説明

書込装置及び書込方法

【課題】表示媒体への書込において用いる光源種の数を抑制可能な書込装置及び書込方法を提供する。
【解決手段】表示媒体11に含まれる、互いに異なる光吸収波長領域を有する複数の光導電層の数未満の種類数の光源であって、各種類の光源が表示媒体11に含まれる複数の光導電層の内の少なくとも1つの光導電層の光吸収波長領域を含む波長領域の光を出射し、且つ少なくとも1種類の光源は複数の光導電層の光吸収波長領域を含む波長領域の光を出射する光源を含んだ構成の光照射部34から、表示媒体11へ、表示媒体11に含まれる全ての光導電層の吸収波長領域を含む波長領域の光を照射する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、書込装置及び書込方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、パーソナルコンピュータの普及、インターネットを始めとする情報化社会の発達により、電子情報の一時的な閲覧を目的とする、いわゆる短寿命文書としての紙の消費は、益々増加する傾向にあり、森林資源保護などの地球環境保全や事務環境改善などの理由から、紙に代わる書き換え可能な表示媒体の実現が望まれている。
【0003】
そこで、無電源でのメモリ性を有し、且つ外部装置によって短時間で画像を書き換えることができる紙に代わる表示媒体として、コレステリック液晶と、電場下で光照射されることで内部光電効果による自由電子の移動が発生する光導電体と、を用いた表示媒体が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1には、光導電層と表示層とを組み合わせた表示媒体として、フィルム等の一対の基板上に形成された電極と電極との間に、光導電層と、透明隔離層と、遮光層と、表示層と、が積層された表示素子が複数積層されて構成されている。この表示媒体においては、露光光を光導電層に照射されることによって表示媒体の表示層への書込みがなされ、表示層に読出光を照射することによって表示層に書込まれた画像が読み取られる。
【0005】
複数の光導電層は、互いに異なる波長領域の光について吸収領域を有しており、各光導電層の光吸収領域内の波長領域の光が照射されることで、抵抗値が変化する性質を有している。ここで、目的とする色に発色される表示層を挟むように設けられている一対の電極間に電圧が印加されると、この電極間に設けられた表示層及び光導電層にはそれぞれの分圧が印加される。この分圧が印加された状態で、この光導電層の光吸収波長領域の波長領域の光を露光光として照射することによって、該光導電層が照射された光を吸収して、露光光に応じて光導電層の抵抗分布が変化する。このように、目的とする光導電層の光吸収波長領域の波長領域の露光光を照射することにより、この光導電層と同じ電極間に設けられている表示層に印加される分圧が変化する。表示層に印加される電圧分布が変化すると、液晶の配向分布が変化して光学的特性分布が変化するので、照射された露光光に応じた画像が表示層に記録される。
【0006】
特許文献1の技術によれば、互いに異なる光吸収波長領域を有する光導電層各々の光吸収波長領域内の波長領域の光を表示媒体に照射するために、各光導電層の数に応じて、互いに異なる波長領域の光を照射する光源が、光導電層の数と同じ種類数設けられていた。具体的には、1つの表示媒体に、緑色に発色する表示層に対応する光導電層、赤色に発色する表示層に対応する光導電層、及び青色に発色する表示層に対応する光導電層が設けられている場合には、この3層の光導電層に応じて、各光導電層の光吸収波長領域の波長領域の光を出射するための3種類の光源が用いられていた。
【特許文献1】特開2003−5210号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、表示媒体への書込において用いる光源種の数を抑制可能な書込装置及び書込方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題は、以下の本発明により達成される。すなわち、
【0009】
請求項1に係る発明は、一対の電極と、一対の電極間に設けられ、予め定められた吸収波長領域の光を吸収することにより該光の強度分布に応じた電気的特性分布を示す光導電層と、前記一対の電極に印加された電圧による前記光導電層の電気的特性分布に応じて分布した分圧が印加され、該分圧に応じた光学的特性分布による画像を表示する表示層と、を含んだ表示素子が複数積層され、前記複数の表示素子に含まれる前記光導電層の各々が相互に異なる吸収波長領域を有する表示媒体に含まれる前記複数の表示素子の内の少なくとも1つに含まれる前記一対の電極に電圧を印加する電圧印加工程と、種類毎に互いに異なる波長領域の光を出射すると共に、前記表示媒体に含まれる複数の前記光導電層の数未満の種類数の光源であって、各種類の光源が前記表示媒体に含まれる複数の前記光導電層の内の少なくとも1つの光導電層の吸収波長領域を含む波長領域の光を出射し、且つ少なくとも1種類の光源は複数の前記光導電層の吸収波長領域を含む波長領域の光を出射する光源から、前記表示媒体に含まれる全ての前記光導電層の吸収波長領域を含む波長領域の光を前記表示媒体に照射する光照射工程と、を備えたことを特徴とする書込方法である。
【0010】
請求項2に記載の書込方法は、請求項1に記載の書込方法において、前記光照射工程では、前記表示媒体に含まれる全ての前記光導電層の吸収波長領域を含む波長領域の光を出射する1種類の前記光源から、前記表示媒体に含まれる全ての前記光導電層の吸収波長領域を含む波長領域の光を前記表示媒体に照射する書込方法である。
【0011】
請求項3に記載の書込装置は、一対の電極と、一対の電極間に設けられ、予め定められた波長領域の光を吸収することにより該光の強度分布に応じた電気的特性分布を示す光導電層と、前記一対の電極に印加された電圧による前記光導電層の電気的特性分布に応じて分布した分圧が印加され、該分圧に応じた光学的特性分布による画像を表示する表示層と、を含んだ表示素子が複数積層され、前記複数の表示素子に含まれる前記光導電層の各々が相互に異なる吸収波長領域を有する表示媒体に含まれる前記複数の表示素子の内の少なくとも1つに含まれる前記一対の電極に電圧を印加する電圧印加手段と、種類毎に互いに異なる波長領域の光を出射すると共に、前記表示媒体に含まれる複数の前記光導電層の数未満の種類数の光源であって、各種類の光源が前記表示媒体に含まれる複数の前記光導電層の内の少なくとも1つの光導電層の吸収波長領域を含む波長領域の光を出射し、且つ少なくとも1種類の光源は複数の前記光導電層の吸収波長領域を含む波長領域の光を出射する光源を含み、前記表示媒体に含まれる全ての前記光導電層の吸収波長領域を含む波長領域の光を前記表示媒体に照射する光照射手段と、前記表示媒体に該光を照射するように前記光照射手段を制御すると共に、前記表示媒体に表示する画像の色に応じて、前記表示媒体の複数の前記表示素子の内の少なくとも1つの表示素子の一対の電極に電圧を印加するように前記電圧印加手段を制御する制御手段と、を備えた書込装置である。
【0012】
請求項4に記載の書込装置は、請求項3に記載の書込装置において、前記光照射手段は、前記表示媒体に含まれる全ての前記光導電層の吸収波長領域を含む波長領域の光を出射する1種類の前記光源を含むことを特徴とする書込装置である。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、表示媒体への書込において用いる光源種の数を抑制可能な書込方法を提供することができる。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、表示媒体への書込において用いる光源種の数を1種類とすることができる書込方法を提供することができる。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、表示媒体への書込みにおいて用いる光源種の数を抑制可能な書込装置を提供することができる。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、表示媒体への書込において用いる光源種の数を1種類とすることができる書込装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の書込装置及び書込方法の一の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0018】
図1に示すように、本実施の形態の形態に係る書込装置10は、表示媒体11に書込を行うための装置である。
【0019】
表示媒体11は、基板12と基板14との間に表示素子30と表示素子32とが基板15を介して積層されて構成されている。なお、本実施の形態では、表示媒体11には、2層の表示素子(表示素子30及び表示素子32)が積層されて構成されている場合を説明するが、表示媒体11に表示される表示層の数は2層に限られるものではなく、3層以上であってもよい。
【0020】
表示素子30は、電極16Aと電極16Bとの間に、光導電層24、遮光層22A、表示層20B、及び表示層20Aが積層されて構成されている。表示素子32は、1対の電極18Aと電極18Bとの間に、光導電層26、遮光層22B、及び表示層20Cが積層されて構成されている。
【0021】
なお、本実施の形態では、表示素子30には、2層の表示層(表示層20B及び表示層20A)が設けられている場合を説明するが、1層の表示層が設けられた構成であってもよく、また3層以上の表示層が設けられた構成であってもよい。
【0022】
なお本実施の形態においては、表示媒体11が、本発明の書込装置における表示媒体に相当し、光導電層24及び光導電層26が本発明の書込装置における表示媒体の光導電層に相当し、表示層20A、表示層20B、及び表示層20Cが、本発明の書込装置の表示層に相当する。
【0023】
基板12、基板14、及び基板15各々は、絶縁性(体積抵抗で1012Ωcm以上、以下これに準ずる)を有している。また、基板12、基板14、及び基板15各々は、透光性を有している。なお、本実施の形態において、透光性とは、波長380nm〜780nmの光の80%以上を透過する性質を示している。
【0024】
これらの基板12、基板14、及び基板15各々には、必要に応じて、その表面に、液晶配向層、耐摩耗層、ガスの混入を防止するバリア層など公知の機能性膜を形成してもよい。
【0025】
基板12、基板15、及び基板14は、ガラス及びシリコン等の無機シート、またはポリエチレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、及びポリエチレンナフタレート等の高分子フィルムを用いて構成することができる。基板12、基板14、及び基板15の厚みは、0.01mm〜0.5mmの範囲内であることが好ましい。
【0026】
電極16A、電極16B、電極18A、及び電極18Bは、導電性(体積抵抗で2000Ωcm以下、以下これに準ずる)を有すると共に、透光性を有している。
【0027】
電極16A、電極16B、電極18A、及び電極18Bには、ITO(Indium Tin Oxide)を用いることができる。なお、本実施の形態では、電極16A、電極16B、電極18A、及び電極18BにITOを用いる場合を説明するが、ITO以外にも、Auなどの金属膜、SnO2、ZnOなど酸化物、ポリピロールなどの導電性高分子の膜などの電気導電体を用いることができる。また、本実施の形態の電極16Aは基板12上にスパッタリングされ、電極16B及び電極18Aは基板15の両面に各々スパッタリングされ、電極18Bは基板14にスパッタリングされて形成されているものとして説明するが、必ずしもスパッタリングによる必要はなく、印刷、CVD、蒸着などにより形成することもできる。
【0028】
光導電層24及び光導電層26は、照射された光に対して互いに異なる吸収波長領域(以下、光吸収波長領域と称する場合がある。)を有しており、電場下で光吸収波長領域を含む波長領域の光を照射されると、内部光電効果による自由電子の移動が発生し、光の強度に応じて抵抗値が小さくなる性質を有する。
【0029】
光導電層24及び光導電層26としては、(a)無機半導体材料として、アモルファス・シリコンや、ZnSe、CdSなどの化合物半導体により構成される層、(b)有機半導体材料として、アントラセン、ポリビニルカルバゾールなどにより構成される層、(c)光照射によって電荷を発生する電荷発生材料及び電界によって電荷移動を生ずる電荷輸送材料の混合物や積層体により構成される層などが挙げられる。
【0030】
光導電層24及び光導電層26は、a−Si:H、a−Se、Te−Se、As2Se3、CdSe、CdSなどの無機光導電体、あるいはアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、キナクリドン顔料、ピロロピロール顔料、インジゴ顔料などの電荷発生材料とアリールアミン、ヒドラゾン、トリフェニルメタン、PVKなどの電荷輸送材料とを組合せた有機光導電体などにより構成される。
【0031】
ここで、光導電層24及び光導電層26は、上述のように、内部光電効果を有し、照射された光の強度に応じて抵抗値が変化することから、交流駆動が可能であり、且つ照射された光に対して対象駆動することが好ましく、この観点から、図1に示すように、光導電層24は、電荷輸送層(CTL)24Bを上下から挟むように一対の電荷発生層(CGL)24A及び電荷発生層24Cが積層された3層構造であることが好ましい。同様に、光導電層26もまた、電荷輸送層26Bを上下から挟むように一対の電荷発生層26A及び電荷発生層26Cが積層された3層構造であることが好ましい。
【0032】
電荷発生層24A、電荷発生層24C、電荷発生層26A、及び電荷発生層26Cは、書込装置10から書込みのために照射される露光光29を吸収して自由電子を発生させる機能を有する層である。
電荷発生層24A及び電荷発生層24Cとしては、後述する露光光29を吸収して励起子を発生させ、電荷発生層24A及び電荷発生層24Cの内部、または電荷輸送層24Bとの界面で自由電子に効率良く分離させられるものが好ましい。
同様に、電荷発生層26A及び電荷発生層26Cとしては、後述する露光光29を吸収して励起子を発生させ、電荷発生層26A及び電荷発生層26Cの内部、または電荷輸送層26Bとの界面で自由電子に効率良く分離させられるものが好ましい。
【0033】
電荷発生層24A、電荷発生層24C、電荷発生層26A、及び電荷発生層26C各々を構成する電荷発生材料としては、例えば、ペリレン系、フタロシアニン系、ビスアゾ系、ジチオピトケロピロール系、スクワリリウム系、アズレニウム系、チアピリリウム・ポリカーボネート系化合物などが挙げられる。
【0034】
上記電荷輸送層24B及び電荷輸送層26Bを構成する電荷輸送材料としては、例えば、トリニトロフルオレン系、ポリビニルカルバゾール系、オキサジアゾール系、ピラリゾン系、ヒドラゾン系、スチルベン系、トリフェニルアミン系、トリフェニルメタン系、ジアミン系化合物や、LiClO4を添加したポリビニルアルコ−ルやポリエチレンオキシド等が、また電荷発生材と電荷輸送材との複合体として、積層体、混合物、マイクロカプセルなど、を利用することができる。
【0035】
なお、光導電層24及び光導電層26の層厚は1〜100μmの範囲で用い、露光光29照射時と露光光29非照射時の抵抗比は大きい方が望ましい。
【0036】
表示層20A、表示層20B、及び表示層20C各々は、電場によって特定の色の光の選択反射及び透過状態を変調する機能を有し、且つ選択した状態が無電場で保持できる性質の層である。表示層20A、表示層20B、及び表示層20Cが各々電場によって特定の色の光の選択反射状態にあるときには、入射光のうち互いに異なる色の光を選択反射する。なお、表示層20A、表示層20B、及び表示層20C各々は、曲げや圧力などの外力に対して変形しない構造であることが望ましい。
【0037】
表示層20A、表示層20B、及び表示層20C各々には、カイラルネマチック液晶(コレステリック液晶)をゼラチンバインダー(高分子マトリックス)中に分散させたPDLC(Polymer Network Liquid Crystal)構造を用いることができる。なお、本実施の形態では、表示層20A、表示層20B、及び表示層20C各々がPDLC構造を採用する場合を説明するが、この構造に限ることなく、コレステリック液晶を、リブを介し電極間距離を固定したセルに配置する方式やカプセル液晶化することにより実現してもよい。また、液晶もコレステリック液晶に限ることなく、スメクチックA液晶、ネマチック液晶、ディスコティック液晶などが利用できる。
【0038】
これらの表示層20A、表示層20B、及び表示層20C各々の、光の選択反射状態にあるときにおける選択反射波長領域(表示色波長領域)は互いに異なり、例えば、表示層20Aは、B(ブルー)色の光を選択反射するコレステリック液晶により構成され、表示層20Bは、G(グリーン)色の光を選択反射するコレステリック液晶により構成され、表示層20Cは、R(レッド)の色を選択反射するコレステリック液晶により構成されている。
【0039】
なお、上述のように光の選択反射状態における選択反射光の色の構成となるように表示層が設けられている場合には、例えば、ブルーの光を選択反射する表示層20A及びグリーンの色を選択反射する表示層20Bが積層された光導電層24は、B(ブルー)色の光を吸収する光吸収波長領域を有している。また、レッドの色を選択反射する表示層20Cが積層された光導電層26は、R(レッド)色の光を吸収する光吸収波長領域を有している。
【0040】
これらの各表示層20A、表示層20B、及び表示層20C各々の反射波長領域(表示色波長領域)は、例えば、液晶としてコレステリック液晶を用いる場合には、該コレステリック液晶の螺旋ピッチにより調整することができる。コレステリック液晶の螺旋ピッチは、ネマチック液晶に対するカイラル剤の添加量で調整することができる。また、コレステリック液晶の螺旋ピッチの温度依存性を補償するために、捩じれ方向が異なる、または逆の温度依存性を示す複数のカイラル剤を添加する公知の手法を用いてもよい。
なお、液晶の光学的特性変化を補助する補助部材として、偏光板、位相差板、反射板などの受動光学部品と併用したり、液晶中に2色性色素を添加したりしてもよい。
【0041】
なお、各表示層20A、表示層20B、及び表示層20C各々の層厚は通常1〜100μmの範囲として用いることが望ましい。
【0042】
表示層20A、表示層20B、及び表示層20C各々に含まれる液晶材料としては、シアノビフェニル系、フェニルシクロヘキシル系、フェニルベンゾエート系、シクロヘキシルベンゾエート系、アゾメチン系、アゾベンゼン系、ピリミジン系、ジオキサン系、シクロヘキシルシクロヘキサン系、スチルベン系、トラン系など公知の液晶組成物が利用できる。液晶材料には2色性色素などの色素、粒子などの添加剤を加えてもよく、高分子マトリクス中に分散したものや、高分子ゲル化したものや、マイクロカプセル化したものでもよい。また、液晶は高分子、中分子、低分子のいずれでもよく、またこれらの混合物でもよい。
【0043】
遮光層22A、及び遮光層22Bには、外部光源からの光や入射光、外光の波長の光などを吸収し、電気抵抗の高い材料が用いられ、例えば顔料を分散した樹脂、染料を溶解した樹脂、染料で染色した樹脂などの樹脂色材が利用できる。
【0044】
遮光層22A、及び遮光層22Bに必要な光学濃度は、光導電層24及び光導電層26の感度と外光の強度とに依存するため一概に規定できないが、少なくとも1以上、さらに2以上であることが望ましい。また、遮光層22A及び遮光層22Bの電気抵抗は、遮光層内の電流によって解像度の低下を引き起こさないように、少なくとも体積抵抗率で10Ω・cm以上とすることが望ましい。さらに、表示層20A、表示層20B、及び表示層20Cに加わる分圧の変化分を大きくするためには、遮光層22A及び遮光層22Bの静電容量が大きい程よいので、誘電率が大きく膜厚が薄い方が好ましい。
【0045】
遮光層22A、及び遮光層22Bに必要な光学濃度は、電極16Aと電極16Bとの間、または電極18Aと電極18Bとの間に設けられた光導電層24及び光導電層26各々と、表示媒体11に表示された画像の読出し時に視認方向(図1中X方向)側から入射される読出光Xの強度に依存するため一概に規定できない。しかし、読出光Xによる反射光により画像が視認される側(視認される方向X)とは反対側(図1における矢印X方向とは反対方向の上流側)からの透過光により視認性が低下するのを防止するために、少なくとも1以上、特に2以上が望ましい。なお、400〜700nmの波長域の光学濃度を高くすると視認性の低下を防止する効果が強い。
【0046】
このようにして形成した遮光層22A及び遮光層22Bの膜厚は、0.5〜3.0μmの範囲とすることが好ましく、0.7〜2.0μmの範囲とすることがより好ましい。
【0047】
次に、上記表示媒体11に画像を書込む書込装置について説明する。
【0048】
図1に示すように、書込装置10は、光照射部34、制御部38、電圧印加部40、及び遮光部42を含んで構成されている。
光照射部34、電圧印加部40、及び遮光部42は、制御部38に信号授受可能に接続されている。
【0049】
制御部38は、CPU(中央演算処理装置)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)を含むマイクロコンピュータとして構成されており、書込装置10内の装置各部を制御する。
【0050】
電圧印加部40は、電圧印加部40A及び電圧印加部40Bを含んで構成されている。電圧印加部40Aは、表示媒体11の電極16A及び電極16Bに信号授受可能に接続されており、電極16A及び電極16Bに電圧を印加する。電圧印加部40Bは、表示媒体11の電極18A及び電極18Bに信号授受可能に接続されており、電極18A及び電極18Bに電圧を印加する。
【0051】
書込装置10には、表示媒体11を装着するためのスロット(図示省略)が設けられており、このスロット(図示省略)に表示媒体11が装着されることで、スロット(図示省略)に設けられたコネクタ(図示省略)等を介して表示媒体11の電極16A及び電極16Bが電圧印加部40Aに電気的に接続され、表示媒体11の電極18A及び電極18Bが電圧印加部40Bに電気的に接続されるように構成されている。
また、表示媒体11が書込装置10の図示を省略するスロットに装着されると、光照射部34は、表示媒体11の基板14側から基板12側へ向かって露光光29を照射可能な状態となる。
【0052】
電圧印加部40は、制御部38から入力された信号に基づいた電圧を、表示媒体11の電極16A及び電極16B、及び電極18A及び電極18Bに印加可能に構成されていればよいが、より速い速度表示を行う観点から、AC出力が可能であり且つ高いスルーレートを有することが好ましい。電圧印加部40としては、例えば、バイポーラ高電圧アンプなどを用いることができる。
【0053】
光照射部34は、上記露光光29を表示媒体11内の複数の光導電層(光導電層24及び光導電層26)に照射するための複数の光源35〜光源35を含んで構成されている。これらの光源35〜光源35は、同じの波長領域の光を露光光29として出射する1種類の光源であって、例えば、表示媒体11の光導電層24に画像が表示されたときの該画像の各画素に対応して設けられている。なお、以下では、光源35〜光源35を総称する場合には、光源35(図示省略)として説明する。
【0054】
ここで、光源35〜光源35から出射される光の波長領域は、表示媒体11に含まれる複数の光導電層全て(光導電層24及び光導電層26双方)の光吸収波長領域を含んでいる。なお、本願で言う「光導電層の光吸収波長領域を含む」とは、光導電層が吸収する全ての波長領域を網羅的に含まなければならないということではなく、当該光導電層が吸収する波長領域の少なくとも一部の光を含んでいれば良いことを示す。換言すれば、光導電層が電気的特性分布を形成するのに必要な波長領域の光を含んでいれば、必ずしも全吸収波長領域の光を含まなくても良い、ということである。
【0055】
具体的には、図3に示すように、光導電層24に照射される光の波長に対する光吸収強度(吸光度)の関係が、線図26Yによって示され、光導電層26に吸収される光の波長に対する光吸収強度の関係が、線図24Yによって示されるとすると、光源35〜光源35各々は、光導電層24と光導電層26の光吸収波長領域を含む波長領域として、例えば、波長領域25に示されるように、光導電層24と光導電層26との光吸収波長領域を含む波長領域25の光を出射する。
なお、光源35〜光源35各々から出射される光の波長は、光導電層24と光導電層26の各々の最大吸収強度に対応する波長領域を含むことが好ましい。
【0056】
上記光源35としては、例えば、蛍光灯、ハロゲンランプ、キセノンランプ、水銀ランプ、LED、無機EL、有機EL、レーザー等を用いることができる。
【0057】
光源35としてLEDを用いた場合には、本技術を用いない場合に比べて光源による輝度ムラを抑制することができるとともに、表示媒体11と書込装置10との距離を短くすることができ、書込装置10の薄型化を図ることができる。光源の数が減ることによって、減らす前の種類数の光源を用いた場合に比べて輝度むら量が減少するため、本願を用いない場合に比べて、光源と媒体との距離を短くした構成にすることも可能である。
【0058】
なお、光源35から表示媒体11へ照射される光の波長領域は、上述のように、表示媒体11に含まれる複数の光導電層(光導電層24及び光導電層26)全てについて、各々の光に対する吸収波長領域を含む波長領域の光であるが、表示媒体11に含まれる複数の光導電層の全ての吸収率を考慮した波長領域の光を照射することが好ましい(図2参照)。
【0059】
具体的には、もっとも光源からの光を効率よく利用してすべてのOPC層を駆動させるためには、下記式(1)を満たす波長領域の光を射出可能な種類の光源35を選定すればよい。
【0060】
(光導電層26における抵抗値の変化に必要な光吸収光量)/(光導電層24における抵抗値の変化に必要な光吸収光量)=(光源35から照射された光に対する光導電層26における光吸収率)/(光源35から照射された光に対する光導電層24における光吸収率) ・・・・・・式(1)
【0061】
なお、上記「光導電層26における抵抗値の変化に必要な光吸収光量」とは、光源35から特定の波長領域の光が照射されたときに、光導電層24及び光導電層26の内の光照射部34側に設けられた光導電層26における抵抗値の変化に必要な光吸収光量を示している。同様に、上記「光導電層24における抵抗値の変化に必要な光吸収光量」とは、光源35から特定の波長領域の光が照射されたときに、光導電層24及び光導電層26の内の視認方向(図1中、矢印X参照)側に設けられた光導電層26における抵抗値の変化に必要な光吸収光量を示している。
【0062】
なお、上記光の吸収率とは、完全に遮光された状態を100%としたときに、光源35から照射された光における光導電層24及び光導電層26各々の光吸収量を示している。
また、光導電層24及び光導電層26各々における抵抗値の変化に必要な光吸収光量は、予め実験等により測定すればよい。
【0063】
なお、上記式(1)に示す(光導電層26における抵抗値の変化に必要な光吸収光量)/(光導電層24における抵抗値の変化に必要な光吸収光量)と、(光源35から照射された光に対する光導電層26における光吸収率)/(光源35から照射された光に対する光導電層24における光吸収率)と、の関係が、上記に示すように等しい事が好ましいが、0.8倍〜1.25倍の関係、または0.5倍〜2.0倍の関係であってもよい。
【0064】
すなわち、上記式(1)に示す(光導電層26における抵抗値の変化に必要な光吸収光量)/(光導電層24における抵抗値の変化に必要な光吸収光量)が、3/4である場合には、(光源35から照射された光に対する光導電層26における光吸収率)/(光源35から照射された光に対する光導電層24における光吸収率)によって示される値が、3/8から3/2の範囲内となる波長領域の光を照射する光源35を選択すればよい。
【0065】
なお、上記では、表示媒体11に含まれる光導電層26及び光導電層24各々の吸収する吸収波長領域で、且つ上記式(1)の関係を満たす波長領域の光を出射可能な光源35を選択する場合を説明したが、光源35から射出される光の波長領域の範囲内で、異なる波長領域に光吸収波長領域を有するように光導電層26及び光導電層24各々を構成してもよい。
【0066】
この場合には、上記式(1)の関係を満たすように、光導電層26及び光導電層24各々を構成する材料を選択するようにすればもっとも光を効率的に利用することができる。
【0067】
遮光部42は、光照射部34の光源35〜35各々から照射される光の一部または全てを、表示媒体11に表示する画像に応じて制御部38の制御によって遮光する。遮光部42は、光源35から表示媒体11に照射される光の光路を光源35毎に遮光可能な構成であればよく、一例として、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示媒体を挙げることができる。
【0068】
遮光部42は、例えば、光源35〜35各々の内の1または複数の光源35から出射された光が表示媒体11に照射されることを遮光するために、制御部38の制御によって、光源35〜35の内の表示媒体11への光照射を遮光する対象となる光源35から表示媒体11へ出射される光の光路を遮断するように、遮光部42の対応する領域に黒色画像等を表示する。
【0069】
遮光部42によって、表示媒体11の基板14の板面方向に沿った領域へ、光照射部34の光源35から出射された光を選択的に照射可能に設けられている。
【0070】
次に、書込装置10における表示媒体11への書込み処理を説明する。
なお、制御部38には、表示媒体11に表示する画像の画像データが予め上記RAM等に記憶されているものとして説明する。
【0071】
図4に示すように、制御部38では、ステップ100において、表示媒体11に表示する画像の画像データに基づいて、光照射部34の複数の光源35〜35の内の、遮光する光源35〜35に対応する遮光部42上の領域に、光源35から射出される波長領域の光を吸収または反射する色の画像を表示することを示す表示信号を出力する。
【0072】
表示信号が入力された遮光部42では、表示信号に応じた画像を表示する。ステップ100の処理によって、表示媒体11において、光照射部34により光照射を行わない領域が、光照射部34の光源35から出射される光から遮光された状態となる。
【0073】
次のステップ102では、光照射部34の光源35〜35各々から光を照射することを示す光照射開始信号を光照射部34へ出力する。光照射開始信号が入力されると、光照射部34の各々から表示媒体11へ向かって光導電層24及び光導電層26各々の光吸収波長領域を含む波長領域の光(露光光29)を照射する。
【0074】
次のステップ104では、表示層20A、表示層20B、及び表示層20Cの内の、表示媒体11に表示する画像の色に応じた1つの表示層(表示層20A、表示層20B、及び表示層20Cの何れか)を含む表示素子(表示素子30または表示素子32)に設けられている一対の電極(電極16Aと電極16B、または電極18Aと電極18B)に電圧を印加した後に、本ルーチンを終了する。
【0075】
ステップ104の処理によって、例えば、表示対象となる色に応じた1つの表示層として、表示層20Cを含む表示素子32に設けられた一対の電極18A及び電極18Bへ電圧が印加される。
このように、光照射部34から表示媒体11へ光が照射されると共に、表示層20Cを含む表示素子32の電極18A及び電極18Bに電圧が印加されると、光照射部34による光の照射による該光の吸収によって光導電層26の抵抗値が変化する。ここで、電極18A及び電極18Bの間に設けられた表示層20C及び光導電層26には、それぞれの分圧が印加されているため、この光導電層26の抵抗値の変化により、表示層20Cの光が照射された領域にかかる分圧が変化する。これにより、表示層20Cの液晶の配向分布が変化して光学的特性分布が変化し、光照射部34の光源35から光が照射された表示層20Cの領域が、表示層20Cの液晶の選択反射による色として視認される。
【0076】
なお、さらに、表示層20Cによって示される以外の色を表示する場合には、ステップ104の処理の実行される前または後に、上記ステップ104の処理と同様にして、表示層20A、表示層20B、及び表示層20Cの内の、上記ステップ104で表示した色以外の表示媒体11に表示する画像の色に応じた1つの表示層(表示層20A、表示層20B、及び表示層20Cの何れか)を含む表示素子(表示素子30または表示素子32)に設けられている一対の電極(電極16Aと電極16B、または電極18Aと電極18B)に電圧を印加すればよい。
【0077】
この場合には、上記ステップ104で表示した色以外の、表示対象となる色に応じた1つの表示層として、表示層20Aを含む表示素子30に設けられた一対の電極16A及び電極16Bへ電圧を印加すればよい。
このようにすれば、光源35から照射された光による光導電層24の抵抗変化に応じて、表示層20A及び表示層20Bの分圧が変化することで、表示層20C以外の色を表示することが可能となる。
【0078】
なお、上記実施の形態では、光照射部34には、同一の波長領域の光を出射する1種類の光源35(光源35〜光源35)が含まれ、この光源35各々は、表示媒体11に含まれる複数の光導電層全ての光吸収波長領域を含む波長領域の光を出射する場合を説明したが、光照射部34の構成は、このような形態に限られるものではなく、種類毎に互いに異なる波長領域の光を出射すると共に、表示媒体11に含まれる光導電層の数未満の種類数の光源を含んだ構成であって、各種類の光源が表示媒体11に含まれる光導電層の内の少なくとも1つの光導電層の光吸収波長領域を含む波長領域の光を出射し、且つ少なくとも1種類の光源は2以上の光導電層の光吸収波長領域を含む波長領域の光を出射する構成であればよい。
【0079】
例えば、表示媒体11に互いに光吸収波長領域の異なる光導電層が3つ含まれる場合には、光照射部34は、これらの3つの光導電層の内の、2つの光導電層の光吸収波長領域を含む波長領域の光を出射する光源と、該光源とは異なる波長領域の光を出射すると共に残り1つの光導電層の光吸収波長領域を含む波長領域の光を出射する光源と、の2種類の光源を含んだ構成であってもよいし、また、上記と同様に、3つの光導電層全ての光吸収波長領域を含む波長領域の光を出射する1種類の光源を含んだ構成であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明の実施の形態における、表示媒体の装着された書込装置の一例を示す構成図である。
【図2】表示媒体に含まれる光導電層に照射された光の波長と光導電層の光吸収率との関係の一例を示す線図である。
【図3】表示媒体に含まれる光導電層に照射された光の波長と光導電層の光吸収強度との関係の一例を示す線図である。
【図4】書込装置の制御部で実行される処理の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0081】
10 書込装置
11 表示媒体
16A、16B、18A、18B 電極
20A、20B、20C 表示層
24、26 光導電層
30 表示素子
32 表示素子
34 光照射部
35、35〜35n 光源
38 制御部
40 電圧印加部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の電極と、一対の電極間に設けられ、予め定められた吸収波長領域の光を吸収することにより該光の強度分布に応じた電気的特性分布を示す光導電層と、前記一対の電極に印加された電圧による前記光導電層の電気的特性分布に応じて分布した分圧が印加され、該分圧に応じた光学的特性分布による画像を表示する表示層と、を含んだ表示素子が複数積層され、前記複数の表示素子に含まれる前記光導電層の各々が相互に異なる吸収波長領域を有する表示媒体に含まれる前記複数の表示素子の内の少なくとも1つに含まれる前記一対の電極に電圧を印加する電圧印加工程と、
種類毎に互いに異なる波長領域の光を出射すると共に、前記表示媒体に含まれる複数の前記光導電層の数未満の種類数の光源であって、各種類の光源が前記表示媒体に含まれる複数の前記光導電層の内の少なくとも1つの光導電層の吸収波長領域を含む波長領域の光を出射し、且つ少なくとも1種類の光源は複数の前記光導電層の吸収波長領域を含む波長領域の光を出射する光源から、前記表示媒体に含まれる全ての前記光導電層の吸収波長領域を含む波長領域の光を前記表示媒体に照射する光照射工程と、
を備えたことを特徴とする書込方法。
【請求項2】
前記光照射工程では、前記表示媒体に含まれる全ての前記光導電層の吸収波長領域を含む波長領域の光を出射する1種類の前記光源から、前記表示媒体に含まれる全ての前記光導電層の吸収波長領域を含む波長領域の光を前記表示媒体に照射する請求項1に記載の書込方法。
【請求項3】
一対の電極と、一対の電極間に設けられ、予め定められた波長領域の光を吸収することにより該光の強度分布に応じた電気的特性分布を示す光導電層と、前記一対の電極に印加された電圧による前記光導電層の電気的特性分布に応じて分布した分圧が印加され、該分圧に応じた光学的特性分布による画像を表示する表示層と、を含んだ表示素子が複数積層され、前記複数の表示素子に含まれる前記光導電層の各々が相互に異なる吸収波長領域を有する表示媒体に含まれる前記複数の表示素子の内の少なくとも1つに含まれる前記一対の電極に電圧を印加する電圧印加手段と、
種類毎に互いに異なる波長領域の光を出射すると共に、前記表示媒体に含まれる複数の前記光導電層の数未満の種類数の光源であって、各種類の光源が前記表示媒体に含まれる複数の前記光導電層の内の少なくとも1つの光導電層の吸収波長領域を含む波長領域の光を出射し、且つ少なくとも1種類の光源は複数の前記光導電層の吸収波長領域を含む波長領域の光を出射する光源を含み、前記表示媒体に含まれる全ての前記光導電層の吸収波長領域を含む波長領域の光を前記表示媒体に照射する光照射手段と、
前記表示媒体に該光を照射するように前記光照射手段を制御すると共に、前記表示媒体に表示する画像の色に応じて、前記表示媒体の複数の前記表示素子の内の少なくとも1つの表示素子の一対の電極に電圧を印加するように前記電圧印加手段を制御する制御手段と、
を備えた書込装置。
【請求項4】
前記光照射手段は、前記表示媒体に含まれる全ての前記光導電層の吸収波長領域を含む波長領域の光を出射する1種類の前記光源を含むことを特徴とする請求項3に記載の書込装置。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図1】
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【公開番号】特開2008−112098(P2008−112098A)
【公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−296312(P2006−296312)
【出願日】平成18年10月31日(2006.10.31)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)国等の委託研究の成果に係る特許出願(平成16年度独立行政法人科学技術振興機構革新技術開発研究事業、産業活力再生特別措置法第30条の規定を受けるもの)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】