説明

書類シュレッダー

細断物用の導入チャネル(2)の導入開口により破口されたハウジング壁と、細断物の導入方向(26)に導入チャネル(2)に続いている刃具(3)とを備えた書類シュレッダーは、導入チャネル(2)から空気を吸引するため吸引端部で導入チャネル(2)に開口する吸引装置(5)と、吸引された空気を書類シュレッダーハウジングから周囲に放出する前に微塵粒子をろ過するため、放出開口に備えられたフィルタ部材(11)とを有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、事務所において使用される書類シュレッダーに関する。この書類シュレッダーで細断される物は一般に積層または通常の紙もしくは再生紙からなる紙片束である。この他に、被細断物は、オーバーヘッドプロジェクターで使用されるような合成樹脂箔の形をとるか、またはコンピュータディスケットおよびいわゆるコンパクトディスク、略称CDの形をとるか、またはディジタル多用途ディスク、略称DVDなどの形をとることがある。
【背景技術】
【0002】
たとえば特許文献1から公知の書類シュレッダーはハウジングを有し、そのハウジングの上側が、被細断物用の進入スリットで破口されている。ハウジング内の進入スリットの下側には刃具が設けられる。この刃具は、一般に互いに逆方向に回転するように電動駆動される2つの刃ロールからなる。刃ロールには、それぞれ刃板が隣り合って配置されている。刃板自体は、被細断物を細断するための歯を有する。被細断物は、互いに対向する刃ロールを進行中に粉砕される。
【0003】
事務機の微塵放出に対する感受性が高まるにつれて、たとえば複写機または印刷機が微塵粒子を放出するかどうかが問題とされている。微塵とは、粒径が10μm以下の塵を言う。この場合、さらに平均粒径が10μm以下の吸入可能な微塵とも区別される。肺に入る微塵は、2.5μm以下の粒径を有する。粒径が0.1μm以下のものは、超微粒子と呼ばれる。これらの微塵に共通するところは、微塵が周囲空気において人間の目に見えないという事実である。
【0004】
事務用コンピュータと同様に上述の事務機はすべて熱を機械から逃すための排気ブロワを有することが共通しているが、これと関連してこの排気ブロワの放出開口に微塵粒子をろ過するためのフィルタ部材を設けるかが問題にされている。
【0005】
書類シュレッダーの分野では、被細断物を刃具の下側で機械に吸引するというアイデアが既に開発されている。これは、たとえば特許文献2から知られている。最後に特許文献3からは、刃具の下側および細断物の収集容器の上側に吸引装置を配置した書類シュレッダーが公知である。
【0006】
この2つの吸引装置は、しかしながら微塵を書類シュレッダーから吸引するのには適していない。刃具で行なわれる作業のために、刃具の範囲では高熱が発生する。この熱発生のために、書類シュレッダーの刃具から加熱された空気が立ち昇る。微塵粒子は、極めて小さく極めて軽いので、微塵粒子は加熱された空気と一緒に刃具から舞い上がり、一般に導入スリットを介して書類シュレッダーから外へ放出される。
【0007】
これに加えて、微塵粒子は刃具における熱発生がなくても、微塵粒子は刃具から書類シュレッダーの導入チャネルにおいて導入スリットの方向に舞い上がり、導入スリットを介して書類シュレッダーから放出される傾向にある。この微塵粒子の放出特性は、上述の熱発生、およびそのために立ち昇る加熱された空気により一層高められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際公開第2007/137761号パンフレット
【特許文献2】特開平04−240095号公報
【特許文献3】特開平11−347435号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述の微塵放出に関連して本発明の課題は、書類シュレッダーをその微塵放出特性に関して改良することにある。
【0010】
さらに本発明は、それ自体で発明性のある被細断物の厚みに対する厚み検出並びに同様にそれ自体で発明性のある刃具の自動定期的潤滑装置を含む。
【0011】
従って、全体として本発明の課題は、書類シュレッダーをその使用特性に関して改良することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
微塵粒子放出特性の改良のために、導入チャネルの導入開口により破口されたハウジング壁を備えた書類シュレッダーが提案される。導入開口を介して被細断物が、書類シュレッダーの導入チャネルに装填される。被細断物の導入方向に、導入チャネルに刃具が続く。同時に、導入チャネルに吸引装置が開口する。その吸引端部で、吸引装置は導入チャネルに接続される。吸引装置は、その吸引端部を介して導入チャネル内に立ち昇る空気流および特に刃具から出る加熱された空気を吸引し、空気流と加熱された空気を放出開口にさらに導く。放出開口を介して、空気流および熱空気は書類シュレッダーから排出される。放出開口の前に、フィルタ部材が設けられる。このフィルタ部材は、特に微塵粒子のろ過に適している。
【0013】
本発明は、書類シュレッダーの内部機構を吸引装置に接続し、このため吸引端部を刃具の上側に配置するという基本的考察に基づくものである。この場合、吸引端部は導入チャネル内に配置され、それにより全空気流を熱空気とともに刃具から熱空気を上方に導く煙突状の導入チャネルから吸引し、これにより全微塵粒子を一緒に検出する。
【0014】
吸引装置の吸引端部のこのような配置は、細断物の粗粒子が一緒に吸引されないという利点も有する。この粗粒子は、即ち刃具の下側に最初に落ち、その自重により刃具の下側に通常配置されている収集容器に落ちる。このような粗粒子を吸引すると、フィルタ部材が閉塞し、吸引装置により吸引された空気がもはや吸引装置、従って書類シュレッダーのハウジングから外に出て行かないか、または粗粒子がフィルタ部材に沈積して微塵粒子に対するフィルタ部材のフィルタ作用が阻害されるおそれがある。
【0015】
本発明によれば、書類シュレッダーの破砕工程により生じる微塵粒子の大部分を吸収し、これにより書類シュレッダーの周囲空気への微塵負荷を大幅に減少することを簡単に可能にする。
【0016】
好適には導入チャネルを導入ホッパーに拡大すると、被細断物を簡単に精密な調整なしに書類シュレッダーに装填することができる、という利点が生じる。導入ホッパーの範囲に吸引装置の吸引端部を配置することは、微塵粒子を含有する加熱された空気、もしくは排気の吸収を導入開口と刃具との間の導入チャネルのできるだけ大きな区間を介して助成することができる。吸引工程の効率増大のため、特に微塵粒子の発生個所の近くで吸引すると有利である。刃具内に生じる加熱された空気とともに微塵粒子が上昇するため、微塵粒子を刃具の直接上で吸引することが理論的には有利であろう。しかし実験結果によれば、微塵粒子で富化された加熱された空気がまず導入チャネル内で上昇し、導入チャネルに対向する導入ホッパーの下側端部で吸収しても害にならないことが判明した。導入チャネルに対向する導入ホッパーの下側端部に吸引短管もしくは吸引端部を配置することは、そこに吸引短管もしくは吸引短部のための組み込み空間が十分にあるので有利である。
【0017】
吸引短管として形成された吸引装置の吸引端部は、特に高い吸引装置の吸引作用を保証する。吸引装置の有利にはノズル状の形態は吸引された排気の流れ特性を良好にし、従って、吸引装置の効率を高める。フィルタ部材のすぐ近くに吸引ブロワを配置すると、フィルタ部材への全微塵粒子の導入を助成する。このようにして、微塵粒子が吸引装置内に滞留して、吸引装置の遮断後に再び吸引端部を介して導入チャネルへ達することが有効に回避される。
【0018】
マイクロファイバからなる多層のフィルタ装填物の使用は、効率を高めるとともに装置のろ過能力を付加的に高める。
【0019】
吸引短管として形成された吸引端部、フィルタ部材および吸引端部にある閉鎖格子を含む一体構成物として吸引装置を形成すれば、一方では吸引された全吸引空気流が微塵粒子とともに周囲空気に対していわば密封された範囲へ書類シュレッダーの内部から排出されることになる。このほぼ密封された範囲は、微塵粒子を含む空気流の外部への不所望な拡散を妨げる。むしろ空気流は、周囲へ放出する前にまずフィルタ部材を貫流しなければならないことが保証される。この場合、フィルタ部材は加熱された空気流を空気流中にある微塵粒子から有効に分離することを保証する。このようにして、微塵粒子が確実にフィルタ部材に達し空気流からろ過されることが保証される。
【0020】
その上、このように形成された吸引モジュールは書類シュレッダーへの組み込み前に密閉性について確実に検査されるので、気密でない吸引装置が運転時に微塵粒子のろ過を妨げないことが保証される。最後に、一体モジュールとして吸引装置を形成することは、原理的にはこのような吸引装置を適当なまたは既存の書類シュレッダーにおいて、後から組み込むことも可能にする。
【0021】
導入チャネルの有利な実施例として提案された矩形の横断面形状は、導入チャネルの一方の長手側が吸引端部、特に吸引装置の吸引短管として形成された吸引端部用の取り付けフランジとして有効であり、他方ではそれぞれ対向する長手側が細断物の厚み測定用の発明性のある検出器用の取り付けフランジとして作用することを可能にする。有利な実施態様では、導入チャネルは好適には互いに係止可能なC字状の2つの半殻から形成される。
【0022】
検出器の構造は、考えられる限り簡単である。この場合、機械的に可動な走査フィンガはフィルムポテンショメータと協働する。走査フィンガを介して、細断物の厚みが確実に信頼性をもって検出される。フィルムポテンショメータは、細断物の厚みに依存して機械制御用の電気信号を発生する。この信号に依存して、書類シュレッダーの駆動は細断物の厚みが過大であると停止される。細断物の厚みが許容範囲内に収まると、刃具の電動駆動が起動される。同時に、微塵粒子用の吸引装置も作動される。
【0023】
一方では導入チャネルの一方の長手側に吸引装置の吸引端部を配置し、他方では導入チャネルの対向長手側に本発明による検出器を配置することにより、書類シュレッダー内での明確な機能分離が達成される。
【0024】
最後に、書類シュレッダーの刃具の機能の有効性は、刃ロールが定期間隔で適当な油により潤滑を施されることにより保証される。そうでなければ、刃具は細断物からの粗い粒子で塞がれて、いわば閉塞されてしまう危険が生じる。さらに潤滑は、互いにかみ合う刃具の範囲内の摩擦を低減するという課題を有する。経験的には、書類シュレッダーにおける刃具の定期的潤滑は油ポットが一緒に設けられているにも拘わらず、通常は操作者により忘れられがちである。刃粒子による刃具の閉塞は、長期的には刃具の故障および書類シュレッダー全体の故障に導くおそれがある。
【0025】
定期的潤滑のためにはそれゆえ本発明によれば、刃具の波幅を介して延びている槽が設けられる。この槽は刃具の上側に配置され、ほぼ刃ロールを対向する刃ロールとの重畳範囲まで突出する。対向刃ロールに向いた槽の側壁は、多数の破口を有する。槽が潤滑油で充填されると、油は破口を介して槽から出て、互いに対向する両方の刃の間の範囲に滴下する。槽内における油の均等分布のため、槽の底部から突出する互いにずらされたウェブが設けられる。これらのウェブは、槽底部のラビリンス状の分布を形成する。このような槽底部のラビリンス状の分割により、槽内に流入する潤滑油量が均等に槽の上部に分布され、これにより上述の破口の各々を介してほぼ同じ潤滑油量が刃ロールの方向に槽から排出される。刃ロールの潤滑のため、書類シュレッダー内に固定配置または書類シュレッダーに接続された油貯蔵器から、所定の時間間隔である程度の量の油が槽に噴射されるか導入される。槽底部がラビリンス状に形成されていることにより、刃具の個々の部分が均等に潤滑される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図面に示した実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明する。
【0027】
【図1】図1は、導入ホッパー、これに続く導入チャネル、この導入チャネルに接続された吸引装置、導入チャネルに合わされて細断物の高さを測定するための検出器、および刃具の潤滑装置を備えたハウジング蓋の切断図を示す。
【図2】図2は、ハウンジング蓋、ハウジング蓋に固定された導入チャネルとこの導入チャネルにフランジ止めされた吸引装置を下側から見た図である。
【図3】図3は、導入チャネルに取り付けられた細断物の厚み測定用の検出器および接続された吸引装置を備えた導入チャネルのモジュールを示す。
【図4】図4は、導入チャネルおよび導入チャネルに開口する吸引装置の吸引端部の方向に見たハウジング蓋の別の切断図を示す。
【図5】図5は、一体構成物として形成された吸引装置の斜視図を示す。
【図6】図6は、細断物の厚み測定用検出器を備えた導入チャネルの斜視図を示す。
【図7】図7は、刃具とその上に配置された潤滑装置の詳細図を示す。
【図8】図8は、図8(訳注:図7の誤記)の潤滑装置の槽の詳細図を示す。
【図9】図9は、一方では本発明による吸引装置を備えた書類シュレッダー、他方では吸引装置を備えない書類シュレッダーの微塵粒子の放出率の対比図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の書類シュレッダーは、ハウジングとして図には示していない棚を有する。棚には、細断物用の回収容器が配置される。回収容器の上側には、ハウジング蓋1、導入チャネル2、刃具3、駆動モータ4、吸引装置5、検出器6および潤滑装置7からなるモジュールが配置される。このモジュールを図1に切断図で示す。図1からは、さらにハウジング壁の上端部を形成するハウジング蓋が導入ホッパー8により破口されているのが見て取れる。導入ホッパー8は、導入チャネル2のハウジング蓋側の端部を囲んでいる。また、導入ホッパー8は、導入チャネル2に直接接続されている。導入ホッパー8の範囲には、また吸引短管9として構成された吸引装置5の吸引端部も配置される。
【0029】
吸引装置5は、その一方で図3に示すように吸引短管9を有する。吸引短管9は、この場合吸引装置5の吸引端部を形成する。吸引装置5は、吸引短管9からノズル状に拡大されている。吸引装置5の吐出端部の範囲には、まず吸引ブロワ10が配置される。吸引ブロワ10の直ぐ隣に、フィルタ部材11がある。吐出端部の範囲では、吸引装置5は閉鎖格子13により閉鎖されている。刃具3から上昇する微塵粒子を含む空気流は、吸引ブロワ10により吸引短管9を介して吸い込まれ、吸引方向14に吸引装置5の内室を貫流する。
【0030】
導入チャネル2は、図2から特に良くわかるように断面が矩形である。導入チャネル2の1つの長手方向側面には、図4から特に良くわかるように吸引装置5の吸引短管9が設置されている。吸引短管9に対向して、図6に示すように検出器6が細断物の厚み測定のため配置される。検出器6は、この場合導入チャネル2に突出している可動性の走査フィンガ15と、この走査フィンガ15と協働するフィルムポテンショメータ16とからなる。導入ホッパー15にたとえば一束の紙片が押し込まれると、この束は導入チャネル2を通過して走査フィンガ15まで達する。紙片束が導入チャネル2内で走査フィンガ15に達すると、紙片束は走査フィンガ15を引込方向17に引き込む。走査フィンガ1(訳注:15の誤記)の引込方向17への引込運動は、フィルムポテンショメータ16により測定されて電気信号に変換される。紙片束が許容寸法に相当すると、フィルムポテンショメータは駆動モータ4の制御のため刃具3の駆動指令を発する。紙片束がこれに対し厚過ぎると、相応する光または音響信号が発せられる。駆動モータ4は、遮断されるか逆方向に回転し、紙片束の導入チャネル2、特に刃具3への以後の進入を阻止する。
【0031】
刃具3の上側には、槽18が配置される。槽18の幅は、刃具3の刃ロールの幅にほぼ相当する。槽18は、刃具3の一方の刃ロールの上側に配置される。刃具3の第2の刃ロールに対向する槽壁19には、槽18は多数の破口20を有する。破口20を介して、槽18に集められた油が刃具3の方向に流出することができる。槽18内における油の均等分配のために、槽18の槽底からウェブ21が突出している。ウェブ21は、ラビリンスを形成するために互いにずれて配置されている。ウェブ21は、槽18内にある油量の統計的に均等分布の作用をする。槽18は、導管22を介して油貯蔵容器23に接続されている。導管22は、所定の時間間隔で油を槽18に導入する。この油は刃具3を潤滑し、固有摩擦を減少させ、刃具3が被細断物で詰まるのを有効に防止する。
【0032】
最後に、図9は曲線24を示す。この曲線24は、従来技術における書類シュレッダーの通常の細断工程において生じる0.5μm以上の粒子の数を示す。切断の瞬間には、140,000個の粒子が検出される。2分後には、この量は90,000粒子まで減少し、3分後は60,000粒子まで減少する。以後の値は、図9の曲線24から見て取れる。約15分後には微塵粒子の放出は停止する。
【0033】
図9に示した第2の曲線である曲線25は、本発明による吸引装置25を備えた書類シュレッダーの微塵放出量を示す。ここでは、2分後に最大20,000粒子が放出される。残りの粒子はフィルタ部材によりろ過され、従って周囲には達しない。さらに最大放出量は数分後には半減し、きわめて迅速に再び零線に近づく。
【0034】
本発明による書類シュレッダーは、以下の機能を有する。導入ホッパー8を介して、被細断物が導入方向26に書類シュレッダーに導入される。被細断物は、この場合、まず検出器6の走査フィンガ15を通過する。検出器6が開放されると、被細断物を細断するため、駆動モータ4及び刃具3と、同時に吸引装置5の吸引ブロワ10が作動する。潤滑装置7により、潤滑された刃具3は細断物を細断する。この際、刃具3に熱が発生する。刃具3から導入チャネル2の導入方向26と反対方向に上昇する加熱された空気は微塵粒子を含む。この微塵粒子は、熱空気およびもともと存在する微塵粒子とともに導入チャネル2から吸引装置5の吸引短管9を介して吸引装置5に吸引される。吸引ブロワ10は、この場合空気流を微塵粒子とともに吸引し、これをフィルタ部材10を介して閉鎖格子13を通って周囲に排出する。この場合、微塵粒子はフィルタ部材11によりろ過され、微塵粒子からほぼ清浄化された空気が閉鎖格子13を介して周囲に放出される。微塵粒子の大部分は、従って空気流から除去される。導入チャネル2への空気流の逆流および微塵粒子のそれ以上の放出を回避するために、吸引ブロワ10は駆動モータ4の遮断後もなお若干の時間作動される。
【符号の説明】
【0035】
1 ハウジング蓋
2 導入チャネル
3 刃具
4 駆動モータ
5 吸引装置
6 検出器
7 潤滑装置
8 導入ホッパー
9 吸引短管
10 吸引ブロワ
11 フィルタ部材
12 放出端部
13 閉鎖格子
14 吸引装置
15 走査フィンガ
16 フィルムポテンショメータ
17 反動方向
18 槽
19 槽壁
20 破口
21 ウェブ
22 導管
23 油貯蔵容器
24 吸引装置を備えない書類シュレッダー粒子放出量の曲線
25 微塵粒子用の吸引装置を備えた書類シュレッダーの曲線
26 導入方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被細断物用の導入チャネル(2)の導入開口により破口されたハウジング壁と、被細断物の導入方向(26)に前記導入チャネル(2)に続いている刃具(3)とを備えた書類シュレッダーにおいて、
前記導入チャネル(2)から空気流を吸引するため吸引端部で前記導入チャネル(2)に開口する吸引装置(5)と、
吸引された空気を書類シュレッダーハウジングから周囲に放出する前に微塵粒子をろ過するため放出開口に備えられたフィルタ部材(11)を有することを特徴とする書類シュレッダー。
【請求項2】
前記導入チャネル(2)が前記導入開口の範囲で導入ホッパー(8)に接続されており、好適には前記導入チャネル(2)の方向に向かって先細りになる吸引短管(9)として形成された、前記吸引装置(5)の吸引端部が、前記導入ホッパー(8)に連通していることを特徴とする請求項1記載の書類シュレッダー。
【請求項3】
前記吸引装置(5)が吸引端部からノズルの形でその横断面が吸引ブロワ(10)の方向に向かって拡大され、前記吸引ブロワ(10)が吸引方向(14)に見て前記フィルタ部材(11)の前方に接続されることを特徴とする請求項1または2記載の書類シュレッダー。
【請求項4】
前記フィルタ部材(11)が、好適には多層状のマイクロファイバからなるフォルタ装填物であることを特徴とする請求項1から3の1つに記載の書類シュレッダー。
【請求項5】
横断面が矩形形状である前記導入チャネル(2)の1つの長手方向側面に、前記吸引装置(5)の吸引端部が開口していることを特徴とする請求項1から4の1つに記載の書類シュレッダー。
【請求項6】
一体構成部品として形成され、好適には吸引短管(9)として形成された吸引端部、吸引ブロワ(10)、フィルタ部材(11)、及び前記フィルタ部材(11)の後ろに支承され吸引端部の閉鎖口を形成する閉鎖格子(13)を含み、請求項1から5の1つに記載の書類シュレッダーに組み込まれる吸引装置。
【請求項7】
被細断物用の導入チャネル(2)の導入開口により破口されたハウジング壁と細断物の導入方向(26)に前記導入チャネル(2)に続いている刃具(3)とを備えた特に請求項1から6の1つに記載の書類シュレッダーにおいて、
被細断物の厚みを測定するため前記導入チャネル(2)の1つの長手方向側面に配置された検出器(6)が、前記導入チャネル(2)に突出し被細断物の導入方向(26)に直交する可動性の走査フィンガ(15)と、前記走査フィンガ(15)により制御されるフィルムポテンショメータ(16)とを有することを特徴とする書類シュレッダー。
【請求項8】
前記検出器(6)が前記導入チャネル(2)の前記1つの長手方向側面に、前記吸引装置(5)の吸引端部が対向する他の1つの長手方向側面に、配置された請求項1から6および8の1つに記載の書類シュレッダー。
【請求項9】
横断面が矩形である前記導入チャネル(2)が、横断面がC字状でC字状の口で互いに対向している2つの半殻から組み立てられ、
その一方の半殻が前記吸引装置(5)に対する接続部を形成し、
これに対向する他方の半殻が前記検出器(6)に対する支持部材を形成することを特徴とする請求項8記載の書類シュレッダー。
【請求項10】
刃具(3)が細断物を相互間で細断する2つの相応する刃ロールを有する請求項1から9の1つに記載の書類シュレッダーにおいて、
一方の刃ロールの上側に配置され刃ロールの波幅上に延びている槽(18)が、
第2の刃ロールに対向する槽壁(19)に多数の破口(20)と、
互いにずれて配置され槽底から立ち上がる多数のウェブ(21)により形成されるラビリンスとを有し、
前記刃具(3)の潤滑油による定期的潤滑のため、前記槽(18)に予め調整された時間間隔で潤滑油を充填する送給装置が設けられることを特徴とする書類シュレッダー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2013−511390(P2013−511390A)
【公表日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−540295(P2012−540295)
【出願日】平成22年9月7日(2010.9.7)
【国際出願番号】PCT/EP2010/005491
【国際公開番号】WO2011/063868
【国際公開日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(512134990)ダーレ ビュローテヒニク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (1)
【Fターム(参考)】