説明

時刻通知システム、時刻通知方法及び時刻通知プログラム

【課題】携帯端末を利用した時刻通知サービスの利用者が、ある事情が発生すれば、通知を受ける時刻として設定された時刻を変更したい場合、利用者自らが当該事情の発生を随時確認することなく、自動的に通知を受ける時刻が変更され、変更された時刻に携帯端末の通知装置が起動する、時刻通知システムおよび時刻通知方法、時刻通知プログラムを提供することにある。
【解決手段】時刻通知サービスの利用者から、識別データとオフセット時間のデータの入力を受け付け、それらを送信する携帯端末と、識別データに割り当てられた第一の時刻のデータを保存するデータベースと、第一の時刻のデータからオフセット時間のデータを差し引いた値である第ニの時刻のデータを求め、それを送信するサーバーと、携帯端末が第二の時刻のデータを受信する受信装置及び第二の時刻のデータを保存する保存装置と、時刻への到達を知らせる通知装置とを具備する時刻通知システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、時刻通知サービスを受ける利用者が、設定した時刻に携帯端末から時刻通知を受けることができる時刻通知システム、時刻通知方法及び時刻通知プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話の利用者が、所望の時刻に通知を受けるため、サーバー等に、その時刻を予約登録しておき、その時刻に達した際に、サーバー等から携帯電話にメッセージ等を送信するサービスが行われている。そのようなサービスの一形態として、モーニングコールサービスがある。例えば、携帯電話の保有者が、モーニングコールサービスを利用する場合、まず最初に、携帯電話の電話番号、メールアドレス、モーニングコールを受けたい時刻等の情報を携帯電話に入力する。携帯電話は、それらの情報を、モーニングコールサービスを提供する会社が保有するサーバーに送信する。サーバーは、各情報を受信し保存する。サーバーは、その時刻に達した際、サーバーに保存した利用者の携帯電話の電話番号やメールアドレスの情報を読み出し、モーニングコールサービスの利用者が保有する携帯電話にメッセージ等を送信する等の処理を実行する。このメッセージ等の送信は、電波の通信によって行われるため、サービスの利用者は、携帯電話が電波を受信することが可能な場所(モーニングコールサービスの圏内)でのみサービスの提供を受けることができる。
【0003】
特許文献1に、モーニングコールサービスを受ける加入者端末を接続している加入者データベースを持つ交換機と、加入者が行ったモーニングコールサービスの指定日時に対し付加すべきサービス条件指定のメニューリストを持つメニューリストサーバーと、前記メニューリストにもとづいて加入者が指定したサービス条件のサービス情報を提供するサービス情報提供サーバーとを備え、前記交換機は、前記サービス情報提供サーバーが提供する加入者が指定したサービス情報を、モーニングコールの起動時に加入者端末へ通知することを特徴とするモーニングコールサービスシステムが開示されている。
【0004】
また、特許文献2に、インターネット網を介してユーザ端末とサービス提供サーバーとが接続されて成るモーニングコールサービスシステムであって、前記ユーザ端末は、スケジュール管理用ソフトを搭載し、該スケジュール管理用ソフトを用いて作成されたスケジュール情報を前記サービス提供サーバーに送信し、前記サービス提供サーバーは、前記送信された前記スケジュール情報に基づくモーニングコールサービスを、前記ユーザ端末により予め指定された電話番号に対して提供することを特徴とするモーニングコールサービスが開示されている。
【0005】
また、特許文献3に、ユーザ端末から設定時刻になったことを通知するための時刻情報を受付け、該当する時刻に達した時点で当該ユーザ端末に設定時刻になったことを通知する信号または情報を送信する設定時刻の通知方法であって、ユーザ端末から前記時刻情報と当該ユーザの出発地または出発地と目的地を含む地域情報並びに前記設定時刻の変更要因が発生した場合の修正時間情報を受付ける第1のステップと、受付けた時刻情報の時刻よりも前記修正時間情報で示される時間以上の前の時刻までの間に、前記地域情報で示される地域の気象情報を気象情報発信機関から収集する第2のステップと、収集した気象情報が前記設定時刻の変更要因に該当するかを判定し、該当する場合にはユーザ端末から受付けた前記時刻情報を前記修正時間情報で示される時間分だけ修正し、その修正後の時刻に前記信号または情報をユーザ端末に送信する第3のステップとを備えることを特徴とする設定時刻の通知方法が開示されている。
【0006】
また、特許文献4に、電波の受信処理を行う受信部と、該受信部により受信された信号に基づいて、圏外及び圏内の判断を行う判断部と、該判断部により受信状態が圏内から圏外に変化したと判断された後に、直ちに圏外状態の継続時間の計時を行うタイマー部と、該タイマー部の計時時間が予め設定した時間に達した時にアラームを発するアラーム発生部と、前記タイマー部による圏外状態の継続時間の計時開始から、前記アラーム発生部によるアラーム発生までの時間を設定する継続時間設定部と、を備えたことを特徴とする移動体通信装置が開示されている。
【0007】
【特許文献1】特開2002−314690
【特許文献2】特開2002−354124
【特許文献3】特開2003−215280
【特許文献4】特開平11−88931
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、携帯端末を利用した時刻通知サービスの利用者が、ある事情が発生すれば、通知を受ける時刻として設定された時刻を変更したい場合、利用者自らが当該事情の発生を随時確認することなく、自動的に通知を受ける時刻の変更がなされ、変更された時刻に携帯端末の通知装置が起動する、時刻通知システムおよび時刻通知方法、時刻通知プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以下に、(発明を実施するための最良の形態)で使用される番号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号は、(特許請求の範囲)の記載と(発明を実施するための最良の形態)との対応関係を明らかにするために付加されたものである。ただし、それらの番号を、(特許請求の範囲)に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0010】
本発明による時刻通知システムは、時刻通知サービスの利用者から、識別データ(50b)とオフセット時間量(40)のデータの入力を受け付け、識別データ(50b)とオフセット時間量(40)のデータを送信する携帯端末(2)と、識別データ(50b)に割り当てられた第一の時刻(50c)のデータを保存するデータベース(6b)と、識別データ(50b)とオフセット時間量(40)のデータを受信し、データベース(6b)から識別データ(50b)に割り当てられた第一の時刻(50c)のデータを読み出し、第一の時刻(50c)のデータからオフセット時間量(40)のデータを差し引いた値を第ニの時刻(42)のデータとし、第ニの時刻(42)のデータを携帯端末(2)に送信
するサーバー(6a)とを具備し、携帯端末(2)は、第二の時刻(42)のデータを受信する受信装置(2d)と、第二の時刻(42)のデータを保存する保存装置(2f)と、保存装置(2f)に保存されている時刻(100)への到達を知らせる通知装置(2c)とを備えている。
【0011】
本発明の時刻通知システムにおいて、サーバー(6a)は、第一の時刻(50c)のデータが変動した場合、変動した第一の時刻(50c)のデータからオフセット時間量(40)のデータを差し引いた値を変動した第二の時刻(42)のデータとし、変動した第ニの時刻(42)のデータを携帯端末(2)に送信し、電波を受信可能であるとき、受信装置(2d)は、変動した第二の時刻(42)のデータを受信し、保存装置(2f)は、変動した第二の時刻(42)のデータを保存し、通知装置(2c)は、保存装置(2f)に保存されている時刻(100)の到達を知らせる。
【0012】
本発明の時刻通知システムにおいて、第二の時刻(42)のデータは、複数個の第一の時刻(50c)のデータから、オフセット時間量(40)を差し引いて求めた複数の値である。
【0013】
本発明の時刻通知システムにおいて、第二の時刻(42)のデータは、第一の時刻(50c)のデータあるいは複数の第一の時刻(50c)のデータから、複数個のオフセット時間量(40)を差し引いて求めた複数の値である。
【0014】
本発明の時刻通知システムは、保存装置(2f)が第二の時刻(42)のデータを保存した後に、電波を受信不可能になれば、通知装置(2c)が警告を発する。
【0015】
本発明の時刻通知システムは、保存装置(2f)に保存されている時刻(100)の一定時刻前に、電波を受信不可能であれば、通知装置(2c)が警告を発する。
【0016】
本発明の時刻通知システムにおいて、第一の時刻(50c)のデータは、飛行機のフライト予定時刻である。
【0017】
本発明の時刻通知システムにおいて、第一の時刻(50c)のデータは、電車の発車予定時刻である。
【0018】
本発明の時刻通知方法は、携帯端末(2)が、時刻通知サービスの利用者から、識別データ(50b)とオフセット時間量(40)のデータの入力を受け付け、識別データ(50b)とオフセット時間量(40)のデータを送信するステップと、データベース(6b)が、識別データ(50b)に割り当てられた第一の時刻(50c)のデータを保存するステップと、サーバー(6a)が、識別データ(50b)とオフセット時間量(40)のデータを受信するステップと、データベース(6b)から識別データ(50b)に割り当てられた第一の時刻(50c)のデータを読み出すステップと、第一の時刻(50c)のデータからオフセット時間量(40)のデータを差し引いた値を第ニの時刻(42)のデータとし、第ニの時刻(42)のデータを携帯端末(2)に送信するステップと、受信装置(2d)が、第二の時刻(42)のデータを受信するステップと、保存装置(2f)が、第二の時刻(42)のデータを保存するステップと、通知装置(2c)が、保存装置(2f)に保存されている時刻(100)への到達を知らせるステップとを備えている。
【0019】
本発明の時刻通知方法は、サーバー(6a)が、第一の時刻(50c)のデータが変動した場合、変動した第一の時刻(50c)のデータからオフセット時間量(40)のデータを差し引いた値を変動した第二の時刻(42)のデータとし、変動した第ニの時刻(42)のデータを携帯端末(2)に送信するステップと、電波を受信可能であるとき、受信装置(2d)が、変動した第二の時刻(42)のデータを受信するステップと、保存装置(2f)が、変動した第二の時刻(42)のデータを保存するステップと、通知装置(2c)が、保存装置(2f)に保存されている時刻(100)の到達を知らせるステップとを備えている。
【0020】
本発明の時刻通知方法において、第二の時刻(42)のデータは、複数個の第一の時刻(50c)のデータから、オフセット時間量(40)を差し引いて求めた複数の値である。
【0021】
本発明の時刻通知方法において、第二の時刻(42)のデータは、第一の時刻(50c)のデータあるいは複数の第一の時刻(50c)のデータから、複数個のオフセット時間量(40)を差し引いて求めた複数の値である。
【0022】
本発明の時刻通知方法は、保存装置(2f)が第二の時刻(42)のデータを保存した後に、電波を受信不可能になれば、通知装置(2c)が警告を発するステップを備えている。
【0023】
本発明の時刻通知方法は、保存装置(2f)に保存されている時刻(100)の一定時刻前に、電波を受信不可能であれば、通知装置(2c)が警告を発するステップを備えている。
【0024】
本発明の時刻通知方法において、第一の時刻(50c)のデータは、飛行機のフライト予定時刻である。
【0025】
本発明の時刻通知方法において、第一の時刻(50c)のデータは、電車の発車予定時刻である。
【0026】
本発明の時刻通知プログラムは、携帯端末(2)が、時刻通知サービスの利用者から、識別データ(50b)とオフセット時間量(40)のデータの入力を受け付け、識別データ(50b)とオフセット時間量(40)のデータを送信するステップと、データベース(6b)が、識別データ(50b)に割り当てられた第一の時刻(50c)のデータを保存するステップと、サーバー(6a)が、識別データ(50b)とオフセット時間量(40)のデータを受信するステップと、データベース(6b)から識別データ(50b)に割り当てられた第一の時刻(50c)のデータを読み出すステップと、第一の時刻(50c)のデータからオフセット時間量(40)のデータを差し引いた値を第ニの時刻(42)のデータとし、第ニの時刻(42)のデータを携帯端末(2)に送信するステップと、受信装置(2d)が、第二の時刻(42)のデータを受信するステップと、保存装置(2f)が、第二の時刻(42)のデータを保存するステップと、通知装置(2c)が、保存装置(2f)に保存されている時刻(100)への到達を知らせるステップとを備えている。
【0027】
本発明の時刻プログラムは、サーバー(6a)が、第一の時刻(50c)のデータが変動した場合、変動した第一の時刻(50c)のデータからオフセット時間量(40)のデータを差し引いた値を変動した第二の時刻(42)のデータとし、変動した第ニの時刻(42)のデータを携帯端末(2)に送信するステップと、電波を受信可能であるとき、受信装置(2d)が、変動した第二の時刻(42)のデータを受信するステップと、保存装置(2f)が、変動した第二の時刻(42)のデータを保存するステップと、通知装置(2c)が、保存装置(2f)に保存されている時刻(100)の到達を知らせるステップとを備えている。
【0028】
本発明の時刻通知プログラムにおいて、第二の時刻(42)のデータは、複数個の第一の時刻(50c)のデータから、オフセット時間量(40)を差し引いて求めた複数の値である。
【0029】
本発明の時刻通知プログラムにおいて、第二の時刻(42)のデータは、第一の時刻(50c)のデータあるいは複数の第一の時刻(50c)のデータから、複数個のオフセット時間量(40)を差し引いて求めた複数の値である。
【0030】
本発明の時刻通知プログラムは、保存装置(2f)が第二の時刻(42)のデータを保存した後に、電波を受信不可能になれば、通知装置(2c)が警告を発するステップを備えている。
【0031】
本発明の時刻通知プログラムは、保存装置(2f)に保存されている時刻(100)の一定時刻前に、電波を受信不可能であれば、通知装置(2c)が警告を発するステップを備えている。
【0032】
本発明の時刻通知プログラムにおいて、第一の時刻(50c)のデータは、飛行機のフライト予定時刻である。
【0033】
本発明の時刻プログラムにおいて、第一の時刻(50c)のデータは、電車の発車予定時刻である。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、携帯端末を利用した時刻通知サービスの利用者が、ある事情が発生すれば、あらかじめ設定した、通知を受ける時刻を変更したい場合、利用者自らが当該事情の発生を随時確認することなく、自動的に通知を受ける時刻の変更がなされ、変更された時刻に携帯端末の通知機能が起動する、時刻通知システムおよび時刻通知方法、時刻通知プログラムが提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
添付図面を参照して、本発明による時刻通知システム、時刻通知方法及び時刻通知プログラムを実施するための最良の形態を以下に説明する。
【0036】
図1は、本実施形態の時刻通知システムの構成を示す。時刻通知システムは、携帯電話端末2とサーバー6aと外部データベース(以下、外部DBと略す。)6bとで構成されている。サーバー6aは、外部DB6bとインターネット網6を介して接続されている。さらに、サーバー6aは、携帯電話端末2と無線通信によって情報の相互通信を行うことが可能である。無線通信を使って、サーバー6aと携帯電話端末2が情報の相互通信を行う場合は、携帯電話端末2が携帯電話ネットワークサービスエリア圏内4に存在する時に限られる。逆に言えば、携帯電話端末2が、携帯電話ネットワークサービスエリア圏外8にある時は、サーバー6aと携帯電話端末2は、情報の相互通信を行うことが不可能である。
【0037】
なお、本実施形態においては、ある利用者が、特定の航空会社50aの、ある日時の便名50bのフライトに搭乗する予定であって、利用者はそのフライト予定時刻50cの3時間前に起床したいと考え、モーニングコールサービスを利用するという場面について述べる。
【0038】
図2は、サーバー6aの内部を示す。サーバー6aは、サービス登録要求処理部10、サービス登録情報送付要求処理部12、運行状況確認処理部14、運行状況確認応答処理部16、サービス登録要求応答処理部20、利用者情報データベース30によって構成されている。
【0039】
サービス登録要求処理部10は、モーニングコールサービスの利用を要求する者からのサービス登録要求を受け付け、携帯電話端末2の電話番号34やメールアドレス36の情報を受信し、利用者毎に利用者番号32を割り当てる。サービス登録要求処理部10は、利用者番号32、電話番号34、メールアドレス36(以下、これら3つの情報を利用者情報と呼ぶ)を利用者情報データベース30に送信する処理を行う。
【0040】
サービス登録情報送付要求処理部12は、利用者情報データベース30から、利用者情報(利用者番号32、電話番号34、メールアドレス36)を読み出し、利用者に対し、利用者が搭乗する予定のフライトの航空会社名50aや便名50b、希望するオフセット時間40(本実施形態の場合、フライト予定時刻と利用者が希望する起床時刻の差)に関する情報を、携帯電話端末2から送信することを要求する旨の通知を、利用者情報(利用者番号32、電話番号34、メールアドレス36)に基づいた電話番号34あるいは、メールアドレス36に送信する処理を行う。
【0041】
運行状況確認処理部14は、携帯電話端末2から、利用者が搭乗する予定のフライトの航空会社名50aや便名50b、希望するオフセット時間40に関する情報を受信し、それらの情報に基づいて外部DB6bにアクセスする。運行状況確認処理部14は、飛行機運行情報データベース50から利用者が搭乗する予定のフライトに関する情報(航空会社名50a、便名50b、フライト予定時刻50c、行先50d、空席数50e)を検索し、最新のフライト予定時刻50cの情報を読み出す処理を行う。そして、運行状況確認処理部14は、最新のフライト予定時刻50cを運行状況確認応答処理部16に送信する処理を行う。
【0042】
運行状況確認応答処理部16は、運行状況確認処理部14が送信した最新のフライト予定時刻50cから、利用者が希望したオフセット時間40を差し引いた時刻を求め、それをサービス登録時間42とする処理を行う。運行状況確認応答処理部16は、そのサービス登録時間42をサービス登録要求応答処理部20に送信する処理を行う。また、運行状況確認応答処理部16は、サービス登録時間42を利用者情報データベース30に送信する。
【0043】
サービス登録要求応答処理部20は、運行状況確認応答処理部16が送信したサービス登録時間42を受信し、利用者情報データベース30から、利用者情報(利用者番号32、電話番号34、メールアドレス36)を読み出し、利用者の携帯電話端末2にサービス登録時間42を送信する。
【0044】
図3は、利用者情報データベース30が保存する情報を示す。利用者情報データベース30は、サービスの利用者の利用者情報(利用者番号32、電話番号34、メールアドレス36)、オフセット時間40、サービス登録時間42の情報を保存する。
【0045】
図4は、外部DB6bの内部の構成を示す。外部DB6bは、飛行機運行情報データベース50や電車運行情報データベース60や気象情報データベース70、娯楽情報データベース80等を備える。飛行機運行情報データベース50は、航空会社が管理運営するデータベースでも、航空会社から情報を受けてモーニングコールサービスを提供する会社等が管理運営するデータベースでもよい。図5に示すように、飛行機運行情報データベース50は、航空会社名50a、便名50b、フライト予定時刻50c、行先50d、空席数50eなどの情報を保存している。本実施形態では、利用者がフライト予定時刻50cからオフセット時間40を差し引いた時刻に起床したいという場合に、モーニングコールサービスを利用する場面を想定しているが、例えば他の交通期間として電車を利用する場合に対応すべく、外部DB6bに電車運行情報データベース60を備えていてもよい。また、例えば、利用者が、天気予報に応じて起床時間を変えたいという要求に対して、モーニングコールサービスを提供すべく、外部DB6bに気象情報データベース70を備えていてもよい。さらに、例えば、利用者への付加サービスとして、外部DB6bに、スポーツの試合結果の情報やTV番組の情報を保存する娯楽情報データベース80を備えていてもよい。
【0046】
インターネット網6は、LAN等の構内通信網であってもよい。
【0047】
図6Aは、携帯電話端末2の内部構成を示す。携帯電話端末2は、文字や数字の入力を受け付ける入力装置2aと、メールや音声を送信する送信装置2bと、音やアラーム、振動等によって外部に何らかの通知をする通知装置2cを備えている。さらに、携帯電話端末2は、電波の受信処理をする受信装置2dと、様々な情報を保存する保存装置2fと、各装置を制御する制御装置2eと、各装置に電気を供給する電源2gと、文字や画像を表示する表示装置2hも備えている。
【0048】
受信装置2dには判断装置2iが付随し、判断装置2iは、受信する電波の強弱に応じて、携帯電話端末2が携帯電話ネットワークサービスエリア圏内4にいるのか、携帯電話ネットワークサービスエリア圏外8にいるのかを判断する。
【0049】
図6Bは、保存装置2fが保存する情報を示す。保存装置2fは、サービス登録要求応答処理部20が送信したサービス登録時間42に対して通知装置2cを起動する時間(アラーム起動時間100)を保存する。さらに、他人の電話番号110、他人のメールアドレス120、発着信履歴130、メモ140を保存する。
【0050】
通知装置2cは、制御装置2eからの信号を受けて、音を発生するスピーカーや光を発生するLED、あるいは振動を発生する振動モータ等である。
【0051】
次に、モーニングコールサービスによって、利用者がサービスの提供を受けるまでの流れについて、図7、8、9を用いて説明する。図7は、利用者がモーニングコールサービスを受けるまでの間に、利用者が搭乗する予定のフライトのフライト予定時刻50cに変更が生じなかった場合の流れを示す。また、図8は、利用者がモーニングコールサービスを受けるまでの間に、利用者が搭乗する予定のフライトのフライト予定時刻50cに変更が生じた場合の流れを示す。さらに、図9は、携帯電話端末2の保存装置2fに保存されているアラーム起動時間100に達した際、携帯電話端末2が、利用者にモーニングコール(アラーム通知)を行うまでの流れを示す。
【0052】
利用者は、携帯電話端末2の入力装置2aを使って、モーニングコールサービスを提供している会社等が開設するウエブサイトのURLアドレスを入力し、サーバー6aにアクセスする。図示しないウエブサイトの画面には、利用者の携帯電話端末2の電話番号34やメールアドレス36を入力する欄がある。利用者は、携帯電話端末2の入力装置2aを使って、電話番号34やメールアドレス36の入力欄にそれらを入力する。携帯電話端末2の送信装置2bは、電話番号34とメールアドレス36をサーバー6aに送信する。サービス登録要求処理部10は、電話番号34とメールアドレス36を受信し、利用者毎に利用者番号32を割り当てる。この処理により、サービス登録要求が受けつけられたことになる(ステップS2)。サービス登録要求処理部10は、利用者情報(利用者番号32、電話番号34、メールアドレス36)を利用者情報データベース30に送信する処理を行う。
【0053】
なお、利用者は、サービス登録要求を行うにあたって、インターネット網6にアクセス可能なパーソナルコンピュータ等を使って、上記ウエブサイトにアクセスしても良い。
【0054】
その後、サービス登録情報送付要求処理部12は、利用者情報データベース30から、利用者情報(利用者番号32、電話番号34、メールアドレス36)を読み出す処理を行う。さらに、サービス登録情報送付要求処理部12は、利用者に対し、利用者が搭乗する予定のフライトの航空会社名50aや便名50b、希望するオフセット時間40に関する情報を携帯電話端末2から送信することを要求する旨の通知を行う(ステップS4)。以下、この要求を、サービス登録情報送付要求と言う。通知の宛先は、利用者の電話番号34あるいは、メールアドレス36であって、通知の方法は、メールあるいは自動音声によるメッセージでもよい。
【0055】
携帯電話端末2は、サーバー6aからサービス登録情報送付要求を受ける。そこで、利用者は、携帯電話端末2を使い、再びモーニングコールサービスを提供している会社等が開設するウエブサイトにアクセスし、搭乗する予定のフライトの航空会社名50a、便名50b、オフセット時間40を携帯電話端末2の入力装置2aから入力する(ステップS6)。例えば、利用者は、航空会社名を「XXX」、便名を「201」、オフセット時間を「3」と入力する。これらの各情報は、サーバー6aに情報通知(送信)される。ここで、オフセット時間が「3」であることは、本実施形態の場合、利用者が飛行機のフライト予定時刻50cの3時間前に起床したいと考え、フライト予定時刻50cの3時間前にモーニングコールサービスを受けたいということを意味する。
【0056】
その後、運行状況確認処理部14は、外部DB6bにアクセスし、飛行機運行情報データベース50から、利用者が搭乗する予定のフライトの運行状況を検索する(ステップ8)。本実施形態によれば、航空会社名50aが「XXX」であって、便名が「201」であるフライトの運行状況を検索する。そして、運行状況確認処理部14は、検索したフライトについて、最新のフライト予定時刻50cの情報を読み出し、運行状況確認応答処理部16に送信する処理を行う(ステップS8)。本実施形態における、この場面での最新のフライト予定時刻50cは、「10:00」である。
【0057】
運行状況確認応答処理部16は、運行状況確認処理部14が送信した最新のフライト予定時刻50cを受信する(ステップS10)。運行状況確認応答処理部16は、当初のフライト予定時刻50cである「10:00」から、オフセット時間40の3時間を差し引き、サービス登録時間42として、「7:00」を生成する処理を行う(ステップS12)。さらに、運行状況確認応答処理部16は、サービス登録時間42である「7:00」という情報を、利用者情報データベース30に送信するとともに、サービス登録要求応答処理部20に送信する処理を行う(ステップS14)。
【0058】
その後、サービス登録要求応答処理部20は、運行状況確認応答処理部16が送信したサービス登録時間42を受信し、利用者情報データベース30から、利用者情報(利用者番号32、電話番号34、メールアドレス36)を読み出し、利用者の携帯電話端末2に、サービス登録時間42である「7:00」という情報を送信する(ステップS16)。
【0059】
携帯電話端末2は、サービス登録要求応答処理部20から、サービス登録時間42である「7:00」という情報を受信する。携帯電話端末2の受信装置2dは、その情報を制御装置2eに送信する。携帯電話端末2の制御装置2eは、アラーム起動時間100を「7:00」と設定し、保存装置2fに送信する。保存装置2fは、アラーム起動時間100を保存する(ステップS18)。
【0060】
次に、図8を参照して、利用者がモーニングコールサービスを受けるまでの間に、利用者が搭乗する予定のフライトのフライト予定時刻50cに変更が生じた場合の流れを説明する。図8では、すでに利用者は、サーバーに対してサービス登録要求および情報通知(航空会社名50a、便名50b、オフセット時間40等の情報の送信)を完了させた後の流れを示している。
【0061】
運行状況確認処理部14は、外部DB6bにアクセスし、飛行機運行情報データベース50から、利用者が搭乗する予定のフライトの運行状況を検索する(ステップS30)。ここでは、航空会社名50aが「XXX」であって、便名50bが「201」で、当初のフライト予定時刻50cは「10:00」であるものを検索するとする。そして、運行状況確認処理部14は、検索したフライトの運行状況から、最新のフライト予定時刻50cの情報を読み出し、運行状況確認応答処理部16に送信する処理を行う(ステップS32)。この時点における、最新のフライト予定時刻50cは、「10:00」であった。運行状況確認応答処理部16は、当初のフライト予定時刻50cと最新のフライト予定時刻50cを比較する。この時点では、フライト予定時刻50cには変更が生じていないので(ステップS34)、ステップS42へ進む(ステップR1)。上記において図7を参照して説明した処理と同様に、運行状況確認応答処理部16は、サービス登録時間42の情報を生成する。その後、運行状況確認応答処理部16は、サービス登録時間42(この時点では、フライト予定時刻50cに変更が生じてないので、フライト予定時刻50cである「10:00」からオフセット時間40である3時間を引いて求めた、「7:00」という情報)を、利用者情報データベース30に送信するとともに、サービス登録要求応答処理部20に送信する処理を行う(ステップS46)。
【0062】
その後、サービス登録要求応答処理部20は、運行状況確認応答処理部16が送信したサービス登録時間42を受信し、利用者情報データベース30から、利用者情報(利用者番号32、電話番号34、メールアドレス36)を読み出し、利用者の携帯電話端末2に、サービス登録時間42である「7:00」という情報を送信する(ステップS48)。
【0063】
なお、運行状況確認処理部14は、一定の時間間隔で、利用者が搭乗する予定のフライトの運行状況を監視する(ステップR2)。ステップS36〜ステップS40は、運行状況の検索が2回目以降の場合の流れであるとする。1回目の運行状況の確認の流れと同様に、運行状況確認処理部14は、外部DB6bにアクセスし、飛行機運行情報データベース50から、利用者が搭乗する予定のフライトの運行状況を検索し、確認する(ステップS36)。
【0064】
そして、運行状況確認処理部14は、最新のフライト予定時刻50cの情報を読み出し、運行状況確認応答処理部16に送信する処理を行う(ステップS38)。運行状況確認応答処理部16は、前回にフライトの運行状況を確認した際のフライト予定時刻50cと最新のフライト予定時刻50cを比較する。比較の結果、差異があれば最新のフライト予定時刻50cから、利用者が希望したオフセット時間40を差し引いた時刻を求め、それをサービス登録時間42として生成する処理を行う(ステップS42)。ここで、フライト予定時刻50cが、「12:00」に遅延していたとする。そこで、運行状況確認応答処理部16は、最新のフライト予定時刻50cである「12:00」から、オフセット時間40の3時間を差し引き、サービス登録時間42の情報として、「9:00」を生成する処理を行う(ステップS44)。さらに、運行状況確認応答処理部16は、サービス登録時間42の情報である「9:00」を、利用者情報データベース30に送信するとともに、サービス登録要求応答処理部20に送信する処理を行う(ステップS46)。
【0065】
その後、サービス登録要求応答処理部20は、運行状況確認応答処理部16が送信したサービス登録時間42を受信し、利用者情報データベース30から、利用者情報(利用者番号32、電話番号34、メールアドレス36)を読み出し、利用者の携帯電話端末2に、サービス登録時間42である「9:00」という情報を送信する(ステップS48)。ここで、携帯電話端末2には、フライト予定時刻50cが遅延したことをメールや自動音声で通知することも同時に行われ、利用者はフライト予定時刻50cが遅延したことを知ることができる。
【0066】
携帯電話端末2は、サービス登録要求応答処理部20から、サービス登録時間42である「9:00」という情報を受信する。携帯電話端末2の制御装置2eは、アラーム起動時間100を「9:00」と設定し、保存装置2fに送信する。以前に、一回でも携帯電話端末2が、サービス登録時間42の情報を受信していれば、保存装置2fは、すでに保存しているアラーム起動時間100を更新し保存する(ステップS50)。
【0067】
このように、運行状況確認処理部14が、一定の時間間隔で外部DB6bにアクセスを繰返して、サービス登録時間42を更新するプログラムを組んでおけば、時々刻々と変化するようなフライト予定時刻50cに対して、最新のフライト予定時刻50cに対応して自動的に更新されたサービス登録時間42を、携帯電話端末2は受信することが可能である。利用者は、航空会社等にフライト予定時刻50cに変更が生じていないかどうか随時確認する必要もない。
【0068】
次に図9を参照して、携帯電話端末2が設定しているアラーム起動時間100に達した際に、携帯電話端末2が、利用者に時刻の到達の通知を行う流れを説明する。
【0069】
携帯電話端末2には、アラーム起動時間100が設定されている(ステップS60)。つまり、保存装置2fが、アラーム起動時間100を保存している。そこで、アラーム起動時間100に達した(ステップS62)と同時に、制御装置2eは、受信装置2dの判断装置2iに対して、携帯電話端末2が携帯電話ネットワークサービスエリア圏内4もしくは圏外8にあるのかを判断するよう信号を出力する。その判断の結果、携帯電話端末2が、携帯電話ネットワークサービスエリア圏外8にあるとする(ステップS64)。この場合、携帯電話端末2は、即座に携帯電話端末2の通知装置2cを起動し、利用者はモーニングコールを受けることができる(ステップS66)。すなわち、モーニングコールを受けたい時刻に携帯電話端末2が圏外にあっても、事前に携帯電話端末2にはアラーム起動時間100が設定されているのでモーニングコールを受けることができるのである。なお、モーニングコールの形態は、通知装置2cであるスピーカから音を発するものでも、LEDを点滅させるものでよい。また、通知装置2cである振動モータを振動させる形態でもよい。さらに、通知装置2cの起動と併せて、表示装置2hにメッセージを表示させるものでもよい。
【0070】
上記のように、携帯電話端末2が、携帯電話ネットワークサービスエリア圏外8にあって、アラーム起動時間100に達した場合に、仮に携帯電話端末2のスイッチが入っていなくても、電源2gからは、通知装置2cへ電力が供給され、利用者はモーニングコールを受けることができる。つまり、携帯電話端末2には、通常、内蔵時計が備えてあり、携帯電話端末2のスイッチが入っていなくても、電源2gあるいは、図示しないバックアップの電池等が、内蔵時計を動かしており、それらの電力源が、通知装置2cを起動させることができるからである。よって、アラーム起動時間100に達した際に、携帯電話端末2のスイッチが入っていなくても、モーニングコールを実行する時刻を誤ることなく、通知装置2cが動作する。
【0071】
なお、利用者に対し、携帯電話端末2が、携帯電話ネットワークサービスエリア圏外8にあるのか否かを随時監視することを強要することは難しい。仮に、利用者が、不用意に携帯電話ネットワークサービスエリア圏外8に、長時間、携帯電話端末2とともに滞在して、その間に当初のフライト予定時刻50cに変更が生じた場合、変更されたサービス登録時間42を受信することができないという不都合が生じる。携帯電話端末2が、携帯電話ネットワークサービスエリア圏外8にある限りは、携帯電話ネットワークサービスエリア圏内4にいた時に受信したサービス登録時間42の応じたアラーム起動時間100が保存装置2fには保存されたままである。
【0072】
図10を参照して、携帯電話端末2が、長時間、携帯電話ネットワークサービスエリア圏外8にある場合の対応について説明する。携帯電話端末2の判断装置は2iは、常時、電波の強弱を検出している(ステップS100)。ここで、判断装置2iが、携帯電話ネットワークサービスエリア圏内4であると判断する場合は、最新のサービス登録時間42を受信するよう携帯電話端末2は待機する(ステップS160)。携帯電話端末2が、携帯電話ネットワークサービスエリア圏内4から携帯電話ネットワークサービスエリア圏外8に移動した際、判断装置2iは、制御装置2eに圏外移動を示す信号を出力する(ステップS100〜ステップS120)。なお、携帯電話端末2を持った利用者が、ビルへ出入りするだけで、電波が弱まり、判断装置2iが圏外移動を検出してしまうような誤認をしてしまうことが考えられる。よって、判断装置2iが、携帯電話ネットワークサービスエリア圏外8であることを継続的に検出した時間を制御装置2eが計測し(ステップS130)、その計測時間が、あらかじめ設定した時間(図10に示した例は10分間)を超えた場合に限って、制御装置2eは、通知装置2cにアラーム音を発することを指示する信号を出力するようにする(ステップS140)。そして、通知装置2cが、アラーム音を発して、利用者に警告する(ステップS150)。なお、アラーム音は、代替するものとして、圏外移動によりサービス登録時間の受信ができなくなる旨のメッセージを携帯電話端末2が備える表示装置2hに表示させてもよい。アラーム音やメッセージを受けた利用者は、例えば電波が弱いビル内にいても、携帯電話端末2を携帯電話ネットワークサービスエリア圏内4に移動させれば、最新のサービス登録時間42を受信することができる。
【0073】
図11を参照して、携帯電話端末2が、アラーム起動時間100に到達する直前に、携帯電話ネットワークサービスエリア圏外8にある場合の対応について説明する。上記のように、アラーム起動時間100に達した時(ステップS62)に、携帯電話端末2が携帯電話ネットワークサービスエリア圏外8にあってもアラーム通知が行われる(ステップS66)。しかし、アラーム起動時間100に達する前の長時間、携帯電話端末2が、携帯電話ネットワークサービスエリア圏外8にある場合、フライト予定時刻50cに変更が生じても変更されたサービス登録時間42を受信することができないという不都合が生じる。したがって、例えば、携帯電話端末2が、アラーム起動時間100の1時間前(ステップS200)に携帯電話ネットワークサービスエリア圏外8にある場合、制御装置2eは判断装置2iに、電波の強弱を検出することを指示する信号を出力する(ステップS210)。判断装置2iが、携帯電話ネットワークサービスエリア圏外8と判断する場合、判断装置2iは、制御装置2eに圏外移動を示す信号を出力する(ステップS220〜ステップS230)。ここで、判断装置2iが、携帯電話ネットワークサービスエリア圏内4であると判断する場合は、最新のサービス登録時間42を受信するよう携帯電話端末2は待機する(ステップS260)。制御装置2eは、通知装置2cに、アラームを発することを指示する信号を出力するようにする(ステップS240)。そして、通知装置2cが、アラーム音を発して、利用者に警告する(ステップS250)。なお、アラーム音は、代替するものとして、圏内移動によりサービス登録時間42の更新を促す旨のメッセージを携帯電話端末2が備える表示装置2hに表示させてもよい。アラーム音やメッセージを受けた利用者は、携帯電話端末2を携帯電話ネットワークサービスエリア圏内4に移動させれば、最新のサービス登録時間42を受信することができる。
【0074】
再び、図9を参照して、アラーム起動時間100に達した時(ステップS62)に携帯電話端末2が、携帯電話ネットワークサービスエリア圏内4にある場合について説明する(ステップS64)。
【0075】
携帯電話端末2は、サービス登録時間42の受信の可否についてオプション設定することができる(ステップS68)。なお、オプション設定は、あらかじめ、利用者が携帯電話端末2を操作し行う。オプション設定を設ける理由は、利用者が、一度設定したアラーム起動時間100を変更したくないと考える場合や、一時的にサービス登録時間42を受信することを中断したいと考える場合に対応するためである。
【0076】
仮に携帯電話端末2が、サービス登録時間42の受信を拒否するようにオプション設定されているとする。既に設定されているアラーム起動時間に達しているので(ステップS62)、即座に携帯電話端末2は通知装置2cを起動させる。よって、利用者はモーニングコールを受けることができる(ステップS70)。
【0077】
他方、携帯電話端末2が、サービス登録時間42の受信を許可するように設定されている場合について述べる(ステップS68)。携帯電話端末2は、サービス登録要求応答処理部20から、最新のサービス登録時間42の情報を受信する(ステップS72)。ここで、以前に受信したサービス登録時間42に変更がなく、アラーム起動時間100の更新が不要な場合は(ステップS74)、既に設定されているアラーム起動時間100に達しているので(ステップS62)、即座に携帯電話端末2は通知装置2cを起動させる。よって、利用者はモーニングコールを受けることができる(ステップS76)。
【0078】
一方、以前に受信したサービス登録時間42に変更が生じており、アラーム起動時間100の更新が必要な場合は(ステップS74)、携帯電話端末2は、アラーム起動時間100を新たに設定する(ステップS78)。サービス登録時間42に変更が生じている場合とは、例えば、上記のように、飛行機のフライト予定時刻50cが当初の時刻より遅延していた場合である。なお、携帯電話端末2には、サービス登録時間42が変更されたことをメールや自動音声で通知することも同時に行われ、アラーム起動時間100が変更されたことを利用者は知ることができる。そして、新たに設定されたアラーム起動時間100に達した際(ステップS80)、携帯電話端末2は、携帯電話端末2の通知装置2cを起動させ、利用者はモーニングコールを受けることができる(ステップS82)。
【0079】
以上のように、利用者は、フライト予定時刻50cの変更の有無を随時確認することなく、仮にフライト予定時刻50cに変更が生じても、変更に応じた時刻に更新された時刻にモーニングコールサービスの提供を受けることができる。フライト予定時刻50cが変更する場合とは、フライト予定時刻50cが早くなるというよりも遅延するほうのケースが考えられる。すなわち、サービス登録時間42に変更が生じることは、時間が遅くなることである。したがって、本発明によれば、利用者が、フライト予定時刻50cの遅延を知らずに、早く飛行場に到着してしまう等の徒労を防ぐことができる。また、本発明によれば、仮に携帯電話端末2が、一時的に携帯電話ネットワークサービスエリア圏内4から携帯電話ネットワークサービスエリア圏外8に移動しても、携帯電話端末2は、圏外に移動する前(圏内にいた時)にアラーム起動時間100を設定しているため、アラーム起動時間100に時刻に到達した際に、携帯電話ネットワークサービスエリア圏外8に携帯電話端末2があったために、モーニングコールサービスの提供を受けることができなかったというような事態も避けることができる。
【0080】
また、本実施形態においては、携帯電話端末2が、一つのアラーム起動時間100を設定した場合について示したが、複数のアラーム起動時間100を設定してもよい。例えば、利用者が、フライト予定時刻50cの3時間前に起床したいと考え、オフセット時間40を3時間として、サービス登録要求(ステップS2)を行い、一つ目のアラーム起動時間100が携帯電話端末2の保存装置2fに保存される。さらに利用者は、フライト予定時刻50cの2時間前に家を出たいと考え、オフセット時間40を2時間として、当該サービス登録要求(ステップS2)と同時あるいは、再度のサービス登録要求(ステップS2)を行い、二つ目のアラーム起動時間100が携帯電話端末2の保存装置2fに保存される。
【0081】
さらに、携帯電話端末2が、複数のフライト予定時刻50cに対応する一つのアラーム起動時間100を設定してもよい。例えば、利用者が、飛行場に二人の客を迎えに行く際に、その二人の客が別々のフライトで飛行場に到着する場合を想定する。利用者は、二人の客のうち、早く飛行場に到着するフライトのフライト予定時刻50cの数時間前に起床して飛行場に向えば、二人の客を迎えることができる。この場合、フライト予定時刻50cが二種類存在する。よって、利用者は、二つのフライト予定時刻50cの先後関係に変更が生じるか否かにかかわらず、とにかく早いほうのフライト予定時刻50cの3時間前に起床したいと考え、オフセット時間40を3時間として、サービス登録要求(ステップS2)を行うとする。利用者は、サーバー6aからのサービス登録情報送付要求に対して、二つの便名50bを携帯電話端末2の入力装置2aから入力する(ステップS6)。サーバー6aは、二つのフライト予定時刻50cの運行状況確認(ステップS8)を行い、二つのサービス登録時間42を生成し、そのうち時間が早いほうのサービス登録時間42を利用者の携帯電話端末2に送信する。携帯電話端末2は、受信したサービス登録時間42に応じて、アラーム起動時間100を保存装置2fに保存する。
【0082】
また、携帯電話端末2が、複数のフライト予定時刻50に対応する複数のアラーム起動時間100を設定してもよい。利用者が、同日あるいは異日に二つのフライトを予定している場合、利用者は、サーバー6aからのサービス登録情報送付要求に対して、二つのフライトの便名50bを携帯電話端末2の入力装置2aから入力する(ステップS6)。サーバー6aは、二つのフライト予定時刻50cの運行状況確認(ステップS8)を行い、二つのサービス登録時間42を生成し、二つのサービス登録時間42を利用者の携帯電話端末2に送信する。携帯電話端末2は、受信した二つのサービス登録時間42に応じて、二つのアラーム起動時間100を保存装置2fに保存する。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】図1は、本発明の実施形態にかかるモーニングコールサービスのシステムの構成を示す。
【図2】図2は、サーバーの内部を示す。
【図3】図3は、利用者情報データベースが保存する情報を示す。
【図4】図4は、外部DBの内部を示す。
【図5】図5は、飛行機運行情報データベースが保存する情報を示す。
【図6A】図6Aは、携帯電話端末の内部構成を示す。
【図6B】図6Bは、携帯電話端末の保存装置が保存する情報を示す。
【図7】図7は、本実施形態において、利用者がモーニングコールサービスを受けるまでの流れであって、利用者が搭乗する予定のフライトのフライト予定時刻に変更が生じなかった場合について説明するための図である。
【図8】図8は、本実施形態において、利用者がモーニングコールサービスを受けるまでの流れであって、利用者が搭乗する予定のフライトのフライト予定時刻に変更が生じた場合について説明するための図である。
【図9】図9は、携帯電話端末にアラーム起動時間が設定された後に、携帯電話端末が時刻の到達の通知を行うまでの流れを説明するための図である。
【図10】図10は、携帯電話端末が、長時間、携帯電話ネットワークサービスエリア圏外にある場合の対応について説明するための図である。
【図11】図11は、携帯電話端末が、アラーム起動時間に到達する直前に、携帯電話ネットワークサービスエリア圏外にある場合の対応について説明するための図である。
【符号の説明】
【0084】
2 :携帯電話端末
2a :入力装置
2b :送信装置
2c :通知装置
2d :受信装置
2e :制御装置
2f :保存装置
2g :電源
2h :表示装置
2i :判断装置
4 :携帯電話ネットワークサービスエリア圏内
6 :インターネット網
6a :サーバー
6b :外部DB
8 :携帯電話ネットワークサービスエリア圏外
10 :サービス登録要求処理部
12 :サービス登録情報送付要求処理部
14 :運行状況確認処理部
16 :運行状況確認応答処理部
20 :サービス登録要求応答処理部
30 :利用者情報データベース
32 :利用者番号
34 :電話番号
36 :メールアドレス
40 :オフセット時間
42 :サービス登録時間
50 :飛行機運行情報データベース
50a:航空会社名
50b:便名
50c:フライト予定時刻
50d:行先
50e:空席数
60 :電車運行情報データベース
70 :気象情報データベース
80 :娯楽情報データベース
100:アラーム起動時間
110:他人の電話番号
120:他人のメールアドレス
130:発着信履歴
140:メモ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
時刻通知サービスの利用者から、識別データとオフセット時間量のデータの入力を受け付け、前記識別データと前記オフセット時間量のデータを送信する携帯端末と、
前記識別データに割り当てられた第一の時刻のデータを保存するデータベースと、
前記識別データと前記オフセット時間量のデータを受信し、前記データベースから前記識別データに割り当てられた前記第一の時刻のデータを読み出し、前記第一の時刻のデータから前記オフセット時間量のデータを差し引いた値を第ニの時刻のデータとし、前記第ニの時刻のデータを前記携帯端末に送信するサーバーとを具備し、
前記携帯端末は、
前記第二の時刻のデータを受信する受信装置と、
前記第二の時刻のデータを保存する保存装置と、
前記保存装置に保存されている時刻への到達を知らせる通知装置と
を具備する
時刻通知システム。
【請求項2】
請求項1に記載の時刻通知システムにおいて、
前記サーバーは、前記第一の時刻のデータが変動した場合、変動した第一の時刻のデータから前記オフセット時間量のデータを差し引いた値を変動した第二の時刻のデータとし、前記変動した第ニの時刻のデータを前記携帯端末に送信し、
電波を受信可能であるとき、前記受信装置は、前記変動した第二の時刻のデータを受信し、
前記保存装置は、前記変動した第二の時刻のデータを保存し、
前記通知装置は、前記保存装置に保存されている時刻の到達を知らせる
時刻通知システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の時刻通知システムにおいて、
前記第二の時刻のデータは、複数個の第一の時刻のデータから、前記オフセット時間量を差し引いて求めた複数の値である
時刻通知システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の時刻通知システムにおいて、
前記第二の時刻のデータは、前記第一の時刻のデータあるいは前記複数の第一の時刻のデータから、複数個のオフセット時間量を差し引いて求めた複数の値である
時刻通知システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の時刻通知システムにおいて、
前記保存装置が前記第二の時刻のデータを保存した後に、前記電波を受信不可能になれば、前記通知装置が警告を発する
時刻通知システム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の時刻通知システムにおいて、
前記保存装置に保存されている時刻の一定時刻前に、前記電波を受信不可能であれば、前記通知装置が警告を発する
時刻通知システム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の時刻通知システムにおいて、
前記第一の時刻のデータは、飛行機のフライト予定時刻である
時刻通知システム。
【請求項8】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の時刻通知システムにおいて、
前記第一の時刻のデータは、電車の発車予定時刻である
時刻通知システム。
【請求項9】
携帯端末が、時刻通知サービスの利用者から、識別データとオフセット時間量のデータの入力を受け付け、前記識別データと前記オフセット時間量のデータを送信するステップと、
データベースが、前記識別データに割り当てられた第一の時刻のデータを保存するステップと、
サーバーが、前記識別データと前記オフセット時間量のデータを受信するステップと、
前記データベースから前記識別データに割り当てられた前記第一の時刻のデータを読み出すステップと、
前記第一の時刻のデータから前記オフセット時間量のデータを差し引いた値を第ニの時刻のデータとし、前記第ニの時刻のデータを前記携帯端末に送信するステップと、
前記受信装置が、前記第二の時刻のデータを受信するステップと、
前記保存装置が、前記第二の時刻のデータを保存するステップと、
前記通知装置が、前記保存装置に保存されている時刻への到達を知らせるステップと
を具備する
時刻通知方法。
【請求項10】
請求項9に記載の時刻通知方法において、
前記サーバーが、前記第一の時刻のデータが変動した場合、変動した第一の時刻のデータから前記オフセット時間量のデータを差し引いた値を変動した第二の時刻のデータとし、前記変動した第ニの時刻のデータを前記携帯端末に送信するステップと、
電波を受信可能であるとき、前記受信装置が、前記変動した第二の時刻のデータを受信するステップと、
前記保存装置が、前記変動した第二の時刻のデータを保存するステップと、
前記通知装置が、前記保存装置に保存されている時刻の到達を知らせるステップと
を具備する
時刻通知方法。
【請求項11】
請求項9又は10に記載の時刻通知方法において、
前記第二の時刻のデータは、複数個の第一の時刻のデータから、前記オフセット時間量を差し引いて求めた複数の値である
時刻通知方法。
【請求項12】
請求項9乃至11のいずれか一項に記載の時刻通知方法において、
前記第二の時刻のデータは、前記第一の時刻のデータあるいは前記複数の第一の時刻のデータから、複数個のオフセット時間量を差し引いて求めた複数の値である
時刻通知方法。
【請求項13】
請求項9乃至12のいずれか一項に記載の時刻通知方法において、
前記保存装置が前記第二の時刻のデータを保存した後に、前記電波を受信不可能になれば、前記通知装置が警告を発するステップを具備する
時刻通知方法。
【請求項14】
請求項9乃至13のいずれか一項に記載の時刻通知方法において、
前記保存装置に保存されている時刻の一定時刻前に、前記電波を受信不可能であれば、前記通知装置が警告を発するステップを具備する
時刻通知方法。
【請求項15】
請求項9乃至14のいずれか一項に記載の時刻通知方法において、
前記第一の時刻のデータは、飛行機のフライト予定時刻である
時刻通知方法。
【請求項16】
請求項9乃至14のいずれか一項に記載の時刻通知方法において、
前記第一の時刻のデータは、電車の発車予定時刻である
時刻通知方法。
【請求項17】
携帯端末が、時刻通知サービスの利用者から、識別データとオフセット時間量のデータの入力を受け付け、前記識別データと前記オフセット時間量のデータを送信するステップと、
データベースが、前記識別データに割り当てられた第一の時刻のデータを保存するステップと、
サーバーが、前記識別データと前記オフセット時間量のデータを受信するステップと、
前記データベースから前記識別データに割り当てられた前記第一の時刻のデータを読み出すステップと、
前記第一の時刻のデータから前記オフセット時間量のデータを差し引いた値を第ニの時刻のデータとし、前記第ニの時刻のデータを前記携帯端末に送信するステップと、
前記受信装置が、前記第二の時刻のデータを受信するステップと、
前記保存装置が、前記第二の時刻のデータを保存するステップと、
前記通知装置が、前記保存装置に保存されている時刻への到達を知らせるステップと
を具備する
時刻通知プログラム。
【請求項18】
請求項17に記載の時刻通知プログラムにおいて、
前記サーバーが、前記第一の時刻のデータが変動した場合、変動した第一の時刻のデータから前記オフセット時間量のデータを差し引いた値を変動した第二の時刻のデータとし、前記変動した第ニの時刻のデータを前記携帯端末に送信するステップと、
電波を受信可能であるとき、前記受信装置が、前記変動した第二の時刻のデータを受信するステップと、
前記保存装置が、前記変動した第二の時刻のデータを保存するステップと、
前記通知装置が、前記保存装置に保存されている時刻の到達を知らせるステップと
を具備する
時刻通知プログラム。
【請求項19】
請求項17又は18に記載の時刻通知プログラムにおいて、
前記第二の時刻のデータは、複数個の第一の時刻のデータから、前記オフセット時間量を差し引いて求めた複数の値である
時刻通知プログラム。
【請求項20】
請求項17乃至19のいずれか一項に記載の時刻通知プログラムにおいて、
前記第二の時刻のデータは、前記第一の時刻のデータあるいは前記複数の第一の時刻のデータから、複数個のオフセット時間量を差し引いて求めた複数の値である
時刻通知プログラム。
【請求項21】
請求項17乃至20いずれか一項に記載の時刻通知プログラムにおいて、
前記保存装置が前記第二の時刻のデータを保存した後に、前記電波を受信不可能になれば、前記通知装置が警告を発するステップを具備する
時刻通知プログラム。
【請求項22】
請求項17乃至21のいずれか一項に記載の時刻通知プログラムにおいて、
前記保存装置に保存されている時刻の一定時刻前に、前記電波が受信不可能であれば前記通知装置が警告を発するステップを具備する
時刻通知プログラム。
【請求項23】
請求項17乃至22のいずれか一項に記載の時刻通知プログラムにおいて、
前記第一の時刻のデータは、飛行機のフライト予定時刻である
時刻通知プログラム。
【請求項24】
請求項17乃至22のいずれか一項に記載の時刻通知プログラムにおいて、
前記第一の時刻のデータは、電車の発車予定時刻である
時刻通知プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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