説明

有機ポリイソシアネート組成物、該有機ポリイソシアネートの製造方法、接着剤組成物及び塗料用組成物

【課題】 貯蔵安定性の改善された有機ポリイソシアネート組成物、該有機ポリイソシアネートの製造方法、接着剤組成物及び塗料用組成物を提供する。
【解決手段】 本発明は、鉄分の含有量が60ppmを超え、かつ酸度が200ppmを超える粗製ポリイソシアネートを濾過及び/又は吸着処理して得られる、鉄分の含有量が60ppm以下、酸度が200ppm以下である有機ポリイソシアネート組成物を提供する。本発明の組成物は、粗製ポリイソシアネートが、1分子中にベンゼン環及びイソシアネート基を各々2個有するジフェニルメタンジイソシアネートを20〜70質量%、1分子中にベンゼン環及びイソシアネート基を各々3個以上有するジフェニルメタンジイソシアネート系多核縮合体を80〜30質量%含有することができる。また、本発明は、平均粒径が10〜200μmであってpHが7.5〜11.5の濾過材又は吸着材を使用する有機ポリイソシアネート組成物の精製方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経時による粘度上昇や着色が生じにくい、貯蔵安定性に優れた有機ポリイソシアネート組成物及びそれを得るための精製方法、接着剤組成物及び塗料組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリイソシアネート化合物は、イソシアネート基の反応性が非常に高いために、常温でも容易にポリオール類やアミン類等の活性水素基を含有する化合物(以下、活性水素基含有化合物という)と反応する。得られたポリウレタン化合物は、常温硬化の場合でも接着性、耐摩耗性、耐薬品性、柔軟性等の性能に優れ、硬質や軟質のポリウレタンフォーム等のような発泡分野だけでなく、エラストマー、合成皮革、スパンデックス、接着剤、塗料等の非発泡分野においても広く使用されている。
【0003】
二液型のポリウレタン系接着剤や塗料は、主剤である活性水素基含有化合物、一般的にはポリエステルポリオール、油変性ポリエステルポリオール、アクリルポリオール等と、硬化剤であるイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物からなる。硬化剤としては、1分子中にベンゼン環及びイソシアネート基を各々2個有するジフェニルメタンジイソシアネート(以下、MDIという)や、MDIと1分子中にベンゼン環及びイソシアネート基を各々3個以上有するMDI系多核縮合体とのMDI系混合物(以下、ポリメリックMDIという)、トリレンジイソシアネート(以下、TDIという)やヘキサメチレンジイソシアネート(以下、HDIという)等のウレタン変性体(たとえばトリメチロールプロパンをアダクトしたもの)やイソシアヌレート環形成重合(以下、トリマー化という)したイソシアヌレート変性体(以下、トリマー体という)が使用されている。更には、これらを用いたイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーが広く用いられている。接着層や塗膜の耐候性を重視する必要がない場合には、経済性の点からMDIやTDIのような芳香族ジイソシアネートが広く使用されている。
【0004】
一般的に有機ポリイソシアネート組成物は、アミノ化合物をホスゲンと反応(ホスゲン化)させて、アミノ基をイソシアネート基に転化させることによって得られる。たとえば、MDI系有機ポリイソシアネート組成物の場合は、一般的にアニリンとホルムアルデヒドとを縮合させて、重合度の異なるポリアミン縮合混合物を得た後、ホスゲンと反応(ホスゲン化)させて、アミノ基をイソシアネート基に転化させ、その後必要に応じて蒸留分離して得られる。
【0005】
有機ポリイソシアネート組成物の工業的な製造設備は、コストやメンテナンスの面から鉄又はステンレスを主体とする金属製設備を用いるのが一般的であり、その製造過程において設備の腐食及び/又は浸食により、その金属成分がポリイソシアネート化合物中に溶出する可能性がある。その中でも特に鉄分の混入が有機ポリイソシアネート組成物の粘度上昇や着色増大につながり、貯蔵安定性の悪化を引き起こすことが多い。
【0006】
一方、たとえば、MDI系有機ポリイソシアネート組成物の場合は、ポリアミン縮合混合物のホスゲン化工程において生じるアミン塩酸塩、カルバミン酸クロライド、ベンジルクロライド等の塩素化合物に起因する酸度については、イソシアネート基そのものだけではなく、活性水素基含有化合物との組み合わせの反応においても反応の抑制ないしは遅延化させる因子であるが、着色増大、設備や容器の腐食を引き起こす因子でもある。有機ポリイソシアネート組成物の経時での粘度上昇を抑えるためには酸度の含有量が多い方が好ましいが、その含有量が多いと、二液型ポリウレタン系塗料や接着剤において、有機ポリイソシアネートと活性水素基含有化合物との硬化反応が遅くなりすぎるため硬化不良となり、塗料や接着剤としての性能が得られにくい。更に着色増大、設備や容器の腐食を引き起こす原因となるため、できるだけ酸度が低い方が好ましい。
【0007】
これらの点を改善するため、様々な技術が開示されている。例えば、特許文献1では、ジフェニルメタンジイソシアネート又はジフェニルメタンジイソシアネート系ポリイソシアネート混合物中の鉄含有量を減少させる方法として、少なくとも100m/gの内部表面積を有する一種又はそれ以上の微孔質吸着剤にて処理する方法が開示されている。特許文献2は、不純物を含まない有機イソシアネート化合物の精製方法であって、塩化第一鉄、塩化第二鉄、塩化亜鉛といったルイス酸の存在下で加熱蒸留する精製方法が開示されている。特許文献3では、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートの製造工程において、ホスゲン化後、過剰のホスゲンを除去し、その後、不活性溶媒を除く工程より前のいずれかの工程において、ヒドラジン化合物を添加する方法が提案されている。特許文献4では、ホスゲン化後、低分子量アルカノールや多価アルコールを添加する方法が提案されている。特許文献5では、ホスゲン化後に水と1価もしくは多価のポリオキシアルキレンアルコールを添加する方法が提案されている。
【0008】
しかしながら、特許文献1の技術は、鉄含有量のみの低減化に関する技術であり、着色増大、設備や容器の腐食を引き起こす原因となる塩素化合物に起因する酸度の低減化を並行的に達成する技術ではない。一方、特許文献2の技術は、加水分解性塩素の除去を目的とするものであり、蒸留物に関しては問題ないが、蒸留残査についてはむしろ金属イオンが増加しており、実際の使用に耐えうるものではない。特許文献3の技術では、得られるポリイソシアネート中に用いたヒドラジン化合物が存在することになり、経時での粘度上昇の可能性がある。特許文献4、特許文献5では、蒸留残査については、アルコールとの反応物の存在により着色低減になるが、蒸留物については、当該反応物が存在しないため着色低減にはつながらない。
【0009】
【特許文献1】特開平08−99946号公報
【特許文献2】特開2003−55333号公報
【特許文献3】特開平11−240858号公報
【特許文献4】特開平04−211641号公報
【特許文献5】特開平09−100263号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記の問題点の解決、即ち経時において粘度上昇や着色増大という変化が少ない、貯蔵安定性に優れた有機ポリイソシアネート組成物を得るため、有機ポリイソシアネート組成物の鉄含有量だけでなく、酸度を低下させる精製方法を提供し、精製された有機ポリイソシアネート組成物および精製方法、および該有機ポリイソシアネート組成物を用いた接着剤組成物、塗料組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の問題点の解決において、本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、有機ポリイソシアネート組成物の経時での粘度上昇や着色増大の原因となる鉄含有量だけでなく、酸度を同時並行的に低減化させる精製方法として、特定品質の濾過材又は吸着材を使用することが効果的であることを見出し、本発明に至った。
【0012】
すなわち、本発明によれば、鉄分の含有量が60ppmを超え、かつ酸度が200ppmを超える粗製ポリイソシアネートを濾過及び/又は吸着処理して得られる、鉄分の含有量が60ppm以下、酸度が200ppm以下である有機ポリイソシアネート組成物を提供することができる。
【0013】
前記粗製ポリイソシアネートが、1分子中にベンゼン環及びイソシアネート基を各々2個有するジフェニルメタンジイソシアネートを20〜70質量%、1分子中にベンゼン環及びイソシアネート基を各々3個以上有するジフェニルメタンジイソシアネート系多核縮合体を80〜30質量%含有することが好ましい。
【0014】
また、本発明によれば、鉄分の含有量が60ppmを超え、かつ酸度が200ppmを超える粗製ポリイソシアネートとポリオールとを反応させて得られる、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを濾過及び/又は吸着処理して得られる、鉄分の含有量が60ppm以下、かつ酸度が200ppm以下である有機ポリイソシアネート組成物が提供できる。
【0015】
さらに、本発明によれば、平均粒径が10〜200μmであってpHが7.5〜11.5の濾過材又は吸着材を使用することを特徴とする上記記載の有機ポリイソシアネート組成物の精製方法が提供できる。
【0016】
本発明では、さらに、上記いずれかに記載の有機ポリイソシアネート組成物を含有する接着剤組成物が提供される。
【0017】
本発明では、さらに、上記いずれかに記載の有機ポリイソシアネート組成物を含有する塗料組成物が提供される。
【発明の効果】
【0018】
本発明の精製方法によれば、有機ポリイソシアネート組成物及びそれから得られるNCO基末端ウレタンプレポリマーにおいて、経時での粘度上昇及び着色増大の原因となる鉄元素の含有量と酸度を効果的に低減化させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の有機ポリイソシアネート組成物の精製方法、有機ポリイソシアネート組成物、及び該有機ポリイシシアネート組成物を用いた接着剤組成物及び塗料組成物について述べる。
【0020】
本発明の精製方法によって得られる有機ポリイソシアネート組成物は、鉄元素の含有量が60ppm以下、より好ましくは50ppm以下で、かつ酸度が200ppm以下、より好ましくは150ppm以下である。鉄元素の含有量が60ppmより高い場合は、着色や触媒効果によりイソシアネート基同士の反応や湿気等の系内の僅かな活性水素基含有化合物との反応により粘度が上昇し、貯蔵安定性が悪くなる。一方、酸度が200ppmより高い場合は、着色増大や製造設備・充填容器の腐食が起こりやすくなる。
【0021】
ここで、「鉄元素の含有量」は、原子吸光光度計による測定値に基づいて求められたものである。また、「酸度」とは、 ISO-14898(1998),Plastics-Aromatic isocyanates for use in the production of polyurethane-Determination of acidity(TC 61/SC 12)に定めるように、アルコールと反応させることによって遊離する酸成分をアルカリによって滴定し、塩酸に換算して表記したものである。
【0022】
鉄元素の含有量及び酸度の低減化方法は、濾過、吸着、蒸留、通気等、様々な方法が挙げられるが、本発明による精製方法は、濾過や吸着による方法であり、濾過材や吸着材としては、活性炭、珪藻土、中空糸、金属フィルター、イオン交換樹脂、シリカゲル、セラミックフィルター等が挙げられる。
【0023】
その中で本発明においては、活性炭、珪藻土が好ましい。その水分量は、有機ポリイソシアネート組成物を処理するという面からできるだけ低い方が好ましく、好ましくは3.0%以下、より好ましくは0.1%以下が好ましい。
【0024】
鉄元素の含有量は、前記のように製造設備の腐食及び/又は浸食により、有機ポリイソシアネート組成物中に浮遊、溶解しており、一方、酸度として発現する物質である前記の塩素化合物も溶解しており、その両者の低減化のためには、濾過材や吸着材の平均粒径は10〜200μmが好ましく、より好ましくは10〜180μm、更により好ましくは20〜150μmである。この平均粒径は、レーザー法によって測定した値である。10μmより平均粒径が小さい場合、濾過材又は吸着材が目詰まりを起こして処理効率が低下する。一方、200μmより平均粒径が大きいと濾過材又は吸着材の比表面積が小さくなるため、鉄元素の含有量と前記塩素化合物の低減化が図りにくい。
【0025】
有機ポリイソシアネート組成物の酸度の低減化については、一般的にはホスゲン化条件の最適化、蒸留精製、不活性ガス通気等による方法が効率的であるが、本発明による精製方法は、濾過や吸着の操作において前記のように鉄元素の含有量の低減化と同時並行的に酸度の低減化が図れる点である。即ち、酸度の低減化に関しては、塩基性の濾過材や吸着材を用いることによって、酸塩基反応を利用して酸度成分の原因となる塩素化合物を効果的に低減化できる点である。
【0026】
本発明における濾過材や吸着材のpHは7.5〜11.5が好ましく、より好ましくは7.8〜11.2である。pHが7.5未満では、濾過材や吸着材との接触における酸塩基反応による効率が低下する。
【0027】
このように本発明の特長とすべきは、濾過材や吸着材の平均粒径を10〜200μm、pHを7.5〜11.5に規定することにより鉄元素の含有量だけでなく酸度も同時並行的に低減化できる点にある。
【0028】
濾過又は吸着の条件としては、濾過材又は吸着材1mあたり有機ポリイソシアネート組成物を1〜20,000トン、好ましくは10〜18,000トンを処理させ、濾過又は吸着温度が20〜150℃、より好ましくは20〜120℃で、濾過又は吸着の圧力が0.05〜5MPa、より好ましくは0.1〜3MPaである。
【0029】
本発明に用いられる有機ポリイソシアネート組成物は、1分子中にイソシアネート基を2個以上有する化合物、たとえばMDI、TDI、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、そして、ポリメリックMDI、クルードTDI等の芳香族ポリイソシアネート、そしてテトラメチレンジイソシアネート、HDI、3−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、更には、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネートも使用できる。
【0030】
これらのイソシアネート基(以下、NCO基という)の一部を変性したビュレット、アロファネート、イソシアヌレート(3量体、トリマー体)、ウレトジオン(2量体)、カルボジイミド、ウレトンイミン等の変性体やオキサゾリドン、アミド、イミド等で変性したものも使用することができる。
【0031】
これらの化合物や変性体は、単独又は2種以上の混合物として使用することができる。
【0032】
更に、これらの有機ポリイソシアネート組成物と活性水素水酸基含有化合物とから得られるNCO基末端ウレタンプレポリマーも本発明で用いることができる有機ポリイソシアネート組成物である。
【0033】
本発明の有機ポリイソシアネート組成物及びNCO基末端ウレタンプレポリマーのNCO含量は、固形分100質量%換算で5〜32質量%が好ましく、8〜32質量%が更に好ましく、9〜32質量%が最も好ましい。イソシアネート含量が低すぎる場合や高すぎる場合は、接着強度や密着性が不十分である。
【0034】
NCO基末端ウレタンプレポリマーを得る際には、数平均分子量が30〜10,000の活性水素基含有化合物が好ましく、数平均分子量が30より小さいとウレタン基濃度が高くなり、金属、木材、紙、プラスチック、砕石、砂、ゴムチップ、ウッドチップ、籾殻等のセルロース系骨材との接着強度は発現するが、NCO基末端ウレタンプレポリマーの粘度が高くなり、作業時の混合性が悪くなる。
【0035】
一方、数平均分子量が10,000より大きいと逆にウレタン基濃度が低くなり、前記被着体との接着強度及び耐久性が不足し、好ましくない。また、その官能基数としては1〜5が好ましい。またその際、有機ポリイソシアネート組成物と前記活性水素基含有化合物との配合比は、当量比で有機ポリイソシアネート組成物のNCO基/活性水素基含有化合物の水酸基=1.5〜100で両者を反応させることが必要である。
【0036】
その活性水素基含有化合物としては、具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、オクタノール、ラウリルアルコール等のモノオールやエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のジオールやグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等のポリオールやそのほかモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジグリセリン、ソルビトール、蔗糖等の単独又は混合物だけでなく、これらの化合物を開始剤として用いてエチレンオキシド、プロピレンオキシド、グリシジルエーテル、メチルグリシジルエーテル等のモノマーの単独又は2種以上を公知の方法により付加重合することによって得られたポリエーテルモノ又はポリオールや、アミン系モノ又はポリオール、アミノアルコール系モノ又はポリオール、片末端をアルキル基で封鎖したポリオキシエチレンモノアルキルエーテル類、アジピン酸、無水フタル酸等の二塩基酸とエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチロールプロパン等のグリコールやトリオールとの脱水縮合反応により得られる各種ポリエステルポリオール、ε−カプロラクタムの開環重合により得られるラクトン系ポリオール、ポリカーボネート系ジ又はポリオール、アクリル系ポリオール、ポリブタジエン系ポリオール、そしてノボラック樹脂やレゾール樹脂等のフェノール系ポリオール、更にポリオール中でアクリロニトリル、スチレン等のビニル系モノマーをラジカル重合させたタイプや、これらのポリマーをポリオール中に分散溶解させたポリマーポリオール、テトラヒドロフランのカチオン重合により得られるポリテトラメチレン系ポリオール等を挙げることができ、単独又は2種以上の混合物として使用することができる。
【0037】
コスト、作業性、毒性、強度等の点でMDI系有機ポリイソシアネート組成物(即ち、MDIやポリメリックMDI)を用いる場合は、少量であるならば、前述の脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネートも併用でき、そのNCO含量は、固形分100質量%換算で(上述の触媒、界面活性剤、希釈剤、可塑剤、難燃剤等の各種添加剤を含まない形状として)、5〜32質量%が好ましく、8〜32質量%が更に好ましく、9〜32質量%が最も好ましい。
【0038】
MDI系有機ポリイソシアネート組成物を用いる場合においては、1分子中にベンゼン環及びイソシアネート基を各々2個有するジフェニルメタンジイソシアネート(A1)と、1分子中にベンゼン環及びイソシアネート基を各々3個以上有するジフェニルメタンジイソシアネート系多核縮合体(A2)との質量構成比は、(A1):(A2)=20〜70:80〜30である。
【0039】
MDIが少なすぎる場合は、MDI系有機ポリイソシアネート組成物の粘度が高くなりやすい。また、MDIが多すぎる場合は、MDI系有機ポリイソシアネート組成物の低温貯蔵時において、MDIの結晶化により析出物が出やすい。
【0040】
本発明のMDI系有機ポリイソシアネート組成物におけるMDIの異性体は、2,2′−MDI、2,4′−MDI、4,4′−MDIの三種類の異性体があるが、本発明におけるMDI及びポリメリックMDIは、4,4′−MDIだけでなく、2,2′−MDI及び/又は2,4′−MDIも含有することができる。2,2′−MDI及び/又は2,4′−MDIを含有することで、低温貯蔵安定性の向上や一層の低粘度化を達成することができる。
【0041】
本発明の有機ポリイソシアネート組成物及びNCO基末端ウレタンプレポリマーの固形分は、10質量%以上が好ましく、特に好ましくは20質量%以上である。
【0042】
その際に使用される有機溶剤としては、ポリウレタン工業において常用の、イソシアネート基に対して不活性の溶剤が好ましく、例えばトルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル等のエステル系溶剤、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート等のグリコールエーテルエステル系溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上混合して使用することができる。また、これらの溶剤は、濾過又は吸着の効果を上げるために用いることもできる。
【0043】
本発明の接着剤組成物及び塗料組成物は、前述の有機ポリイソシアネート組成物を硬化剤として用いることを特徴とするものである。例えば、接着剤組成物及び塗料組成物は一液タイプと二液タイプとに大別される。一液タイプは、前記有機ポリイソシアネート組成物中のイソシアネート基を更にブロック剤で封鎖したものを潜在性硬化剤として、あらかじめ主剤としての多価ヒドロキシル化合物に配合したタイプと、単独で用いて湿気硬化させるタイプがある。二液タイプは、この有機ポリイソシアネート組成物を硬化剤として、使用直前にこれと主剤である多価ヒドロキシル化合物を配合して使用するものである。
【0044】
主剤として用いられる活性水素基を含有する多価ヒドロキシル化合物は、前記の活性水素基含有化合物だけでなく、分子内に二個以上の水酸基を有する数平均分子量500〜100、000の化合物が好ましい。具体的には、飽和又は不飽和ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、飽和又は不飽和の油変性又は脂肪酸変性アルキッドポリオール、アミノアルキッドポリオール、ポリカーボネートポリオール、アクリルポリオール、ポリエーテルポリオール、エポキシポリオール、含フッ素ポリオール、更には飽和又は不飽和ポリエステル樹脂、ポリカプロラクトン樹脂、飽和又は不飽和の油変性又は脂肪酸変性アルキッド樹脂、アミノアルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロースアセテートブチラート樹脂、含フッ素樹脂等が挙げられる。
【0045】
本発明の接着剤組成物及び塗料組成物において、有機ポリイソシアネート組成物中の(潜在する)イソシアネート基と多価ヒドロキシル化合物中の水酸基との当量比は、9:1〜1:9、好ましくは7:3〜3:7の範囲である。本発明の組成物は、前記の溶剤の他にラッカー工業に常用の各種顔料及び各種添加剤等を含んでいてもよい。更に、本発明の組成物は従来より行なわれている通常の塗装方法によって塗装することができ、塗装にはエアレススプレー機、エアスプレー機、静電塗装機、浸漬、ロールコーター、ナイフコーター、ハケ等を用いることができる。
【0046】
更に本発明の有機ポリイソシアネート組成物及びNCO基末端ウレタンプレポリマー、又は接着剤組成物、塗料組成物には、必要に応じて、セメント、高炉スラグ、石こう、炭酸カルシウム、粘土、水酸化アルミニウム、三酸化アンチモン、生石灰、消石灰、ベントナイト等の無機充填剤や、希釈剤、レベリング剤、難燃剤、シリコーン系整泡剤、老化防止剤、耐熱性付与剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、触媒等を適宜配合量を調整して配合することができる。
【実施例】
【0047】
次に、本発明の有機ポリイソシアネート組成物及びそれから得られるNCO基末端ウレタンプレポリマーを用いた接着剤組成物、塗料組成物を、実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
【0048】
[有機ポリイソシアネート組成物の合成]
【0049】
[実施例1〜3、比較例1〜3]
撹拌機、温度計、還流冷却器及び窒素ガス導入管のついた、容量が2,000mlの反応器に、表1、2に示す有機溶剤以外の各種原料を所定量仕込んだ。これを撹拌しながら70〜80℃に加熱し、目標のNCO含量に達するまでウレタン化反応を進めた。そしてその後、この反応液中の未反応のTDIを120〜140℃、1〜5Paで薄膜蒸留により残留の遊離TDI含有量が0.5質量%以下になるように除去した。
【0050】
そして、有機溶剤を加えて希釈した後、表1、2に記載の活性炭、珪藻土を用いて濾過操作を行い、ポリイソシアネート溶液P−1〜3及びP−9〜11を得た。なお比較例3(P−11)は珪藻土のpHが大きすぎるため、イソシアネートがゲル化し、均一な液状物が得られなかった。鉄元素の含有量(Fe量)と酸度、及び各種分析結果を表1、2に示す。
[実施例4、比較例4]
上記と同様に撹拌機、温度計、還流冷却器及び窒素ガス導入管のついた、容量が2,000mlの反応器に、表1、2に示す各種原料を所定量仕込んだ。これを撹拌しながら70〜80℃に加熱し、目標のNCO含量に達するまでウレタン化反応を進めた。そしてその後、この反応液中の未反応のHDIを120〜140℃、1〜5Paで薄膜蒸留により残留の遊離HDI含有量が0.5質量%以下になるように除去した。
【0051】
そして、表1、2に記載の活性炭を用いて濾過操作を行い、ポリイソシアネート溶液P−4及びP−12を得た。鉄元素の含有量(Fe量)と酸度、及び各種分析結果を表1、2に示す。
[実施例5〜7、比較例5〜7、9]
上記と同様に撹拌機、温度計、還流冷却器及び窒素ガス導入管のついた、容量が2,000mlの反応器に、表1、2に示す各種原料を所定量仕込んだ。これを撹拌しながら70〜80℃に加熱し、目標のNCO含量に達するまでウレタン化反応を進めた。
【0052】
そして、表1、2に記載の活性炭、珪藻土を用いて濾過操作を行い、ポリイソシアネート溶液P−5〜7及びP−13〜15、17を得た。なお比較例6(P−14)は活性炭のpHが大きすぎるため、イソシアネートがゲル化し、均一な液状物が得られなかった。鉄元素の含有量(Fe量)と酸度、及び各種分析結果を表1、2に示す。
[実施例8、比較例8、10、11]
表1、2に示すポリメリックMDIのPMDI−2を表1、2に記載の珪藻土を用いて濾過操作を行い、ポリイソシアネート溶液P−8及びP−16、18、19を得た。なお比較例10、11(P−18、19)においては、珪藻土のpHが大きすぎるため、イソシアネートがゲル化し、均一な液状物が得られなかった。鉄元素の含有量(Fe量)と酸度、及び各種分析結果を表1、2に示す。
[鉄元素の含有量(Fe量)、酸度の測定]
鉄元素の含有量(Fe量)は原子吸光光度計により測定し、酸度はISO 14898(1998)に定めるようにアルコールと反応させることによって遊離する酸成分をアルカリによって滴定して求め、塩酸分として表記した。
[濾過操作の条件]
容量:10cmの活性炭又は珪藻土を用いて、圧力:0.3MPa、温度:50±3℃にて濾過操作を行った。
【0053】
【表1】

【0054】
【表2】

【0055】
[イソシアネート基含有原料]
TDI−1 :トリレンジイソシアネート(2,4−TDIのみ)
鉄元素含有量(Fe量)=130ppm
酸度=210ppm
NCO含量=48.3%
TDI−2 :トリレンジイソシアネートの異性体混合物
2,4−TDI/2,6−TDI=80/20(質量
比)
鉄元素含有量(Fe量)=120ppm
酸度=290ppm
NCO含量=48.3%
TDI−3 :トリレンジイソシアネートの異性体混合物
2,4−TDI/2,6−TDI=65/35(質量
比)
鉄元素含有量(Fe量)=120ppm
酸度=220ppm
NCO含量=48.3%
HDI :ヘキサメチレンジイソシアネート
鉄元素含有量(Fe量)=210ppm
酸度=400ppm
NCO含量=50.0%
MDI−1 :ジフェニルメタンジイソシアネート
2,2′−MDIと2,4′−MDIの総含有量
=0.1%
鉄元素含有量(Fe量)=80ppm
酸度=210ppm
NCO含量=33.6%
MDI−2 :ジフェニルメタンジイソシアネート
2,2′−MDIと2,4′−MDIの総含有量
=28%
鉄元素含有量(Fe量)=90ppm
酸度=220ppm
NCO含量=33.6%
PMDI−1 :ポリメリックMDI
ポリメリックMDI中のMDI含有量=42%
MDI成分中の2,2′−MDIと2,4′−MDI
の総含有量=0.1%
鉄元素含有量(Fe量)=140ppm
酸度=380ppm
NCO含量=31.1%
PMDI−2 :ポリメリックMDI
ポリメリックMDI中のMDI含有量=36%
MDI成分中の2,2′−MDIと2,4′−MDI
の総含有量=17%
鉄元素含有量(Fe量)=130ppm
酸度=620ppm
NCO含量=31.3%
[活性水素含有原料]
TMP :トリメチロールプロパン、官能基数=3
グリセリン :グリセリン、官能基数=3
1,3−BD :1,3−ブタンジオール、官能基数=2
PG :プロピレングリコール、官能基数=2
PP−1000 :ポリ(オキシプロピレン)ポリオール
数平均分子量=1,000
平均官能基数=2
オキシプロピレン基含有量=100%
PP−2000: ポリ(オキシプロピレン)ポリオール
数平均分子量=2,000
平均官能基数=2
オキシプロピレン基含有量=100%
MPEG−700 :モノ(オキシエチレン)ポリオール
数平均分子量=700
官能基数=1
オキシエチレン基含有量=100%
【0056】
[貯蔵安定性試験方法]
(1)粘度について
各ポリイソシアネート溶液の合成直後の粘度(25℃での測定値)と、50℃で30日の条件下で放置後の粘度(25℃での測定値)の比較を行った。
(2)着色について
各ポリイソシアネート溶液について前記と同様に、合成直後の着色と、50℃で30日の条件で放置後の着色を比較した。着色はいずれもJIS K0071−1に準拠した方法によるハーゼン単位の色数により行った。なお、MDI系の有機ポリイソシアネート組成物の着色は、アセトンによる200倍(質量/質量)希釈品を同様にハーゼン単位の色数により行った。
【0057】
[他の樹脂との相溶性試験]
実施例9〜13、比較例12〜16
実施例2、4、6〜8、比較例2、4、7〜9で得られた各ポリイソシアネート溶液P−2、4、6〜8、10、12、15〜17の合成直後品と、50℃で30日の条件下での放置品のそれぞれについて表3、表4に記載の各種樹脂と質量比で1/1で混合し、その得られた混合液をガラス板に塗布した後、120℃で1時間かけて溶剤を完全に飛散させた後の塗膜の外観について下記の評価基準により判定した。
○:透明、△:ややくもりあり、×:不透明
【0058】
【表3】

【0059】
【表4】

【0060】
表1〜4から、鉄分量が60ppm以下、酸度が200ppm以下のポリイソシアネート溶液は、経時で着色の程度が低く、粘度上昇も低いため、他の樹脂との相溶性も良好となる結果を示した。比較例12、15は、他の樹脂との相溶性は良好だったが、表2に示すように経時で着色の程度が大きかった。
【0061】
[接着剤評価]
実施例14〜18、比較例17〜21
実施例2、4、6〜8、比較例2、4、7〜9で得られた各ポリイソシアネート溶液P−2、4、6〜8、10、12、15〜17を硬化剤として、そのポリイソシアネート溶液の合成直後品と、50℃で30日の条件下での放置品のそれぞれについて二液タイプの接着剤の評価を行った。主剤には接着剤用ポリウレタン樹脂溶液であるニッポラン3016(酢酸エチル溶液、水酸基含有量=0.04mmol/g、日本ポリウレタン工業製、固形分=22%)を用いた。主剤と硬化剤の配合比は、主剤中の水酸基と硬化剤中のイソシアネート基が当量となる比率とした。
【0062】
長さ100mm、幅25mm、厚さ1mmのポリウレタンRIM(リアクティブインジェクションモールディング)成形品、FRP、ABS、鋼板(JIS G3141〈3141−SB〉、仕様:PF−1077、日本テストパネル工業製、以下、ボンデ鋼板という。)をトリクロロエチレンで脱脂し、その上に上記主剤/硬化剤を配合した接着剤を乾燥膜厚:40〜50μm、塗布面積:25mm×25mmになるように塗布した。そして、50℃で5分間予備乾燥して、接着剤中の溶剤を蒸発させ、気泡がはいらないようにして同一種類の上記の各板を重ねあわせ、2.5MPaで圧着し、これを20℃、65%RHの雰囲気で1週間放置し、接着サンプルを得た。その後、引張速度=100mm/min、測定雰囲気=23℃×50%RHの条件で、接着剪断強度を測定した。結果を表5、6に示す。
【0063】
【表5】

【0064】
【表6】

【0065】
表5、6に示されるように、硬化剤として本発明の有機ポリイソシアネート溶液を用いた接着剤は、合成直後の比較では実施例と比較例の接着強度に大きな差異は見られなかったが、50℃、30日後の結果では、比較例18、19、21は、実施例より低い接着強度を示し、比較例17、20は、ボンデ鋼板以外は、実施例とほぼ同様の接着強度を示した。ボンデ鋼板の場合、50℃、30日後の結果では、すべての比較例において錆の発生が見られた。
【0066】
[塗料評価]
実施例19〜23、比較例22〜26
実施例2、4、6〜8、比較例2、4、7〜9で得られた各ポリイソシアネート溶液P−2、4、6〜8、10、12、15〜17を硬化剤として、そのポリイソシアネート溶液の合成直後品と、50℃で30日の条件下での放置品のそれぞれについて、表7〜10に示す配合で、各塗料原料を配合・混練して、塗料を調製した。配合した塗料を、あらかじめトリクロロエチレンで脱脂したボンデ鋼板に塗布し、20℃×65%RHの環境下で1週間放置して、乾燥膜厚=40〜50μmの塗膜を形成させた。そして、形成した塗膜の物性をJIS K5400の処方に従って測定した。結果を表7〜10に示す。
【0067】
【表7】

【0068】
【表8】

【0069】
【表9】

【0070】
【表10】

【0071】
表7〜10において
ヒタロイド3088:アクリルポリオール
日立化成工業製
水酸基価=50mgKOH/g
固形分=50%
ニッポラン800 :ポリエステルポリオール
日本ポリウレタン工業製
水酸基価=290mgKOH/g
固形分=100%
ニッポラン1100:ポリエステルポリオール
日本ポリウレタン工業製
水酸基価=213mgKOH/g
固形分=100%
上記化合物の記載中、ヒタロイドは日立化成工業株式会社の登録商標であり、ニッポランは、日本ポリウレタン工業株式会社の登録商標である。
【0072】
表7〜10から示されるように、硬化剤として本発明のポリイソシアネート組成物を用いた塗料は、有機ポリイソシアネート組成物の経時的な粘度上昇が低いため、比較例よりも良好な光沢、密着性を保持した。さらに、比較例においては、ボンデ鋼板の錆の発生が見られた。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明の精製方法により得られる有機ポリイソシアネート組成物及びそれから得られるNCO基末端ウレタンプレポリマーは、経時において粘度上昇及び着色増大という変化が少ないので、貯蔵安定性が向上し、更には他樹脂との相溶性が向上するので、接着強度、密着性、外観等に優れた接着剤、塗料が得られる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄分の含有量が60ppmを超え、かつ酸度が200ppmを超える粗製ポリイソシアネートを濾過及び/又は吸着処理して得られる、鉄分の含有量が60ppm以下、酸度が200ppm以下である有機ポリイソシアネート組成物。
【請求項2】
前記粗製ポリイソシアネートが、1分子中にベンゼン環及びイソシアネート基を各々2個有するジフェニルメタンジイソシアネートを20〜70質量%、1分子中にベンゼン環及びイソシアネート基を各々3個以上有するジフェニルメタンジイソシアネート系多核縮合体を80〜30質量%含有する、請求項1記載の有機ポリイソシアネート組成物。
【請求項3】
鉄分の含有量が60ppmを超え、かつ酸度が200ppmを超える粗製ポリイソシアネートとポリオールとを反応させて得られる、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを濾過及び/又は吸着処理して得られる、鉄分の含有量が60ppm以下、かつ酸度が200ppm以下である有機ポリイソシアネート組成物。
【請求項4】
平均粒径が10〜200μmであってpHが7.5〜11.5の濾過材又は吸着材を使用することを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の有機ポリイソシアネート組成物の精製方法。
【請求項5】
請求項1から3のいずれか1項に記載の有機ポリイソシアネート組成物を含有する接着剤組成物。
【請求項6】
請求項1から3のいずれか1項に記載の有機ポリイソシアネート組成物を含有する塗料組成物。

【公開番号】特開2006−160684(P2006−160684A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−356350(P2004−356350)
【出願日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【出願人】(000230135)日本ポリウレタン工業株式会社 (222)
【Fターム(参考)】