説明

時分割型通信システムにおける無線リソースを管理する方法およびシステム

時分割型無線通信システムにおいて無線リソースを管理する方法およびシステムは、ユーザのサービス品質(QoS:Quality of Service)情報に基づく。無線リソースの複数のタイムスロットが、QoSが高いタイムスロット、大容量タイムスロット、および均衡型タイムスロットなどの、複数の異なるカテゴリにソートされる(305)。それぞれのカテゴリは、異なるQoSレベルに関連付けられる。ユーザに関するQoS情報は、そのユーザから受け取られた無線リソース要求に対応して獲得される(310)。ユーザは、ユーザのQoS情報に基づいて特定のカテゴリのタイムスロットに関連付けられる(315)。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムに関連する。より詳細には、本発明は、ユーザのサービス品質(QoS:Quality of Service)情報に基づいて時分割型無線通信システムにおける無線リソースを管理する方法およびシステムに関連する。
【背景技術】
【0002】
従来の無線通信システムにおいては、無線リソースに対する要求がその可用性を上回ることがしばしばである。複数のユーザの間で使用可能な無線リソースを共有するために多くの方式が開発されている。無線リソース管理(RRM:Radio Resource Management)アルゴリズムの効果により、そのようなシステムの容量が拡大される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
今日では、様々な時分割複信(TDD:Time Division Duplex)通信方式が存在する。TDDシステムの利点には、帯域幅を効率的で柔軟に使用できることが含まれる。例えば、トラフィックの需要に基づいて、その時々でチャンネルをアップリンクまたはダウンリンクのチャンネルのいずれにも構成することができる。しかしながら、TDDシステムのリソース管理には困難性がある。トラフィックパターンが、時間が経つにつれて急速に変化する場合には、リソース管理上の最適な決定をすることは難しい。TDDシステムにおけるリソース管理上の問題のいくつかには、ユーザに割り当てるべき帯域幅の量、およびアップリンクおよびダウンリンク通信に対して構成するべきタイムスロットの数の問題が含まれる。現在では、様々なQoS方式が知られているが、ほとんどの方式は所与のユーザに静的なQoSクラスを割り当てること、それに従ってシステムが動作するよう強いることに頼っている。
【0004】
時分割型通信システムにおいて無線リソースをより効率的に管理するための方法およびシステムが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、TDDまたは時間分割多重接続(TDMA:Time Division Multiple Access)システムなどの、時分割型システムにおける無線リソース管理に関する。本発明のシステムは、それぞれのタイムスロットに対してQoSおよび容量の特定のレベルを指定する。本発明の好適な一実施形態においては、タイムスロット(およびユーザ、地理的な領域、およびアプリケーション)は、3つのカテゴリに指定される。第一のカテゴリ指定では、QoSが最重要問題であるとみなされ、システム容量は二次的な関心事となる。第二のカテゴリ指定では、システム容量がQoSより重要であるとみなされる。第三のカテゴリ指定では、QoSおよびシステム容量がともに重要性においてほぼ等しいとみなされる。
【0006】
無線リソース管理(RRM:Radio Resource Management)機能は、トラフィックパターンに関する統計情報に基づいて、多くのタイムスロットに適切な指定を割り付ける。RRM機能は、特定のユーザに対してタイムスロットを割り当てる根拠として、許可(admission)制御、輻輳(congestion)制御、ハンドオーバ、ユーザリンク維持、およびリアルタイム(RT:Real Time)または非リアルタイム(NRT:Non-Real Time)パケット交換アルゴリズムを使用することができる。
【0007】
一実施形態においては、システムは、ユーザから無線リソースに対する要求を受け取る。その要求に対応して、システムは、基幹回線網から獲得されたユーザのQoS情報に従って、ユーザに特定のタイムスロットを割り当てる。
【0008】
QoS基準は、ユーザの加入状態、ユーザのアプリケーションの性質、ユーザが無線リソースを要求する地理的な領域に関する情報などを含む。システムは、特定のユーザに、そのユーザに関連付けられているカテゴリ指定に基づいて無線リソースの初期割当てを制御する。
【0009】
初期割当てが確立された後に、システムは、トラフィック条件を継続的に監視する。システムが、より高いレベルのQoSを有するタイムスロットにおけるトラフィックの輻輳を検出した場合には、システムは、より高いレベルのQoSを有するタイムスロットの数を増加させ、より低いレベルのQoSを有するタイムスロットの数を減少させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明のより詳細な理解を、例示された以下の記述より、および添付された図面に関連して得ることができる。
【0011】
本発明は、全体を通して同じ符号が同じ要素を表現している図面類を参照して記述される。以下、基地局は、限定的ではなく、ノードB、サイト制御装置、アクセスポイント、または無線環境における他の任意の形式のインタフェース装置を含む。
【0012】
図1は、無線通信システム100のブロック図であり、複数のWTRU105が基地局110と通信する。基地局110は、無線網制御装置(RNC:Radio Network Controller)115により制御される。RNC115は、基幹回線網120に接続される。RNC115または基地局110のいずれかは、以下でより詳細に記述されるように、無線リソースの複数のタイムスロットを複数の異なったカテゴリにソートするための手段、および基幹回線網120から獲得されたユーザのQoS情報に基づいて、特定の指定タイムスロットにユーザを写像するための手段を含む。
【0013】
時分割型通信システムにおいては、通信はタイムスロットによって伝達される。アップリンクまたはダウンリンク通信のいずれかに対して1または複数のタイムスロットが特定のユーザに対して指定される。本発明のシステム100は、ユーザのQoSに基づいてタイムスロットに対して複数の指定の内の1つを割り付ける。好適な実施形態においては、システム100は、3つの指定を使用する。すなわち、QoSが高いタイムスロット(高QoSタイムスロット)、大容量タイムスロット、および均衡型タイムスロットである。指定の数としては任意の数を使用することができ、および指定のこの名称は単に本発明の好適な実施形態を説明するためのものであることを理解されたい。以下に3つの指定が記述されるが、より多くのまたは少ない指定数を使用することもできる。本発明の優先方式は、アップリンクまたはダウンリンクチャンネルのいずれに対しても使用することができる。
【0014】
最大遅延、信号対干渉の比、パケット誤り率、およびビット誤り率などの通信パラメータは、タイムスロットのそれぞれの指定に対して別々に定義される。従って、異なる指定を有するタイムスロットには異なったQoSレベルが提供される。
【0015】
高QoSタイムスロットが最も高いQoSを提供する。そのため、システム容量はRRMにとって二次的な関心事となり、QoSの後に考慮される。
【0016】
大容量タイムスロットが提供するQoSは最小レベルに過ぎない。RRMにとっては、大容量タイムスロットに対してはシステム容量が主要な関心事となり、QoSに先立って考慮される。
【0017】
均衡型タイムスロットのQoSは、高QoSタイムスロットおよび大容量タイムスロットの中間に相当する。RRMにとっては、均衡型タイムスロットに対してはシステム容量およびQoSがほぼ等しく重要であると見なされる。
【0018】
RRMは、トラフィックの状態に基づいてタイムスロットのそれぞれの指定について動的にパラメータを調整する。例えば、均衡型タイムスロットに対する通信パラメータは、トラフィックの輻輳、または無線リソースの不足の場合には、最初に最小のQoSを提供するように調整される。輻輳が継続する場合には、大容量タイムスロットからの呼は切断される。それゆえに、高QoSタイムスロットは、トラフィックの輻輳によっては通常は悪影響を受けない。
【0019】
システムはまた、RTスロットまたはNRTスロットとしてタイムスロットを指定することができる。RTスロットは、音声アプリケーションに対してより適しているが、NRTスロットは、パケットデータアプリケーションに対してより適している。RTスロットおよびNRTスロットは、RRMに関しては別々に制御される。RTとNRTタイムスロットに対して、通信パラメータは別々に定義される。それゆえに、RTとNRTスロットには異なるQoSレベルが提供される。
【0020】
システムは、QoS基準に基づいて最初に特定のタイムスロット指定にユーザを写像し、その後同一の基準に基づいて無線リソースを制御する。ユーザのQoS分類は、ネットワークに適用された総合的なQoSポリシーに依る。QoS分類は、ユーザの加入の状態、地理的情報、ユーザのアプリケーションの性質、QoS要求などを含むことができる。例えば、商用ネットワークでは、高レベルの加入状態を有するユーザは、彼の通信のQoS要求の如何にかかわらず、高QoSタイムスロットに割り付けられ、他方、低レベルの加入状態を有するユーザが高いQoSサービスを要求した場合には、均衡型タイムスロットに割り付けられる。
【0021】
本発明の好適な実施形態では、ユーザは3つのクラスに分類される:すなわち、高いQoSサービスの加入者、大容量サービスの加入者、および均衡型サービスの加入者である。この分類法は単に本発明の好適な実施形態を説明するためのものであり、任意の数または名称をも使用することができることを理解されたい。若干の例外はあるものの、高QoSタイムスロットは、高いQoSサービスの加入者に割り付けられ、均衡型タイムスロットは、均衡型サービスの加入者に割り付けられ、大容量タイムスロットは、大容量サービスの加入者に割り付けられる。システム100は、特定のユーザへの無線リソースの初期割当てをそのユーザの加入状態に基づいて制御する。
【0022】
システム100はまた、初期タイムスロット割り付けを決定するために運用および保守(OAM:Operation And Maintenance)情報を使用することができる。運用者は、特定の無線アクセスベアラが、特定のスロットに送られるように指定することができる。例えば、すべての音声呼および高速データ呼(例えば、>384キロビット/秒)は高QoSタイムスロットに送られるべきであり、すべての中速データ呼(例えば、124キロビット/秒〜384キロビット/秒)は均衡型タイムスロットに送られるべきであり、すべての低速データ呼(例えば、<124キロビット/秒)は大容量タイムスロットに送られるべきである。
【0023】
システム100は、複数のタイムスロット指定の1つに特定の地理的領域を関連付けることができる。例えばシステム100は、高QoSタイムスロットに空港または鉄道の駅を関連付けることができる。高QoSタイムスロットのみがこれらの領域との間の通信に使用可能となる。従って、これらの領域において高QoSサービスの加入者のみが無線リソースにアクセスすることができる。均衡型サービスの加入者または大容量サービスの加入者が、高QoSゾーンとして指定された領域において電話をすることを欲した場合には、彼らは電話する前に、高QoSサービス加入者として一時的に自身を格上げするための特別な許可を獲得せねばならない。
【0024】
システム100は、ユーザが使用するアプリケーションに基づいてタイムスロットを指定することができる。例えば、911呼び出しはQoSの高いアプリケーションと考えることができる。したがって、911サービスを要求するいずれのユーザも、そのユーザが高QoSサービスの加入者でない場合でも、高QoSサービスの加入者として無線リソースにアクセスすることができる。
【0025】
異なるタイムスロットには異なったRRMアルゴリズムが適用される。RRM機能は、トラフィックパターンに関する統計情報に基づいて、それぞれのタイムスロット指定に対して適切な数のタイムスロットを割り付ける。RRM機能は、許可制御、輻輳制御、ハンドオーバ、ユーザリンク維持、およびRTまたはNRTパケット交換アルゴリズムを使用することができる。
【0026】
図2は、本発明に従って、無線リソースを管理し、および様々なトラフィック条件を監視する方法のステップを含む処理200に関するフロー図である。ステップ205において、図1のシステム100がWTRU105のユーザから無線リソース要求を受け取る。無線リソース要求には、その要求に関連するQoS情報、ユーザの加入状態、その要求の発信場所、およびユーザが使用しているアプリケーションの情報が付随している。ステップ210において、基幹回線網120がユーザに関するQoS情報を生成する。ステップ215において、そのQoS情報を基幹回線網120から獲得する。ステップ220においてシステム100は、ユーザのQoS情報に基づいて適切に指定されたタイムスロット(例えば、高QoSタイムスロット、均衡型タイムスロット、大容量タイムスロットなど)にそのユーザを写像する。上述したように、いくつかの例外はあるが、高QoSタイムスロットは高QoSサービスの加入者に割り付けられ、均衡型タイムスロットは均衡型サービスの加入者に割り付けられ、そして大容量タイムスロットは大容量サービスの加入者に割り付けられる。システム100は、特定のユーザに対して、そのユーザの加入状態に基づいて無線リソースの初期割当てを制御する。
【0027】
初期割当てが完了すると、システム100はトラフィック状態を継続的に監視し、その後は、本発明による優先方式に従って無線リソースを制御する。システム100が輻輳の出現、すなわち無線リソースの不足を検出する(ステップ225)と、システム100は、それぞれのタイムスロット指定に割り付けられたタイムスロットの数を動的に調整する(ステップ230)。例えば、輻輳が高QoSタイムスロットで発生した場合には、システム100は高QoSタイムスロットの使用可能な数を増加させて、大容量タイムスロットの使用可能な数を減少させ、必要な場合には、使用可能な大容量タイムスロットの枯渇した後に均衡型タイムスロットの使用可能な数を減少させる。これにより呼の終了、または大容量タイムスロットへの新しいアクセスを抑制することを必要とする場合がある。呼またはパケットを切断することは、最後の手段であると見なされる。輻輳が均衡型タイムスロットで発生した場合には、システム100は均衡型タイムスロットの使用可能な数を増加させ、大容量タイムスロットの使用可能な数を減少させる。しかしながら、高QoSタイムスロットの数はこの状況では悪影響は受けない。
【0028】
システム100は、本発明の優先方式に従ってハンドオーバを制御することができる(ステップ235)。移動体ユニットは、複数のセルの間で移動することを許容される。移動体ユニットが2つのセルの間の境界を横切るときに、ハンドオーバ処理が起動される。対象のセルに十分なリソースがない場合には、ハンドオーバが達成されず、呼が切断されるかも知れない。そのような状況では、システム100は、高QoSユーザの発呼を受け容れることができるように大容量タイムスロットを解放する。そして均衡型の要求は、システム100を輻輳させないようにQoS要求を調整することにより受け容れられ、大容量要求は拒絶されるであろう(ステップ240)。
【0029】
システム100は、本発明の優先方式に従い、NRTパケットのスケジューリングに対する優先順位を設定することができる(ステップ245)。例えば、高QoSタイムスロットに割り付けられたユーザは、データパケットのスケジューリングに対して、最も少ない遅延およびジッタを提供され、均衡型タイムスロットに割り付けられたユーザは、データパケット分配に対して、中程度の遅延およびジッタを提供され、そして大容量タイムスロットに割り付けられたユーザは、データパケットの伝送に対して、最大の遅延およびジッタを提供されることとなる(ステップ250)。
【0030】
システム100は、それぞれのタイムスロット指定に対して異なったデータ信号速度を有するリンク状態を維持することができる(ステップ255)。例えば、高QoSタイムスロットには、保証されたビット速度に加えて予め定義されたマージンが与えられ、均衡型タイムスロットには、保証されたビット速度が与えられ、そして大容量タイムスロットでは、ビット速度については保証されず、実際の接続では規定された速度より低下する場合がある(ステップ260)。システム100が特定のタイムスロット指定に対するデータ信号速度の低下を検出した場合には、システム100は、本発明の優先方式に従ってその指定のタイムスロット数を変更することができる。
【0031】
図3は、本発明に従って、タイムスロットカテゴリをソートし、および特定のタイムスロットカテゴリにユーザを関連付ける方法のステップを含む処理300に関するフロー図である。無線リソースは、時分割型無線通信システム100において無線リソースの複数のタイムスロットを複数の異なったカテゴリにソートすることにより管理される。それぞれのカテゴリは、異なるレベルのサービス品質(QoS:Quality Of Service)に関連付けられる(ステップ305)。ユーザに関するQoS情報は、そのユーザから受け取られた無線リソース要求に対応して獲得される(ステップ310)。ユーザは次に、そのユーザのQoS情報に基づいてタイムスロットの特定のカテゴリに関連付けられる(ステップ315)。
【0032】
本発明が好適な実施形態を参照して詳細に示され、および記述されたが、上で記述されたような本発明の範囲から逸脱することなく形式および詳細における様々な変更を行うことができることは当業者により理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明にかかる時分割型通信システムのブロック図である。
【図2】本発明にかかる無線リソースを管理し、様々な条件を監視する方法のステップを含む処理に関するフロー図である。
【図3】本発明にかかるタイムスロットカテゴリをソートし、特定のタイムスロットカテゴリにユーザを関連付ける方法のステップを含む処理に関するフロー図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
時分割型無線通信システムにおいて無線リソースを管理する方法であって、
(a)無線リソースの複数のタイムスロットを複数の異なるカテゴリにソートすることであって、それぞれのカテゴリは、異なるレベルのサービス品質(QoS:Quality Of Service)に関連付けられること、
(b)ユーザに関して、該ユーザから受け取られた無線リソース要求に対応してQoS情報を獲得すること、および
(c)前記ユーザの前記QoS情報に基づいてタイムスロットの特定のカテゴリに前記ユーザを関連付けること
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
それぞれのタイムスロットは、さらにリアルタイムのスロットまたは非リアルタイムのスロットのいずれかとして指定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記QoS情報は、前記ユーザの前記無線リソース要求の優先順位を表すことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
緊急呼に対する無線リソース要求は、最高レベルのQoSに指定されることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記QoS情報は、それぞれのクラスが異なるレベルのQoSを有する複数の加入者クラスの特定の1つに関する情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
より高い加入者クラスに属しているとして指定されたユーザは、ハンドオーバの間、より低い加入者クラスにおけるユーザより高い優先を有することを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
より高い加入者クラスに属しているとして指定されたユーザは、より低い加入者クラスに属しているとして指定されたユーザより高いデータ速度のサービスを保証されることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項8】
より高い加入者クラスに属しているとして指定されたユーザは、パケットスケジューリングに対して、より低い加入者クラスに属しているとして指定されたユーザより少ない遅延およびジッタを提供されることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記QoS情報は、複数の異なる地理的領域の特定の1つに関する情報を含み、それぞれの領域は、異なるレベルのQoSを有し、それにより、適切なレベルの優先順位を有するユーザのみが、前記特定の地理的領域において無線リソースにアクセスすることを許可されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
(d)より高いレベルのQoSを有するタイムスロットの数を増加させること、および
(e)より高いレベルのQoSを有するタイムスロットで輻輳が発生した場合に、より低いレベルのQoSを有するタイムスロットの数を減少させること
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
無線リソースを管理するための時分割型無線システムであって、
(a)無線リソースの複数のタイムスロットを複数の異なるカテゴリにソートする手段であって、それぞれのカテゴリは、異なるレベルのサービス品質(QoS:Quality Of Service)に関連付けられる手段と、
(b)ユーザに関して、該ユーザから受け取られた無線リソース要求に対応してQoS情報を獲得する手段と、
(c)前記ユーザの前記QoS情報に基づいてタイムスロットの特定のカテゴリに前記ユーザを関連付ける手段と
を備えることを特徴とするシステム。
【請求項12】
それぞれのタイムスロットは、さらにリアルタイムのスロットまたは非リアルタイムのスロットのいずれかとして指定されることを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記QoS情報は、前記ユーザの前記無線リソース要求の優先順位を表すことを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
緊急呼に対する無線リソース要求は、最高レベルのQoSに指定されることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記QoS情報は、それぞれのクラスが異なるレベルのQoSを有する複数の加入者クラスの特定の1つに関する情報を含むことを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項16】
より高い加入者クラスに属しているとして指定されたユーザは、ハンドオーバの間、より低い加入者クラスにおけるユーザより高い優先を有することを特徴とする請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
より高い加入者クラスに属しているとして指定されたユーザは、より低い加入者クラスに属しているとして指定されたユーザより高いデータ速度のサービスを保証されることを特徴とする請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
より高い加入者クラスに属しているとして指定されたユーザは、パケットスケジューリングに対して、より低い加入者クラスに属しているとして指定されたユーザより少ない遅延およびジッタを提供されることを特徴とする請求項15に記載のシステム。
【請求項19】
前記QoS情報は、複数の異なる地理的領域の特定の1つに関する情報を含み、それぞれの領域は、異なるレベルのQoSを有し、それにより、適切なレベルの優先順位を有するユーザのみが、前記特定の地理的領域において無線リソースにアクセスすることを許可されることを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項20】
(d)より高いレベルのQoSを有するタイムスロットの数を増加させるための手段と、
(e)より高いレベルのQoSを有するタイムスロットで輻輳が発生した場合に、より低いレベルのQoSを有するタイムスロットの数を減少させるための手段と
をさらに備えること、を特徴とする請求項11に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−531336(P2007−531336A)
【公表日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−518871(P2006−518871)
【出願日】平成16年7月8日(2004.7.8)
【国際出願番号】PCT/US2004/021731
【国際公開番号】WO2005/006150
【国際公開日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願人】(596008622)インターデイジタル テクノロジー コーポレーション (871)
【Fターム(参考)】