説明

時刻同期装置

【課題】高速に時刻補正を行い標準時刻に一致させる時刻同期装置を提供する。
【解決手段】NTPサーバ2とのNTP制御を行うプロセッサ3と、NTPサーバ2から受け取った標準時刻とのずれを平準化する時刻補正値平準化部4と、現在時刻を表示する時刻レジスタ5と、オッシレータ6と時刻補正値平準化部4とから時刻レジスタ5の時刻を歩進させるためのクロックを生成するクロック生成部7とを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、時刻同期装置に関し、特に、汎用的なNTP(ネットワークタイムプロトコル)サーバを用いた時刻同期装置において、オッシレータの周波数をHW(ハードウェア)で調整することにより、高速に時刻補正を行い標準時刻に一致させる時刻同期装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通常NTPサーバによる時刻補正は、デーモンで実現しているが、補正時間に長時間必要であり(補正に補正時間の2000倍の時間が必要)、標準時刻と一致しない期間が長時間発生してしまい、クラスタ間で時刻に不整合が発生する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
クラスタ間で時刻に不整合が発生した場合、ジャーナル(障害発生時に復旧するために使用するファイル)等では致命傷となってしまうという課題がある。
【0004】
発明の目的は、クロック生成部からの周波数をHWで変更させ、時刻の反転を起こさず高速に補正することのできる時刻同期装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の時刻同期装置は、ネットワークタイムプロトコルサーバと接続しネットワークタイムプロトコルサーバとのネットワークタイムプロトコル制御を行うプロセッサと、ネットワークタイムプロトコルサーバから受け取った標準時刻とのずれを平準化する時刻補正値平準化部と、現在時刻を表示する時刻レジスタと、オッシレータと時刻補正値平準化部とから時刻レジスタの時刻を歩進させるためのクロックを生成するクロック生成部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の時刻同期装置は、クロック生成部からの周波数をHWで変更させるため、時刻の反転を起こさず高速に補正することができる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0008】
図1を参照すると、本発明の一実施例としての時刻同期装置1は、NTPサーバ2と接続されており、NTPサーバ2とのNTP(Network Time Protocol)制御を行うプロセッサ3と、NTPサーバ2から受け取った標準時刻とのずれを平準化する時刻補正値平準化部4と、現在時刻を表示する時刻レジスタ5と、オッシレータ6と時刻補正値平準化部4とから、時刻レジスタ5の時刻を歩進させるためのクロックを生成するクロック生成部7より構成する。
【0009】
次に、本発明を実施するための最良の形態の動作について図面を参照して説明する。
【0010】
プロセッサ3は、NTPサーバ2から受け取った標準時刻からのずれを時刻補正値平準化部4に格納する。時刻補正値平準化部4は、標準時刻からのずれを平準化し、ネットワーク上の転送誤差を取り除く。時刻補正値平準化部4で平準化された標準時刻からのずれから、クロック生成部7で一定期間オッシレータ6の周波数を調整し、高速に標準時刻に一致させる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の時刻同期装置を示す概略構成ブロック図である。
【符号の説明】
【0012】
1 時刻同期装置
2 NTPサーバ
3 プロセッサ
4 時刻補正値平準化部
5 時刻レジスタ
6 オッシレータ
7 クロック生成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークタイムプロトコルサーバと接続し前記ネットワークタイムプロトコルサーバとのネットワークタイムプロトコル制御を行うプロセッサと、前記ネットワークタイムプロトコルサーバから受け取った標準時刻とのずれを平準化する時刻補正値平準化部と、現在時刻を表示する時刻レジスタと、オッシレータと前記時刻補正値平準化部とから前記時刻レジスタの時刻を歩進させるためのクロックを生成するクロック生成部とを有することを特徴とする時刻同期装置。

【図1】
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【公開番号】特開2006−277514(P2006−277514A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−97884(P2005−97884)
【出願日】平成17年3月30日(2005.3.30)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】