説明

暖房システム

【課題】ヒートポンプ加熱機構と熱源機を併用する暖房システムにおいて、熱源機による暖房用熱媒の加熱を必要最小限度に抑えることが可能な技術を提供する。
【解決手段】本発明の暖房システムは、大気から吸収した熱を利用して暖房用熱媒を加熱するヒートポンプ加熱機構と、燃料の燃焼により発生した熱を利用して暖房用熱媒を加熱する熱源機と、暖房用熱媒からの放熱を利用して暖房する暖房機を備える。ヒートポンプ加熱機構は、所定の目標加熱温度となるように暖房用熱媒を加熱する。熱源機は、暖房機に供給される暖房用熱媒の温度が所定の点火温度まで低下すると暖房用熱媒の加熱を開始し、暖房機に供給される暖房用熱媒の温度が所定の消火温度まで上昇すると暖房用熱媒の加熱を停止する。その暖房システムは、熱源機が暖房用熱媒の加熱を開始したときに、ヒートポンプ加熱機構の目標加熱温度を上げることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、暖房システムに関する。
【背景技術】
【0002】
大気から吸収した熱を利用して暖房用熱媒を加熱するヒートポンプ加熱機構と、燃料の燃焼により発生した熱を利用して暖房用熱媒を加熱する熱源機を併用する暖房システムが知られている。一般に、大気からの吸熱を利用して加熱するヒートポンプはエネルギー効率が高い反面、加熱能力はそれほど高くない。すなわち、短時間で多量の熱を供給することはできない。そこで、ヒートポンプでの加熱によって水を加熱し、高温の水として貯湯タンクに貯えておいて、必要時にその貯湯タンクの高温の水を利用して暖房用熱媒を加熱するタイプのヒートポンプ加熱機構が従来から用いられている。しかしながら、貯湯タンクの大きさは限られており、貯湯タンクから一時に供給可能な熱量にも限界がある。そこで、瞬時に多量の熱を供給可能な熱源機をヒートポンプ加熱機構と併用することで、総合的なエネルギー効率が高く、様々な熱需要にも適切に対応できる暖房システムが開発されている。特許文献1には、このようなヒートポンプ加熱機構と熱源機を併用する暖房システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−101521号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、ヒートポンプ加熱機構と熱源機を併用する暖房システムにおいて、熱源機の点火および消火の制御は、暖房機に供給される暖房用熱媒の温度に応じて行われる。熱源機による加熱を行っていない状況において、ヒートポンプ加熱機構による加熱量と暖房機での放熱量が平衡している場合には、暖房機に供給される暖房用熱媒の温度は時間的にほぼ安定する。ヒートポンプ加熱機構による加熱量よりも暖房機での放熱量が上回ると、暖房機に供給される暖房用熱媒の温度は徐々に低下していく。また、ヒートポンプ加熱機構による加熱と熱源機による加熱を同時に行っている状況では、ヒートポンプ加熱機構による加熱量と熱源機による加熱量の合計が暖房機での放熱量を上回ると、暖房機に供給される暖房用熱媒の温度は徐々に上昇していく。そこで、暖房機に供給される暖房用熱媒の温度を看視し、暖房用熱媒の温度が所定の点火温度まで低下したときに、熱源機による暖房用熱媒の加熱を開始する。また、暖房機に供給される暖房用熱媒の温度が所定の消火温度まで上昇すると、熱源機による暖房用熱媒の加熱を停止する。このように、暖房機に供給される暖房用熱媒の温度に応じて、熱源機の点火と消火を制御することで、暖房機における熱需要に適切に対処することができる。通常、熱源機の点火温度は、暖房機に暖房用熱媒を供給する際の設定温度(例えば暖房機が床暖房装置の場合は50℃)から所定の温度幅を差し引いた温度(例えば45℃)とされ、熱源機の消火温度は、暖房機に暖房用熱媒を供給する際の設定温度(例えば50℃)に所定の温度幅を加えた温度(例えば55℃)とされる。
【0005】
ヒートポンプ加熱機構による加熱と熱源機による加熱を併用する場合であっても、エネルギー効率の観点からは、必要な加熱量は可能な限りヒートポンプ加熱機構で賄い、熱源機による加熱は必要最小限度に留めておく方が好ましい。従って、ヒートポンプ加熱機構と熱源機が同時に暖房用熱媒を加熱している状況において、暖房機での放熱量が減少して、ヒートポンプ加熱機構のみで必要な加熱量を賄える状況となったら、熱源機による加熱を速やかに停止することが好ましい。
【0006】
しかしながら、暖房機に供給される暖房用熱媒の温度に応じて熱源機の点火と消火を制御する場合、暖房機での放熱量が低下した後も、熱源機による加熱がなかなか停止しないことが、発明者らの研究により分かってきた。暖房機での放熱量が低下すると、暖房機を通過した後の暖房用熱媒の温度が上昇し、それに伴い、ヒートポンプ加熱機構における暖房用熱媒への加熱量が低下する。すなわち、暖房機での放熱量の低下に伴って、ヒートポンプ加熱機構での加熱量も低下してしまい、その低下分を熱源機が賄ってしまうため、暖房機へ供給される暖房用熱媒の温度が一定に維持される。従って、暖房機での放熱量が低下しても、暖房機へ供給される暖房用熱媒の温度が消火温度にまでなかなか到達せず、熱源機がいつまでも暖房用熱媒の加熱を継続してしまう。暖房機における放熱量が低下した場合には、速やかに熱源機による暖房用熱媒の加熱を停止して、ヒートポンプ加熱機構のみによる暖房用熱媒の加熱に移行できることが好ましい。
【0007】
本発明は上記課題を解決する。本発明では、ヒートポンプ加熱機構と熱源機を併用する暖房システムにおいて、熱源機による暖房用熱媒の加熱を必要最小限度に抑えることが可能な技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、大気から吸収した熱を利用して暖房用熱媒を加熱するヒートポンプ加熱機構と、燃料の燃焼により発生した熱を利用して暖房用熱媒を加熱する熱源機と、暖房用熱媒からの放熱を利用して暖房する暖房機を備える暖房システムとして具現化される。ヒートポンプ加熱機構は、所定の目標加熱温度となるように暖房用熱媒を加熱するように構成されている。熱源機は、暖房機に供給される暖房用熱媒の温度が所定の点火温度まで低下すると暖房用熱媒の加熱を開始し、暖房機に供給される暖房用熱媒の温度が所定の消火温度まで上昇すると暖房用熱媒の加熱を停止するように構成されている。その暖房システムは、熱源機が暖房用熱媒の加熱を開始したときに、ヒートポンプ加熱機構の目標加熱温度を上げることを特徴とする。
ここでいうヒートポンプ加熱機構とは、大気から吸熱したヒートポンプの冷媒を暖房用熱媒と直接熱交換させて暖房用熱媒を加熱するものであってもよいし、大気から吸熱したヒートポンプの冷媒によって水を加熱し、高温となった水を貯湯タンクに貯えておいて、必要時にその貯湯タンクの高温の水を利用して暖房用熱媒を加熱するものであってもよい。
【0009】
上記の暖房システムでは、熱源機が暖房用熱媒の加熱を行っていない場合には、ヒートポンプ加熱機構のみによって暖房用熱媒を加熱する。暖房機における放熱量がヒートポンプ加熱機構による加熱量と平衡している間は、暖房機に供給される暖房用熱媒の温度は時間的に安定している。暖房機における放熱量がヒートポンプ加熱機構による加熱量を上回ると、暖房機に供給される暖房用熱媒の温度は時間とともに低下していく。上記の暖房システムでは、暖房機に供給される暖房用熱媒の温度を看視しており、暖房機に供給される暖房用熱媒の温度が点火温度まで低下すると、熱源機が暖房用熱媒の加熱を開始する。上記の暖房システムでは、熱源機による加熱を開始すると、ヒートポンプ加熱機構における目標加熱温度が上げられる。このような構成とすることによって、その後に暖房機における放熱量が低下し、暖房機で放熱した後の暖房用熱媒の温度が上昇した場合でも、ヒートポンプ加熱機構での加熱量の低下を抑制することができる。暖房機における放熱量が低下したときに、暖房機に供給される暖房用熱媒の温度を速やかに消火温度まで上昇させて、熱源機による暖房用熱媒の加熱を速やかに停止させることができる。熱源機を用いた暖房用熱媒の加熱を必要最小限度に抑えることができる。
【0010】
上記の暖房システムは、熱源機が暖房用熱媒の加熱を停止したときに、ヒートポンプ加熱機構の目標加熱温度を下げることが好ましい。
【0011】
上記の暖房システムでは、熱源機が暖房用熱媒の加熱を停止して、ヒートポンプ加熱機構のみで暖房用熱媒を加熱する状況になったときに、ヒートポンプ加熱機構の目標加熱温度を下げる。これによって、再び暖房機における放熱量が増加したときに、暖房機に供給される暖房用熱媒の温度を点火温度まで速やかに低下させ、熱源機による加熱を速やかに開始することができる。
【0012】
上記の暖房システムは、ヒートポンプ加熱機構が暖房用熱媒を加熱している状況における熱源機の点火温度と消火温度の差が、ヒートポンプ加熱機構が暖房用熱媒を加熱していない状況における熱源機の点火温度と消火温度の差に比べて、小さく設定されていることが好ましい。
【0013】
熱源機とヒートポンプ加熱機構が同時に暖房用熱媒を加熱する場合には、エネルギー効率を高めるために、熱源機の消火および点火が速やかに行われる方が好ましい。しかしながら、ヒートポンプ加熱機構が暖房用熱媒を加熱しておらず、熱源機のみで暖房用熱媒を加熱する場合には、必ずしも熱源機の消火および点火を速やかに行う必要はない。逆に、熱源機の消火および点火を頻繁に繰り返し行っていると、それだけ熱源機の部品の老朽化が進み、製品寿命が短くなってしまう。そこで、上記の暖房システムでは、熱源機とヒートポンプ加熱機構が同時に暖房用熱媒を加熱する場合に限り、熱源機の点火温度と消火温度の差を小さく設定する。これによって、熱源機とヒートポンプ加熱機構が同時に暖房用熱媒を加熱する場合についてのみ、熱源機の消火と点火を速やかに行って、エネルギー効率を高めることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ヒートポンプと熱源機を併用する暖房システムにおいて、熱源機による暖房用熱媒の加熱を必要最小限度に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施例1の給湯暖房システム10の構成を模式的に示す図。
【図2】実施例1の給湯暖房システム10の低温暖房運転における貯湯ユニット200の動作を説明するフローチャート。
【図3】実施例1の給湯暖房システム10の低温暖房運転における給湯暖房ユニット300の動作を説明するフローチャート。
【図4】実施例1の給湯暖房システム10の低温暖房運転における給湯暖房ユニット300の他の態様の動作を説明するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に説明する実施例の主要な特徴を以下に列記する。
(特徴1)暖房用熱媒は水または不凍液である。
(特徴2)ヒートポンプ用冷媒はCO2またはHFCである。
【実施例1】
【0017】
以下、本発明に係る実施例について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施例に係る給湯暖房システム10を示す。給湯暖房システム10は、HP(ヒートポンプ)ユニット100、貯湯ユニット200、給湯暖房ユニット300、膨張タンク410、リモコン500等を備えている。給湯暖房システム10は、カラン(図示せず)等の給湯箇所への給湯、暖房用熱媒を利用した暖房系統400による暖房、浴槽600の湯はり・追い焚きを行うことができる。暖房系統400が利用する暖房用熱媒としては、水または不凍液を用いることができる。
【0018】
HPユニット100は、配管で接続された圧縮機102、放熱器104、膨張機構106、蒸発器108を冷媒がこの順序で循環する冷凍サイクル装置である。圧縮機102で圧縮されて高温となった冷媒は、放熱器104において水との熱交換によって冷却され、膨張機構106へ送られる。膨張機構106での断熱膨張によりさらに低温となった冷媒は、蒸発器108での熱交換により加熱される。蒸発器108はフィンチューブ型の熱交換器であり、ファン116を回転させて冷媒を外気と熱交換させる。蒸発器108での熱交換によって加熱された冷媒は、圧縮機102へ戻される。なお、HPユニット100の冷媒としては、代替フロンであるHFC(ハイドロフルオロカーボン)のほか、自然冷媒であるCO2を用いることもできる。また、膨張機構106としては、膨張弁のほか、キャビラリーチューブなどを用いることもできる。
【0019】
HPユニット100のポンプ110が駆動すると、循環往き配管112を介して貯湯ユニット200の貯湯タンク202の下部から水が吸い出される。貯湯タンク202からHPユニット100に送られた水は、放熱器104において冷媒との熱交換によって加熱された後、循環戻り配管114を介して貯湯タンク202の上部に戻される。サーミスタ118は循環往き配管112から放熱器104へ送られる水の温度を検出する。サーミスタ120は放熱器104から循環戻り配管114へ送られる水の温度を検出する。
【0020】
HPコントローラ122は、サーミスタ118、120の検出温度に応じて、圧縮機102、ファン116、ポンプ110の動作を制御する。またHPコントローラ122は、貯湯ユニット200の貯湯コントローラ286と通信可能であり、HPユニット100と貯湯ユニット200との間での協調動作が実現される。
【0021】
貯湯ユニット200は、貯湯タンク202、熱交換器204、ポンプ206等を備えている。貯湯タンク202は、HPユニット100によって加熱された温水を貯える。貯湯タンク202は、密閉型であり、断熱材によって外側が覆われている。温水を貯えた状態では、貯湯タンク202の内部に温度成層が形成されており、貯湯タンク202下部の水温は低く、上部の水温は高くなる。貯湯タンク202の上部から下部にかけて、貯湯タンク202内の温水温度を検知するサーミスタ218、222、224が、それぞれ異なる高さに配置されている。
【0022】
HPユニット100が運転している際には、貯湯タンク202の下部の低温の水は、循環下部配管208、三方弁210、循環往き配管112を経由して、HPユニット100に送られる。HPユニット100で加熱された高温の水は、循環戻り配管114、三方弁212、循環上部配管214を経由して、貯湯タンク202の上部に戻される。サーミスタ226は循環下部配管208を流れる水の温度を検出する。サーミスタ228は循環上部配管214を流れる水の温度を検出する。なお、三方弁210と三方弁212の連通状態を切り換ることで、HPユニット100から貯湯ユニット200に送られた水を、循環戻り配管114、三方弁212、循環バイパス配管216、三方弁210、循環往き配管112を経由して、再びHPユニット100に戻すように循環させることもできる。このような態様での水の循環は、給湯暖房システム10を寒冷地で使用する場合に、循環往き配管112および循環戻り配管114の凍結を防ぐ凍結防止運転において行われる。
【0023】
貯湯タンク202の下部には、第1給水管246およびタンク給水管256を経由して上水が供給される。第1給水管246は一端が上水道に連通しており、他端においてタンク給水管256および第2給水管258に分岐している。第1給水管246には、流量計248、逆止弁250、ガバナ252、サーミスタ254が設けられている。タンク給水管256は第1給水管246と貯湯タンク202の下部を連通している。タンク給水管256には、流量計260、流量調整弁262が設けられている。第2給水管258は、貯湯タンク202の上部から伸びるタンク出湯配管264と合流して、第1給湯管270に連通している。第2給水管258には、流量調整弁266が設けられている。タンク出湯配管264には、サーミスタ268が設けられている。第1給湯管270には、上水道からの低温の水と貯湯タンク202の上部からの高温の水が混合した後の水の温度を検出するサーミスタ271が設けられている。流量調整弁266の開度を調整することによって、第1給水管246から第2給水管258に流れ込む水の流量が調整される。流量調整弁262の開度を調整することによって、第1給水管246、タンク給水管256を経由して貯湯タンク202の下部に流れ込む水の流量が調整され、それにより、貯湯タンク202の上部からタンク出湯配管264に押し出される温水の流量が調整される。従って、サーミスタ254で検出される上水道からの水の温度、サーミスタ268で検出される貯湯タンク202の上部からの水の温度、サーミスタ271で検出される混合後の水の温度等に基づいて、流量調整弁262および流量調整弁266の開度を調整することで、第1給湯管270を流れる水を所望の温度に調整することができる。なお、第2給水管258と第1給湯管270の間には、常開型の電磁弁282が介装されたバイパス配管284が別途設けられている。停電によって流量調整弁262、266の開度が調整不能となった場合に、電磁弁282が開いて、第1給水管246からの水を第1給湯管270に直接送り出す。このような構成とすることによって、停電時に第1給湯管270に意図しない高温の水が流れることが防止される。
【0024】
第1給湯管270は、第2給湯管272を経由してカラン(図示せず)等の給湯箇所へ連通している。第1給湯管270の途中からは、第1給湯連結管274が分岐しており、第1給湯管270のさらに下流側では、第2給湯連結管276が合流している。第1給湯連結管274を介して貯湯ユニット200から給湯暖房ユニット300に送られた水は、給湯暖房ユニット300においてガスの燃焼熱で加熱された後、第2給湯連結管276を経由して貯湯ユニット200へ戻され、第2給湯管272を経由してカラン等の給湯箇所に供給される。第1給湯管270における第1給湯連結管274の分岐箇所と第2給湯連結管276の合流箇所の間には、流量調整弁278が設けられている。第2給湯管272には、最終的に給湯箇所へ供給される水の温度を検出するサーミスタ280が設けられている。
【0025】
熱交換器204は二重壁式の熱交換器であり、暖房系統400から第1暖房戻り配管402を経由して貯湯ユニット200に送られる暖房用熱媒と、貯湯タンク202の上部からの水を熱交換させる。ポンプ206が駆動すると、貯湯タンク202の上部から高温の水が吸いだされ、熱交換器204へ送られる。熱交換器204での暖房用熱媒との熱交換によって冷却された水は、貯湯タンク202の底部へと戻される。サーミスタ230は貯湯タンク202の上部から熱交換器204へ送られる水の温度を検出する。サーミスタ232は熱交換器204から貯湯タンク202の下部へ送られる水の温度を検出する。
【0026】
第1暖房戻り配管402から貯湯ユニット200に送り込まれた暖房用熱媒は、熱交換器204での高温の水との熱交換によって加熱されて、第2暖房戻り配管404を経由して給湯暖房ユニット300へ送られる。熱交換器204の暖房用熱媒の流路の入口側には、サーミスタ234と流量計236が設けられている。熱交換器204の暖房用熱媒の流路の出口側には、サーミスタ238が設けられている。また、第1暖房戻り配管402と第2暖房戻り配管404の間には、流量調整弁242が介装されたバイパス配管240が別途設けられている。
【0027】
貯湯ユニット200は、貯湯コントローラ286を備えている。貯湯コントローラ286は、貯湯ユニット200内の各種サーミスタおよび各種流量計の出力に基づいて、貯湯ユニット200内のポンプ206、三方弁210、212、および各種流量調整弁の動作を制御する。また、貯湯コントローラ286は、HPユニット100のHPコントローラ122および給湯暖房ユニット300の給湯暖房コントローラ396とそれぞれ通信可能であり、貯湯ユニット200とHPユニット100の間での協調動作、および貯湯ユニット200と給湯暖房ユニット300の間での協調動作が実現されている。
【0028】
給湯暖房ユニット300は、ガス熱源機302と、暖房循環ポンプ304と、風呂循環ポンプ306と、熱交換器312等を備えている。ガス熱源機302は、給湯用の水を加熱する給湯熱源機308と、暖房用熱媒を加熱する暖房熱源機310を備えている。給湯熱源機308と暖房熱源機310は、ともに都市ガスやLPガス等の燃料ガスの燃焼熱を利用する潜熱回収型のガス熱源機である。給湯熱源機308と暖房熱源機310は、隣接して設置されており、電源やドレン排出機構等を共有できるようになっている。ガス熱源機302にガスを供給するガス流路314は、ガス元弁316より下流で給湯ガス流路318と暖房ガス流路320に分岐している。
【0029】
給湯ガス流路318にはガスの流量を調整するガス比例弁322が設けられている。給湯ガス流路318は、ガス比例弁322より下流でさらに分岐しており、給湯熱源機308内に設けられた複数のバーナ326、328、330のそれぞれにガスを供給する。複数のバーナ326、328、330へのガスの供給および遮断は、対応して設けられたガス切換弁326a、328a、330aによって切り換えられる。ファン332によって給湯熱源機308内に空気を供給し、給湯ガス流路318を経由してバーナ326、328、330にガスを供給し、イグナイタ334によって点火することで、給湯熱源機308は燃焼運転を開始する。バーナ326、328、330の燃焼状態は、フレームロッド336によって検出される。
【0030】
暖房ガス流路320にはガスの流量を調整するガス比例弁324が設けられている。暖房ガス流路320は、ガス比例弁324より下流でさらに分岐しており、暖房熱源機310内に設けられた複数のバーナ338、340のそれぞれにガスを供給する。複数のバーナ338、340へのガスの供給および遮断は、対応して設けられたガス切換弁338a、340aによって切り換えられる。ファン342によって暖房熱源機310内に空気を供給し、暖房ガス流路320を経由してバーナ338、340にガスを供給し、イグナイタ344によって点火することで、暖房熱源機310は燃焼運転を開始する。バーナ338、340の燃焼状態は、フレームロッド346によって検出される。
【0031】
貯湯ユニット200から第1給湯連結管274を経由して給湯暖房ユニット300に送られた水は、第1給湯熱源機配管356を経由して、給湯熱源機308へ送られる。給湯熱源機308へ送られた水は、副熱交換器348、主熱交換器350を順に経由して加熱された後、第2給湯熱源機配管358、第2給湯連結管276を経由して貯湯ユニット200へ戻され、第2給湯管272を経由してカラン等の給湯箇所へ供給される。主熱交換器350では、バーナ326、328、330の燃焼排気から顕熱を吸熱して水を加熱する。副熱交換器348では、主熱交換器350を通過した燃焼排気中の水蒸気が凝縮する際の潜熱を吸熱して水を加熱する。第1給湯熱源機配管356と第2給湯熱源機配管358の間には、バイパス制御弁354を備えるバイパス配管352が設けられている。バイパス制御弁354が開くと、第1給湯連結管274から第1給湯熱源機配管356に流れ込んだ水の一部は、給湯熱源機308を通過することなく、バイパス配管352を経由して第2給湯熱源機配管358に流れ込む。第1給湯熱源機配管356には、流量計360、流量調整弁362が設けられている。第2給湯熱源機配管358には、給湯熱源機308の主熱交換器350で加熱された水の温度を検出するサーミスタ364と、バイパス配管352の合流箇所より下流の水の温度を検出するサーミスタ366が設けられている。
【0032】
第2給湯熱源機配管358の途中からは、風呂循環ポンプ306に連通する湯はり配管368が分岐している。湯はり配管368は、逆流防止機構を備えた注湯電磁弁370を備えている。注湯電磁弁370が開くと、給湯熱源機308によって加熱された水が、湯はり配管368、風呂循環ポンプ306を経由して、浴槽600に供給される。
【0033】
浴槽600には、風呂循環ポンプ306、熱交換器312を経由して、浴槽600に戻る追い焚き循環路372が接続している。熱交換器312は二重管構造となっており、内側の流路を流れる暖房用熱媒との熱交換によって、外側の流路を流れる水が加熱される。追い焚き循環路372には、浴槽600内の水位を検出する水位センサ374、水流の有無を検出する水流スイッチ376、追い焚き循環路372から浴槽600へ向けて流れる水の温度を検出するサーミスタ378が設けられている。
【0034】
第2暖房戻り配管404から給湯暖房ユニット300に流れ込む暖房用熱媒は、熱交換器312からの暖房用熱媒と合流した後、暖房熱源機310の副熱交換器380を経由して、暖房循環ポンプ304に送られる。暖房循環ポンプ304から送り出される暖房用熱媒は、一部が低温暖房往き配管414へと流れ、残りは暖房熱源機310の主熱交換器382で加熱された後、高温暖房往き配管416へと流れる。主熱交換器382では、バーナ338、340の燃焼排気から顕熱を吸熱して水を加熱する。副熱交換器380では、主熱交換器382を通過した燃焼排気中の水蒸気が凝縮する際の潜熱を吸熱して水を加熱する。サーミスタ384は、暖房循環ポンプ304から送り出される暖房用熱媒の温度、すなわち低温暖房往き配管414へ送り出される暖房用熱媒の温度を検出する。サーミスタ386は、主熱交換器382で加熱された暖房用熱媒の温度、すなわち高温暖房往き配管416へ送り出される暖房用熱媒の温度を検出する。
【0035】
なお、電磁弁388が開かれると、主熱交換器382から高温暖房往き配管416に向けて流れる暖房用熱媒の一部が、熱交換器312へ供給される。また、主熱交換器382から高温暖房往き配管416に向けて流れる暖房用熱媒の一部は、バイパス弁390を備える第1バイパス管392および第2バイパス管394を経由して、暖房循環ポンプ304に送られる。
【0036】
圧力計397は、暖房用熱媒の圧力を検出する。空気溜まり検出部398は、水位電極399を用いて、暖房用熱媒の内部における空気溜まりの有無を検出する。
【0037】
給湯暖房コントローラ396は、貯湯コントローラ286と通信可能であり、給湯暖房ユニット300と貯湯ユニット200の間で協調動作が実現されている。また、給湯暖房コントローラ396は、リモコン500とも通信可能である。
【0038】
暖房系統400は、低温暖房端末406と高温暖房端末408を備えている。低温暖房端末406は、例えば床暖房装置、パネルラジエータなどである。給湯暖房ユニット300から低温暖房往き配管414を経由して流れ込む暖房用熱媒は、低温暖房端末406での放熱によって冷却された後、第1暖房戻り配管402へ送られる。高温暖房端末408は、例えば浴室乾燥暖房機、ファンコンベクタなどである。給湯暖房ユニット300から高温暖房往き配管416を経由して送られた暖房用熱媒は、高温暖房端末408での放熱によって冷却された後、第1暖房戻り配管402へ送られる。低温暖房端末406と高温暖房端末408は、いずれも暖房用熱媒の流路に開閉弁を備えており、暖房運転の開始・終了に伴い、開閉弁の開閉を行う。暖房系統400から第1暖房戻り配管402へ送り出された暖房用熱媒は、貯湯ユニット200に送られて加熱された後、第2暖房戻り配管404を経由して給湯暖房ユニット300へ送られる。
【0039】
暖房系統400には膨張タンク410が接続されている。膨張タンク410は、ダイヤフラム方式の膨張タンクであって、暖房用熱媒の温度上昇に伴う暖房用熱媒の体積膨張を吸収する。膨張タンク410は第1暖房戻り配管402に接続されている。
【0040】
リモコン500は、給湯暖房コントローラ396および低温暖房端末406、高温暖房端末408と通信可能である。給湯暖房システム10の利用者は、リモコン500を介して、給湯温度・暖房温度・湯はり温度・追い焚き温度等の設定や、低温暖房端末406による暖房運転の開始および終了、高温暖房端末408による暖房運転の開始および終了、浴槽600への湯はりや追い焚きの開始等の指示を行うことができる。
【0041】
本実施例の給湯暖房システム10の暖房運転について説明する。以下では一例として、低温暖房端末406が暖房運転を行い、高温暖房端末408が暖房運転を行っていない場合について説明する。このような低温暖房運転においては、低温暖房端末406に送る暖房用熱媒の温度が50℃程度となるように、暖房用熱媒の加熱を行う。すなわち、低温暖房端末406に供給すべき暖房用熱媒の設定温度は50℃である。リモコン500から低温暖房運転の開始が指示されると、貯湯ユニット200と給湯暖房ユニット300はそれぞれ以下の動作を行う。
【0042】
図2は貯湯コントローラ286による制御の流れを示している。低温暖房運転が開始すると、まずステップS202でHPユニット100の運転状態を確認し、もしHPユニット100が運転を停止している場合には、HPユニット100の運転を開始する。
【0043】
ステップS204では、給湯暖房ユニット300の暖房熱源機310が燃焼運転を行っているか否かを確認する。暖房熱源機310が燃焼運転を行っていない場合(ステップS204でNOの場合)には、ステップS206へ進み、熱交換器204における暖房用熱媒の目標加熱温度(HP目標加熱温度)を、低温暖房端末406の設定温度に等しい50℃に設定する。そして、ステップS210へ進み、ポンプ206を駆動して、貯湯タンク202の上部から高温の水を熱交換器204へ送り出し、サーミスタ238で検出される暖房用熱媒の温度がHP目標加熱温度に近づくように、ポンプ206の出力を増減する。ポンプ206の出力を増減することで、貯湯タンク202の上部から熱交換器204に送られる高温の水の流量が増減し、これによって熱交換器204での暖房用熱媒に対する加熱量が増減する。低温暖房端末406における放熱量が熱交換器204での加熱量で十分に賄えている場合には、暖房用熱媒は熱交換器204において50℃まで加熱される。熱交換器204で50℃まで加熱された暖房用熱媒は、第2暖房戻り配管404を経由して給湯暖房ユニット300へ送られ、暖房循環ポンプ304、低温暖房往き配管414を経由して、低温暖房端末406へ供給される。低温暖房端末406での放熱によって温度が低下した暖房用熱媒は、第1暖房戻り配管402を経由して貯湯ユニット200の熱交換器204へ送られ、再び加熱される。
【0044】
低温暖房端末406での放熱量が増加して、熱交換器204での加熱量が不足してくると、熱交換器204で暖房用熱媒を50℃まで加熱することができなくなり、低温暖房端末406に供給される暖房用熱媒の温度が次第に低下していく。後述するように、低温暖房端末406に供給される暖房用熱媒の温度が低下すると、給湯暖房ユニット300は暖房熱源機310による暖房用熱媒の加熱を開始する。
【0045】
図3は給湯暖房コントローラによる396による暖房熱源機310の制御の流れを示している。ステップS302では、サーミスタ384で検出される暖房用熱媒の温度が暖房熱源機310の点火温度である45℃まで低下したか否かを判断する。サーミスタ384での検出温度が点火温度まで低下すると(ステップS302でYESとなると)、ステップS304で暖房熱源機310の燃焼運転を開始する。
【0046】
暖房熱源機310が燃焼運転を開始すると、熱交換器204だけでは不足する加熱量が暖房熱源機310での加熱量により補われる。暖房熱源機310は、サーミスタ384で検出される暖房用熱媒の温度が、熱源機目標加熱温度に近づくように、加熱量を制御する。本実施例では、熱源機目標加熱温度は設定温度に等しい50℃に設定される。暖房熱源機310の加熱量は、ガス比例弁324の開度調整と、ガス切換弁338a、340aの開閉切換によって調整される。なお、暖房熱源機310による加熱においては、バーナ338、340の最小号数よりも低い加熱量に下げることができないので、加熱量についてのきめ細かな調整を行うことはできない。このため、暖房熱源機310は、暖房用熱媒の温度が上がりすぎた場合には、以下のように燃焼運転を停止する。
【0047】
ステップS306では、サーミスタ384で検出される暖房用熱媒の温度が暖房熱源機310の消火温度である55℃まで上昇したか否かを判断する。サーミスタ384での検出温度が消火温度まで上昇すると(ステップS306でYESとなると)、ステップS308でガス切換弁338a、340aを全て閉じて、暖房熱源機310の燃焼運転を停止する。
【0048】
低温暖房端末406での放熱量が低下すると、それに応じて第1暖房戻り配管402を流れる暖房用熱媒の温度(暖房戻り温度)が上昇していく。第1暖房戻り配管402を流れる暖房用熱媒の温度が上昇すると、それに伴って熱交換器204における加熱量が減少してしまい、サーミスタ384で検出される暖房用熱媒の温度上昇は緩やかになる。従って、暖房熱源機310による加熱を開始した後も、HPユニット100および貯湯ユニット200におけるHP目標加熱温度を変更しない場合、低温暖房端末406での放熱量が低下しても、サーミスタ384で検出される暖房用熱媒の温度が消火温度までなかなか上昇せず、暖房熱源機310の燃焼運転がなかなか停止しない。低温暖房端末406での放熱量が低下した後も、暖房熱源機310による加熱をいつまでも継続することは、エネルギー効率の観点から見て、あまり好ましいものではない。
【0049】
そこで、本実施例では、図2のステップS204でHPユニット100および貯湯ユニット200による加熱と暖房熱源機310による加熱が同時に行われていると判断される場合(ステップS204でYESの場合)には、ステップS208に進み、HP目標加熱温度を低温暖房端末406の設定温度である50℃より高い55℃に設定する。このような構成とすることによって、HPユニット100および貯湯ユニット200による加熱と暖房熱源機310による加熱を同時に行っている状況で、低温暖房端末406における放熱量が低下したときに、サーミスタ384で検出される暖房用熱媒の温度が、速やかに暖房熱源機310の消火温度まで上昇する。低温暖房端末406での放熱量が低下したときに、暖房熱源機310の燃焼運転を速やかに停止することができる。
【0050】
なお、本実施例では、図2のステップS204およびS206に示すように、暖房熱源機310が燃焼運転を停止した後は、HP目標加熱温度を再び50℃に下げる。これにより、低温暖房端末406における放熱量が再び増大した場合に、サーミスタ384で検出される暖房用熱媒の温度を、速やかに暖房熱源機310の点火温度まで低下させ、暖房熱源機310の燃焼運転を速やかに開始することができる。
【0051】
なお、貯湯タンク202が湯切れして、貯湯タンク202の上部に低温の水しか貯えられていない場合には、ポンプ206を停止して熱交換器204における加熱を終了し、暖房熱源機310のみによって暖房用熱媒の加熱を行う。本実施例では、このように暖房熱源機310のみで暖房運転を行う場合には、暖房熱源機310の点火温度と消火温度の差をより大きく設定し直す。図4のステップS402からステップS408に示すように、本実施例では、暖房熱源機310のみで暖房運転を行う場合、点火温度と消火温度をそれぞれ43℃、57℃に設定し直す。このような構成とすることによって、暖房熱源機310が暖房用熱媒を単独で加熱する場合における、点火と消火の繰り返し回数を減らすことができる。暖房熱源機310の点火と消火の繰り返し回数を減らすことで、イグナイタ344やガス切換弁338a、340a等の部品の老朽化を抑制し、製品寿命をより長くすることができる。
【0052】
以上のように、本実施例の給湯暖房システム10は、大気から吸収した熱を利用して暖房用熱媒を加熱するHPユニット100および貯湯ユニット200(ヒートポンプ加熱機構に相当する)と、燃料の燃焼により発生した熱を利用して暖房用熱媒を加熱する暖房熱源機310と、暖房用熱媒からの放熱を利用して暖房する低温暖房端末406(暖房機に相当する)を備えている。HPユニット100および貯湯ユニット200は、所定のHP目標加熱温度(本実施例では50℃)となるように暖房用熱媒を加熱するように構成されている。暖房熱源機310は、低温暖房端末406に供給される暖房用熱媒の温度が所定の点火温度(本実施例では45℃)まで低下すると暖房用熱媒の加熱を開始し、低温暖房端末406に供給される暖房用熱媒の温度が所定の消火温度(本実施例では55℃)まで上昇すると暖房用熱媒の加熱を停止するように構成されている。給湯暖房システム10は、暖房熱源機310が暖房用熱媒の加熱を開始したときに、HPユニット100および貯湯ユニット200におけるHP目標加熱温度を上げる(本実施例ではHP目標加熱温度を50℃から55℃に上げる)ことを特徴とする。
【0053】
また、本実施例の給湯暖房ユニット10は、暖房熱源機310が暖房用熱媒の加熱を停止したときに、HPユニット100および貯湯ユニット200におけるHP目標加熱温度を下げる(本実施例ではHP目標加熱温度を55℃から50℃に下げる)ことを特徴とする。
【0054】
また、本実施例の給湯暖房ユニット10は、HPユニット100および貯湯ユニット200が暖房用熱媒を加熱している状況における暖房熱源機310の点火温度(本実施例では45℃)と消火温度(本実施例では55℃)の差が、HPユニット100および貯湯ユニット200が暖房用熱媒を加熱していない状況における暖房熱源機310の点火温度(本実施例では43℃)と消火温度(本実施例では57℃)の差に比べて、小さく設定されていることを特徴とする。
【0055】
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0056】
10 給湯暖房システム
100 HPユニット
102 圧縮機
104 放熱器
106 膨張機構
108 蒸発器
110 ポンプ
112 循環往き配管
114 循環戻り配管
116 ファン
118、120、218、222、224、226、228、230、232、234、238、254、268、271、280、364、366、378、384、386 サーミスタ
122 HPコントローラ
200 貯湯ユニット
202 貯湯タンク
204 熱交換器
206 ポンプ
208 循環下部配管
210、212 三方弁
214 循環上部配管
216 循環バイパス配管
236、248、260、360 流量計
240 バイパス配管
242、262、266、278、362 流量調整弁
250 逆止弁
246 第1給水管
252 ガバナ
256 タンク給水管
258 第2給水管
264 タンク出湯配管
270 第1給湯管
272 第2給湯管
274 第1給湯連結管
276 第2給湯連結管
282 電磁弁
284 バイパス配管
286 貯湯コントローラ
300 給湯暖房ユニット
302 ガス熱源機
304 暖房循環ポンプ
306 風呂循環ポンプ
308 給湯熱源機
310 暖房熱源機
312 熱交換器
314 ガス流路
316 ガス元弁
318 給湯ガス流路
320 暖房ガス流路
322、324 ガス比例弁
326、328、330、338、340 バーナ
326a、328a、330a、338a、340a ガス切換弁
332、342 ファン
334、344 イグナイタ
336、346 フレームロッド
348、380 副熱交換器
350、382 主熱交換器
352 バイパス配管
354 バイパス制御弁
356 第1給湯熱源機配管
358 第2給湯熱源機配管
368 湯はり配管
370 注湯電磁弁
372 追い焚き循環路
374 水位センサ
376 水流スイッチ
388 電磁弁
390 バイパス弁
392 第1バイパス管
394 第2バイパス管
396 給湯暖房コントローラ
397 圧力計
398 空気溜まり検出部
399 水位電極
400 暖房系統
402 第1暖房戻り配管
404 第2暖房戻り配管
406 低温暖房端末
408 高温暖房端末
410 膨張タンク
414 低温暖房往き配管
416 高温暖房往き配管
500 リモコン
600 浴槽

【特許請求の範囲】
【請求項1】
大気から吸収した熱を利用して暖房用熱媒を加熱するヒートポンプ加熱機構と、
燃料の燃焼により発生した熱を利用して暖房用熱媒を加熱する熱源機と、
暖房用熱媒からの放熱を利用して暖房する暖房機を備える暖房システムであって、
ヒートポンプ加熱機構は、所定の目標加熱温度となるように暖房用熱媒を加熱するように構成されており、
熱源機は、暖房機に供給される暖房用熱媒の温度が所定の点火温度まで低下すると暖房用熱媒の加熱を開始し、暖房機に供給される暖房用熱媒の温度が所定の消火温度まで上昇すると暖房用熱媒の加熱を停止するように構成されており、
熱源機が暖房用熱媒の加熱を開始したときに、ヒートポンプ加熱機構の目標加熱温度を上げることを特徴とする暖房システム。
【請求項2】
熱源機が暖房用熱媒の加熱を停止したときに、ヒートポンプ加熱機構の目標加熱温度を下げることを特徴とする請求項1の暖房システム。
【請求項3】
ヒートポンプ加熱機構が暖房用熱媒を加熱している状況における熱源機の点火温度と消火温度の差が、ヒートポンプ加熱機構が暖房用熱媒を加熱していない状況における熱源機の点火温度と消火温度の差に比べて、小さく設定されていることを特徴とする請求項1または2の暖房システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−13245(P2012−13245A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−147230(P2010−147230)
【出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【出願人】(000115854)リンナイ株式会社 (1,534)
【Fターム(参考)】