説明

暖房便座

【課題】速暖性があり、かつ保温時もノイズ妨害を発生しない暖房便座を実現する。
【解決手段】トライアック8により供給電力を入り切りするAC電源回路と、AC電源回路よりも供給電圧の低い低電圧電源回路11を備え、便座2を短時間に昇温する速暖加熱時にはAC電源回路より前記高抵抗温度特性ヒータ5へ電力を供給し、所定温度に昇温後に便座2を設定温度に保温する保温加熱時には低電源回路11より前記高抵抗温度特性ヒータ5へ電力を供給することにより、特に保温時の間欠的な通電を抑制することができるため、ノイズの発生や部品の意図せぬ発熱などのなく速暖性能と保温性能が両立した暖房便座を提供することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、速暖性を有する暖房便座の電力供給に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の暖房便座は即暖性を有するヒータを設置し、使用直前から通電することによって、待機電力を抑制し、省エネルギー効果を得ようとするものであった。速暖性のヒータとしてはランプヒータが優れた性能を有している。しかし、ランプヒータはフィラメントが赤熱した時に所定の抵抗値になり、フィラメントが冷えている時は、所定の抵抗値の1/10にも満たない小さな抵抗であるという高抵抗温度特性を有するものが多かった。従って、一旦便座が温まった後、使用者が便座に座っていて冷たさを感じない程度に電力を絞って間欠的に通電する保温動作を行う時には、抵抗値が小さいために、通電時に突入電流が多く流れ、フーリエ級数展開すると高次の高調波電流成分が多く発生する波形となり、規制値を上回る可能性があったり、電磁ノイズとなって周辺に設置した他の機器に悪影響を与えたり、電源電圧の変動を誘発したりする可能性もあった。そのような不具合を抑制するために、図10に示すようにランプヒータ101を使用して保温動作を行う時には、マイコン102のout出力端子からの信号によって、リレー103を駆動し、抵抗値の温度特性の比較的少ないダミー抵抗104をランプヒータ101と直列に接続する構成とし、通電時の突入電流を抑圧する提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005-110752号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような構成では、温度特性の少ないダミー抵抗104によって、回路を流れる突入電流は確かに抑制されるが、今度はダミー抵抗104が通電によって発熱し、その発熱のエネルギーをどこに放散するかが大きな問題となってくる。またダミー抵抗104の容積も大きくなるので、便座の内部に大きなダミー抵抗104を収納することは難しく、また暖房便座の機械室内部に収納しても、発熱によって周囲の部品に悪影響を及ぼす恐れもあった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記従来の課題を解決するため、本発明の暖房便座は、トライアックにより供給電力を入り切りするAC電源回路と、AC電源回路よりも供給電圧の低い低電圧電源回路を備え、便座を短時間に昇温する速暖加熱時にはAC電源回路より前記高抵抗温度特性ヒータへ電力を供給し、所定温度に昇温後に便座を設定温度に保温する保温加熱時には低電源回路より前記高抵抗温度特性ヒータへ電力を供給するものである。
【0005】
これによって、速暖時および保温時いずれの状態において最適な加熱状態が得られ、特に保温時の間欠的な通電を抑制することができるため、ノイズの発生や部品の意図せぬ発熱などのない、速暖性能と保温性能が両立した暖房便座を提供することが可能となる。
【発明の効果】
【0006】
本発明の暖房便座は、高抵抗温度特性ヒータに最適な電力供給を行い、通電にともなうノイズの発生や、周辺機器への悪影響を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
第1の発明は、使用者が着座する便座と、前記便座内部に設置し便座を加熱する高抵抗
温度特性ヒータと、トライアックにより供給電力を入り切りするAC電源回路と、前記AC電源回路よりも供給電圧の低い低電圧電源回路と、前記高抵抗温度特性ヒータへの電力の供給を切り換える電力切換手段と、前記便座の温度を検知する温度検知手段と、前記高抵抗温度特性ヒータへの電力の供給を制御するヒータ制御手段を備え、前記ヒータ制御手段は前記便座を短時間に昇温する速暖加熱時には前期AC電源回路より前記高抵抗温度特性ヒータへ電力を供給し、所定温度に昇温後に前記便座を設定温度に保温する保温加熱時には前記低電源回路より前記高抵抗温度特性ヒータへ電力を供給することにより、速暖性が求められる速暖加熱時は、AC100Vを連続的に通電して短時間に便座を昇温し、保温加熱時においても低電圧電源から低い電圧で連続的に電力を供給することができるので、いずれの場合も通電にともなうノイズの発生や、周辺機器への悪影響を抑制し、速暖性能と保温性能が両立した暖房便座を提供することが可能となる。
【0008】
第2の発明は、特に第1の発明において、AC電源回路はAC電源のゼロ点を検出するゼロクロス検出回路を有し、前記ゼロクロス検出回路の出力に同期してトライアックを制御して高抵抗温度特性ヒータへの供給電力を入り切りすることにより、AC電源の入り切りは必ずゼロVの時点で行われるため、ノイズの発生を最小限度の抑制することができる。 第3の発明は、特に第1または第2の発明において、低電圧電源回路はAC電源回路から降圧し、DC電源化を行う降圧インバータ回路で構成したもので、インバータ電源で波形のひずみの少ない低電圧電源回路を構成することによって回路の効率を向上させることと、高調波電流の低減を図ることが可能となる。
【0009】
第4の発明は、特に第3の発明において、ヒータ制御手段は降圧インバータ回路のスイッチング用トランジスタの導通非導通の比率を変更する手段を有するもので、導通非導通の比率を変更することで保温時の電力の微調節ができる。
【0010】
第5の発明は、特に第1から第4のいずれか1つの発明において、電力切換手段は高抵抗温度特性ヒータの両端に設置された両切りリレー接点で構成したもので、高抵抗温度特性ヒータに印加される電源の経路がリレー接点で完全に切り換えられ、回路上の異電位の接触の危険を避けることが可能となる。
【0011】
第6の発明は、特に第1から第5のいずれか1つの発明において、低電圧電源回路と高抵抗温度特性ヒータ間に接点手段を設置したもので、高抵抗温度特性ヒータに印加される電源の経路がリレー接点で完全に切り換えられ、高抵抗温度特性ヒータ側の切り換えが終了してから接点手段を動作させることによって、切り換え時の異電位の接触を防ぐことが可能である。
【0012】
第7の発明は、特に第1から第6のいずれか1つの発明において、AC電源回路と低電圧電源回路間に接点手段を設置したもので、低電圧電源回路不使用時は、回路の入力を切ることで、低電圧電源回路の電力消費を減らし、待機電力を減らすことができる。
【0013】
第8の発明は、特に第1から第7のいずれか1つの発明において、ヒータ制御手段のトライアックへの通電指示は、電力切換手段の接点開閉信号が出されて、完全に接点の移動動作が完了した後に開始されるようにするものであり、回路の切換動作が完了してから電力制御がなされることにより、切り換え時の異電位の接触を防ぐことが可能である。
【0014】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0015】
(実施の形態1)
図1は本発明の第1の実施の形態における暖房便座の構成図であり、図2はランプヒータ
5に供給される電力の波形を示すタイムチャートであり、(a)はAC100Vが印加されている状態の波形を示し、(b)は低電圧電源回路11から印加されている状態の波形を示すものである。
【0016】
図1において、便器1の上に設置された便座2に使用者3が座っている。便座2の内部空洞部(図示せず)には高抵抗温度特性ヒータであるランプヒータ5が設置され、輻射熱で便座2を暖める。ランプヒータは速暖性を有するものの、非通電時の抵抗と通電時の抵抗の比が1:10以上あり、通電初期の抵抗が極めて低いという特徴がある。また便座2と一体になった便座本体4の内部には、ランプヒータ5を制御する回路部品が納められている。マイコン6(ヒータ制御手段)は、通常の商用電源であるAC100V電源のゼロクロス点をゼロクロス検知回路7からのゼロクロス信号出力をZEROinポートから入力することにより検知し、ゼロクロス信号出力に同期したトライアック8への駆動信号をTRIAポートからドライバー9を介してトライアック8のG端子へ出力する。この時、ランプヒータ5の両端のリレー接点10a、10b(電力切換手段)はAC100V電源側に接続されており、トライアック8のゲートGに信号が入力されてから次のゼロクロス時点までのAC電源の半サイクルだけトライアック8のT1とT2の間が導通し、ランプヒータ5にAC100Vが印加される。ゼロクロス信号出力を検出する毎にこの動作を繰り返せば、ランプヒータ5にはAC100V電源が印加され続けることになる。
【0017】
一方、マイコン6のRY1ポートからの信号が出力されると、リレーコイル(図示せず)が励磁され、リレー接点10a、10bは低電圧電源回路11の出力側とランプヒータ5を接続し、ランプヒータ5には摺動トランスでAC100Vを降圧する低電圧電源回路11の出力電圧が印加される。またマイコン6のTRoutポートからの信号で低電圧電源回路11の出力電圧を変えることができるようにしている。
【0018】
また便座2の温度、即ち人が感じる温度は、便座2の内部空洞部に設置された温度検知手段であるサーミスタ12の抵抗変化によって検知され、サーミスタ12の抵抗値と分割抵抗13で分圧された電圧をマイコン6はTHin端子より取り込んでいる。その温度が快適温度より高い時は、ランプヒータ5への電力供給は停止される。また便座本体4には便座2への使用者3の着座を検出する着座センサ14が設置されており、その信号はマイコン6のSITinポートからマイコン6に取り込まれる。また便器1の外部には、トイレを使おうという人15を検知する、CMOSカメラなどで構成された人体センサ15が設置され、人16の情報は、無線あるいは有線情報としてマイコン6のHUMANinポートに取り込まれる構成となっている。
【0019】
上記構成において、人体センサ15が人16を検出した時、マイコン6のHUMANinポートにその情報が入り、ランプヒータ5の両端のリレー接点10a、10bはAC100V電源側に接続された状態にあり、トライアック8のゲートGに信号が入力されてから次のゼロクロス時点までのAC電源の半サイクルだけトライアック8のT1とT2の間が導通し、ランプヒータ5にAC100Vが印加される。ゼロクロス信号出力を検出する毎にこの動作を繰り返しランプヒータ5にはAC100V電源が印加され続けることになる。このことによって、ランプヒータ5は急速に便座2を暖める。この動作は、サーミスタ12によって、所定の温度に達したことが、マイコン6に認識されるまで続く。また人16が使用者3になったことが着座センサ14で検出され、マイコン6に認識されるまで続く。
【0020】
マイコン6が所定の温度に達したことを認識、あるいは着座センサ14で使用者3が検出されると、マイコン6はランプヒータ5の両端のリレー接点10a、10bを低電圧電源回路11側に切り換え、ランプヒータ5へはピーク値が30Vの保温のための電力が供給される。この状態でもサーミスタ12は便座2の温度を検出し続け、一定の温度を上回
った時は、供給電力をマイコン6のTRoutポートからの出力の制御により供給電力を落としたり、あるいは停止することは言うまでもない。
【0021】
着座センサ14からの信号がSITinに入らなくなったことを検知したら、マイコンは使用者3が使用を終了したと判断して、低電力電源回路からの保温の電力供給を停止する。
【0022】
図2(b)示すように保温時には低電圧電源回路11からピーク値が30Vの保温のための電力をランプヒータ5へ通電するようにリレー接点10a、10bによって切り換えることにより、突入電流の少ないランプヒータ5の駆動が実現でき、従って周囲の機器に障害を与えることもない暖房便座が実現できる。
【0023】
また、ランプヒータ5の片側でなく両端をリレー接点10a、10bで一旦回路から切り離しその後切り換えることから、回路上の異電位の接触の危険を避けることが可能となる。
【0024】
さらに低電圧電源回路11から最初からAC100Vよりも落とした適切な電圧をランプヒータ5に供給することから、部品の異常発熱などのない効率的な機器の実現をも図ることができる。
【0025】
なお、本実施の形態においては、高抵抗温度特性ヒータとしてランプヒータを採用したが、これに限るものではなく、石英管ヒータやニクロム線ヒータ等を使用することも可能である。
【0026】
また、本実施の形態においては、AC電源として日本国内の商用電源であるAC100Vを使用したが、これに限るものではなく、諸外国の商用電源に対応する構成と作用および効果を同様に得ることができる。
【0027】
(実施の形態2)
図3は本発明の第2の実施の形態における低電圧電源回路11である降圧インバータ回路の回路図である。
【0028】
図3でAC100Vの電圧は、整流ダイオード17によって全波整流され、チョークコイル18、コンデンサ19とトランス20の一次側に直列にスイッチング用トランジスタであるドレーン-ソース間が接続されたMOSFET21によって構成されたインバータ回路によって高周波化(その周波数はMOSFET21のゲート電圧Vgの周波数)され、そのパルス列はマイコン6のTRout端子より出力される。トランス20の二次側では巻線比(一次側>二次側)やMOSFET21の駆動周波数で決まる電圧を、ダイオード22とコンデンサ23、チョークコイル24によって平滑化して低電圧電源回路11の出力電圧Vsを作り出している。またMOSFET21のドレーン-ソース間に並列に接続されているコンデンサ25と抵抗26はMOSFET21のスイッチング時の電圧変動を和らげ、回路部品の電圧破壊を防ぐスナバー回路27を形成している。
【0029】
図4は図3の低電圧電源回路(降圧インバータ回路)11の電圧波形のタイムチャートであり、(a)はゲートパルスのON/OFFのデューティー比が50%の時、(b)はゲートパルスのON/OFFのデューティー比が20%の時を示し、波形はそれぞれ上からMOSFET21のゲート電圧Vg、MOSFET21のドレイン-ソース間電圧Vds、降圧インバータ回路の出力波形Vsを示している。
【0030】
図3においてマイコン6からHigh信号が出力されるとMOSFET21は導通し、
トランス20の一次側を電流が流れ、Vdsの電圧はほぼゼロになる。マイコン6からの信号がLOWに転ずると、VdsはMOSFET21のスイッチングに伴い過渡的にピーク電圧を示した後、コンデンサ19の容量とトランス20の一次側のリアクタンス、スナバー回路27大きさなどによって決まる共振電圧を示す。また降圧インバータ回路11の出力電圧Vsは一次側のゲートパルスのON/OFFのデューティー比によってその実効値が決まる。従って、ゲートパルスのON/OFFのデューティー比を調整することによって、ランプヒータ5に適切な電力を供給することが可能となる。
【0031】
また一旦AC電圧を平滑してランプヒータ5の供給電圧としているので、トライアック8で位相制御を行うような、急峻な電圧波形を供給することはない。従って高調波電流も抑制でき、周囲の電機機器に妨害を与えることも少なくすることができる。
【0032】
(実施の形態3)
図5は本発明の第3の実施の形態における暖房便座の構成図である。
【0033】
第1の実施例との違いは、低電圧電源回路11の出力と電力切換手段であるリレー接点10a、10bのうちの一つリレー接点10bの間にリレー接点30を設置したところである。このリレー接点30はマイコン6のRY2outポートからの出力で接点の開/閉が制御される。
【0034】
図6にマイコン6のRY1outポートおよびRY2outポートから出力される接点制御電圧のタイミングチャートを示す。リレー接点10a、10bを切換えるRY1outポートからの出力が出力された後、リレー接点の動作時間のばらつきを考慮した遅延時間τが過ぎてから、RY2outポートからの出力が出力され、低電圧電源回路11の出力がランプヒータ5に印加される。遅延時間τはリレーの仕様により異なるが、20〜30ミリ秒も考慮すれば十分である。
【0035】
このように低電圧電源回路11の出力を接点を介してランプヒータ5の供給することによって、より一層、回路上の異電位の接触の危険を避けることができ、制御の安定性が向上する。
【0036】
(実施の形態4)
図7は本発明の第4の実施の形態における暖房便座の構成図である。
【0037】
第3の実施例との違いは、AC電源と低電圧電源回路11の入力の間にリレー接点31を設置したところである。このリレー接点31はマイコン6のRY3outポートからの出力で接点の開/閉が制御される。
【0038】
図8にマイコン6のRY1outポートおよびRY3outポートから出力される接点制御電圧のタイミングチャートを示す。リレー接点10a、10bを切換えるRY1outポートからの出力が出された後、リレー接点の動作時間のばらつきを考慮した遅延時間τが過ぎてから、RY3outポートからの出力が出力され、AC100Vが低電圧電源回路11に印加される。遅延時間τはリレーの仕様により異なるが、20〜30ミリ秒も考慮すれば十分である。
【0039】
このように低電圧電源回路11の出力が接点を介してランプヒータ5に接続された後でAC100Vを低電圧電源回路11に供給することによって、より一層、回路上の異電位の接触の危険を避けることができ、制御の安定性が向上する。また、低電圧電源回路11を使用しない時は、AC100Vが印加されていないので、待機電力が少なくなり、省エネルギー性能も向上する。
【0040】
(実施の形態5)
図9は本発明の第5の実施の形態における制御回路の電圧、電流のタイミングチャートであり、波形は上からそれぞれ、RY1out電圧波形、ZEROin電圧波形、TRIA電圧波形、ランプヒータ5電流波形である。
【0041】
リレー接点10a、10bの制御信号RY1outがONからOFFに変化して、ランプヒータ5がAC電源源側に切り換わる。その後、電源電圧の1サイクル以上(時間τ)経過してから、トライアック8の駆動信号がTRIAポートから出力される。時間τの遅延の後、トライアック8の駆動を行う事により、安全に回路を切り換え、ランプヒータ5への通電を行う事が可能となる。
【0042】
このように本発明によれば、即暖時と保温時、それそれの状態において最適なランプヒータの加熱状態が得られ、ノイズの発生や部品の意図せぬ発熱などのない、速暖性能と保温性能が両立した暖房便座を提供することが可能となる。
【0043】
また、電位の異なる複数の電源を切り換えてランプヒータに印加するときの安全性を確保することも可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0044】
以上のように、本発明にかかる暖房便座は、複数の電位の異なる電源を、熱源に供給することを可能にするもので、熱機器全般の制御に応用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の実施の形態1における暖房便座の構成図
【図2】(a)本発明の実施の形態1におけるAC電源回路からランプヒータに供給される電力のタイムチャート(b)低電圧電源回路からランプヒータに供給される電力のタイムチャート
【図3】本発明の実施の形態2における低電圧電源であるインバータ回路の回路図
【図4】(a)本発明の実施の形態2における低電圧電源回路のゲートパルスのON/OFFのデューティー比が50%の時の電圧波形のタイムチャート(b)ゲートパルスのON/OFFのデューティー比が20%の時の電圧波形のタイムチャート
【図5】本発明の実施の形態3における暖房便座の構成図
【図6】本発明の実施の形態3におけるマイコンポートから出力される接点制御電圧のタイミングチャート
【図7】本発明の実施の形態4における暖房便座の構成図
【図8】本発明の実施の形態4におけるマイコンポートから出力される接点制御電圧のタイミングチャート
【図9】本発明の実施の形態5における制御回路の電圧、電流のタイミングチャート
【図10】従来の暖房便座の構成図
【符号の説明】
【0046】
2 便座
5 ランプヒータ(高抵抗温度特性ヒータ)
6 マイコン(ヒータ制御手段)
7 ゼロクロス検知回路
8 トライアック
10a、10b リレー接点(電力切換手段)
11 低電圧電源回路
12 サーミスタ(温度検知手段)
21 MOSFET(スイッチング用トランジスタ)
30、31 リレー接点(接点手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者が着座する便座と、前記便座内部に設置し便座を加熱する高抵抗温度特性ヒータと、トライアックにより供給電力を入り切りするAC電源回路と、前記AC電源回路よりも供給電圧の低い低電圧電源回路と、前記高抵抗温度特性ヒータへの電力の供給を切り換える電力切換手段と、前記便座の温度を検知する温度検知手段と、前記高抵抗温度特性ヒータへの電力の供給を制御するヒータ制御手段を備え、前記ヒータ制御手段は前記便座を短時間に昇温する速暖加熱時には前期AC電源回路より前記高抵抗温度特性ヒータへ電力を供給し、所定温度に昇温後に前記便座を設定温度に保温する保温加熱時には前記低電源回路より前記高抵抗温度特性ヒータへ電力を供給する暖房便座。
【請求項2】
AC電源回路はAC電源のゼロ点を検出するゼロクロス検出回路を有し、前記ゼロクロス検出回路の出力に同期してトライアックを制御して高抵抗温度特性ヒータへの供給電力を入り切りする請求項1に記載の暖房便座。
【請求項3】
低電圧電源回路はAC電源回路から降圧し、DC電源化を行う降圧インバータ回路で構成した請求項1または2に記載の暖房便座。
【請求項4】
制御手段は降圧インバータ回路のスイッチング用トランジスタの導通非導通の比率を変更する手段を有する請求の範囲3に記載の暖房便座。
【請求項5】
電力切換手段は高抵抗温度特性ヒータの両端に設置された両切りリレー接点で構成した請求の範囲1〜4のいずれか1項に記載の暖房便座。
【請求項6】
低電圧電源回路と高抵抗温度特性ヒータ間に接点手段を設置した請求の範囲1〜5のいずれか1項に記載の暖房便座。
【請求項7】
AC電源回路と低電圧電源回路間に接点手段を設置した請求の範囲1〜6のいずれか1項に記載の暖房便座。
【請求項8】
制御手段のトライアックへの通電指示は、電力切換手段の接点開閉信号が出されて、完全に接点の移動動作が完了した後に開始される請求項1〜7のいずれか1項に記載の暖房便座。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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