに記載の映像配信システム。
【請求項6】
前記映像再生装置は、前記第2の解像度の二次元映像を再生する場合に、前記第3のストリームを受信できないとき、又は、受信した前記第3のストリームが欠損により使用できないとき、前記第1のストリームの前記第1の解像度の映像をスケーリングアップして前記第2の解像度の映像を生成し再生する、請求項1〜5のいずれか一つに記載の映像配信システム。
【請求項7】
前記映像再生装置は、前記第1の解像度の三次元映像を再生する場合に、前記第2のストリームを受信できないとき、又は、受信した前記第2のストリームが欠損により使用できないとき、前記第2のストリームの映像に代えて、前記第1のストリームの映像を使用する、請求項1〜6のいずれか一つに記載の映像配信システム。
【請求項8】
映像再生装置に映像ストリームを送信する映像送信装置であって、
前記映像ストリームとして、
第1の解像度の二次元映像を再生するための第1のストリームと、
前記第1の解像度の三次元映像と前記第1のストリームとの差分である第2のストリームと、
前記第1の解像度より高い第2の解像度の二次元映像と前記第1のストリームとの差分である第3のストリームと、
前記第2の解像度の三次元映像と前記第1乃至第3のストリームとの差分である第4のストリームと、
を生成して送信する、映像送信装置。
【請求項9】
映像送信装置から受信した映像ストリームを再生する映像再生装置であって、
前記映像送信装置から前記映像ストリームとして送信された、
第1の解像度の二次元映像を再生するための第1のストリーム、
前記第1の解像度の三次元映像と前記第1のストリームとの差分である第2のストリーム、
前記第1の解像度より高い第2の解像度の二次元映像と前記第1のストリームとの差分である第3のストリーム、及び
前記第2の解像度の三次元映像と前記第1乃至第3のストリームとの差分である第4のストリームのうち必要なストリームを選択して映像を再生する、映像再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−222426(P2012−222426A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−83397(P2011−83397)
【出願日】平成23年4月5日(2011.4.5)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【出願人】(502312498)住友電工ネットワークス株式会社 (212)
【Fターム(参考)】